JPH07263421A - 表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

表面処理方法及び表面処理装置

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JPH07263421A
JPH07263421A JP5153994A JP5153994A JPH07263421A JP H07263421 A JPH07263421 A JP H07263421A JP 5153994 A JP5153994 A JP 5153994A JP 5153994 A JP5153994 A JP 5153994A JP H07263421 A JPH07263421 A JP H07263421A
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JP
Japan
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surface treatment
gas
wafer
temperature
treatment method
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JP5153994A
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English (en)
Inventor
Makoto Arai
眞 新井
Tetsuo Ono
哲郎 小野
Naoyuki Koto
直行 小藤
Kazunori Tsujimoto
和典 辻本
Tatsumi Mizutani
巽 水谷
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、高スループットのシリコン酸化膜の
ドライエッチング方法、および装置を提供することを目
的とする。 【構成】真空処理室を真空に排気し、ウェハ処理ガスと
してフッ素原子および水素原子の少なくとも一方と炭素
原子を含む分子のガスを前記処理室に導入した後プラズ
マ発生手段によりプラズマ化し、温度調節手段によりウ
ェハ温度を所望の値に設定してウェハに形成したシリコ
ン酸化膜を前記ガスプラズマにより処理する表面処理方
法および表面処理装置において、アスペクト比の異なる
シリコンの穴底面での重合物の堆積速度を平均値の±20
%以内に制御する条件で、シリコン酸化膜を処理するこ
とを特徴とする表面処理方法。 【効果】本発明により、堆積速度のアスペクト比依存性
が制御され、高アスペクト比の深孔加工でもシリコン酸
化膜のエッチング速度の低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路の製造
工程において、材料の微細加工を行なうドライエッチン
グ方法およびドライエッチング装置に係り、特に基板上
に形成したシリコン酸化膜の微細加工を行なうドライエ
ッチング方法およびドライエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体高集積回路の絶縁膜として用いら
れているシリコン酸化膜の微細加工は分子中に炭素原
子、フッ素原子、および水素原子を含む所謂フルオロカ
ーボンガスプラズマが用いられている。このドライエッ
チングには、主に高周波放電平行平板型の反応性イオン
エッチング装置が用いられ、ガス圧力数十mTorrから数
百mTorrの範囲でプラズマを生成し、シリコン酸化膜の
エッチングを行なっている。マイクロ波プラズマエッチ
ング装置を用いた場合には、圧力領域は低圧側になり、
ガス圧力数十mTorr以下でプラズマを生成し、シリコン
酸化膜のエッチングを行なっている。ジャーナル・オブ
・ヴァキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー、
第3巻、1025頁(1985年)(Journal of Vacuum Science
And Technology B volume 3, p1025 (1985))に記載さ
れているように、ガス圧力0.5mTorrでシリコン酸化膜を
エッチングした例も報告されている。ガス流量について
は50sccm以下、排気速度については500liter/sec以下の
条件でエッチングが行なわれていた。より、大流量、高
排気速度についてはアプライド・フィズィックス・レタ
ース、第63巻、1915頁(1993年)(Applied Physics Let
ter volume 63, p1915 (1993))に記載されているよう
に、塩素ガスプラズマによるシリコンのエッチングにお
いてガス流量750sccm、最大実効排気速度2500liter/sec
の例が報告されているが、シリコン酸化膜エッチングに
おいてはこのような大流量、高排気速度のエッチングの
例は無い。
【0003】エッチング処理中のウェハ温度は、プラズ
マ照射による上昇を防止するために、通常試料台を冷却
水等により冷却して室温程度に保たれるように設定され
ている。しかし、第176回ミーティング・プログラム・
オブ・ザ・エレクトロケミカル・ソサエティ、350頁、1
0月、(1989年)(176th Meeting Program of the Electr
ochemical Society, p350, Oct.(1989))に記述されてい
るように、ウェハを110℃まで加熱してシリコン酸化膜
をエッチングした例も報告されている。
【0004】また、特開平3-155621号には、ウェハを10
0℃以上に加熱して水素ガスおよびフッ素ラジカルまた
はフッ素元素を含む活性種のガス雰囲気にさらすことに
より、シリコン酸化膜をシリコンに対して選択的にエッ
チングする方法が述べられている。
【0005】さらに、従来試料台に印加する高周波電力
による自己バイアス電圧は、例えばプロスィーディング
・オブ・第15回シンポジウム・オン・ドライプロセス、
103頁、11月、(1993年)(Proceedings of 15th Symposi
um on Dry Process, p103,Nov. (1993))に記載されてい
るように、数百ボルト程度の高バイアスであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ジャパニーズ・ジャー
ナル・オブ・アプライド・フィズィックス、第31巻、20
11頁(1992年)(Japanease Journal of Applyed Physic
s, volume 31, p2011, (1992))に記載されているよう
に、シリコン酸化膜のエッチングに用いられるフルオロ
カーボンガスはプラズマ中で表面に重合膜を堆積させ
る。そのため材料表面のエッチング反応と同時に重合膜
の堆積反応が競合して起きるという複雑な反応系になっ
ており、エッチングの制御、特にエッチング速度の制御
が難しい。その結果、深さの異なる穴をエッチングする
場合に、エッチング速度がエッチング深さによって異な
るという問題、即ち、エッチング速度がアスペクト比に
よって変わってしまうという問題が生じている。このた
め、深さの違う穴が混在するエッチングにおいて、浅い
穴のエッチングが終了した後、引き続き深い穴のエッチ
ングを行なっているときにエッチング速度が急激に低下
したり、エッチングが途中で止まってしまうということ
が起きてスループットの低下の原因となっていた。本発
明は、上述した従来のシリコン酸化膜のエッチング方法
の欠点を除去し、深い穴のエッチングを行なう場合にも
エッチング速度低下することなく、一定のエッチング速
度でかつ対レジスト選択性を劣化させずにエッチング処
理が可能な高スループットのシリコン酸化膜のドライエ
ッチング方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における上記課題
を解決するための手段は、アスペクト比の異なる穴底面
での重合物の堆積速度を、アスペクト比の違うシリコン
の穴での堆積速度で平均値の±20%以内に制御する条件
でシリコン酸化膜のエッチングを行ない、エッチング深
さが変わってもエッチング速度の低下を防止することで
ある。堆積速度の制御方法は、(1)自己バイアス電圧が2
0V以上70V以下となるようにウェハを載置する試料台に
高周波電力を印加する方法、(2)ウェハを載置する試料
台に印加する高周波電力の出力を周期的に変化させる方
法、(3)実行排気速度500liter/sec以上を有する排気手
段で真空排気された処理室内で、シリコン基板上にシリ
コン酸化膜が形成された被処理ウェハの温度を30℃以上
に保持しながら、50sccm以上の流量で導入したフルオロ
カーボンガスのプラズマで処理する方法、および前記方
法(1)と方法(3)、もしくは方法(2)と方法(3)とを組み合
わせた方法である。
【0008】
【作用】本発明は、穴底面での堆積速度が一定になるよ
うに制御した条件でシリコン酸化膜のエッチングを行っ
た結果、エッチング速度のアスペクト比(穴径に対する
深さの比)依存性を小さくすることができたという実験
事実に基づくものである。以下に、本発明における作用
を説明する。
【0009】まず、穴底面における堆積速度を制御する
ことで、穴のエッチング速度を制御できる理由を説明す
る。シリコン酸化膜のエッチングに用いられるフルオロ
カーボンガスプラズマは表面に重合膜を堆積させる性質
があるため、シリコン酸化膜表面では材料のエッチング
と重合膜の堆積が競合して起きている。酸化膜のエッチ
ングが進行するためには、堆積する重合膜と酸化膜の両
者がエッチングされなければならない。すなわち、材料
のエッチング速度をRE、堆積反応の速度をRD、表面に入
射するエッチング性ラジカルおよびイオンによる全エッ
チング反応の速度をRTとすると(1)式の関係が近似的に
成り立つ。
【0010】 RE=RT−RD (1) ここで、RTは堆積した重合物をエッチングし、さらに材
料をエッチングするエッチング速度である。近似的に
は、RTは入射イオンのエネルギーとフラックスで決ま
り、RDは入射ラジカルのフラックスとウェハ温度によっ
て決まる。通常イオンは加速されているために方向性が
良く、深い穴の底にも到達できるためRTはアスペクト比
に大きく依存しない。一方ラジカルには方向性がないの
で穴底面に到達する前に側壁に吸着する確率が高い。つ
まり、RDはアスペクト比に大きく依存する。従って、
(1)式から、RDをアスペクト比に依らずほぼ一定に制御
すれば、REを一定にできると考える。
【0011】しかし、重合膜の堆積反応は通常エッチン
グの裏に隠れてしまうため、エッチング条件での堆積速
度を測定することは出来ない。そのため、今までは、エ
ッチング中の堆積反応に関してはほとんどわかっていな
かった。そこで、今回、堆積速度を測定するために、試
料としてシリコン上に開口径の違う穴を作成し、フルオ
ロカーボンガスプラズマを照射して穴に重合膜を堆積さ
せて堆積速度を調べた。シリコンは酸化膜と違って表面
に入射するC-F系のラジカルと反応して揮発性のC-F-O生
成物を生じる酸素原子を含んでいないため、堆積現象が
酸化膜表面よりも強調され、シリコンを試料に用いたこ
とにより堆積速度の測定が可能になると考えられる。
【0012】以下に、上記実験の結果をもとにして、穴
底面の堆積速度の制御方法の例を述べる。図1に示す結
果は、マイクロ波プラズマエッチングにおいて、ウェハ
温度30℃、CH2F2ガス流量50sccm、ガス圧力1mTorrrでプ
ラズマを照射し穴底面に堆積した重合膜堆積速度のアス
ペクト比依存性である。図1には、ウェハに印加するRF
バイアス電力を変えて、自己バイアス電圧(VDC)を0V
から150Vの範囲で変化させたときの結果を示してある。
VDCが0Vの場合には、アスペクト比の小さい穴底面で堆
積速度が大きく、アスペクト比の増加とともに堆積速度
が減少しているが、VDCの増加にともなって堆積速度の
アスペクト比依存性は変わり、VDCが100Vになると堆積
速度のアスペクト比依存性が逆転して、アスペクト比の
大きい穴底面では堆積速度が小さく、アスペクト比の増
加とともに堆積速度が増加している。従って本結果か
ら、VDCを30V以上50V以下にすることで堆積速度のアス
ペクト比依存性を平均値の±20%以内に制御することが
できることがわかった。これが、本発明の第1の方法で
ある。
【0013】本結果は、アスペクト比が大きいほど、穴
に入射したラジカルが底面に到達しにくくなるため穴底
面での堆積速度は小さくなるという従来の考えとは逆の
知見を与えるもので、本実験により初めて得られた知見
である。これは、以下に述べることが原因であると考え
られる。VDCが0Vでは、堆積性ラジカルが穴の側面に吸
着すると反応して再脱離の確率が低く、アスペクトが大
きくなるほど、穴底面に到達する割合が減少し堆積速度
も減少する。ところが、VDCが増加すると穴に入射する
イオンにより堆積物がスパッタされる効果が現れてく
る。アスペクト比の小さい穴では底面でのイオンスパッ
タの効果が大きく、VDCが小さい条件よりも堆積速度が
減少する。これに対して、アスペクト比の大きい穴で
は、穴の側面でのイオンスパッタの効果が大きくなる。
このときスパッタされた粒子は、高アスペクト比の穴で
付着とスパッタによる脱離を繰返し、アスペクト比が大
きいほど開口部から穴の外に出ていきにくいため、穴底
面に溜っていくという現象が起きる。底面でスパッタさ
れた粒子も、高アスペクト比の穴では穴の外に出ていき
にくいため穴底面にもどってきやすい。このような機構
から、アスペクト比の大きい穴では、自己バイアス電圧
が大きく、側面での入射イオンのスパッタ効果が大きく
なるほど穴底面での堆積速度が大きくなると考えられ
る。
【0014】第2の方法は、印加バイアスの高周波出力
を周期的に変調することによりイオンのスパッタ効果を
抑制して堆積速度を制御する方法である。穴底面の堆積
速度を制御するためには、低アスペクト比の穴底面での
イオンのスパッタ効果を抑制し、高アスペクト比の穴側
面でのイオンのスパッタ効果を抑制すればよい。これ
は、図2に示すように、印加バイアスの高周波出力を周
期的に変調してイオンのエネルギーを変調することによ
っても達成される。図2には、高周波出力の変調を矩形
波のパルスで行なった場合の例を示した。この場合、出
力の最小値と、一周期内で出力が最小値をとる時間との
間には相関があり、イオンのスパッタ効果を有効に抑制
するためには、出力の最小値が大きいほど、一周期内で
出力が最小値をとる時間を長くする必要がある。
【0015】次に、堆積速度を制御する第3の方法とそ
の作用について述べる。マイクロ波プラズマエッチング
において、シリコン基板には深さ5μmでアスペクト比の
違う穴を予め形成した試料を用い、無バイアス条件で、
ウェハ温度が30℃から150℃の間で変化したときの穴底
面での堆積速度のアスペクト比依存性を図3に示す。放
電ガスはCH2F2、ガス圧力は1mTorrである。ウェハ温度
が低いほど、アスペクト比が大きくなるに従って底面で
の堆積速度の減少が大きい。しかし、ウェハ温度の上昇
にともない、底面での堆積速度のアスペクト比依存性は
小さくなる。図4に、同一の放電条件でアスペクト比5
の穴の側面に堆積した重合膜厚のウェハ温度依存性を示
す。ウェハ温度の上昇にともない、側面での堆積速度は
減少する。穴の開口部からの深さ4μmでの側面の場合15
0℃でも重合膜は堆積しているが、深さ2μmの側面では6
0℃以上で重合膜の堆積が起きなくなっている。これ
は、ウェハ温度の上昇により、穴側面では浅い部分ほど
重合膜堆積反応が起きにくくなることを示している。
【0016】穴内部での堆積速度のウェハ温度依存性は
次の原因によるものである。穴に入射した堆積性の中性
粒子は側面に吸着するとある反応確率で重合する。とこ
ろが、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・
フィズィックス、第31巻、2011頁(1992年)(Japanease
Journal of Applyed Physics, volume 31, p2011, (19
92))に報告されているように、ウェハ温度が高くなるに
従って堆積速度は小さくなる。このため、高温では側面
に入射した堆積性のラジカルが重合しないで脱離する確
率が高くなる。その結果、無バイアス条件で高温では、
アスペクト比の大きい穴でも堆積性ラジカルの底面での
入射フラックスが大きくなり、堆積速度が低アスペクト
比の穴底面での堆積速度と差が小さくなる。従って、ウ
ェハ温度が高いほど底面堆積速度のアスペクト比依存性
が小さくなるのである。
【0017】以上述べたことから、エッチング中にウェ
ハ温度を高温に保持することにより、エッチングの進行
にともなうアスペクト比の変化による堆積反応の増加を
抑制することができることがわかった。高温では側面で
の反応性付着確率が小さいため、穴に入射したラジカル
は側面に滞在してイオンによりスパッタされる前に側面
から脱離し、開口部から射出するか底面に到達する。従
って、ウェハ温度を高温に保持することにより、側面で
のイオンスパッタにより穴底面に入射する堆積性ラジカ
ルがアスペクト比の増加により増大する効果を抑制する
ことができるのである。すなわち、穴底面の堆積速度を
制御する第3の方法は、ウェハ温度を高温に保持してエ
ッチングを行なうことである。
【0018】ウェハを高温に保持してエッチングを行な
う上で問題になるのは、マスク材料にレジストを用いた
ときに、高温での対レジスト選択性が低下することであ
る。これは、処理室の排気速度、および処理ガス流量を
増大させることにより解決できる。以下、この作用につ
いて説明する。ガス流量をQ、ガス圧力をP、排気速度を
Sとすると(2)式の関係が成り立つ。
【0019】 Q=P×S (2) さらに、真空処理室の容量をVとすると、処理室内での
ガスの滞在時間τは(3)式によって表される。
【0020】 τ=V/S (3) 処理室の容積は一定であるから、排気速度とガス流量を
大きくすることによって、ガスの滞在時間は短くなる。
ここで、プラズマ中での電子衝撃によるガスの解離につ
いて考える。ガス分子の例として、シリコン酸化膜エッ
チングに用いられる代表的ガスであるCHF3を例にとる。
熱力学的エネルギー(ΔH)から、CHF3の第一次の解離で
起きやすいと考えられる反応は以下の(4)から(6)の反応
である。
【0021】 CHF3+e→CF2+HF ΔH=58.0kcal/mol (4) CHF3+e→CF3+H ΔH=106.3kcal/mol (5) CHF3+e→CHF2+F ΔH=113.0kcal/mol (6) これらの反応で生成したCF2、CF3、およびCHF2ラジカル
は次に示す二次的反応により解離してFラジカルを生成
する。
【0022】 CF2+e→CF+F (7) CF3+e→CF+F (8) CHF2+e→CHF+F (9) これらの反応により生成するFラジカルがレジストをエ
ッチングして選択比が低下する原因となっている。排気
速度とガス流量を大きくしてガスの滞在時間を短くする
と、CHF3ガスは(4)から(6)の一次の解離をしても、解離
生成ラジカルは二次的解離をしてFラジカルを生成する
前に排気される確率が高くなり、結果的にFラジカルの
生成量が減少して対レジスト選択性を高める効果があ
る。
【0023】また、図5に示すように、ガスの流量を大
きくすると堆積速度も大きくなることが実験の結果わか
った。図5は、CHF3ガス1mTorr、ウェハ温度30℃でバイ
アスを印加しない条件で、シリコン基板上に堆積した重
合膜の堆積速度を測定した結果である。堆積性が強まる
と対レジスト選択性は向上する。以上述べたことから、
ガス流量および排気速度を大きくすることによって、高
温においても対レジスト選択性を損なうことなく、シリ
コン酸化膜のエッチングを行なうことができる。これ
は、ガス流量および排気速度を大きくすることとウェハ
温度の高温化を組み合わせることにより、初めて対レジ
スト選択性を損なうことなくアスペクト比が変化しても
エッチング速度が均一な条件でシリコン酸化膜のエッチ
ングを行なうことができるのであり、それぞれ単独の方
法ではこの効果を出すことは出来ない。
【0024】以上述べた堆積速度を制御する第一の方
法、第二の方法、および第三の方法を組み合わせること
により、アスペクト比のことなる穴底面での堆積速度
を、シリコンの穴での堆積速度で平均値の±20%以内に
制御し、アスペクト比が変化してもエッチング速度が均
一な条件でシリコン酸化膜のエッチングを行なうことが
できる。
【0025】以上が、本発明の作用である。本発明は、
図1に示した穴底面の堆積速度に関する新しい現象の発
見に基づいてシリコン酸化膜エッチングでの堆積反応の
速度を制御する方法に関するものであり、同業他社の容
易類推は不可能である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。
【0027】実施例1 図6は本発明の表面処理装置をマイクロ波プラズマエッ
チング装置において実施した例である。この表面処理装
置はロードロック機構を備えており、ウェハ処理室18と
ウェハ交換室22はゲートバルブ28によって分離されてお
り、それぞれが独立に真空排気される。本装置におい
て、ウェハ処理室18はターボ分子ポンプ4、メカニカル
ブースターポンプ5およびロータリーポンプ27の組み合
わせによって排気される。排気速度はバルブ17のコンダ
クタンスを変えることにより、最大3000liter/secまで
の実効排気速度が得られる。ウェハ処理室18には、冷媒
10のタンクを備えた試料台8が設置され、絶縁物15を介
してウェハ処理室18と接続する。
【0028】被処理ウェハ6はウェハ交換室22からウェ
ハ搬送系21によってウェハ処理室18に搬送される。被処
理ウェハ6を試料台8に載置する際には試料台上下機構14
によって試料台8が上下される。被処理ウェハ6はウェハ
固定用のピンおよび静電チャックにより試料台8に固定
される。
【0029】マグネトロン20で励起されたマイクロ波は
導波管19に導かれて表面処理室18内の放電管部23にプラ
ズマ7を発生させる。マグネット29は電子サイクロトロ
ン共鳴によって励起効率を高める働きをする。放電ガス
はガス導入口11を通して表面処理室18内に導入される。
【0030】本装置におけるウェハ温度の調節方法につ
いて図7を用いて説明する。図7は、本装置の試料台お
よび温度調節関連部分を示した図である。試料台8に載
置された被処理ウェハ6は試料台8に内蔵されたヒーター
9および試料台8内部に導入された冷媒10によって温度調
節される。冷媒は冷媒供給器24によって試料台8内部に
供給される。試料台8の内部には冷媒からの熱伝達効率
を高めるためにフィン30が取り付けてある。被処理ウェ
ハ6の温度は温度センサ13によって裏面温度が測定さ
れ、温度調節器25によってモニターされる。温度調節器
25は温度モニターをしながら冷媒供給器24の冷媒供給量
およびヒーター電源26の供給電流を制御して被処理ウェ
ハ6の温度調節を行なう。冷媒としてはフロンガス系の
冷媒、液体窒素、もしくは冷却水が用いられる。被処理
ウェハ6裏面と試料台8の間には熱交換の効率を上げるた
めに微量のヘリウムガスが流されている。このヘリウム
ガスはヘリウムガス供給源34からガス温度調節器33を通
してウェハ上下用ピン32とその周辺部とのすきま35から
被処理ウェハ6の裏面に導入される。ウェハ上下用ピン3
2はウェハ上下機構31により上下される。
【0031】さらに、図6に示したように、表面処理室
18には被処理ウェハの加熱効率を高めるために加熱用ラ
ンプが設置されている。また、被処理ウェハの加熱効率
を高めるため予め被処理ウェハを加熱する加熱ランプ1
2'がウェハ交換室22内に設けてある。
【0032】以上説明した表面処理装置を用いて、表面
処理を実施した例を以下に述べる。処理ガスとしてCHF3
(流量48sccm)とCH2F2(流量2sccm)を混合して用いた。本
混合ガスのプラズマでの穴底面での堆積速度を調べるた
めに、シリコン上に開口径の違う穴を作成し、プラズマ
を照射してVDCの異なる条件で穴に重合膜を堆積させて
堆積速度を測定した結果を図8に示す。実験条件は、ウ
ェハ温度30℃、ガス圧力1mTorrで行なった。この場合、
排気速度は630Torr・liter/secである。CHF3を主体にし
てCH2F2を添加した本混合ガスにおいても、アスペクト
比が異なる穴の底面の堆積速度はVDCが少なくとも30Vと
50Vの範囲において平均値の±20%以内であった。
【0033】図9に、シリコン基板にシリコン酸化膜と
してBPSG膜を作成し、異なる穴径がパターンニングされ
たレジストマスク形成したウェハを試料を用いて穴のエ
ッチング速度のアスペクト比依存性を測定した結果を示
す。実験条件は、ウェハ温度30℃、ガス圧力1mTorrで行
なった。VDCが小さいほどエッチング速度は小さいが、V
DC20Vから70Vの範囲でエッチング速度のアスペクト比に
よる変化が平均値の±20%以内となった。
【0034】本実施例のように、VDCを20Vから70Vの範
囲に設定して堆積速度を平均値の±20%以内に制御する
方法は、対レジスト選択性を維持したまま、エッチング
速度のアスペクト比による変化を平均値の±20%以内に
制御する効果がある。
【0035】実施例2 実施例1で説明した表面処理装置を用いて、表面処理を
行った第2の例を以下に述べる。
【0036】処理ガスとしてCHF3(流量48sccm)とCH2F
2(流量2sccm)を混合して用い、試料台に印加する13.56M
Hzの高周波の出力を周期的に変調して、VDCが図10に
示すようにパルス的に変化するような条件でレジストを
マスクとしてBPSG膜をエッチングした。実験条件は、ウ
ェハ温度30℃、ガス圧力1mTorrで行なった。図10(A)
は周期320msec、デューティ比25%、最大VDC200V、最小
VDC0Vで矩形波的パルスとしたものである。また、図1
0(B)は周期300msec、デューティ比33%、最大VDC100
V、最小VDC10Vで矩形波的パルスとしたものである。こ
の時の穴のエッチング速度のアスペクト比依存性を図1
1に示す。図11に示した(A)、(B)はそれぞれ図10の
(A)、(B)の条件に対応する。この結果から、高周波バイ
アスを変調してVDCがパルス的にかかるようにしてもイ
オンのスパッタ効果を抑制することができて、エッチン
グ速度のアスペクト比による変化が平均値の±20%以内
とすることができた。
【0037】本実施例のように、試料台に印加する高周
波バイアスの出力をパルス変調することにより堆積速度
を平均値の±20%以内に制御する方法は、対レジスト選
択性を維持したまま、エッチング速度のアスペクト比に
よる変化を平均値の±20%以内に制御する効果がある。
【0038】実施例3 実施例1で説明した表面処理装置を用いて、表面処理を
行った第3の例を以下に述べる。
【0039】処理ガスとしてCHF3(流量48sccm)とCH2F
2(流量2sccm)を混合して用いた。本混合ガスのプラズマ
での穴底面での堆積速度を調べるために、シリコン上に
開口径の違う穴を作成し、プラズマを照射してウェハ温
度のことなる条件で穴に重合膜を堆積させて堆積速度を
測定した結果を図12に示す。実験条件は、ガス圧力1m
Torr、VDC0Vで行なった。本混合ガスにおいても、穴底
面の堆積速度のアスペクト比依存性はウェハ温度の上昇
とともに小さくなり、100℃以上150℃以下で平均値の±
20%以内であった。
【0040】図13にウェハ温度を高温で保持してレジ
ストをマスクとしてBPSG膜をエッチングした結果を示
す。ガス圧力1mTorrにおいて、ウェハ温度75℃、90℃、
105℃、および125℃でエッチングした。それぞれの場合
で、エッチング速度のアスペクト比による変化が平均値
の±20%以内となった。エッチング速度はウェハ温度が
高いほど大きくなった。このように、高温でエッチング
を行う場合にはレジストとの選択比の低下が問題とな
る。そこで、BPSG膜エッチングにおける対レジスト選択
比のウェハ温度依存性を測定した。その結果を図14に
示す。ウェハ温度の上昇と共に、BPSG膜のエッチング速
度は増加し、対レジスト選択性は低下する。図15に、
BPSG膜エッチングにおける対レジスト選択比のガス流量
依存性を測定した結果を示す。対レジスト選択比に関し
て、図14と図15から、本実施例と例えばウェハ温度
30℃、ガス流量10sccmでエッチングした場合とを比較す
ると、125℃でエッチングする場合でもガス流量を50scc
m以上にすれば、ウェハ温度の高温化による対レジスト
選択比の低下を相殺して、高温で対レジスト選択比を低
下させることなくエッチング速度のアスペクト比による
変化が平均値の±20%以内としてシリコン酸化膜のエッ
チングを行えることがわかった。
【0041】処理ガスの流量をCHF395sccm、CH2F25sccm
として混合し、ガス圧力1mTorrおよび0.5mTorrでBPSG膜
のエッチングを実施したが、この場合もエッチング速度
のアスペクト比による変化は平均値の±20%以内であっ
た。また、処理ガスの流量をCHF3190sccm、CH2F210sccm
として混合し、ガス圧力5mTorrでBPSG膜のエッチングを
実施したが、この場合もエッチング速度のアスペクト比
による変化は平均値の±20%以内であった。
【0042】本実施例のように堆積速度を平均値の±20
%以内に制御する方法は、ウェハ温度を高温に保持して
も、対レジスト選択比を低下させることなくことによ
り、エッチング速度のアスペクト比による変化を平均値
の±20%以内に制御する効果がある。
【0043】実施例4 実施例1で説明した表面処理装置を用いて、表面処理を
実施した第4の例を以下に述べる。
【0044】処理ガスとしてCHF3(流量48sccm)とCH2F
2(流量2sccm)を混合して用い、ガス圧力1mTorrで、ウェ
ハ温度を高温で変化させてレジストをマスクとしてBPSG
膜をエッチングした。ウェハ温度の変え方は、(A)75℃
で1分間エッチングした後、125℃に温度を上昇させてさ
らに1分間エッチングする方法、および(B)75℃から125
℃まで2分間かけて徐々に温度を上昇させながらエッチ
ングするほうほうである。この時のエッチング速度のア
スペクト比依存性を図16に示す。比較のために、75℃
および125℃にウェハ温度を保持してエッチングした結
果も示す。75℃にウェハ温度を保持してエッチングした
場合、エッチング速度の変化は平均値の約17%以内であ
ったが、これに比べて(A)と(B)いずれの方法もエッチン
グ速度の変化は減少し、また、エッチング速度は増加し
た。(A)と(B)の方法の間では顕著な違いは見られなかっ
た。
【0045】本実施例のように堆積速度を平均値の±20
%以内に制御する方法は、方法(A)は深さの異なる孔を
エッチングする際に対レジスト選択比を低下させること
を抑制し、方法(B)ではウェハの設定温度の幅を広くし
て、それぞれエッチング速度のアスペクト比による変化
を平均値の±20%以内に制御する効果がある。
【0046】実施例5 実施例1で説明した表面処理装置を用いて、表面処理を
実施した第5の例を以下に述べる。
【0047】処理ガスとしてCHF3(流量48sccm)とCH2F
2(流量2sccm)を混合して用い、ガス圧力1mTorrで、VDC2
0Vから70Vの間の条件で、ウェハ温度を100℃に保持して
レジストをマスクとしてBPSG膜をエッチングした。この
時のエッチング速度のアスペクト比依存性を図17に示
す。いずれの場合も、エッチング速度の変化は平均値の
20%以内であった。また、図9に示したウェハ温度30℃
の場合と比較すると、各VDC条件でエッチング速度の増
加が見られた。
【0048】本実施例のように堆積速度を平均値の±20
%以内に制御する方法は、対レジスト選択比を低下させ
ずに、エッチング速度のアスペクト比による変化を平均
値の±20%以内に制御する効果がある。
【0049】実施例6 実施例1で説明した表面処理装置を用いて、表面処理を
実施した第6の例を以下に述べる。
【0050】処理ガスとしてCHF3(流量48sccm)とCH2F
2(流量2sccm)を混合し、ガス圧力1mTorrで、VDCを実施
例3で述べた(A)および(B)の方法で変調し、ウェハ温度
を100℃に保持してレジストをマスクとしてBPSG膜をエ
ッチングした。この時のエッチング速度のアスペクト比
依存性を図18に示す。いずれの場合も、エッチング速
度の変化は平均値の20%以内であった。また、図11に
示したウェハ温度30℃の場合と比較すると、各VDC変調
条件でエッチング速度の増加が見られた。
【0051】本実施例のように堆積速度を平均値の±20
%以内に制御する方法は、対レジスト選択比を低下させ
ずに、エッチング速度のアスペクト比による変化を平均
値の±20%以内に制御する効果がある。
【0052】実施例7 実施例1で説明した表面処理装置を用いて、表面処理を
実施した第7の例を以下に述べる。
【0053】処理ガスとしてCHF3(流量45sccm)、CH2F
2(流量5sccm)、Ar(流量10sccm)を混合し、ガス圧力1mTo
rrで、ウェハ温度を100℃に保持してレジストをマスク
としてBPSG膜をエッチングした。この場合も、対レジス
ト選択比を低下させることなく堆積速度を平均値の±20
%以内に制御することにより、エッチング速度の変化は
平均値の20%以内であった。
【0054】ここでArの添加効果について述べる。第一
に、Arを添加するとエッチングのイオン性を強めること
ができる。従って、高アスペクト比の穴のエッチングに
おいて、底面でのArイオンのスパッタ効果により、穴底
面に堆積性ラジカルが溜って堆積速度が増加する現象を
抑制することができる。希ガス添加はエッチングのイオ
ン性制御に用いることができる。
【0055】希ガス添加の第二の効果は、エッチング室
内に堆積した重合膜のクリーニングを容易にできること
である。シリコン酸化膜のエッチングでは堆積性を有す
るガスプラズマを用いるため、エッチング室内に重合物
が堆積する。そこで、例えば酸素ガスプラズマなどによ
って定期的にエッチング室内のクリーニングすることが
必要である。このとき、堆積する重合膜の膜質は用いる
ガスによって変化するが、希ガスを添加したガスを用い
ると酸素ガスプラズマによってエッチングされやすい膜
質となることが確認できた。したがって、希ガス添加
は、クリーニングという装置の保守を容易にする効果が
ある。
【0056】実施例8 実施例1から実施例7までCHF3とCH2F2の混合ガス系に
ついて述べたが、CHF3を単独で用いた場合、CHF3とCH2F
2にC4F8を混合したガス系、さらにC2F4、C3F8、C2F6
どフッ素原子および水素原子の少なくとも一方と炭素原
子からなるガス系、さらにこれらのガス系にArガスを添
加したガス系による酸化膜のエッチングついて実施例1
から7の方法を適用した結果、対レジスト選択比を低下
させることなく堆積速度を平均値の±20%以内に制御す
ることにより、エッチング速度のアスペクト比依存性を
平均値の20%以内とする効果があることを確認できた。
【0057】実施例9 実施例1から実施例8において説明した効果は、シリコ
ンの熱酸化膜のエッチングにおいてもその効果を確認し
た。
【0058】実施例10 実施例1から9において説明した方法を、平行平板型反
応性イオンエッチング装置、マグネトロンRIE装置、ヘ
リコン波プラズマによるエッチング装置、および誘導結
合型プラズマ(ICP)エッチング装置を用いてシリコン酸
化膜のエッチングを行った場合に適用しても有効である
ことを確認した。
【0059】
【発明の効果】本発明により、シリコン酸化膜のエッチ
ング中に孔の底面での堆積速度を平均値の±20%以内に
制御することにより、エッチング速度のアスペクト比依
存性を平均値の20%以内とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコンの穴底面での重合膜堆積速度のアスペ
クト比依存性が自己バイアス電圧によって変化すること
を表す図。
【図2】試料台に印加する高周波電力の出力変調の例を
表す図。
【図3】シリコンの穴底面での重合膜堆積速度のアスペ
クト比依存性がウェハ温度によって変化することを表す
図。
【図4】シリコンの穴の側面での堆積速度がウェハ温度
によって変化することを表す図。
【図5】シリコン上での重合膜堆積速度がガス流量によ
って変化することを表す図。
【図6】本発明に関わる表面処理装置をマイクロ波プラ
ズマエッチング装置において実施した例を示す図。
【図7】本発明に関わる表面処理装置のウェハ温度の調
節方法を示す図。
【図8】本発明に関わる一実施例を示し、自己バイアス
電圧によってシリコン上での重合膜堆積速度のアスペク
ト比依存性が制御されることを表す図。
【図9】本発明に関わる一実施例を示し、自己バイアス
電圧によってシリコン酸化膜エッチング速度のアスペク
ト比依存性が制御されることを表す図。
【図10】本発明の一実施例に関わり、試料台に印加す
る高周波電力の出力を変調して自己バイアス電圧を周期
的に変える例を示す図。
【図11】本発明に関わる一実施例を示し、試料台に印
加する高周波電力の出力を変調して自己バイアス電圧を
周期的に変えることよってシリコン酸化膜のエッチング
速度のアスペクト比依存性が制御されることを表す図。
【図12】本発明に関わる一実施例を示し、ウェハ温度
によってシリコン上での重合膜堆積速度のアスペクト比
依存性が制御されることを表す図。
【図13】本発明に関わる一実施例を示し、ウェハ温度
によってシリコン酸化膜のエッチング速度のアスペクト
比依存性が制御されることを表す図。
【図14】本発明に関わる一実施例を示し、シリコン酸
化膜のエッチング速度と対レジスト選択比がウェハ温度
によって変化することを表す図。
【図15】本発明に関わる一実施例を示し、シリコン酸
化膜のエッチング速度と対レジスト選択比がガス流量に
よって変化することを表す図。
【図16】本発明に関わる一実施例を示し、ウェハ温度
によってシリコン酸化膜のエッチング速度のアスペクト
比依存性が制御されることを表す図。
【図17】本発明に関わる一実施例を示し、自己バイア
ス電圧によってシリコン酸化膜エッチング速度のアスペ
クト比依存性が制御されることを表す図。
【図18】本発明に関わる一実施例を示し、試料台に印
加する高周波電力の出力を変調して自己バイアス電圧を
周期的に変えることよってシリコン酸化膜のエッチング
速度のアスペクト比依存性が制御されることを表す図。
【符号の説明】
1…ウェハ上下用ピン、2…ガス温度調節器、3…ヘリ
ウムガス供給源、4…ターボ分子ポンプ、5…メカニカ
ルブースターポンプ、6…被処理ウェハ、7…プラズ
マ、8…試料台、9…ヒーター、10…冷媒、11…ガス導
入口、12…加熱用ランプ、13…温度センサー、14…試料
台上下機構、15…絶縁物、16…高周波電源、17…バル
ブ、18…ウェハ処理室、19…導波管、20…マグネトロ
ン、21…ウェハ搬送系、22…ウェハ交換室、23…放電
管、24…冷媒供給器、25…温度調節器、26…ヒーター用
電源、27…ロータリーポンプ、28…ゲートバルブ、29…
マグネット、30…フィン、31…ウェハ上下機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻本 和典 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 水谷 巽 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空処理室を真空に排気し、ウェハ処理ガ
    スとしてフッ素原子および水素原子の少なくとも一方と
    炭素原子を含む分子のガスを前記処理室に導入した後プ
    ラズマ発生手段によりプラズマ化し、温度調節手段によ
    りウェハ温度を所望の値に設定してウェハに形成したシ
    リコン酸化膜を前記ガスプラズマにより処理するドライ
    エッチング工程において、アスペクト比の異なるシリコ
    ンの穴底面での重合物の堆積速度を平均値の±20%以内
    に制御する条件で、シリコン酸化膜を処理することを特
    徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】真空処理室内に、ウェハを保持するための
    試料台、該ウェハ温度を所望の温度に保持するための温
    度調節手段、前記真空処理室を排気するための排気手
    段、前記真空室にウェハ処理ガスとしてフッ素原子およ
    び水素原子の少なくとも一方と炭素原子を含む分子のガ
    スを導入するガス流量調整手段を有するガス導入手段、
    該供給されたガスをプラズマ化するためのプラズマ発生
    手段を有する表面処理装置において、シリコン酸化膜を
    処理する際に、アスペクト比の異なるシリコンの穴底面
    での堆積速度を平均値の±20%以内に制御する条件で、
    シリコン酸化膜を処理することを特徴とする表面処理装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1および請求項2に記載の重合物の
    堆積速度の制御方法は、自己バイアス電圧(直流成分)が
    20V以上70V以下となるようにウェハを載置する試料台に
    高周波電力を印加することを特徴とする表面処理方法お
    よび表面処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1および請求項2に記載の重合物の
    堆積速度の制御方法は、ウェハを載置する試料台に印加
    する高周波電力の出力を周期的に変化させることを特徴
    とする表面処理方法および表面処理装置。
  5. 【請求項5】請求項1および請求項2に記載の重合物の
    堆積速度の制御方法は、処理室を実効排気速度500liter
    /secを有する排気手段を用いて排気し、処理ガスを流量
    50sccm以上で処理室内に導入してガス圧力を所望の値に
    設定してプラズマ化し、さらに温度調節手段によりウェ
    ハ温度を75℃以上150℃以下に保持しながら材料表面の
    処理を行なうことを特徴とする表面処理方法および表面
    処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1および請求項2に記載の重合物の
    堆積速度の制御方法は、自己バイアス電圧(直流成分)が
    20V以上70V以下となるようにウェハを載置する試料台に
    高周波電力を印加し、かつ、処理室を実効排気速度500l
    iter/secを有する排気手段を用いて排気し、処理ガスを
    流量50sccm以上で処理室内に導入してガス圧力を所望の
    値に設定してプラズマ化し、さらに温度調節手段により
    ウェハ温度を75℃以上150℃以下に保持しながら材料表
    面の処理を行なうことを特徴とする表面処理方法および
    表面処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1および請求項2に記載の重合物の
    堆積速度の制御方法は、ウェハを載置する試料台に印加
    する高周波電力の出力を周期的に変化させ、かつ、処理
    室を実効排気速度500liter/secを有する排気手段を用い
    て排気し、処理ガスを流量50sccm以上で処理室内に導入
    してガス圧力を所望の値に設定してプラズマ化し、さら
    に温度調節手段によりウェハ温度を75℃以上150℃以下
    に保持しながら材料表面の処理を行なうことを特徴とす
    る表面処理方法および表面処理装置。
  8. 【請求項8】請求項3および請求項6に記載の自己バイ
    アス電圧(直流成分)は20V以上50V以下であることを特徴
    とする表面処理方法および表面処理装置。
  9. 【請求項9】請求項4および請求項7に記載の試料台に
    印加する高周波電力の出力を変化させる周期は該高周波
    の周期以上1秒以下であることを特徴とする表面処理方
    法および表面処理装置。
  10. 【請求項10】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の温度調節手段により保持されるウェハ温度は105
    ℃以上150℃以下であることを特徴とする表面処理方法
    および表面処理装置。
  11. 【請求項11】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の温度調節手段により保持されるウェハ温度は115
    ℃以上150℃以下であることを特徴とする表面処理方法
    および表面処理装置。
  12. 【請求項12】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の温度調節手段は、表面処理の途中でウェハ温度を
    所望の値で連続的もしくは段階的に変えられることを特
    徴とする表面処理方法および表面処理装置。
  13. 【請求項13】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の温度調節手段は、ウェハ温度を所望の値に保持す
    るために、試料台を加熱もしくは冷却することを特徴と
    する表面処理方法および表面処理装置。
  14. 【請求項14】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の温度調節手段は、ウェハ温度を所望の値に保持す
    るために、ウェハ表面を赤外線ランプにより加熱するこ
    とを特徴とする表面処理方法および表面処理装置。
  15. 【請求項15】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の温度調節手段は、ウェハ温度を所望の値に保持す
    るために、ウェハを試料台に静電的に吸着させる機構、
    ウェハ裏面と試料台との間に希ガスを流す機構、および
    該希ガスをを加熱する機構を有することを特徴とする表
    面処理方法および表面処理装置。
  16. 【請求項16】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の排気手段は実効排気速度800liter/sec以上を有す
    ることを特徴とする表面処理方法および表面処理装置。
  17. 【請求項17】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載の排気手段は実効排気速度1300liter/sec以上を有
    することを特徴とする表面処理方法および表面処理装
    置。
  18. 【請求項18】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載のウェハ処理ガスの圧力は10mTorr以下であること
    を特徴とする表面処理方法。
  19. 【請求項19】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載のウェハ処理ガスの圧力は5mTorr以下であることを
    特徴とする表面処理方法。
  20. 【請求項20】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載のウェハ処理ガスの圧力は1mTorr以下であることを
    特徴とする表面処理方法。
  21. 【請求項21】請求項5、請求項6、および請求項7に
    記載のウェハ処理ガスの圧力は0.5mTorr以下であること
    を特徴とする表面処理方法。
  22. 【請求項22】請求項1および請求項2に記載のウェハ
    処理ガスは、フッ素原子および水素原子の少なくとも一
    方と炭素原子からなる2種類以上の分子の混合ガスであ
    ることを特徴とする表面処理方法。
  23. 【請求項23】請求項1および請求項2に記載のウェハ
    処理ガスは、フッ素原子および水素原子の少なくとも一
    方と炭素原子からなる分子に希ガスを混合した混合ガス
    であることを特徴とする表面処理方法。
  24. 【請求項24】請求項1および請求項2に記載のウェハ
    処理ガスは、フッ素原子および水素原子の少なくとも一
    方と炭素原子からなる2種類以上の分子の混合ガスにさ
    らに希ガスを混合したことを特徴とする表面処理方法。
  25. 【請求項25】請求項1および請求項2に記載のアスペ
    クト比は20以下であることを特徴とする表面処理方法及
    び表面処理装置。
  26. 【請求項26】請求項1および請求項2に記載のアスペ
    クト比は10以下であることを特徴とする表面処理方法及
    び表面処理装置。
  27. 【請求項27】請求項1および請求項2に記載のアスペ
    クト比は7以下であることを特徴とする表面処理方法及
    び表面処理装置。
  28. 【請求項28】請求項1および請求項2に記載の重合物
    は、炭素原子、もしくは炭素原子とフッ素原子を含むこ
    とを特徴とする表面処理方法及び表面処理装置。
  29. 【請求項29】請求項1および請求項2に記載のプラズ
    マ発生手段は、マイクロ波を発生する手段と、発生した
    マイクロ波を真空処理室内の放電管に伝播させるための
    導波管を有することを特徴とする表面処理方法及び表面
    処理装置。
  30. 【請求項30】請求項1に記載の表面処理を実施する手
    段は、平行平板型反応性イオンエッチング装置、もしく
    はマグネトロンRIE装置、もしくは誘導結合型プラズ
    マ(ICP)によるエッチング装置、もしくはヘリコン波
    プラズマによるエッチング装置であることを特徴とする
    表面処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09162287A (ja) * 1995-12-11 1997-06-20 Nec Corp 半導体装置の製造方法
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