JP2005259873A - エッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エッチングレート及び垂直加工性が高いエッチング方法を提供する。
【解決手段】 プラズマ生成室1の上流側に設けられた上流側電極8と、上流側電極8に対向して設けられ、プラズマ15からイオン12を引き出す下流側電極2であって、イオン12を中性化するアパーチャー13を複数有する下流側電極2と、下流側電極2下流に設けられ被加工基板6を保持する処理室4とを備えたエッチング装置を用いてSi材料をエッチングする方法であって、Cl とSF の混合ガスを用いてパルス変調放電によりプラズマ生成室1内にプラズマ15を生成させる工程と、上流側電極8に直流電圧を印加すると共に下流側電極2に高周波電力を印加してプラズマ15から引き出した正及び負イオン12をアパーチャー13内を通過させて高速中性粒子ビーム5を生成し、高速中性粒子ビーム5により被加工基板6をエッチングする工程とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、中性粒子ビームを用いたエッチング技術に係り、特に微細ポリシリコンゲート電極の形成に関する。
従来より、半導体集積回路の微細加工にプラズマエッチングが広く用いられている。すなわち、反応性の高い元素を含むエッチングガスを用いて減圧下で低温プラズマを生成し、プラズマ中のラジカルやイオンによって半導体基板を加工する。プラズマ状態では、ラジカルやイオンといった活性種は非常に高いエネルギー状態であるため、液相や気相中での熱化学的反応では生じない反応が生じ、また減圧下での処理であるため、エッチング生成物は容易に揮発・脱離するために非常に効率的に基板のエッチングを行うことが可能となる。
一般に、ラジカルはプラズマ中を自由に拡散するため、ラジカルによるエッチングは等方的に進行する。一方、イオンは基板表面に生じるイオンシースの電界によって基板表面に対して垂直に入射するため、イオンによるエッチングは異方的に進行する。エッチング材料、エッチング特性及び目的により放電条件を変化させ、ラジカルとイオンの密度比を制御する必要があるが、比較的イオンによる効果が顕著になる条件でエッチングを行うことにより微細パターンの形成が可能となる。
しかしながら、プラズマエッチングには原理的に回避できない問題がある。
一般的に、低温プラズマ中では正電荷を有するイオンと負電荷を有する電子が多数存在し、また電子衝突による原子分子の励起・脱励起により短波長の紫外線が放射される。この紫外線の照射を受けた基板表面では、チャージアップによるゲート絶縁膜の絶縁破壊や、ゲート電極の形状異常が生じてしまう。さらに、高エネルギーのイオンや紫外線の照射により、ゲート絶縁膜中に欠陥が生じたり、ゲート絶縁膜/シリコン界面に固定電荷や界面準位が生じてしまう。さらに、紫外線の照射により基板の極表面の温度が上昇するため、レジスト材料の変質及び変形が生じてしまう。これらの現象により、半導体集積回路の製造歩留まりや信頼性が低下してしまうという問題があった。
これらの問題を解決するため、中性粒子ビームを用いたエッチング装置及びエッチング方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−109942号公報(図1)
しかしながら、従来は、プラズマ生成室内に対向配置された上流側電極と下流側電極の両方に直流電圧を印加することにより、中性粒子ビームを生成していた。この場合、生成した中性粒子ビームのエネルギー並びに電流密度が低いという課題があった。よって、エッチングレートが低く、微細パターンを形成する際に垂直加工性がまだ十分ではなかった。例えば、次世代の半導体装置に用いられる50nm幅のポリシリコン(以下「Poly-Si」という。)ゲートをパターニングする際、アンダーカット形状になってしまうという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、エッチングレート及び垂直加工性が高いエッチング方法を提供することを目的とする
発明に係るエッチング方法は、原料ガスからプラズマを生成するプラズマ生成室と、該プラズマ生成室の上流側に設けられた上流側電極と、該上流側電極に対向して該プラズマ生成室の下流側に設けられ、前記プラズマからイオンを引き出す下流側電極であって、該イオンを中性化するアパーチャーを複数有する下流側電極と、該下流側電極の下流に設けられ被加工基板を内部に保持する処理室とを備えたエッチング装置を用いてシリコン材料をエッチングする方法であって、
ClとSFの混合ガスを用いてパルス変調放電によりプラズマ生成室内にプラズマを生成させる工程と、
上流側電極に直流電圧を印加すると共に下流側電極に高周波電力を印加することにより、前記プラズマから引き出した正及び負イオンをアパーチャー内を通過させて高速中性粒子ビームを生成し、該高速中性粒子ビームにより被加工基板をエッチングする工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係るエッチング方法は、原料ガスからプラズマを生成するプラズマ生成室と、該プラズマ生成室の上流側に設けられた上流側電極と、該上流側電極に対向して該プラズマ生成室の下流側に設けられ、前記プラズマからイオンを引き出す下流側電極であって、該イオンを中性化するアパーチャーを複数有する下流側電極と、該下流側電極の下流に設けられ被加工基板を内部に保持する処理室とを備えたエッチング装置を用いてシリコン材料をエッチングする方法であって、
ClとSFの混合ガスを用いてパルス変調放電によりプラズマ生成室内にプラズマを生成させる工程と、
上流側電極に直流電圧を印加すると共に下流側電極に高周波電力及び直流電圧を印加することにより、前記プラズマから引き出した正及び負イオンをアパーチャー内を通過させて高速中性粒子ビームを生成し、該高速中性粒子ビームにより被加工基板をエッチングする工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明は以上説明したように、ClとSFの混合ガスを用いると共に下流側電極に高周波を印加して高速中性粒子ビームを生成することにより、エッチングレート及び垂直加工性が高いエッチング方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図中、同一または相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるエッチング装置を説明するための断面図である。
図1に示すエッチング装置は、Cl原子若しくはF原子16を含むプラズマ15を生成する誘導結合型(ICP)のプラズマ生成室1と、基板6をエッチングする処理室4とを有する。
プラズマ生成室1の外周には、3ターンのコイル型アンテナ7が巻かれている。アンテナ7は、パルス変調放電(後述)が可能なRF電源11に接続されている。プラズマ生成室1上流側にガス導入口17が設けられ、該導入口17から所望の混合比率でClとSFの混合ガス(以下「Cl/SF混合ガス」という。)が導入される。導入されたCl/SF混合ガスは、上流側電極8において分岐され、シャワー状にプラズマ生成室1内に導かれる。プラズマ生成室1の上下には2つのグラファイト製の電極2,8が対向配置されている。下流側電極2によってプラズマ生成室1と処理室4とが分離されている。上流側電極8はDC電源9に接続され、下流側電極2はRF電源(高周波電源)10に接続されている。RF電源10は、周波数が数100kHz〜数MHzの高周波電力を出力するものである。上流側電極8と下流側電極2との間に生じる電位差により、プラズマ15中の正及び負イオン12をドリフト及び加速可能である。下流側電極2には、プラズマ15から引き出されたイオン12を中性化するために、基板6に対して垂直方向に貫通する微細孔(以下「アパーチャー」という。)13が複数形成されている。イオン12がアパーチャー13を通過する際、イオン12がアパーチャー13の内壁と浅い角度で接触して電荷交換を行うことにより中性化され、高速中性粒子ビーム5が生成する。
処理室4内にはステージ3が設けられ、このステージ3上に加工対象である基板6が保持される。基板6には、シリコン膜(Poly-Si膜)が形成され、その上にマスクとしてのレジストパターンが形成されている(後述)。下流側電極2のアパーチャー13を通過することにより生成された高速中性粒子ビームが被加工基板6表面に入射する。
基板6裏面とステージ3表面との間には、10Torr前後の圧力でヘリウムガスが供給され、温度制御されたステージ3と基板6との間で該ヘリウムガスを介して熱交換を行う。
処理室4の底部(下流側)には排気口18が設けられ、該排気口18はコンダクタンスバルブ19を介して排気ポンプ(図示せず)に接続されている。プラズマ生成室1の圧力は0.5〜1Pa程度が好適であり、処理室4の圧力は0.05〜0.1Pa程度が好適である。
次に、上記エッチング装置の動作について説明する。
ステージ3上に基板6を保持した後、ガス導入口17からプラズマ生成室1内にCl/SF混合ガスを供給する。そして、RF電源11からコイル型アンテナ7に周波数が13.56MHzの高周波を印加する。該高周波は、RFオン時の電子密度が1×1011cm−3程度以上となる電力とする。これにより、上記混合ガスを解離及びイオン化してプラズマ15を生成する。この際、RF電源11により、RFオン時間とRFオフ時間をそれぞれ50μsec前後としたパルス変調放電を行うことが好適である。パルス変調放電によりプラズマ中の電子の数を減少させて、イオンの中性化率を向上させることができる。また、パルス変調放電では、RFオフ時間(パルスオフ時間)にプラズマ15中の電子のエネルギーが数十μsecの時定数で減衰し、低エネルギーの電子がプラズマ15中で解離したハロゲン原子16に付着して負イオンを効率的に生成する。
次に、DC電源9から上流側電極8に−100V程度の直流電圧を印加すると共に、RF電源10から下流側電極2に数10W〜数100W程度の高周波電力(周波数:600kHz)を印加する。これにより、正及び負のイオン(例えば、Cl,F,SF ,Cl )イオン12がドリフトし、上流側電極8から下流側電極2に向かってイオン12が加速され、100〜200eV程度の運動エネルギーでプラズマ生成室1から引き出される。引き出されたイオン12は下流側電極2のアパーチャー13を通過する際に中性化され、高速中性粒子ビーム14が基板6表面に入射することにより、中性粒子ビーム14によるエッチングが行われる。
ここで、下流側電極2に高周波電力(以下「RFバイアス」という。)を印加するのではなく、従来のように直流電圧(以下「DCバイアス」という。)を印加する場合の問題点を述べる。下流側電極2にDCバイアスを印加するときは、上流側電極と下流側電極の直流電圧差(以下「上下電極電圧差」という。)によってプラズマ中のイオンがドリフト・加速される。上下電極電圧差(Vtop-Vbot)を負に印加する場合、プラズマからは負イオンが引き出され、該負イオンの中性化が高効率に行われるがエネルギーが低い。上下電極電圧差(Vtop-Vbot)を正に印加する場合、エネルギーが高いが中性化率が低い。図2は、下流側電極を便宜的に接地電位(GND)にして上流側電極に直流電圧(Vtop)を印加した場合の残留イオンのエネルギーを示す図である。この場合、上流側電極に所定の一定電圧を印加して、下流側電極の電位を変化させても同様の結果が得られる。残留イオンのエネルギーが、中性粒子ビームのエネルギーとほとんど等しいことが分かっている。図2に示すように、負のDCバイアス(Vtop=-100V)を印加した場合には、中性粒子ビームに残留するCl-のエネルギーがDCバイアス(Vtop=-100V)に比べ非常に低いことが分かる。一方、正のDCバイアス(Vtop=+100V)を印加した場合には、中性粒子ビームに残留するCl2 +のエネルギーは高いが、中性化率が低い。
図3は、DCバイアスを印加する場合において、DCバイアスと中性化率との関係を示す図である。DCバイアスの極性により中性粒子ビームのエネルギーが大きく異なるが、正のDCバイアスを印加するよりも負のDCバイアスを印加した方が中性化率が高く、低ダメージのエッチングに好適であることが分かる。しかし、上述したように、負のDCバイアスを印加した場合には、中性粒子ビームのエネルギーが非常に低くなってしまうのが問題である。
図4は、下流側電極にRFバイアスを印加した場合の残留イオンのエネルギーを示す図である。図4に示すように、中性粒子ビームに残留するイオンのうちCl-の分布は約30eV以上まで、Cl2 +とF-の分布は80eV以上まで広がっている。よって中性粒子ビームのエネルギーが高いことが分かる。
図5は、下流側電極に印加するRFバイアスと、中性粒子ビームの電流密度との関係を示す図である。RFバイアスを印加した場合、中性粒子ビームのエネルギーを高めるのみでなく、中性粒子ビームの電流密度を格段に向上させられるという利点がある。図5に示すように、中性粒子ビームの電流密度はRFバイアスの増加に伴って大きく増加している。RFバイアスがゼロのときには、DCバイアスが印加された場合であり、RFバイアス印加によって中性粒子ビームの電流密度を桁違いに増加させる効果があることが分かる。また、正及び負イオンの中性化率は90%以上を保っていることがわかる。DCバイアス印加時と異なり、RFバイアス印加時では、ガス分子との衝突頻度が増加して元来中性化率の低い正イオンでも中性化が促進するものと考えられる。
図6は、DCバイアス印加時とRFバイアス印加時のポリシリコンゲート断面形状を示すSEM写真である。図6に示すように、DCバイアス印加時では、アンダーカットが観察される。これは、中性粒子ビームのエネルギーが不十分であるためと考えられる。一方、RFバイアス印加時では、垂直なパターン形状が得られることが分かる。
以上説明したように、本実施の形態1では、ハロゲン元素を含むエッチングガスをプラズマ生成室1においてパルス変調放電により解離・イオン化し、上流側電極8に直流電圧を印加すると共に下流側電極2にRFバイアス(高周波電力)を印加することにより、高い中性化率を保ったままエネルギーと電流密度が高い高速中性粒子ビームが得られる。これにより、エッチングレート及び垂直加工性が高いエッチング装置及びエッチング方法を提供することが可能である。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2によるエッチング方法を説明するための工程断面図である。
図7(a)はエッチング前のサンプルを示している。図7(a)に示すように、シリコン基板101上にシリコン酸化膜102が形成され、その上にポリシリコン膜103が形成され、さらにその上に50nm幅の単層レジストパターン104が形成されている。
実施の形態1によるエッチング装置をおいて、Cl/SF混合ガスを用いてポリシリコン膜103のメインエッチングを行う。図7(b)に示すように、Clの解離種のCl原子105とSFの解離種のF原子106とが共にSi材料(ポリシリコン膜103)のエッチャントとなる。Cl原子ビームを用いた方がF原子ビームを用いるよりも異方性形状が得られやすい。F原子ビームはSiのエッチャントとなるだけでなく、高エネルギーのCl原子によるエッチングで生じる反応生成物を分解除去して、パターン側壁へ過剰な堆積膜を形成するのを防止する効果がある。
具体的には、Cl:SF=25:15sccm程度の流量比で混合したガスを用いる。コンダクタンスバルブ19の開閉により排気コンダクタンスを調整し、プラズマ生成室1の圧力を1Pa程度に調整すると共に、処理室4の圧力を0.1Pa程度に調整する。そして、パルス変調した高周波電力をRF電源11からコイル型アンテナ7に印加してプラズマ15を生成する。そして、上流側電極8に−100Vの直流電圧を印加し、下流側電極2に周波数が600kHzで60Wの高周波電力を印加する。これにより、プラズマ中の正及び負のイオン(例えば、Cl,F,SF ,Cl )が加速され下流側電極2に引き込まれ、下流側電極2のアパーチャー13を通過する際に中性化され、高速中性粒子ビーム5が基板に入射する。すなわち、基板101表面に入射した、数eV〜100eV程度の運動エネルギーを有するCl原子ビーム105とF原子ビーム106により、ポリシリコン膜103がエッチングされる。但し、本条件では、ゲート酸化膜102に対するエッチング選択比が2程度であり低いため、以下に説明するオーバーエッチングを引き続き行う。
オーバーエッチングでは、SFガスの流量を0sccmにし、Clガスの流量を40sccmにし、下流側電極2に印加する高周波を0Wにする。その他の条件は上記メインエッチングと同じである。本条件でオーバーエッチングを行うと、図7(c)に示すように、下地のゲート酸化膜102を保ちながら、Cl原子105によりポリシリコン膜103がエッチングされる。オーバーエッチング後、レジストパターン104を除去する。その後、公知の不純物注入によりゲート電極の両脇にソース/ドレイン領域を形成することにより、MOSトランジスタを形成することができる。
以上説明したように、本実施の形態2では、実施の形態1によるエッチング装置を用いて、Cl/SF混合ガス系で下地の極薄ゲート酸化膜102を保ったままで、線幅50nmのポリシリコンゲート電極(103)の微細加工が可能となった。
本発明者らは、ポリシリコン膜のメインエッチングにおけるCl/SF流量比を変化させてエッチング形状を確認した。図8は、本実施の形態2において、エッチングパターン形状のCl/SF流量比依存性を示す断面図である。図8(a)〜(c)に示すように、SFの流量比を高くするにつれて、パターン側壁の反応生成堆積物110の量が少なくなることが分かった。図8(a)に示すように、Cl(40sccm)のみでエッチングする場合、アンダーカット形状は防ぐことができるものの反応生成堆積物110が多くエッチングレートも低い。逆に、図8(c)に示すように、SFの添加量を多くすると、エッチングレートは高くなるが、アンダーカット形状になってしまう。
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3によるエッチング装置を説明するための断面図である。
図9に示すように、本実施の形態3によるエッチング装置は、実施の形態1によるエッチング装置に、DC電源20を更に設けている。すなわち、プラズマ生成室1内にプラズマ15を生成した後、イオン12を中性化して中性粒子ビーム5を生成する際、下流側電極2にRF電源10から高周波を印加すると共に、DC電源20から直流電圧を印加するようにした。上述したように50nm幅のポリシリコンゲート電極を形成する場合、例えば、上流側電極8には−100V程度の直流電圧を印加し、下流側電極2には600WのRFを印加すると共に−100V〜+100V程度の直流電圧を印加する。
本実施の形態3では、プラズマ15中のイオン12を引き出して中性粒子ビーム5を生成する際、下流側電極2にRFと直流電圧とを同時に印加するようにした。一般にプラズマとそれに接触する電極表面との間には電子とイオンの移動度の差に起因するイオンシースが形成され、プラズマから見て電極表面が負の電位となるような電位差が生じる。このため、正イオンは電極に向けて加速されるが負イオンは電極には到達しない。本発明では、パルス変調放電を使用しているため、プラズマ中の電子密度が非常に低い正/負イオンプラズマの状態となっており、イオンシースによる電位差が非常に小さい。このため、負イオンの引出しも可能になり、負イオンから高い中性化率が得られるのが特徴となっている。但し、図2で示したように、負イオンのエネルギーは、印加するDCバイアスに比べかなり低い値となる。一方、RFバイアスを印加した場合には、図4で示したように、DCバイアス印加時に比べてClイオンのエネルギーが増加しているが、Cl イオンに比べるとやはりエネルギーが低いことが分かる。一般に、シリコンのドライエッチングでは塩素分子Clよりも塩素原子Clの方が反応確率が高いことが分かっており、Clの比率を増加させることによりエッチングレートを高めることが可能となる。本実施の形態2で詳細に説明したように、RFバイアスの印加によりエッチングレート、形状が大幅に向上し、理想的なポリシリコンゲート電極を形成可能になった。
本実施の形態3では、下流側電極に印加するRFバイアスに重畳して正のDCバイアスを+100V程度印加して負イオンの引き出し効率を上げることによって、Clイオンから中性化される高速Cl原子ビームのエネルギー及び電流密度を増加させ、更にポリシリコン電極材料のエッチングレートを高めることが可能になった。また、DCバイアスの電位の極性を変えることにより、引き出される中性粒子ビームの種類をある程度選別することができ、これによるプロセス制御、すなわち、エッチングレート、形状及び選択比の制御が可能になる。
本発明の実施の形態1によるエッチング装置を説明するための断面図である。 下流側電極にDCバイアスを印加した場合の残留イオンのエネルギーを示す図である。 DCバイアスと中性化率との関係を示す図である。 下流側電極にRFバイアスを印加した場合の残留イオンのエネルギーを示す図である。 下流側電極に印加するRF電力と、中性粒子ビームの電流密度との関係を示す図である。 DCバイアス印加時とRFバイアス印加時のポリシリコンゲート断面形状を示すSEM写真である。 本発明の実施の形態2によるエッチング方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施の形態2において、エッチングパターン形状のCl/SF流量比依存性を示す断面図である。 本発明の実施の形態3によるエッチング装置を説明するための断面図である。
符号の説明
1 プラズマ生成室
2 下流側電極
3 ステージ
4 処理室
5 高速中性粒子ビーム
6 基板
7 コイル型アンテナ
8 上流側電極
10 RF電源
11 RF電源
12 イオン
13 アパーチャー(微細孔)
14 高速中性粒子
15 プラズマ
16 ハロゲン原子(Cl原子、F原子)
17 ガス導入口
18 排気口
19 コンダクタンスバルブ
20 DC電源
101 シリコン基板
102 ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)
103 ポリシリコン膜
104 レジストパターン
105 高速Cl原子
106 高速F原子
110 反応生成堆積物

Claims (5)

  1. Cl原子もしくはF原子を含むプラズマを生成するプラズマ生成室と、
    前記プラズマ生成室の上流側に設けられた上流側電極と、
    前記上流側電極に直流電圧を印加する直流電源と、
    前記上流側電極と対向して前記プラズマ生成室の下流側に設けられ、前記プラズマからイオンを引き出す下流側電極であって、該イオンを中性化して高速中性粒子ビームを生成するアパーチャーが複数形成された下流側電極と、
    前記下流側電極に高周波電力を印加する高周波電源と、
    前記下流側電極の下流に設けられた処理室であって、被加工基板を保持するステージを有する処理室とを備えたことを特徴とするエッチング装置。
  2. ClとSFの混合ガスをパルス変調放電により解離及びイオン化させてプラズマを生成するプラズマ生成室と、
    前記プラズマ生成室の上流側に設けられた上流側電極と、
    前記上流側電極に直流電圧を印加する直流電源と、
    前記上流側電極と対向して前記プラズマ生成室の下流側に設けられ、前記プラズマからイオンを引き出す下流側電極であって、該イオンを中性化して高速中性粒子ビームを生成するアパーチャーが複数形成された下流側電極と、
    前記下流側電極に高周波電力を印加する高周波電源と、
    前記下流側電極の下流に設けられた処理室であって、被加工基板を保持するステージを有する処理室とを備えたことを特徴とするエッチング装置。
  3. 請求項1に記載のエッチング装置において、
    前記下流側電極に直流電圧を印加する下流側電極用直流電源を更に備え、
    前記下流側電極に前記高周波電源から高周波電力を印加すると同時に前記下流側電極用直流電源から直流電圧を印加することを特徴とするエッチング装置。
  4. 原料ガスからプラズマを生成するプラズマ生成室と、該プラズマ生成室の上流側に設けられた上流側電極と、該上流側電極に対向して該プラズマ生成室の下流側に設けられ、前記プラズマからイオンを引き出す下流側電極であって、該イオンを中性化するアパーチャーを複数有する下流側電極と、該下流側電極の下流に設けられ被加工基板を内部に保持する処理室とを備えたエッチング装置を用いてシリコン材料をエッチングする方法であって、
    ClとSFの混合ガスを用いてパルス変調放電によりプラズマ生成室内にプラズマを生成させる工程と、
    上流側電極に直流電圧を印加すると共に下流側電極に高周波電力を印加することにより、前記プラズマから引き出した正及び負イオンをアパーチャー内を通過させて高速中性粒子ビームを生成し、該高速中性粒子ビームにより被加工基板をエッチングする工程とを含むことを特徴とするエッチング方法。
  5. 原料ガスからプラズマを生成するプラズマ生成室と、該プラズマ生成室の上流側に設けられた上流側電極と、該上流側電極に対向して該プラズマ生成室の下流側に設けられ、前記プラズマからイオンを引き出す下流側電極であって、該イオンを中性化するアパーチャーを複数有する下流側電極と、該下流側電極の下流に設けられ被加工基板を内部に保持する処理室とを備えたエッチング装置を用いてシリコン材料をエッチングする方法であって、
    ClとSFの混合ガスを用いてパルス変調放電によりプラズマ生成室内にプラズマを生成させる工程と、
    上流側電極に直流電圧を印加すると共に下流側電極に高周波電力及び直流電圧を印加することにより、前記プラズマから引き出した正及び負イオンをアパーチャー内を通過させて高速中性粒子ビームを生成し、該高速中性粒子ビームにより被加工基板をエッチングする工程とを含むことを特徴とするエッチング方法。
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