JP3622494B2 - セジメンタの保護構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はセジメンタの保護構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンを備えた自動車においては、セジメンタで燃料を濾過してエンジンに供給している。このセジメンタは、燃料切れが起きた場合には、上端のポンプボタンを押してエンジンに燃料を送り込んでいるが、その際、燃料中から分離貯留された水分が下端の水抜きドレーンから排出されるようになっている。また、セジメンタは燃料を扱う部品であるから、衝突事故の際に衝撃を受けないようにする必要がある。このため、セジメンタは筒形のプロテクタに収納されてエンジンルーム内のダッシュパネルの付近に配置するのが一般的である。この類似構造は、例えば特開平6−280710号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近の自動車はフロントウインドガラスを前方に迫り出す傾向にある。このような自動車では、フロントウインドガラスの前端部がエンジンルームの後部に被さっているため、セジメンタをダッシュパネルの付近に配置しておくと、ポンプボタンの操作や水抜き作業ができなくなる。このため、セジメンタを前方へ移動してストラットタワーの側方に配置するレイアウト上の要請が生じている。しかし、セジメンタをここに配置すると、前面衝突事故の際にフロントサイドメンバがストラットタワーの付近で略への字形に屈曲変形するため、エンジンルーム内の機器類が押し上げられてセジメンタの水抜きドレーンに衝突する虞れがある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、水抜き作業が容易に行え、前面衝突事故の際にエンジンルーム内の機器類が水抜きドレーンに衝突する虞れのないセジメンタの保護構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、自動車のエンジンルーム内に配設されたプロテクタの内部に、その下端開口から水抜きドレーンを突出させてセジメンタを収納してなるセジメンタの保護構造において、上記プロテクタに固着されて下方に延びる立ち下がり部と、該立ち下がり部の下端を上記水抜きドレーンよりも下方で側方に折り曲げてなる折曲部とを有するドレーンガードバーを設け、上記ドレーンガードバーは、折曲部の先端から上方へ延出して、上記プロテクタの立ち下がり部固着箇所と中心を挟んで対向する側に固着された立ち上がり部を有し、立ち下がり部と立ち上がり部を車体前後方向に並べて配置するとともに、上記折曲部を平面的に見て屈曲させて、上記水抜きドレーンの後方側を迂回して通過させたことを特徴とする。また、上記プロテクタの外周面には、その上端が上方に位置するワイパーモータに近接するようステーが固定されるようにしてもよい。
【0008】
上記ドレーンガードバーは断面略円形に形成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1と図2は自動車のエンジンルーム内のストラットタワーの付近を示している。同図において、1は略筒形のプロテクタ、2は該プロテクタ1内に収納したセジメンタである。プロテクタ1は上端にフランジ部3を備え、該フランジ部3にセジメンタ2のフランジ部4を一対のボルト5,5で固定してある。なお、セジメンタ2はプロテクタ1の上下の開口1aからポンプボタン6,水抜きドレーン7をそれぞれ突出させている。
【0011】
プロテクタ1のフランジ部3にはブラケット8が一対設けてあり、該ブラケット8,8をストラットタワー9の上面9aにボルト10,10で固定してある。プロテクタ1の上端部と下端部にもブラケット11,12が固設してあり、下方のブラケット11をボルト13でストラットタワー9の側面9bに固定する一方、上方のブラケット12はボルト14でダッシュパネル15に固定してある。さらに、プロテクタ1の外周面でストラットタワー9と反対側にはステー16が固設してあり、該ステー16の上端はワイパーモータ17に近接配置してある。
【0012】
プロテクタ1の下端部には略U字形のドレーンガードバー18を架設してある。該ドレーンガードバー18は断面円形の棒材を屈曲成形してなるもので、プロテクタ1の外周面に固着されて下方に延びる立ち下がり部19と、該立ち下がり部19の下端を水抜きドレーン7よりも下方で略水平に折り曲げてなる折曲部20と、折曲部20の先端から上方へ延出してプロテクタ1の外周面に固着された立ち上がり部21とを備えている。ドレーンガードバー18は、立ち下がり部19と立ち上がり部21をプロテクタ1の中心を挟んで相対向するように車体前後方向に並べて配置してある。つまり、折曲部20が車体前後方向に沿うように配置するとともに、折曲部20の中間部に屈曲部分22を形成することで、該折曲部22が平面的に見て水抜きドレーン7の後方側を迂回して通過するようにしてある。なお、23はプロテクタ1の下方に配置したABSアクチュエータである。
【0013】
図4はこの自動車のカウルボックスを示している。カウルボックス24の上壁を構成するカウルトップパネル25はダッシュパネル15よりも前方へ延長してあり、該延長部26の前端には、フロントフード27に密着するシール材28の装着用フランジ29を曲折成形するとともに、延長部26の中間部を傾斜させてフロントウインドガラス30の下端を接着固定してある。なお、図2において、二点鎖線Lはこのカウルトップパネル25の前端を示しており、プロテクタ1内のセジメンタ2の一部がカウルトップパネル25から露出している。
【0014】
本実施例はこのように構成してあるので、前面衝突事故の際にフロントサイドメンバがストラットタワー9の付近で略への字形に屈曲変形して、ABSアクチュエータ23が押し上げられても、プロテクタ1の下端部にはドレンガードバー18が架設してあるため、ABSアクチュエータ23がセジメンタ2の水抜きドレーン7に衝突するのを回避することができる。特に、ドレンガードバー18の折曲部22に屈曲部分22を形成して、ABSアクチュエータ23に対する当たり面積を大きくすることで、水抜きドレーン7との衝突を確実に回避することができるようにしてある。
【0015】
ところで、プロテクタ1に水抜きドレーン7のガード部を一体成形した場合には、このガード部が平板によって形成されるため、水抜き作業用の隙間を確保することが難しく、ガード部を断面略L字形に形成して水抜きスペースを確保しなければならなくなるため、強度上の問題が生じるが、本実施例では、棒状のドレンガードバー18をプロテクタ1と別個に構成し、その両端をプロテクタ1に固着してあるので、ドレンガードバー18の両端をプロテクタ1に固着しても、水抜き用のスペース確保が容易であると共に、強度上極めて有利である。
【0016】
さらに、ドレンガードバー18を断面略円形に形成してあるので、ドレンガードバー18の立体的な屈曲成形が容易である。
【0017】
なお、ステー16の上端はワイパーモータ17に近接配置してあるので、ABSアクチュエータ23がドレンガードバー18に衝突しても、プロテクタ1が上方へ大きく押し上げられることはない。
【0018】
また、燃料切れが起きた場合には、セジメンタ2のポンプボタン6を押してエンジンに燃料を送り込めばよいが、ドレンガードバー18は水抜きドレーン7の下方を巻き込むように配置してあるため、水抜きドレーン7からの水抜き作業の邪魔になることはない。特に、折曲部20を平面的に見て屈曲させて、水抜きドレーン7の後方側を迂回して通過させることで、斜め前方から水抜き作業をする際、ドレンガードバー18が邪魔にならないようにしてある。
【0019】
なお、本実施例では、プロテクタ1の下端部に略U形のドレンガードバー18を架設してあるが、該ドレンガードバー18は立ち上がり部21を省いた略L字形のものにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、前面衝突事故の際にフロントサイドメンバが屈曲変形してエンジンルーム内の機器類を押し上げても、ドレンガードバーの折曲部がセジメンタの水抜きドレーンよりも下方に配置されているため、この機器類がセジメンタの水抜きドレーンに衝突するのを回避することができるとともに、ドレンガードバーが水抜き作業の邪魔にならなくなる。
【0021】
また、ドレンガードバーの両端がプロテクタに結合され、強度的に極めて有利になる。
【0022】
また、ドレンガードバーの機器類に対する当たり面積が大きくなり、水抜きドレーンとの衝突回避がより確実なものになるとともに、斜め前方から水抜き作業をする際、ドレンガードバーが邪魔にならなくなり、作業性が極めて良くなる。
【0023】
請求項3のような構成にすると、ドレンガードバーの成形が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造を示す正面図。
【図2】同構造を示す平面図。
【図3】同構造で使用したプロテクタの平面図。
【図4】図2のA−A線による断面図。
【符号の説明】
1・・・プロテクタ
1a・・・開口
2・・・セジメンタ
7・・・水抜きドレーン
18・・・ドレンガードバー
19・・・立ち下がり部
20・・・折曲部
Claims (3)
- 自動車のエンジンルーム内に配設されたプロテクタの内部に、その下端開口から水抜きドレーンを突出させてセジメンタを収納してなるセジメンタの保護構造において、上記プロテクタに固着されて下方に延びる立ち下がり部と、該立ち下がり部の下端を上記水抜きドレーンよりも下方で側方に折り曲げてなる折曲部とを有するドレーンガードバーを設け、
上記ドレーンガードバーは、折曲部の先端から上方へ延出して、上記プロテクタの立ち下がり部固着箇所と中心を挟んで対向する側に固着された立ち上がり部を有し、立ち下がり部と立ち上がり部を車体前後方向に並べて配置するとともに、上記折曲部を平面的に見て屈曲させて、上記水抜きドレーンの後方側を迂回して通過させたことを特徴とするセジメンタの保護構造。 - 上記プロテクタの外周面には、その上端が上方に位置するワイパーモータに近接するようステーが固定されていることを特徴とする請求項1に記載のセジメントの保護構造。
- 上記ドレーンガードバーを断面略円形に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のセジメンタの保護構造。
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