JP3622211B2 - メタンの酸化方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ガス中のメタンを酸化する触媒および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、メタンは安価なエネルギ−源として注目されており、発電所の燃料や都市ガスの主成分として広く使用されている。また、大気汚染の原因である窒素酸化物の発生量を低下させるために、触媒を用いたメタンの酸化触媒の開発が望まれている。
【0003】
一方で、メタンは、CO2と同等以上の断熱効果を有する化合物であるため、地球温暖化問題の観点からも、その除去方法が注目されている。大気へ放出されるメタンの発生源としては、湖沼、天然ガス田、燃焼排ガス等を上げることができる。燃焼排ガスの中でも、近年広く用いられている都市ガス燃焼排ガス中の炭化水素の主成分はメタンであり、その除去が望まれている。しかし、メタンは被酸化性が低いため、メタンの酸化除去は容易ではない。
【0004】
このような状況にあって、メタンを酸化する触媒として、貴金属をアルミナ等の酸化物担体に担持したもの、例えばパラジウムや白金をアルミナに担持した触媒が広く知られている。
【0005】
一方、パラジウムを含有する触媒は、三元触媒とよばれる自動車排ガス触媒としても知られており、特開平4−215845号公報においては、コバルト及びパラジウムの共沈生成物が、自動車排ガス浄化触媒として提案されている。本触媒は、低温における炭化水素除去能を有することが開示されているが、一般に、自動車排ガス中の炭化水素はエチレン、プロピレン等のオレフィンを中心とする被酸化性の高い炭素数2以上の炭化水素であり、メタンの酸化活性については全く触れられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
メタンを酸化する触媒としては、前述したように貴金属をアルミナ等の酸化物担体に担持したものが知られているが、低温条件下、低濃度のメタンを酸化するのには不充分であり、さらに高い触媒性能が要求されている。
【0007】
本発明の目的は、ガス中のメタンを効率よく酸化する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題点を解決するため鋭意検討した結果、コバルトおよびパラジウムの共沈生成物を触媒として用いることにより、ガス中のメタンを効率良く酸化できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、コバルトおよびパラジウムの共沈生成物を触媒として用いるガス中のメタンの酸化方法を提供するものである。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明において、コバルトおよびパラジウムの共沈生成物は、コバルト及びパラジウムを含む溶液から、コバルト及びパラジウムからなる固体成分を得ることにより得られる。その調製方法は特に制限がなく、従来公知の方法、すなわち蒸発乾固法、共沈法、加水分解法、熱分解法等を挙げることができる。その組成比は特に制限はないが、Pd/Co原子比で0.001〜1であればよい。コバルト源は特に限定されず、酢酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、塩化物等を挙げることができる。パラジウム源は特に制限されず、硝酸塩、塩化物、アンミン錯体等を挙げることができる。
【0012】
コバルトおよびパラジウムの共沈生成物は、触媒として用いるに際して、乾燥や焼成等の前処理を行ってから用いてもよい。
【0013】
本発明に係わるコバルトおよびパラジウムの共沈生成物からなる触媒は粉状体、ペレット状体、ハニカム状体等の形状、構造等は問わない。
【0014】
本発明のメタン酸化触媒は、アルミナゾルやシリカゾルや粘土等のバインダーを加えて所定の形状に成型したり、水を加えてスラリー状とし、ハニカム等の形状のアルミナ、マグネシア、コージェライト等の耐火性基材状に塗布してから使用してもよい。
【0015】
本発明は、メタン及び酸素を含むガスを対象とする。メタン濃度は特に限定されないが、0.001%〜10%が好ましい。また、メタンを酸化するのに充分な酸素を含有することが必要である。これらのガスの例としては、メタンと空気の混合ガスや各都市ガス燃焼排ガスを挙げることができる。酸素が不足する場合には、酸素を触媒の添加前に添加すればよい。
【0016】
メタンを酸化する際の空間速度、温度等は特に限定されないが、空間速度100〜500000hr−1、温度200〜800℃であることが好ましい。
【0017】
【実施例】
以下、実施例において本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0018】
実施例1<触媒1の調製>
硝酸コバルト27gと硝酸パラジウム0.27gからなる混合水溶液(Pd/Co=0.01)1リットルを、室温下で0.5ml/secで、炭酸ナトリウム50gを溶解した水溶液2リットル中に滴下、撹拌した。この溶液を1時間放置した後、濾過、洗浄、乾燥を行った。そののち空気気流下で350℃で3時間焼成し、コバルトおよびパラジウム共沈生成物を得、触媒1とした。
【0019】
元素分析の結果、コバルトとパラジウムの原子比は1:100であり、重量比でパラジウムとして1.7wt%であった。
【0020】
実施例2<触媒2の調製>
炭酸ナトリウム50gを溶解した水溶液2リットルを、室温下で0.5ml/secで、硝酸コバルト27gと硝酸パラジウム0.27gからなる混合水溶液(Pd/Co=0.01)1リットル中に滴下、撹拌した。この溶液を1時間放置した後、濾過、洗浄、乾燥を行った。そののち空気気流下で350℃で3時間焼成し、コバルトおよびパラジウム共沈生成物を得、触媒2とした。
【0021】
元素分析の結果、コバルトとパラジウムの原子比は1:100であり、重量比でパラジウムとして1.7wt%であった。
【0022】
比較例1<比較触媒1の調製>
硝酸パラジウム0.25gを溶解した水溶液90ml中に、シリカ(富士デヴィソン化学 キャリアクト10)10gを投入し、80℃で減圧乾燥させパラジウムを担持させた後、110℃で20時間乾燥し、比較触媒1とした。元素分析の結果、重量比でパラジウムとして1.7wt%であった。
【0023】
比較例2<比較触媒2の調製>
硝酸パラジウム0.25gを溶解した水溶液90ml中に、アルミナ(触媒化成 ACP−1)10gを投入し、80℃で減圧乾燥させパラジウムを担持させた後、110℃で20時間乾燥し、比較触媒2とした。元素分析の結果、重量比でパラジウムとして1.7wt%であった。
【0024】
実施例3<触媒評価>
触媒1〜2と比較触媒1〜2を各々打錠成形後破砕し、12〜20メッシュに整粒し、そのうち各々2ccを常圧固定床反応装置に充填した。空気流通下、500℃で1時間前処理を施した後、表1に示す組成のガスを500ml/分で流通させ、300℃および350℃および400℃および500℃における触媒活性を測定した。各温度で定常に達した時のメタンの浄化率を表2に示した。なお、メタン浄化率は次式から求めた値であり、他のガスについてもそれに準じて求めた値である。
【0025】
メタン浄化率(%)
=(メタンin−メタンout )/メタンin×100
メタンin :反応管入口メタン濃度
メタンout :反応管出口メタン濃度
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】
表2の結果より、本発明のコバルトおよびパラジウムの共沈生成物を触媒として用いることにより、ガス中のメタンを低温においても効率よく酸化できることがわかる。従って本発明は、地球環境上、有意義な発明である。
Claims (1)
- コバルトおよびパラジウムの共沈生成物を触媒として用いるガス中のメタンの酸化方法。
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