JP3620405B2 - 楽音変動情報生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子楽器、シーケンサ、パーソナルコンピュータ等、演奏情報を発生する装置に用いられる楽音変動情報生成方法等に関し、特にビブラート、トレモロ等の付与に用いて好適な楽音変動情報生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザの入力した楽譜やピアノロール譜等に基づいて演奏情報を生成する装置が従来より知られている。ここで、例えば楽譜上に音符が追加されればその音符に対応する演奏情報が生成され、音符にビブラート等の修飾記号を付与すると、ビブラート等に対応する演奏情報が生成される。具体的には、ビブラートは楽音信号のピッチが4〜8Hz程度の周波数で変動する現象であるから、一周期あたり数十程度のピッチベンドイベントによって、例えば正弦波状の波形を階段波で近似することによって実現されていた。
【0003】
これらピッチベンドイベントを発生させる方法として、低周波発振器または低周波発振プログラム等を用いる技術が知られている。しかし、このようにして生成されたピッチベンドイベントでは、楽音が機械的で不自然になるという問題がある。自然楽器のビブラートを観察すると、その周波数や波形は楽器の種類毎に異なる。また、演奏者が最初からビブラート奏法を行おうとしても発音の開始から若干遅れてビブラートが発生する、「ディレイビブラート」の現象が生ずる自然楽器も多い。
【0004】
ところで、生成した演奏情報に様々なピッチベンドを施す技術が特開平9−6346号公報に示されている。この技術においては、最初にピッチベンドが付与されていない演奏情報が生成され、この演奏情報がピアノロール譜としてディスプレイ上に表示される。また、ディスプレイ上には、複数の「制御データテンプレート」に対応するアイコンが複数表示される。ユーザは、所望の音符に所望のアイコンを適用する(ドラッグアンドドロップする)ことにより、該テンプレートに応じたピッチベンドイベントを生成させることが可能である。
【0005】
各制御データテンプレートは、横軸を時間、縦軸をピッチベンド量とするグラフとして表現することができる。ユーザは既存のテンプレートのみならず、自らがグラフを描くことにより新たなテンプレートを作成することもできる。そして、該テンプレートが何れかの音符上にドラッグアンドドロップされると、その音符の音長に応じて、テンプレートの横軸の時間が伸縮される。これにより、様々な音価を有する複数の音符に対応して相似形のピッチベンド特性を付与することが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報におけるピッチベンドのグラフを正弦波状にすれば、任意の音符に対してビブラートを施すことは可能である。しかし、作成時に想定した音長とは異なる音長にテンプレートを適用したとき、ビブラートがきわめて不自然になるという問題がある。例えば、4分音符に適用したときにビブラート周波数が8Hzになるようにテンプレートを作成すると、このテンプレートを2分音符に適用したときにビブラート周波数は4Hzになる。
【0007】
結局、ユーザは、自然なビブラートを付与するためには、低周波発振プログラム等によって生成されたピッチベンドイベントを手作業で編集しなければならず、きわめて煩雑かつ不便であった。楽音信号に音量の変動(トレモロ)や、音質の変動(例えば、フィルタリング量、イコライジング量、リバーブの深さのような楽音効果の量)を付与する場合についても同様である。この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で自然な楽音効果を付与できる楽音変動情報生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とする。なお、括弧内は例示である。
請求項1記載の構成にあっては、ディスプレイに表示された何れかの音色に係る楽譜上の音符に対して、音高、音量または音質を変動させる所定の楽音効果(ビブラート)に対応する記号を追加する操作が検出されると、前記音符の発音時間(音価または絶対時間)を検出する発音時間検出過程(SP4)と、前記音色と前記楽音効果との双方に対応する音高、音量または音質の変動パターンをメモリから読み出す過程(ステップSP10)と、前記音色と前記発音時間との双方に対応して、前記楽音効果(ビブラート)のエンベロープ波形を特定するパラメータ(基準音価倍率)をメモリから読み出しまたは計算するパラメータ決定過程(SP6)と、前記変動パターンと、前記エンベロープ波形とに基づいて、前記音符に対する前記楽音効果(ビブラート)を実現する演奏情報である変動情報を生成する過程(ステップSP10,SP12)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載の楽音変動情報生成方法において、前記エンベロープ波形は、エンベロープレベルが徐々に上昇する特性を有する第1の部分(アタック部)と、少なくとも前記第1の部分よりも前記エンベロープレベルの変動が平坦な特性、または前記エンベロープレベルが徐々に下降する特性を有する第2の部分(サスティン部またはリリース部)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項3記載の構成にあっては、請求項2記載の楽音変動情報生成方法において、前記第2の部分は、少なくとも前記第1の部分よりもエンベロープレベルの変動が平坦な特性を有する部分(サスティン部)であり、前記エンベロープ波形は、さらに、前記エンベロープレベルが徐々に下降する特性を有する第3の部分(リリース部)を有し、前記音高、音量または音質の変動パターンは前記音高、音量または音質の周期的な変動パターンであり、前記エンベロープ波形内における前記第1〜第3の部分の占める割合は、前記音符の発音時間に応じて変動することを特徴とする。
また、請求項4記載の構成にあっては、請求項1ないし3の何れかに記載の楽音変動情報生成方法を実行することを特徴とする。
また、請求項5記載の構成にあっては、請求項1ないし3の何れかに記載の楽音変動情報生成方法を実行するプログラムを記録したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
1.実施形態の前提
1.1.正規化ビブラート波形の採取
次に、本発明の一実施形態の演奏情報編集システムについて説明するが、最初に本実施形態において用いられる各種データの作成方法について説明する。なお、データ作成者は、演奏情報編集システムの提供元であってもよく、該システムのユーザであってもよい。まず、データ作成者は、自然楽器における4分音符相当のビブラート演奏を録音し、そのピッチのゆれを観測する。これにより、図3の実線に示すような特性が得られる。すなわち、一般的な自然楽器においては、ビブラートによるピッチのゆれの振幅は発音当初において小さく、その後一定になり、さらに発音終了前より収束する。
【0010】
この特性に対して、ゆれの振幅が一定値(例えば「1」)になるように各部を伸縮すると、図1に示す波形が得られる。なお、ビブラートは4分音符以上の音符に対しても付与され得るため、長い音符においては図1の波形がくり返し再生されることになる。その際、接続箇所がなめらかになるように、両端部分の特性が変形される。このようにして作成された波形を正規化ビブラート波形と呼ぶ。
【0011】
1.2.基準音価におけるエンベロープ波形の決定
次に、基準になる音価(ここでは4分音符)において上記正規化ビブラート波形に施すエンベロープ波形を決定する。図2に示すように、このエンベロープ波形のレベルは、発音の開始時点から徐々に立上り、その後に一定値になり、さらに消音前に徐々に立下がる。この立上る部分をアタック部と呼び、立下がる部分をリリース部と呼び、レベルが一定になる部分をサスティン部と呼ぶ。
【0012】
データ作成者は、エンベロープ波形全体におけるアタック部およびリリース部の割合を定め、さらにサスティン部における振幅すなわちビブラートの深さを設定する。なお、ビブラートの深さは、採取した原ビブラート波形の最大振幅であってもよく、それを増減した値であってもよい。図2の例においては、全ビブラート期間に対するアタック部の割合を20%、リリース部の割合を10%とし、ビブラートの深さを標準(原ビブラート波形の最大振幅)とした。また、このエンベロープ波形を図3における一点鎖線によって示す。図示の例においては、正規化ビブラート波形に対して図2のエンベロープ波形を施すと、ほぼ原ビブラート波形が再現されることが解る。
【0013】
1.3.エンベロープ波形の基準音価倍率特性の決定
次に、各種の音価における自然楽器のビブラート波形を観測し、それらのエンベロープを観測する。各種の音価において、発音時間全体に占めるアタック部の割合を測定すると、図4に示すようなグラフが得られる。図において横軸は音価であり、「A」は4分音符、「B」は8分音符、「C」は2分音符を示す。縦軸は、基準音価(4分音符)の場合と比較して、発音時間全体に占めるアタック部の割合が何倍になるかの倍率(基準音価倍率)を示す。
【0014】
例えば4分音符におけるアタック部の割合が「20%」であり、8分音符における基準音価倍率が「1.8」であれば、8分音符におけるアタック部の割合は「36%」になる。この基準音価倍率の特性は楽器毎に異なるが、図4においては2種類の特性例L1,L2を示す。以上はアタック部の基準音価倍率特性の決定方法について説明したが、リリース部においても全く同様に基準音価倍率特性が決定される。
【0015】
2.実施形態の構成
次に、本発明の一実施形態のハードウエア構成を図6を参照し説明する。なお、本実施形態は汎用パーソナルコンピュータ1によって演奏情報編集システムを実現したものである。
パーソナルコンピュータ1の内部において18はCPUであり、後述する制御プログラムによりバス10を介してパーソナルコンピュータ1内の各部を制御する。
【0016】
11はMIDIインターフェースであり、外部のMIDI機器との間でMIDI信号をやりとりする。22はキーボード、マウス等の操作子であり、検出回路12を介してCPU18に各種の操作情報を入力する。23は表示部であり、表示回路13を介して供給された各種の情報を表示する。14は通信インターフェースであり、インターネット等の通信ネットワーク24との間で各種の情報をやりとりする。
【0017】
15は外部記憶装置であり、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ、MOドライブ等から構成され、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、演奏情報や各種表示情報等が格納される。ここで、アプリケーションプログラムは、楽譜編集プログラム、演奏情報編集・修正プログラム、自動演奏プログラム等から構成される。特に、本実施形態においては、各音色に対応する正規化ビブラート波形、基準音価におけるエンベロープ特性、基準音価倍率特性が記憶されている。
【0018】
17はROMであり、パーソナルコンピュータ1においてオペレーティングシステムを起動させるためのイニシャルプログラムローダ等が記憶されている。16はRAMであり、CPU18によって読出しおよび書込み可能になっている。19はタイマであり、所定時間毎にCPU18に対してタイマ割込みを発生させる。20はサウンドボードであり、CPU18によって生成された演奏情報(出力用演奏情報)に基づいて楽音信号を生成する。26はサウンドシステムであり、サウンドボード20から出力された楽音信号を発音する。
【0019】
3.実施形態の動作
3.1.アプリケーションプログラムの起動と楽譜編集プログラムの動作
次に、本実施形態の動作を説明する。
まず、パーソナルコンピュータ1の電源が投入されると、ROM17に格納されたイニシャルプログラムローダが実行され、オペレーティングシステムが立ち上る。このオペレーティングシステムにおいて所定の操作を行うと、本実施形態のアプリケーションプログラムが起動される。
【0020】
このアプリケーションプログラムにおいて所定の操作を行うと、楽譜編集プログラムが起動される。本プログラムにおいては、表示部23に楽譜が表示される。ユーザは操作子22を操作することによってこの楽譜に対して音符、休符、その他各種の音楽記号を追加することが可能である。このようにユーザによって作成された楽譜の例を図6に示す。なお、この図において、36は2分音符、38は4分音符、37はビブラート記号である。
【0021】
3.2.演奏情報編集ルーチンの起動
音符36,38が追加されると、その度にこれらに対応する演奏情報が生成される。その処理の内容は公知の演奏情報編集システムと同様である。但し、本実施形態においては、図6においてビブラート記号37の追加が指示されると、図7に示すビブラート付加処理が実行される。
【0022】
図7において処理がステップSP2に進むと、処理対象となる音符が存在するか否かが判定される。図6の例においては、処理対象となる2分音符36が存在するため「YES」と判定され処理はステップSP4に進む。なお、処理対象となる音符が存在しない箇所にビブラート記号37の挿入指示があった場合等においては「NO」と判定され、実質的な処理がされないまま本ルーチンの処理が終了する。
【0023】
ステップSP4においては、処理対象となる音符の音価が検出される。すなわち、ここでは「2分音符」である旨が検出される。次に、処理がステップSP6に進むと、検出された音価に従って、対応する音色のアタック部およびリリース部の基準音価倍率が読み出される。すなわち、図6に示す楽譜は何れかの音色に対応付けられているから、その音色に対応する基準音価倍率特性テーブルの中から「2分音符」に対応する基準音価倍率が読み出される。但し、対応する基準音価倍率が記憶されていない場合には、前後の音価に対する基準音価倍率が読み出され、補間演算によって当該音符の基準音価倍率が求められる。
【0024】
次に、処理がステップSP8に進むと、図6の楽譜に対応する音色の基準音価エンベロープ特性が読み出される。ここで、基準音価エンベロープ特性は、「アタック部の割合」と、「リリース部の割合」と、「ビブラートの深さ」(図2参照)とから成る。次に、「アタック部の割合」と「リリース部の割合」とに対して、各々対応する基準音価倍率が乗算され、対象音符におけるアタック部およびリリース部の割合が求められる。次に、求められたこれら割合と、ビブラートの深さと、対象音符の音価とに基づいて、エンベロープ波形が作成される。
【0025】
次に、処理がステップSP10に進むと、図6の楽譜に対応する音色の正規化ビブラート波形が読み出され、読み出された正規化ビブラート波形と先に求めたエンベロープ波形とが乗算される。なお、正規化ビブラート波形の長さがエンベロープ波形の長さに満たない時は、正規化ビブラート波形が繰返し読み出される。この正規化ビブラート波形とエンベロープ波形との乗算結果が最終的なビブラート波形になる。
【0026】
次に、処理がステップSP12に進むと、このビブラート波形がサンプリングされ、ビブラート波形を近似する複数のピッチベンドイベントが生成される。すなわち、2分音符36の演奏情報はMIDIデータとしてはノートオンとノートオフとから構成されるため、両者の間にこれら数十〜数百個程度のピッチベンドイベントが挿入されることになる。
【0027】
このピッチベンドイベントが挿入された演奏情報は、ユーザの操作に応じてサウンドボード20に供給され、ここで楽音信号が生成される。生成された楽音信号は、サウンドシステム26を介して発音される。この楽音信号においては、基準音価エンベロープ特性と基準音価倍率特性に基づいたエンベロープを有する、自然なビブラートが付与されることになる。
【0028】
4.変形例
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(1)上記実施形態においては、正規化ビブラート波形は自然楽器のビブラート波形に基づいて採取されたが、これは低周波発振器等を用いて生成してもよく、ユーザ等が手書き入力した波形であってもよい。同様に、本実施形態においてはエンベロープ波形は台形状になるが、台形に限らず任意のエンベロープ波形を適用してもよい。
【0029】
例えば、上記実施形態においては、エンベロープ波形はアタック部、サスティン部およびリリース部によって構成されているが、このうちサスティン部およびリリース部の一方を省略してもよい。この場合、全ビブラート期間のうちアタック部の割合ないし期間が決定されると、残りがサスティン部またはリリース部になる。
【0030】
(2)上記実施形態は、演奏情報にビブラートを付与するものであったが、ビブラートに代えてトレモロを付与してもよい。すなわち、正規化ビブラート波形に代えて正規化トレモロ波形を記憶し、基準音価エンベロープ特性および基準音価倍率特性をトレモロに応じた特性にしておけば、図7のステップSP10までの処理により、楽音信号に付与すべきトレモロ波形が得られる。そして、図7のステップSP12においては、ピッチベンドイベントに代えてボリュームコントロールイベントを演奏情報に挿入すればよい。さらに、音高(ビブラート)、音量(トレモロ)以外にも、音質を変化させる様々なパラメータを上記実施形態と同様に変化させてもよい。例えば、Brightnessを調整するためのフィルタリング量、イコライジング量、リバーブの深さのような楽音効果の量を、音高に代えてあるいは音高とともに、変化させてもよい。
【0031】
(3)また、乱数発生器または乱数発生プログラム等を用いて、正規化ビブラート波形、エンベロープ波形、あるいはこれらの乗算結果であるビブラート波形をランダムに変化させてもよい。これにより、機械的な単調さを一層解消することが可能になる。
【0032】
(4)上記実施形態においては、アタック部およびリリース部の長さを「エンベロープ波形全体の長さの割合」によって示したが、アタック部およびリリース部の長さの表現方法はこれに限定されるわけではない。例えば、MIDIクロックの「クロック数」によってこれらの長さを表現してもよい。上記実施形態における基準音価倍率特性に代えて、このクロック数によってアタック部の長さを表現した特性を図8に示す。図示の例において、横軸は音価であり、縦軸はアタック時間(クロック数)である。特性の例として、基準音価におけるアタック時間(クロック数)が60,40および20とした場合を挙げておく。
【0033】
(5)また、上記実施形態においては、ビブラートの対象音符の「音価」と基準音価との関係に基づいてアタック部およびリリース部の長さを設定したが、「音価」ではなく、絶対時間を基準にして設定してもよい。例えば、テンポ(1分間あたりの4分音符数)「120」の4分音符の長さを「基準音長」とすれば、テンポ「60」における4分音符は2倍の音長を有することになるから、上記実施形態における2分音符と同様のエンベロープ波形が生成されることになる。
【0034】
(6)上記実施形態においては、図6に示したような楽譜に対してビブラートの挿入指示を行うものであったが、ピアノロール譜等、楽曲の内容を表示できるものであれば、上記楽譜に代えて適用してもよいことは言うまでもない。さらに、MIDIインターフェース11を介して入力されたMIDIデータ、あるいは外部記憶装置15に記憶されたMIDIデータ等に対してビブラートを施しても良い。
【0035】
具体的には、これらMIDIデータにおいてビブラートを施したい部分に予め所定のシステム・エクスクルーシブ・メッセージを挿入しておき、このシステム・エクスクルーシブ・メッセージを検出した時にビブラートを施す(該システム・エクスクルーシブ・メッセージを除去して、ビブラートに係るピッチベンドイベントを挿入する)ようにすると好適である。
【0036】
(7)上記実施形態は、汎用パーソナルコンピュータのアプリケーションプログラムに本発明を適用した例を示したが、それぞれを別体装置としてMIDIや各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するシステムによって本発明を実施してもよい。また、上記アプリケーションプログラムのみをCD−ROM等に格納して頒布してもよいことは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、読み出された音高、音量または音質の変動パターンと、該音高、音量または音質変動の適用範囲と、エンベロープ特性とに基づいて、変動情報を生成するから、簡単な操作で自然な楽音効果を付与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における正規化ビブラート波形の波形図である。
【図2】本発明の一実施形態における基準音価エンベロープ特性の波形図である。
【図3】一実施形態における原ビブラート波形の波形図である。
【図4】一実施形態におけるエンベロープ波形に対する基準音価倍率特性図である。
【図5】一実施形態による演奏情報編集システムのブロック図である。
【図6】一実施形態における表示部23の表示例を示す図である。
【図7】一実施形態におけるビブラート付加処理のフローチャートである。
【図8】一実施形態の変形例におけるアタック時間の特性図である。
【符号の説明】
1……パーソナルコンピュータ、10……バス、11……MIDIインターフェース、12……検出回路、13……表示回路、14……通信インターフェース、15……外部記憶装置、16……RAM、17……ROM、18……CPU、19……タイマ、20……サウンドボード、22……操作子、23……表示部、24……通信ネットワーク、26……サウンドシステム、36,38……音符、37……ビブラート記号。
Claims (5)
- ディスプレイに表示された何れかの音色に係る楽譜上の音符に対して、音高、音量または音質を変動させる所定の楽音効果に対応する記号を追加する操作が検出されると、前記音符の発音時間を検出する発音時間検出過程と、
前記音色と前記楽音効果との双方に対応する音高、音量または音質の変動パターンをメモリから読み出す過程と、
前記音色と前記発音時間との双方に対応して、前記楽音効果のエンベロープ波形を特定するパラメータをメモリから読み出しまたは計算するパラメータ決定過程と、
前記変動パターンと、前記エンベロープ波形とに基づいて、前記音符に対する前記楽音効果を実現する演奏情報である変動情報を生成する過程と
を有することを特徴とする楽音変動情報生成方法。 - 前記エンベロープ波形は、
エンベロープレベルが徐々に上昇する特性を有する第1の部分と、
少なくとも前記第1の部分よりも前記エンベロープレベルの変動が平坦な特性、または前記エンベロープレベルが徐々に下降する特性を有する第2の部分と
を有することを特徴とする請求項1記載の楽音変動情報生成方法。 - 前記第2の部分は、少なくとも前記第1の部分よりもエンベロープレベルの変動が平坦な特性を有する部分であり、前記エンベロープ波形は、さらに、前記エンベロープレベルが徐々に下降する特性を有する第3の部分を有し、
前記音高、音量または音質の変動パターンは前記音高、音量または音質の周期的な変動パターンであり、
前記エンベロープ波形内における前記第1〜第3の部分の占める割合は、前記音符の発音時間に応じて変動する
ことを特徴とする請求項2記載の楽音変動情報生成方法。 - 請求項1ないし3の何れかに記載の楽音変動情報生成方法を実行することを特徴とする楽音変動情報生成装置。
- 請求項1ないし3の何れかに記載の楽音変動情報生成方法を実行するプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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