JP2001318675A - 楽音変動情報生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体 - Google Patents

楽音変動情報生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体

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JP2001318675A JP2000135883A JP2000135883A JP2001318675A JP 2001318675 A JP2001318675 A JP 2001318675A JP 2000135883 A JP2000135883 A JP 2000135883A JP 2000135883 A JP2000135883 A JP 2000135883A JP 2001318675 A JP2001318675 A JP 2001318675A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 楽譜等に基づいて演奏情報を作成する際に、
自然なビブラート、トレモロ等を付与する。 【解決手段】 正規化した(振幅を一定にした)ビブラ
ート波形を記憶しておき、これに図2に示すようなエン
ベロープ波形を乗算し、その結果を最終的なビブラート
波形として使用する。エンベロープ波形全体におけるア
タック部およびリリース部の割合は、適用される音価に
応じて異なる。例えば、図2の例は4分音符に対応する
エンベロープ波形を示したものであり、アタック部の割
合は20%であるが、8分音符に対しては36%に変更
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器、シーケ
ンサ、パーソナルコンピュータ等、演奏情報を発生する
装置に用いられる楽音変動情報生成方法等に関し、特に
ビブラート、トレモロ等の付与に用いて好適な楽音変動
情報生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】ユーザの入力した楽譜やピアノロール譜
等に基づいて演奏情報を生成する装置が従来より知られ
ている。ここで、例えば楽譜上に音符が追加されればそ
の音符に対応する演奏情報が生成され、音符にビブラー
ト等の修飾記号を付与すると、ビブラート等に対応する
演奏情報が生成される。具体的には、ビブラートは楽音
信号のピッチが4〜8Hz程度の周波数で変動する現象
であるから、一周期あたり数十程度のピッチベンドイベ
ントによって、例えば正弦波状の波形を階段波で近似す
ることによって実現されていた。
【0003】これらピッチベンドイベントを発生させる
方法として、低周波発振器または低周波発振プログラム
等を用いる技術が知られている。しかし、このようにし
て生成されたピッチベンドイベントでは、楽音が機械的
で不自然になるという問題がある。自然楽器のビブラー
トを観察すると、その周波数や波形は楽器の種類毎に異
なる。また、演奏者が最初からビブラート奏法を行おう
としても発音の開始から若干遅れてビブラートが発生す
る、「ディレイビブラート」の現象が生ずる自然楽器も
多い。
【0004】ところで、生成した演奏情報に様々なピッ
チベンドを施す技術が特開平9−6346号公報に示さ
れている。この技術においては、最初にピッチベンドが
付与されていない演奏情報が生成され、この演奏情報が
ピアノロール譜としてディスプレイ上に表示される。ま
た、ディスプレイ上には、複数の「制御データテンプレ
ート」に対応するアイコンが複数表示される。ユーザ
は、所望の音符に所望のアイコンを適用する(ドラッグ
アンドドロップする)ことにより、該テンプレートに応
じたピッチベンドイベントを生成させることが可能であ
る。
【0005】各制御データテンプレートは、横軸を時
間、縦軸をピッチベンド量とするグラフとして表現する
ことができる。ユーザは既存のテンプレートのみなら
ず、自らがグラフを描くことにより新たなテンプレート
を作成することもできる。そして、該テンプレートが何
れかの音符上にドラッグアンドドロップされると、その
音符の音長に応じて、テンプレートの横軸の時間が伸縮
される。これにより、様々な音価を有する複数の音符に
対応して相似形のピッチベンド特性を付与することが可
能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報におけるピッ
チベンドのグラフを正弦波状にすれば、任意の音符に対
してビブラートを施すことは可能である。しかし、作成
時に想定した音長とは異なる音長にテンプレートを適用
したとき、ビブラートがきわめて不自然になるという問
題がある。例えば、4分音符に適用したときにビブラー
ト周波数が8Hzになるようにテンプレートを作成する
と、このテンプレートを2分音符に適用したときにビブ
ラート周波数は4Hzになる。
【0007】結局、ユーザは、自然なビブラートを付与
するためには、低周波発振プログラム等によって生成さ
れたピッチベンドイベントを手作業で編集しなければな
らず、きわめて煩雑かつ不便であった。楽音信号に音量
の変動(トレモロ)や、音質の変動(例えば、フィルタ
リング量、イコライジング量、リバーブの深さのような
楽音効果の量)を付与する場合についても同様である。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、
簡単な操作で自然な楽音効果を付与できる楽音変動情報
生成方法、楽音変動情報生成装置および記録媒体を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とす
る。なお、括弧内は例示である。請求項1記載の構成に
あっては、音高、音量または音質の変動パターンを読み
出す過程(ステップSP10)と、該変動パターンのエ
ンベロープ波形を指定するエンベロープ特性を読み出す
過程(ステップSP8)と、前記変動パターンと、音
高、音量または音質変動の適用範囲と、前記エンベロー
プ特性とに基づいて、変動情報を生成する過程(ステッ
プSP10,SP12)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載
の楽音変動情報生成方法において、前記エンベロープ波
形は、エンベロープレベルが徐々に上昇する特性を有す
る第1の部分(アタック部)と、少なくとも前記第1の
部分よりも前記エンベロープレベルの変動が平坦な特
性、または前記エンベロープレベルが徐々に下降する特
性を有する第2の部分(サスティン部またはリリース
部)とを有することを特徴とする。さらに、請求項3記
載の構成にあっては、請求項2記載の楽音変動情報生成
方法において、前記第2の部分は、少なくとも前記第1
の部分よりもエンベロープレベルの変動が平坦な特性を
有する部分(サスティン部)であり、前記エンベロープ
波形は、さらに、前記エンベロープレベルが徐々に下降
する特性を有する第3の部分(リリース部)を有し、前
記音高、音量または音質の変動パターンは前記音高、音
量または音質の周期的な変動パターンであり、前記エン
ベロープ波形内における前記第1〜第3の部分の占める
割合は、前記音高、音量または音質変動の適用範囲の長
さに応じて変動することを特徴とする。また、請求項4
記載の構成にあっては、請求項1ないし3の何れかに記
載の楽音変動情報生成方法を実行することを特徴とす
る。また、請求項5記載の構成にあっては、請求項1な
いし3の何れかに記載の楽音変動情報生成方法を実行す
るプログラムを記録したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】1.実施形態の前提 1.1.正規化ビブラート波形の採取 次に、本発明の一実施形態の演奏情報編集システムにつ
いて説明するが、最初に本実施形態において用いられる
各種データの作成方法について説明する。なお、データ
作成者は、演奏情報編集システムの提供元であってもよ
く、該システムのユーザであってもよい。まず、データ
作成者は、自然楽器における4分音符相当のビブラート
演奏を録音し、そのピッチのゆれを観測する。これによ
り、図3の実線に示すような特性が得られる。すなわ
ち、一般的な自然楽器においては、ビブラートによるピ
ッチのゆれの振幅は発音当初において小さく、その後一
定になり、さらに発音終了前より収束する。
【0010】この特性に対して、ゆれの振幅が一定値
(例えば「1」)になるように各部を伸縮すると、図1
に示す波形が得られる。なお、ビブラートは4分音符以
上の音符に対しても付与され得るため、長い音符におい
ては図1の波形がくり返し再生されることになる。その
際、接続箇所がなめらかになるように、両端部分の特性
が変形される。このようにして作成された波形を正規化
ビブラート波形と呼ぶ。
【0011】1.2.基準音価におけるエンベロープ波
形の決定 次に、基準になる音価(ここでは4分音符)において上
記正規化ビブラート波形に施すエンベロープ波形を決定
する。図2に示すように、このエンベロープ波形のレベ
ルは、発音の開始時点から徐々に立上り、その後に一定
値になり、さらに消音前に徐々に立下がる。この立上る
部分をアタック部と呼び、立下がる部分をリリース部と
呼び、レベルが一定になる部分をサスティン部と呼ぶ。
【0012】データ作成者は、エンベロープ波形全体に
おけるアタック部およびリリース部の割合を定め、さら
にサスティン部における振幅すなわちビブラートの深さ
を設定する。なお、ビブラートの深さは、採取した原ビ
ブラート波形の最大振幅であってもよく、それを増減し
た値であってもよい。図2の例においては、全ビブラー
ト期間に対するアタック部の割合を20%、リリース部
の割合を10%とし、ビブラートの深さを標準(原ビブ
ラート波形の最大振幅)とした。また、このエンベロー
プ波形を図3における一点鎖線によって示す。図示の例
においては、正規化ビブラート波形に対して図2のエン
ベロープ波形を施すと、ほぼ原ビブラート波形が再現さ
れることが解る。
【0013】1.3.エンベロープ波形の基準音価倍率
特性の決定 次に、各種の音価における自然楽器のビブラート波形を
観測し、それらのエンベロープを観測する。各種の音価
において、発音時間全体に占めるアタック部の割合を測
定すると、図4に示すようなグラフが得られる。図にお
いて横軸は音価であり、「A」は4分音符、「B」は8
分音符、「C」は2分音符を示す。縦軸は、基準音価
(4分音符)の場合と比較して、発音時間全体に占める
アタック部の割合が何倍になるかの倍率(基準音価倍
率)を示す。
【0014】例えば4分音符におけるアタック部の割合
が「20%」であり、8分音符における基準音価倍率が
「1.8」であれば、8分音符におけるアタック部の割
合は「36%」になる。この基準音価倍率の特性は楽器
毎に異なるが、図4においては2種類の特性例L1,L
2を示す。以上はアタック部の基準音価倍率特性の決定
方法について説明したが、リリース部においても全く同
様に基準音価倍率特性が決定される。
【0015】2.実施形態の構成 次に、本発明の一実施形態のハードウエア構成を図6を
参照し説明する。なお、本実施形態は汎用パーソナルコ
ンピュータ1によって演奏情報編集システムを実現した
ものである。パーソナルコンピュータ1の内部において
18はCPUであり、後述する制御プログラムによりバ
ス10を介してパーソナルコンピュータ1内の各部を制
御する。
【0016】11はMIDIインターフェースであり、
外部のMIDI機器との間でMIDI信号をやりとりす
る。22はキーボード、マウス等の操作子であり、検出
回路12を介してCPU18に各種の操作情報を入力す
る。23は表示部であり、表示回路13を介して供給さ
れた各種の情報を表示する。14は通信インターフェー
スであり、インターネット等の通信ネットワーク24と
の間で各種の情報をやりとりする。
【0017】15は外部記憶装置であり、フロッピー
(登録商標)ディスクドライブ、ハードディスクドライ
ブ、CD−ROMドライブ、MOドライブ等から構成さ
れ、オペレーティングシステム、アプリケーションプロ
グラム、演奏情報や各種表示情報等が格納される。ここ
で、アプリケーションプログラムは、楽譜編集プログラ
ム、演奏情報編集・修正プログラム、自動演奏プログラ
ム等から構成される。特に、本実施形態においては、各
音色に対応する正規化ビブラート波形、基準音価におけ
るエンベロープ特性、基準音価倍率特性が記憶されてい
る。
【0018】17はROMであり、パーソナルコンピュ
ータ1においてオペレーティングシステムを起動させる
ためのイニシャルプログラムローダ等が記憶されてい
る。16はRAMであり、CPU18によって読出しお
よび書込み可能になっている。19はタイマであり、所
定時間毎にCPU18に対してタイマ割込みを発生させ
る。20はサウンドボードであり、CPU18によって
生成された演奏情報(出力用演奏情報)に基づいて楽音
信号を生成する。26はサウンドシステムであり、サウ
ンドボード20から出力された楽音信号を発音する。
【0019】3.実施形態の動作 3.1.アプリケーションプログラムの起動と楽譜編集
プログラムの動作 次に、本実施形態の動作を説明する。まず、パーソナル
コンピュータ1の電源が投入されると、ROM17に格
納されたイニシャルプログラムローダが実行され、オペ
レーティングシステムが立ち上る。このオペレーティン
グシステムにおいて所定の操作を行うと、本実施形態の
アプリケーションプログラムが起動される。
【0020】このアプリケーションプログラムにおいて
所定の操作を行うと、楽譜編集プログラムが起動され
る。本プログラムにおいては、表示部23に楽譜が表示
される。ユーザは操作子22を操作することによってこ
の楽譜に対して音符、休符、その他各種の音楽記号を追
加することが可能である。このようにユーザによって作
成された楽譜の例を図6に示す。なお、この図におい
て、36は2分音符、38は4分音符、37はビブラー
ト記号である。
【0021】3.2.演奏情報編集ルーチンの起動 音符36,38が追加されると、その度にこれらに対応
する演奏情報が生成される。その処理の内容は公知の演
奏情報編集システムと同様である。但し、本実施形態に
おいては、図6においてビブラート記号37の追加が指
示されると、図7に示すビブラート付加処理が実行され
る。
【0022】図7において処理がステップSP2に進む
と、処理対象となる音符が存在するか否かが判定され
る。図6の例においては、処理対象となる2分音符36
が存在するため「YES」と判定され処理はステップS
P4に進む。なお、処理対象となる音符が存在しない箇
所にビブラート記号37の挿入指示があった場合等にお
いては「NO」と判定され、実質的な処理がされないま
ま本ルーチンの処理が終了する。
【0023】ステップSP4においては、処理対象とな
る音符の音価が検出される。すなわち、ここでは「2分
音符」である旨が検出される。次に、処理がステップS
P6に進むと、検出された音価に従って、対応する音色
のアタック部およびリリース部の基準音価倍率が読み出
される。すなわち、図6に示す楽譜は何れかの音色に対
応付けられているから、その音色に対応する基準音価倍
率特性テーブルの中から「2分音符」に対応する基準音
価倍率が読み出される。但し、対応する基準音価倍率が
記憶されていない場合には、前後の音価に対する基準音
価倍率が読み出され、補間演算によって当該音符の基準
音価倍率が求められる。
【0024】次に、処理がステップSP8に進むと、図
6の楽譜に対応する音色の基準音価エンベロープ特性が
読み出される。ここで、基準音価エンベロープ特性は、
「アタック部の割合」と、「リリース部の割合」と、
「ビブラートの深さ」(図2参照)とから成る。次に、
「アタック部の割合」と「リリース部の割合」とに対し
て、各々対応する基準音価倍率が乗算され、対象音符に
おけるアタック部およびリリース部の割合が求められ
る。次に、求められたこれら割合と、ビブラートの深さ
と、対象音符の音価とに基づいて、エンベロープ波形が
作成される。
【0025】次に、処理がステップSP10に進むと、
図6の楽譜に対応する音色の正規化ビブラート波形が読
み出され、読み出された正規化ビブラート波形と先に求
めたエンベロープ波形とが乗算される。なお、正規化ビ
ブラート波形の長さがエンベロープ波形の長さに満たな
い時は、正規化ビブラート波形が繰返し読み出される。
この正規化ビブラート波形とエンベロープ波形との乗算
結果が最終的なビブラート波形になる。
【0026】次に、処理がステップSP12に進むと、
このビブラート波形がサンプリングされ、ビブラート波
形を近似する複数のピッチベンドイベントが生成され
る。すなわち、2分音符36の演奏情報はMIDIデー
タとしてはノートオンとノートオフとから構成されるた
め、両者の間にこれら数十〜数百個程度のピッチベンド
イベントが挿入されることになる。
【0027】このピッチベンドイベントが挿入された演
奏情報は、ユーザの操作に応じてサウンドボード20に
供給され、ここで楽音信号が生成される。生成された楽
音信号は、サウンドシステム26を介して発音される。
この楽音信号においては、基準音価エンベロープ特性と
基準音価倍率特性に基づいたエンベロープを有する、自
然なビブラートが付与されることになる。
【0028】4.変形例 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、
例えば以下のように種々の変形が可能である。 (1)上記実施形態においては、正規化ビブラート波形
は自然楽器のビブラート波形に基づいて採取されたが、
これは低周波発振器等を用いて生成してもよく、ユーザ
等が手書き入力した波形であってもよい。同様に、本実
施形態においてはエンベロープ波形は台形状になるが、
台形に限らず任意のエンベロープ波形を適用してもよ
い。
【0029】例えば、上記実施形態においては、エンベ
ロープ波形はアタック部、サスティン部およびリリース
部によって構成されているが、このうちサスティン部お
よびリリース部の一方を省略してもよい。この場合、全
ビブラート期間のうちアタック部の割合ないし期間が決
定されると、残りがサスティン部またはリリース部にな
る。
【0030】(2)上記実施形態は、演奏情報にビブラ
ートを付与するものであったが、ビブラートに代えてト
レモロを付与してもよい。すなわち、正規化ビブラート
波形に代えて正規化トレモロ波形を記憶し、基準音価エ
ンベロープ特性および基準音価倍率特性をトレモロに応
じた特性にしておけば、図7のステップSP10までの
処理により、楽音信号に付与すべきトレモロ波形が得ら
れる。そして、図7のステップSP12においては、ピ
ッチベンドイベントに代えてボリュームコントロールイ
ベントを演奏情報に挿入すればよい。さらに、音高(ビ
ブラート)、音量(トレモロ)以外にも、音質を変化さ
せる様々なパラメータを上記実施形態と同様に変化させ
てもよい。例えば、Brightnessを調整するためのフィル
タリング量、イコライジング量、リバーブの深さのよう
な楽音効果の量を、音高に代えてあるいは音高ととも
に、変化させてもよい。
【0031】(3)また、乱数発生器または乱数発生プ
ログラム等を用いて、正規化ビブラート波形、エンベロ
ープ波形、あるいはこれらの乗算結果であるビブラート
波形をランダムに変化させてもよい。これにより、機械
的な単調さを一層解消することが可能になる。
【0032】(4)上記実施形態においては、アタック
部およびリリース部の長さを「エンベロープ波形全体の
長さの割合」によって示したが、アタック部およびリリ
ース部の長さの表現方法はこれに限定されるわけではな
い。例えば、MIDIクロックの「クロック数」によっ
てこれらの長さを表現してもよい。上記実施形態におけ
る基準音価倍率特性に代えて、このクロック数によって
アタック部の長さを表現した特性を図8に示す。図示の
例において、横軸は音価であり、縦軸はアタック時間
(クロック数)である。特性の例として、基準音価にお
けるアタック時間(クロック数)が60,40および2
0とした場合を挙げておく。
【0033】(5)また、上記実施形態においては、ビ
ブラートの対象音符の「音価」と基準音価との関係に基
づいてアタック部およびリリース部の長さを設定した
が、「音価」ではなく、絶対時間を基準にして設定して
もよい。例えば、テンポ(1分間あたりの4分音符数)
「120」の4分音符の長さを「基準音長」とすれば、
テンポ「60」における4分音符は2倍の音長を有する
ことになるから、上記実施形態における2分音符と同様
のエンベロープ波形が生成されることになる。
【0034】(6)上記実施形態においては、図6に示
したような楽譜に対してビブラートの挿入指示を行うも
のであったが、ピアノロール譜等、楽曲の内容を表示で
きるものであれば、上記楽譜に代えて適用してもよいこ
とは言うまでもない。さらに、MIDIインターフェー
ス11を介して入力されたMIDIデータ、あるいは外
部記憶装置15に記憶されたMIDIデータ等に対して
ビブラートを施しても良い。
【0035】具体的には、これらMIDIデータにおい
てビブラートを施したい部分に予め所定のシステム・エ
クスクルーシブ・メッセージを挿入しておき、このシス
テム・エクスクルーシブ・メッセージを検出した時にビ
ブラートを施す(該システム・エクスクルーシブ・メッ
セージを除去して、ビブラートに係るピッチベンドイベ
ントを挿入する)ようにすると好適である。
【0036】(7)上記実施形態は、汎用パーソナルコ
ンピュータのアプリケーションプログラムに本発明を適
用した例を示したが、それぞれを別体装置としてMIDIや
各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続す
るシステムによって本発明を実施してもよい。また、上
記アプリケーションプログラムのみをCD−ROM等に
格納して頒布してもよいことは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、読
み出された音高、音量または音質の変動パターンと、該
音高、音量または音質変動の適用範囲と、エンベロープ
特性とに基づいて、変動情報を生成するから、簡単な操
作で自然な楽音効果を付与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における正規化ビブラー
ト波形の波形図である。
【図2】 本発明の一実施形態における基準音価エンベ
ロープ特性の波形図である。
【図3】 一実施形態における原ビブラート波形の波形
図である。
【図4】 一実施形態におけるエンベロープ波形に対す
る基準音価倍率特性図である。
【図5】 一実施形態による演奏情報編集システムのブ
ロック図である。
【図6】 一実施形態における表示部23の表示例を示
す図である。
【図7】 一実施形態におけるビブラート付加処理のフ
ローチャートである。
【図8】 一実施形態の変形例におけるアタック時間の
特性図である。
【符号の説明】
1……パーソナルコンピュータ、10……バス、11…
…MIDIインターフェース、12……検出回路、13
……表示回路、14……通信インターフェース、15…
…外部記憶装置、16……RAM、17……ROM、1
8……CPU、19……タイマ、20……サウンドボー
ド、22……操作子、23……表示部、24……通信ネ
ットワーク、26……サウンドシステム、36,38…
…音符、37……ビブラート記号。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音高、音量または音質の変動パターンを
    読み出す過程と、 該変動パターンのエンベロープ波形を指定するエンベロ
    ープ特性を読み出す過程と、 前記変動パターンと、音高、音量または音質変動の適用
    範囲と、前記エンベロープ特性とに基づいて、変動情報
    を生成する過程と を有することを特徴とする楽音変動情報生成方法。
  2. 【請求項2】 前記エンベロープ波形は、 エンベロープレベルが徐々に上昇する特性を有する第1
    の部分と、 少なくとも前記第1の部分よりも前記エンベロープレベ
    ルの変動が平坦な特性、または前記エンベロープレベル
    が徐々に下降する特性を有する第2の部分とを有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の楽音変動情報生成方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の部分は、少なくとも前記第1
    の部分よりもエンベロープレベルの変動が平坦な特性を
    有する部分であり、前記エンベロープ波形は、さらに、
    前記エンベロープレベルが徐々に下降する特性を有する
    第3の部分を有し、 前記音高、音量または音質の変動パターンは前記音高、
    音量または音質の周期的な変動パターンであり、 前記エンベロープ波形内における前記第1〜第3の部分
    の占める割合は、前記音高、音量または音質変動の適用
    範囲の長さに応じて変動することを特徴とする請求項2
    記載の楽音変動情報生成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の何れかに記載の楽音
    変動情報生成方法を実行することを特徴とする楽音変動
    情報生成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3の何れかに記載の楽音
    変動情報生成方法を実行するプログラムを記録したこと
    を特徴とする記録媒体。
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