JP2002244657A - 演奏信号処理装置、記憶媒体、演奏信号処理方法及びプログラム - Google Patents

演奏信号処理装置、記憶媒体、演奏信号処理方法及びプログラム

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JP2002244657A
JP2002244657A JP2001292943A JP2001292943A JP2002244657A JP 2002244657 A JP2002244657 A JP 2002244657A JP 2001292943 A JP2001292943 A JP 2001292943A JP 2001292943 A JP2001292943 A JP 2001292943A JP 2002244657 A JP2002244657 A JP 2002244657A
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music
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作にて曲データに自然な表情付けを
行うことができる演奏信号処理装置等を提供する。 【解決手段】 表情付け処理の指示により、受け付けた
分割方法にて曲データを分割し、変更対象となる楽音特
性(ベロシティ等)の選択を受け付け、上記分割された
曲データの分割方法、区分数及び変更する楽音特性に基
づいて、適応する抑揚データ(各区分毎にパラメータの
時間的変化を規定するもの)の候補を抽出し、そのうち
1つを特定し、楽音特性変更処理を実行する。すなわち
曲データと抑揚データとの区分毎の対応付けを行い、抑
揚データの各区分毎に、それに対応する曲データの区分
に合うように時間的に抑揚データを伸張する。さらに、
ノートイベントのノートオン時点における抑揚データが
示すパラメータの値に応じて各ノートイベントのベロシ
ティを変更し、処理後の曲データを登録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、曲データの編集
が可能な演奏信号処理装置、記憶媒体、演奏信号処理方
法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、MIDI(Musical Instrument D
igital Interface)データや歌詞データ等を含む自動演
奏データ(以下、「曲データ」と称する)は、音符の情
報のみで構成される場合やベロシティ等の楽音特性デー
タが一律である場合は、機械的で無表情であるため、感
情を込め楽曲らしさを出すべく、これに表情付けを行う
ようにした演奏信号処理装置が知られている。この装置
では、既成の曲データを記憶媒体から読み出したり、D
TM(デスクトップミュージック)でユーザが創作、入
力したりして、当該曲データの楽音特性(ベロシティ、
エクスプレッション等)の変更を行うようにして、より
自然な演奏、美しい演奏、生々しい演奏を実現すること
ができる。
【0003】ここで、楽曲の構成は一般に起承転結を有
し、例えば、イントロ、Aメロ(メロディA)、Aメ
ロ’(メロディAに類似のメロディA’)、Bメロ、C
メロ、エンディング、というように、特定の規則の下で
いくつかの区分に分けて構成されていると認識できるも
のである。楽曲の楽音特性の最適な設定は、このような
楽曲の構成自体による影響を受ける。例えば、起承転結
における「転」の部分と「結」の部分では、音量、音色
のニュアンスや表情を微妙に異ならせたい場合がある。
また、「このようなメロディパターンの楽曲では、楽曲
進行によるベロシティの変動をこのように設定するのが
適している」等のように、楽曲の構成に応じて最適な楽
音特性に共通的特徴が現れることも少なくない。
【0004】従来、楽曲に表現力豊かに表情付けを行う
には、ユーザは曲データの一音一音に楽音特性を設定す
る必要があり、その作業は音楽や楽器の特性の熟知を要
するだけでなく、繁雑で時間を要するものであった。
【0005】一方、知識や経験が少なくても表情付けを
行うための手法として、予め作成した制御データテンプ
レートを選択してこれを曲データ中に入力し、その後制
御データテンプレートの形状や時間方向の長さを修正す
るようにした制御データ入力方法も知られている(特開
平9−6346号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記制
御データ入力方法では、曲データの個々の部分毎に最適
な制御データテンプレートをユーザが選択して入力しな
ければならず、その操作は容易でない。また、個々の部
分ではともかく、楽曲全体としてみた場合は、上記従来
の手法は自然な表情を付けるのには必ずしも適していな
かった。
【0007】また、クレシェンドやデクレシェンドほど
明確ではない音量の微妙な変化を楽曲に付加したい場合
がある。これは例えば指揮者や奏者に委ねられることが
ある効果であるが、自然なうねりのような音量変化が付
与されることで、楽曲に生々しい表情が与えられるもの
である。しかしながら、単にクレシェンド等を付加する
だけでは機械的で、自然な表情が得られにくい。その一
方、自然なうねりを出すための音量変化の設定を個々の
音符について行う場合は、煩雑で、ユーザの負担が大き
い。
【0008】幅広いユーザが簡単に使用できるようにす
るためには、装置側で判断できる部分は極力自動的に行
えた方が好都合である。このように、従来の技術では、
自然な表情付けを簡単な操作で行う上で、改善の余地が
あった。
【0009】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、簡単な操作にて
曲データに自然な表情付けを行うことができる演奏信号
処理装置、記憶媒体、演奏信号処理方法及びプログラム
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1の演奏信号処理装置は、曲データの
編集が可能な演奏信号処理装置において、曲データを複
数の区分に分割する曲データ分割手段と、パラメータの
時間的変化を規定する抑揚データのうちいずれかの抑揚
データを特定する抑揚データ特定手段と、前記曲データ
分割手段により分割された少なくとも1つの区分に合わ
せて前記抑揚データ特定手段により特定された抑揚デー
タを時間的に伸縮する抑揚データ伸縮手段と、前記抑揚
データ伸縮手段により伸縮された抑揚データで規定され
るパラメータの時間的変化に基づいて前記曲データの前
記少なくとも1つの区分の楽音特性を制御する楽音特性
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】この構成によれば、曲データが複数の区分
に分割され、分割された少なくとも1つの区分に合わせ
て、特定された抑揚データが時間的に伸縮され、伸縮さ
れた抑揚データで規定されるパラメータの時間的変化に
基づいて前記曲データの前記少なくとも1つの区分の楽
音特性が制御される(請求項5、9でも同様)。
【0012】これにより、曲データを分割すれば楽音特
性が半自動的に適当に制御されるので、ユーザは一音一
音に楽音特性を設定する必要がなくなり、音楽や楽器の
特性の熟知を必要とせず、繁雑な作業から解放され、幅
広いユーザが簡単に表情付けを行うことが可能となる。
よって、簡単な操作にて曲データに自然な表情付けを行
うことができる。
【0013】ここで、曲データの分割方法には、「マニ
ュアル分割」、「自動分割」、「均等分割」等がある。
また、「抑揚データ」は楽曲に抑揚を付与するためのデ
ータであり、パラメータの時間的変化を規定し、このパ
ラメータの時間的変化が曲データの区分の楽音特性の制
御に用いられる。「楽音特性」としては、例えば、ベロ
シティ、エクスプレッション、発音のタイミングのほ
か、各種コントロールチェンジ(ビブラート、エフェク
ト(リバーブ、コーラス、ディレイ等)、音色の変化
等)の値を対象とすることができる。
【0014】本発明の請求項2の演奏信号処理装置は、
上記請求項1記載の構成において、前記曲データ分割手
段による前記曲データの分割は、分割すべき曲データ及
びユーザの指定の少なくとも一方に基づいてなされるこ
とを特徴とする。
【0015】この構成により、曲データの分割が分割す
べき曲データに基づいてなされれば、半自動的に分割を
行え、ユーザの負担が減少する一方、曲データの分割が
ユーザの指定に基づいてなされれば、より適切な分割を
行える。よって、より簡単な表情付け、またはユーザの
意思に忠実な表情付けを行うことができると共に、使い
勝手を向上することができる(請求項6でも同様)。
【0016】本発明の請求項3の演奏信号処理装置は、
上記請求項1または2記載の構成において、前記抑揚デ
ータは複数の区分で構成され、前記曲データ分割手段に
よる前記曲データの分割及び前記抑揚データ特定手段に
よる前記抑揚データの特定は、前記曲データを構成する
区分の数が前記抑揚データを構成する区分の数と一致す
るようになされ、且つ、前記抑揚データ伸縮手段による
前記抑揚データの伸縮は、前記曲データの各区分に対応
する前記抑揚データの各区分毎に行われると共に、前記
楽音特性制御手段による前記楽音特性の制御は、前記抑
揚データの各区分に対応する前記曲データの各区分毎に
行われることを特徴とする。
【0017】この構成によれば、曲データの分割及び抑
揚データの特定は、曲データを構成する区分の数が抑揚
データを構成する区分の数と一致するようになされるの
で、抑揚データに基づく楽音特性の制御が適切且つ容易
になる。また、抑揚データの伸縮は、前記曲データの各
区分に対応する前記抑揚データの各区分毎に行われると
共に、前記楽音特性の制御は、前記抑揚データの各区分
に対応する前記曲データの各区分毎に行われるので、各
区分毎に、最適な表情付けが行われる。よって、曲デー
タの各区分に適した表情付けを曲データ全体について簡
単な操作にて適切に行うことができる(請求項7でも同
様)。
【0018】なお、曲データを構成する区分の数が抑揚
データを構成する区分の数と一致するように手法とし
て、曲データの分割後、曲データを構成する区分の数に
合致するような抑揚データの特定を行う手法のほか、特
定された抑揚データの区分数に合致するように曲データ
の分割を行うまたはやり直すという手法が考えられる。
【0019】本発明の請求項4の演奏信号処理装置は、
上記請求項3記載の構成において、前記抑揚データ特定
手段による前記抑揚データの特定は、前記曲データ分割
手段により分割された曲データに基づいてなされること
を特徴とする。
【0020】この構成により、分割された曲データの区
分構成や区分数に合致した抑揚データを特定することが
できる。なお、抑揚データの特定は、例えば、曲データ
の分割方法、曲データの区分数に基づくほか、これらに
加えて、変更する楽音特性に基づいて行うようにしても
よい(請求項8でも同様)。
【0021】本発明の請求項5の記憶媒体は、曲データ
の編集が可能な演奏信号処理方法で使用されるプログラ
ムを記憶した記憶媒体において、曲データを複数の区分
に分割する曲データ分割工程のコードと、パラメータの
時間的変化を規定する抑揚データのうちいずれかの抑揚
データを特定する抑揚データ特定工程のコードと、前記
曲データ分割工程のコードにより分割された少なくとも
1つの区分に合わせて前記抑揚データ特定工程のコード
により特定された抑揚データを時間的に伸縮する抑揚デ
ータ伸縮工程のコードと、前記抑揚データ伸縮工程のコ
ードにより伸縮された抑揚データで規定されるパラメー
タの時間的変化に基づいて前記曲データの前記少なくと
も1つの区分の楽音特性を制御する楽音特性制御工程の
コードとを記憶したことを特徴とする。
【0022】この構成によれば、請求項1と同様の作用
効果を奏する。
【0023】本発明の請求項6の記憶媒体は、上記請求
項5記載の構成において、前記曲データ分割工程のコー
ドによる前記曲データの分割は、分割すべき曲データ及
びユーザの指定の少なくとも一方に基づいてなされるこ
とを特徴とする。
【0024】本発明の請求項7の記憶媒体は、上記請求
項5または6記載の構成において、前記抑揚データは複
数の区分で構成され、前記曲データ分割工程のコードに
よる前記曲データの分割及び前記抑揚データ特定工程の
コードによる前記抑揚データの特定は、前記曲データを
構成する区分の数が前記抑揚データを構成する区分の数
と一致するようになされ、且つ、前記抑揚データ伸縮工
程のコードによる前記抑揚データの伸縮は、前記曲デー
タの各区分に対応する前記抑揚データの各区分毎に行わ
れると共に、前記楽音特性制御工程のコードによる前記
楽音特性の制御は、前記抑揚データの各区分に対応する
前記曲データの各区分毎に行われることを特徴とする。
【0025】本発明の請求項8の記憶媒体は、上記請求
項7記載の構成において、前記抑揚データ特定工程のコ
ードによる前記抑揚データの特定は、前記曲データ分割
工程のコードにより分割された曲データに基づいてなさ
れることを特徴とする。
【0026】本発明の請求項9の演奏信号処理方法は、
曲データの編集が可能な演奏信号処理方法において、曲
データを複数の区分に分割する曲データ分割工程と、パ
ラメータの時間的変化を規定する抑揚データのうちいず
れかの抑揚データを特定する抑揚データ特定工程と、前
記曲データ分割工程により分割された少なくとも1つの
区分に合わせて前記抑揚データ特定工程により特定され
た抑揚データを時間的に伸縮する抑揚データ伸縮工程
と、前記抑揚データ伸縮工程により伸縮された抑揚デー
タで規定されるパラメータの時間的変化に基づいて前記
曲データの前記少なくとも1つの区分の楽音特性を制御
する楽音特性制御工程とを有することを特徴とする。
【0027】この構成によれば、請求項1と同様の作用
効果を奏する。
【0028】本発明の請求項10のプログラムは、曲デ
ータの編集が可能な演奏信号処理方法をコンピュータに
実現させるためのプログラムであって、曲データを複数
の区分に分割する曲データ分割手順と、パラメータの時
間的変化を規定する抑揚データのうちいずれかの抑揚デ
ータを特定する抑揚データ特定手順と、前記曲データ分
割手順により分割された少なくとも1つの区分に合わせ
て前記抑揚データ特定手順により特定された抑揚データ
を時間的に伸縮する抑揚データ伸縮手順と、前記抑揚デ
ータ伸縮手順により伸縮された抑揚データで規定される
パラメータの時間的変化に基づいて前記曲データの前記
少なくとも1つの区分の楽音特性を制御する楽音特性制
御手順とを実行させるためのプログラムであることを特
徴とする。
【0029】この構成によれば、請求項1と同様の作用
効果を奏する。
【0030】本発明の請求項11の演奏信号処理装置
は、曲データの編集が可能な演奏信号処理装置におい
て、周期的に変化する波形状の音量変化パターンを形成
するパターン形成手段と、前記パターン形成手段により
形成された音量変化パターンに基づいて、前記曲データ
の少なくとも一部の区間の音量特性を設定する音量特性
設定手段とを備えたことを特徴とする。
【0031】この構成によれば、周期的に変化する波形
状の音量変化パターンが形成され、形成された音量変化
パターンに基づいて、曲データの少なくとも一部の区間
の音量特性が設定される。これにより、曲データの一部
区間または全体において、簡単な操作で音量に周期的変
化を与えることができる。よって、簡単な操作にて曲デ
ータに自然な表情付けを行うことができる。
【0032】請求項12の演奏信号処理装置は、上記請
求項11記載の構成において、前記パターン形成手段
は、周期の異なる複数の音量変化パターンを組み合わせ
た複合的な音量変化パターンを形成可能であることを特
徴とする。
【0033】この構成によれば、周期の異なる複数の音
量変化パターンを組み合わせた複合的な音量変化パター
ンに基づいて音量特性が設定されるので、自然なうねり
のような変化を表現でき、より自然な表情付けを行うこ
とができる。
【0034】請求項13の演奏信号処理装置は、上記請
求項11または12記載の構成において、前記音量変化
パターンの周期は、小節長の倍数に関係する長さに形成
されることを特徴とする。
【0035】この構成によれば、音量変化パターンの周
期は、小節長の倍数に関係する長さに形成されるので、
小節長に関連した適当な区間単位で音量特性を設定で
き、音楽的に自然な音量変化を容易に付すことができ
る。
【0036】請求項14の演奏信号処理装置は、上記請
求項11〜13のいずれか1項に記載の構成において、
前記音量変化パターンは、前記曲データの前記区間に対
する時間的位置が、前記区間における小節線を基準に設
定されることを特徴とする。
【0037】この構成によれば、複雑な作業をすること
なく強起の場合に容易に対応することができる。
【0038】請求項15の演奏信号処理装置は、上記請
求項11〜13のいずれか1項に記載の構成において、
前記曲データの任意の区間を指定する区間指定手段と、
前記区間指定手段により指定された区間に対する前記音
量変化パターンの時間的位置を指定する位置指定手段と
を備えたことを特徴とする。
【0039】この構成によれば、例えば、弱起の場合に
も容易に対応でき、フレーズの進行に適した表情付けを
可能として実用性を高めることができる。
【0040】本発明の請求項16のプログラムは、曲デ
ータの編集が可能な演奏信号処理方法をコンピュータに
実現させるためのプログラムであって、周期的に変化す
る波形状の音量変化パターンを形成するパターン形成手
順と、前記パターン形成手順により形成された音量変化
パターンに基づいて、前記曲データの少なくとも一部の
区間の音量特性を設定する音量特性設定手順とを実行さ
せるためのプログラムであることを特徴とする。
【0041】この構成によれば、請求項11と同様の作
用効果を奏する。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0043】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る演奏信号処理装置の全体構成を示
すブロック図である。本演奏信号処理装置は、例えば、
DTM(デスクトップミュージック)を行えるパーソナ
ルコンピュータとして構成される。
【0044】本演奏信号処理装置は、押鍵検出回路3、
スイッチ検出回路4、ROM6、RAM7、タイマ8、
表示制御回路9、フロッピディスクドライブ(FDD)
10、ハードディスクドライブ(HDD)11、CD−
ROM(コンパクトディスク−リード・オンリ・メモ
リ)ドライブ12、MIDIインターフェイス(MID
II/F)13、通信インターフェイス(通信I/F)
14、音源回路15、効果回路16及びマウス情報検出
回路20が、バス18を介してCPU5(曲データ分割
手段、抑揚データ特定手段、抑揚データ伸縮手段、楽音
特性制御手段、パターン形成手段、音量特性設定手段)
にそれぞれ接続されて構成される。
【0045】さらに、押鍵検出回路3には鍵盤1が接続
され、スイッチ検出回路4にはパネルスイッチ2が接続
されている。マウス情報検出回路20にはスイッチを有
する平面移動自在のマウス21(位置指定手段)が接続
され、表示制御回路9には例えばLCD若しくはCRT
で構成される表示装置19が接続されている。CPU5
にはタイマ8が接続され、MIDII/F13には他の
MIDI機器100が接続されている。通信I/F14
には通信ネットワーク101を介してサーバコンピュー
タ102が接続され、音源回路15には効果回路16及
びサウンドシステム17が直列に接続されている。
【0046】押鍵検出回路3は鍵盤1の各鍵(不図示)
の押鍵状態を検出する。パネルスイッチ2は、各種情報
を入力するための複数のスイッチ(不図示)を備える。
スイッチ検出回路4は、パネルスイッチ2の各スイッチ
の押下状態を検出する。CPU5は、本装置全体の制御
を司る。ROM6は、CPU5が実行する制御プログラ
ムやテーブルデータ等を記憶する。RAM7は、自動演
奏データ、楽譜表示用画像データ、テキストデータ等の
各種入力情報及び演算結果等を一時的に記憶する。タイ
マ8は、タイマ割り込み処理における割り込み時間や各
種時間を計時する。表示制御回路9は、表示装置19に
楽譜等の各種情報を表示させる。
【0047】FDD10は、記憶媒体であるフロッピデ
ィスク(FD)24をドライブする。FD24には、上
記制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、
及び各種データ等が格納される。外部記憶装置であるH
DD11は、上記制御プログラムを含む各種アプリケー
ションプログラムや各種データ等を記憶する。CD−R
OMドライブ12は、上記制御プログラムを含む各種ア
プリケーションプログラムや各種データ等が格納されて
いるCD−ROM(不図示)をドライブする。
【0048】MIDII/F13は、他のMIDI機器
100等の外部装置からのMIDI(Musical Instrume
nt Digital Interface)信号を入力したり、MIDI信
号を外部装置に出力したりする。通信I/F14は、通
信ネットワーク101を介して、例えばサーバコンピュ
ータ102とデータの送受信を行う。音源回路15は、
FDD10、CD−ROMドライブ12またはMIDI
I/F13等から入力された自動演奏データ等の曲デー
タを楽音信号に変換する。効果回路16は、音源回路1
5から入力される楽音信号に各種効果を付与し、DAC
(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピーカ
等のサウンドシステム17は、効果回路16から入力さ
れる楽音信号等を音響に変換する。マウス情報検出回路
20は、マウス21の移動情報やスイッチオン/オフ等
の操作情報を検出する。
【0049】なお、本実施の形態では、音源回路15
は、その名称の通り、すべてハードウェアで構成した
が、これに限らず、一部ソフトウェアで構成し、残りの
部分をハードウェアで構成してもよいし、また、すべて
ソフトウェアで構成するようにしてもよい。
【0050】HDD11には、前述のようにCPU5が
実行する制御プログラムを記憶することができる。RO
M6に制御プログラムが記憶されていない場合には、こ
のHDD11内のハードディスクに制御プログラムを記
憶させておき、それをRAM7に読み込むことにより、
ROM6に制御プログラムを記憶している場合と同様の
動作をCPU5にさせることができる。このようにする
と、制御プログラムの追加やバージョンアップ等を容易
に行うことができる。
【0051】CD−ROMドライブ12によりCD−R
OMから読み出された制御プログラムや各種データは、
HDD11内のハードディスクにストアされる。これに
より、制御プログラムの新規インストールやバージョン
アップ等を容易に行うことができる。なお、このCD−
ROMドライブ12以外にも、外部記憶装置として、光
磁気ディスク(MO)装置等、様々な形態のメディアを
利用するための他の装置を設けるようにしてもよい。
【0052】なお、MIDII/F13は、専用のもの
に限らず、RS−232CやUSB(ユニバーサル・シ
リアル・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー
1394)等の汎用のインターフェースより構成しても
よい。この場合、MIDIメッセージ以外のデータをも
同時に送受信してもよい。
【0053】通信I/F14は、上述のように、LAN
(ローカルエリアネットワーク)やインターネット、電
話回線等の通信ネットワーク101に接続されており、
該通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュー
タ102と接続される。HDD11内のハードディスク
に上記各プログラムや各種パラメータが記憶されていな
い場合には、通信I/F14は、サーバコンピュータ1
02からプログラムやパラメータをダウンロードするた
めに用いられる。クライアントとなるコンピュータ(本
実施の形態では演奏信号処理装置)は、通信I/F14
及び通信ネットワーク101を介してサーバコンピュー
タ102へとプログラムやパラメータのダウンロードを
要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ10
2は、このコマンドを受け、要求されたプログラムやパ
ラメータを、通信ネットワーク101を介してコンピュ
ータへと配信し、コンピュータが通信I/F101を介
して、これらプログラムやパラメータを受信してHDD
11内のハードディスクに蓄積することにより、ダウン
ロードが完了する。
【0054】この他、外部コンピュータ等との間でデー
タのやりとりを直接行うためのインターフェイスを備え
るようにしてもよい。
【0055】本実施の形態では、曲データはMIDIデ
ータや歌詞データ等を含む自動演奏データであり、既成
の曲データは、上述したように、FDD10、CD−R
OMドライブ12、MIDII/F13、通信I/F1
4を介して読み出し乃至入力される。また、曲データは
ユーザが創作して鍵盤1やマウス21等で入力すること
もできる。読み出しあるいは入力された曲データは、R
AM7に格納されると共に表示装置19に表示され、後
述する楽音発生処理(再生等)、表情付け処理、各種編
集処理の対象となる。
【0056】図2は、本実施の形態におけるメインルー
チンのフローチャートを示す図である。本処理は電源の
オン時に開始される。
【0057】まず、初期化を実行、すなわち所定プログ
ラムの実行を開始し、RAM7等、各種レジスタをクリ
アして初期設定を行う(ステップS201)。次いで、
後述する図3、図4のパネル処理、すなわちパネルスイ
ッチ2やマウス21の操作を受け付け、機器の設定や曲
データの編集等の指示を実行する(ステップS20
2)。次いで、楽音処理を実行する(ステップS20
3)。例えば、再生処理を実行している場合は、曲デー
タを読み出し、設定された効果処理を付加し、増幅して
出力する。その後、前記ステップS202に戻る。
【0058】図3及び図4は、図2のステップS202
で実行されるパネル処理のフローチャートを示す図であ
る。
【0059】まず、パネル入力があったか否か、すなわ
ちパネルスイッチ2やマウス21による何らかの操作が
あったか否かを判別する(ステップS301)。その判
別の結果、パネル入力がなかった場合は直ちに本処理を
終了する一方、パネル入力があった場合は、それが表情
付け処理の指示であるか否かを判別する(ステップS3
02)。なお、本処理の実行に際し(本装置またはソフ
トウェアの立ち上げ時に)、初期設定で前回に終了した
時点における設定が読み出されるので、処理対象とする
曲データは新たな設定を特にしなくとも準備されてい
る。
【0060】前記ステップS302の判別の結果、パネ
ル入力が表情付け処理の指示でない場合は、それが演奏
関連指示であるか否かを判別する(図4のステップS3
03)。その判別の結果、パネル入力が演奏関連指示で
ない場合は、パネル入力が曲の変更指定であるか否かを
判別する(ステップS304)。
【0061】前記ステップS303の判別の結果、パネ
ル入力が演奏関連指示である場合は、それが再生指示で
あるか否かを判別する(ステップS305)。その判別
の結果、演奏関連指示が再生指示である場合は、現在表
示されている曲データの再生を開始して(ステップS3
06)、本処理を終了する一方、演奏関連指示が再生指
示でない場合は、ステップS307に進む。
【0062】ステップS307では、演奏関連指示が停
止指示であるか否かを判別する。その判別の結果、演奏
関連指示が停止指示である場合は、演奏再生を停止して
(ステップS308)、本処理を終了する一方、演奏関
連指示が停止指示でない場合は、その他の指示の処理を
実行、例えば、進み処理(再生ポイントを徐々に進める
(早送り))、戻し処理(再生ポイントを徐々に戻す
(早戻し))、先頭処理(曲の先頭に再生ポイントを戻
す)を実行して(ステップS309)、本処理を終了す
る。
【0063】前記ステップS304の判別の結果、パネ
ル入力が曲の変更指定である場合は、再生や編集の処理
対象としたい曲の指定を受け付けて変更を行い(ステッ
プS310)、変更後の曲データを読み出し、入力し
て、種々の情報を表示し(ステップS311)、本処理
を終了する。一方、前記ステップS304の判別の結
果、パネル入力が曲の変更指定でない場合は、その他の
指示の処理を実行、例えば、曲データの表情付け処理以
外のエディットや各種編集処理を行って(ステップS3
12)、本処理を終了する。
【0064】前記ステップS302の判別の結果、パネ
ル入力が表情付け処理の指示である場合は、ステップS
313〜S325で表情付け処理を実行する。すなわ
ち、まず、曲データの分割方法を表示し(ステップS3
13)、分割方法の選択を受け付け(ステップS31
4)、受け付けた方法にて曲データの分割処理を実行す
る(ステップS315)(曲データ分割手段に対応)。
ここで、曲データの分割方法には、大別して「マニュア
ル分割」、「自動分割」、「均等分割」がある。
【0065】「マニュアル分割」は、ユーザが曲データ
の表示をみて、または曲の再生を聞いて、分割位置を手
作業で指定する手法である。例えば、曲データがユーザ
自身が創作したものである場合は、起承転結等、曲の構
成もわかっており、どこで分割するのが最も適当かはユ
ーザにとって判断が容易であるから、「マニュアル分
割」を選択するのが適当である。
【0066】「自動分割」は、装置側(CPU5)が判
断して分割位置を自動的に指定する手法である。例え
ば、フレーズの区切りと判断できる位置を分割位置とす
る。フレーズの区切りの判断手法には、次のようなもの
がある。
【0067】a:所定以上の休符長を発見したら、その
休符直後を新たな分割区分とし、休符を分割位置とす
る。
【0068】b:音程の跳躍やリズムの変化、拍子の変
化、テンポの変化、音数の変化、音調平均の変化等、音
符の規則性を評価基準としてフレーズの区切りを認識す
る。
【0069】c:同じメロディが繰り返される場合は同
じメロディが再び現れたところで新たな分割区分とし、
従って、各メロディ間を分割位置とする。
【0070】これらの手法と一部重複するが、「コンピ
ュータと音楽の世界:共立出版:長嶋洋一、橋本周司、
平賀譲、平田圭二偏」で紹介されるGTTM(a Ge
nerative Theory of Tonal
Music)(第4章第6節:竹内好宏)による構造解
析を用いて分割位置を自動的に判断する手法もある。こ
のGTTMは、人間の音楽知覚・認知過程をもとに音楽
を階層的な構造に解析するものであり、音楽の知覚・認
知に必要な、グループ構造、拍子構造、タイムスパン還
元、延長的還元の4つの構成要素によって解析される。
【0071】これらの「自動分割」の手法は単独で適用
してもよいし、併用してもよい。また、曲データに歌詞
データが含まれている場合は、例えば、歌詞の切れ目を
基準にする等、歌詞を解析することにより分割位置を指
定してもよい。
【0072】「均等分割」は、曲データを等分割に分割
する手法である。「均等分割」では、曲データ全体を一
律に複数に等分割する手法のほか、イントロとエンディ
ング等の特定の区分だけは指定した小節数とし、他の部
分は等分割するという手法もある。また、「均等分割」
は小節数で行ってもよいし、音符数で行ってもよい。
【0073】ユーザは、これらの各種分割方法の中から
適用したい分割方法を具体的に選択、指定する。分割処
理により、曲データは複数(例えば、数区分〜10数区
分程度)に分割される。
【0074】分割処理の実行後は、分割やり直しの指示
があればそれを受け付ける。そして、ステップS316
では、分割やり直しの指示があったか否かを判別する。
その判別の結果、分割やり直しの指示があった場合は、
前記ステップS313に戻って、分割方法の選択及び分
割処理を再度実行する一方、分割やり直しの指示がない
場合は、ステップS317に進む。なお、前記ステップ
S315で分割された結果、一部の分割位置のみがユー
ザの意にそぐわない場合は、その位置を特定してマニュ
アル操作にて分割位置を変更するようにしてもよい。
【0075】ステップS317では、変更する楽音特性
のリストを表示する。楽音特性としては、例えば、ベロ
シティ、エクスプレッション、発音のタイミングのほ
か、各種コントロールチェンジ(ビブラート、エフェク
ト(リバーブ、コーラス、ディレイ等)、音色の変化
等)の値を対象とすることができる。次に、変更対象と
する楽音特性の選択を受け付け(ステップS318)、
楽音特性の選択のやり直しの指示があったか否かを判別
する(ステップS319)。その判別の結果、楽音特性
の選択のやり直しの指示があった場合は、前記ステップ
S317に戻って楽音特性の表示及び選択受け付けを再
度実行する一方、楽音特性の選択のやり直しの指示がな
い場合は、ステップS320に進む。
【0076】ステップS320では、上記分割された曲
データの各区分に適応する抑揚データの候補を抽出して
表示する。ここで、抑揚データについて説明する。
【0077】図5は、曲データの分割態様及び抑揚デー
タの一例を示す図である。同図(a)は分割処理前の曲
データ、同図(b)は分割処理後の曲データ、同図
(c)は複数の区分で成る抑揚データをそれぞれ示す。
同図では、曲データが6区分に分割された場合を例示し
ている。
【0078】抑揚データは、楽曲に抑揚を付与するため
のデータで、同図(c)に示すように、各区分毎にパラ
メータの時間的変化を規定するものである。このパラメ
ータは、前記ステップS318で受け付け、指定された
楽音特性の時間的変化を規定するものであり、後述する
楽音特性変更処理(ステップS324)で楽音特性を制
御するのに用いられるものである。複数の区分(同図
(c)では6個の区分を例示)で成る抑揚データは、複
数パターンが予めROM6等に格納されている。なお、
抑揚データはHDD11に格納するようにしてもよい
し、FDD10、CD−ROM12、あるいは通信I/
F14を介して抑揚データを追加、更新できるようにし
てもよい。なお、抑揚データは、区分数が6個のパター
ンに限らず、種々の区分数のパターンが存在する。
【0079】前記ステップS320では、上記それぞれ
指定された曲データの分割方法、曲データの分割区分の
数、及び変更する楽音特性に基づいて、ROM6に格納
された複数の抑揚データの中から最適な抑揚データが少
なくとも1つ抽出され、候補として表示装置19に表示
される。
【0080】すなわち、曲データに適応する抑揚データ
は、まず曲データの分割方法及び分割区分の数によって
異なる。例えば、ユーザによる「マニュアル分割」また
は「自動分割」により、同図(b)に示すように、イン
トロ、Aメロ、Aメロ’、Bメロ、Aメロ’’エンディ
ングというように曲データが分割された場合は、このよ
うなメロディ構成に合致する区分パターンの抑揚データ
が抽出されることになる。これらの場合は、区分数が曲
データの区分数(6個)に合致した抑揚データのみが抽
出の対象となる。これにより、抑揚データに基づく後述
する楽音特性の制御が適切且つ容易になる。また、「均
等分割」の場合は、「均等分割」により分割された曲デ
ータに適するものとして区分数及び区分パターンが予め
設定された抑揚データが抽出対象とされる。
【0081】これに加えて、曲データに適応する抑揚デ
ータは、変更する楽音特性によっても異なる。従って、
分割方法及び分割区分数が同じでも、変更する楽音特性
が例えばベロシティであるか、エクスプレッションであ
るか等によって、適応する抑揚データが異なることにな
る。なお、より簡単な構成とする場合は、楽音特性を考
慮せず、曲データの分割方法及び曲データの分割区分数
のみに基づいて抑揚データを抽出するようにしてもよ
い。
【0082】次に、ステップS321では、抑揚データ
の特定を受け付ける(抑揚データ特定手段に対応)。す
なわち、上記のようにして抽出された抑揚データは複数
の場合もあり、その場合は、ユーザは、抑揚データの候
補の中から1つの抑揚データを特定する。なお、候補が
1つしかない場合は、確認メッセージ等を表示して確認
の受け付けを行うようにしてもよい。
【0083】次に、ステップS322では、抑揚データ
特定のやり直しの指示があったか否かを判別する。その
判別の結果、抑揚データ特定のやり直しの指示があった
場合は、前記ステップS320に戻って、抑揚データの
候補の表示及び特定の受け付けを再度実行する一方、抑
揚データ特定のやり直しの指示がない場合は、ステップ
S323に進む。なお、前記ステップS321で特定さ
れた抑揚データの区分のうち、一部の区分のみがユーザ
の意にそぐわない場合は、その一部の区分を特定してマ
ニュアル操作にてその区分のみを他の区分と入れ替える
ようにしてもよい。この場合、「他の区分」は他のパタ
ーン中の区分を流用できるようにしてもよい。また、入
れ替え専用に用意したものでもよいが、その場合は、
「他の区分」のバリエーションは多数容易しておくのが
好ましい。また、前記ステップS320では全ての候補
を表示するようにしたが、とりあえず1つの候補のみを
表示しておいて、区分毎にマニュアル操作にて他の区分
と入れ替える作業を行うようにしてもよい。
【0084】続くステップS323では、楽音特性変更
処理の開始指示があったか否かを判別する。その判別の
結果、楽音特性変更処理の開始指示がない場合は、前記
ステップS313に戻る。なお、ステップS323で楽
音特性変更処理の開始指示がない場合において、ステッ
プS313、S317、S320のいずれに戻るかをユ
ーザが指定できるようにしてもよい。ステップS323
の判別の結果、楽音特性変更処理の開始指示があった場
合は、ステップS324に進む。
【0085】ステップS324では、楽音特性変更処
理、すなわち曲データに抑揚データを適用して曲データ
の楽音データの特性を個別的に変更する処理を実行す
る。この楽音特性変更処理には、曲データと抑揚データ
との区分毎の対応付けと抑揚データの伸張とを行う処理
ステップ(抑揚データ伸縮手段に対応)と、伸張された
抑揚データに基づく曲データの楽音特性変更の処理ステ
ップ(楽音特性制御手段に対応)とがある。
【0086】まず、区分毎の対応付けでは、例えば図5
に示すように、分割された曲データの6個の区分(同図
(b))と抽出特定された抑揚データの6個の区分(同
図(c))とを順番に従って対応付ける。例えば、同図
(b)のイントロには同図(c)のイントロが対応する
ことになる。次に抑揚データの伸張では、抑揚データの
各区分毎に、それに対応する曲データの区分に合うよう
に、時間的に抑揚データが伸張される。
【0087】図6、図7は、互いに対応する曲データの
区分と抑揚データの区分の1組を例示した図である。図
6は抑揚データの伸張前を示し、図7は伸張後を示す。
図6(a)は曲データにおける1つの区分内のノートイ
ベントデータを示し、同図(b)は曲データにおいて事
前に設定されているベロシティを示す。このベロシティ
の設定は、曲データにおいて元々なされている場合だけ
でなく、前回の楽音特性変更処理でなされている場合も
ある。同図(b)の例では、各ノートイベントデータ
共、ベロシティが一律である。同図(c)は、抑揚デー
タの1つの区分内でのパラメータの時間的変化を示して
いる。これらは図7(a)、(b)、(c)でも同様で
ある。
【0088】区分毎の対応付け処理がなされただけで
は、図6に示すように、曲データの区分と抑揚データの
区分との時間的長さが必ずしも一致しない。そこで、抑
揚データの伸張処理では、曲データの区分と抑揚データ
の区分との開始及び終了の両タイミングが合うように抑
揚データの区分を伸張する。その結果、図7に示すよう
に、抑揚データの時間方向の長さが曲データのものと一
致する。
【0089】なお、本実施の形態では抑揚データの区分
が曲データの区分よりも常に短いことを前提として抑揚
データの伸張処理を行うことを述べたが、両者の時間的
長さが逆転する場合は、抑揚データを時間的に短縮すれ
ばよい。
【0090】残る楽音特性変更の処理では、前記ステッ
プS318で特定した曲データの楽音特性を変更する。
上述したように、楽音特性にはベロシティ、エクスプレ
ッション、発音のタイミング等があるが、図6、図7で
例示したのに倣い、楽音特性としてベロシティを例にと
って説明する。
【0091】図8は、互いに対応する曲データの区分と
抑揚データの区分の1組を例示した図である。同図
(a)、(b)、(c)は、図7(a)、(b)、
(c)に対応しており、伸張処理後の抑揚データに基づ
いて曲データのベロシティを変更した場合を示してい
る。本例では、ノートイベントのノートオン時点におけ
る抑揚データが示すパラメータの値に応じて各ノートイ
ベントのベロシティが変更される。例えば、図8(a)
に示す2番目のノートイベントNE2のベロシティは、
そのノートオン時点t2(同図(c))における抑揚デ
ータが示すパラメータの値V2に応じて設定され、その
結果、図8(b)に示すように、ノートイベントNE2
のベロシティが元のベロシティ(図7(b))から変移
する。このように、各ノートイベントNE毎にベロシテ
ィの設定、変更がなされる。
【0092】なお、楽音特性変更の処理の手法は、ノー
トオン時点におけるパラメータ値に応じて変更する手法
に限られない。例えば、ノートオフ時点におけるパラメ
ータ値を採用してもよいし、ノートオン時点とノートオ
フ時点の両パラメータ値の平均値を採用してもよい。あ
るいは、ノートオン時点からノートオフ時点までの最大
値、最小値または中央値等を採用してもよい。また、ノ
ートオン時点の値を初期値とし、ノートオフ時点の値を
目標値としたLPF処理を施した結果としてのノートオ
フ時点での値等、特定の演算処理を施した後の値を採用
してもよい。
【0093】また、ベロシティに代えて、各種コントロ
ールチェンジの値を楽音特性変更処理の対象にできるの
は上述の通りであるが、コントロールチェンジの値に適
用する場合は、抑揚データのパラメータの時間的変化が
図6〜図8に示すような折れ線状では好ましくない。そ
こで、この場合は、適当なカーブとなるように、LPF
をかける等の適当な演算処理を施した上で適用するのが
望ましい。なお、抑揚データが示すパラメータは、アナ
ログデータ、デジタルデータのいずれであってもよい。
【0094】これらが図3のステップS324における
楽音特性変更処理であるが、この処理は曲データの全区
分について同様になされる。これにより、曲データに表
情付けがなされる。なお、同処理は、ユーザが欲する区
分についてのみ行えるようにしてもよい。また、曲デー
タには通常、複数の楽音特性が付随するが、変更処理を
欲する全ての楽音特性について前記ステップS313〜
S325の処理を行えばよい。
【0095】続くステップS325では、前記ステップ
S324で楽音特性が変更された後の曲データを表情付
け処理済み曲データとして登録する。この登録は、RA
M7に格納されることでなされる。その際、表情付け処
理済み曲データを元の曲データに上書きするようにして
もよいし、元の曲データとは別個に格納するようにして
もよいが、これらはユーザが任意に選択できるようにす
るのが好ましい。その後、本処理を終了する。
【0096】本実施の形態によれば、分割された曲デー
タに適応する抑揚データが抽出、特定され、曲データの
各区分に合うように抑揚データの各区分が時間的にそれ
ぞれ伸張され、伸張された抑揚データで規定されるパラ
メータの時間的変化に基づいて曲データの各区分の楽音
特性が変更制御されることで、曲データに感情を込め楽
曲らしさを出す「表情付け」がなされる。従って、楽音
特性が半自動的に適当に制御されるので、ユーザは一音
一音に楽音特性を設定する必要がなくなり、音楽や楽器
の特性の熟知を必要とせず、繁雑な作業から解放され、
幅広いユーザが簡単に表情付けを行うことが可能とな
る。特に、「自動分割」、「均等分割」では、分割処理
が半自動的に行われるので、ユーザの負担が減少するだ
けでなく、「自動分割」では、曲データのメロディ構成
等に適した態様で分割されることから、一層適切な楽音
特性の制御がなされる。また、「マニュアル分割」で
は、ユーザの意思に忠実でより高度の表情付けを望む場
合に応えることができる。よって、簡単な操作にて曲デ
ータに自然な表情付けを行うことができる。また、分割
方法を状況に応じて選択できるので、使い勝手を向上す
ることができる。
【0097】しかも、楽音特性の制御は、抑揚データの
各区分に対応する曲データの各区分毎に行われるので、
各区分毎に、最適な表情付けが行われる。よって、曲デ
ータの各区分に適した表情付けを曲データ全体について
簡単な操作にて適切に行うことができる。
【0098】なお、本実施の形態では、曲データの分割
処理で分割された区分数に完全に合致する抑揚データの
みが抽出の対象となるようにしたが、これに限るもので
はない。例えば、抑揚データにおいて、メロディ構成が
近似しているが区分数が曲データとは僅かに異なる場合
があり得る。その場合は、区分数の合致条件を緩和し、
1〜2個程度の相違であれば抽出の対象に含めるように
してもよい。ただし、最終的には曲データと抑揚データ
との区分数の対応はとる必要がある。
【0099】この状況では、分割方法を複数併用しても
よい。例えば「自動分割」で分割していた場合は、「マ
ニュアル分割」をさらに併用してユーザによりマニュア
ルで区分数を変更すればよい。しかし、操作を簡単にす
るため「マニュアル分割」を避けたい場合もある。そこ
で、曲データの区分数が抑揚データのそれよりも少ない
ときは、「自動分割」に「均等分割」を併用し、「自動
分割」で分割された区分のうち最も長い区分については
さらに「均等分割」を行えばよい。逆に曲データの区分
数が抑揚データのそれよりも多いときは、上述したフレ
ーズの区切りと判断するための条件を厳しく設定して
「自動分割」をやり直せばよい。例えば、指定する休符
長を長くする等である。
【0100】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態では、パネル処理が第1の実施の形態と異なり、
その他は第1の実施の形態と同様である。従って、図
1、図2、図9〜図16を用いて本第2の実施の形態を
説明する。
【0101】図9、図10は、第2の実施の形態におい
て図2のステップS202で実行されるパネル処理のフ
ローチャートを示す図である。
【0102】まず、ステップS901〜S912では、
図3、図4のステップS301〜S312と同様の処理
を実行する。前記ステップS902の判別の結果、パネ
ル入力が表情付け処理の指示である場合は、ステップS
913〜S922で表情付け処理を実行する。
【0103】すなわち、まず、ステップS913で、表
情付けメニューを表示装置19に表示させる。表情付け
メニューでは、表情付けの種類、及び曲データにおける
表情付けを施すべき時間的区間(以下、「指定区間」と
称する)を指定することができる。表情付けの種類を示
す項目には、少なくとも音量の変化処理が含まれる。指
定区間は、曲データの一部であっても全体であってもよ
い。通常は、小節単位で指定される。
【0104】次に、表情付け区間、すなわち指定区間
と、表情付けの種類の選択、指定を受け付け(ステップ
S914)、表情付けの種類として「音量の変化処理」
が選択されたか否かを判別する(ステップS915)。
その判別の結果、「音量の変化処理」が選択された場合
は、ステップS916に進み、音量変化パターンの選択
メニューを表示装置19に表示させ、次に、表示した選
択メニューにて、音量変化パターンの形状の受け付けを
行う(ステップS917)。
【0105】図11は、表示装置19に表示される音量
変化パターンの選択メニューの一例を示す図である。音
量変化パターンは、周期的に変化する波形状のパターン
であり、後述するように、このパターンに応じて曲デー
タの指定区間の音量が変更、設定される。
【0106】同図に示すように、上記選択メニューに
は、大項目として「変化パターンの選択」、「組み合わ
せ波形の設定」及び「スタート位置」がある。「変化パ
ターンの選択」では、周期、レベル変化量、変化カーブ
種及びスタートの方向(上/下)の設定が可能である。
【0107】図12は、設定される音量変化パターンの
一例を示す図である。図13は、変化カーブ種の例を示
す図である。
【0108】「変化パターンの選択」において、周期の
設定では、1周期の小節数Nを設定する。例えば図11
では「4」に設定されている。レベル変化量の設定で
は、基準レベルPを100%とした場合における最低値
MIN及び最高値MAXを設定する(図12参照)。例
えば図11では80〜140%に設定されている。変化
カーブ種の設定では、直線または各種曲線が設定され
る。図13(a)、(b)、(c)に示すように、変化
カーブ種としては線SA、SB、SCが設けられてお
り、これらの中から所望の変化カーブ種を選択する。例
えば図11では線SA(直線)が設定されている。スタ
ートの方向(上/下)の設定では、音量変化パターンの
始点からレベルが上方に移行するのか下方に移行するの
かを設定する。例えば図11では「上がる」に設定さ
れ、上方に移行することが設定されている。
【0109】次の大項目の「組み合わせ波形の設定」で
は、図11に示すように、組み合わせ波形の有無のほ
か、組み合わせ波形が「有」の場合は、組み合わせ波形
についての周期、レベル変化量、変化カーブ種及びスタ
ートの方向(上/下)の設定が可能である。なお「組み
合わせ波形」の音量変化パターンは、「変化パターンの
選択」において最初に設定された元の音量変化パターン
に対して組み合わされる音量変化パターンのことであ
り、複数設定することも可能である。
【0110】「組み合わせ波形の設定」において、組み
合わせ波形の有無では「有」または「無」が設定され
る。例えば図11では「有」が設定されている。なお、
「無」である場合は、上記「変化パターンの選択」で設
定した元の音量変化パターンがそのまま最終的な音量変
化パターンとされる。その他、周期、レベル変化量、変
化カーブ種及びスタートの方向(上/下)の設定は上記
元の音量変化パターンの場合と同様であり、例えば図1
1では、周期=小節数1、レベル変化量=100〜12
0%、変化カーブ種=線SA、スタートの方向=「上が
る」にそれぞれ設定されている。
【0111】次の大項目の「スタート位置」では、図1
1に示すように、時間的にずらす位置が「+」または
「−」と音符種類とによって選択可能である。なお、後
述するように、音量変化パターンの始点の指定区間に対
する時間的位置は、指定区間における小節線を基準に設
定され、「スタート位置」によるずらし量の設定がない
「0」の場合は、音量変化パターンの始点が小節線に一
致する。
【0112】時間的位置の指定は、図14に示すような
ボックス30を表示装置19に表示させて行う。例え
ば、ボックス30をマウスポインタでクリックすると、
「+」または「−」と2分音符や8分音符等の音符種類
とを組み合わせたものが複数表示される。ユーザは、こ
れらの中から所望のものをクリックで選択する。例えば
図11に示すように、「+」と8分音符との組み合わせ
が選択されると、8分音符分の長さだけ音量変化パター
ンの始点を遅い方向にずらすことができる。
【0113】図9に戻り、続くステップS918では、
前記ステップS917で受け付けた設定値に沿った音量
変化パターンを生成する。
【0114】図15は、生成された音量変化パターン及
び組み合わせによる複合的な音量変化パターンの一例を
示す図である。図11のような「変化パターンの選択」
及び「組み合わせ波形の設定」を行った場合、「元の音
量変化パターン」は図15(a)に示すようになり、
「組み合わせ波形」の音量変化パターンは同図(b)示
すようになる。そして、「元の音量変化パターン」と
「組み合わせ波形」の音量変化パターンとを合成する
と、同図(c)に示すように、複合的な音量変化パター
ンが最終的な音量変化パターンとして生成される。これ
により、自然なうねりのような変化を表現することがで
きる。なお、自然なうねりを実現する観点からは、組み
合わせる音量変化パターンは、周期が互いに異なってい
るのが望ましい。
【0115】次に、指定区間における小節線を基準に音
量変化パターンの位置調整を行って、音量変化パターン
を指定区間に対応させる(ステップS919)。
【0116】図16は、楽譜と音量変化パターンの対応
の一例を示す図である。
【0117】同図(a)は、フレーズが小節の先頭から
始まる強起の楽譜例を示し、同図(c)は、フレーズが
小節の途中から始まる弱起の楽譜例を示す。例えば、同
図(b)に示すような音量変化パターンの始点をSTと
すると、同図(a)の楽譜に対し、始点STが1小節目
の先頭の小節線に設定される。
【0118】一方、「スタート位置」のずらしの設定が
あった場合でも、まずは同図(d)に示すように、音量
変化パターンの始点STは、同図(c)の楽譜に対し、
小節線に設定される。しかし、「スタート位置」の設定
が、例えば「−」及び「付点4分音符」の組み合わせで
あった場合は、同図(e)に示すように、8分音符3個
分だけ早い方向へずらせた位置に始点STが設定され
る。これにより、弱起の場合にも容易に対応することが
できる。
【0119】なお、弱起の曲の場合でもフレーズの切れ
目より小節線の方が表情付けにとって重要である場合も
あるので、その場合は、弱起の曲であってもスタート位
置のずらしを設定しないようにすればよい。
【0120】次に、ステップS920で、対応させて設
定された音量変化パターンに合わせて、指定区間の音符
の音量値(ベロシティ)を修正設定する。そして、修正
設定した値によって、曲データを更新、記録して(ステ
ップS921)、本処理を終了する。
【0121】なお、音量値の修正設定では、音量変化パ
ターンに対して完全にベロシティ値の高さを合わせてし
まうようにするが、既に設定されているベロシティ値
を、音量変化パターンで規定される値に応じた割合で修
正するようにしてもよい。
【0122】一方、前記ステップS915の判別の結
果、「音量の変化処理」が選択されなかった場合は、そ
の他の種類の表情付けを行い(ステップS922)、本
処理を終了する。
【0123】本実施の形態によれば、周期的に変化する
波形状の音量変化パターンが形成され、形成された音量
変化パターンに基づいて、曲データの音量特性を修正す
るようにしたので、簡単な操作で音量に周期的変化を与
え、クレシェンドやデクレシェンドほど明確ではない音
量の微妙な変化を付加することができ、曲データに自然
な表情付けを行うことができる。また、2種類以上の音
量変化パターンを組み合わせた複合的な音量変化パター
ンを形成するようにしたので、自然なうねりのような変
化を表現でき、より自然な表情付けを行うことができ
る。
【0124】また、指定区間に対する音量変化パターン
の時間的位置は、小節線を基準に設定することで、複雑
な作業をすることなく強起の場合に容易に対応すること
ができると共に、時間的位置を任意にシフト可能にした
ので、例えば、弱起の場合にも容易に対応でき、フレー
ズの進行に適した表情付けを可能として実用性を高める
ことができる。
【0125】また、音量変化パターンの変化カーブ種と
して直線だけでなく曲線も設けたので、より生々しい自
然な変化を与えることができる。
【0126】なお、音量変化パターンの周期は、小節数
で設定し、小節長の倍数に関係する長さに形成されるよ
うにして、音楽的に自然な音量変化を容易に付すことが
できるようにしたが、これに限るものではない。例え
ば、1小節の半分の長さに設定できるようにしてもよ
い。
【0127】なお、音量変化パターンは各種値を設定し
て演算により生成するようにしたが、予め音量変化パタ
ーンテーブルを設けておき、該テーブルから所望の音量
変化パターンを読み出すようにしてもよい。
【0128】なお、本実施の形態では、楽譜記号には現
れないような微妙な抑揚の再現について考えたが、楽譜
記号に現れるような明確な抑揚も同時に再現するように
してもよい。その場合には、楽譜記号から求められるク
レッシェンドやデクレッシェンドの方を、音量変化パタ
ーンによる周期的な抑揚よりも強調して再現するように
すれば、全体として楽譜上のクレッシェンド等による抑
揚が聞き取れるが、それでもなお、一定感のない自然な
変化を与えることができるようになる。
【0129】なお、音楽には楽譜に記載されていない必
然的な抑揚がある。例えば、音階進行に従った抑揚と
か、フレーズ終止では音量を弱めにする、等である。そ
のような様々な音量変化を音量変化パターンによる音量
変化と併用することで、より自然な表情の再現が可能に
なる。
【0130】なお、上述した各実施の形態の機能を実現
するためのソフトウェアのプログラムを記録した記憶媒
体を、本演奏信号処理装置に供給し、コンピュータ(C
PU5やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムを
読み出し実行することによっても、本発明の目的が達成
されることはいうまでもない。
【0131】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラム自体が本発明の新規な機能を実現することにな
り、そのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成
することになる。
【0132】プログラムを供給するための記憶媒体とし
ては、たとえば、前記HDD11のハードディスク、C
D−ROM12のディスク、MO、MD、FD24、C
D−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM
などの可搬型の記憶媒体を用いることができる。プログ
ラムは、上記各実施の形態のように可搬型の記憶媒体か
らRAM7に直接転送されるようにするほか、上記記憶
媒体からHDD11内のハードディスクに転送されるよ
うにするようにしてもよい。また、他のMIDI機器1
00や通信ネットワーク101を介してサーバコンピュ
ータ102からプログラムが供給されるようにしてもよ
い。
【0133】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムを実行することにより、上述した各実施の形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づ
き、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処
理の一部または全部を行い、その処理によって上述した
各実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
【0134】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコ
ンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモ
リに書込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、そ
の機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU5
などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理に
よって上述した各実施の形態の機能が実現されるように
してもよい。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項
1、5、9、10、11、16によれば、簡単な操作に
て曲データに自然な表情付けを行うことができる。
【0136】本発明の請求項2、6によれば、より簡単
な表情付け、またはユーザの意思に忠実な表情付けを行
うことができると共に、使い勝手を向上することができ
る。
【0137】本発明の請求項3、7によれば、曲データ
の各区分に適した表情付けを曲データ全体について簡単
な操作にて適切に行うことができる。
【0138】本発明の請求項4、8によれば、分割され
た曲データの区分構成や区分数に合致した抑揚データを
特定することができる。
【0139】本発明の請求項12によれば、自然なうね
りのような変化を表現でき、より自然な表情付けを行う
ことができる。
【0140】本発明の請求項13によれば、小節長に関
連した適当な区間単位で音量特性を設定でき、音楽的に
自然な音量変化を容易に付すことができる。
【0141】本発明の請求項14によれば、複雑な作業
をすることなく強起の場合に容易に対応することができ
る。
【0142】本発明の請求項15によれば、例えば、弱
起の場合にも容易に対応でき、フレーズの進行に適した
表情付けを可能として実用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る演奏信号処
理装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 同形態におけるメインルーチンのフローチャ
ートを示す図である。
【図3】 図2のステップS202で実行されるパネル
処理のフローチャートを示す図である。
【図4】 図2のステップS202で実行されるパネル
処理の図3の続きのフローチャートを示す図である。
【図5】 曲データの分割態様及び抑揚データの一例を
示す図である。
【図6】 互いに対応する曲データの区分と抑揚データ
の区分の1組を例示した図である(抑揚データの伸張
前)。
【図7】 互いに対応する曲データの区分と抑揚データ
の区分の1組を例示した図である(抑揚データの伸張
後)。
【図8】 互いに対応する曲データの区分と抑揚データ
の区分の1組を例示した図である(ベロシティ変更
後)。
【図9】 本発明の第2の実施の形態において図2のス
テップS202で実行されるパネル処理のフローチャー
トを示す図である。
【図10】 図2のステップS202で実行される図9
の続きのパネル処理のフローチャートを示す図である。
【図11】 表示装置に表示される音量変化パターンの
選択メニューの一例を示す図である。
【図12】 設定される音量変化パターンの一例を示す
図である。
【図13】 変化カーブ種の例を示す図である。
【図14】 時間的位置の指定の手法を示す図である。
【図15】 生成された音量変化パターン及び組み合わ
せによる複合的な音量変化パターンの一例を示す図であ
る。
【図16】 楽譜と音量変化パターンの対応の一例を示
す図である。
【符号の説明】
2 パネルスイッチ、 3 押鍵検出回路、 5 CP
U(曲データ分割手段、抑揚データ特定手段、抑揚デー
タ伸縮手段、楽音特性制御手段、パターン形成手段、音
量特性設定手段)、 7 RAM、 9 表示制御回
路、 11 ハードディスクドライブ(HDD)、 1
5 音源回路、 16 効果回路、 17サウンドシス
テム、 19 表示装置、 20 マウス情報検出回
路、 21マウス(位置指定手段)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲データの編集が可能な演奏信号処理装
    置において、 曲データを複数の区分に分割する曲データ分割手段と、 パラメータの時間的変化を規定する抑揚データのうちい
    ずれかの抑揚データを特定する抑揚データ特定手段と、 前記曲データ分割手段により分割された少なくとも1つ
    の区分に合わせて前記抑揚データ特定手段により特定さ
    れた抑揚データを時間的に伸縮する抑揚データ伸縮手段
    と、 前記抑揚データ伸縮手段により伸縮された抑揚データで
    規定されるパラメータの時間的変化に基づいて前記曲デ
    ータの前記少なくとも1つの区分の楽音特性を制御する
    楽音特性制御手段とを備えたことを特徴とする演奏信号
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記曲データ分割手段による前記曲デー
    タの分割は、分割すべき曲データ及びユーザの指定の少
    なくとも一方に基づいてなされることを特徴とする請求
    項1記載の演奏信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記抑揚データは複数の区分で構成さ
    れ、前記曲データ分割手段による前記曲データの分割及
    び前記抑揚データ特定手段による前記抑揚データの特定
    は、前記曲データを構成する区分の数が前記抑揚データ
    を構成する区分の数と一致するようになされ、且つ、前
    記抑揚データ伸縮手段による前記抑揚データの伸縮は、
    前記曲データの各区分に対応する前記抑揚データの各区
    分毎に行われると共に、前記楽音特性制御手段による前
    記楽音特性の制御は、前記抑揚データの各区分に対応す
    る前記曲データの各区分毎に行われることを特徴とする
    請求項1または2記載の演奏信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記抑揚データ特定手段による前記抑揚
    データの特定は、前記曲データ分割手段により分割され
    た曲データに基づいてなされることを特徴とする請求項
    3記載の演奏信号処理装置。
  5. 【請求項5】 曲データの編集が可能な演奏信号処理方
    法で使用されるプログラムを記憶した記憶媒体におい
    て、 曲データを複数の区分に分割する曲データ分割工程のコ
    ードと、 パラメータの時間的変化を規定する抑揚データのうちい
    ずれかの抑揚データを特定する抑揚データ特定工程のコ
    ードと、 前記曲データ分割工程のコードにより分割された少なく
    とも1つの区分に合わせて前記抑揚データ特定工程のコ
    ードにより特定された抑揚データを時間的に伸縮する抑
    揚データ伸縮工程のコードと、 前記抑揚データ伸縮工程のコードにより伸縮された抑揚
    データで規定されるパラメータの時間的変化に基づいて
    前記曲データの前記少なくとも1つの区分の楽音特性を
    制御する楽音特性制御工程のコードとを記憶したことを
    特徴とする記憶媒体。
  6. 【請求項6】 前記曲データ分割工程のコードによる前
    記曲データの分割は、分割すべき曲データ及びユーザの
    指定の少なくとも一方に基づいてなされることを特徴と
    する請求項5記載の記憶媒体。
  7. 【請求項7】 前記抑揚データは複数の区分で構成さ
    れ、前記曲データ分割工程のコードによる前記曲データ
    の分割及び前記抑揚データ特定工程のコードによる前記
    抑揚データの特定は、前記曲データを構成する区分の数
    が前記抑揚データを構成する区分の数と一致するように
    なされ、且つ、前記抑揚データ伸縮工程のコードによる
    前記抑揚データの伸縮は、前記曲データの各区分に対応
    する前記抑揚データの各区分毎に行われると共に、前記
    楽音特性制御工程のコードによる前記楽音特性の制御
    は、前記抑揚データの各区分に対応する前記曲データの
    各区分毎に行われることを特徴とする請求項5または6
    記載の記憶媒体。
  8. 【請求項8】 前記抑揚データ特定工程のコードによる
    前記抑揚データの特定は、前記曲データ分割工程のコー
    ドにより分割された曲データに基づいてなされることを
    特徴とする請求項7記載の記憶媒体。
  9. 【請求項9】 曲データの編集が可能な演奏信号処理方
    法において、 曲データを複数の区分に分割する曲データ分割工程と、 パラメータの時間的変化を規定する抑揚データのうちい
    ずれかの抑揚データを特定する抑揚データ特定工程と、 前記曲データ分割工程により分割された少なくとも1つ
    の区分に合わせて前記抑揚データ特定工程により特定さ
    れた抑揚データを時間的に伸縮する抑揚データ伸縮工程
    と、 前記抑揚データ伸縮工程により伸縮された抑揚データで
    規定されるパラメータの時間的変化に基づいて前記曲デ
    ータの前記少なくとも1つの区分の楽音特性を制御する
    楽音特性制御工程とを有することを特徴とする演奏信号
    処理方法。
  10. 【請求項10】 曲データの編集が可能な演奏信号処理
    方法をコンピュータに実現させるためのプログラムであ
    って、 曲データを複数の区分に分割する曲データ分割手順と、 パラメータの時間的変化を規定する抑揚データのうちい
    ずれかの抑揚データを特定する抑揚データ特定手順と、 前記曲データ分割手順により分割された少なくとも1つ
    の区分に合わせて前記抑揚データ特定手順により特定さ
    れた抑揚データを時間的に伸縮する抑揚データ伸縮手順
    と、 前記抑揚データ伸縮手順により伸縮された抑揚データで
    規定されるパラメータの時間的変化に基づいて前記曲デ
    ータの前記少なくとも1つの区分の楽音特性を制御する
    楽音特性制御手順とを実行させるためのプログラム。
  11. 【請求項11】 曲データの編集が可能な演奏信号処理
    装置において、 周期的に変化する波形状の音量変化パターンを形成する
    パターン形成手段と、 前記パターン形成手段により形成された音量変化パター
    ンに基づいて、前記曲データの少なくとも一部の区間の
    音量特性を設定する音量特性設定手段とを備えたことを
    特徴とする演奏信号処理装置。
  12. 【請求項12】 前記パターン形成手段は、周期の異な
    る複数の音量変化パターンを組み合わせた複合的な音量
    変化パターンを形成可能であることを特徴とする請求項
    11記載の演奏信号処理装置。
  13. 【請求項13】 前記音量変化パターンの周期は、小節
    長の倍数に関係する長さに形成されることを特徴とする
    請求項11または12記載の演奏信号処理装置。
  14. 【請求項14】 前記音量変化パターンは、前記曲デー
    タの前記区間に対する時間的位置が、前記区間における
    小節線を基準に設定されることを特徴とする請求項11
    〜13のいずれか1項に記載の演奏信号処理装置。
  15. 【請求項15】 前記曲データの任意の区間を指定する
    区間指定手段と、前記区間指定手段により指定された区
    間に対する前記音量変化パターンの時間的位置を指定す
    る位置指定手段とを備えたことを特徴とする請求項11
    〜13のいずれか1項に記載の演奏信号処理装置。
  16. 【請求項16】 曲データの編集が可能な演奏信号処理
    方法をコンピュータに実現させるためのプログラムであ
    って、 周期的に変化する波形状の音量変化パターンを形成する
    パターン形成手順と、 前記パターン形成手順により形成された音量変化パター
    ンに基づいて、前記曲データの少なくとも一部の区間の
    音量特性を設定する音量特性設定手順とを実行させるた
    めのプログラム。
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