JP3620259B2 - 車両の骨格部材の結合構造 - Google Patents

車両の骨格部材の結合構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントサイドメンバとエクステンションサイドメンバとの結合などに関する車両の骨格部材の結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミ押し出し材で形成されたフロントサイドメンバに関して、ロの字、日の字、ハの字など多種多様の断面形状のものが知られている。このようなフロントサイドメンバと他部材、例えばエクステンションサイドメンバとの結合方法は、USP4618163のように複数の押し出し材で構成されるサイドメンバの後端に特別なジョイントを用いてエクステンションサイドメンバを溶接接合する構造がある。このような構造では、フロントサイドメンバとエクステンションサイドメンバとの間のジョイントの結合位置を、前面衝突時に溶接の影響の小さい部位に設置することができる。
【0003】
また、ジョイントを介することによって、フロントサイドメンバとエクステンションサイドメンバとを押し出し構造と板構造とに別々に設定したり、板厚断面形状、材質などもジョイントの前後で独立して設定することができる。更に、ジョイントそのものの強度、剛性をも自由に設定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フロントサイドメンバとエクステンションサイドメンバとの間にジョイントを介することによって部品点数が増加する。
【0005】
また、ジョイント両端の熱影響部を衝突時に影響を与えないように配置するには、局部的な大変形が起こりにくい部位、例えば、車体のサイドビューにおいてダッシュパネルに沿って高さが変化する部位の前後などとする必要があり、必然的にジョイントは大型化するようになる。更に、ジョイントそのものは、局所的に大変形を伴う部位に設置されるため、ジョイント自体は溶接部を有してはならず、ジョイントの構造は、鋳物などによって一体的に構成する必要があり、製造コストが上昇しがちである。
【0006】
また、一般的にはアルミ合金は、溶接などによって局部的に高温の熱が加えられると熱影響部の強度は被熱影響部の強度(母材強度)に対して低下する可能性があり、特に成形性の優れた6000系アルミ合金は顕著であるため、溶接結合そのものも困難を伴うものであった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので軽金属押し出し材で形成された車両の骨格部材と軽金属板材で形成される他部材との溶接結合を可能とすること課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体骨格部材と、軽金属板材で形成される他部材とを溶接結合する車体骨格部材の結合構造において、前記閉断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に閉断面を区画する中リブを設け、前記閉断面構造の車体骨格部材と前記他部材とが、前記中リブ位置に沿って溶接されていることを特徴とする。
【0009】
従って、溶接部が中リブ位置に沿って形成されているため、溶接によって局所的に強度が低下する範囲を中リブで確実に保持することができる。更に、閉断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に中リブを設けているため、上下曲げに対する車両の骨格部材の剛性強度の変化を最小とすることができ、中リブによって溶接強度低下の影響を解消しきれない場合でも、上下曲げ剛性に対する影響を最小限とすることが可能となる。
【0010】
また、車両の骨格部材と他部材とを特別なジョイントを設けることなく溶接結合することができる。
【0011】
請求項2の発明は、軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体骨格部材一方部分と、閉断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に閉断面を区画する中リブを有する軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体骨格部材他方部分と、これらの車体骨格部材部分相互を結合するジョイント部と、軽金属板材で形成される他部材とで構成され、車体骨格部材他方部分は、上下方向に屈曲し、この屈曲部において前記他部材と所定のオーバーラップ部を有して溶接結合され、前記車体骨格部材他方部分と前記他部材とが、前記中リブ位置に沿って溶接されていることを特徴とする。
【0012】
従って、軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体格部材他方部分と軽金属板材で形成される他部材との間の溶接部が、車体骨格部材他方部分の中リブ位置に沿って形成されているため、溶接によって局所的に強度が低下した範囲を中リブによって確実に保持することができる。
【0013】
また、中リブを断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に設けているため、骨格部材の上下曲げに対する剛性強度の変化を最小とすることができ、中リブによって溶接部強度低下の影響を解消しきれない場合でも、上下曲げ剛性に対する影響を最小限とすることが可能となる。
【0014】
また、車体骨格部材他方部分と他部材とをジョイントを介することなく結合することができる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材一方部分は、フロントサイドメンバ前部であり、前記車体骨格部材他方部分は、フロントサイドメンバ後部であり、前記他部材は、ダッシュパネルロアに沿って屈曲するエクステンションサイドメンバであることを特徴とする。
【0016】
従って、請求項2の発明の作用に加え、フロントサイドメンバとエクステンションサイドメンバとの間の溶接によって、局所的に強度が低下した範囲を中リブによって確実に保持することができる。
【0017】
また、前面衝突時の車体反力を支配するフロントサイドメンバの上下曲げに対する剛性強度の変化を、中リブの存在によって最小とすることができ、中リブによって溶接部強度低下の影響を解消しきれない場合でも、上下曲げ剛性に対する影響を最小限とすることが可能となる。
【0018】
請求項4の発明は、請求項3記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材一方部分は、リヤサイドメンバ後部であり、前記車体骨格部材他方部分は、リヤサイドメンバ前部であり、前記他部材は、エクステンションリヤサイドメンバであることを特徴とする。
【0019】
従って、請求項2の発明の作用に加え、リヤサイドメンバとエクステンションリヤサイドメンバとの溶接によって局所的に強度が低下した範囲を、中リブによって確実に保持することができる。
【0020】
また、後面衝突時の車体反力を支配するリヤサイドメンバの上下曲げに対する剛性強度の変化を、中リブの存在によって最小限とすることができ、中リブによって溶接強度低下の影響を解消しきれない場合でも、上下曲げ剛性に対する影響を最小限とすることが可能となる。
【0021】
請求項5の発明は、請求項〜4のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記中リブは、前記骨格部材他方部分の周壁に対し二叉状に結合され、該中リブと周壁との結合間に形成された空間に面した周壁の範囲で前記車体骨格部材他方部分と前記他部材とが溶接されていることを特徴とする。
【0022】
従って、請求項1〜4のいずれかの発明の作用に加え、中リブは車体骨格部材他方部分の内壁部に対し二叉状に結合されるので中リブと内壁面の結合間に空間が形成され溶接部の熱影響がリブ自体に伝わるのを抑制することができる。
【0023】
請求項6の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材一方部分、車体骨格部材他方部分、ジョイント部の順に断面係数を大きくしたことを特徴とする。
【0024】
従って、請求項2〜4のいずれかの発明の作用に加え、車体骨格部材一方部分側から確実に圧壊を開始することができる。
【0025】
請求項7の発明は、請求項3〜6のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材一方部分は、中リブを持たない略ロの字断面に形成され、前記ジョイント部は、前記車体骨格部材一方部分及び車体骨格部材他方部分を上回る剛性、強度を有し、且つ、前記車体骨格部材他方部分と車体のストラットハウジングの溶接部又はサスペンションメンバの骨格部材他方部分取り付け点まで延設されたことを特徴とする。
【0026】
従って、軽金属車体構造で修理対応で車体骨格部材を前後に分割するジョイント部を有していても、ジョイント部は車体骨格部材一方部分を確実に支持することができる。一方、車体骨格部材他方部分に対してはサスペンションメンバの取付点やストラットハウジングとの接触面近傍を境に前後に分割して断面係数を分け、車体骨格部材を伝わる衝突入力をサスペンション取付点を分岐点として車体骨格部材とサスペンションメンバ、或いは、ストラットハウジングを介して他の強度部材への2〜3経路に分けることができる。
【0027】
請求項8の発明は、請求項7記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記ジョイント部に、エンジンマウントブラケットを一体的に設けたことを特徴とする。
【0028】
従って、請求項7の発明の作用に加え、ジョイント部の強固な構造を生かしてエンジンマウントブラケットを一体的に設けることによって合理化を図ることができる。
【0029】
請求項9の発明は、請求項7又は8に記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材他方部分は、ロの字断面の周壁内に一本の中リブを設けた日の字断面に形成されていることを特徴とする。
【0030】
従って、車体骨格部材一方部分は、中リブを持たないロの字断面とし、車体骨格部材他方部分は、ロの字断面の周壁内に一本の中リブを設けた日の字断面に形成しているので車体骨格部材一方部分より車体骨格部材他方部分の衝突反力が大きくなり、車体骨格部材一方部分を車体骨格部材他方部分より確実に早く圧壊させることができる。
【0031】
請求項10の発明は、請求項7又は8に記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材他方部分は、ロの字断面の周壁内に2本の中リブを交差して設けた断面に形成されていることを特徴とする。
【0032】
従って、請求項7又は8の発明の作用に加え、車体骨格部材一方部分は、中リブを持たないロの字断面とし、車体骨格部材他方部分は、ロの字断面の周壁内に2本の中リブを交差して設けた断面に形成することで車体骨格部材一方部分より同他方部分の衝突反力が大きくなり、車体骨格部材一方部分を車体骨格部材他方部分より早く確実に圧壊させることができる。
【0033】
請求項11の発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、前記車体骨格部材一方部分及び同他方部分は、6000系アルミ合金押し出し材で形成されていることを特徴とする。
【0034】
従って、車体骨格部材の成形性を向上させることができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明では、溶接によって局所的に強度が低下した範囲を中リブが確実に保持するため面外方向への壁面の挫屈が抑えられ、少なくとも溶接に起因する不連続な車体骨格部材の衝突変形を抑えることが可能となる。
【0036】
また、中リブを閉断面の上下曲げ主軸と一致する位置に設けたので、衝突時の車体反力を支配する車体骨格部材の上下曲げに対する剛性強度の変化を最小とすることができ、中リブによって溶接部強度低下の影響を解消しきれない場合でも上下曲げ剛性に対する影響を最小限とすることができ、設計に対する溶接の影響を最小とすることができる。更に、溶接部強度低下が起こりにくい構造に加え、中リブ設定による断面係数増加により車体骨格部材の左右強度を向上することができる。
【0037】
請求項2の発明では、溶接によって局所的に強度が低下した範囲を中リブが保持するため、面外方向への壁面の挫屈が抑えられ少なくとも溶接に起因する不連続な車体骨格部材の衝突変形を抑えることができる。
【0038】
また、中リブを断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に設けることによって衝突時の車体反力を支配する車体骨格部材の上下曲げに対する剛性強度の変化を最小とすることができ、中リブによって溶接部強度低下の影響を解消しきれない場合でも上下曲げ剛性に対する影響を最小限とすることが可能となり設計に対する溶接の影響を最小とすることができる。更に、溶接部強度低下が起こりにくい構造に加え、中リブ設定による断面係数増加により車体骨格部材の左右強度を向上することができる。
【0039】
請求項3の発明では、請求項2の発明の効果に加え、フロントサイドメンバの面外方向への壁面の挫屈が抑えられ、少なくとも溶接に起因する不連続なフロントサイドメンバの衝突変形を抑えることができる。
【0040】
また、前面衝突時の車体反力を支配するフロントサイドメンバの上下曲げに対する剛性強度の変化を最小とすることができる。更に、溶接強度低下が起こりにくい構造に加え、中リブ設定による断面係数増加によるフロントサイドメンバの左右強度を向上することができる。
【0041】
請求項4の発明では、請求項2の発明の効果に加え、リヤサイドメンバの面外方向への壁面の挫屈が抑えられ、少なくとも溶接に起因する不連続なリヤサイドメンバの衝突変形を抑えることができる。
【0042】
また、後面衝突時の車体反力を支配するリヤサイドメンバの上下曲げに対する剛性強度の変化を最小とすることができる。溶接部強度が起こりにくい構造に加え、中リブ設定による断面係数増加によりリヤサイドメンバの左右強度を向上することができる。
【0043】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかの発明の効果に加え、溶接部の熱影響部が中リブ方向に広がるのを防止できるため中リブ自体に熱影響が加わらず、溶接部を持つ壁面を支持する中リブ強度の低下を抑制することができる。
【0044】
また、溶接部の実質板厚が小さいため熱伝導率が高く、母材の加熱が困難で溶接がしにくいアルミ合金材等の溶接を容易に行うことができる。すなわち、軽金属押し出し材の車体骨格部材と軽金属の板材である他部材とを溶接する際に車体骨格部材の持つ剛性強度に対してより確実に溶接の影響を排除することができると共に、溶接作業そのものも格段に容易化することができる。
【0045】
請求項6の発明では、請求項2〜4のいずれかの発明の効果に加え、車両衝突時に必要箇所から順番に圧壊を開始することができると共に、強度を必要以上にあげることを避けることができ軽量化を図ることができる。
【0046】
請求項7の発明では、請求項3〜6のいずれかの発明の効果に加え、軽金属車体構造で修理対応により車体骨格部材を前後に分割するジョイント部を有していても、ジョイント部は車体骨格部材一方部分を確実に支持することができる。
【0047】
一方、衝突入力を車体骨格部材とサスペンションメンバ、或いは、ストラットハウジングを介して他の部分の2〜3経路に分けることにより、サスペンションメンバ取付点後部である車体骨格部材他方部分の板厚増を軽減でき軽量化が可能となる。
【0048】
請求項8の発明では、請求項7の発明の効果に加え、ジョイント部の強固な構造を生かしてエンジンマウントブラケットを一体的に設けることができ、合理化を図ることができる。
【0049】
請求項9の発明では、請求項7又は8の発明の効果に加え、車体骨格部材一方部分より同他方部分の衝突反力が大きくなり、車体骨格部材他方部分より同一方部分を確実に早く圧壊させることができる。
【0050】
請求項10の発明では、請求項7又は8の発明の効果に加え、車体骨格部材一方部分より同他方部分の衝突反力は大きくなり車体骨格部材他方部分より同一方部分をより確実に早く圧壊させることができる。
【0051】
請求項11の発明では、請求項1〜10のいずれかの発明の効果に加え、車体骨格部材の押し出し成形を容易に行うことができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
まず、概念的に説明すると一般に軽金属車体構造であるアルミ車体構造は、その溶接の困難さから修理が難かしく修理費が高くなりがちである。このため軽微な前面衝突時に容易に損傷部位の脱着が可能なように車体骨格部材であるサイドメンバを前後に分割し、車体骨格部材一方部分であるサイドメンバ前部がボルトナットによってジョイント部に締結される構造がある。この場合、ジョイント部は、サイドメンバ前部より強度(断面係数)が大きくなければ衝突入力に対してサイドメンバ前部を確実に支持することはできない。ここでジョイント部は、その断面板圧をフロントサイドメンバに対して大きくすると共に、強固な構造を生かしてエンジンマウントブラケットと一体化、或いは、取付点とすることが合理的である。
【0053】
一方、ジョイント部より後方の車体骨格部材他方部分としてのサイドメンバ後部については、サスペンションメンバの取付点やストラットハウジングとの接合部近傍を境に前後で分割し、断面係数を分けることが合理的である。つまり、フロントサイドメンバを伝わる衝突入力は、サスペンション取付点を分岐点としてサイドメンバとサスペンションメンバ、或いは、ストラットハウジングを介してフードリッジの2〜3経路に分けられる。
【0054】
従って、サスペンションメンバ取付点後部をサスペンションメンバ取付点前部と同等の断面係数(板厚)とすることは、必要以上に重量、強度の上昇を招きやすい。そこで、部品点数を増加することなく軽量に構造を実現する手段としては、ジョイント部がフロントサイドメンバ前部、同後部以上の剛性強度を有し、且つ、このジョイント部はフロントサイドメンバ後部とストラットハウジングの接合部、または、フロントサスペンションメンバのサイドメンバ取付点まで延設され、FF車においては、このジョイント部にエンジンマウントブラケット一体に設置する。フロントサイドメンバ後部は、同前部より衝突反力を同等以上とする必要があるため溶接部強度低下防止と併せて日の字断面などとする。フロントサイドメンバ前部は、中リブなしのロの字断面としてサイドメンバ後部より確実に早く圧壊が開始するようにすればよい。
【0055】
以上の構造により、部品点数を増加することなく確実に軽量な構造を溶接部強度低下防止と併せて得ることができる。
【0056】
以下具体的に説明する。
【0057】
(第一実施形態)
図1〜図6は、本発明の第一実施形態にかかり、図1は、分解斜視図、図2は、組立斜視図、図3(a)は、側面図、図3(b)は、要部拡大図、図4は、要部拡大断面図、図5は、溶接部強度低下の説明図、図6は、変形状態を示し、(a)は、中リブがない場合の要部断面図、(b)は、中リブがある第一実施形態の要部断面図である。
【0058】
まず、図1〜図3のように車体骨格部材としてのフロントサイドメンバ1は、車体前部のエンジンルーム側左右下方に車体前後方向に沿って配置され、車体骨格部材一方部分としてのフロントサイドメンバ前部3と、車体骨格部材他方部分としてのフロントサイドメンバ後部5と、これらの前部3及び後部5を結合するジョイント部7とで構成されている。
【0059】
前記フロントサイドメンバ前部3は、軽金属押し出し材、例えば、6000系アルミニウム合金押し出し材でほぼ矩形の閉断面構造に形成されている。該フロントサイドメンバ前部3の後端側には締結穴3aが設けられている。フロントサイドメンバ前部3の閉断面構造は中リブを有していないほぼロの字断面となっている。
【0060】
前記フロントサイドメンバ後部5は、6000系アルミ合金押し出し材により閉断面構造に形成されている。フロントサイドメンバ後部5の閉断面構造は、ロの字断面の周壁9内に横一本の中リブ11を設けたほぼ日の字断面に形成されている。該フロントサイドメンバ後部5は、ダッシュパネルロア13に沿って上下方向に屈曲し、図3(b)のようにフロントサイドメンバ後部5の上下曲げ主軸83近傍において発生応力が最小となり、この上下曲げ主軸83とほぼ一致する位置に前記中リブ11が設定されている。フロントサイドメンバ後部5の上部及び後部左右には、結合フランジ15及び17が設けられている。
【0061】
前記ジョイント部7は、軽金属押し出し材として6000系アルミ合金押し出し材で閉断面構造に形成されている。ジョイント部7の閉断面構造は、中リブを有しないほぼロの字断面となっている。ジョイント部7の断面及び板厚は、フロントサイドメンバ前部及び後部3、5より大きくすることによってフロントサイドメンバ前部及び後部3、5以上の剛性強度を持たせている。ジョイント部7には、その剛性強度を利用してエンジンマウントブラケット19が設けられている。ジョイント部7の前端部には、ボルト挿通穴21a〜21dが設けられ、後部には結合フランジ23が設けられている。
【0062】
フロントサイドメンバ1の前部側には、タイダウンレインフォース25、ファーストクロスメンバ27、エクステンションファーストクロスメンバ29の結合体が配置されている。前記タイダウンレインフォース25には、結合穴25aが設けられ、エクステンションファーストクロスメンバ29には、フロントサイドメンバ3aの結合フランジ31、33が設けられている。
【0063】
前記フロントサイドメンバ後部5の後部側には、他部材としてのエクステンションサイドメンバ35が配置されている。エクステンションサイドメンバ35は、軽金属板材としてのアルミ板材で形成されている。エクステンションサイドメンバ35は、ダッシュパネルロア13からフロントフロア37にかけて屈曲形成されている。38は、セカンドクロスメンバである。エクステンションサイドメンバ35前部には、フロントサイドメンバ後部5に対する結合部として高さの低い第1結合部39と、高さの高い第2結合部41とが設けられている。また、エクステンションサイドメンバ35の上部には結合フランジ43が設けられ、中央下面にはサスペンションメンバ取付軸45が設けられている。
【0064】
前記フロントサイドメンバ後部5の前方側には、上方にストラットハウジング47、下方にサスペンションメンバーブラケット49が配置されている。前記ストラットハウジング47には、下部に結合フランジ51が設けられている。前記サスペンションメンバブラケット49には、上部に結合フランジ53が設けられ、下部にサスペンションメンバ取付軸55が設けられている。
【0065】
そして、フロントサイドメンバ前部3の後部は、ジョイント部7の前部内に嵌合し、同時にタイダウンレインフォース25の後部がジョイント部7の前部側下面に重ね合わされる。ボルト57a、57bをボルト挿通穴21a、21bから挿通し、ボルト57c、57dを結合穴25aから挿通する。ボルト57a、57bは、ボルト挿通穴21a、21bから結合穴3aを貫通し、図示しないウエルドナットに締結される。ボルト57c、57dは、結合穴25aからボルト挿通穴21c、21d及びフロントサイドメンバ前部3側の図示しない結合穴を貫通し、図示しないウエルドナットに締結固定される。
【0066】
かかる締結固定によって、フロントサイドメンバ前部3とジョイント部7とタイダウンレインフォース25とが分離可能に結合される。フロントサイドメンバ前部3の前方部には、エクステンションファーストクロスメンバ29の結合フランジ31、33が突き当てられ、それぞれ溶接結合されている。
【0067】
前記フロントサイドメンバ後部5のハッチング59の範囲は、前記ジョイント部7の後端内に嵌合し溶接結合されている。この溶接結合は、図2、図3(a)のようにフロントサイドメンバ後部5の前端部全周の溶接61によって行われている。なお、フロントサイドメンバ後部5の結合フランジ17は、ダッシュパネルロア13に溶接結合されている。
【0068】
前記エクステンションサイドメンバ35の第1結合部39は、フロントサイドメンバ後部5の後部のハッチング63の範囲にオーバーラップし、第2結合部41は、同ハッチング65の範囲にオーバーラップしている。すなわち、エクステンションサイドメンバ35は、フロントサイドメンバ後部5の屈曲部において同後部5に対しオーバーラップ部を有した構成となっている。
【0069】
第1結合部39及び第2結合部41は、溶接67、69によってフロントサイドメンバ後部5に固着されている。溶接67は、主となる溶接部であり、図4で説明するがフロントサイドメンバ後部5の中リブ11の位置に沿って形成されている。また、溶接69は、溶接距離を最短とするように断面方向に沿って行われている。
【0070】
前記サスペンションメンバーブラケット49は、フロントサイドメンバ後部5のハッチング71の範囲で結合フランジ53がオーバーラップし、溶接73、75によって固着されている。溶接73は、前記中リブ11の位置に沿って形成されている。溶接75は、溶接距離を最短とするようにフロントサイドメンバ後部5の断面方向に行われている。
【0071】
前記サスペンションメンバ56は、前後の取付部77a、77bが前記サスペンションメンバ取付軸55、45に弾性的に取り付けられている。前記ストラットハウジング47は、フードリッジフロント部79に溶接結合され、ストラットハウジング47の下端の結合フランジ51は、その後部側が前記フロントサイドメンバ後部5の結合フランジ15に溶接結合され、前部側のハッチング81の範囲がジョイント部7の結合フランジ23に溶接結合されている。
【0072】
前記エクステンションサイドメンバ35の溶接67と、サスペンションメンバーブラケット49の溶接73とは、前記のように中リブ11の位置に沿って形成されているが、これを図2のSAーSA矢視断面で説明すると図4のようになっている。すなわち、フロントサイドメンバ後部5は、断面が中リブ11を境に上部より下部がエクステンションサイドメンバ35の板厚分だけ細く形成されている。そして、エクステンションサイドメンバ35の第1結合部39が、フロントサイドメンバ後部5の中リブ11よりも下側において下方から嵌合し、第1結合部の上端39aが中リブ11の中心を通る曲げ主軸83に至り、この部分で溶接67が施されている。図4においてハッチング85の範囲は、溶接強度低下部となっている。
【0073】
次に作用を説明する。
【0074】
まず、一般的にアルミ合金は、溶接などによって局部的に高温の熱が加えられると熱影響部の強度は、非熱影響部の強度(母材強度)に対して大きく低下する可能性がある。特に、6000系アルミ合金に傾向が顕著であり、簡単に図で説明すると図5のようになる。横軸を溶接部からの距離、縦軸を材料の強度とすると、溶接部からある一定の範囲で材料の強度が非熱影響部に対して約50%近くまで低下する。
【0075】
一方、衝突時などのフロントサイドメンバの大変形は、局部的な壁面の挫屈がきっかけとなって発生することがよく知られていることから、材料強度が低下するような溶接接合位置は、可能な限り応力集中が起こりにくい部位に設定しなければならない。前記図3(b)で説明したように、本願ではエクステンションサイドメンバ35のフロントサイドメンバ後部5に対する溶接67が、断面の上下曲げ主軸83とほぼ一致する位置となっているため、溶接67の箇所は、図3(b)のように発生応力が最小となり溶接によってハッチング85の範囲の強度が局部的に低下しても変形を最小とすることができる。
【0076】
また、中リブ11を設けているため、溶接によって局部的に強度が低下した範囲を中リブ11が確実に保持するため面外方向への壁面の挫屈が抑えられ、少なくとも溶接に起因するフロントサイドメンバ1の不連続な衝突変形を抑えることが可能となる。
【0077】
すなわち、図6(a)のように中リブ11を有しないフロントサイドメンバ86の場合には、ハッチング87の範囲で溶接による強度低下が起こり、局所的な挫屈が発生した場合、縦壁面89が中心X軸91に対して凹み、上下面93が膨らむ形状となり易い。このときX軸回りの断面2次モーメントは低減するため、フロントサイドメンバ86は、X軸に対して左右方向に強度低下を招くことになる。
【0078】
そこで、本発明第一実施形態の図6(b)のような中リブ11を有するフロントサイドメンバ1の場合には、溶接強度低下部であるハッチング85での挫屈に対し中リブ11が突っ張るために断面変形がおき難くなる。従って、X軸91回りの断面2次モーメントの減少も小さいため、X軸に対するフロントサイドメンバ1の左右方向の強度を向上することができる。
【0079】
このように、フロントサイドメンバ後部5に対するエクステンションサイドメンバ1の溶接の影響を最小とすることができるため、容易に溶接を行うことができると共に、両者間に特別なジョイントを設ける必要がなく部品点数の減少を図ることもできる。
【0080】
また、軽衝突時に、ジョイント部7よりも前方の部材のアッセンブリ(例えば、フロントサイドメンバ前部3、タイダウンレインフォース25、ファーストクロスメンバ27等)は、ボルト57a〜57dを締結及び離脱させることによって容易に着脱することができ、修理に要する費用を低減することができる。
【0081】
そして、ジョイント部7は、フロントサイドメンバ前部及び後部3、5よりも剛性強度を有しているため、アルミ車体構造で修理対応でフロントサイドメンバ1を前記のように前後に分割するジョイント部7を有していても、ジョイント部7は、フロントサイドメンバ前部3を確実に支持することができる。
【0082】
また、ジョイント部7の強固な構造を生かしてエンジンマウントブラケット19と一体化、或いは、取付点として活用することにより専用の補強板などを廃止することができ、合理化を図ることができる。
【0083】
一方、前記のようにジョイント部7とフロントサイドメンバ後部5との結合点については、サスペンションメンバ56の取付点近傍(例えば、サスペンションメンバーブラケット49)やストラットハウジング47との接触面近傍を境としている。これより、図2のようにフロントサイドメンバ1を伝わる衝突入力Fを、サスペンション取付点を分岐点としてフロントサイドメンバ1の伝達力F1と、サスペンションメンバ56の伝達力F2、ストラットハウジング47を介してフードリッジフロント部79を経由する伝達力F3の3経路に分けることにより、フロントサイドメンバ1を通過する荷重は衝突入力Fよりも確実に減少する。従って、サスペンションメンバ56取付点後部においてフロントサイドメンバ後部5の板厚を低減することができ、軽量化を図ることができる。
【0084】
その一方で、フロントサイドメンバ後部5は、溶接部強度低下防止と併せて日の字断面とし、フロントサイドメンバ前部3は、中リブなしのロの字断面とすることでフロントサイドメンバ前部3よりもフロントサイドメンバ後部5の衝突反力が確実に大きくなり、フロントサイドメンバ後部5よりフロントサイドメンバ前部3を確実に早く圧壊させることができ、衝突エネルギーを確実に吸収することができる。
【0085】
また、フロントサイドメンバ前部3に設けた左右両側壁のビード3bによっても軸圧壊を確実に行わせることができ、確実なエネルギー吸収を行うことができる。
【0086】
前記フロントサイドメンバ前部及び後部3、5は、6000系アルミ押し出し材で形成され、その成形性を大幅に向上させることができる。
【0087】
(第二実施形態)
図7、図8は、本発明の第二実施形態にかかり、図7は、要部の断面図、図8は、作用説明図である。なお、第一実施形態と対応する構成部分には同符号を付して説明し、また、重複した説明は省略する。
【0088】
本実施形態では、図7のようにフロントサイドメンバ後部5に対し中リブ11がY字部11aを介し二叉状に結合され、該中リブ11と周壁9の結合間に空間95が形成され、前記エクステンションサイドメンバ35の第1結合部39は、前記空間95に面した範囲で溶接67が施されている。従って、この場合溶接強度低下部は、ハッチング97の範囲となり,溶接67による熱影響が中リブ11 方向に広がるのを防止することができる。このため、中リブ11自体に熱影響が加わらず、溶接67を有する周壁9を支持する中リブ強度が低下し難くなっている。
【0089】
図8の概略図で示すように、溶接強度低下部であるハッチング97が局所的に挫屈しても挫屈変形を空間95内へ行わせることによって、フロントサイドメンバ後部5の断面全体の変形は極めて小さく、X軸回りの断面2次モーメントの減少を最小とすることができ、溶接が原因で発生するX軸に対するフロントサイドメンバ1の強度低下を確実に回避することができる。さらに、本実施形態では、溶接67の部分が小さな板厚tによって行うことができるため、熱伝導率が高く母材の加熱が難しいために溶接が困難なアルミ材の溶接を容易に行うことができる。すなわち、アルミ押し出し材と板材とを溶接する際に、フロントサイドメンバ1構造の持つ強度、剛性に対してより確実に溶接の影響を排除できると同時に、溶接作業そのものを格段に容易化することができる。
【0090】
(第三実施形態)
図9は、本発明の第三実施形態にかかる概略断面図を示している。この図9は、第二実施形態の図8に対応するもので、フロントサイドメンバ後部5とエクステンションサイドメンバ35との溶接結合は、図9の第三実施形態の場合でも図7のように行われるものである。本実施形態においては、中リブ11のY字部11aを更に大きくして空間95をより拡大したものである。従って、本実施形態においても、空間95の存在によって第二実施形態とほぼ同様な作用効果を奏することができる。
【0091】
以上、第一実施形態〜第三実施形態のどの断面を選択するかについては、上下曲げに対する強度、剛性をベースとするロの字断面に対してどれだけ向上させるかという設計思想による。このため、図10に示す断面形状による溶接部強度及び上下曲げ強度の相違の一覧を考慮し、最適なものを選択することが出来る。
【0092】
すなわち図10の図表では、本実施形態一〜三の中での溶接性(溶接のし易さ)、X軸回り強度、剛性(溶接強度低下の影響)、Z軸回り強度、剛性(上下曲げ強度)の比較を行った。この結果、基準をロの字断面としたとき以下のようになる。
【0093】
(1)溶接性:(第一実施形態)溶接時の入熱が中リブ方向に拡散しやすく、母材温度が上がりにくいので、基準となるロの字断面よりも溶接は困難になる。ただし、溶接面を中リブが支持するため、熱歪みは大幅に改善され、溶接品質は向上する。
【0094】
(第二実施形態)溶接部の入熱が溶接部にのみ集中する。すなわち、溶接部の上下をY字型の中リブで支えるため、これより上下では中リブに溶接熱が拡散し、熱影響を除去できる。溶接面の熱歪みに関しては、第一実施形態に加え、熱影響部を限定できるため、更に溶接品質は向上する。
【0095】
(第三実施形態)第二実施形態と同じ。
【0096】
(2)X軸回り強度、剛性
(第一実施形態)溶接強度低下面を中リブが支持するため、溶接部の局部面外剛性、強度は大幅に改善される。
(第二実施形態)溶接部の入熱が溶接部にのみ集中する。すなわち、溶接部の上下をY字型の中リブで支えるため、これより上下では中リブに溶接熱が拡散し、熱影響を除去できる。よって、第一実施形態よりも熱影響部を限定できるため、局部面外変形を起こす領域が限定されるため、断面自体の強度、剛性は第一実施形態よりも更に向上する。
【0097】
(第三実施形態)第二実施形態と同じ。
【0098】
(3)Z軸回り強度、剛性
(第一実施形態)中リブ位置を中立軸(近傍)としたため、特に溶接対応構造を断面に付与してもZ軸回りの強度、剛性は同等を確保できる。
【0099】
(第二実施形態)リブY字断面構造により、わずかに中立軸からはずれる部位の断面2次モーメント上昇に伴い、Z軸回りの強度、剛性はわずかながら上昇するが、その上昇代はわずかである。
【0100】
(第三実施形態)中立軸からずれる部位の断面2次モーメント上昇に伴い、Z軸回りの強度、剛性は上昇する。従って、衝突性能設計を行う際は、この溶接強度低下対応構造によるZ軸回りの強度上昇分を考慮する必要がある。
【0101】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、車体骨格部材としてフロントサイドメンバに適用した例を示したが、リヤサイドメンバ、その他の骨格部材に適用することも可能である。リヤサイドメンバとする場合には、車体骨格部材一方部分は、リヤサイドメンバ後部であり、車体骨格部材他方部は、リヤサイドメンバ前部であり、他部材としては、エクステンションリヤサイドメンバとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる分解斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる組立斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態にかかり(a)は、車幅方向内側から見た側面図、(b)は、応力状態の説明図である。
【図4】本発明の第一実施形態にかかる要部断面図である。
【図5】溶接部強度低下の説明図である。
【図6】本発明の第一実施形態にかかる作用説明図であり、(a)は、中リブを有しない断面図、(b)は、中リブを有した断面図である。
【図7】本発明の第二実施形態にかかる要部断面図である。
【図8】本発明の第二実施形態の作用説明にかかる断面図である。
【図9】本発明の第三実施形態にかかる断面説明図である。
【図10】断面形状による溶接部強度及び上下曲げ強度の相違の一覧を示す図表である。
【符号の説明】
1 フロントサイドメンバ(車体骨格部材)
3 フロントサイドメンバ前部(車体骨格部材一方部分)
5 フロントサイドメンバ後部(車体骨格部材他方部分)
7 ジョイント部
9 周壁
11 中リブ
19 エンジンマウントブラケット
35 エクステンションサイドメンバ(他部材)
47 ストラットハウジング
56 サスペンションメンバ
49 サスペンションブラケット(他部材)
67 溶接
83 曲げ主軸
95 空間

Claims (11)

  1. 軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体骨格部材と、軽金属板材で形成される他部材とを溶接結合する車体骨格部材の結合構造において、
    前記閉断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に閉断面を区画する中リブを設け、
    前記閉断面構造の車体骨格部材と前記他部材とが、前記中リブ位置に沿って溶接されていることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  2. 軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体骨格部材一方部分と、閉断面の上下曲げ主軸とほぼ一致する位置に閉断面を区画する中リブを有する軽金属押し出し材で形成される閉断面構造の車体骨格部材他方部分と、これらの車体骨格部材部分相互を結合するジョイント部と、軽金属板材で形成される他部材とで構成され、
    前記車体骨格部材他方部分は、上下方向に屈曲し、この屈曲部において前記他部材と所定のオーバーラップ部を有して溶接結合され、前記車体骨格部材他方部分と前記他部材とが、前記中リブ位置に沿って溶接されていることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  3. 請求項2記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記車体骨格部材一方部分は、フロントサイドメンバ前部であり、
    前記車体骨格部材他方部分は、フロントサイドメンバ後部であり、
    前記他部材は、ダッシュパネルロアに沿って屈曲するエクステンションサイドメンバであることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  4. 請求項3記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記骨格部材一方部分は、リヤサイドメンバ後部であり、
    前記骨格部材他方部分は、リヤサイドメンバ前部であり、
    前記他部材は、エクステンションリヤサイドメンバであることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  5. 請求項〜4のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記中リブは、前記骨格部材他方部分の周壁に対し二叉状に結合され、該中リブと周壁との結合間に形成された空間に面した周壁の範囲で前記車体骨格部材他方部分と前記他部材とが溶接されていることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記車体骨格部材一方部分、車体骨格部材他方部分、ジョイント部の順に断面係数を大きくしたことを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記車体骨格部材一方部分は、中リブを持たない略ロの字断面に形成され、
    前記ジョイント部は、前記車体骨格部材一方部分及び車体骨格部材他方部分を上回る剛性、強度を有し、且つ、前記車体骨格部材他方部分と車体のストラットハウジングの溶接部又はサスペンションメンバの骨格部材他方部分取り付け点まで延設されたことを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  8. 請求項7記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記ジョイント部に、エンジンマウントブラケットを一体的に設けたことを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  9. 請求項7又は8に記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記車体骨格部材他方部分は、ロの字断面の周壁内に一本の中リブを設けた日の字断面に形成されていることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  10. 請求項7又は8に記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記車体骨格部材他方部分は、ロの字断面の周壁内に2本の中リブを交差して設けた断面に形成されていることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の車両の骨格部材の結合構造であって、
    前記車体骨格部材一方部分及び同他方部分は、6000系アルミ合金押し出し材で形成されていることを特徴とする車両の骨格部材の結合構造。
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