JP3618287B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数段の変速位置に変速自在な走行用の変速装置を備えた作業車において、変速装置の変速操作の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば農用トラクタ等の作業車では、多数段の変速位置(例えば8段や16段)に変速自在な走行用の変速装置を備えたものがある。この場合、例えば乗用車のマニュアルトランスミッション型式のように、H型に配置された操作位置に変速レバーを操作することにより、変速装置を所望の変速位置に操作するように構成すると、前述のように多数段の変速位置を備えた変速装置には対応できないものとなる(変速レバーの操作位置が多くなってしまい、変速レバーの操作位置を配置する為のスペースが確保し難く、例えば最高速の操作位置から最低速の操作位置まで変速レバーを操作する際、変速レバーを大きな操作ストロークで操作しなければならない)。
【0003】
これに対し、人為的に操作される変速操作具(例えばボタン型式のスイッチやレバー式のスイッチ等)を備えて、変速操作具が一度操作される毎に、変速装置が一段ずつ高速側の変速位置(低速側の変速位置)に操作されるように構成したものが現れてきている。これにより、変速操作具を配置する為のスペースが小さなもので良く、変速操作具の操作ストロークも小さなもので良い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術に記載のように、変速操作具が一度操作される毎に、変速装置が一段ずつ高速側の変速位置(低速側の変速位置)に操作されるように構成すると、例えば最高速の変速位置から最低速の変速位置に変速装置を操作する場合のように、変速装置の変速位置を大きく変更する場合には、変速操作具を何回も操作しなければならなくなるので、操作性の面で改善の余地がある。
本発明は作業車の走行変速構造において、従来の技術に記載のように変速操作具を配置する為のスペースが小さなもので良く、変速操作具の操作ストロークも小さなもので良いと言う利点を残しながら、変速装置の変速位置を大きく変更することが容易に行えるように構成することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の作業車の走行変速構造の発明は、次の構成を備えている。
走行用の変速装置の変速域に、複数の変速段が設定された変速域と、これとは異なる速度域で複数の変速段が設定された別の変速域とを設定し、
前記各変速域内の各変速段を順次的に選択する第1変速操作具と、前記各変速域を選択する第2変速操作具とを備えるとともに、
前記第1変速操作具の順次的な変速段選択操作に基づいて、前記各変速域にわたる全ての変速域での変速操作を行わせるように、前記走行用の変速装置の全ての変速段を順次的に変速操作する第1制御手段と、前記第2変速操作具による変速操作に基づいて選択された各変速域における所定の変速段を選択するように制御する第2制御手段とを備えてある
【0006】
請求項2の作業車の走行変速構造の発明は、次の構成を備えている。
多数段に変速可能な走行用の主変速装置と副変速装置を備え、これら全ての変速装置による全ての変速段によって形成される変速域を複数の小変速域に区分設定し、
人為的操作により前記変速装置の各変速段を一段ずつ順次変速操作する第1変速操作具と、人為的操作により複数の変速操作位置のうちの一つの変速操作位置に操作することにより前記各小変速域を選択する第2変速操作具とを備えて、
前記第1変速操作具の操作により前記全ての変速段を一段ずつ順次変速制御する第1制御手段を備えると共に、
前記第2変速操作具の操作に基づいて選択された小変速域における所定の変速段を選択するように制御する第2制御手段を備えてある。
【0007】
請求項1及び請求項2の特徴によると、変速段を順次変速操作する第1変速操作具及び変速域を選択する第2変速操作具を備えており、第1変速操作具を操作することによって、変速装置によって構成される全ての変速段の各変速位置に亘って順次変速操作することができる。この場合、第1変速操作具を配置する為のスペースが小さなもので良く、第1変速操作具の操作ストロークも小さなもので良いと言う利点を、そのまま残すことが可能である。
【0008】
請求項1及び請求項2の特徴によると、変速装置によって構成される全ての変速段によ って形成される変速域を複数に区分した各変速域に対して所定の変速位置が設定されている(例えば変速装置が8段の変速位置を備えている場合、所定の変速位置を2速及び6速の変速位置に設定したり、例えば変速装置が16段の変速位置を備えている場合、所定の変速位置を3速、7速、11速及び15速の変速位置に設定したりする)。
【0009】
従って、請求項1及び請求項2の特徴によると、変速装置の変速位置を大きく変更する場合に、第2変速操作具を操作すればよい。これにより、第1変速操作具により変速装置の変速位置を大きく変更する場合に、第1変速操作具を何度も操作しなければならないのに対して、第2変速操作具によれば、第1変速操作具を何度も操作しなくても、変速装置の変速位置を容易に大きく変更することができる。
この場合、第2変速操作具に操作位置を設定するとしても、所定の変速位置の数だけ操作位置を設定すればよく、全ての変速段数に対応して操作位置を設定する必要がないので、第2変速操作具を配置する為のスペースが大きなものになることはない。
【0010】
請求項3の作業車の走行変速構造の発明は、次の構成を備えている。
多数段に変速可能な走行用の主変速装置と、副変速装置とを備え、これら全ての変速装置による全ての変速段によって形成される変速域を、副変速装置の変速段数に基づいて高低複数の変速域に区分設定すると共に、副変速装置の変速段数に基づいて区分された各変速域を、更に主変速装置の特定の変速段位置に基づいて複数の小変速域に区分設定し、
人為的操作により前記変速装置の各変速段を一段ずつ順次変速操作する第1変速操作具と、人為的操作により複数の変速操作位置のうちの一つの変速操作位置を操作することにより前記各小変速域を選択する第2変速操作具とを備えて、
前記第1変速操作具の操作により前記副変速装置の変速段数に基づいて区分された各変速域内における各変速段を一段ずつ順次変速制御する第1制御手段を備えると共に、
前記第2変速操作具の操作に基づいて選択された小変速域における所定の変速段を選択するように制御する第2制御手段を備えてある。
【0011】
請求項3の特徴によると、人為的操作により変速装置による各変速段を一段ずつ順次変速操作する第1変速操作具及び人為的操作により複数の変速操作位置のうちの一つの変速操作位置を操作することにより前記各小変速域を選択する第2変速操作具を備えており、第1変速操作具を操作することによって、副変速装置の変速段数に基づいて区分された各変速域内における各変速段を一段ずつ順次変速操作することができる。この場合、請求項1の場合と同様、第1変速操作具を配置する為のスペースが小さなもので良く、第1変速操作具の操作ストロークも小さなもので良いと言う利点を、そのまま残すことが可能である。
【0012】
請求項3の特徴によると、変速装置によって構成される全ての変速段によって形成される変速域を複数の小変速域に区分設定されており、第2変速操作具の操作に基づいて小変速域毎に所定の変速段を設定される(例えば変速装置が低速変速域が1速から8速、高速変速域が9速から16速の16段の変速位置を備えている場合、低速変速域での所定の変速位置を3速及び7速の変速位置に設定し、高速変速域での所定の変速位置を11速及び15速の変速位置に設定したりする)。
【0013】
従って、請求項3の特徴によると、変速装置の変速位置を大きく変更する場合に、第2変速操作具を操作すればよい。これにより、第1変速操作具により変速装置の変速位置を大きく変更する場合に、第1変速操作具を何度も操作しなければならないのに対して第2変速操作具によれば、第1変速操作具を何度も操作しなくても、変速装置の変速位置を容易に大きく変更することができる。
この場合、第2変速操作具に操作位置を設定するとしても、副変速装置の変速段数と主変速装置の特定の変速段位置に基づいて区分された小変速域の数だけ操作位置を設定すればよく、それぞれの領域の全ての変速段位置に対応して操作位置を設定する必要がないので、第2変速操作具を配置する為のスペースが大きなものになることはない。
【0014】
[IV]
請求項4の特徴によると、第1変速操作具が第2変速操作具に備えられているので、例えば第1変速操作具を手で操作している状態(変速装置を全ての変速位置に亘って操作する状態)において、変速装置の変速位置を大きく変更する場合に、第1変速操作具を操作する手で第2変速操作具を操作することができるのであり、第2変速操作具によって変速装置の変速位置を大きく変更することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[1]
図1は作業車の一例である四輪駆動型の農用トラクタのミッションケース8を示しており、エンジン1の動力が伝動軸2及び油圧多板式のPTOクラッチ3を介して、PTO軸4に伝達される。エンジン1の動力が前進クラッチ5又は後進クラッチ6、円筒軸7、第1主変速装置10、第2主変速装置11、副変速装置12及び後輪デフ装置13を介して右及び左の後輪14に伝達される。後輪デフ装置13の直前から分岐した動力が伝動軸15、油圧クラッチ型式の前輪変速装置16、前輪伝動軸17及び前輪デフ装置18を介して、右及び左の前輪19に伝達される。
【0016】
図1に示すように、前進クラッチ5及び後進クラッチ6は、摩擦板(図示せず)とピストン(図示せず)とを組み合わせた油圧多板式で、作動油を供給することにより伝動側に操作される。前進クラッチ5を伝動側に操作すると、エンジン1の動力が前進クラッチ5から円筒軸7に直接流れて機体は前進する。後進クラッチ6を伝動側に操作すると、エンジン1の動力が後進クラッチ6及び伝動軸20を介して、逆転状態で円筒軸7に伝達されて機体は後進する。
【0017】
図1に示すように、第1主変速装置10は4個の油圧多板式の1速クラッチ21、2速クラッチ22、3速クラッチ23及び4速クラッチ24を並列的に配置した油圧クラッチ型式に構成されて4段に変速可能であり、1速〜4速クラッチ21〜24のうちの一つを伝動側に操作することにより、円筒軸7の動力が4段に変速されて伝動軸25に伝達される。
【0018】
図1に示すように、第2主変速装置11も2個の油圧多板式の低速クラッチ26、及び高速クラッチ27を並列的に配置した油圧クラッチ型式に構成されており、低速及び高速クラッチ26,27の一方を伝動側に操作することによって、伝動軸25の動力が2段に変速されて副変速装置12に伝達される。副変速装置12は、シフト部材53をスライド操作するシンクロメッシュ型式に構成されて2段に変速可能であり、変速レバー28(図2参照)によって機械的に操作される。
【0019】
[2]
次に、前進及び後進クラッチ5,6、第1及び第2主変速装置10,11に対する油圧回路について説明する。
図3に示すように、ポンプ29からの油路30に、前進及び後進クラッチ5,6に対する電磁比例弁35及びパイロット操作式の切換弁36a,37a、1速〜4速クラッチ21〜24に対するパイロット操作式の切換弁31a,32a,33a,34a、低速及び高速クラッチ26,27に対する電磁比例弁38,39が並列的に接続されている。
【0020】
図3に示すように、油路30から分岐した油路40に、前輪デフ装置18におけるデフロック操作用の油圧クラッチ41に対するパイロット操作式の切換弁42a、後輪デフ装置13におけるデフロック操作用の油圧クラッチ43に対するパイロット操作式の切換弁44a、前輪変速装置16の標準クラッチ45及び増速クラッチ46(図1参照)に対するパイロット操作式の切換弁47a,48aが並列的に接続されている。切換弁31a〜34a,36a,37a,42a,44a,47a,48aは、バネで排油側(伝動遮断側)に付勢されており、パイロット作動油が供給されることで供給側(伝動側)に操作される。
【0021】
図3に示すように、油路30から減圧弁49を介してパイロット油路50が分岐し、パイロット油路50が切換弁31a〜34a,36a,37a,42a,44a,47a,48aの操作部に接続されており、操作部に電磁操作弁31b,32b,33b,34b,36b,37b,42b,44b,47b,48bが接続されている。電磁操作弁31b〜34b,36b,37b,42b,44b,47b,48bは、バネで排油側(伝動遮断側)に付勢されており、これらを電気的に供給側に操作すると、パイロット作動油が切換弁31a〜34a,36a,37a,42a,44a,47a,48aの操作部に供給されて、これらが供給側(伝動側)に操作される。
【0022】
[3]
次に、前進及び後進クラッチ5,6、第1及び第2主変速装置10,11の操作部の構成について説明する。
図3及び図2に示すように、前進及び後進クラッチ5,6の切換弁36a,37aの操作部からパイロット作動油を排油可能な開閉弁51が備えられ、開閉弁51がバネで閉側に付勢されており、開閉弁51を機械的に開側に操作するクラッチペダル52が備えられている。前輪19の操縦ハンドル58の基部に、前進位置F、後進位置R及び中立位置Nに操作自在な前後進レバー59が備えられている。
【0023】
図2に示すように、機体の操縦部の横軸芯周りに変速レバー28が揺動操作自在に支持されて、副変速装置12(図1参照)のシフト部材53をスライド操作するシフトフォーク54と変速レバー28とが、連係機構55により機械的に連動連結されている。変速レバー28は中立位置N、第1低速位置L1、第2低速位置L2、第1高速位置H1及び第2高速位置H2の5位置に操作して、副変速装置12を操作するように構成されており、変速レバー28の操作位置を検出する位置センサー70が備えられている。
【0024】
図2に示すように、変速レバー28の横側部に出退操作自在なロックピン56が備えられて、ロックピン56を出退操作する操作ボタン57が変速レバー28の上部に備えられている。ロックピン56はバネ(図示せず)により突出側(図2の紙面右方)に付勢されており(操作ボタン57も図2の紙面左方の突出側に付勢されている)、固定部のガイド板60にロックピン56を係合させることにより、変速レバー28を中立位置N、第1及び第2低速位置L1,L2、第1及び第2高速位置H1,H2に保持する。操作ボタン57を押し操作するとロックピン56が退入操作されて、変速レバー28を中立位置N、第1及び第2低速位置L1,L2、第1及び第2高速位置H1,H2に操作することができる。
【0025】
この場合、ガイド板60において、第1及び第2低速位置L1,L2に対向する部分、第1及び第2高速位置H1,H2に対向する部分が長孔に形成されている。これによって、第1及び第2低速位置L1,L2に亘る変速レバー28の操作、並びに、第1及び第2高速位置H1,H2に亘る変速レバー28の操作は、操作ボタン57を押し操作しなくても行うことができる。
【0026】
図2に示すように、変速レバー28の左横側面に、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62が上下に配置されており、後述するようにシフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62を一度押し操作すると、一つのシフトアップ信号及びシフトダウン信号が発信されて、図1に示す第1及び第2主変速装置10,11が操作される。
【0027】
図2に示すように、第1及び第2主変速装置10,11の変速位置(1速〜8速)を表示する7セグメントの変速表示部64、前後進レバー59により前進及び後進クラッチ5,6のどちらが伝動側に操作されているかを表示する前進ランプ65及び後進ランプ66、変速レバー28又は前後進レバー59が中立位置Nに操作されていることを示す中立ランプ67が操縦部に備えられている。図3に示すように、前進及び後進クラッチ5,6の作動圧が伝動状態の作動圧P4に達しているか否かを検出する圧力センサー74が備えられており、圧力センサー74の検出により前進及び後進ランプ65,66を点灯させる。
【0028】
[4]
次に、変速レバー28を第1及び第2低速位置L1,L2、第1及び第2高速位置H1,H2に操作している状態において、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62による操作について、図4に基づいて説明する。
前後進レバー59が前進位置Fに操作されていると(ステップS1)、電磁操作弁36bに操作電流が供給され(ステップS2)、切換弁36aが供給側に操作されて前進クラッチ5が伝動側に操作され、前進ランプ65が点灯する(ステップS3)。前後進レバー59が後進位置Rに操作されていると(ステップS1)、電磁操作弁37bに操作電流が供給され(ステップS4)、切換弁37aが供給側に操作されて後進クラッチ6が伝動側に操作され、後進ランプ66が点灯し(ステップS5)、ブザー71(図2参照)が間欠的に作動する(ステップS6)。
【0029】
前後進レバー59が中立位置Nに操作されていると(ステップS1)、電磁操作弁36b,37bへの操作電流が遮断されて、前進及び後進クラッチ5,6が伝動遮断側に操作され(ステップS7)、中立ランプ67が点灯する(ステップS8)。このように、前進及び後進クラッチ5,6の両方が伝動遮断側に操作されると、前進及び後進クラッチ5,6において動力が遮断されて、機体が停止する。
【0030】
図1に示すように第1主変速装置10が4段に変速可能で、第2主変速装置11が2段に変速可能であるから、第1及び第2主変速装置10,11により8段の変速が可能である。この場合、第2主変速装置11の低速クラッチ26が伝動側に操作されている状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が1速〜4速の変速位置に対応するのであり、第2主変速装置11の高速クラッチ27が伝動側に操作されている状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が5速〜8速の変速位置に対応する。
【0031】
図3に示すように、1速〜4速クラッチ21〜24、低速及び高速クラッチ26,27の各々に、作動圧が伝動状態の作動圧P1,P2に達しているか否かを検出する圧力センサー74が備えられており、圧力センサー74の検出により、現在の第1及び第2主変速装置10,11の変速位置(1速〜8速)が検出されて、検出された変速位置が変速表示部64に表示される(ステップS9)。
【0032】
以上の状態で、シフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62を一度押し操作したとする(ステップS10,S11)。この場合、図6の実線A1(時点B1)に示すように、シフトアップボタン61を押し操作した場合には、現在の変速位置よりも1段高速側の変速位置の電磁操作弁31b〜34bに対して操作電流が供給され始め、逆にシフトダウンボタン62を押し操作した場合には、現在の変速位置よりも1段低速側の変速位置の電磁操作弁31b〜34bに対して操作電流が供給され始める(ステップS12)。
【0033】
変速レバー28が中立位置Nではなく第1及び第2低速位置L1,L2、第1及び第2高速位置H1,H2の何れかに操作されていると(ステップS13)、ステップS12と略同時に図6の実線A2(時点B1)に示すように、伝動側に操作されている低速又は高速クラッチ26,27の電磁比例弁38,39によって、伝動側に操作されている低速又は高速クラッチ26,27の作動圧が伝動状態の作動圧P2から、所定低圧P3に減圧操作される(ステップS14)。この場合、4速の変速位置から5速の変速位置への操作時には、低速クラッチ26の作動圧が零に減圧操作され、高速クラッチ27の作動圧が零から所定低圧P3に昇圧操作される。逆に5速の変速位置から4速の変速位置への操作時には、高速クラッチ27の作動圧が零に減圧操作され、低速クラッチ26の作動圧が零から所定低圧P3に昇圧操作される。
【0034】
図6の実線A1(時点B2から時点B3)に示すように、1段高速側又は1段低速側の1速〜4速クラッチ21〜24の作動圧が電磁操作弁31b〜34bにより伝動状態の作動圧P1に昇圧操作される。これと同時に図6の一点鎖線A3(時点B2から時点B3)に示すように、シフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62の押し操作前の1速〜4速クラッチ21〜24の作動圧が、電磁操作弁31b〜34bにより伝動状態の作動圧P1から零に減圧操作される(ステップS15)。
【0035】
変速レバー28が中立位置Nではなく第1及び第2低速位置L1,L2、第1及び第2高速位置H1,H2の何れかに操作されていると(ステップS16)、所定低圧P3に維持されていた低速又は高速クラッチ26,27の作動圧が、図6の実線A2(時点B3から時点B4)に示すように、電磁比例弁38,39により漸次的に昇圧操作されていき、低速又は高速クラッチ26,27の作動圧が伝動状態の作動圧P2に達する(ステップS17)。この場合、図6の実線A2の時点B3から時点B4において、低速又は高速クラッチ26,27の作動圧の昇圧特性が変速位置の各々に対して設定されており、低速側(1速側)の変速位置ほど、時点B3から時点B4の作動圧が短時間で急速に昇圧操作される。
【0036】
以上のようにして、シフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62の押し操作による1回の操作を終了するのであり、操作が終了すると操作後の変速位置が変速表示部64に表示され(ステップS18)、ブザー71が1回だけ作動して操作の終了が操縦者に報知される(ステップS19)。以上のような操作はシフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62を押し続けていても連続的に行われることはなく、シフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62を一度戻し操作して再び押し操作しないと、次の一回の操作は行われない。
【0037】
[5]
次に、変速レバー28を中立位置Nに操作している状態において、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62による操作について、図4に基づいて説明する。
変速レバー28を中立位置Nに操作していると、副変速装置12(シフト部材53)(図1参照)が中立位置に操作されるので、機体は停止している。変速レバー28を中立位置Nに操作した状態において、シフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62を押し操作すると(ステップS10,S11)、前項[4]と同様に、押し操作に応じて第1及び第2主変速装置10,11が、1段高速側又は1段低速側に操作され(ステップS12,S15)、操作の度に第1及び第主変速装置10,11の変速位置が変速表示部64に表示されて(ステップS18)、ブザー71が1回だけ作動する(ステップS19)。
【0038】
この場合、機体は停止しているのでステップS14,S17のような、低速及び高速クラッチ26,27の作動圧の所定低圧P3への減圧操作、及び伝動状態の作動圧P2への昇圧操作は行われない(ステップS13,S16)。以上のような操作はシフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62を押し続けていても連続的に行われることはなく、シフトアップボタン61又はシフトダウンボタン62を一度戻し操作して再び押し操作しないと、次の一回の操作は行われない。
【0039】
前項[4]及び[5]に記載のように、変速レバー28を中立位置N、第1及び第2低速位置L1,L2、第1及び第2高速位置H1,H2に操作している状態において、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作することによって、第1及び第2主変速装置10,11を全ての変速位置(1速〜8速)に操作することができる。
【0040】
[6]
次に、変速レバー28を第1低速位置L1から第2低速位置L2に操作した場合、第1高速位置H1から第2高速位置H2に操作した場合について、図5に基づいて説明する。
変速レバー28を第1低速位置L1(第1高速位置H1)に操作している状態で、前項[4]に記載のようにシフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により、1速〜8速の変速位置のうちのある変速位置を設定している状態において、変速レバー28を第2低速位置L2(第2高速位置H2)に操作したとする(ステップS21)。前項[3]に記載のように、第1及び第2低速位置L1,L2に亘る変速レバー28の操作、並びに、第1及び第2高速位置H1,H2に亘る変速レバー28の操作は、操作ボタン57を押し操作しなくても行うことができる。
【0041】
変速レバー28を第1低速位置L1(第1高速位置H1)から第2低速位置L2(第2高速位置H2)に操作した際、既に高速クラッチ27が伝動状態であると(ステップS22)(シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により5速〜8速の変速位置が設定されている場合)、ステップS22)から図4のステップS1に戻る。
【0042】
変速レバー28を第1低速位置L1(第1高速位置H1)から第2低速位置L2(第2高速位置H2)に操作した際に、高速クラッチ27が伝動状態でなければ(ステップS22)、図7の実線A4(時点B11)に示すように、高速クラッチ27の電磁比例弁39に対して操作電流が供給され始める(ステップS23)。ステップS23と略同時に図7の実線A5(時点B11)に示すように、電磁操作弁36b(37b)及び切換弁36a(37a)により、前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)の作動圧が、伝動状態の作動圧P4から所定低圧P5に減圧操作される(ステップS24)。
【0043】
図7の実線A4(時点B12から時点B13)に示すように、高速クラッチ27の作動圧が電磁比例弁39により伝動状態の作動圧P2に昇圧操作される。これと同時に図7の一点鎖線A6(時点B12から時点B13)に示すように、低速クラッチ26の作動圧が、電磁比例弁38により伝動状態の作動圧P2から零に減圧操作される(ステップS25)。
【0044】
所定低圧P5に維持されていた前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)の作動圧が、図7の実線A5(時点B13から時点B14)に示すように、電磁操作弁36b(37b)、切換弁36a(37a)及び電磁比例弁35により漸次的に昇圧操作されていき、前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)の作動圧が伝動状態の作動圧P4に達する(ステップS26)。
【0045】
以上のようにして操作を終了するのであり、操作が終了すると操作後の変速位置が変速表示部64に表示され(ステップS27)、ブザー71が1回だけ作動して操作の終了が操縦者に報知される(ステップS28)。例えば変速レバー28を第1低速位置L1に操作し、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により2速の変速位置を設定している状態において、変速レバー28を第1低速位置L1から第2低速位置L2に操作すると、6速の変速位置に操作されることになる。
変速レバー28を第1低速位置L1(第1高速位置H1)から第2低速位置L2(第2高速位置H2)に操作した後、前項[4]に記載のように、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作することによって、第1及び第2主変速装置10,11を全ての変速位置(1速〜8速)に操作することができる。
【0046】
[7]
次に、変速レバー28を第2低速位置L2から第1低速位置L1に操作した場合、第2高速位置H2から第1高速位置H1に操作した場合について、図5に基づいて説明する。
変速レバー28を第2低速位置L2(第2高速位置H2)に操作している状態で、前項[4]に記載のようにシフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により、1速〜8速の変速位置のうちのある変速位置を設定している状態において、変速レバー28を第1低速位置L1(第1高速位置H1)に操作したとする(ステップS21)。前項[3]に記載のように、第1及び第2低速位置L1,L2に亘る変速レバー28の操作、並びに、第1及び第2高速位置H1,H2に亘る変速レバー28の操作は、操作ボタン57を押し操作しなくても行うことができる。
【0047】
変速レバー28を第2低速位置L2(第2高速位置H2)から第1低速位置L1(第1高速位置H1)に操作した際、既に低速クラッチ26が伝動状態であると(ステップS29)(シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により1速〜4速の変速位置が設定されている場合)、ステップS29)から図4のステップS1に戻る。
【0048】
変速レバー28を第2低速位置L2(第2高速位置H2)から第1低速位置L1(第1高速位置H1)に操作した際に、低速クラッチ26が伝動状態でなければ(ステップS29)、図7の実線A4(時点B11)に示すように、低速クラッチ26の電磁比例弁38に対して操作電流が供給され始める(ステップS30)。ステップS30と略同時に図7の実線A5(時点B11)に示すように、電磁操作弁36b(37b)及び切換弁36a(37a)により、前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)の作動圧が、伝動状態の作動圧P4から所定低圧P5に減圧操作される(ステップS31)。
【0049】
図7の実線A4(時点B12から時点B13)に示すように、低速クラッチ26の作動圧が電磁比例弁38により伝動状態の作動圧P2に昇圧操作される。これと同時に図7の一点鎖線A6(時点B12から時点B13)に示すように、高速クラッチ27の作動圧が、電磁比例弁39により伝動状態の作動圧P2から零に減圧操作される(ステップS32)。
【0050】
所定低圧P5に維持されていた前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)の作動圧が、図7の実線A5(時点B13から時点B14)に示すように、電磁操作弁36b(37b)、切換弁36a(37a)及び電磁比例弁35により漸次的に昇圧操作されていき、前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)の作動圧が伝動状態の作動圧P4に達する(ステップS33)。
【0051】
以上のようにして操作を終了するのであり、操作が終了すると操作後の変速位置が変速表示部64に表示され(ステップS34)、ブザー71が1回だけ作動して操作の終了が操縦者に報知される(ステップS35)。例えば変速レバー28を第2低速位置L2に操作し、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により7速の変速位置を設定している状態において、変速レバー28を第2低速位置L2から第1低速位置L1に操作すると、3速の変速位置に操作されることになる。
変速レバー28を第2低速位置L2(第2高速位置H2)から第1低速位置L1(第1高速位置H1)に操作した後、前項[4]に記載のように、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作することによって、第1及び第2主変速装置10,11を全ての変速位置(1速〜8速)に操作することができる。
【0052】
[8]
次に、変速レバー28による副変速装置12の変速操作について説明する。
変速レバー28を中立位置Nに操作すると、副変速装置12(シフト部材53)が中立位置に操作される。変速レバー28を第1及び第2低速位置L1,L2に操作すると、副変速装置12(シフト部材53)が低速位置に操作され、変速レバー28を第1及び第2高速位置H1,H2に操作すると、副変速装置12(シフト部材53)が高速位置に操作される。
【0053】
例えば前後進レバー59を前進位置Fに操作し(前進クラッチ5が伝動側に操作され、後進クラッチ6が伝動遮断側に操作されている状態)、変速レバー28を第1又は第2低速位置L1,L2(第1又は第2高速位置H1,H2)に操作している状態において(操作ボタン57及びロックピン56により変速レバー28を第1又は第2低速位置L1,L2(第1又は第2高速位置H1,H2)に保持している状態)、操作ボタン57を押し操作してロックピン56をガイド板60から退入操作すると、電磁操作弁36bにより切換弁36aが排油側に操作されて、前進クラッチ5が伝動遮断側に自動的に操作される。
【0054】
これにより、操作ボタン57を押し操作した状態で変速レバー28を第1又は第2低速位置L1,L2(第1又は第2高速位置H1,H2)から中立位置N、第1又は第2高速位置H1,H2(第1又は第2低速位置L1,L2)に操作して、操作ボタン57を戻し操作し、ロックピン56により変速レバー28を中立位置N、第1又は第2高速位置H1,H2(第1又は第2低速位置L1,L2)に保持する。
【0055】
この場合、中立位置Nにおいて操作ボタン57を戻し操作すると、電磁操作弁36bにより切換弁36aが供給側に操作されて、電磁比例弁35により前進クラッチ5が直ちに伝動側に自動的に操作される。第1又は第2高速位置H1,H2(第1又は第2低速位置L1,L2)において操作ボタン57を戻し操作すると、電磁操作弁36bにより切換弁36aが供給側に操作されて、電磁比例弁35により前進クラッチ5が漸次的に伝動側に自動的に操作される。
【0056】
前後進レバー59を後進位置Rに操作した状態において(後進クラッチ6が伝動側に操作され、前進クラッチ5が伝動遮断側に操作されている状態)、前述のように変速レバー28の操作ボタン57を押し及び戻し操作すると、前述と同様に後進クラッチ6が自動的に伝動遮断側及び伝動側に操作される。
【0057】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明の実施の形態]において、図1に示す副変速装置12を第2主変速装置11と同様に、油圧多板式の低速クラッチ(図示せず)及び高速クラッチ(図示せず)を並列的に配置して構成し、副変速装置12の低速及び高速クラッチの各々に対して、電磁比例弁(図示せず)を備えるように構成してもよい。このように構成すると、第1及び第2主変速装置10,11、副変速装置12によって1速〜16速の変速位置が設定されることになり、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作することにより、第1及び第2主変速装置10,11、副変速装置12を、1速〜16速の変速位置に操作することができるように構成する。
【0058】
この場合に、副変速装置12の低速クラッチが伝動側に操作され、第2主変速装置11の低速クラッチ26が伝動側に操作された状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が1速〜4速の変速位置に対応する。副変速装置12の低速クラッチが伝動側に操作され、第2主変速装置11の高速クラッチ27が伝動側に操作された状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が5速〜8速の変速位置に対応する。副変速装置12の高速クラッチが伝動側に操作され、第2主変速装置11の低速クラッチ26が伝動側に操作された状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が9速〜12速の変速位置に対応する。副変速装置12の高速クラッチが伝動側に操作され、第2主変速装置11の高速クラッチ27が伝動側に操作された状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が13速〜16速の変速位置に対応する。
【0059】
図8及び図9に示すように、変速レバー28のレバーガイド9を直線状に構成したりH字状に構成したりして、レバーガイド9に中立位置N、第1位置C1、第2位置C2、第3位置C3、第4位置C4を設定する。変速レバー28を中立位置N及び第1〜第4位置C1〜C4に操作している状態において、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作することにより、1速〜16速の変速位置に操作する。
【0060】
前述のように、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタン62により、1速〜16速の変速位置のうちのある変速位置を設定している状態において、変速レバー28を中立位置Nに操作すると、副変速装置12の低速及び高速クラッチが伝動遮断側に操作されて機体は停止する。変速レバー28を第1位置C1に操作すると、副変速装置12の低速クラッチ及び第2主変速装置11の低速クラッチ26が伝動状態となる。変速レバー28を第2位置C2に操作すると、副変速装置12の低速クラッチ及び第2主変速装置11の高速クラッチ27が伝動状態となる。変速レバー28を第3位置C3に操作すると、副変速装置12の高速クラッチ及び第2主変速装置11の低速クラッチ26が伝動状態となる。変速レバー28を第4位置C4に操作すると、副変速装置12の高速クラッチ及び第2主変速装置11の高速クラッチ27が伝動状態となる。
【0061】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]において、変速レバー28を第1低速位置L1(第1高速位置H1)及び第2低速位置L2(第2高速位置H2)、第1〜第4位置C1〜C4に操作した場合、第2主変速装置11の低速及び高速クラッチ26,27(副変速装置12の低速及び高速クラッチ)を伝動側及び伝動遮断側に操作するのではなく、第1主変速装置10が1速〜4速の変速位置のうち事前に決められた変速位置(例えば2速や3速の変速位置)に操作されるように構成してもよい。
この場合、前述の事前に決められた変速位置を、人為的に変更できるように構成したり、その時の機体の走行速度に応じて自動的に変更されるように構成してもよい。
【0062】
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]において、図1に示す第1及び第2主変速装置10,11は油圧クラッチ型式に構成されているが、第1及び第2主変速装置10,11を副変速装置12と同様にシフト部材(図示せず)をスライド操作するギヤ変速型式に構成し、シフト部材を油圧シリンダ(図示せず)によりスライド操作して操作するように構成してもよい。
第1及び第2主変速装置10,11が10段や6段に変速可能に構成された作業車にも本発明は適用でき、副変速装置12が高速位置、中速位置及び低速位置の3段に変速可能に構成された作業車にも本発明は適用できる。
【0063】
【発明の効果】
請求項1の特徴によると、多数段の変速位置に変速自在な走行用の変速装置を備えた作業車において、変速装置を全ての変速段の各変速位置に亘って一段ずつ順次変速操作することができる第1変速操作具に加え、変速装置の変速位置を大きく変更することができる第2変速操作具を備えることによって、変速装置によって構成される全ての変速段の各変速位置に亘って操作する状態、並びに、変速位置を変速装置によって構成される全ての変 速段のうちの所定段数を隔てた所定の変速位置へ容易に大きく変更する状態の両方が行えるようになって、作業車の操作性を向上させることができた。
この場合、請求項1の特徴によると、第1変速操作具を配置する為のスペースが小さなもので良く、第1変速操作具の操作ストロークも小さなもので良いと言う利点を、そのまま残すことが可能である。
【0064】
請求項1の特徴によれば、第2変速操作具に操作位置を設定するとしても、所定の変速位置の数だけ操作位置を設定すればよく、全ての変速位置に対応して操作位置を設定する必要がないので、第2変速操作具を配置する為のスペースが大きなものになることがなくなって、第2変速操作具の配置の面で有利なものとなった。
【0065】
請求項2の特徴によると、多数段の変速位置に変速自在な走行用の変速装置を備えた作業車において、変速装置の高速変速域又は低速変速域のうちのいずれかの変速域内で一段ずつ順次変速操作することができる第1変速操作具に加えて、変速装置を高低複数の変速域のうちの一つに選択的に変速操作して変速装置の変速位置を大きく変更することができる第2変速操作具を備えることによって、変速装置の高速変速域又は低速変速域のうちのいずれかの変速域内の全ての変速段の各変速位置に亘って操作する状態、並びに、前記低速変速域又は高速変速域内で所定段数を隔てた所定の変速位置に容易に大きく変速位置を変更する状態の両方が行えるようになって、作業車の操作性を向上させることができた。
この場合、請求項2の特徴によると、請求項1の発明の場合と同様、第1変速操作具を配置する為のスペースが小さなもので良く、第1変速操作具の操作ストロークも小さなもので良いと言う利点を、そのまま残すことが可能である。
【0066】
請求項2の特徴によれば、第2変速操作具に操作位置を設定するとしても、所定の変速位置の数だけ操作位置を設定すればよく、低速変速域又は高速変速域の各領域内の全ての変速位置に対応して操作位置を設定する必要がないので、第2変速操作具を配置する為のスペースが大きなものになることがなくなって、第2変速操作具の配置の面で有利なものとなった。
【0067】
請求項3の特徴によると、請求項1場合と同様な「発明の効果」を備えている。
請求項4の特徴によると、第1変速操作具を第2変速操作具に備えることにより、第1変速操作具を操作する手で第2変速操作具を操作することができ、第1変速操作具を操作する手を持ちかえなくても、第2変速操作具を操作して変速装置の変速位置を容易に大きく変更することができるようになって、作業車の操作性を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケースの伝動系を示す概略図
【図2】シフトアップボタン及びシフトダウンボタン、変速レバーと各部の連係状態を示す図
【図3】前進及び後進クラッチ、第1及び第2主変速装置等の油圧回路図
【図4】前後進レバーを操作した際の操作の流れ、シフトアップボタン及びシフトダウンボタンを押し操作した際の操作の流れを示す図
【図5】変速レバーを第1及び第2低速位置(第1及び第2高速位置)に操作した際の操作の流れを示す図
【図6】シフトアップボタン及びシフトダウンボタンを押し操作した際の1速〜4速クラッチ、低速及び高速クラッチの状態を示す図
【図7】変速レバーを第1及び第2低速位置(第1及び第2高速位置)に操作した際の低速及び高速クラッチ、前進又は後進クラッチの状態を示す図
【図8】発明の実施の第1別形態における変速レバーのレバーバイドの平面図
【図9】発明の実施の第1別形態における変速レバーのレバーバイドの平面図
【符号の説明】
10,11 走行用の変速装置
28 第2変速操作具
61,62 第1変速操作具

Claims (4)

  1. 走行用の変速装置の変速域に、複数の変速段が設定された変速域と、これとは異なる速度域で複数の変速段が設定された別の変速域とを設定し、
    前記各変速域内の各変速段を順次的に選択する第1変速操作具と、前記各変速域を選択する第2変速操作具とを備えるとともに、
    前記第1変速操作具の順次的な変速段選択操作に基づいて、前記各変速域にわたる全ての変速域での変速操作を行わせるように、前記走行用の変速装置の全ての変速段を順次的に変速操作する第1制御手段と、前記第2変速操作具による変速操作に基づいて選択された各変速域における所定の変速段を選択するように制御する第2制御手段とを備えてある作業車の走行変速装置。
  2. 多数段に変速可能な走行用の主変速装置と副変速装置を備え、これら全ての変速装置による全ての変速段によって形成される変速域を複数の小変速域に区分設定し、
    人為的操作により前記変速装置の各変速段を一段ずつ順次変速操作する第1変速操作具と、人為的操作により複数の変速操作位置のうちの一つの変速操作位置に操作することにより前記各小変速域を選択する第2変速操作具とを備えて、
    前記第1変速操作具の操作により前記全ての変速段を一段ずつ順次変速制御する第1制御手段を備えると共に、
    前記第2変速操作具の操作に基づいて選択された小変速域における所定の変速段を選択するように制御する第2制御手段を備えてある作業車の走行変速構造。
  3. 多数段に変速可能な走行用の主変速装置と、副変速装置とを備え、これら全ての変速装置による全ての変速段によって形成される変速域を、副変速装置の変速段数に基づいて高低複数の変速域に区分設定すると共に、副変速装置の変速段数に基づいて区分された各変速域を、更に主変速装置の特定の変速段位置に基づいて複数の小変速域に区分設定し、
    人為的操作により前記変速装置の各変速段を一段ずつ順次変速操作する第1変速操作具と、人為的操作により複数の変速操作位置のうちの一つの変速操作位置を操作することにより前記各小変速域を選択する第2変速操作具とを備えて、
    前記第1変速操作具の操作により前記副変速装置の変速段数に基づいて区分された各変速域内における各変速段を一段ずつ順次変速制御する第1制御手段を備えると共に、
    前記第2変速操作具の操作に基づいて選択された小変速域における所定の変速段を選択するように制御する第2制御手段を備えてある作業車の走行変速構造。
  4. 前記第1変速操作具を前記第2変速操作具に備えてある請求項1乃至3のいずれかに記載の作業車の走行変速構造。
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