JP3614468B2 - リビング重合開始剤及びそれを用いる重合方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なリビング重合開始剤及びそれを用いるリビング重合方法に関し、詳しくは、高分子量であって、しかも分子量分布の狭いリビング重合体を容易に得ることができるリビング重合開始剤及びそれを用いるリビング重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スチレン、α−オレフィン等のビニル化合物を付加重合させて、ポリスチレン、ポリオレフィン等の重合体を製造する方法は、従来より工業的に広く行なわれている。このような付加重合は、用いる重合開始剤によって、カチオン重合、アニオン重合又はラジカル重合によって、重合が進行する。このうち、ラジカル重合は、工業的に最も広く用いられている重合方法の一つである。
【0003】
ラジカル重合は、一般に、ラジカル発生剤を重合開始剤として、ビニル化合物の連鎖を開始させ、成長させて、重合させるものであって、その成長末端が重合停止や連鎖移動等の副反応を起こしやすいので、従来、分子量の制御が困難であった。
【0004】
他方、古くは、ナフタレンナトリウムによるスチレンのアニオン重合において、リビング重合体が生成することが知られており、その後、カチオン重合、開環重合、ラジカル重合、配位重合等においても、リビング重合系が見出されている。リビング重合体とは、重合活性を保持した重合体であり、このようなリビング重合体を生成する重合反応はリビング重合と呼ばれている。リビング重合は、理想的には、次のような特徴を有する。即ち、生成重合体の収率と分子量が時間(重合率)と共に直線的に増大し、生成する重合体の分子量が消費された単量体と開始剤の濃度比で決まり、生成する重合体の分子量分布は単分散であり、更に、重合系に他の単量体を加えると、更にリビング重合が開始され、ブロック重合体を容易に且つ定量的に得ることができる。従って、このようなリビング重合においては、重合停止及び連鎖移動が一切起こらない(日本化学会編、「季刊化学総説」第18巻「精密重合」第3〜18頁(1993年))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ビニル化合物のラジカル重合においても、得られる重合体の分子量分布を容易に制御することができるように、ラジカル重合におけるリビング重合開始剤が従来、種々、提案されているが、実際には、ラジカル重合がフリーラジカルによる連鎖成長によって重合が進行するので、他の付加重合におけるリビング重合と事情が異なり、従来、満足すべきリビング重合方法は知られていない。
【0006】
従来、ハロゲン化炭化水素とルテニウム等の金属錯体は、ビニル化合物のラジカルを発生させやすく、ハロゲン化炭化水素の炭素−ハロゲン結合の間に1分子のビニル化合物が挿入されるが、しかし、それ以上のビニル化合物の挿入は起こらないことが既に知られている。本発明者らは、このようなハロゲン化炭化水素とルテニウム等の金属錯体の組合わせからなる系の興味ある挙動に着目し、更に研究を重ねた結果、上記ハロゲン化炭化水素とルテニウム等の金属錯体の組合わせにある種のルイス酸を組合わせることによって、予期せざることに、上記炭素−ハロゲン結合が活性化されて、逐次的にビニル化合物が挿入されることとなって、リビング重合が進行することを見出して、本発明に至つたものである。但し、本発明は、何ら理論によって制約を受けるものではない。
【0007】
従って、本発明は、従来のビニル化合物のリビング重合における上述したような問題を解決して、ビニル化合物のリビング重合によって、分子量が規制され、分子量分布の狭い重合体を得ることができる新規なリビング重合開始剤を提供することを目的し、更に、本発明は、そのようなリビング重合開始剤を用いるリビング重合方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるリビング重合開始剤は、
(A)(A1)一般式
CX1X2X3X4
(式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていてもよいが、X1、X2、 X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
で表わされるハロゲン化炭化水素、又は
(A2)一般式
RSO2X
(式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示す。
【0009】
)
で表わされるハロゲン化スルホニル化合物
からなる開始剤と、
(B)(B1)周期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体、及び
(B2)(b21)一般式
AlY1Y2Y3
(式中、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示す。)
で表わされるルイス酸、又は
(b22)一般式
MZ1Z2Z3Z4
(式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示す。)
で表わされるルイス酸
からなる活性化剤
とからなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明によるリビング重合方法は、上記リビング重合開始剤の存在下に、ラジカル重合性の不飽和カルボン酸又はその誘導体を重合させることを特徴とする。
【0011】
本発明において、開始剤としては、一般式(A1)
CX1X2X3X4
(式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていてもよいが、X1、X2、X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
で表わされるハロゲン化炭化水素か、又は一般式(A2)
RSO2X
(式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示す。)
で表わされるハロゲン化スルホニル化合物が用いられる。
【0012】
上記一般式(A1)で表わされるハロゲン化炭化水素からなる開始剤において、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていてもよいが、X1、X2、X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示し、その他は好ましくは水素か、又は酸素、窒素、イオウ等のようなヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜5のアルキル基である。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル等を挙げることができる。
【0013】
従って、上記ハロゲン化炭化水素としては、例えば、四塩化炭素、ブロモトリクロロメタン、ジクロロジブロモメタン、クロロトリブロモメタン、四臭化炭素、ヨードトリクロロメタン、ジクロロジヨードメタン、クロロトリヨードメタン、四ヨウ化メタン、ヨードトリブロモメタン、ジブロモジヨードメタン、ブロモトリヨードメタン、クロロホルム、ジクロロメタン、塩化メチル、ブロモホルム、ジブロモメタン、臭化メチル、ヨードホルム、ジヨードメタン、ヨウ化メチル、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、塩化エチル、2,2−ジクロロプロパン、塩化イソプロピル、塩化t−ブチル、1,1,1−トリブロモエタン、1,1−ジブロモエタン、臭化エチル、2,2−ジブロモプロパン、臭化イソプロピル、臭化t−ブチル、1,1,1−トリヨードエタン、1,1−ジヨードエタン、ヨウ化エチル、2,2−ジヨードプロパン、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化t−ブチル、1−ブロモ−1,1−ジクロロエタン、1−クロロ−1,1−ジブロモエタン、1−ブロモ−1−クロロエタン、1−ヨード−1,1−ジクロロエタン、1−クロロ−1,1−ジヨードエタン、2,2−ジヨードプロパン、2−クロロ−2−ヨードプロパン、1−ヨード−1,1−ジブロモエタン、2−ブロモ−2−ヨードプロパン等を挙げることができる。これらのなかでは、特に、四塩化炭素が好ましく用いられる。
【0014】
また、上記一般式(A2)で表わされるハロゲン化スルホニル化合物において、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭化水素基、特に好ましくは脂肪族炭化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示す。
【0015】
本発明において、Rは、好ましくは、炭素数1〜4からなり、同種又は異種のハロゲン原子を1〜3つ有するハロゲン化アルキル基であり、特に、モノ、ジ又はトリハロメチル基が好ましい。このような(ポリ)ハロメチル基として、例えば、トリクロロメチル基、ジクロロメチル基、クロロメチル基、トリブロモメチル基、ジブロモメチル基、ブロモメチル基、トリヨードメチル基、ジヨードメチル基、ヨードメチル基等を挙げることができる。
【0016】
従って、ハロゲン化スルホニル化合物として、例えば、塩化トリクロロメタンスルホニル、臭化トリクロロメタンスルホニル、ヨウ化トリクロロメタンスルホニル、塩化ジクロロメタンスルホニル、臭化ジクロロメタンスルホニル、ヨウ化ジクロロメタンスルホニル、塩化クロロメタンスルホニル、臭化クロロメタンスルホニル、ヨウ化クロロメタンスルホニル、塩化メタンスルホニル、臭化メタンスルホニル、ヨウ化メタンスルホニル、塩化ジブロモメタンスルホニル、臭化ジブロモメタンスルホニル、ヨウ化ジブロモメタンスルホニル、塩化ブロモメタンスルホニル、臭化ブロモメタンスルホニル、ヨウ化ブロモメタンスルホニル、塩化ジヨードメタンスルホニル、臭化ジヨードメタンスルホニル、ヨウ化ジヨードメタンスルホニル、塩化ヨードメタンスルホニル、臭化ヨードメタンスルホニル、ヨウ化ヨードメタンスルホニル、塩化クロロメタンスルホニル、臭化クロロメタンスルホニル、ヨウ化クロロメタンスルホニル、塩化トリブロモメタンスルホニル、臭化トリブロモメタンスルホニル、ヨウ化トリブロモメタンスルホニル、塩化トリヨードメタンスルホニル、臭化トリヨードメタンスルホニル、ヨウ化トリヨードメタンスルホニル等を挙げることができる。
【0017】
本発明においては、リビング重合開始剤は、上述した開始剤と以下に述べるような活性化剤との組合わせからなる。本発明において、かかる活性化剤は、周期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体(B1)とルイス酸(B2)との組合わせからなる。
【0018】
先ず、本発明において活性化剤として用いる金属錯体は、周期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体であって、上記中心金属としての周期律表第VIII族元素としては、例えば、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金等を挙げることができ、これらのうち、本発明においてては、特に、ルテニウムが好ましい。
【0019】
これらの中心金属に配位して、錯体を形成する配位子としては、特に、限定されるものではないが、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、シクロオクタジエン、ノルボルナジエン、ベンゼン、シクロペンタジエン、ビピリジン、サリシリデン、トリフェニルホスファイト、ジフェニルホスフィノエタン、フェナントロリン、ハロゲン、水素、一酸化炭素等を好ましい例として挙げることができる。
【0020】
従って、上記金属錯体の具体例として、本発明においては、例えば、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)、ジクロロトリス(トリブチルホスフィン)ルテニウム(II)、ジクロロ(シクロオクタジエン)ルテニウム(II)、ジクロロベンゼンルテニウム(II)、ジクロロp−シメンルテニウム(II)、ジクロロ(ノルボルナジエン)ルテニウム(II)、シス−ジクロロビス(2,2’−ビピリジン)ルテニウム(II)、ジクロロトリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム(II)、カルボニルクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)等を挙げることができる。
【0021】
本発明において、上記金属錯体と組合わせて活性化剤として用いられるルイス酸は、一般式(b21)
AlY1Y2Y3
(式中、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示す。)
で表わされるルイス酸であるか、又は一般式(b22)
MZ1Z2Z3Z4
(式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示す。)
で表わされるルイス酸である。
【0022】
上記ルイス酸のうち、一般式(b21)で表わされるアルミニウム化合物において、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示し、上記ハロゲン原子は、通常、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0023】
アルキル基は、酸素、窒素、イオウ等のヘテロ原子を含んでいてもよく、炭素数1〜5のものが好ましい。アルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。アリール基としては、例えば、フェニル基やナフチル基等を挙げることができる。これらフェニル基やナフチル基は、1又は複数の炭素数1〜5のアルキル基を有していてもよく、このようなアルキル置換フェニル基やナフチル基として、例えば、メチルフェニル基、エチルフェニル基等、メチルナフチル基等を挙げることができる。
【0024】
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。アリロキシ基としては、例えば、フェノキシ基やナフトキシ基のほか、そのような芳香環上に1又は複数の炭素数1〜5のアルキル基を有するものを挙げることができる。具体例として、例えば、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2−エチルフェノキシ基、3−エチルフェノキシ基、4−エチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジエチルフェノキシ基、2,6−ジ−n−ブチルフェノキシ基、2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ基等を挙げることができる。
【0025】
本発明によれば、このようなルイス酸のなかでも、特に、ジアルコキシアルキルアルミニウム又はビス(アルキル置換アリロキシ)アルキルアルミニウムが好ましく、なかでも、ビス(アルキル置換フェノキシ)アルキルアルミニウムが好ましい。更に、好ましくは、フェノキシ環上に2つ又は3つのt−ブチル基を有すると共に、アルミニウムに結合しているアルキル基がメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基であるビス(アルキル置換フェノキシ)アルキルアルミニウムである。このようなビス(アルキル置換フェノキシ)アルキルアルミニウムとして、例えば、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム等を挙げることができる。
【0026】
他方、前記一般式(b22)で表わされるチタン(IV)化合物又はスズ(IV)化合物において、Z1、Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示し、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基については、先に説明したものと同じである。
【0027】
前記一般式(b22)で表わされるチタン(IV)化合物として、例えば、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等のハロゲン化チタン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラn−ブトキシド等のチタンテトラアルコキシドを挙げることができる。また、スズ(IV)化合物として、例えば、四塩化スズ、四臭化スズ、四ヨウ化スズ等のハロゲン化スズを挙げることができる。
【0028】
本発明によるリビング重合方法ば、このようなリビング重合開始剤の存在下に、ラジカル重合性の不飽和カルボン酸又はその誘導体を好ましくは有機溶媒中で重合させるものであり、そのような有機溶媒として、例えば、ベンゼン、トルエン、イソプロピルベンゼン、キシレン等のような無置換又はアルキル置換芳香族炭化水素が好ましく用いられる。アルキル置換芳香族炭化水素は、アルキル基を2つ以上有していてもよい。
【0029】
本発明の方法において、重合時の単量体の初期濃度は、0.1〜5M/L(モル/リットル)、好ましくは、0.5〜3M/Lの範囲である。
本発明において、上記ラジカル重合性の不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、その誘導体としては、エステル類、アミド類、ニトリル類や、更には、不飽和多塩基酸については、半エステル類や酸無水物類等を挙げることができる。具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマル酸無水物、フマル酸メチル、フマル酸エチル等を挙げることができる。
【0030】
特に、本発明においては、単量体としては、アクリル酸又はメタクリル酸のような不飽和カルボン酸のほか、これらのアルキル又はシクロアルキルエステルが好ましく用いられる。このようなエステル類としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル等を挙げることができる。
【0031】
前述したようにハロゲン化炭化水素又はハロゲン化スルホニル化合物からなる開始剤は、このような反応系において、1〜100mM/L(ミリモル/リットル)の範囲で用いられる。他方、活性化剤である周期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体は、その濃度は、0.1〜100mM/L、好ましくは、5〜50mM/Lの範囲であり、前記ルイス酸は、その濃度は、1〜200mM/L、好ましくは、10〜100mM/Lの範囲である。
【0032】
特に、本発明においては、上記開始剤と活性化剤である金属錯体は、開始剤/金属錯体モル比が0.1〜100の範囲、より好ましくは1〜10の範囲にあるように用いるのが好ましい。また、上記開始剤と活性化剤であるルイス酸は、開始剤/ルイス酸モル比が0.05〜5の範囲、より好ましくは0.2〜2の範囲にあるように用いるのが好ましい。
【0033】
重合反応の開始に際しては、通常、窒素のような不活性気体の雰囲気下に、反応容器に単量体、溶媒及び開始剤からなる混合物を調製し、これに活性化剤を加えることが好ましい。このようにして得られた混合物を加温すれば、重合が開始される。重合温度は、特に、限定されるものではないが、通常、25〜100℃の範囲である。重合時間は,通常、数時間程度でよく、これによって、単量体の重合率を90%程度とすることができる。
【0034】
反応終了後、重合反応系を0℃以下、好ましくは、−78℃程度に冷却し、メタノール等のアルコール類を加えて反応を停止させ、次いで、希鉱酸水溶液にて重合開始剤からの金属分等を抽出した後、揮発分を蒸発させることによって、重合体を回収することができる。
【0035】
本発明による重合開始剤の存在下にラジカル重合性の不飽和カルボン酸又はその誘導体を重合させることによって、重合率の増大にほぼ比例して、得られる重合体の数平均分子量(Mn)が増大し、更に、重量平均分子量/数平均分子量の比(Mw/Mn)で表わされる示される分子量分布が1に近い値を有しており、かくして、本発明によれば、重合の進行時に、連鎖停止や移動反応によって、所謂死んだ重合体が生成することなく、リビング重合が進行する。
【0036】
更に、重合がほぼ完了した後、重合反応系に新たに単量体を添加すれば、分子量分布(Mw/Mn)が1に近い値を保ったまま、数平均分子量が増大し、従って、本発明によれば、重合反応の完了後も、ラジカルの成長末端が停止反応を起こしておらず、生きている(living) ことが示される。
【0037】
【実施例】
以下に本発明におけるリビング重合開始剤の成分の合成例と共に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。尚、以下において、特に断りのない限り、操作はすべて乾燥窒素ガス雰囲気下で行ない、試薬類は容器から注射器より採取し、反応系に添加した。また、溶媒及び単量体は、蒸留によって精製し、これに乾燥窒素ガスを吹き込んだ後に用いた。
【0038】
合成例1
(ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムの合成)
2,6−ジ−t−ブチルフェノールの571mM/Lトルエン溶液35.0mLにトリメチルアルミニウムの2.0M/Lヘキサン溶液5.0mL(ミリリットル)を加え、室温にて1時間攪拌して、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムを得た。
【0039】
合成例2
(ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムの合成)
2,6−ジ−t−ブチルフェノールの571mM/Lトルエン溶液に代えて、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノールの571mM/Lトルエン溶液を用いた以外は、合成例1と同様にして、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムを得た。
【0040】
実施例1
メタクリル酸メチル0.53mL(5ミリモル)、n−ヘプタン0.16mL及び四塩化炭素0.0048mL(0.05ミリモル)をシュレンク反応管に採取し、均一に混合した。この混合溶液にビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムの250mM/Lトルエン溶液0.8mL(0.2ミリモル)を加え、次いで、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)の25mM/Lトルエン溶液1.0mL(0.025ミリモル)を25℃で加え、よく振り混ぜ、これを60℃に加温して、重合反応を開始させた。
【0041】
重合反応を開始して30分後、重合反応系を−78℃に冷却し、これにメタノールを加えて、重合反応を停止させた。
n−ヘプタンを内部標準として、得られた反応液中のメタクリル酸メチルをガスクロマトグラフ法にて分析し、これより求めたメタクリル酸メチルの重合率は24%であった。
【0042】
また、反応液中に得られたポリメタクリル酸メチルの数平均分子量(Mn)は2400、重量平均分子量(Mw)は3000、Mw/Mnは1.28であった。上記Mn及びMwは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件にて測定した。
カラム:ショウデックスK−802、803、804
溶媒: クロロホルム
温度: 25℃
検出器:RI
流速: 1mL/分
【0043】
実施例2
実施例1において、重合反応を開始して6時間後に重合反応を停止させた以外は、実施例1と同様に重合反応を行なって、その結果を調べた。
メタクリル酸メチルの重合率は66%、数平均分子量は5400、重量平均分子量は7100、Mw/Mnは1.33であった。
【0044】
実施例3
実施例1において、(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムに代えて、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、重合反応を開始させた。
重合反応を開始して30分後、重合反応系を冷却して、重合反応を停止させ、実施例1と同様にして、重合反応の結果を調べた。
メタクリル酸メチルの重合率は29%、数平均分子量は2600、重量平均分子量は3500、Mw/Mnは1.38であった。
【0045】
実施例4
実施例3において、重合反応を開始して4時間後に重合反応を停止させた以外は、実施例3と同様に処理して、重合反応の結果を調べた。
メタクリル酸メチルの重合率は91%、数平均分子量は4800、重量平均分子量は7000、Mw/Mnは1.48であった。
実施例2を実施例1と比較し、また、実施例4を実施例3と比較すれば明らかなように、Mw/Mnの値を1に近い値に保ったまま、重合率の増大にほぼ比例して、得られる重合体の数平均分子量(Mn)が増大している。
【0046】
実施例5
メタクリル酸メチル0.53mL(5ミリモル)、n−ヘプタン0.16mL及び四塩化炭素0.0097mL(0.1ミリモル)をシュレンク反応管に採取し、均一に混合した。この混合溶液にビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムの500mM/Lトルエン溶液0.2mL(0.1ミリモル)を加え、次いで、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)の15.6mM/Lトルエン溶液1.6mL(0.025ミリモル)を25℃で加え、よく振り混ぜ、これを60℃に加温して、重合反応を開始させた。
【0047】
重合反応を開始して5時間後、重合反応系を冷却して、重合反応を停止させたほかは、実施例1と同様に処理して、重合反応の結果を調べた。
メタクリル酸メチルの重合率は90%、数平均分子量は2800、重量平均分子量は3600、Mw/Mnは1.30であった。
【0048】
実施例6
実施例5において、重合反応を開始して5時間後に、重合反応を停止させることなく、反応液に新たにメタクリル酸メチル0.53mL(5ミリモル)を重合系に添加し、更に、7時間重合させた後、重合反応を停止させた。。従って、最初からの重合時間は12時間である。
【0049】
このようにして得られた反応液について、実施例1と同様にして、重合反応の結果を調べた。
メタクリル酸メチルの重合率は160%(反応開始時のメタクリル酸メチルを基準とする重合率)、数平均分子量は4500、重量平均分子量は6000、Mw/Mnは1.34であった。
実施例5の結果と比較すれば明らかなように、Mw/Mnの値を1に近い値に保ったまま、数平均分子量が増大している。
【0050】
実施例7
メタクリル酸t−ブチル0.81mL(5ミリモル)、n−ヘプタン0.29mL及び四塩化炭素0.0048mL(0.05ミリモル)をシュレンクに採取し、均一に混合した。この混合溶液にビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムの500mM/Lトルエン溶液0.4mL(0.2ミリモル)を加え、次いで、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)の25mM/Lトルエン溶液1.0mL(0.025ミリモル)を25℃で加え、よく振り混ぜ、これを60℃に加温して、重合反応を開始させた。
【0051】
重合反応を開始して6時間後、重合反応系を冷却して、重合反応を停止させたほかは、実施例1と同様に処理して、重合反応の結果を調べた。
メタクリル酸t−ブチルの重合率は35%、数平均分子量は3400、重量平均分子量は6800、Mw/Mnは2.02であった。
本実施例では、Mw/Mnが2を越える結果を得たが、必ずしも明らかではないが、これは、単量体としてのメタクリル酸t−ブチルのラジカルの成長末端が嵩高い雰囲気にあることと関連付けられると考えられる。
【0052】
実施例8
実施例7において、重合反応を開始して32時間後に重合反応を停止させた以外は、実施例7と同様に処理して、重合反応の結果を調べた。
メタクリル酸t−ブチルの重合率は91%、数平均分子量は7200、重量平均分子量は10700、Mw/Mnは1.49であった。
【0053】
比較例1
実施例1において、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、重合反応を開始させた。
重合反応を開始して14時間後に重合反応系を冷却して、重合反応を停止させたほかは、実施例1と同様に処理して、重合反応の結果を調べたところ、重合体の生成は認められなかった。
【0054】
比較例2
実施例5において、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムを用いなかった以外は、実施例5と同様にして、重合反応を開始させた。
重合反応を開始して51時間後に重合反応系を冷却して、重合反応を停止させたほかは、実施例1と同様に処理して、重合反応の結果を調べたところ、重合体の生成は認められなかった。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明によるリビング重合開始剤によれば、不飽和カルボン酸又はその誘導体をリビング重合させることができ、分子量が規制され、分子量分布の狭い重合体を得ることができる。
Claims (1)
- (A)(A1)一般式
CX1X2X3X4
(式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていてもよいが、X1、X2、X3及びX4 のうちの少なくとも1つは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン 原子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜5の アルキル基を示す。)
で表わされるハロゲン化炭化水素、又は
(A2)一般式
RSO2X
(式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭化水素基を示し、Xは塩素 、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原子を示す。)
で表わされるハロゲン化スルホニル化合物
からなる開始剤と、
(B)(B1)周期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体(ポルフィリン錯体を除 く。)、及び
(B2)(b21)ビス(アルキル置換アリロキシ)アルキルアルミニウムからな るルイス酸、又は
(b22)一般式
MZ1Z2Z3Z4
(式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子 、アルキル基、アリール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示す 。)
で表わされるルイス酸
からなる活性化剤
とからなることを特徴とするリビング重合開始剤。
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