JPH09208616A - スチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH09208616A
JPH09208616A JP1523196A JP1523196A JPH09208616A JP H09208616 A JPH09208616 A JP H09208616A JP 1523196 A JP1523196 A JP 1523196A JP 1523196 A JP1523196 A JP 1523196A JP H09208616 A JPH09208616 A JP H09208616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polymerization
styrene
compd
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1523196A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Sawamoto
光男 澤本
Masami Uegakito
正己 上垣外
Yuzo Kotani
雄三 小谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP1523196A priority Critical patent/JPH09208616A/ja
Publication of JPH09208616A publication Critical patent/JPH09208616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F12/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F12/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F12/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
    • C08F12/06Hydrocarbons
    • C08F12/08Styrene

Abstract

(57)【要約】 【課題】生成ポリマーの分子量が規制できるスチレン類
のリビング重合による製造方法を提供することにある。 【解決手段】周期律表第8族金属錯体及び、特定のアル
ミニウム化合物と、特定の置換基を有する炭化水素化合
物及び/又は特定のハロゲン化スルホニル化合物からな
る重合開始剤の存在下に、スチレン類を重合させること
によるスチレン系重合体の製造方法を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスチレン類の新規な
リビング重合による製造方法に関するものである。より
詳細には、分子量の規制されたリビングポリマーが生成
することにより、マクロマーやブロックポリマーを工業
的に有利に製造することができるスチレン類のリビング
重合による製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチレンを付加重合させてポリスチレン
を製造する方法は工業的に行われていることはよく知ら
れている。スチレンの付加重合には、生長種の種類によ
ってカチオン重合、アニオン重合、ラジカル重合によ
り、重合が進行する。このうち、ラジカル重合が工業的
に最も広く用いられている。ラジカル重合は、一般に、
ラジカル発生剤を重合開始剤としてスチレン類の連鎖を
開始させ、それに続く成長反応により、重合させるもの
であるが、フリーラジカルの不安定性のため、その生長
末端が重合停止や移動や再結合等の副反応を起こしやす
く、そのため、分子量の制御が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スチレン類のラジカル
重合において、重合時間とともに分子量が増大すること
は、分子量の制御をしやすくし、末端官能基の導入や、
マクロマーの生成、完全なブロック共重合体を製造する
上で産業上重要であるが、これまで、スチレンのラジカ
ル重合法においては充分に達成されていなかった。本発
明者らは鋭意検討した結果、特定の開始剤系を用いるこ
とによって可能になることを見いだし本発明を完成し
た。本発明は生成ポリマーの分子量が規制できるスチレ
ン類の新規なリビング重合による製造方法を提供するも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記
(A)、(B)及び(C) (A)周期律表第8族金属錯体、(B)下記一般式
(1) AlL123 (1) (L1、L2及び L3は、アルキル基、アルコキシ基、ア
リール基、アリロキシ基及びハロゲン原子から選ばれる
ものであり、互いに同一でも異なっていてもよい)で表
される化合物、並びに、(C)下記一般式(2)で表さ
れる化合物及び/又は下記一般式(3)で表される化合
物、 CX1234 (2) (式中、X1はハロゲン原子を示し、X2、X3及びX4
それぞれハロゲン原子、水素原子、アルキル基、アリー
ル基及びヘテロ原子を有する有機基からなる群から選ば
れるものを示し、互いに同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物、 RSO2X (3) (式中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す)で
表されるハロゲン化スルホニル化合物、からなる重合開
始剤の存在下に、スチレン類を重合させることを特徴と
するスチレン系重合体の製造方法、を要旨とするもので
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明につき詳細に説明
する。周期律表第8族金属金属錯体の金属の種類として
は、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、
パラジウム、白金等を挙げることができるが、これらの
中でも、特に、ルテニウムが好ましい。
【0006】これらの金属に配位して錯体を形成する配
位子としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ
ナフチルホスフィン等の炭素数18〜54のトリアリー
ルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホス
フィン等の炭素数3〜18のトリアルキルホスフィン、
トリフェニルホスファイト等のトリアリールホスファイ
ト、ビピリジン、ヨウ素、臭素、塩素等のハロゲン原
子、一酸化炭素等を好ましい例として挙げることがで
き、特にトリフェニルホスフィンが好ましい。
【0007】金属錯体の具体例として、例えば、ジクロ
ロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジク
ロロトリス(トリブチルホスフィン)ルテニウム等を挙
げることが出来、特にジクロロトリス(トリフェニルホ
スフィン)ルテニウムが好ましい。
【0008】前記一般式(1)で表される化合物中のL
1、L2及びL3について、アルキル基としては、酸素、
窒素、イオウ等のヘテロ原子を含んでいてもよく、炭素
数1〜6のものが好ましい。具体的には、例えば、メチ
ル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、イソブチル基、t-ブチル基等を挙げることがで
きる。アリール基としては炭素数6〜18のものが好ま
しく、フェニル基やナフチル基を挙げることができる。
アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基
を挙げることができる。アリロキシ基としては、芳香環
上に置換基、例えば、1〜5個の、炭素数1〜5のアル
キル基を有していてもよく、具体的には、フェノキシ基
やナフトキシ基のほかに、2、6−ジ−t−ブチルフェ
ノキシ基等を挙げることができる。
【0009】特に好ましい化合物としては、トリイソプ
ロポキシアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等
を挙げることができる。また、前記一般式(2)で表さ
れる化合物について詳細に説明すると、X1はハロゲン
原子であり、ヨウ素、臭素及び塩素から選ばれたハロゲ
ンが好ましい。X2、X3及びX4について、ハロゲン原
子としては、ヨウ素、臭素、塩素から選ばれるものが好
ましい。アルキル基としては、炭素数1〜6のものが好
ましく、具体的には、メチル基、エチル基、i−プロピ
ル基、n−プロピル基、ブチル基等が挙げられる。ま
た、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等の
炭素数6〜18のものが好ましい。ヘテロ原子を有する
有機基としては、酸素、窒素、イオウ等をヘテロ原子と
して含む炭素数1〜10の有機基であり、エステルやケ
トン、エーテル・チオエステル、チオケトン、チオエー
テル、イミン、アミド結合等を有するものが挙げられ
る。
【0010】これらの具体的な化合物として、四塩化炭
素、ブロモトリクロロメタン、1−フェニルエチルブロ
ミド、2−ブロモ酪酸エチル、塩化メチル、塩化エチ
ル、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,1−トリ
ブロモエタン、ジクロロジブロモメタン等を挙げること
ができる。これらの中でも、四塩化炭素、ブロモトリク
ロロメタン、1−フェニルエチルブロミド及び2ーブロ
モ酪酸エチルが好ましく用いられる。
【0011】また、前記一般式(3)で表されるハロゲ
ン化スルホニル化合物について詳細に説明すると、R
は、通常、炭素数1〜10のアルキル基、あるいは炭素
数6〜18のアリール基から選ばれるものであり、フェ
ニル基が特に好ましい。Xはヨウ素、塩素、臭素等が挙
げられるが、塩素が特に好ましい。好ましい化合物とし
ては、ベンセンスルホニルクロリド、p−クロロベンゼ
ンスルホニルクロリド、p−メチルベンゼンスルホニル
クロリド、p−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、メ
タンスルホニルクロリド等が挙げられる。特にベンゼン
スルホニルクロリドが好ましい。
【0012】本発明方法は、スチレン類の重合反応に適
用される。スチレン類としては、スチレン、p−メチル
スチレン、p−メトキシスチレン、p−t−ブチルスチ
レン、p−n−ブチルスチレン、p−クロロスチレン等
が挙げられる。特にスチレンが好ましい。本発明におい
てモノマーの初期濃度は、重合反応物中の濃度として、
0.1〜10モル/l 好ましくは0.3〜5モル/l
の範囲である。
【0013】周期律表第8族金属錯体の濃度としては、
金属原子のモル数として、重合反応物中の濃度として、
0.1〜100ミリモル/l、好ましくは5〜50ミリ
モル/lの範囲であり、一般式(1)のアルミニウム化
合物の濃度は、同様にAl原子のモル数として、1〜2
00ミリモル/l 、好ましくは10〜100ミリモル
/lの範囲である。一般式(2)の化合物及び(3)の
化合物は同様にして、合計で、1〜100ミリモル/l
の範囲で用いられる。
【0014】第8族金属錯体(金属原子換算)に対する
一般式(2)で表される化合物及び一般式(3)で表さ
れる化合物の合計のモル数の比としては、通常、0.1
〜100の範囲、より好ましくは1〜10の範囲であ
る。また、一般式(1)で表されるアルミニウム化合物
に対する一般式(2)で表される化合物及び一般式
(3)で表される化合物の合計のモル数の比としては、
通常、0.05〜5の範囲、より好ましくは0.2〜2
の範囲である.
【0015】重合反応の開始に際しては、通常、窒素等
の不活性気体の雰囲気下に反応容器にモノマー、後述す
るような溶媒及び(C)からなる混合物を調製し、これ
に(A)及び(B)を加えるのが好ましい。これらの混
合物を加温すれば、重合が開始する。
【0016】重合温度としては、特に規定されるもので
は無いが、通常25℃〜150℃でおこなう。中でも8
0℃〜120℃ が好ましい。重合時間は通常数時間〜
数十時間を必要とし、分子量に応じて決定すればよい。
即ち、本発明においては、モノマー/開始剤の比率を適
宜選択するなどして、重合率で数平均分子量を制御する
ことができるので所望の分子量になるように重合時間を
設定してやればよい。
【0017】重合溶媒としては、炭化水素化合物たとえ
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
溶媒、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素を用い
ることができる。特にトルエン及びキシレンが好まし
い。無論、無溶媒(塊状:バルク)で重合反応させるこ
ともできる。重合終了は、重合系を0℃以下に冷却し、
メタノールのようなアルコール類を添加して反応を停止
する。ついで吸着剤により金属成分を除去した後、反応
後水等で洗浄し、モノマーと溶媒を蒸発させることによ
って、ポリスチレン類を回収することができる。
【0018】本発明においては、特定の重合開始剤の存
在下にスチレンを重合させることにより、時間とともに
重合率が増大しそれに伴って、分子量は向上する。ま
た、得られたポリスチレンの数平均分子量(Mn)は、
モノマー/開始剤(特に(C)成分)のモル比と重合率
で規制することができる。更に、重合が概ね終了した時
点で新規にモノマーを添加するとさらに分子量が増大す
るので、分子量の調整を行うこともできる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例によ
って限定されるものではない。操作はすべて、乾燥窒素
ガス雰囲気下で行い、試薬類は注射器で採取し、反応系
に添加した。重合溶媒及びモノマー(スチレン類)は蒸
留によって精製した後、窒素ガスの吹き込みにより、脱
酸素して使用した。
【0020】実施例1 スチレン2.75ml(24ミリモル)、四塩化炭素
0.0232ml(0.24ミリモル、及びテトラヒド
ロナフタリン0.584mlをナス型フラスコに採取
し、均一に混合した後、この混合液に、ジクロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)の25m
Mトルエン溶液4.80ml(0.12ミリモル)、つ
いで、トリイソプロポキシアルミニウムの125mMト
ルエン溶液3.84ml(0.48ミリモル)を25℃
で添加して均一に混合し、これを1.8mlずつ試験管
に封管し、100℃で加温して重合反応を開始させた。
【0021】反応時間が7.5時間を経過した時点にお
いて、重合反応系を−78℃に冷却して、重合の停止を
行い、反応溶液を調べた。得られた反応溶液中のスチレ
ンモノマーを、テトラヒドロナフタリンを内部標準とし
て、ガスクロマトグラフィー法にて分析したところ、ス
チレンの重合率は18%であった。また、反応液中に得
られたポリスチレンのMnは、3500であった。
【0022】なお、上記のMnは、ゲルパーミエーショ
ンクロマトフラフ法(GPC法)を用い、次の条件で測
定したものである。 カラム:ショウデックス K−802、803、804
(昭和電工(株)社製) 溶媒 :クロロホルム 温度 :25℃ 流速:1ml/分
【0023】実施例2 実施例1において、反応時間を変更した以外は同様に行
った。即ち、31時間経過した時点で、重合反応系を冷
却して、重合の停止を行い、実施例1におけるのと同様
にして反応溶液を得、スチレンの重合率及びポリスチレ
ンのMnを調べた結果、スチレンの重合率82%、Mn
6400であった。
【0024】実施例3 実施例1において、四塩化炭素に代えて、ブロモトリク
ロロエタンを用いたほかは同様にして重合反応を開始さ
せた。反応時間が4時間を経過した時点において、重合
反応系を−78℃に冷却して重合の停止を行い、実施例
1におけるのと同様にして反応溶液を得、スチレンの重
合率及びポリスチレンのMnを調べた結果、スチレンの
重合率21%、Mn2700であった。
【0025】実施例4 実施例3において、反応時間を変更した以外は同様に行
った。即ち、29時間を経過した時点で、重合反応系を
冷却して、重合の停止を行い、実施例1におけるのと同
様にして反応液を得、スチレンの重合率及びポリスチレ
ンのMnを調べた結果、スチレンの重合率83%、Mn
6800であった。
【0026】実施例5 実施例1において、四塩化炭素に代えて、エチル−2−
ブロモイソブチレートを用いたほかは同様にして重合反
応を開始させた。反応時間が18時間を経過した時点に
おいて、重合反応系を−78℃に冷却して重合の停止を
行い、実施例1におけるのと同様にして反応溶液を得、
スチレンの重合率及びポリスチレンのMnを調べた結
果、スチレンの重合率73%、Mn6000であった。
【0027】実施例6 実施例5において、反応時間を変更した以外は同様に行
った。即ち、67時間を経過した時点で、重合反応系を
冷却して、重合の停止を行い、実施例1におけるのと同
様にして反応液を得、スチレンの重合率及びポリスチレ
ンのMnを調べた結果、スチレンの重合率94%、Mn
9000であった。
【0028】実施例7 スチレン5.50ml(48ミリモル)、1−ブロモエ
チルベンゼンの1Mトルエン溶液0.48ml(0.4
8ミリモル)、テトラヒドロナフタリン2.42ml及
びトルエン4.98mlをナス型フラスコに採取し、均
一に混合した後、この混合液に、ジクロロトリス(トリ
フェニルホスフィン)ルテニウム(II)の25mMトル
エン溶液9.60ml(0.24ミリモル)、ついで、
トリイソブチルアルミニウムの0.94Mトルエン溶液
1.02ml(0.96ミリモル)を25℃で添加して
よく振り混ぜ、これを2.0mlずつ試験管に封管し、
100℃に加温して重合反応を開始させた。
【0029】反応時間が34時間を経過した時点におい
て、重合反応系を冷却して、重合の停止を行い、実施例
1におけるのと同様にして反応液を得、スチレンの重合
率及びポリスチレンのMnを調べた結果、スチレンの重
合率45%、Mn3000であった。
【0030】実施例8 実施例7において、反応時間を変更した以外は同様に行
った。即ち、358時間を経過した時点で、重合反応系
を冷却して、重合の停止を行い、実施例1におけるのと
同様にして反応液を得、スチレンの重合率及びポリスチ
レンのMnを調べた結果、スチレンの重合率80%、M
n4200であった。
【0031】実施例9 スチレン3.67ml(32ミリモル)、ベンゼンスル
ホニルクロリド0.0410ml(0.32ミリモル)
及びテトラヒドロナフタリン2.29mlをナス型フラ
スコに採取し、均一に混合した後、この混合液に、ジク
ロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(I
I)の17.17mMトルエン溶液9.32ml(0.
16ミリモル)、ついで、トリイソブチルアルミニウム
の0.94Mトルエン溶液1.02ml(0.96ミリ
モル)を25℃で添加してよく振り混ぜ、これを1.6
mlずつ試験管に封管し、100℃に加温して重合反応
を開始させた。
【0032】反応時間が16時間を経過した時点におい
て、−78℃に重合反応系を冷却して、重合の停止を行
い、実施例1におけるのと同様にして反応液を得、スチ
レンの重合率及びポリスチレンのMnを調べた結果、ス
チレンの重合率43%、Mn12700であった。
【0033】実施例10 実施例9において、反応時間を変更した以外は同様に行
った。即ち、144時間を経過した時点で、重合反応系
を冷却して、重合の停止を行い、実施例1におけるのと
同様にして反応液を得、スチレンの重合率及びポリスチ
レンのMnを調べた結果、スチレンの重合率78%、M
n22000であった。
【0034】比較例1 スチレン1.146ml(10ミリモル)、ブロモベン
ゼン0.254ml及びトルエン2.54mlをシュリ
ンク管に採取し、均一に混合した後、この混合液にアゾ
ビスイソブチロニトリルの181mMのトルエン溶液
1.0ml(0.181ミリモル)を25℃で添加して
均一に混合し、これを60℃に加温して重合反応を開始
させた。
【0035】反応時間が8時間を経過した時点におい
て、重合反応系を−78℃に冷却して、重合の停止を行
い、反応溶液を調べた。得られた反応溶液中のスチレン
モノマーを、ブロモベンゼンを内部標準として、ガスク
ロマトグラフィー法にて分析したところ、スチレンの重
合率は28%であった。また、反応液中に得られたポリ
スチレンのMnは、11500であった。
【0036】比較例2 比較例1において、反応時間を変更した以外は同様に行
った。即ち、反応時間が51時間を経過した時点で、重
合反応系を冷却して、重合の停止を行い、実施例1にお
けるのと同様にして反応液を得、スチレンの重合率及び
ポリスチレンのMnを調べた結果、スチレンの重合率7
4%、Mn9000であった。以上の結果から、本発明
の製造方法によれば、重合率に応じて分子量を制御した
スチレン系重合体を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明による開始剤系を用いれば、生成
ポリマーの分子量が制御しやすく、スチレン類を工業的
に有利にリビング重合させてスチレン系重合体を製造す
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)、(B)及び(C) (A)周期律表第8族金属錯体、(B)下記一般式
    (1) AlL123 (1) (L1、L2及び L3は、アルキル基、アルコキシ基、ア
    リール基、アリロキシ基及びハロゲン原子から選ばれる
    ものであり、互いに同一でも異なっていてもよい)で表
    される化合物、 並びに、(C)下記一般式(2)で表される化合物及び
    /又は下記一般式(3)で表される化合物、 CX1234 (2) (式中、X1はハロゲン原子を示し、X2、X3及びX4
    それぞれハロゲン原子、水素原子、アルキル基、アリー
    ル基及びヘテロ原子を有する有機基からなる群から選ば
    れるものを示し、互いに同一でも異なっていてもよい)
    で表される化合物、 RSO2X (3) (式中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す)で
    表されるハロゲン化スルホニル化合物、からなる重合開
    始剤の存在下に、スチレン類を重合させることを特徴と
    するスチレン系重合体の製造方法。
JP1523196A 1996-01-31 1996-01-31 スチレン系重合体の製造方法 Pending JPH09208616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1523196A JPH09208616A (ja) 1996-01-31 1996-01-31 スチレン系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1523196A JPH09208616A (ja) 1996-01-31 1996-01-31 スチレン系重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09208616A true JPH09208616A (ja) 1997-08-12

Family

ID=11883100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1523196A Pending JPH09208616A (ja) 1996-01-31 1996-01-31 スチレン系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09208616A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000198825A (ja) * 1998-04-28 2000-07-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ブロック共重合体
EP1182215A2 (en) 2000-08-25 2002-02-27 Kaneka Corporation Method for purification of vinyl polymers
WO2005003230A1 (ja) 2003-07-08 2005-01-13 Kaneka Corporation 硬化性組成物
US7056983B2 (en) 1998-04-28 2006-06-06 Kaneka Corporation Block copolymer
WO2007029733A1 (ja) 2005-09-08 2007-03-15 Kaneka Corporation 硬化性組成物
WO2007069600A1 (ja) 2005-12-13 2007-06-21 Kaneka Corporation 制振材用硬化性組成物および制振材
WO2007077888A1 (ja) 2005-12-28 2007-07-12 Kaneka Corporation 硬化性組成物
WO2007114134A1 (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Mitsui Chemicals, Inc. オレフィン系ブロックポリマーを含んでなる樹脂組成物およびその用途
WO2008041768A1 (fr) 2006-10-05 2008-04-10 Kaneka Corporation Composition durcissable
EP2199347A1 (en) 2004-04-05 2010-06-23 Kaneka Corporation Curable composition
WO2012043426A1 (ja) 2010-09-30 2012-04-05 株式会社カネカ 分岐高分子を含有する制振材料用組成物
JP5881292B2 (ja) * 2008-09-08 2016-03-09 国立大学法人京都大学 リビングラジカル重合法のための触媒

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000198825A (ja) * 1998-04-28 2000-07-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ブロック共重合体
US7056983B2 (en) 1998-04-28 2006-06-06 Kaneka Corporation Block copolymer
EP1182215A2 (en) 2000-08-25 2002-02-27 Kaneka Corporation Method for purification of vinyl polymers
WO2005003230A1 (ja) 2003-07-08 2005-01-13 Kaneka Corporation 硬化性組成物
EP2199347A1 (en) 2004-04-05 2010-06-23 Kaneka Corporation Curable composition
WO2007029733A1 (ja) 2005-09-08 2007-03-15 Kaneka Corporation 硬化性組成物
WO2007069600A1 (ja) 2005-12-13 2007-06-21 Kaneka Corporation 制振材用硬化性組成物および制振材
WO2007077888A1 (ja) 2005-12-28 2007-07-12 Kaneka Corporation 硬化性組成物
WO2007114134A1 (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Mitsui Chemicals, Inc. オレフィン系ブロックポリマーを含んでなる樹脂組成物およびその用途
WO2008041768A1 (fr) 2006-10-05 2008-04-10 Kaneka Corporation Composition durcissable
JP5881292B2 (ja) * 2008-09-08 2016-03-09 国立大学法人京都大学 リビングラジカル重合法のための触媒
WO2012043426A1 (ja) 2010-09-30 2012-04-05 株式会社カネカ 分岐高分子を含有する制振材料用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100222451B1 (ko) (메트)아크릴 및 비닐 단량체들의 제어된 라디칼중합 또는 공중합 반응 방법 및 수득된 (공)중합체들
KR100722171B1 (ko) 촉매 시스템, 이의 제조방법, 및 에틸렌과 공액 디엔과의공중합체의 제조방법
US6255448B1 (en) Polymerization in the presence of a β-substituted nitroxide radical
JP2946497B2 (ja) Fe、Ru、又はOs錯体の存在下で(メタ)アクリル単量体及びビニル単量体を制御下ラジカル(共)重合する方法並びに該方法により得られる(共)重合体
JPH09208616A (ja) スチレン系重合体の製造方法
BRPI0618487B1 (pt) complexo metaloceno boroidreto de lantanídeo, processos de preparação de um complexo e de copolimerização de pelo menos dois monômeros olefínicos e sistema catalítico
KR930003690B1 (ko) 알파-올레핀류의 중합반응 및 공중합반응촉매와 그 방법
JP3614468B2 (ja) リビング重合開始剤及びそれを用いる重合方法
US5084522A (en) Styrenic polymer containing pendant reactive tertiary structures and the preparation thereof
KR20010093120A (ko) 실일작용성 활성 양이온 중합체
JP2850432B2 (ja) 共重合体及びその製造方法
JPH04502488A (ja) プロピレンとオレフインとのシンジオタクチツク共重合体の製造法
US20030166804A1 (en) Trivalent organic lanthanoid complex, catalyst for production of (meth) acrylic polymer, and (meth) acrylic polymer
JPS6125732B2 (ja)
JPH0155284B2 (ja)
JP3620248B2 (ja) リビングラジカル重合開始剤系及びそれを用いる重合体の製造方法
JP2750145B2 (ja) ビニル系重合体の製造方法
US5476915A (en) Method for controlled synthesis of polymers
US5210148A (en) Styrenic polymer containing polyisobutylene side-chains
JPS63191811A (ja) 芳香族ビニル化合物重合用触媒及びそれを用いた芳香族ビニル化合物重合体の製造方法
KR0124953B1 (ko) 표면에 관능기가 있는 분산 고분자의 제조 방법
JPH0641232A (ja) 重合用触媒、それを用いた重合体の製造方法及び触媒成分の製造方法
JPH09157329A (ja) 置換アセチレン重合体の製造法
JP2000264914A (ja) リビングラジカル重合開始剤系及びそれを用いる重合体の製造方法
JPH11269216A (ja) スチレン系誘導体のリビングポリマーの製造方法