JP2750145B2 - ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

ビニル系重合体の製造方法

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JP2750145B2
JP2750145B2 JP1078155A JP7815589A JP2750145B2 JP 2750145 B2 JP2750145 B2 JP 2750145B2 JP 1078155 A JP1078155 A JP 1078155A JP 7815589 A JP7815589 A JP 7815589A JP 2750145 B2 JP2750145 B2 JP 2750145B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/12Esters of monohydric alcohols or phenols

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビニル系重合体の新規な製造方法に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、触媒成分の
1つとして高活性の有機ランタニド化合物を用いること
によって、高い立体規則性を有し、かつ分子量分布が狭
く、成形性及び物性に優れた不飽和カルボン酸エステル
重合体を温和な重合条件で効率よく製造する方法及びα
−オレフィン重合体を少ない有機アルミニウム化合物の
使用量で効率よく製造する方法に関するものである。
従来の技術 メタクリル酸メチルは低温ラジカル重合又はある種の
有機金属化合物を触媒とするイオン重合によって立体規
則性の高い重合体を与えることが知られている。このよ
うにして得られた立体規則性メタクリル酸メチル重合体
は、通常のラジカル重合で得られた重合体よりも二次転
移点が高く、実用的な成形素材として有望なものであ
る。特に高い立体規則性を有し、かつ分子量分布が狭い
メタクリル酸メチル重合体は、成形性及び物性に優れて
いることから注目されている。
従来、メタクリル酸メチルの立体規則性重合について
は種々の研究がなされており、例えばアルキルリチウム
を開始剤として、低温で重合を行うとシンジオタクチシ
チ−80%程度の重合体が得られることが報告されており
〔「アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Am.Chem.So
c.)、ディビジョン・オブ・ポリマー・ケミストリー
(Div.Polym.Chem.)」、第24巻、第103ページ(1983
年)〕、また、チーグラー型触媒を用いて低温で重合さ
せる方法(特公昭45−40059号公報、同46−9351号公
報)、特定の有機マグネシウム化合物を触媒として用
い、重合させる方法(特公昭45−40061号公報)などが
提案されている。しかしながら、これらの方法において
は、いずれも高い立体規則性を有するメタクリル酸メチ
ル重合体が得られているものの、その分子量分布につい
てはなんら検討がなされていない。
さらに、有機アルミニウム化合物/トリアルキルホス
フィン化合物錯体を重合開始剤として用い、立体規則性
メタクリル酸メチル重合体を製造する方法が提案されて
いる(特開昭63−117012号公報)。しかしながら、この
方法においては、高い立体規則性を有し、かつ重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが1.4〜
2.21と分子量分布の狭いメタクリル酸メチル重合体が得
られているものの、反応温度が−70℃以下と重合条件が
極めて厳しいという欠点がある。
このように、高い立体規則性を有し、かつ分子量分布
の狭い不飽和カルボン酸エステル重合体を温和な重合条
件で製造する方法は、まだ見い出されていないのが実状
である。
一方、α−オレフィンの重合においては、立体規則性
の重合体を与える高活性触媒として、通常マグネシウム
化合物とハロゲン化チタンとの反応生成物と、有機アル
ミニウム化合物との組合せから成るチーグラー型触媒が
用いられている。しかしながら、このような従来の触媒
系においては、多量の有機アルミニウム化合物を使用し
なければならないという問題がある。また、イッテルビ
ウムやサマリウムなどのランタニド金属系の化合物と有
機アルミニウム化合物との組合せから成る触媒系も知ら
れているが、この触媒系は活性が著しく低いという欠点
を有している。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、高い立体規則性
を有し、かつ分子量分布が狭く、成形性及び物性に優れ
た不飽和カルボン酸エステル重合体を温和な重合条件で
効率よく製造する方法、及びα−オレフィン重合体を少
ない有機アルミニウム化合物の使用量で効率よく製造す
る方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、不飽和カルボン酸エステルの重合におい
て、特定の有機ランタニド化合物と電子供与体との錯体
及び所望に応じて用いられる有機アルミニウム化合物の
組合せから成る触媒を用いることにより、またα−オレ
フィンの重合において、特定の有機ランタニド化合物と
電子供与体との錯体、及び有機アルミニウム化合物の組
合せから成る触媒を用いることにより、その目的を達成
しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
すなわち、本発明は、(イ)一般式 〔Cp〕2M …(I) (式中のCpはシクロペンタジエニル基又は置換シクロ
ペンタジエニル基、MはYb又はSmである) で表される有機ランタニド化合物と(ロ)電子供与体と
の錯体から成る触媒、又は、(A)前記錯体及び(B)
有機アルミニウム化合物の組合せから成る触媒の存在
下、不飽和カルボン酸エステルを重合させることを特徴
とする不飽和カルボン酸エステル重合体の製造方法、及
び(A)(イ)一般式 〔Cp〕2M (式中のCpはシクロペンタジエニル基又は置換シクロ
ペンタジエニル基、MはYb又はSmである) で表される有機ランタニド化合物と(ロ)電子供与体と
の錯体、及び(B)有機アルミニウム化合物の組合せか
ら成る触媒の存在下、α−オレフィンを重合させること
を特徴とするα−オレフィン重合体の製造方法を提供す
るものである。
まず、不飽和カルボン酸エステル重合体の製造方法に
ついて説明する。
本発明方法においては、該不飽和カルボン酸エステル
重合体は、(イ)成分の有機ランタニド化合物と(ロ)
成分の電子供与体との錯体から成る触媒、又は(A)該
錯体と(B)有機アルミニウム化合物との組合せから成
る触媒の存在下に、不飽和カルボン酸エステルを重合さ
せることにより得られる。
前記(イ)成分の有機ランタニド化合物としては、一
般式 〔Cp〕2M …(I) で表される化合物が用いられる。該一般式(I)中のCp
はシクロペンタジエニル基又はメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基などの低級アルキル基1
〜5個を有する置換シクロペンタジエニル基である。一
方MはYb及びSmの中から選ばれたランタニド系金属であ
る。
一方(ロ)成分の電子供与体としては、例えばテトラ
ヒドロフラン、フラン、ジヒドロフランなどのフラン
類、ピリジンやアルキル基などの置換基を有する置換ピ
リジンなどのピリジン類、トリアルキルホスフィン、ト
リアリールホスフィンなどのホスフィン類、トリアルキ
ルアミンなどのアミン類、ジエチルエーテルなどのエー
テル類などが挙げられる。
前記(イ)成分の有機ランタニド化合物と(ロ)成分
の電子供与体との錯体は、通常一般式 〔Cp〕2MLn …(II) (式中のLは電子供与体、nは1〜3の整数、Cp及びM
は前記と同じ意味をもつ) で表すことができる。
この錯体調製方法について、例えば前記一般式(II)
におけるnが3の錯体の場合は、前記一般式(I)で表
わされる有機ランタニド化合物と電子供与体とを、実質
上モル比1:3の割合で反応させることによって調製する
ことができるし、該nが2の錯体の場合は、ハロゲン化
ランタニドとシクロペンタジエニルアルカリ金属塩と
を、電子供与体の存在下に反応させることによって調製
することができる。
また、該nが1の錯体は、前記のようにして得られた
nが2の錯体を加熱することによって調製することがで
きる。
本発明における不飽和カルボン酸エステル重合体の製
造方法においては、触媒として、前記のようにして調製
された有機ランタニド化合物と電子供与体との錯体のみ
を用いても、十分に本発明の効果が得られるが、さらに
本発明の効果を高めるために、(A)成分として前記錯
体を、(B)成分として有機アルミニウム化合物を用
い、これらの組合せから成る触媒を使用することもでき
る。
該(B)成分の有機アルミニウム化合物は、一般式 AlR1mX3-m …(III) (式中のR1はアルキル基又はアリール基、Xは塩素、
臭素などのハロゲン原子、mは0<m≦3の関係を満た
す数である) で表わされる化合物を用いることができる。このような
アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオク
チルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジ
エチルアルミニウムモノクロリド、ジイソプロピルアル
ミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノ
クロリド、ジオクチルアルミニウムモノクロリドなどの
ジアルキルアルミニウムモノハライド、エチルアルミニ
ウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキ
ハライドなどを好適に使用することができる。これらの
アルミニウム化合物は1種用いてもよいし、2種以上組
み合わせて用いてもよい。
この(A)成分の錯体と(B)成分の有機アルミニウ
ム化合物は、別々に反応系に添加してもよいし、あらか
じめ該錯体を有機アルミニウム化合物で接触処理して使
用することもできる。
前記(B)成分の有機アルミニウム化合物は、通常
(A)成分の錯体中のランタニド系金属1モルに対し、
0.01〜100モル、好ましくは0.1〜10モルになるような割
合で用いられる。また、重合反応においては、前記触媒
は、通常モノマー1モルに対し、ランタニド系金属とし
て0.001〜100ミリモル、好ましくは0.01〜10ミリモルに
なるような割合で用いられる。
使用する原料の不飽和カルボン酸エステルとしては、
一般式 (式中のR2は水素原子又は低級アルキル基、R3はアル
キル基、シクロアルキル基又はアラルキル基、pは0又
は1〜20の整数である) で表わされるものが挙げられる。該不飽和カルボン酸エ
ステルの具体例としてはアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸ヘプチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オク
チル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル
酸ラウリル、アクリル酸ミリスチル、アクリル酸パルミ
チル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸ベンジルなど、及びこれらに対応するメ
タクリル酸エステル、エタクリル酸エステルなどが挙げ
られるが、これらの中で特にメタクリル酸メチルが好適
である。これらの不飽和カルボン酸エステルは1種用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この重合反応は、通常溶媒中において、一般に常圧な
いし50kg/cm2の圧力下、0〜100℃の範囲の温度で5分
〜10時間行われる。この際用いられる溶媒としては、例
えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンな
どの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンな
どの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素が挙げ
られる。これらの溶媒は1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
このようにして得られた不飽和カルボン酸エステル重
合体は、高い立体規則性を有し、かつ重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが1.1〜2.3の
範囲にあり、極めて狭い分子量分布を有している。
次に、α−オレフィン重合体の製造方法について説明
する。
本発明方法においては、該α−オレフィン重合体は、
前記の不飽和カルボン酸エステル重合体の製造において
用いられる触媒と同様の触媒、すなわち(A)(イ)前
記一般式(I)で表される有機ランタニド化合物と
(ロ)電子供与体との錯体、及び(B)有機アルミニウ
ム化合物との組合せから成る触媒の存在下、α−オレフ
ィンを重合させることにより得られる。この場合、該
(B)成分の有機アルミニウム化合物は必須成分として
必要である。
前記(A)成分の錯体と(B)成分の有機アルミニウ
ム化合物は、別々に反応系に添加してもよいし、あらか
じめ該錯体を該有機アルミニウム化合物で接触処理して
使用することもできる。
該(A)成分の錯体と(B)成分の有機アルミニウム
化合物との使用割合については、該(B)成分の有機ア
ルミニウム化合物は、前記の不飽和カルボン酸エステル
の重合の場合と同様に、(A)成分の錯体中のランタニ
ド系金属1モルに対し、通常0.1〜10モルになるような
割合で用いられる。このように、本発明方法において
は、従来のチーグラー型触媒における有機アルミニウム
化合物の量に比べてはるかに少ない有機アルミニウム化
合物の量で十分である。この量が0.01ミリモル未満で
は、活性が不十分であるし、10ミリモルを超えると反応
終了後、触媒の除去工程が必要となる。
使用する原料のα−オレフィンとしては、例えばエチ
レン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−
メチルペンテン−1、スチレン、α−メチルスチレンな
どが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
α−オレフィンの重合方法については特に制限はな
く、例えば溶液重合法、懸濁重合法、気相重合法、バル
ク重合法などいずれの方法も用いることができる。ま
た、通常反応温度は0〜150℃、反応圧は常圧ないし100
kg/cm2の範囲で選ばれ、反応時間は5分ないし10時間程
度である。
発明の効果 本発明によると、触媒成分の1つとして高活性の有機
ランタニド化合物を用いることにより、不飽和カルボン
酸エステルの重合においては、高い立体規則性を有し、
かつ分子量分布が狭く、成形性及び物性に優れた不飽和
カルボン酸エステル重合体を温和な重合条件で効率よく
製造することができるし、また、α−オレフィンの重合
において、従来のチーグラー型触媒に比べて、はるかに
少ない有機アルミニウム化合物の使用量でα−オレフィ
ン重合体を効率よく製造することができる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
実施例1 (1)触媒(C5Me5)2Yb(THF)2の調製 アルゴン置換した1フラスコに、YbCl212.2g(50ミ
リモル)と脱気乾燥したテトラヒドロフラン(THF)200
mlとを入れ、よくかきまぜながらこの懸濁液にペンタメ
チルシクロペンタジエニルナトリウム塩〔(C5Me5)Na〕
のTHF溶液(100ミリモル)を滴下し、12時間還流したの
ち、溶媒を減圧留去して乾固させ、次いでこの濃紫赤の
残渣に脱気乾燥したジエチルエーテル300mlを加え、上
澄みをとった。さらに、沈殿部をもう一度ジエチルエー
テル300 mlで抽出し、先に抽出した溶液と合併し、この緑色の抽
出液を減圧下に約2/3に濃縮したのち、−10℃に冷却し
て、赤色の(C5Me5)2Yb(THF)2を収率80%で得た。
(2)MMAの重合 前記(1)で得たYb錯体の(C5Me5)2Yb(THF)20.5ミリ
モルをトルエン10mlに溶解して、0.05M触媒母液を調製
した。
200ml反応容器に、トルエン80mlを入れ、さらに前記
触媒母液1ml(0.05ミリモル)を加え、系を0℃に冷却
し、これに、あらかじめ0℃に冷却した脱気乾燥メタク
リル酸メチル(MMA)25ミリモルをよくかきまぜながら
滴下した。引き続きかきまぜながら、0℃で60分間保持
したのち、反応液を塩酸/メタノール混合液にあけ、生
じた白色沈殿をろ取し、メタノールで洗浄後乾燥した。
得られたポリマーの分子量はGPC(クロロホルム溶
媒)により、またタクティシティーは1H−NMR(270MH
z)によりトライアッドから求めた。その結果を第1表
に示す。
実施例2 (1)触媒(C5Me5)2Yb(THF)の調製 (C5Me5)2Yb(THF)2を100ml容器を入れ、10-2mmHgの減
圧下、90℃で2時間保持したところ、オレンジ色の(C5M
e2)2Yb(THF)が定量的に得られた。これをトルエン−ヘ
キサン混合溶媒から再結晶して、精製(C5Me5)2Yb(THF)
を収率76%で得た。
このものについて、1H−NMR(C6D6、30℃、100MHz)
分析を行ったところ、δ2.12(S、30H、C5Me5)、1.43
(m、4H、THF)、3.40(m、4H、THF)であった。
(2)MMAの重合 前記(1)で調製した触媒を用い、重合時間を30分と
した以外は、実施例1と同様にして重合を行った。その
結果を第1表に示す。
実施例3 (1)触媒(C5Me5)2Yb(μ−Et)AlEt2・THFの調製 200ml容器に、(C5Me5)2Yb(THF)10ミリモルとトルエン
100mlを入れ、次いで、これにトリエチルアルミニウム
(AlEt3)10ミリモルのトルエン溶液を滴下して、30分間
かきまぜた。次に、溶媒を留去したのち、残渣を脱気乾
燥ヘキサン100mlで抽出したのち、その抽出液を減圧下
で濃縮し、−10℃に冷却したところ、緑色の(C5Me5)2Yb
(μ−Et)AlEt2・THFが約50%の収率で得られた。
このものについて、1H−NMR(C6D6、30℃、100MHz)
分析を行ったところδ0.06(q、J=8.0Hz、6H、−Al
−CH2−)、1.16(t、J=8.0Hz、9H、−CH3)、2.09
(S、30H、C5Me5)、1.14(m、4H、THF)、3.48
(m、4H、THF)であった。
(2)MMAの重合 前記(1)で調製した触媒を用い、重合時間を20分と
した以外は、実施例1と同様にして重合を行った。その
結果を第1表に示す。
実施例4 実施例1の(1)において、THFの代わりにピリジン
を用いた以外は、同様に操作して(C5Me5)2Yb(Py)2を調
製した。次にこの触媒を用い、実施例1の(2)と同様
にしてMMAの重合を行った。その結果を第1表に示す。
実施例5〜12 実施例2の(1)で調製した(C5Me5)2Yb(THF)0.5ミリ
モルをトルエン10mlに溶解し、0.05M触媒母液を調製し
た。
次に、200mlの反応容器に、トルエン80mlと前記触媒
母液1ml(0.05ミリモル)を入れたのち、さらに第1表
に示す種類と量の有機アルミニウム化合物をこれに加
え、系を0℃に冷却し、次いで、これにあらかじめ0℃
に冷却した脱気乾燥MMA25ミリモルをよくかきまぜなが
ら滴下した。引き続きかきまぜながら、0℃で所定時間
保持したのち、反応液を塩酸/メタノール混合液中にあ
け、生じた白色沈殿をろ取し、メタノール洗浄後、減圧
で乾燥した。結果を第1表に示す。
実施例13 実施例1において、モノマーをt−ブチルメタアクリ
レート(TBMA)としたこと以外は実施例1と同様にした
結果を第1表に示す。
実施例14 実施例2において、モノマーとしてMMAの代わりにメ
タクリル酸t−ブチル(TBMA)を用い、かつ重合時間を
60分とした以外は、実施例2と同様にして実施した。そ
の結果を第1表に示す。
実施例15 実施例3において、モノマーとしてMMAの代わりにTBM
Aを用い、かつ重合時間を10分とした以外は、実施例3
と同様にして実施した。その結果を第1表に示す。
実施例16 反応容器に、トルエン80mlと(C5Me5)2Yb(μ−Et)Al
Et2・THF(0.05ミリモル)のトルエン溶液を入れ、さら
に、よくかきまぜながら、これに脱気乾燥スチレン25ミ
リモルを滴下して、60℃で8時間反応させたのち、反応
液を塩酸/メタノール混合液中にあけ、次いで生成した
白色沈殿をろ取し、乾燥した。ポリマー収率は30%であ
った。このものは、NMR解析の結果、アタクチックであ
り、GPCによる分子量測定の結果、Mwは2万であった。
実施例17 (C5Me5)2Yb(μ−Et)AlEt2・THF0.063g(0.1ミリモ
ル)をトルエン40mlに溶解した。この溶液を−78℃に冷
却し、一度真空にしてから、エチレンガスを導入し、
(3lガスバック使用)、室温で6時間かきまぜた。次い
で、反応混合液を塩酸/メタノール混合液中にあけたの
ち、沈殿した白色固体をろ取し、メタノール洗浄後、減
圧乾燥した。結果を第2表に示す。
実施例18 (C5Me5)2Yb(THF)0.1ミリモルとトリエチルアルミニウ
ム0.1ミリモルをトルエン40mlに溶解した。この溶液を
−78℃に冷却し、一度真空にしてエチレンガスを導入し
(3lガスバック使用)、室温で6時間かきまぜた。次い
で、反応混合物を塩酸/メタノール混合液中にあけたの
ち、沈殿した白色固体をろ取し、メタノールで洗浄後、
減圧乾燥した。結果を第2表に示す。
比較例1、2 触媒として(C5Me5)2Yb(THF)及び(C5Me5)2Yb(THF)3
それぞれ用い、トリエチルアルミニウムを添加しなかっ
たこと以外は、実施例19と同様にして重合を試みたが、
重合生成物は得られなかった。
実施例19 (1)触媒(C5Me5)2Sm(μ−Et)AlEt2・THFの調製 SmI2(THF)22.7g(5.0ミリモル)をTHF50mlに溶解した
溶液に、ペンタメチルシクロペンタジエニルカリウム塩
〔(C5Me5)K〕1.9g(11.0ミリモル)を加え、室温で4時
間かきまぜたのち、THFを減圧下で留去した。次いで、
この残渣にトルエン50mlを添加して、10時間激しくかき
まぜたのちろ過し、ろ液中のトルエンを留去させたとこ
ろ、(C5Me5)2Sm(THF)が収率70%で得られた。
次に、このようにして得られた(C5Me5)2Sm(THF)10ミ
リモルとトルエン100mlを200ミリモルの容器に入れ、さ
らにこれにトリエチルアルミニウム10ミリモルを滴下
し、室温で30分間かきまぜたのち、トルエンを減圧下で
除去した。次にこの残渣に脱気乾燥ヘキサン100mlを加
え、激しくかきまぜたのちろ過し、ろ液を濃縮したとこ
ろ、(C5Me5)2Sm(μ−Et)AlEt2・THFが収率約50%で得
られた。
(2)エチレンの重合 触媒として(1)で得られた(C5Me5)2Sm(μ−Et)Al
Et2・THFを用いた以外は、実施例17と同様にして重合を
行い、白色固体を得た。その結果を第2表に示す。
実施例20 実施例18において(C5Me5)2Yb(THF)の代わりに、実施
例19の(1)と同様にして得られた(C5Me5)2Sm(THF)を
用いた以外は、実施例18と同様にして重合を行い、白色
固体を得た。その結果を第2表に示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 〔Cp〕2M (式中のCpはシクロペンタジエニル基又は置換シクロペ
    ンタジエニル基、MはYb又はSmである) で表わされる有機ランタニド化合物と(ロ)電子供与体
    との錯体から成る触媒の存在下、不飽和カルボン酸エス
    テルを重合させることを特徴とする不飽和カルボン酸エ
    ステル重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】(A)(イ)一般式 〔Cp〕2M (式中のCpはシクロペンタジエニル基又は置換シクロペ
    ンタジエニル基、MはYb又はSmである) で表わされる有機ランタニド化合物と(ロ)電子供与体
    との錯体、及び(B)有機アルミニウム化合物の組合せ
    から成る触媒の存在下、不飽和カルボン酸エステルを重
    合させることを特徴とする不飽和カルボン酸エステル重
    合体の製造方法。
  3. 【請求項3】(A)(イ)一般式 〔Cp〕2M (式中のCpはシクロペンタジエニル基又は置換シクロペ
    ンタジエニル基、MはYb又はSmである) で表わされる有機ランタニド化合物と(ロ)電子供与体
    との錯体、及び(B)有機アルミニウム化合物の組合せ
    から成る触媒の存在下、α−オレフィンを重合させるこ
    とを特徴とするα−オレフィン重合体の製造方法。
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