JPH11255812A - 分子量分布の狭い超高分子量ポリマー、その製造方法および用途 - Google Patents

分子量分布の狭い超高分子量ポリマー、その製造方法および用途

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JPH11255812A
JPH11255812A JP10062484A JP6248498A JPH11255812A JP H11255812 A JPH11255812 A JP H11255812A JP 10062484 A JP10062484 A JP 10062484A JP 6248498 A JP6248498 A JP 6248498A JP H11255812 A JPH11255812 A JP H11255812A
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Hajime Yasuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な分子量分布の狭いアクリル酸エステル
の超高分子量ポリマーを提供することであり、低分子量
成分の非常に少ないアクリル系粘着剤組成物を提供する
ことである。また、分子量分布の狭い高分子量アクリル
酸エステルポリマーの安定的な製造方法を提供すること
である。 【構成】 数平均分子量80万以上、分子量分布1.0
1〜1.40である分子量分布の狭いアクリル酸エステ
ルの超高分子量ポリマー。これを用いた粘着剤組成物及
び耐熱性・耐応力性に優れた粘着テープ、ラベルまたは
シートである。また、高分子量アクリル酸エステルポリ
マーの製法において、重合開始を−30゜C以下で行
い、続いて−20゜C〜20゜Cに昇温して重合する製造
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子量分布が狭い超高
分子量のアクリル酸エステルポリマーおよびその製造方
法に関するものである。また、本発明はそれらポリマー
を含んでなる粘着剤組成物およびそれを用いて得られる
粘着製品、具体的には粘着テープ、ラベルまたはシート
等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、分子量分布が狭く超高分子量ポリ
マーを得る方法としてメタクリル酸メチルをサマリウム
化合物を用いてアニオン重合する方法(特開平3−26
3412)が知られている。しかしながら、メタクリル
酸エステルとは異なりα位にメチル基を有しないアクリ
ル酸エステルにおいては高分子量ポリマーを得ることが
困難であり、仮に高分子量ポリマーが得られたとしても
分子量分布の広いものとなってしまう。また、ラジカル
重合では高分子量ポリマーが得られるが、分子量分布は
通常2.0以上の広い分布となってしまう。
【0003】分子量分布の狭いアクリル酸エステルポリ
マーの製造に関する技術としては、金属化合物を用いた
アニオン重合が広く知られている。例えば、ナトリウム
ビフェニルを用いる方法(A.Roig,J.Polym.Sci.,B3,17
1,1965)、アルミニウムポルフィリンを用いる方法(特
開平1−259008)、ビスペンタメチルシクロペン
タジエニルサマリウムハイドライドを用いる方法(特開
平3−263412、日本ゴム協会誌,91-99,70,1997)
が知られているが、生成するポリマーの数平均分子量は
一般的に数万〜十数万と小さいものであったり、たとえ
数平均分子量50万のものが得られたとしても重合速度
が極めて遅い、重合条件によっては再現性が乏しい、分
子量分布が1.50を越えて広くなってしまう、などの
問題点があった。特に数平均分子量50万の高分子量ア
クリル酸エステルポリマーとしては比較的分子量を上げ
易いアクリル酸エチルを用いた例があるのみで、アクリ
ル酸ブチルよりも大きな側鎖を有するアクリル酸エステ
ルを用いた例は、これまで知られていない。
【0004】アクリル酸エステルポリマーは、粘着剤に
しばしば使用され、耐候性、耐熱性、再剥離性、耐アレ
ルギー性があることを特徴としている。しかしながら、
アクリル酸エステルポリマーの低分子量成分は、耐熱性
の低下、再剥離時の被着体表面への移行による汚れを招
くことが知られており、できるだけ低分子成分を含まな
いことが求められている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低
分子量成分の少ない、つまりは分子量分布の狭いアクリ
ル酸エステルの超高分子量ポリマーを得ることであり、
新規な製造方法を提供するものである。詳しくは、特定
構造を有する希土類金属錯体を重合触媒として用いる重
合において、低温で重合を開始しその後昇温することに
より得られる分子量分布の狭いアクリル酸エステルの超
高分子量ポリマー及びその製造方法に関するものであ
る。
【0006】また、本発明の別な課題は、当該ポリマー
から得られる耐熱性が良好な粘着剤組成物およびそれを
用いてなる粘着製品、具体的には、粘着テープ、ラベル
及びシート等に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題解決の
ため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、一般式
(1)で表される、特定構造の希土類金属錯体、 Cp*2LnR (1) (ここで、Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニル
アニオンを表し、LnはSm,Y,Yb,La,Luか
ら選択される少なくとも1種の金属原子を表し、Rは水
素、CH3、CH(SiMe32、C(SiMe33
ら選択される少なくとも1種の基を表す。)をアクリル
酸エステルの重合触媒に用い、さらに温度条件として、
−30゜C以下の温度で重合を開始し−20゜C〜20゜Cの
温度で重合を継続、ポリマー鎖を成長させることによ
り、−78゜C程度の一定温度で長時間重合する場合の触
媒失活による高分子量化の困難さや0゜C近辺で重合を開
始する場合の急激な発熱による重合触媒の失活や分子量
分布の広がりなどがなく、かつ重合はすみやかにリビン
グ的に進行し、これまでに得られたことのない分子量分
布の狭い超高分子量のアクリル酸エステルポリマーが得
られることを見出した。また、当該ポリマーは従来の粘
着剤と比較して耐熱性に優れていることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0008】本発明は、特定構造の希土類金属錯体を重
合触媒として、重合の進行に伴い重合温度を2段階に設
定することで得られる分子量分布の狭い超高分子量のア
クリル酸エステルポリマー及びその製造方法に関する。
また、本発明は、当該ポリマーから得られる耐熱性の良
好な粘着剤組成物およびそれを用いてなる粘着製品、具
体的には、粘着テープ、ラベル及びシートに関する。
【0009】本発明の超高分子量ポリマーは超高分子量
でありながら、従来より狭い分子量分布を示し、低分子
量成分による耐熱性の低下が少ないので好ましい。ま
た、本発明の超高分子量ポリマーは超高分子量でありな
がら、分子量分布が1.01〜1.40と好ましい範囲
である。
【0010】本発明で使用される触媒は、ビスペンタメ
チルシクロペンタジエニルサマリウムハイドライド、ビ
スペンタメチルシクロペンタジエニルイットリウムハイ
ドライド、ビスペンタメチルシクロペンタジエニルイッ
テルビュウムハイドライド、ビスペンタメチルシクロペ
ンタジエニルランタナムハイドライド、ビスペンタメチ
ルシクロペンタジエニルルテチウムハイドライド、ビス
ペンタメチルシクロペンタジエニルサマリウムメチル、
ビスペンタメチルシクロペンタジエニルイットリウムメ
チル、ビスペンタメチルシクロペンタジエニルイッテル
ビュウムメチル、ビスペンタメチルシクロペンタジエニ
ルランタナムメチル、ビスペンタメチルシクロペンタジ
エニルルテチウムメチル、ビスペンタメチルシクロペン
タジエニルサマリウムビストリメチルシリルメチル、ビ
スペンタメチルシクロペンタジエニルイットリウムビス
トリメチルシリルメチル、ビスペンタメチルシクロペン
タジエニルイッテルビュウムビストリメチルシリルメチ
ル、ビスペンタメチルシクロペンタジエニルランタナム
ビストリメチルシリルメチル、ビスペンタメチルシクロ
ペンタジエニルルテチウムビストリメチルシリルメチ
ル、ビスペンタメチルシクロペンタジエニルサマリウム
トリストリメチルシリルメチル、ビスペンタメチルシク
ロペンタジエニルイットリウムトリストリメチルシリル
メチル、ビスペンタメチルシクロペンタジエニルイッテ
ルビュウムトリストリメチルシリルメチル、ビスペンタ
メチルシクロペンタジエニルランタナムトリストリメチ
ルシリルメチル、ビスペンタメチルシクロペンタジエニ
ルルテチウムトリストリメチルシリルメチルおよびこれ
らの化合物のエーテラート、テトラヒドロフラレートな
どが上げられ、ビスペンタメチルシクロペンタジエニル
サマリウムメチルテトラヒドロフラレートが特に好まし
い。
【0011】これらの化合物は、公知の方法(Will
ium J.Evans,L.R.Chamberla
in,Tamara A.Ulibarri,and
Joseph W.Ziller J.Am.Che
m.Soc.,1998,110,6423−643
2)で合成されるが、合成方法により限定されるもので
はない。
【0012】本発明に使用されるアクリル酸エステル
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソアミル、
アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸ジシク
ロペンタジエニル、アクリル酸アダマンチル、アクリル
酸ノルボルニル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステ
アリルなどの炭素数1〜30のアルキルエステルを、一種
または二種以上を混合して使用することができる。ま
た、重合に支障のない範囲内で、メタクリル酸エステル
などその他モノマー成分を加えることは可能である。使
用できるモノマーとしては、重合性、粘着剤物性を考慮
してアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸オクチル、が好ましい。
【0013】重合は、ヘリウム、窒素、アルゴンなどの
不活性気体中、アクリル酸エステルに対して0.001
モル%〜0.06モル%の上記希土類金属錯体を触媒と
して使用し、重合開始1時間〜3時間は−30゜C以下
の温度で重合を行い、続いて−20゜C〜20゜Cに昇温し
て0.5時間〜5時間重合を継続することにより行われ
る。好ましい不活性ガスはアルゴンである。好ましい触
媒量は、アクリル酸エステルポリマーの分子量を50万
以上にする観点から、モノマーに対して0.001〜
0.06モル%である。
【0014】アクリル酸エステルポリマーの分子量を8
0万以上にする観点からは、モノマーに対して0.00
1〜0.04モル%が好ましい。特に、数平均分子量を
100万以上にするためには、モノマーに対して0.0
01〜0.03モル%が好ましい。
【0015】触媒量が0.001モル%を下回ると十分
な重合速度が得られないばかりでなく、触媒が失活して
重合が進行しない場合があるので好ましくない。また、
0.06モル%を超える場合は、十分に高分子量のポリ
マーが得られないので好ましくなく、80万以上の超高
分子量アクリルエステルポリマーを得るためには0.0
4モル%超えないことがより好ましい。
【0016】重合温度は、微量の触媒が定常的に重合開
始するまでを−30゜C以下の低温で行い、然る後昇温
することで重合速度を適度に上げて超高分子量ポリマー
を得る。重合開始温度を−10゜Cよりも高くすると、
急激な発熱が認められ分子量分布が広がったり触媒が失
活して分子量が上がらないため、−30゜C以下で行うの
が好ましく、特に−78゜Cが好ましい。また、−30゜
Cより低温で重合を継続した場合は極端に重合時間が長
かったり触媒が失活して分子量が上がらなかったりする
不都合があり、20゜Cより高温で重合を継続した場合は
触媒が失活して分子量が所定の大きさにならない、分子
量分布が広がるなどの不都合が生じる。よって、−20
゜C〜20゜Cの温度範囲で重合を継続するのが好まし
く、特に0゜Cが好ましい。
【0017】重合において、溶剤を使用することができ
る。塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハ
ロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ランなどを完全に脱水したものを使用できる。トルエン
は水の除去が容易であるため特に好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定される
ものではない。
【0019】分子量測定;ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ(GPC)による測定、実施例、比較例で得
られたポリマーは、東ソー株式会社製SC−8010、
カラムTSKgel(G2000HHR,G3000H
HR,G4000HHR,G5000HHR各一本を連
結して使用)、クロロホルム溶剤を用いて、標準ポリス
チレン換算の分子量を求めた。
【0020】(実施例1)十分に乾燥アルゴンガス置換
した100mlのシュレンクに公知の方法で合成されたビ
スペンタメチルシクロペンタジエニルサマリウムメチル
31.2μmol(モノマーに対して0.026モル%)
とdry−トルエン80mlを投入し磁気撹拌器を用い
て撹拌しながら重合温度−78゜Cに調整した。これに
カルシウムハイドライドおよびモレキュラーシーブ4ナ
により乾燥したアクリル酸ブチル15.36g(0.1
2mol)を注射器で加えた。3時間後重合温度を0℃
とし、さらに3時間撹拌した。反応は急激な発熱もなく
穏やかに進行した。反応液を多量のメタノール中にあけ
ポリマーを析出させ洗浄、乾燥後秤量、GPC測定を行
った。得られたアクリル酸ブチルポリマーの数平均分子
量は157万であり、分子量分布は1.31であった。
【0021】(実施例2)実施例1において、アクリル
酸ブチルをアクリル酸エチル24.0g(0.24mo
l、触媒量はモノマーに対して0.013モル%)加え
た以外は同様の操作を行い、数平均分子量154万、分
子量分布1.29のアクリル酸エチルポリマーを得た。
【0022】(実施例3)実施例1において、アクリル
酸ブチル15.36gの代わりにアクリル酸2−エチル
ヘキシル15.5g(0.084mol、触媒量はモノ
マーに対して0.037モル%)を使用する以外は同様
の操作を行い、数平均分子量51.6万、分子量分布
1.05のアクリル酸2−エチルヘキシルポリマーを得
た。
【0023】(実施例4)実施例1において、アクリル
酸ブチル15.36gの代わりにアクリル酸メチル2
6.8g(0.312mol、触媒量はモノマーに対し
て0.01モル%)を使用する以外は同様の操作を行
い、数平均分子量143万、分子量分布1.28のアク
リル酸メチルポリマーを得た。
【0024】(比較例1)実施例1において、重合温度
を最初から0℃とした以外は同様の操作を行ったとこ
ろ、急激な発熱が認められ、内部温度が15゜Cまで上昇
した。この点から、工業的規模へスケールを上げること
は不可能と考えられる。また得られたポリマーは、数平
均分子量49.1万、分子量分布1.69であり、分子
量分布の広いものであつた。
【0025】(比較例2)実施例1において、重合温度
を最初から最後まで−78℃で15時間重合を行う以外
は同様の操作を行なった。重合は急激な発熱も認められ
ず、穏やかに進行したが、得られたポリマーは、数平均
分子量38.3万、分子量分布1.19であった。数平
均分子量が小さく、重合の途中で触媒が失活したものと
思われる。
【0026】(比較例3)実施例2において、重合温度
を最初から0℃とした以外は同様の操作を行ったとこ
ろ、急激な発熱が認められ、内部温度が20゜Cまで上
昇した。工業的スケールでは合成に危険が伴うため、合
成は困難であると考えられる。得られたポリマーは、数
平均分子量145万、分子量分布1.56であり、急激
な発熱のため分子量分布が広がったものと推定される。
【0027】(比較例4)十分に窒素置換されたフラス
コにアクリル酸ブチル100g、酢酸エチル50gを取
り、60゜Cに加熱・昇温した。続いて、アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)0.1gを酢酸エチル35
0g溶液を5時間かけて滴下した。その後、さらに5時
間重合を続けた。得られたアクリル酸ブチルポリマーの
数平均分子量は25.7万、分子量分布9.77であ
り、分子量は大きいが、分子量分布の広いものであっ
た。
【0028】(実施例5,比較例5)実施例1で得られ
たアクリル酸ブチルポリマーと重量平均分子量の近似し
ている比較例4の比較用アクリル酸ブチルポリマー(そ
れぞれMw=206万、256万)の物性比較をするた
め、20%酢酸エチル溶液に調整した後離形紙上に塗
工、熱風循環オーブン中にて100゜Cで3分間乾燥さ
せ、50μPETフィルムに転写して試験片とした。粘
着層厚みは25μとした。
【0029】プローブタックは、温度23℃、接触圧力
100gf/cm2、プローブ直径5mm、接触時間1
sec、引き離し速度1cm/secの条件で測定し
た。40℃保持力は、被着体SUS、貼り付け面積25
mm×25mm、荷重1kgの条件で落下までの時間を
測定した。時間の長いものほど耐熱性・耐応力性に優れ
ている。得られた結果を表.1に示す。
【0030】本発明のポリマーは40゜C保持力が良好
であり、耐熱性・耐応力性に優れることが分った。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の分子量分布の狭いアクリル酸エ
ステルの超高分子量ポリマーは、本発明により初めて得
られた新規ポリマーであり、粘着剤として耐熱性・耐応
力性にすぐれるものであった。また、本発明の製造方法
は安定的に再現性の良いポリマーを与え、工業的にも優
れた方法であるとともに、新規な分子量分布の狭いアク
リル酸エステルの超高分子量ポリマーの製造を可能とし
た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸エステルを用いてなるポリマー
    であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィで測
    定される数平均分子量(Mn)が80万以上であり、重量
    平均分子量(Mw)との比で表される分子量分布(Mw/M
    n)が1.01〜1.40であることを特徴とする分子
    量分布の狭い超高分子量ポリマー。
  2. 【請求項2】アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチル
    ヘキシル、アクリル酸オクチルから選ばれる一種以上か
    らなるアクリル酸エステルを用いてなるポリマーであっ
    て、ゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定され
    る数平均分子量が50万以上であり、重量平均分子量と
    の比で表される分子量分布が1.01〜1.40である
    ことを特徴とする分子量分布の狭い超高分子量ポリマ
    ー。
  3. 【請求項3】数平均分子量(Mn)が100万以上である
    ことを特徴とする請求項1,2のいずれかに記載の分子
    量分布の狭い超高分子量ポリマー。
  4. 【請求項4】下記一般式(1)で表される希土類金属錯
    体を重合触媒として用いるアクリル酸エステルの重合方
    法において、重合の開始を−30゜C以下の温度で行い、
    続いて−20゜C〜20゜Cに昇温して重合を継続すること
    を特徴とする分子量分布の狭い超高分子量ポリマーの製
    造方法。 Cp*2LnR (1) (ここで、Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニル
    アニオンを表し、LnはSm,Y,Yb,La,Luか
    ら選択される少なくとも1種の金属原子を表し、Rは水
    素、CH3、CH(SiMe32、C(SiMe33
    ら選択される少なくとも1種の基を表す。但しMeはメ
    チル基である。)
  5. 【請求項5】請求項1〜3に記載の分子量分布の狭い超
    高分子量ポリマーを含んでなる粘着剤組成物。
  6. 【請求項6】請求項5記載の粘着剤組成物を用いたこと
    を特徴とする粘着製品。
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