JP3613769B2 - 連続して繊維物質の薄いウエブを二次元的に監視する装置 - Google Patents

連続して繊維物質の薄いウエブを二次元的に監視する装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は繊維物質の薄いウエブ中の存在物を工程中で実時間で測定し制御する方法と装置に関する。提示した実施例においては,かかる存在物は綿と他の繊維物質中の個々の繊維,ネツプ,不純物粒子を含む。この薄いウエブは工程から得た物質サンプルから意図的に形成したものでも良いし,あるいはある種の工程処機械中に元々存在するものであつても良い。側定はイメージ分析により行い,スペクトル範囲を広げた電荷結合素子(CCD)カメラに基づくものが好ましい。
【0002】
本発明の分野を更に説明すると,連続的に運転されている繊維生産工程機械から工程中のサンプルを取得するための手段が提供される。これによりメージ分析は空間的(spatial),スペクトル的(spectral),時間的(temporal),パターン認識又はフイルタリング(filtering)(SSTF)を可能とする。このSSTFで薄いウエブ中の個々の存在物の同定が可能となる。
【0003】
【従来の技術】
ネツプとか不純物の粒子が繊維物質中に存在することは,これらへの厳しさが増しているだけに問題である。例えば綿花の生産と収穫の技術は繰綿や繊維工場の初めの段階でより積極的なクリーニング操作を必要としている。このような操作は異物や不純物を取り除くけれども,多くの場合不純物はもつと細かい粒子に砕かれ,その中には繊維の塊の中に残つてしまうものもある。こうなると後の工程で除去するのはもつと困難となる。もつと悪いことにはこのように益々積極的に行われるようになるクリーニングによつてネツプ形成のレベルが増大してしまう。従つてそれらを最適に制御するために,繰綿や工場においてこれらの好ましくない存在物のレベルを連続的に監視することが益々重要となつてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
多くの生産環境においては,工程を流れるものを100%監視することは全く不可能であり,測定には工程中にある物質のサンプルを取得しなければならない。繊維工程機械中でサンプリングに利用できる繊維の状態は房状かスライバ状である。代表するサンプルを獲得することが必要であり,これをイメージ分析測定用に薄いウエブ状に準備しなければならない。最近開発されたイメージ分析技術を賢明に適用して工程のスループツトを100%監視できるような顕著な例外がある。その良い例は後に実施例において述べるように,カード機の薄いウエブを監視することである。以前の方法や装置では圧倒的に高価なものとなるか,あるいは実用にならないイメージ解析の適用となつてしまう。本発明はこれらの困難を克服するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によりカードウエブの品質を制御するためのオンライン監視が提供される。好ましくない存在物は100%の薄いカードウエブ中から発見され(Found),後工程中での,あるいは結局はこれから生産される繊維製品の販売価格上へのインパクトの厳しさに関して識別され(Identified),ウエブからかかる存在物を取り除く(exclude)ために優先性を持つた制御が行われる。このようなウエブのクリーニング処置を頭文字を組み合わせた″FIX”で識別する。
【0006】
本発明による特殊な面によれば,繊維物質のウエブを監視するための装置が提供される。ウエブは繊維処理工程機械で処理している間でも監視できるし,又は繊維処理工程機械から離れて形成することもできる。ウエブには繊維,不純物と言つた複数の存在物が含まれている。イメージングユニツトはウエブから電磁放射を受け,これに応答してイメージ信号を生じる。このイメージ信号は存在物を含むウエブのイメージに対応するもので,ウエブはイメージングユニツトに相対運動を行つている。イメージングユニツトはウエブの相対的運動の方向に直角の方向にウエブをよぎつている少なくとも1つの筋を繰り返し走査する。コンピユータはイメージングユニツトからイメージ信号を受け,これに対応したデイジタルデータを生じる。コンピユータはこのデイジタルデータを分析し,そのデータ分祈を基にウエブ中の興味のある存在物を見つけ出す。更にコンピユータは発見した興味ある存在物のパラメータを求め,ウエブ中の興味ある存在物のパラメータを示す出力信号を生じる。
【0007】
本発明の他の面によれば,イメージングユニツトとコンピユータは更に受け取つた電磁放射からウエブの同じ場所について複数の光学的イメージを生じるための,スペクトル格子やプリズムと言つた弁別装置を含み,これら光学的イメージは互いに他のイメージからそのスペクトル内容において区別されている。コンピユータは複数の光学的イメージに対応して複数のデイジタルデータを生じ,このデイジタルデータを分析して,興味ある存在物のイメージを見出す。またコンピユータは複数のデイジタルデータ表現の分析をもとに,興味ある存在物で生じた電磁放射のスペクトル内容を求める。
【0008】
本発明の他の面によれば,更にイメージングユニツトにはウエブの同じ部分の時間的に離れた複数のイメージを生じるための装置が含まれる。実施例にはウエブからの電磁放射を受け,その一部をブロツクし,またその空間的に離れた少なくとも第1,第2の部分を伝送するためのマスクが配置されている。イメージング光学系は電磁放射の空間的に離れた第1,第2のイメージの焦点を検出器のアレイ上に結び,その検出器は電磁放射の空間的に離れた第1,第2の部分に対応するイメージ信号を生じる。
【0009】
また本発明の他の面によれば,イメージングユニツトはウエブの同じ部分について時間的に分離された少なくとも第1,第2のイメージを生じる。第1の時間的に分離されたイメージはウエブが第1照明条件で照らされている間に生じ,第2の時間的に分離されたイメージはウエブが第1照明条件とは異なつた第2照明条件で照らされている間に生じる。1つの実施例では,第1の照明条件はウエブの前面からの照明であり,第2の照明条件はウエブの裏面からの照明である。コンピユータは存在物の見かけ上の大きさ,見かけ上の形状,見かけ上の色などに従つて存在物の分類も行う。
【0010】
【実施例】
本発明は以下の提案された実施例の詳細な説明と添付の図面によつてよく理解されるであろう。
【0011】
図1はダクト11中を矢印13の方向に空気搬送されている繊維房10を示す。ダクトの一方の側には穴あきの壁12が,これをシールする硬いカバープレート14と組み合わせて付けてある。カバープレート14はダクト11の内外の圧力差を克服する。図1にその収納位置で示したサンプラプレート18は流体式モータと制御システムのような駆動機構17に取り付けられ,ライン25からの制御信号の指令で軸19の周りに流れの中に回転し,プレートに当たる繊維房10を捕獲する。反時計方向に流れの中を回転する間にプレートに当たつた適当な量の房10が集められ,量後はプレート18の回転運動によつて図2に示す閉じた位置まで動く。プレート18が図2に示す閉じた位置に来たあと,制御ライン25を通つて制御信号が加わると,シーリングプレート14は適当な機械的機構23,例えば流体ピストンとシリンダ及び制御システムによつて,その位置から外され,穴あき壁12が露出される。
【0012】
図2はサンプリングプレート18が穴あきプレート12の上に来て,サンプリング位置に達した所を示している。穴あきプレート12上の繊維サンプル20とサンプリングプレート18の組み合わされたシーリング動作で,ダクト11内外の圧力差には対抗できるので,シーリングプレート14は引つ込められている。
【0013】
この動作の桔果,繊維サンプル20は穴27を通してニードルサンプラ32でサンプリングできるよう提供される。このニードルサンプラは同時に提出するShofner他の特許出願″試験のために繊維及び他の存在物を個々に分離するためのニードル式装置″に記述されている。図2の下右側には点線で引込まれた,即ち開いた位置にある把持/フイードローラ34′を持つニードルサンプラ32′か示されている。ニードルサンプラ32′(点線)は丁度その右から左への運動を開始する所である。ニードル列33′は幅が紙面に垂直に約2から4インチが好ましいが,ニードル列33′は穴あきプレート12に極めて近接して動き,存在物20を代表するサンプルを穴27を通してサンプラ32に充分積載されるまで取得してから左へ動く。この位置でニードルサンプラ32の把持/フイードローラ34は図2の下,左側に実線で示すように閉じ,サンプル積載のステツプは完了する。この図においては,ローラ34は中心軸の周りに回転するか,及び/又は回転及び/又は移動制御信号に応答して直線的に動くようにした通常の把持フイードローラを表すよう意図したものである。
【0014】
サンプラ32は適当な機構で水平方向に移動し,下に向かつて回転する。サンプラ32は流体モータ37から伸びるアーム35に固定的に取り付けられていることが好ましい。キヤリツジ39は直線チエインドライブとレール36上に搭載されていて,キヤリツジ39はレイル36上の水平運動によつてモータ37を運ぶ。ライン39の信号のコントロール下にあるモータとモータコントロールシステム38はチエインドライブとレイル36に運動力を与え,サンプラ32は実線で示したサンプラ32と破線で示したサンプラ32′の間の位置に動く。更にライン43からのコントロールでモータ37はサンプラを弧線45で示す方向に選択的に回転する。
【0015】
ニードルサンプラ32は穴あきプレート12に隣接したサンプリング位置から,図3に示すように回転し移動している。密閉用のプレート14は図1に示した閉止位置に戻り,サンプリングプレート18は時計方向に回転して収納位置に戻る。サンプリングプレート18に着いて残つている繊維は圧搾空気で吹き飛はされ,ダクト16中の搬送空気に戻される。図3には,更にニードルサンプラが回転し,プレゼンテーシヨンシリンダ40と正しく合う位置に来ていることが示されている。シリンダ40は好ましくはその表面の目打ち44にピン42を設けてあり,繊維をくしけずり,配列して,繊維とその上に沈積した存在物の薄いウエブの提示装置として役目をする(ここには薄いウエブは示されていない)。繊維はサンプラ32の把持/フイードローラ34の回転によつてシリンダ40の回転と協動して,ピン33から一様に解放され,繊維と他の存在物は一様にシリンダ40上に沈積する。空間43とサクシヨン45は目打ち44を通して空気流を与えサンプラ32からシリンダ40上へと存在物が沈積するのを助ける。この転送ステツプの第1の目的は繊維サンプルの100%をネツプや不純物と言つた全ての存在物も含めて,本質的に何等の変更も加えずに移すことにある。第2の目的はイメージ分析システム50に提供するのに好ましい薄いウエブの形にサンプルを形成することである。ニードル式サンプラ32,別のニードルサンプリング手段,別の測定手段については同時に提出する特許出願″試験のために繊維及び他の存在物を個々に分離するためのニードル式装置″に記述されていて,参照としてここにも組み込まれている。各ニードルサンプラ32から約1gのサンプルがプレゼンテーシヨンシリンダ40に転送するのが好ましい。この量はニードルサンプラ32の幅4インチに関係している。
【0016】
プレゼンテーシヨンシリンダ40はイメージ分析手段50による検査のため存在物の薄いウエブを提示する。図3の実施例においては,シリンダ40上の細かいピン42と目打ち44が一様な取外しと沈積を確実に行うため,またニードル33からサンプルを外す時にくしけずりと分離作用を確実にするために用いられている。イメージ分析手段50は好ましい形で沈積されている薄いウエブを調べる。サンプル中の繊維存在物の一様性と配列についての考察を以下に詳述する。
【0017】
本発明のイメージ分析や制御のやり方を説明する前に,サンプリングサイクルの完了について説明する。手段50によるイメージ分析測定が完了すると,ブラシ52は矢印53で示されるように右に動き,はり毛54がピン42とかみ合う。ブラシ52とシリンダ41は各々矢印55と57で示した方向に回転し,この際繊維,ネツプ,不純物,その他の存在物はブラシ52のくしけずり作用と穴44から加えられる圧搾空気56によつてシリンダ40から取り除かれる。同軸排出器58が導菅59に吸引を与えるために用いられていて,この吸引でブラシ52とシリンダ40の領域から空気搬送ダクト11に空気流を戻す。この動作が終わるとスライドバルブ60が閉じる。これでシステムは次の測定シーケンスに対する準備ができたことになる。上記の説明で,機械的な運動と制御は普通の手段で行われ,全操作は普通のマイクロプロセツサベースのコントローラか,図9のコンピユータシステム144のようなコンピユータで制御されるのが望ましいが,各ステツプはもし望むなら手動ででも制御できる。
【0018】
図4は本質的には同じイメージ分析測定手段50を用いた他の実施例を示す。薄いウエブ62が形成され,イメージ分析測定手段50に提示される。この場合サンプルは前と同様にニードルサンプラ32で獲得され,プレゼンテーシヨンシリンダ40に広げられるが,ここでは次に薄いウエブ62がプレゼンテーシヨンシリンダ40の周長よりも少し長いガラス板64上にブラシでかき取られる。板64は矢印65で示すように左右の直線運動をするように搭載されていて,駆動ローラ67で駆動される。このようにして密度,配列,その他の準備,提示特性,シリンダ40によるサンプル上への効果などは前と同じように保持されるが,ここでは好ましい観察環境66が設けられている。この環境では前方照明68と後方照明70が同時に又は別々に好ましい照明が得られるように使用される。背景のコントラストと他の要素はモータ駆動のキヤリア72で与えられる。キヤリア72は黒い背景を与えるものが好ましいが,後方照明のモードとして,白あるいは他の色,鏡面又は何も無しとすることもできる。広範囲の背景と前方照明で強調されたコントラスト又は分解性又は一般に存在物認識能力を選ぶことができる。
【0019】
測定が完了すると,薄いウエブサンプル62はガイドローラ76の下にガラス板64と共に動き,除去空気源77からのきれいな圧搾空気で取外され,同軸排出器80で駆動されるエアースイープ78で運び出される。試験されたサンプルはこのようにして図3に示した工程に戻される。クリーナホイール75は残留物を除き,板64を次の試験のために準備する。
【0020】
図5は繊維個別化装置102を示し,この装置は個々に分離した繊維と存在物を導管を通して感知ステーシヨン82に供給し,感知ステーシヨン82は存在物や繊維を観察ステーシヨン88に供給する。サンプルは装置102で個々ばらばらに分離される。分離された存在物103は電気−光学的感知ステーシヨン82(M3)を通つた後,回転する穴空きドラム84上に沈積される。この沈積はサクシヨン86で搬送空気を集めることによつて助けられる。ステーシヨン88では図3及び4で示したと同様なやり方でイメージ分析システム50が示されている。この実施例では,サンプルは空間91に導入され,収集空間92に放出されてサクシヨン93で排出される環境制御気体90によつて調質される。またサンプルは同様にして空間96とサクシヨン97によつて集められる環境制御気体94によつても調質することができる。
【0021】
シリンダ84の表面速度はサンプル100の繊維個別化装置102への供給割合との組み合わせで調節し,基本的に個々に分離された存在物が検査のため電気−光学的センサ82とイメージ分析システム50の両方に提供されるようにできることは明らかである。プレゼンテーシヨンシリンダ84の速度が遅いと複数の存在物が沈積してステーシヨン88のイメージ分析システム50で検査されるようになる。1991年9月19日出願の特許出願第07/762613号明細書で紹介された時刻印字概念を,電気−光学的拡散光センサ82からの信号と,ステーシヨン88のイメージ分析システム50の間に適用することが好ましい。即ちサンプル100がステーシヨン82とステーシヨン88で感知される時刻の間には一定の時間遅れがある。このように,ステーシヨン82と88の測定は時間的に関連がある。
【0022】
図6は本発明のオンライン工程監視の最も重要な実施例を示すもので、ここではイメージ分析手段50はカード機112のドツフアシリンダ110上の薄いウエブを検査する。あるいはイメージ分析手段50はウエブがドツフア又はクラツシユローラ122を出た後で,トランペツト125を通つてスライバ126になる前でウエブ120を検査する。存在物はその配置や密度に関しては本質的にはドツフアシリンダ110上とウエブ120中では同じであることはすぐ理解されよう。また“自由空間”中でウエブを検査する方が好ましく,そこでは前方,後方照明はずつとやり易く最高のコントラストと分解性のためにも好ましい。しかしある場合には図6に示すような空間124でウエブで測定することが不可能である。更に他の場合には,ドツフアシリンダ110の歯で移送されるときに薄いウエブを調べても,イメージ分析システム50の弁別能力にとつては充分である。
【0023】
以上図3,4,5及び6にイメージ分析手段による検査のために,繊維サンプルから薄いウエブを形成する手段を述べたサンプルは運転している工程から自動的に収集されてもよいし,試験室の品質管理装置のための試験サンプルの一部であつてもよいし,あるいはまたカード機や同様の機械中で既に薄いウエブとして見出せるものであつてもよい。すべて本発明で提案するイメージ分析手段50で有利にも検査することができる。次にイメージ分析の主題に移り,空間的,スペクトル的,時間的パターン認識又はフイルタリング,即ちSSTFの概念を説明する。
【0024】
図7,8に光学的イメージングシステム129の概観を示す。システムには第1及び第2の光学的イメージングユニツト130と132が含まれ,これらにはCCDカメラが含まれている。各イメージングユニツト130と132は綿のようなノンウオーブンウエブであることが好ましいウエブ134の少なくとも0.5m幅の部分を観察できるように配置される。イメージングユニツト130と132は約0.01mの重複135でウエブの約半分ずつを観察するのが望ましい。2つのイメージングユニツト130と132の目的はウエブ100%を光学的に見ることにあるが,データレートは半分に減じられる。即ち各光学的ユニツト130又は132からのデータを別々に分析するときは1つのユニツトでウエブ全体を観測し,1つのカメラが2つのユニツトと同じ解像度を得ている場合とくらべて,データレートは約半分となる。
【0025】
動いているウエブ134は広帯域放射源136と138で照明される。この放射源は赤外を含む可視光,非可視光を与える。光源136はウエブ134の前面を照射し,光源138は反対の後ろ又は下側を照射する。このような照射配置でウエブ134に当たる照明のタイプはウエブ134を後ろから透過する光の量,又は前面から反射される光の量,あるいは両者に関する情報を与えるよう変化させることができる。
【0026】
イメージングユニツト130と132及び照射源136と138はデータ収集−コントロールユニツト140と142を介してイメージ処理−貯蔵コンピユータシステム144に接続される。光学的イメージングユニツト130と132はイメージ信号を生じ,この信号は処理のためにユニツト140と142を通つてシステム144に伝送される。コンピユータシステム144はユニツト140と142を通して照射源136と138に制御信号を出し,ウエブ134上への照明の強度と時間を制御する。またシステム144には情報リンク146を含んでいて,後に述べる外部システムに情報と制御を与える。
【0027】
各光学的イメージングユニツト130と132の動作の詳細は図9,10及び11を参照することによつてよく理解できよう。図9には1つのイメージングユニツト130の動作を示しながら,光学的イメージングシステム129の詳細が示されており,ユニツト132は同様に動作すると理解されたい。図7,8及び9を参照して光学的ユニツト130はウエブ134の右側から,図7,8及び9で1ないし4の添字を付した4つの筋150を同時に観測するよう配置されている。提案した実施例では,筋150のそれぞれは幅0.5mmで,ウエブ134を直角に横切る方向に長さ約0.510mの距離に伸びている。2つのイメージングユニツト130と132がウエブ全体を見るのに用いられているので,筋150は実際はウエブを横切つて連続して延びていると考えてよい。1〜4の記号を付けた4つの筋150は互いに4.0mmだけウエブ134の動く方向と平行の方向で離れている。4つの筋150の縁から縁までの間隔は3.5mmである。
【0028】
光学的イメージングシステム129は1対のレンズ152と154及び空間マスク156を含んでいる。レンズ152と154の目的はウエブ134の像をミラー160の前面から反射した後,CCDカメラと格子組立上に結ぶためである。空間マスク156の機能はCCDと格子組立の視野を4本の筋150に限定することである。ウエブ134は矢印160の方向に動いているので,CCDと格子組立がウエブを異なつた時間で4回にわたつて観測するのが好ましい。即ちウエブ134のすべては4本の筋150のおのおのを通過するであろう。従つてウエブ134の最初に筋150の第1の筋で観測された部分は次に150の第2の筋で2回目に観測され,3回目に150の第3の筋で観測され,4回目には150の第4の筋で観測されることになる。後でより詳細に示すように,このような重複を行つているのは正確度を増し,及び/又は得られる情報量を増すためである。
【0029】
CCDと格子組立からの信号はデータ収集−コントロールユニツト140の一部である読取り電子回路162に送られる。読取り電子回路162はその出力をイメージプロセツサ164に与え,その出力は表示−貯蔵ユニツト166に与えられる。164と166は共にイメージ処理と貯蔵を行うコンピユータシステム144の一部である。
【0030】
ウエブ134の速度はロータリエンコーダ168のような速度検出器で常に監視されていて,この検出器は速度情報を電子回路162を介してコンピユータシステム144に与える。この速度情報は重要で,これによりシステムが4本の筋150で与えられる重複性の利点を活用し,組立構成機構148で検出された望ましくない不純物のような項目のウエブ中の位置をたどり,下流で取り出すことができるようになるのである。
【0031】
11にはマスク156の詳細が示されている。マスク156にはスリツト170,172,173,174があり,これはCCDと格子組立の視角を4本の筋150に限定するためのものである。このようにスリツト170,172,173,174は筋150の大きさと形をコントロールする。幅0.5mmの筋とすることが好ましいので,幅(dx)は対象面上の希望するイメージ幅0.5と第1の光学的要素152の拡大率との積で求められる。マスクの幅dy/yはレンズ152の拡大率と監視したい監視幅(約0.512m)との積で求められる。かくしてウエブから1mm離れて配置された焦点距離60mmの光学的要素152に対しては,次のように計算できる。
M =63.8・10−3
dx=32μm
dy=32mm
【0032】
マスク156は精密カツト金属フイルムかガラス基体にクロムでけい線処理したもので作ることができる。
【0033】
次に図10を参照すると,CCDアレイと格子組立が示されている。格子組立へ入る光は、コンピユータシステム144で制御され電子シヤツタ175を通る。光は最初に分散格子159に当たる。シヤツタ175を通過した光はCCDアレイ184に入る。分散格子159は入射光を8つのスペクトルチヤンネルに分散し,格子はウエブの運動方向に対応した方向に分散が生ずるように配向されている。かくして分散はスリツト170,172,173,174(図11)に対して垂直の方向に,また4つの筋150(図10)に対して垂直の方向に起こる。分散格子は8つのスペクトル成分がウエブ上4mm(ウエブ上の4筋)に対応するCCDの領域に広がるように設計され,大きさを与えられている。このようにして、150の各筋のそれぞれを1つのアレイ184の上に形成する代わりに,筋150の各筋のそれぞれに8本の相隣り合うイメージをアレイ184上に結像させる。150の4つの筋の大きさと筋の間の間隔を各筋の8個の像がCCDアレイ184の上にオーバラツプしないで結ばれるように選ぶことが望ましい。分散格子は光をスペクトルチヤンネルに分解するので,アレイ184上に形成される各筋の像は筋150のそれぞれ異なつた色情報を提供する。このデザインによつて,入射する光の強度だけを測るCCDアレイを用いて,可視波長における色情報を観測するのに簡単でコンパクトなデザインができ上る。
【0034】
可視領域の外の放射を求めたいときは,透過分散格子159を反射格子と置き換えるべきである。この場合,CCDと格子組立はケース中に電子シヤツタ175とアレイ184を含んでいる。しかしこの場合反射格子は電子シヤツタ175と窓の外側に配置されているので,近赤外放射のような不可視光は反射され,電子シヤツタ175を通つてアレイ184上に至る。反射格子の機能は不可視光を図11に示す格子159と同様なやり方でスペクトルチヤンネルに分割することである。もちろんCCDアレイ184は不可視光に鋭敏なタイプのものを使わなければならない。例えば非赤外放射に対してはCCDアレイは珪化白金アレイ又はテルル化水銀カドミユームアレイなどがある。これらを適用した場合は特に可視領域アレイよりも分解能が落ちる。
【0035】
上記の説明において,特に図9に関して,光学的イメージングユニツト130をデータ取集−コントロールユニツト140と一緒に説明した。光学的イメージングユニツト132と142は本質的にユニツト130と140と等価なものであり,従つて図9では130と132両イメージングユニツトと,140と142両データ収集−コントロールユニツトを記述し,表していると理解すべきである。
【0036】
図9に示すシステム129の動作は図13ないし15に示した電子的デイジタルプロセツシングを参照してよく理解できるだろう。CCDアレイ184は1024×32イメージピクセル190から構成されていて,この場合,32ピクセル単位がアレイ184上のウエブ134の像の動きと平行に配置されていて,また1024ピクセル列190はアレイ184上に現れるウエブ134の像に直角に配向している。アレイ184はA/Dコンバータ192で1度に4ピクセルを読み込まれるのが好ましい。ここで各ピクセル190で感知された電圧はデイジタル数に変換され,これはDEMUX194からデイジタルメモリ196に出力さされる。このメモリは平均化−全強度アキユムレータ198で読み取られ,アキユムレータの出力はイメージバツフア200に加えられる。アキユムレータ198の機能はアレイ184からの1024ピクセル出力の4列を平均し,イメージの各列を作りイメージバツフア200に入れることである。この平均処理は再び図9を参照してウエブ134の0.5mmの1切片が筋150をよぎつて通過することを考えるとよく理解できる。
【0037】
先ずこの仮定の切片が最初に第1筋150に現れることを考える。電子シヤツタ175がCCD184を感光させ,ウエブのこの仮定の切片が第1回目として観測される。次いでこの切片は第1の筋位置から第2の筋位置に動く。イメージプロセツサ144はエンコーダ168からの速度信号を受け,ウエブが0.5mm動く度にシヤツタ175を開く。このようにしてシヤツタ175が9回目に開いたとき仮定の切片は第2の筋150の位置に来て,この切片はCCDアレイ184で2度目として観測される。同様にして,シヤツタ175の17回目の開きで切片は第3の筋に来て,シヤツタ175の25回目の開きで切片は第4の筋に来て,切片はそれぞれ第3回目,第4回目として観測される。以上の説明から,ウエブの各切片は上述の過程を経て4回測定されることが認識されよう。このようにして,第1,第9,第17及び第25回目の0.5mm切片の観測を平均して,各切片に対する平均測定が得られる。
【0040】
13にメモリ196のコントロールについて示した。メモリ196は4つのブツク,ブツク1からブツク4に分割され,それぞれ記号202,204,206,208で識別されている。データの収集は次のように説明される。ロータリエンコーダ168(図10)から正しい位置の表示を受けると,シヤツタ175(図10)は約0.0001sec.開き,CCDアレイ184を露出する。イメージ収集の過程が開始され,CCDアレイ184の第1の1024ピクセル行を1度に4ピクセルずつ読み,これをブツク1の頁1の列1の1番右の1024位置にストアする。CCDアレイ184の次の1024ピクセル行を読み,これは最初の行とおなじ空間的情報を与えるものであるが,異なつたスペクトル波長にあるものなので,ブツク1の頁2の列1にストアする。各ブツクは8つの頁を持ち,CCDアレイ184の最初の8行はブツク1の8つの頁の最初の行に読み込まれる。CCDアレイ184の次の8行はブツク1の8つの頁の2番目の行に読み込まれる。CCDアレイ184の次の8行(16〜24)はブツク1の1〜8頁の3行目に読み込まれ,CCDアレイ184の最後の8行はブツク1の1〜8頁の4行目に読み込まれる。
【0041】
CCDはすべて読み取られたのち,クリアされ,プロセツサ144はウエブ134が0.5mm前に動いたことをエンコーダ168が示すまで特つ。その点がくるとシヤツタ175は再び開き,第2の露出が行われる。第2の露出結果は上記のようにしてブツク1の1〜8頁の5〜8行にストアされる。同様にして続く露出の結果はブツク1に1〜8頁の29〜32行にストアされるまでストアされる。9番目の露出で図14に記号204で示すようにブツク2が始まる。ブツク2には露出9〜16が含まれることになる。同様にブツク3とブツク4はそれぞれ露出17〜24と25〜32とに対して作られる。上の論議で明らかなように,ブツク1は最も古い露出結果が含まれ,ブツク4には最も新しい露出結果が含まれている。
【0042】
更にブツク1の8つの頁の行1はブツク2の各頁の行2,ブツク3の各頁の行3,ブツク4の各頁の行4と同じウエブ切片像に対応することが判る。このようにして,イメージバツフア200中の最初の頁の行1を作るため,アキユムレータ198は(ブツク1,頁1,行1)+(ブツク2,頁1,行2)+(ブツク3,頁1,行3)+(ブツク4,頁1,行4)を平均する。アキユムレータ198はイメージメモリバツフアの頁2〜8の行1を上に述べたと同じようにしてブツク1〜4の頁2〜8から作る。
【0043】
イメージバツフア200中の頁1の行2を作るため,アキユムレータ198は露出2,10,18,26から得たデータを用いる。イメージバツフア200中の頁1の行2は,(ブツク1,頁1,行5)+(ブツク2,頁1,行6)+(ブツク3,頁1,行7)+(ブツク4,頁1,行8)を平均して得られる。同様にして続いて行われる露出はイメージバツフア200の8頁の最初の8行を作るのに用いられる。他の例として,イメージバツフア200の行8を作るため,アキユムレータ198は(ブツク1,行29)+(ブツク2,行30)+(ブツク3,行31)+(ブツク4,行32)を加える。イメージバツフア200の8行が計算されたら,ブツク2,3,4はそれぞれブツク1,2,3に再指定される。そして新しいブツク4がCCD184の次の8露出を用いて作り出され,イメージバツフア200の各8頁の次の8行が最初の8行と同様に計算される。この過程はイメージバツフア200が渦巻状のイメージバツフアであるように何時までも続き,常に全8頁に16行のイメージ情報を含んでいる。上の既述からイメージバツフアは常にウエブ134の各16行からなる″頁″と呼ばれる8個の像,即ちイメージを含んでいることがわかる。イメージバツフア200中の8つのイメージ(頁)はそれぞれ周波数(色)について異なつている。即ち各像は特定のスペクトル領域を表している。もしウエブがその特定のスペクトル領域で1つの像を生ずると,かかる像はイメージバツフア200のその特定のスペクトル領域を含む頁に現れる。
【0044】
イメージバツフア200の出力は更に,図15に示す別の実施例の説明で詳細に示すように解析される。ここではアキユムレータ198は2つのアキユムレータ198aと198bに分割され,イメージバツフア200は2つのイメージバツフア200aと200bに分割されている。図15はこれらのエレメントを象徴的に示したものであり,アキユムレータやイメージバツフアを実際物理的に分割するものではなく,このように分割して示せば理解し易いためである。
【0045】
図15に示した実施例はシステム129に内蔵された重複性の利点を他の方法で示したものである。ウエブ134の各切片はCCD184で4回観測され,あるいは像にされることを想起されたい。上の実施例では4つの重複した像は1つの像を作るのに平均された。しかし図15に示した実施例においては重複性は別の方法で使われる。この実施例を利用するには,ウエブ134の照明は各16の露出毎に変更する。例えば最初の16露出の間は光源138が点灯してウエブ134をウエブの裏側から照射し,ウエブを透過する光だけを検出器184で受ける。次の16露出(17〜32露出)の時は,光源は消し,光源140を点灯し,ウエブからの反射光だけをアレイ184で受ける。その後光源138と140は交互に16露出毎に点滅し,ウエブ134は同時には一方の側だけから照らされるようにする。アキユムレータ198aはイメージバツフア200aの中に上述のような方法でブツクの形で像を作る。この場合上と異なるのは,アキユムレータ198aは光源138が点灯するときの最初の16露出と続く奇数番目のセツトの16露出からのデータだけを受けることである。アキユムレータ198bは光源138が消灯し,光源140が点灯するときの偶数番目のセツトの16露出からのデータだけに基づいてイメージバツフア200bの中にイメージブツクを作る。このようにしてイメージバツフア200aは透過光イメージを,イメージバツフア200bは反射光イメージを含むことになる。これら両イメージは実際は前に述べたような方法で別々の8頁に含まれる8イメージである。
【0046】
アキユムレータ198aと198bを操作する他の方法は照明を各8露出毎に変え,光源138が露出1〜8の間と露出17〜24の間だけ点灯し,光源140は露出9〜16の間と露出25〜32の間たけ点灯するようにする。この場合,アキユムレータ198aは8露出の奇数番目のセツトだけからの情報をイメージバツフア200aに対して生じ,198bは8露出の偶数番目のセツトだけからのデータをイメージバツフア200bに対して生ずる。
【0047】
図9に示したシステムは4重の重複が得られるが,もし望むならば全ての真の重複をやめ,ウエブ134が筋150を通過するとき4つの異なつた光条件下でウエブを観測するようにもできる。例えばマツトが4つの異なつた光条件下で露出され,筋150の1つの下をマツトの切片が通過する毎に異なつたタイプの照明が与えられるようにする。例えばマツト134は最初の8露出では赤色で照明され,2番目の8露出では緑色で照明され,3番目の8露出では黄色で照明され,4番目の8露出では青色で照明されるようにできる。5番目の8露出で光条件は再び前と同じ順序でサイクルを8露出毎に繰り返す。このようにしてマツト134の各切片は筋150を通過するときに4つの異なつた光条件にさらされ,マツト134の異なつた部分が異なつた位置で色々な光条件にさらされる。例えばマツトの1つの部分は筋1で赤にさらされ,マツトの他の部分は筋2で赤にさらされる。しかしマツトの全ての切片は異なつた位置で4つの光の全てにさらされるだろう。この実施例では198aと198bのような4つのアキユムレータを用い,各アキユムレータはある光条件がマツト134を照射しているときだけデータを受け入れるようにプログラムされるのが好ましい。そのような場合,各アキユムレータは8露出の4つめ毎のセツトからのデータに応答する。
【0048】
上の例では,図9の光学システムは筋150の数を変えて希望する量の重複を持つように作られることを示す。この重複はマツト134が筋150の各々の下を通過するとき同じように露出し,結果を平均することにより,信号対雑音比を減ずるのに用いることができる。あるいはマツトを異なつた波長又は方向又は光のタイプと言つた異なつた光条件にさらし,その際ウエブ134についてより多くの情報を集めるのにこの重複性を用いることもできる。
【0049】
図10の構成を変更して,反射格子を挿入し反射光をCCDアレイ184に入れるようにすることができる。このシステムは光源138と140で与えられる照明が近赤外放射であるときに用いられる。
【0050】
再び図13及び15を参照し,アレイ184は1024ピクセルの行を含んでおり,各ピクセルはウエブ134の0.5mm×0.5mmの領域を観測することを想起されたい。ウエブ134の全幅は1mであるので,2つの光学的イメージングユニツト130と132は何処でも0から24ピクセル重なるようにセツトされる。提案した実施例においては,ユニツト130と132は20ピクセル又は0.01m重なるようにセツトされ,各カメラもウエブがその外側の縁で4ピクセル又は2mmの距離だけ重なるような視角を持つようにされる。光学的イメージングユニツト130と132の重なる領域はユニツト130と132が重なる領域でウエブ134の同じ部分を精密に見ているように調節するために用いられる。このような重なりによつてウエブ134を完全に観測し,ユニツト130と132の調節が一層容易となる。またユニツト130と132の代わりに希望する解像度を下げるか,もつと高い解像度のCCDアレイ184を用いるかして,1つの光学的イメージングユニツトにすることもできることが理解されよう。
【0051】
次に図15に表示−貯蔵システム166のブロツク図を示す。これらの図では2つのイメージバツフア210と212が示されており,これらの各バツフアは図12のバツフア200と等価なものである。従つてバツフア210と212はそれぞれ8つのメモリ位置に8つのイメージを含んでおり,それぞれは頁と見なされる。各頁は16×1024アレイのデータである。イメージバツフア210と212はそれぞれプロセツシングバツフア214と216に読み込まれる。バツフア214と216のデータを操作するため2つのデイジタル信号プロセツサ(DSP)218と220が設けられ,2つのDSP218と220は中央プロセツサ222でコントロールされている。プロセツサ222はターミナル224とコミユニケーシヨンリンク146につながれている。
【0052】
プロセツシングバツフア214と216中にストアされた生データはウエブ134の複数の特徴物を示すものである。DSP218と220及び中央プロセツサ222はイメージに含まれるスペクトル及び空間的情報を用い興味ある存在物の位置を見つけ分類し,又は識別するのに用いるようプログラムされている。例えば提示された実施例では,システム166は繊維ウエブ134中の不純物とネツプの位置を見つけるようプログラムされている。図21ではプログラムの最初のステツプ230はプロセツシングバツフア214と216の各ピクセルにその強度値に基づいて1又は0の2進値を割り当てるためのものである。今の目的には値1(on)を持つピクセルは特徴物を示し,値0(off)を持つピクセルには背景を示すと定義する。透過光のモードで受けたイメージ情報に対しては興味の対象物は光を減ずるので,プログラムは背景値の30%以下のピクセルには値1を割り当てる。反射光のモードで受けたイメージ情報に対しては背景値の30%以上のピクセルに興味があり,それらには値1を割り当て,他のピクセルには値0を割り当てる。この2進値の割り当てはバツフア214と216の8頁中のすべてのイメージについて行われる。上述の2進値の割り当てで透過又は反射光の何れかで生じたイメージを操作するのに,同一特徴物の識別技術と大きさを求めるアルゴリズムが用いられる。
【0053】
流れ図の2進値イメージへの変換に続くステツプ232で示されるように,イメージバツフアは上のピクセル列を特徴物のオーバラツプについてチエツクすることでスクリーンされる。これはピクセルの上の列の回りの各ピクセルをチエツクすることで行うことができる。隣接する5ピクセルすべてが値1であると,特徴物がオーバラツプしたものと考えられる。次いでその特徴物で占められた列の数が求められ,その数はコントロール回路に与えられ,その列の数だけリフレツシユタイムを進めさせる。このようにしてイメージバツフアのリフレツシユ時間がコントロールされ;ヴロセツシングバツフア214と216に与えられる次の特徴物の縁が重ならないようにする。代わりの実施例では,重なりを避けるためにイメージバツフアのリフレツシユタイムをコントロールするよりも,プロセツサはバツフア214と216の最後の列(後縁)にある興味ある特徴物を同定する。境界上で同定されたこれらの特徴物は別のメモリにストアされる。次いでプロセツシングバツフア214と216がリフレツシユされると,バツフア214と216の2つの頁の間の境界を重ねているセーブされた特徴物の残りの部分を見つけるために,バツフア214と216の各々の第1列(前縁)が分析される。このようにしてDSP218と220は境界を重ねた2つの特徴物から1つの特徴物(粒子イメージ)を再構築する。
【0054】
オーバラツプが同定され補償されると特徴物はステツプ234で同定される。特徴物は値1の2つ又はそれ以上の隣接するピクセルとして定義される。隣接性は水平,垂直又は斜め何れの方向でもよい。これらの特徴物の境界は追跡技術,バイパスフイルタ,微分計算などで求められる。いつたん特徴物が位置付けされその境界が求められると,その特徴物は形状について確認される。例えば形状は特徴物の境界をよく知られたマージングとスプリツテイング技術を用いて堆計することによつて求められる。綿繊維中のほとんどの不純物は簡単な幾何学的形状をしていると期待され,また主として特徴物の縦横比に興味があるのでこの技術はうまく働く。特徴物の形状を求める他の方法は粒子境界の一次元表示を定義することである。この方法によれは,特徴物の図心から境界までの距離を図心角(極角)の関数として記録する。図23に円形の特徴物が例示されていて,動径を図心の回りに回して得られたこの特徴物の表示が示されている。示した表示を矩形の図心のまわりに動径を回転させて得られた表示と比較する。この方法は特に高い径対称性を持つ粒子を認識するのに適している。このアプローチの他の利点は特徴物が一次元で表わされ,メモリスペースと処理時間が節約されることである。
【0055】
ステツプ236に示すように,特徴物の位置が求まり,その大きさと形状に関する情報が得られたら,その特徴物は先ず異常なスペクトルの性質について分類される。綿の色は見たところ白から薄い黄色までの範囲にあり,黄又は白以外に強い反応を持つ物質は異物より成り,取り除くべき物と見なされる。例えば糖分を含んでいるネツプは近赤外スペクトル領域で強いスペクトル反応を示す。このように近赤外スペクトルに強い反応を示すような特徴物は不純物として捉え,後述するようにして除去する。フローチヤートのステツプ238は特徴物のスペクトル特性に基づいて不純物を直ちに同定することを示している。
【0056】
次にステツプ239に示すように,特徴物は1度に1つずつ反射光バツフアから選ばれる。その特徴物がどんな方向であれ4mm以上の直径を持つていれば,この特別な適用においては未知の不純物粒子と見なされる。何故なら興味ある粒子,例えば不純物,ネツプ,種子表皮破片などはほとんど4mmよりは小さいからである。次に同じ特徴物の透過光で照射された時の大きさと,1つの比が計算される。即ち透過光で観測された粒子の大きさを反射光で観測された粒子の大きさで割る。綿,特に薄いウエブではかなり半透明であるので,綿自体は基分的には透過光ではなく反射光で観測される。これとは異なり不純物,草,樹皮等のような不透明な異物は本質的に全ての光をブロツクするので透過照明の下で高いコントラストを示す。反対にネツプとして知られる繊維の硬いもつれや塊は反射光下で最もよく見ることができる。種子表面断片は半透明な繊維塊と核となる種子表面とでできており,透過,反射照明での反応を比較することによつて求められる。フローチヤートのステツプ244に示すように,前述の比が0.1以下であると,その特徴物はステツプ245で径対称であるかどうかについて評価される。図23で示したように径対称であるとステツプ247で示すようにネツプと同定される。そうでなければこの特徴物はステツプ250で示すように繊維塊又は房と同定される。ステツプ246で示されるように,比が0.1と0.8の間にあると,これはステツプ252のように直ちに種子表皮断片と同定される。最後に比が0.8以上だと(ステツプ248),プログラムはステツプ254に示すように縦横方向比を分析する。もし縦横方向比が,例えば2以下と小さいと,ステツプ256に示すように粒子は葉カスであると同定される。もし方向比が4以上と言うように大きいと,ステツプ258に示すようにその不純物は樹皮又は草と同定される。図9に示したウエブ134のような綿のウエブ中の粒子を同定し分類することはその綿が観測されている点の上流,下流を問わず,綿の処理に関して何等かの決定を行うのに有用である。例えば極めて不純物の多い綿が観察されたら操作者は綿のクリーナの処置から手を付け,あるいは上流の機械のクリーニング効率を上げるであろう。もし特別なタイプの不純物が観測されたら,上流に何か特別なタイプの問題があることを示唆するだろう。もし妙な色の条件が観測されたら,染色されたぼろきれの一部が上流で綿の中に入り込んどことを示し,これは多量の量終製品を損なうことになりかねない。
【0057】
同様に綿のウエブ中の粒子を同定し分類することは,下流での処理に有用な情報を提供する。例えば近赤外領域で強いイメージを示すねばねばしたネツプは処理工程機械を著しく妨害し,最終製品の品質を落としてしまう。このように,糖分を含んたネツプの除去は下流での処理に高い優先度を与えられる。ある適用においては小さな葉カス等は何の問題も生じないが,樹皮断片は問題がある。そのような場合は下流の処理には検出された草の除去が強調され,恐らく葉カスは無視されるだろう。
【0058】
以上綿又は他の繊維のウエブ中の不純物を見つけ同定する装置と方法について述べたが,次に好ましくない存在物をウエブから除去することについて述べる。上述した装置と方法によつて存在物は見出されて,除去の価値に優先的な分類にしたがって同定される。図23は薄いウエブ344から好ましくない存在物を除去しクリアするための圧搾空気を使つた提案の除去器300の断面図を示し,図24は図231919線による断面図を示す。図27は図25の除去領域350の拡大図である。図23,25にみられるように,薄いウエブ320はプレート330と332の間を通って搬送されていて,プレートには矩形の隙間335を持つ入力ノズル334の列を持っている。間隙は約3mmのオーダで図25には幅338で示されている。図26の断面を見たところで矩形間隙335の長さは1cmのオーダであることが示されており,間隙の間隔340も1cmのオーダである。ウエブ320は幅が約1m又は40インチで,ノズル列334はウエブ320を横切つて垂直に延びている。図25い示されたテーパを持つた単一の減速ノズル336は同じく約3mmのオーダ,長さは1mで,ノズル列334の下に位置していて,334からの吹き出し空気を受けている。
【0059】
図9,25,26を参照してノズル列334は図8に示された筋150の下流に既知の距離をおいて位置されている。ウエブの速度はロータリエンコーダ168で常にコンピユータシステム144に報告されているので,コンピユータ144は特定のウエブ切片が,例えば筋150の最初の帯からノズル列334まで通過するのに要する時間を計算する。好ましくない存在物がシステム144で検出されると,その位置(空間座標)が薄いウエブ135(図25では320)に関連して求められ,システム144は好ましくない存在物がノズル列に達するのに必要な時間を計算する。イメージユニツト130と132中のCCDアレイ184はウエブ134(320)を,横切る0.5mmの筋を,0.5mm矩形を見る各ピクセルで観測していることを想起されたい。従つてアレイを横切つて好ましくない存在物のイメージまでのピクセルを数えることによつて,存在物の横方向の位置が求められる。存在物の横の位置に基づいてコンピユータシステム144は存在物がノズル334に達したとき,その内どのノズルが存在物の上に来るかを求める。存在物が除去領域350に達した時に,多くの取出器供給パイプ355の内の1つに,迅速作動ソレノイドバルブ354の内の1つによつて圧搾空気の一吹きを加える。コンピユータシステム144は制御線353を通して制御信号を加え,1つ又はそれ以上のバルブ354を働かせ供給パイプ355を通して圧搾空気を吹き出す。清浄な圧搾空気がパイプ352が各供給パイプ355に供給され,各供給パイプ355はノズル334の内の1つのマウス337に位置している。供給パイプ355を出た圧搾空気はノズルマウス337を取り巻いて好ましくは圧搾空気339のように僅かに圧力の掛かつた部屋を形成する部屋360から一定量の空気流を送り出す。供給パイプ355と部屋360からの組み合わされた空気流は空気の一吹きとなつて,存在物356を薄いウエブ320から減速ノズル336を通してウエイストパイプ358の中へ吹き払う。減速ノズル336は除去領域350に非常に僅かな正の初期圧を生ずるような大きさとし,薄いウエブ320の存在物の回りの成分を除去領域350から押し離し,一方同時に好ましくない存在物356を屑収集パイプ358中に吹き出す。圧搾空気が供給パイプ355から遮断されたとき,初期正圧の後で減速ノズル336中の空気の動きの惰性で生ずる負圧が短期間生じ,これにより除去領域(1cm×3mmの矩形)を取り巻く成分が内部へ動く。この負圧の期間はウエブ320の存在物を除去した後の穴を一部分は閉じるが,ウエブ320を屑収集パイプ358の中へ引き込まないような時間としてある。
【0060】
好ましくない存在物をシステムの外へ送り出すため空気は屑収集パイプ358を通つて常に動いている。屑収集パイプ358と入力室360は除去ノズル334と336の独立した動作を妨害しないような大きさとしてあり,これら除去ノズルは代表的なカードのウエブ(幅)に対しては約100個が配置されている。更に,供給空気パイプ360は充分大きく,何処かの除去ノズル334で生ずる短いパルスの相互作用は1つ以上の除去ノズル334が同時に働いたときでも,実質的に他には影響しないようになつている。供給パイプ360に入つて来る空気はフイルタを通つており,さもなければ除去の目的に適応するよう調質されている。
【0061】
図27は圧搾空気を用いた第2のタイプの除去器400を示したもので,図6のドツフアシーリング110のようなクロスシリンダから存在物を除去するのに適したものである。図6と図27で″X″印をつけた位置402は除去器400を取り付けるのに適した位置でイメージ分析システム50とクラツシユローラ122の間である。図27を参照してイメージ分析システム50はドツフアシリンダ110上の除去すべき存在物を発見し,同定する。前記パターン認識,決定,タイミングは図9のコンピユータシステム144で取り扱われ,線146上の制御信号は除去器のコントラーラ404で迅速作動ソレノイドバルブ406を励起する。この動作で清浄な圧搾空気が部屋408に,そして吹き付け用の空気穴410に供給される。同時に(あるいはもし望むなら別個の,他のバルブと異なつたタイミングで),ソレノイドバルブ406は清浄な圧搾空気を同軸の除去器420に供給する。吹払い用の空気流412と排出器を駆動する空気流416が同時にスタートすると仮定すると,圧力をかける吹出し用の空気流412と吸引を行う排出用の空気流416の組み合わされた動作で,高速で動く小さな量の″押しそして引く″又は″パルス状″の空気をドツフアワイヤ422を横切つて存在物418とこれに付いた僅かつ繊維419をワイヤ422から持ち上げて,収集パイプ424に引き込む方向に与えることになるのは明らかである。空気流414は空気流412の流入と空気流416に伴う吸引で駆動される。まとめると,除去器400の働きは短期間(ミリセカンド)の急激に動く(マツハ1に近い)体積パルス(1/3立方センチ)を供給し,これで存在物をシリンダのワイヤから挿き出し,ウエブから取り除くものと考えられよう。除去穴の幅と長さは図23〜26の除去器300のように,3mm×10mmで,ドツフアシリンダ110上のウエブの1m幅をよぎつて100個が配置されている。
【0062】
この実施例においては,圧搾空気排出ノズルが示されているが,機能的に等価のものであれば他の排出手段も使うことができる。そのような手段は機械的パンチング,カツテイング,又はフツキング又は同様な手段がある。動いている綿ウエブ中の不純物のような興味の対称とする特徴物を発見し,同定するためのシステム148を用いることを提案しているが,除去器と関連させて他のタイプの検出システムも用いることができると理解されたい。同様に除去器や繊維処理器もここに述べた検出システムと共に使うことができる。ここに述べた各種の実施例は本発明を示すための例として意図されたものであり,本発明は多くの再配置,改変,一部の除外などが特許請求の範囲に定義した本発明の範囲を逸脱することなく行えることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気的にダクト中を搬送されている繊維房と,ダクトの壁に設けたサンプラを示す断面図である。
【図2】ダクトから繊維サンプルを取り出す動作中のサンプラを示す図1と同様な図である。
【図3】更にサンプラの動作と,サンプラがシリンダに繊維を引き渡しているところを示す図である。
【図4】サンプラが繊維サンプルをシリンダに渡し,シリンダはサンプルをガラス板に渡すところを示す図である。
【図5】繊維は分繊器で処理され,個々の繊維モニタを通つて搬送され,更に監視のために円筒スクリーン上に沈積される他の実施例を示す図である。
【図6】本発明をドツフアシリンダと上のウエブ及び/又は繊維機械のドツフイングローラを離れるときのウエブと関連して実装した様子を示す断面図である。
【図7】ニードルサンプラで採取された繊維スライバを含む導菅の断面図である。
【図8】図7のニードルサンプラから繊維サンプルを取外す処理ステーシヨンを示す図である。
【図9】2つのCCDカメラとウエブの前後の照明を含む光学的イメージングシステムを示す図である。
【図10】図9の光学的イメージングシステムの詳細図である。
【図11】図9の光学的イメージングシステムに用いられるマスクを示す図である。
【図12】CCDカメラがメモリとメモリバツフアに読み込む様子を示す図である。
【図13】CCDからのイメージがストアされる4つのメモリブツクを示す図である。
【図14】CCDの読み取りとイメージをメホリにストアする別のシステムを示す図である。
【図15】光学的イメージングシステムで生じたイメージを処理するために用いられる処理システムのブロツクダイアグラムである。
【図16】イメージバツフア中の2つのイメージを示す図である。
【図17】存在物の幾何学的形状を示す図である。
【図18】図17に示した存在物の特徴的信号を示し,ここに信号は動径を幾何学的形状の図心の廻りに回転して発生させ,動径の角位置に対して半径の長さをグラフとしてある図である。
【図19】存在物の幾何学的形状を示す図である。
【図20】図19に示した存在物の特徴的信号を示し,ここに信号は動径を幾何学的形状の図心の廻りに回転して発生させ,動径の角位置に対して半径の長さをグラフとしてある図である。
【図21】繊維ウエブ中の異なつた存在物を区別するために本発明の光学的システムを用いる1つの方法を示した,コンピユータプログラムの動作を示す流れ図である。
【図22】繊維ウエブ中の異なつた存在物を区別するために本発明の光学的システムを用いる別の方法を示した,コンピユータプログラムの動作を示す流れ図である。
【図23】本発明により除去装置の断面図である。
【図24】図23の除去装置の19−19線の断面図である。
【図25】図23に対応する排出器の拡大図である。
【図26】図24に対応する排出器の拡大図である。
【図27】本発明による排出器をドツフアシリンダのようなクロスシリンダに実装した断面図である。
【符号の説明】
10 繊維房
12 壁
13 矢印
14 カバープレート
16 ダクト
17 駆動機構
18 サンプラプレート
19 軸
23 機械的機構
25 制御ライン

Claims (15)

  1. 多数の存在物を含むウエブから電磁放射を受け,これに応答してイメージ信号を生ずるイメージングユニツトであつて,上記イメージ信号が上記存在物を含んで上記ウエブの像に対応し,上記ウエブが上記イメージングユニットに相対的に運動し,上記ウエブの相対運動の方向に垂直の方向にウエブを横切る少なくとも1つの筋を繰り返し走査するようにした上記イメージングユニツト及び
    上記イメージングユニツトから上記イメージング信号を受け,受け取つたイメージ信号に対応するデイジタルデータを生じ、デイジタルデータを分析し,この分析に基づいて上記ウエブ中の興味ある存在物を見出し,見出した興味ある存在物のパラメータを求め,そのパラメータを示す出力信号を生ずる処理手段を含み,
    上記イメージングユニツトが更に、
    ウエブから電磁放射を受け,電磁放射の一部をブロツクし,電磁放射の少なくとも第1及び第2の空間的に分離された部分を伝達するためのマスク
    電磁放射の空間的に分離された部分を方向付け焦点を結ばせるためのイメージング光学系
    電磁放射の空間的に分離された部分を少なくとも第1及び第2の空間的スペクトル的に分離するスペクトル分離手段
    検出器のアレイ
    第1及び第2の空間的に分離された部分の像を上記検出器のアレイ上にウエブの異なつた部分の像として結像させるための上記メージ光学系及び
    第1及び第2の空間的に分離された部分に対応したメージ信号を生じるための上記検出器のアレイ
    を含んでいる,繊維物質のウエブを監視するための装置。
  2. 上記イメージングユニツトが更に,
    ウエブからの電磁放射を受けるために配置され形成された少なくとも第1と第2のスリツトを持ち,電磁放射の一部をブロツクし,上記スリツトを通して電磁放射の少なくとも第1と第2の空間的に離れた筋を伝達し,ウエブ上の筋に対応する上記放射の筋はウエブの相対的運動の方向に垂直に配置されるごとくしたマスク
    電磁放射の空間的に離れた筋を方向付け結像させるためのイメージング光学系電磁放射の空間的に離れた各筋を少なくとも第1と第2の空間的にまたスペクトル的に分離された筋に分け,上記第1と第2の空間的にまたスペクトル的に分離された各筋が異なつた内容を持つ複数の隣接したスペクトル列より成るごとくしたスペクトル分離手段
    検出器のアレイ
    第1と第2の空間的,スペクトル的に分離された筋のイメージを上記検出器のアレイ上にウエブの異なつた筋のイメージとして結像させるための上記イメージング光学系
    第1と第2の空間的,スペクトル的に分離された筋に対応するイメージ信号を生じるための上記検出器のアレイ及び
    イメージ信号を受け,これに基づいてデイジタルデータを生じ,各空間的,スペクトル的に分離された筋に対応するデータを異なつたメモリ場所の同じ位置に保存し,異なつたスペクトル列に対応するデータを異なつたメモリ場所に保存するための上記処理手段
    を含んでいる,請求項1に記載の装置。
  3. 上記イメージングユニツトが更に,
    ウエブからの電磁放射を受けるために配置され形成された少なくとも第1と第2のスリツトを持ち,電磁放射の一部をブロツクし,上記スリツトを通して電磁放射の少なくとも第1と第2の空間的に離れた筋を伝達し,ウエブ上の筋に対応する上記放射の筋はウエブの相対運動の方向に垂直に配置されるごとくしたマスク
    電磁放射の空間的に離れた筋を方向付け結させるためのイメージング光学系
    電磁放射の空間的に離れた筋を少なくとも第1と第2の空間的にまたスペクトル的に分離された筋に分け,上記第1と第2の空間的にまたスペクトル的に分離された各筋が異なつた内容を持つ複数の隣接したスペクトル列より成るごとくしたスペクトル分離手段
    検出器のアレイ
    第1と第2の空間的,スペクトル的に分離された筋のイメージを上記検出器のアレイ上にウエブの異なつた筋のイメージとして結像させるための上記イメージング光学系
    第1と第2の空間的,スペクトル的に分離された筋に対応するイメージ信号を生じるための上記検出器のアレイ及び
    イメージ信号を受け,これに基づいてメモリ中にデータブツクの形でデイジタルデータを生じ,各ブツクが複数の頁を持ち各頁は複数のデータ列を持つごとくした上記処理装置で,各空間的,スペクトル的に分離された筋に対応するデータを異なつた頁の同じ列に保存し,異なつたスペクトル列に対応するデータを異なつた頁に保存するごとくした上記処理手段
    を含んでいる,請求項1に記載の装置。
  4. 上記イメージングユニツトが更に,
    ウエブからの電磁放射を受けるために配置され形成された少なくとも第1と第2のスリツトを持ち,電磁放射の一部をブロツクし,上記スリツトを通して電磁放射の少なくとも第1と第2の空間的に離れた筋を伝達し,ウエブ上の筋に対応する上記放射の筋はウエブの相対運動の方向に垂直に配置されるごとくしたマスク電磁放射の空間的に離れた筋を方向付け結像させるためのイメージング光学系検出器のアレイ
    第1と第2の空間的に分離された筋の像をウエブの異なつた筋の像として上記検出器アレイ上に結ばせるための上記イメージング光学系
    第1と第2の空間的に分離された筋に対応するイメージ信号を生じるための上記検出器アレイ及び
    イメージ信号を受け,これに基づいてデイジタルデータを生じ,第1及び第2の空間的に分離された筋に対応するイメージ信号に基づいてウエブの同じ像のそれぞれ第1及び第2のデイジタル表現を生じるために,空間的に分離された各筋に対応するデータを異なつたメモリ場所の同じ位置に保存するための上記処理手段を含んでいる,請求項1に記載の装置。
  5. 上記処理手段が,更に平均デイジタル表現を生じるために,同じ像の第1と第2のデイジタル表現を平均するための手段を含んでいる,請求項に記載の装置。
  6. 上記処理手段が,更にウエブの存在物の特性を示す比較出力を生じるために,第1と第2のデイジタル表現を比較するための手段を含んでいる,請求項に記載の装置。
  7. 上記イメージングユニツトと処理手段が,更に,
    ウエブに第2及び第2の照明条件を与え,ウエブの各部分に対しその部分が第1の筋の位置に来たとき,その同じ部分が第2の筋の位置に来たときとは異なつた照明条件を生じ,各ウエブ部分が少なくとも2つの異なつた照明条件で観測されるようにするための照明源
    上記第1及び第2のデイジタル表現を照明条件に対応するメモリ場所に保存し,上記第1及び第2のデイジタル表現がそれぞれ第1及び第2照明条件下で同じウエブの像に対応するようにするための上記処理手段
    を含んでいる,請求項に記載の装置。
  8. 更に上記第1及び第2のデイジタル表現を比較し,この比較に基づいて興味ある存在物を分類するための上記処理手段を含んでいる,請求項に記載の装置。
  9. 更に,
    ウエブの片側を照明しウエブからの反射光をイメージングユニツトに向かわせ第1照明条件を生じてこれを反射照明条件とし,ウエブの他の側を照明してウエブから光を透過させて第2照明条件を生じてこれを透過照明条件とするための上記照明手段
    上記第1及び第2のデイジタル表現を比較し,この比較に基づいて興味ある存在物を見出し分類するための上記処理手段
    を含んでいる,請求項に記載の装置。
  10. 更に,
    ウエブの片側を照明しウエブからの反射光をイメージングユニツトに向かわせ第1照明条件を生じてこれを反射照明条件とし,ウエブの他の側を照明してウエブから光を透過させて第2照明条件を生じてこれを透過照明条件とするための上記照明手段
    上記第1及び第2のデイジタル表現を比較し,この比較に基づいて興味ある存在物を見出し分類し,第1及び第2のデイジタル表現に基づいて興味ある存在物のそれぞれ第1及び第2の見かけ大きさを求め,第1の見かけ大きさが第2の見かけ大きさよりも予め定めた量より大きいときは興味ある存在物が繊維より成ることを求めるための上記処理手段
    を含んでいる,請求項に記載の装置。
  11. 更に第1の見かけ大きさが予め定めた範囲内にあるかどうかを求め,第1見かけ大きさが予め定めた範囲内にあり,また第1見かけ大きさが第2見かけ大きさより予め定めた量より大きいときは興味ある存在物がネツプであると同定するための上記処理手段
    を含んでいる,請求項10に記載の装置。
  12. 更にデイジタルデータの分析に基づいて興味ある存在物の見かけ形状を求め,見かけ形状の少なくとも一部を基に興味ある存在物のタイプを同定するための上記処理手段を含んでいる,請求項1に記載の装置。
  13. 更にデイジタルデータの分析に基づいて興味ある存在物の見かけ大きさを求め,見かけ大きさの少なくとも一部を基に興味ある存在物のタイプを分類するための上記処理手段を含んでいる,請求項1に記載の装置。
  14. 更にデイジタルデータの分析に基づいて興味ある存在物の見かけの色を求め,見かけの色の少なくとも一部を基に興味ある存在物のタイプを分類するための上記処理手段を含んでいる,請求項1に記載の装置。
  15. 更にデイジタルデータの分析に基づいて興味ある存在物の位置を求め,存在物の位置に関する情報を含む出力信号を生じるための上記処理手段を含んでいる,請求項1に記載の装置。
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