JP3612450B2 - モップのヘッドおよびこれを用いたモップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、たとえば雑巾などを拭取布として水拭きや乾拭きなどに利用されるモップのヘッドおよびこれを用いたモップに関する。
【0002】
【従来の技術】
床や畳などの雑巾がけ、あるいは手の届かない窓ガラスなどの拭き掃除に利用されるモップは、操作用の柄の先端部に拭取布装着用のヘッド本体が連結された構造を有し、たとえば柄とヘッド本体とは、互いに回転軸を介して転回可能に連結されている。そして、ヘッド本体には、その片面に面して拭取布が装着されるが、その装着方法としては、拭取布の端部分をバネなどでクリップ式に挟み付ける形態や、ヘッド本体の間に挟み込むような形態がある。
【0003】
拭取作業の際には、拭取布を下敷きにした状態でヘッド本体が主に前後に移動させられ、ヘッド本体に装着された拭取布を床面などの拭取面に押し付けるようにして作業が行われる。このような拭取作業において拭取布のめくれを防止するため、上記いずれの装着形態にあっても拭取布は、その前端部分がヘッド本体の前部に必ず保持されている。また、片方の前端部分だけが保持されるのでは、ヘッド本体が後退する際に拭取布が簡単にめくれてしまうことから、拭取布の後端部分もヘッド本体の後部に保持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のモップでは、拭取作業における拭取布のめくれを防止するため、ヘッド本体の前後両側で拭取布の前後両端部分を保持したが、拭取作業においては、ヘッド本体が前後に移動されるだけでなく左右方向にも移動させられる。もちろん、ヘッド本体はどの方向にも移動できるが、特に左右方向に移動させた場合、拭取布の左右両端部分がヘッド本体に保持されていないため、その端部分が逆方向に少しめくれてしまう。そうすると、床などにおけるコーナー付近では、各隅に付着したごみなどをうまく拭き取ることができずに拭き残しを生じてしまうこととなった。また、コーナー付近での拭き残しを防ぐためには、作業者自身がヘッド本体とともに向きを変えるなどして要領良くヘッド本体を操作しなければならず、こうした点から従来の前後保持式のヘッド本体では、ゴミなどの付着しやすいコーナー付近の拭き取りに難点があった。
【0005】
また、ヘッド本体の左右側面部は、拭取布に覆われることなく露出した状態であるため、ヘッド本体を左右方向に移動させると、その左右側面部がコーナー付近の壁や家具などに当たって傷つけてしまうおそれがあり、このような点からもヘッド本体の改良が求められていた。
【0006】
さらに、前後保持式のヘッド本体では、拭取布を装着する際、たとえば前部に拭取布の前端部分を装着保持させた後、後部を反転させて拭取布の後端部分を装着保持させなければならず、構造的にも前後両方同時に拭取布を装着させるには無理があった。そのため、慣れるまでは拭取布の取り替えなどに手こずり、ヘッド本体に対して拭取布を装着しづらいという問題があった。
【0007】
そこで、本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、コーナー付近での拭取作業を隅々にわたって効率良く行うことができるとともに、そのようなコーナー付近にある物に対して傷つけるおそれもなく、しかも、ヘッド本体に対して拭取布を容易に装着することができるモップのヘッド、およびこれを用いたモップを提供することをその課題とする。
【0008】
【発明の開示】
上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
すなわち、本願発明の第1の側面により提供されるモップのヘッドは、上下の装着面と、前面部と、後面部と、左右側面部とを有する平面視略横長矩形をしたヘッド本体の装着面に面して装着された拭取布を下敷きにした状態で前後左右に移動させられるモップのヘッドであって、上記ヘッド本体の前面部には、上記拭取布の前端部分を、これを挿入した状態で保持する前部保持部が設けられているとともに、上記ヘッド本体の左右側面部の後方側には、それぞれ上記拭取布の左右両端部分を、これを挿入した状態で保持する側部保持部が、上記ヘッド本体の後面部の両端部にかけて連続して回り込むようにして設けられていることを特徴としている。なお、ヘッド本体はヘッドそのものである。
【0010】
上記技術的手段が講じられた本願発明の第1の側面により提供されるモップのヘッドでは、拭取布の前端部分がヘッド本体の前面部における前部保持部によって保持される一方、その左右両端部分がヘッド本体の左右側面部における側部保持部によって保持される。つまり、拭取布は、ヘッド本体の前面部から左右側面部および後面部にかけて大きく広げられて装着面を覆うようにされた状態で、前部保持部および左右両側の側部保持部の3箇所にわたって保持される。これにより、拭取布を下敷きにした状態でヘッド本体を前後左右に移動させても、3箇所で保持された拭取布がめくれることはない。そして、床などにおけるコーナー付近にヘッド本体を近づけて拭取作業を行う場合、ヘッド本体の前面部のみならず左右側面部も拭取布によって覆われるため、コーナー付近の各隅に付着したゴミなどが前側および左右両側の拭取布によって効率良く拭き取られる。したがって、本願発明の第1の側面に係るモップのヘッドによれば、コーナー付近における拭き残しを少なくすることができるとともに、作業者自身がヘッド本体とともに向きを変える必要もなく、そのまま前後左右にヘッド本体を移動させながらゴミなどの付着しやすいコーナー付近の拭取作業を隅々にわたって効率良く行うことができる。
【0011】
また、ヘッド本体の左右側面部が拭取布によって覆われるため、ヘッド本体を左右方向に移動させながらコーナー付近で拭取作業を行っても、その左右側面部がコーナー付近の壁や家具などに直接当たることはなく、拭取布をクッションとしてコーナー付近にある物を傷つけるおそれがない。
【0012】
さらに、ヘッド本体に拭取布を装着する際には、たとえば拭取布の前端部分を前部保持部に保持させ、そのまま同時に拭取布の左右両端部分を左右両側へと引っ張りながら左右側面部の側部保持部に保持させることができる。したがって、拭取布の取り替えなどの際には、拭取布の端部分をヘッド本体の所定の部位に単に保持させるだけで誰でも簡単に取り扱うことができ、ヘッド本体に対して拭取布を容易に装着することができる。
【0013】
なお、上記ヘッド本体には、その厚み方向に相互に向かい合う状態で、上記前部保持部および側部保持部を構成する前部保持片および側部保持片が形成されているとともに、これらの保持片の奥部には、上記拭取布の端部分を収容するためのスペースが設けられている構成が好ましい。このような構成によれば、拭取布の前端部分および左右両端部分のそれぞれを上記前部保持片および側部保持片の側方から差し込みつつ、奥部のスペースに押し込めておくことができ、拭取布の端部分を確実に保持した状態とすることができる。
【0014】
また、上記ヘッド本体の装着面の所定部位には、上記拭取布に対してすべり止め用の突起が形成されている構成が好ましい。このような構成によれば、拭取作業を行う際、すべり止め用の突起の弾性復元力により拭取布が床などの拭取面に対して押さえつけられるので、拭取布を常に拭取面に接触させた状態で拭き残しを防ぐことができるとともに、ヘッド本体が後退する際の拭取布のめくれを効果的に防止することができる。
【0015】
さらに具体的構成として好ましい実施の形態としては、上記ヘッド本体は、上下分割式の本体構成部品を接合させた2ピース構造とされ、上記両本体構成部品には、それぞれ上記前部保持片および側部保持片が形成されている構成とすることができる。このような構成によれば、従来のクリップ式などに比べて部品点数が少なく、比較的軽い2つの本体構成部品からなるヘッド本体とすることができる。
【0016】
他の好ましい実施の形態としては、上記両本体構成部品の各接合部には、これらの両部品を継ぎ合わせるための継合突起が左右に振り分けて配置され、かつ、左右対称に位置する2つの継合突起が一対の対応関係となるように形成されている構成とすることができる。このような構成によれば、両本体構成部品の各接合部を重ね合わせると、互いに一対の対応関係となる継合突起同士が向き合う状態で継ぎ合わされ、上下に本体構成部品が一体となってヘッド本体が完成される。つまり、上下2つの本体構成部品は、全く同一のかたちとして製作され、これらのうちの一方を左右反転させた状態で他方に向かい合わせにして接合される。これにより、一対となるべき継合突起同士が互いに対置しつつ整合して両本体構成部品が一体化されるので、ヘッド本体を構成する2つの本体構成部品を1つの型から製作することができ、別々に2つの部品を製作する必要もないことからヘッド本体の製造コストを抑えることができる。
【0017】
このような両本体構成部品は、樹脂成形品により形成されている構成とすることができる。このような構成によれば、たとえばある程度軟性の樹脂成形品とした本体構成部品とすることにより、弾性変形可能な上記保持片や突起が形成されるので、拭取布の装着や本体構成部品の接合の際には、これらの保持片や突起などを簡単に変形させながら首尾良く所定の作業を行うことができる。
【0018】
本願発明の第2の側面により提供されるモップは、操作用の柄の先端部に拭取布装着用のヘッド本体が連結されたモップであって、上記ヘッド本体は、上記した本願発明の第1の側面に係るモップのヘッドであることを特徴とする。
【0019】
このようなモップによれば、柄でヘッド本体を操作しながら拭取作業を行うことにより、上記したように、コーナー付近を隅々にわたって効率良く拭き取ることができるとともに、コーナー付近にある物を傷つけるおそれもなく、しかも、ヘッド本体に対して拭取布を容易に装着することができる。
【0020】
なお、上記柄とヘッド本体とは、互いに回転軸を中心として転回可能に連結されているとともに、上記ヘッド本体の上記回転軸を支持する付近には、上記柄の先端部が転回できるスペースとして凹部が形成されているのが好ましい。このような構成によれば、拭取作業に際して作業者がヘッド本体を操作する際、そのヘッド本体に対して柄をある程度自由に転回させることができ、ヘッド本体を拭取面に対して正常な姿勢に保ちながら前後左右に移動させることができる。
【0021】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
図1は、本願発明に係るモップの一実施形態を示した概略斜視図であって、この図に示すように、モップMPは、操作用の柄10の先端部に拭取布装着用のヘッド本体30を連結して構成される。柄10の本体11は、たとえばスチールパイプに樹脂などをコーティングしたものが用いられる。柄10の先端部には、ジョイント部材12が取り付けられており、このジョイント部材12の先端に回転軸20を介してヘッド本体30を取り付けている。したがって、柄10とヘッド本体30は、互いに回転軸20を中心として転回可能である。
【0024】
ヘッド本体30は、図に外観を示すように、ある程度の厚みを有して雑巾などの拭取布CLよりも若干小さい外形を呈している。つまり、ヘッド本体30は、拭取布CLを一面に広げて装着される上下両側の装着面、前方Fwおよび後方Bwに向けられた前面部と後面部、ならびに左右各側Ls,Rsに向けられた左右側面部を有している。なお、各部については、後述する本体構成部品の一部として符号を付すことから、図1においては符号を省略する。このようなヘッド本体30は、全く同一のかたちをした2つの本体構成部品31,31を上下分割式に接合した2ピース構造とされている。ヘッド本体30の前面部には、拭取布CLの前端部分を保持するための前部保持部32,32が設けられているとともに、その左右側面部における後方側には、拭取布CLの左右両端部分を保持するための側部保持部33(右側Rsのものは図示省略)が設けられている。このようなヘッド本体30の片側の装着面に面して拭取布CLが装着され、その拭取布CLを下敷きにして柄10でヘッド本体30を操作しながら拭取作業が行われる。
【0025】
図2は、ヘッド本体30の装着面を示した平面図、図3は、ヘッド本体30の前面部を示した正面図、図4は、ヘッド本体30の左側面部を示した側面図、図5は、ヘッド本体30の中央断面を示した断面図である。これらの図を参照して簡単に説明すると、ヘッド本体30の前面部に設けられた前部保持部32,32は、厚み方向に相互に向かい合う状態で本体構成部品31,31の所定箇所に形成された前部保持片31c,31cが一対となって構成されたものである。また、ヘッド本体30の左右側面部に設けられた側部保持部33,33は、厚み方向に相互に向かい合う状態で本体構成部品31,31の所定箇所に形成された側部保持片31d,31eが一対となって構成されたものである。さらに、ヘッド本体30の表裏両面となる装着面には、拭取布CLに対してすべり止め用の突起31bが形成されている。
【0026】
さらに、ヘッド本体30を構成する本体構成部品31の細部について具体的に図面を参照して説明する。図6は、本体構成部品31の装着面の反対側となる接合部を示した平面図、図7は、図6のX方向から見た側面図、図8ないし図13のそれぞれは、図6のA−A断面、B−B断面、C−C断面、D−D断面、E−E断面、F−F断面を示した各断面図である。
【0027】
これらの図と先述の図2ないし図5に示す本体構成部品31は、たとえばEVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合体)などの軟質材を所定の型に流し込んで成形される。各図を参照して本体構成部品31の各部について見ると、まず図2に良く示すように、本体構成部品31の装着面31Aは、全体的に平坦な面として拭取布CLより若干小さく、たとえば約90×180mm程度の縦横寸法に形成される。装着面31Aの中央から後方には、ジョイント部材12が転回できるスペースとして凹部31aを形成している。装着面31Aの後方側2箇所には、斜め後方に突き出るかたちのすべり止め突起31bを形成している。すべり止め突起31bの先端は、拭取布CLの引っかかりを良くするために波状に形成されている。
【0028】
図6に外形全体を示す接合部31Bには、前面部31Cに位置する上記前部保持部32の構成部材として、若干内側に向けて突き出るかたちの前部保持片31cを形成している。また、接合部31Bには、左右側面部31E,31Fの後方側に位置する上記側部保持部33の構成部材として、真っ直ぐに突き出て先端が歯状の側部保持片31d,31eを形成している。この側部保持片31d,31eの一部は、後面部31D側へと回り込むように形成されている。これらの前部保持片31cおよび側部保持片31d,31eは、軟質材でできているため手の力で簡単に変形させることができる。さらに、接合部31Bには、互いに他側につき合わされて一対の対応関係となる鉤状、筒状、十字状とした3種類の継合突起31f,31g,31hを形成している。これらの継合突起31f,31g,31hは、接合部31B上において左右に振り分けて配置され、かつ、左右対称に位置する2つの継合突起同士が一対の対応関係となるように形成されている。たとえば、図6左上に示す鉤状の継合突起31fは、同図右上に示す鉤状の継合突起31fとフッキング可能な形状とされ、また、同図右中程に示す十字状の継合突起31hは、同図左中程に示す筒状の継合突起31gに挿入できるような形状とされている。なお、これらの継合突起31f,31g,31hは、2つの本体構成部品31を継ぎ合わせる際に用いられる。また、すべり止め突起31b、前部保持片31c、および鉤状突起31fの周辺には、各突起形状に応じて型抜きを容易とするために開口が形成されている。
【0029】
さらに、接合部31Bの表面上には、前後左右にわたって各種高さの異なる補強用のリブ31j,31kを形成している。このようなリブ31j,31kを形成することにより、本体構成部品31は、軟らかい材質としつつもある程度の剛性を有している。また、符号31kで示すリブは、その部分に上記回転軸20が配置されることから先端が半円状とされている。
【0030】
次に、図3ないし図5を主に参照して両本体構成部品31,31の接合形態について説明する。
【0031】
まず、両本体構成部品31,31は、双方の接合部31Bを対面させるようにして接合されるが、この際、図6に示す各本体構成部品31,31の接合部31Bにおいては、継合突起31f,31g,31hなどが左右に振り分けて配置されていることから、一方の右半分が他方の左半分に、他方の右半分が一方の左半分に対面した状態とされる。そうすると、フッキング可能な鉤状の継合突起31f,31f同士が互いに一致して引っかけ合わされるとともに、筒状と十字状の継合突起31g,31h同士も互いに一致して嵌め合わされる。これにより、2つの本体構成部品31,31が一体となって確実に接合され、頑丈なかたちのヘッド本体30が構成される。
【0032】
このように両本体構成部品31,31が一体となった状態では、図3ないし図5に良く示すように、双方の前部保持片31c,31cが互いに対峙して咬み合うかたちとなってくの字状の上記前部保持部32が構成されるとともに、双方の側部保持片31d,31eが互いに対峙して咬み合うかたちで上記側部保持部33が構成される。このような前部保持部32および側部保持部33には、拭取布CLの端部分が差し込むようにされるが、前部保持部32および側部保持部33よりも奥部には、余分な拭取布CLの前端部分や左右両端部分を押し込んだ状態で収容するためのスペース31m,31nが形成される。なお、側部保持部33を構成する双方の側部保持片31d,31eは、交互に食い違う状態とされることから、一つの本体構成部品31,31における左右両側の側部保持片31d,31eは、ほぼ半ピッチ分ずれた形状とされている。
【0033】
さらに、図5に良く示すように、双方のリブ31k,31kが互いに対峙し合うことにより、ヘッド本体30の内部には、回転軸20を支持するかたちの円形部31pが形成される。この円形部31pに回転軸20を挿入した状態でヘッド本体30が柄10に対して取り付けられ、ヘッド本体30は、図5の矢印に示す方向に転回可能とされる。
【0034】
次に、上記構成を有するモップMPの作用、主にヘッド本体30の作用について、図面を参照して説明する。なお、以下に挙げる各図においては、便宜上、細部の構成を図示省略する。
【0035】
図14ないし図17は、ヘッド本体30に対する拭取布CLの装着方法を説明するために示した模式図である。まず、図14に示すように拭取布CLの最も簡単な装着方法としては、ヘッド本体30を上にして柄10を逆さまに立ち上げた状態とする。そして、ヘッド本体30が回転しないように手で押さえつつ、拭取布CLの前端部分をヘッド本体30の前面部30Cに当てた状態で拭取布CLの左右両端部分を引き下げる。そうすると、拭取布CLの前端部分が前部保持部32,32に差し込まれた状態となる。このとき、前部保持部32,32は、容易に変形することから簡単に拭取布CLを差し込むことができ、しかも前部保持部32の形状に応じて拭取布CLの前端部分がしっかりと止め押さえられる。
【0036】
上記装着方法とは別の方法として、図15に示すように、拭取布CLの前端部分を前面部30Cの前部保持部32,32ごとに一カ所ずつ差し込むようにして保持させることも可能である。
【0037】
続いて、図16に示すように、拭取面側の装着面30A全体に面して広がるように拭取布CLを折り返した後、その拭取布CLの左右両端部分をヘッド本体30の左右側面部30E,30Fに差し込む。そうすると、拭取布CLの左右両端部分は、左右側面部30E,30Fにおける側部保持部33,33にくわえ込まれた状態となる。この際、ヘッド本体30の回転軸方向に沿って手の力が作用するため、ヘッド本体30がそれほど回転することはなく、落ち着いた状態で拭取布CLの装着を行うことができる。
【0038】
図17は、ヘッド本体30に拭取布CLが完全に装着された状態を示した模式図であって、この図に示すように、ヘッド本体30の前面部30Cおよび左右側面部30E,30Fは、拭取布CLの一部が差し込まれた状態で下半分全体が覆われる。特に、左右側面部30E,30Fは、図中黒く塗りつぶした部分で示すように、拭取布CLの左右両端部分によって覆われた状態とされる。つまり、拭取布CLは、ヘッド本体30の下半分全体をほぼ覆う状態に装着される。一方、拭取布CLの前端部分を前部保持部32,32に差し込んだ状態で、ヘッド本体30の下側の装着面30Aから上側の装着面30Aへと反転させるようにして裏返しにすることもできる。この場合、拭取布CLの左右両端部分を側部保持部33,33から一旦はずした後、再び図16に示すような方法でセットすれば良い。これにより、拭取布CLの片側面が拭取部分として十分に使用されて汚れると、拭取布CLをヘッド本体30から完全にはずすことなくその両面を使用することができる。
【0039】
次に、図18ないし図20は、拭取作業に伴うヘッド本体30の作用を説明するために示した模式図である。まず、図18の矢印で示すように、拭取作業の際には、拭取布CLを下敷きにした状態でヘッド本体30が前後左右に移動させられ、図20に示すように、ヘッド本体30に装着された拭取布CLを床面などの拭取面FLに押し付けるようにして作業が行われる。このような拭取作業においては、すべり止め突起31bの弾性復元力によって拭取布CLが拭取面FLに対して確実に押し付けられた状態とされる。これにより、拭取面FLに拭き残しが生じないものとされる。
【0040】
また、拭取布CLは、ヘッド本体30の前面部30Cと左右側面部30E,30Fの3カ所にわたって保持されていることから、ヘッド本体30を前後左右に移動させても拭取布CLが容易にめくれることはなく、順調に拭取作業を進めることができる。
【0041】
さらに、図19および図20に示すように、ヘッド本体30をコーナー付近に近づけて作業を行う場合、ヘッド本体30の前面部30Cのみならず左右側面部30E,30Fも拭取布CLに覆われているため、コーナー付近の各隅に付着したゴミなどが前側および左右両側の拭取布CLによって効率良く拭き取られることとなる。この際、ヘッド本体30の前面部30Cや左右側面部30E,30Fがコーナー付近の壁Wや家具などに直接当たることはなく、拭取布CLがクッションとなることからコーナー付近にある壁Wや家具などを傷つけるおそれがない。また、たとえヘッド本体30が直接当たったとしても、ヘッド本体30自体が軟らかい材質でできているため、それほど壁Wや家具などを傷つけるおそれがない。
【0042】
したがって、上記構成、作用を有するモップMPによれば、コーナー付近における拭き残しを少なくすることができるとともに、作業者自身がヘッド本体30とともに向きを変える必要もなく、そのまま前後左右にヘッド本体30を移動させながらゴミなどの付着しやすいコーナー付近の拭取作業を隅々にわたって効率良く行うことができる。
【0043】
また、ヘッド本体30の左右側面部30E,30Fは拭取布CLに覆われるため、ヘッド本体30を左右方向に移動させながらコーナー付近で拭取作業を行っても、その左右側面部30E,30Fがコーナー付近の壁Wや家具などに直接当たることはなく、またヘッド本体30自体が軟らかくてクッションとなることから、コーナー付近にある物を傷つけることなく拭取作業を行うことができる。
【0044】
さらに、拭取布CLの取り替えなどの際には、拭取布CLの端部分をヘッド本体30の前面部30Cや左右側面部30E,30Fに単に差し込むようにして誰でも簡単に取り扱うことができ、ヘッド本体30に対して拭取布CLを容易に装着することができる。
【0045】
さらにまた、上記構成を有するヘッド本体30は、上下2つの本体構成部品31,31が継合突起31f,31g,31hを介して確実に接合された構造であり、各本体構成部品31は、軟らかい材質により形成されているので、軽量で操作性に優れつつも頑丈なかたちのヘッド本体30を構成することができる。
【0046】
その上、ヘッド本体30を構成する2つの本体構成部品31,31は、1つの型から製作された同一形状のものであるので、別々に2つの部品を製作する必要もないことからヘッド本体30の製造コストを抑えることができる。
【0047】
なお、本願発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した事項の範囲内での設計的な変更は、すべて本願発明の範囲内に含まれる。たとえば、前部保持部32を設ける箇所は、2箇所に限定されない。また、前部保持部32を側部保持部33のような歯状の側部保持片31d,31eによって構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るモップの一実施形態を示した概略斜視図である。
【図2】図1に示すヘッド本体の装着面を示した平面図である。
【図3】図1に示すヘッド本体の前面部を示した正面図である。
【図4】図1に示すヘッド本体の左側面部を示した側面図である。
【図5】図1に示すヘッド本体の中央断面を示した断面図である。
【図6】本体構成部品の装着面の反対側となる接合部を示した平面図である。
【図7】図6のX方向から見た側面図である。
【図8】図6のA−A断面を示した断面図である。
【図9】図6のB−B断面を示した断面図である。
【図10】図6のC−C断面を示した断面図である。
【図11】図6のD−D断面を示した断面図である。
【図12】図6のE−E断面を示した断面図である。
【図13】図6のF−F断面を示した断面図である。
【図14】ヘッド本体に対する拭取布の装着方法を説明するために示した模式図である。
【図15】ヘッド本体に対する拭取布の装着方法を説明するために示した模式図である。
【図16】ヘッド本体に対する拭取布の装着方法を説明するために示した模式図である。
【図17】ヘッド本体に対する拭取布の装着方法を説明するために示した模式図である。
【図18】拭取作業に伴うヘッド本体の作用を説明するために示した模式図である。
【図19】拭取作業に伴うヘッド本体の作用を説明するために示した模式図である。
【図20】拭取作業に伴うヘッド本体の作用を説明するために示した模式図である。
【符号の説明】
MP モップ
CL 拭取布
10 柄
20 回転軸
30 ヘッド本体
30A 装着面
30C 前面部
30E 左側面部
30F 右側面部
31 本体構成部品
31A 装着面
31B 接合部
31C 前面部
31E 左側面部
31F 右側面部
31a 凹部
31b すべり止め突起
31c 前部保持片
31d,31e 側部保持片
31f,31g,31h 継合突起
31j,31k リブ
32 前部保持部
33 側部保持部
Claims (8)
- 上下の装着面と、前面部と、後面部と、左右側面部とを有する平面視略横長矩形をしたヘッド本体の装着面に面して装着された拭取布を下敷きにした状態で前後左右に移動させられるモップのヘッドであって、
上記ヘッド本体の前面部には、上記拭取布の前端部分を、これを挿入した状態で保持する前部保持部が設けられているとともに、上記ヘッド本体の左右側面部の後方側には、それぞれ上記拭取布の左右両端部分を、これを挿入した状態で保持する側部保持部が、上記ヘッド本体の後面部の両端部にかけて連続して回り込むようにして設けられていることを特徴とする、モップのヘッド。 - 上記ヘッド本体には、その厚み方向に相互に向かい合う状態で、上記前部保持部および側部保持部を構成する前部保持片および側部保持片が形成されているとともに、これらの保持片の奥部には、上記拭取布の端部分を収容するためのスペースが設けられている、請求項1に記載のモップのヘッド。
- 上記ヘッド本体の装着面の所定部位には、上記拭取布に対してすべり止め用の突起が形成されている、請求項1または請求項2に記載のモップのヘッド。
- 上記ヘッド本体は、上下分割式の本体構成部品を接合させた2ピース構造とされ、上記両本体構成部品には、それぞれ上記前部保持片および側部保持片が形成されている、請求項2または請求項3に記載のモップのヘッド。
- 上記両本体構成部品の各接合部には、これらの両部品を継ぎ合わせるための継合突起が左右に振り分けて配置され、かつ、左右対称に位置する2つの継合突起が一対の対応関係となるように形成されている、請求項4に記載のモップのヘッド。
- 上記両本体構成部品は、樹脂成形品により形成されている、請求項4または請求項5に記載のモップのヘッド。
- 操作用の柄の先端部に拭取布装着用のヘッド本体が連結されたモップであって、
上記ヘッド本体は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のモップのヘッドであることを特徴とする、モップ。 - 上記柄とヘッド本体とは、互いに回転軸を中心として転回可能に連結されているとともに、上記ヘッド本体の上記回転軸を支持する付近には、上記柄の先端部が転回できるスペースとして凹部が形成されている、請求項7に記載のモップ。
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