JP3691337B2 - 吸引掃除機用ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部屋の隅や家具の隙間等を掃除する吸引掃除機用のノズルに関し、特に埃等を拭き取りながら吸引可能な吸引掃除機用のノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の吸引掃除機には、隙間部分や家具・棚等を掃除するための専用ノズル(隙間ノズル、タナノズル)が付属しており、掃除する場所に応じて専用ノズルに取り替える必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、掃除場所に応じて専用ノズルをその都度取り替えなければならないのは、使用者にとって非常に手間であり効率よく掃除を行うことができなかった。また、専用ノズルを使用した後は収納が面倒であり、ノズルを紛失してしまうこともあった。
【0004】
さらに、掃除場所に応じて専用ノズルに取り替えるのは面倒だからといってそのまま床用吸込具で掃除してしまうと、家具等の隙間を掃除するには床用吸込具が大きすぎて隙間の奥まで掃除することはできないし、部屋や家具の隅(床と家具・壁との角)を強引に床用吸込具を押しつけて掃除すると家具等にキズを付けてしまうこともあった。
【0005】
また、電気製品等に静電気により付着した埃は吸引掃除機の吸引掃除のみではきれいにならず、再度掃除布等で拭き掃除しなければならず二度手間であった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、掃除場所に応じて専用ノズルに取り替えることなく、吸引掃除と拭き掃除を同時に行うことのできる吸引掃除機用ノズルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、吸引掃除機本体に接続された吸引ホース(20)に取り付けられる吸引掃除機用ノズル(10)であって、弾性を有するシート材からなり、先端部が山型形状をなすシート状本体(1)と、前記シート状本体裏面の山型形状部分の周縁部(2)に沿って設けられた柔軟性部材(3)と、前記シート状本体の底辺部に設けられシート状本体を前記吸引ホースに固定するための固定手段(7)とで構成され、前記固定手段によって前記吸引ホース先端に取り付けられた状態でシート状本体はホースの外形に沿って湾曲され、前記山型形状部分はホース先端開口部より突出しホース開口部と連続した長円状吸引口を形成するように構成したものである。
【0008】
本発明の吸引掃除機用ノズルによれば、吸引掃除をしながら同時に拭き掃除もできるので、埃がたまった場所等を掃除するときでも吸引掃除をしてから拭き掃除をする必要はなく、効率よく掃除をすることができる。また、吸引掃除機本体に接続される吸引ホースと延長パイプとの連結部において吸引ホース側に本発明の吸引掃除機用ノズルを取り付けておけば、床掃除をしている途中で棚の掃除をしたいときにも延長パイプを取り外すだけで手軽に拭き掃除をすることができる。また、柔軟性部材を使用しているので、家具等に傷を付けることなく拭き掃除もすることができる。
【0009】
前記柔軟性部材としては、起毛部材または多孔質性のゴムまたは合成樹脂あるいは不織布を使用することができる。
【0010】
また、前記シート状本体には前記吸引ホースの外形に沿った湾曲方向と直交する方向に沿って折り曲げ線を形成するとよい。これにより、吸引ホース外形に沿って湾曲しやすくなるとともに、狭い隙間でも入り込みやすくなる。
【0011】
また、前記固定手段をシート状本体の底辺側に貼着され前記吸引ホースに巻着可能なベルクロテープとするとよい。これにより、吸引掃除機用ノズルは取り外し可能に固定されるので、新しい吸引掃除機用ノズルと容易に取り替えることができる。
【0012】
また、前記山型シート状本体の底辺側に設けられた固定手段は、前記吸引ホース先端外周と係合可能な形状を有し、前記山型シート状本体の構成材料よりも弾性率の低い弾性体からなり、該固定手段は把手を有するようにしてもよい。固定手段をこのような構造にすることにより、吸引掃除機用ノズルを取り外してハンドクリーナとして使うこともでき、特に、拭き取りだけで簡単に掃除できる、例えば電話等に軽く積もった埃を拭き取る際に便利である。
【0013】
さらに、前記シート状本体の底辺側に滑り止め手段を設けるとよい。これにより、吸引掃除機用ノズルが吸引ホースからずれないようになり掃除がしやすくなる。
【0014】
または、本発明の吸引掃除機用ノズルは、 吸引掃除機本体に接続された吸引ホース(20)に取り付けられる吸引掃除機用ノズル(10’)であって、弾性を有するシート材からなり、先端部が山型形状をなすシート状本体(11)と、前記シート状本体の形状に適合した山型形状をなし、山型縁部に沿ってひれ状部分(12b)を有し、前記シート状本体の山型形状部分を挿入可能な開口部を前記山型形状部と対向する側に有する布製の袋状部材(12)と、前記シート状本体の底辺部に 設けられシート状本体を前記吸引ホースに固定するための固定手段とで構成され、 前記シート状本体は、前記袋状部材に対して前記開口部からを挿入されて係合され、前記固定手段(17)によって前記吸引ホース先端に取り付けられた状態でホースの外形に沿って湾曲され、前記山型形状部分はホース先端開口部より突出しホース開口部と連続した長円状吸引口を形成するように構成してもよい。
【0015】
袋状部材は取り付け・取り替えが非常に簡単にできるので、袋状部材のみを取り替えれば常にきれいな状態で掃除をすることができる。もちろん洗濯して再利用することも可能である。
【0016】
このとき、前記袋状部材(12)は、底辺側から前記山型形状部分と反対の方向へ突出し、前記シート状本体と前記吸引ホースとの間に挟み込まれる突出片(12a)を備えるようにするとよい。これにより、拭き取り手段がシート部材から抜けにくくなり掃除がしやすくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る吸引掃除機用ノズルの一例を示す平面図で、(a)は裏面図、(b)は表面図である。
【0019】
図1中、符号1は、厚さ約1mmのポリプロピレン製シートの先端部を山型形状に加工し、さらに底辺部の両端を切り欠いて底辺凸部9を設けたシート状本体である。シート状本体1の表面には、シート状本体1が吸引ホースの径に沿って湾曲しやすいように中心線およびその両脇に折り曲げ線5が刻設されている。
【0020】
符号2はシート状本体1の山型周縁部であり、シート状本体1を湾曲させたときにこの山型周縁部2が略水平になるように山型周縁部2に沿って折り曲げ線6が刻設され、切り込み4が設けられている。さらに、山型周縁部2には柔軟性部材としてのナイロンパイル3が貼着されている。
【0021】
底辺凸部9の表面には吸引掃除機本体に接続された吸引ホース先端にシート状本体1を固定するためのベルクロテープ7が貼着されており、裏面には吸引ホースと吸引掃除機用ノズル10とがずれないように固定するための滑り止め部材8が貼着されている。
【0022】
このように、本実施形態の吸引掃除機用ノズル10は、シート状本体1に拭き取り手段3と固定手段7と滑り止め手段8を設けた構成となっている。
【0023】
図2に本実施形態の吸引掃除機用ノズルを吸引ホース先端に取り付ける方法を示す。
【0024】
まず、吸引掃除機本体に接続される吸引ホース20の先端部分を図1(a)の滑り止め部材8に密着させる。次に、図1(b)の折り曲げ線5に沿ってシート状本体を湾曲させながらベルクロテープ7で吸引ホースに巻着する。そして、図1(a)の山型周縁部2は折り曲げ線6に沿って略水平になるように吸引口とは逆側に折り曲げられ、吸引掃除機用ノズルの装着が完了する。
【0025】
図3、図4に本実施形態の吸引掃除機用ノズルの使用形態を示す。通常は、図3のように延長パイプ21と吸引ホース20の連結部において、吸引ホース20側に吸引掃除機用ノズル10を取り付けて使用する。床や畳等を掃除するときにはこのような状態で、床用吸込具22からゴミや埃を吸引して掃除することができる。なお、本実施形態の吸引掃除機用ノズルは吸引パイプ20にフィットするように湾曲した形状になっているので通常の掃除をするにあたり違和感が生じることもない。
【0026】
そして、家具やTV、パソコン等に積もった埃を拭き掃除したいときには、延長パイプ21を抜いて図4に示す形態で掃除すればよい。埃を拭き取りながら同時に吸引掃除も行えるので効率的である。また、拭き掃除により埃が舞い上がるのを防止できるので衛生的にも効果的である。また、素材は弾性に優れたプラスチックや厚紙等を使用するので、家具やTVなどの掃除対象物に傷を付けることもない。さらに、吸引掃除機用ノズルの先端は先細った形状になっているので家具等と壁のあいだの狭い隙間にも入り込みやすく隙間掃除も手軽に行うことができる。また、図1(a)に示したシート状本体1の山型周縁部2は略水平に折り曲げられて鍔状になっているので家具等と床のあいだの隙間掃除もすることができる。
【0027】
このように床掃除をしながら手軽に家具等の拭き掃除もすることができ、拭き掃除が終わればもとどおりに延長パイプ21を吸引ホース20に連結することにより床掃除を再開することができる。
【0028】
なお、図3、図4では吸引ホース20と延長パイプ21の連結部に吸引掃除機用ノズルを取り付けた場合について説明したが、通常の専用ノズルと同様に床用吸込具22に換えて延長パイプ21の先端に本実施形態の吸引掃除機用ノズル10を取り付けることも可能である。
【0029】
図5は本発明に係る吸引掃除機用ノズルの他の例を示す平面図で、(a)は裏面図、(b)は表面図である。
【0030】
図5中、符号11は、厚さ約1mmのポリプロピレン製シートの先端部を山型形状に加工したシート状本体である。シート状本体1の表面には、シート状本体1が吸引ホースの径に沿って湾曲しやすいように中心線およびその両脇に折り曲げ線15が刻設されており、裏面には中心線と平行に折り曲げ線14が刻設されており、押さえテープ17で固定しやすいようになっている符号12は拭き取り手段としての袋状不織布であり、シート状本体11のほぼ全面を覆うように装着される。なお、袋状不織布として市販されている既製品を使用することもできる。また、シート状本体11の周縁部13にはフェルトまたはスポンジが貼着されており袋状不織布12が抜けにくくなっている。あるいは、周縁部13に粘着テープを設けて袋状不織布12を貼着するようにしてもよい。
【0031】
また、シート状本体11の底部には吸引掃除機本体に接続された吸引ホースに固定するための押さえテープ17と、吸引ホースと吸引掃除機用ノズルとがずれないように固定するための粘着テープ16が貼着されている。
【0032】
図6に本実施形態の吸引掃除機用ノズルの取り付け方法を示す。
【0033】
まず、吸引掃除機本体に接続される吸引ホース20の先端部分を図5(a)の粘着テープ16の部分に密着させる。次に、図5(b)の折り曲げ線15に沿ってシート状本体を湾曲させる。図5(a)に示した折り曲げ線14に沿って吸引口とは逆側に折り曲げた部分を押さえテープ17で固定し吸引掃除機用ノズルの装着が完了する。
【0034】
図7に本実施形態に使用した袋状不織布の一例を示す。この袋状不織布は周縁から所定の間隔を於いてシート状本体の山型形状に適合するように縫い目12cで縫合されている。これにより、袋状不織布12をシート状本体に装着したとき袋状不織布12の周縁部18がひれ状になり、隙間掃除がしやすくなる。
【0035】
さらに、本実施形態で使用した袋状不織布には、底辺側から前記山型形状部分と反対の方向へ突出片12aが設けられている。この突出片12aがシート状本体と吸引ホースの間にくるように袋状不織布12をシート状本体に装着すれば、吸引ホースとシート状本体にこの突出部12aが挟み込まれて袋状不織布12が簡単に抜けなくなり掃除がしやすくなる。
【0036】
図8は本発明に係る吸引掃除機用ノズルの他の例を示すであり、把手を設けた吸引掃除機用ノズルである。
【0037】
符号40は吸引掃除機用ノズルであり、先に図5〜図7で示した袋状不織布を使用したノズルである。本実施形態では固定手段は把手と一体形成されているので、図5〜図7で説明した固定手段としての押さえテープは設けられていない。
【0038】
固定手段と一体形成された把手30は、シート状本体よりも硬質なプラスチックからなり、固定手段の部分は吸引ホース20の先端外周と係合可能な形状に加工されている。
【0039】
吸引掃除機用ノズル40のシート状本体の底辺部を把手30の固定手段部分の裏面に貼着して本実施形態の吸引掃除機用ノズルは形成され、固定手段により吸引ホース20を掴み込むようにして吸引掃除機用ノズルは固定される。
【0040】
本実施形態の吸引掃除機用ノズルによれば、吸引ホース20から吸引掃除機用ノズルを取り外して、ハンドクリーナとして使うこともできる。これは、少しだけつもった埃を拭き取りたいときに手軽に取り外して使用できるので便利である。
【0041】
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
【0042】
例えばシートに使用する材質はプラスチックに制限されず、弾性を有する材質であればよい。例えば厚紙を使用すれば吸引掃除機用ノズルを安価に製造することができるので、使い捨てタイプとすることもできる。また、拭き取り等に使用する柔軟性部材もナイロンパイルや不織布に限らず、洗剤を含んだいわゆる化学ぞうきん等、一般に掃除に使用される部材が使用できる。
【0043】
また、ナイロンパイル等の柔軟性部材は吸引掃除機用ノズルから取り外し可能に構成され、汚れたら洗濯して再度装着して使用することもできるし、古い拭き取り手段は捨てて新しい拭き取り手段を装着して使用してもよい。
【0044】
【発明の効果】
本願において開示される発明によれば、拭き掃除と同時に吸引掃除を行うことができるので、吸引掃除をしてから拭き掃除をする必要はなく効率よく掃除をすることができる。また、吸引掃除機本体に接続される吸引ホースと延長パイプとの連結部において吸引ホース側に本発明の吸引掃除機用ノズルを取り付けておけば、床掃除をしている途中で棚の掃除をしたいときにも延長パイプを取り外すだけで手軽に拭き掃除(同時に吸引掃除)をすることができる。また、非常に安価に製造できるので吸引掃除機用の補助具として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸引掃除機用ノズルの一例を示す平面図である。
【図2】吸引掃除機用ノズルの取り付け方法を示す斜視図である。
【図3】吸引掃除機用ノズルの取り付け態様を示す斜視図である。
【図4】吸引掃除機用ノズルの使用例を示す説明図である。
【図5】本発明に係る吸引掃除機用ノズルの他の例を示す平面図である。
【図6】吸引掃除機用ノズルの取り付け方法を示す斜視図である。
【図7】袋状の拭き取り手段の一例を示す斜視図である。
【図8】ハンドクリーナとして使用できる吸引掃除機用ノズルの斜視図である。
【符号の説明】
1 シート状本体
2 山型周縁部(ナイロンパイル形成領域)
3 ナイロンパイル(柔軟性手段)
4 切り込み
5 折り曲げ線(シート表面)
6 折り曲げ線(シート裏面)
7 ベルクロテープ
8 滑り止め
10 吸引掃除機用ノズル
20 吸引ホース
21 延長パイプ
22 床用吸込具
Claims (8)
- 吸引掃除機本体に接続された吸引ホースに取り付けられる吸引掃除機用ノズルであって、弾性を有するシート材からなり、先端部が山型形状をなすシート状本体と、前記シート状本体裏面の山型形状部分の周縁部に沿って設けられた柔軟性部材と、前記シート状本体の底辺部に設けられシート状本体を前記吸引ホースに固定するための固定手段とで構成され、前記固定手段によって前記吸引ホース先端に取り付けられた状態でシート状本体はホースの外形に沿って湾曲され、前記山型形状部分はホース先端開口部より突出しホース開口部と連続した長円状吸引口を形成するように構成されていることを特徴とする吸引掃除機用ノズル。
- 前記柔軟性部材は、起毛部材、多孔質性のゴムまたは合成樹脂または不織布であることを特徴とする請求項1に記載の吸引掃除機用ノズル。
- 前記シート状本体には前記吸引ホースの外形に沿った湾曲方向と直交する方向に沿って折り曲げ線が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸引掃除機用ノズル。
- 前記固定手段は、シート部材表面の底辺側に貼着され前記吸引ホースに巻着可能なベルクロテープであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の吸引掃除機用ノズル。
- 請求項1から請求項3の何れかに記載の吸引掃除機用ノズルにおいて、前記山型シート状本体の底辺側に設けられた固定手段は、前記吸引ホース先端外周と係合可能な形状を有し、前記山型シート状本体の構成材料よりも弾性率の低い弾性体からなり、該固定手段は把手を有することを特徴とする吸引掃除機用ノズル。
- 前記シート部材の裏面の底辺側に滑り止め手段を有することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の吸引掃除機用ノズル。
- 吸引掃除機本体に接続された吸引ホースに取り付けられる吸引掃除機用ノズルであって、弾性を有するシート材からなり、先端部が山型形状をなすシート状本体と、前記シート状本体の形状に適合した山型形状をなし、山型縁部に沿ってひれ状部分を有し、前記シート状本体の山型形状部分を挿入可能な開口部を前記山型形状部分と対向する側に有する布製の袋状部材と、前記シート状本体の底辺部に設けられシート状本体を前記吸引ホースに固定するための固定手段とで構成され、 前記シート状本体は、前記袋状部材に対して前記開口部からを挿入されて係合され、前記固定手段によって前記吸引ホース先端に取り付けられた状態でホースの外形に沿って湾曲され、前記山型形状部分はホース先端開口部より突出しホース開口部と連続した長円状吸引口を形成するように構成されていることを特徴とする吸引掃除機用ノズル。
- 前記袋状部材は、底辺側から前記山型形状部分と反対の方向へ突出し、前記シート状本体と前記吸引ホースとの間に挟み込まれる突出片を備えていることを特徴とする請求項7に記載の吸引掃除機用ノズル。
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