JP3611522B2 - 刈取収穫機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインや藺草ハーベスタ等のように、圃場の作物を刈り取って脱穀処理したり、圃場の作物を刈り取って結束し荷台に積んでいくような刈取収穫機において、右及び左の走行装置の伝動系の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
刈取収穫機の一例であるコンバインにおいては、動力を伝動及び遮断自在なサイドクラッチを右及び左の走行装置の各々に備えて、右及び左のサイドクラッチを伝動側に操作することで機体を直進させ、右又は左のサイドクラッチを遮断側に操作することで、機体の向きを右又は左に変更するように構成されたものがある。この場合、右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作可能な停止操作具を備えて、操縦者が停止操作具を操作して右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作すると、刈取部(脱穀装置)を作動させた状態(刈取部(脱穀装置)に動力が伝達された状態)で、機体を停止させることができる(右及び左の走行装置への伝動が遮断された状態)。
【0003】
コンバインでは、圃場の作物を刈り取る刈取部及び刈り取った作物を脱穀処理する脱穀装置を備えており、圃場を走行しながら刈取部で作物を刈り取り、刈り取った作物を脱穀処理する形態が、一般的な作業形態である。これに対して例えば圃場の端部の作物を刈り取る場合、機体を停止させた状態(右及び左の走行装置への伝動が遮断された状態)で、刈取部及び脱穀装置を作動させて、圃場の端部の作物を刈り取るような作業形態があり、前述のように操縦者が停止操作具を操作して機体を停止させることにより(右及び左の走行装置への伝動が遮断された状態)、前述の作業形態に対応することができる。
【0004】
コンバインでは、エンジンから刈取部と右及び左のサイドクラッチへの伝動系において、動力が刈取部と右及び左のサイドクラッチとに分岐される分岐点と右及び左のサイドクラッチとの間の伝動系に、ブレーキを備えたものがある。これにより、右及び左のサイドクラッチが伝動側に操作された状態(直進状態)で、ブレーキを制動側に操作することにより、右及び左の走行装置に制動を掛けて機体を停止させることができる。このように、右及び左の走行装置に制動を掛けて機体を停止させる状態は、一日の作業が終了した場合や作業を中断した場合等のように、機体を比較的長く停止させるような場合が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これにより、例えば斜面等において、ブレーキを制動側に操作して機体を停止させた状態(右及び左の走行装置に制動を掛けて機体を停止させた状態)で、操縦者が停止操作具を誤って操作してしまうと、右及び左のサイドクラッチが遮断側に操作され、ブレーキの制動力が右及び左の走行装置に掛からない状態になって、機体が移動してしまうような状態の生じることが考えられる。
本発明は従来の技術に記載のような右及び左のサイドクラッチ、停止操作具及びブレーキを備えた刈取収穫機において、操縦者が停止操作具を誤って操作してしまい、機体が移動してしまうような状態を防止することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[I]
請求項1の特徴によると、刈取部と右及び左のサイドクラッチへの伝動系において、動力が刈取部と右及び左のサイドクラッチとに分岐される分岐点と右及び左のサイドクラッチとの間の伝動系にブレーキを備え、人為的に操作される停止操作具と、停止操作具の操作により右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作する停止手段とを備えた場合、ブレーキが制動側に操作されていると、右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作を阻止する牽制手段を備えている。
【0007】
これにより、請求項1の特徴によると、例えば斜面等において、ブレーキを制動側に操作して機体を停止させた状態(右及び左の走行装置に制動を掛けて機体を停止させた状態)で、操縦者が誤って停止操作具により右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作しようとしても、右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作が阻止されるので、ブレーキの制動力が右及び左の走行装置に掛からない状態になって機体が移動してしまうような状態は生じない。
【0008】
[II]
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項2の特徴によると、ブレーキが制動側に操作されていると、停止操作具の操作を阻止することにより、右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作を阻止するように、牽制手段が構成されている。
これにより、請求項2の特徴によると、ブレーキが制動側に操作されている状態で、操縦者が誤って停止操作具を操作しようとしても操作することができないのであり、右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作が阻止される。このように停止操作具を操作できないことにより、操縦者はブレーキが制動側に操作されている状態で停止操作具を操作しようとしたことを認識することができる。
【0009】
[III]
請求項3の特徴によると、請求項1又は2の場合と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
従来の技術に記載のように、機体を停止させた状態(右及び左の走行装置への伝動が遮断された状態)で刈取部を作動させる形態としては、圃場の端部の作物を刈り取る作業形態の以外に、刈取部等のメンテナンス作業を行う場合がある。請求項3の特徴によると、右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作する位置に停止操作具を保持及び保持解除自在な保持手段が備えられているので、前述のように刈取部等のメンテナンス作業を行う場合、停止操作具を右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作する位置に保持しておけば、操縦者は停止操作具の位置から離れて、刈取部等のメンテナンス作業を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[I]
図1に示すように、クローラ型式の右及び左の走行装置4で支持された機体の前部に、圃場の穀稈を刈り取る刈取部43が昇降駆動自在に支持され、機体の前部右側に運転部44、機体の後部に脱穀装置45が備えられて、刈取収穫機の一例であるコンバインが構成されている。
【0011】
[II]
次に、走行系のミッションケース2の構造について説明する。
図2に示すように、エンジンEの動力がテンションクラッチ型式の主クラッチ46を介して、静油圧式無段変速装置Mの入力プーリー16に伝達される。静油圧式無段変速装置Mの出力軸1の動力が、伝動軸14から出力プーリー15、テンションクラッチ型式の刈取クラッチ47を介して刈取部43に伝達され、テンションクラッチ型式の脱穀クラッチ48を介して脱穀装置45に伝達される。
【0012】
出力軸1の動力は伝動ギヤ10を介して伝動軸21に伝達されており、伝動軸21に第1高速ギヤ22が相対回転自在に外嵌され、シフトギヤ3がスプライン構造にてスライド操作自在に外嵌されている。伝動軸24に低速ギヤ25、中速ギヤ8及び第2高速ギヤ23がスプライン構造にて外嵌され、第1及び第2高速ギヤ22,23が咬合している。これにより、シフトギヤ3をスライド操作して第1高速ギヤ22、中速ギヤ8及び低速ギヤ25に咬合させることにより、動力を高中低の3段に変速できるのであり、この動力は中速ギヤ8に咬合する第1出力ギヤ7に伝達される。
【0013】
第1出力ギヤ7を支持する支持軸6に、右及び左のサイドギヤ12が相対回転自在に外嵌され、右及び左の車軸5の入力ギヤ18が右及び左のサイドギヤ12に咬合している。これにより、右又は左のサイドギヤ12と第1出力ギヤ7との間に、咬合式の右及び左のサイドクラッチFCが構成されており、サイドギヤ12の凸状の咬合部13を第1出力ギヤ7に咬合させることによって、正転動力が右及び左の走行装置4に伝達される(右及び左のサイドクラッチFCの伝動状態)。バネ19は右及び左のサイドギヤ12を第1出力ギヤ7側に付勢するものである。
【0014】
支持軸6の左右に一対の第2出力ギヤ9が外嵌され、右及び左の第2出力ギヤ9と支持軸6との間に、多板摩擦式の右及び左の旋回クラッチRCが設けられている。伝動軸24の両端に伝動ギヤ11が固定され、軸受部にスリーブ38が外嵌されて、伝動軸24がスライド操作可能となっており、伝動軸24をスライド操作する切換レバー37が備えられている。低速ギヤ25や中速ギヤ8はスリーブ26により位置決めされているので、伝動軸24のスライド操作を行っても、低速ギヤ25や中速ギヤ8の位置は変わらない。
【0015】
図2に示す状態は伝動軸24を紙面左方にスライド操作している状態であり、右及び左の伝動ギヤ11が右及び左の伝動ギヤ27に咬合している状態である。この状態で伝動軸24の動力が伝動ギヤ27、伝動軸39及び伝動ギヤ28を介して、逆転状態で右及び左の第2出力ギヤ9に伝達される。
従って、例えば左のサイドギヤ12を第1出力ギヤ7から離間させ(左のサイドクラッチFCの遮断状態)、左のサイドギヤ12の押圧部17で左の旋回クラッチRCを押圧し、左の旋回クラッチRCを伝動側に操作すると、左の第2出力ギヤ9の逆転動力が左の走行装置4に伝達されて、左に超信地旋回が行える。左のサイドギヤ12の押圧力を弱めて左の旋回クラッチRCを滑らせてやると、右の走行装置4による前進の駆動力と左の走行装置4の逆転の駆動力がバランスして、左の走行装置4が見掛け上停止した状態となる。これにより、左に信地旋回が行える。
【0016】
伝動軸24を図2に示す状態から紙面右方にスライド操作すると、右及び左の伝動ギヤ11が右及び左の第2出力ギヤ9に咬合する。これにより、伝動軸24から第1出力ギヤ7に伝達される正転動力よりも低速の正転動力が、伝動軸24から右及び左の第2出力ギヤ9に伝達される。
従って、例えば左のサイドギヤ12を第1出力ギヤ7から離間させ(左のサイドクラッチFCの遮断状態)、左のサイドギヤ12の押圧部17で左の旋回クラッチRCを押圧し、左の旋回クラッチRCを伝動側に操作すると、左の走行装置4が右の走行装置4よりも低速で正転駆動されて、左に緩旋回が行える。
【0017】
図4及び図5に示すように、刈取クラッチ47を伝動側及び遮断側に操作する刈取クラッチレバー40、脱穀クラッチ48を伝動側及び遮断側に操作する脱穀クラッチレバー41が、運転部44における運転座席42の左横側に配置されており、脱穀クラッチレバー41の後側に入り込む操作板40aが刈取クラッチレバー40に固定されている。これによって、刈取クラッチレバー40を遮断位置から伝動位置に操作すると、操作板40aにより脱穀クラッチレバー41が遮断位置から伝動位置に操作される。刈取クラッチレバー40を遮断位置に操作した状態で、脱穀クラッチレバー41を伝動位置及び遮断位置に操作することができる。
【0018】
[III]
次に、右及び左のサイドギヤ12のスライド操作の構造について説明する。
図2及び図3に示すように、右及び左のサイドギヤ12のスライド操作する操作アーム20、右及び左の操作アーム20を揺動操作する右及び左の油圧シリンダ29が備えられている。右及び左の油圧シリンダ29はバネ(図示せず)により収縮側に付勢されており、ポンプ30の作動油が右及び左の油圧シリンダ29に対する電磁操作式の旋回制御弁31に供給されている。
【0019】
図3に示すように、右及び左のサイドギヤ12が第1出力ギヤ7から離間し、且つ右及び左の旋回クラッチRCを伝動側に操作しない中立位置(右及び左のサイドクラッチFC、右及び左の旋回クラッチRCの遮断状態)に動くまで、右及び左の油圧シリンダ29が伸張すると、右及び左の油圧シリンダ29から作動油を抜いて、右及び左の油圧シリンダ29をそ中立置で停止させるドレン油路32が設けられており、ドレン油路32に可変リリーフ弁33が設けられている。
【0020】
図2及び図3に示す状態は、右及び左のサイドギヤ12が第1出力ギヤ7に咬合した直進状態である(右及び左のサイドクラッチFCの伝動状態)。例えば操作レバー34を直進位置Nから左の第1旋回位置L1に操作すると、旋回制御弁31が操作されて左の油圧シリンダ29に作動油が供給され、左のサイドギヤ12が紙面左方にスライド操作されて第1出力ギヤ7から離間する(左のサイドクラッチFCの遮断状態)。
【0021】
この場合、左のサイドギヤ12が左の旋回クラッチRCを伝動側に操作する前の中立位置(右及び左のサイドクラッチFC、右及び左の旋回クラッチRCの遮断状態)で、ドレン油路32が開き可変リリーフ弁33から作動油が抜けて、左のサイドギヤ12が中立位置(右及び左のサイドクラッチFC、右及び左の旋回クラッチRCの遮断状態)で停止する。この状態が左の走行装置4への動力が遮断された状態であり、これによって機体は緩やかに左に向きを変える。
【0022】
次に操作レバーを左の第1旋回位置L1から左の第2旋回位置L2に操作すると、可変リリーフ弁33が絞り操作されて、左の油圧シリンダ29が中立位置(右及び左のサイドクラッチFC、右及び左の旋回クラッチRCの遮断状態)から伸張して、左のサイドギヤ12により左の旋回クラッチRCが伝動側に操作される。この場合、図2に示すように伝動軸24が紙面左方にスライド操作されていれば、左の走行装置4が逆転駆動されて、機体は左に超信地旋回する。
【0023】
操作レバー34を左の第1及び第2旋回位置L1,2の間に位置させると、前述の状態から作動油が左の油圧シリンダ29より抜かれて、左のサイドギヤ12の押圧力が弱められる。これにより、左の旋回クラッチRCが滑り、右の走行装置4による前進の駆動力と左の走行装置4の逆転の駆動力がバランスして、左の走行装置4が見掛け上停止した状態となり、機体は左に信地旋回する。左の旋回クラッチRCが滑る位置と第2旋回位置L2との間で操作レバー34を操作すると、左のサイドギヤ12の押圧力が変更されて、左の走行装置4の逆転速度を変更できる。
【0024】
次に図2に示す状態の伝動軸24を紙面右方にスライド操作し、右及び左の伝動ギヤ11を右及び左の第2出力ギヤ9に咬合させた状態で、例えば操作レバー34を左の第1旋回位置L1から左の第2旋回位置L2に操作すると、左の走行装置4が右の走行装置4よりも低速の正転状態で駆動されて、機体は左に緩旋回する。左の旋回クラッチRCが滑る位置と第2旋回位置L2との間で操作レバー34を操作すると、左のサイドギヤ12の押圧力が変更されて、左の走行装置4の正転速度を変更できる。以上のような操作レバー34による操作は、右の第1旋回位置R1及び右の第2旋回位置R2においても同様に行われる。
【0025】
[IV]
次に、刈取部43及び脱穀装置45への動力の伝達を許容した状態で機体を停止させる構造について説明する。
図3に示すように、旋回制御弁31の排油路35に開閉弁36が設けられており、バネ36aにより開閉弁36が開位置に付勢されている。これにより、図3に示すように操作レバー34を直進位置Nに操作した状態で(旋回制御弁31が中立位置に操作されて、右及び左のサイドクラッチFCが伝動側に操作された状態)、開閉弁36を閉位置に操作すると、ポンプ30の作動油が排油路35から抜けることができずに、右及び左の油圧シリンダ29に供給される状態となる。従って、右及び左の油圧シリンダ29が伸長し、ドレン油路32の作用によって右及び左の油圧シリンダ29が中立位置(右及び左のサイドクラッチFC、右及び左の旋回クラッチRCの遮断状態)で停止する。
【0026】
この中立位置(右及び左のサイドクラッチFC、右及び左の旋回クラッチRCの遮断状態)は、前項[III]に記載のように右及び左のサイドギヤ12が第1出力ギヤ7から離間し、右及び左のサイドギヤ12が右及び左の旋回クラッチRCを伝動側に操作しない位置である。これにより、右及び左の走行装置4への動力が遮断されて、機体が停止する。
【0027】
図4,6,8,9に示すように、運転部44のステップ部49の右前部に操作ペダル50が上下動自在に支持されており、ステップ部49の下側に開閉弁36が配置されている。開閉弁36に固定されたブラケット51の横軸芯P1周りに天秤状の操作アーム52が揺動自在に支持され、操作ペダル50の下端が操作アーム52の端部に接続されており、ブラケット51に固定された板バネ53が開閉弁36の操作部36bの上方に配置されている。
【0028】
これにより、操作ペダル50を踏み操作すると、操作アーム52が図8の紙面反時計方向に揺動し、操作ーム52のピン52aにより板バネ53が下方に押し操作され、板バネ53により開閉弁36の操作部36bが押し操作されて、開閉弁36が閉位置に操作される。操作ペダル50から足を離すと、板バネ53の付勢力で、操作ペダル50及び操作アーム52が元の位置に戻り、バネ36a(図3参照)により開閉弁36が開位置に操作される。
【0029】
図6に示すように、操作ペダル50の中間部分に、孔部50aが備えられている。これにより、操作ペダル50を踏み操作した状態(開閉弁36を閉位置に操作した状態)で、操作ペダル50の孔部50aに固定ピン(図示せず)を挿入することよって、固定ピンをステップ部49に係合させて、操作ペダル50を踏み操作した状態(開閉弁36を閉位置に操作した状態)に保持することができる。操作ペダル50の孔部50aから固定ピンを取り外すと、前述のように操作ペダル50は元の位置に戻る。
【0030】
[V]
次に、駐車構造について説明する。
図4,6,8に示すように、運転部44の左縦壁部の横軸芯P2周りに揺動自在にブレーキペダル55が支持されて、ブレーキペダル55に踏み部55aが備えられている。図2に示すように、ミッションケース2において左の伝動軸39に対してブレーキ54が備えられ、ブレーキペダル55とブレーキ54とが連係ロッド57を介して機械的に連係されており、ブレーキペダル55を戻し側に付勢するバネ(図示せず)が備えられている。
【0031】
これにより、図2及び前項[II]に記載のように、伝動軸24を紙面左方にスライド操作して、右及び左の伝動ギヤ11が右及び左の伝動ギヤ27に咬合している状態で、ブレーキ54が制動側に操作されると、左の伝動ギヤ27及び左の伝動軸24を介して支持軸6に制動が掛かる。伝動軸24を図2の紙面右方にスライド操作して、右及び左の伝動ギヤ11が右及び左の第2出力ギヤ9に咬合している状態で、ブレーキ54が制動側に操作されると、左の伝動ギヤ28、左の第2出力ギヤ9及び伝動軸24を介して支持軸6に制動が掛かる。
【0032】
図6及び図8に示すように、運転部44の左縦壁部の横軸芯P3周りに、フック状のロック部材58が揺動自在に支持され、バネ56によりロック部材58が図6の紙面反時計方向に付勢され、ストッパー(図示せず)により図6に示す姿勢で止められている。運転部44の左縦壁部にJ字状のガイド部59が開口されており、ロック部材58に操作ロッド60が接続され、操作ロッド60の先端がガイド部59を通って運転部44の中央側に出ており、操作ロッド60の先端にグリップ部60aが備えられている。
【0033】
図6に示す状態において、ブレーキペダル55を踏み操作するとことにより、ブレーキ54を制動側に操作することができるのであり、図7に示すようにブレーキペダル55のピン55bにロック部材58が係合して、ブレーキペダル55が踏み操作した位置(制動位置)で保持される。次にグリップ部60aを持ち操作ロッド60を下方に押し操作して、ロック部材58を図7の紙面時計方向に揺動させてブレーキペダル55のピン55bから外すと、ブレーキペダル55が戻し操作されてブレーキ54が解除側に操作される。
【0034】
グリップ部60aを持ち操作ロッド60を下方に押し操作して、グリップ部60aをガイド部59の保持位置59aに入れると、ロック部材58を図6の紙面時計方向に揺動させた状態に保持することができる。これにより、ブレーキペダル55を踏み操作しても、ロック部材58がブレーキペダル55のピン55bに係合することはなく、ブレーキペダル55から足を離すと、ブレーキペダル55が戻し操作される。
【0035】
図6,8,9に示すように、操作アーム52において操作ペダル50とは反対側の端部に、牽制ロッド61が支持されて上方に延出され、牽制ロッド61が上下動自在に案内されている。これによって、前項[IV]に記載のように、操作ペダル50を踏み操作すると、操作アーム52が図8の紙面反時計方向に揺動して開閉弁36が閉位置に操作されるのに加えて、牽制ロッド61が上方に移動する。
【0036】
図6及び図8に示す状態は操作ペダル50を踏み操作していない状態である。この状態において図7に示すように、ブレーキペダル55を踏み操作して、ロック部材58によりブレーキペダル55が踏み操作した位置(制動位置)で保持されると、ブレーキペダル55の牽制板55cが、牽制ロッド61の上端の直ぐ真上に位置する状態となる。従って、この状態で操作ペダル50を踏み操作しようとしても(牽制ロッド61が上方に移動しようとしても)、牽制ロッド61の上端がブレーキペダル55の牽制板55cに接当するので、操作ペダル50を踏み操作することができない(開閉弁36を閉位置に操作することができない)。
【0037】
[発明の実施の別形態]
前述の[発明の実施の形態]において、操作ペダル50に代えて、操縦者が手で操作する切換レバー(図示せず)により、開閉弁36を閉位置に操作することができるように構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】
請求項1の特徴によると、右及び左のサイドクラッチ、停止操作具及びブレーキを備えた刈取収穫機において、例えば斜面等でブレーキを制動側に操作して機体を停止させた状態(右及び左の走行装置に制動を掛けて機体を停止させた状態)で、操縦者が誤って停止操作具により右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作しようとしても、右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作が阻止されるように構成することにより、ブレーキの制動力が右及び左の走行装置に掛からない状態になって機体が移動してしまうような状態を避けることができるようになった。
【0039】
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項2の特徴によると、ブレーキが制動側に操作されている状態で、操縦者が誤って停止操作具を操作しようとしても操作することができないように構成することにより、ブレーキが制動側に操作されている状態で停止操作具を操作しようとしたことを、操縦者に認識させることができるようになって、操縦者に注意を喚起すると言う面で好ましいものとなった。
【0040】
請求項3の特徴によると、請求項1又は2の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項3の特徴によると、停止操作具を右及び左のサイドクラッチの遮断側に操作する位置に保持しておくことにより、機体を停止させ(右及び左の走行装置への伝動が遮断された状態)、刈取部を作動させた状態で、操縦者が停止操作具の位置から離れて、刈取部等のメンテナンス作業を行うことができるようになって、刈取収穫機の作業性を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの伝動構造を示す図
【図3】右及び左のサイドギヤのスライド操作の構造を示す図
【図4】運転部の付近の平面図
【図5】刈取クラッチレバー及び脱穀クラッチレバーの関係を示す平面図
【図6】ブレーキペダル、操作ペダル及び開閉弁の付近の側面図
【図7】図6に示す状態からブレーキペダルを踏み操作した状態を示す側面図
【図8】ブレーキペダル、操作ペダル及び開閉弁の付近の正面図
【図9】操作ペダル及び開閉弁の付近の平面図
【符号の説明】
4 走行装置
36 停止手段
43 刈取部
50 停止操作具
54 ブレーキ
61 牽制手段
E エンジン
FC サイドクラッチ
Claims (3)
- 圃場の作物を刈り取る刈取部と、右及び左の走行装置とを備え、動力を伝動及び遮断自在なサイドクラッチを右及び左の走行装置の各々に備えて、
エンジンから前記刈取部と右及び左のサイドクラッチへの伝動系において、動力が前記刈取部と右及び左のサイドクラッチとに分岐される分岐点と前記右及び左のサイドクラッチとの間の伝動系に、ブレーキを備えると共に、
人為的に操作される停止操作具と、前記停止操作具の操作により前記右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作する停止手段とを備えて、
前記ブレーキが制動側に操作されていると、前記右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作を阻止する牽制手段を備えてある刈取収穫機。 - 前記ブレーキが制動側に操作されていると、前記停止操作具の操作を阻止することにより、前記右及び左のサイドクラッチの遮断側への操作を阻止するように前記牽制手段を構成してある請求項1に記載の刈取収穫機。
- 前記右及び左のサイドクラッチを遮断側に操作する位置に、前記停止操作具を保持及び保持解除自在な保持手段を備えてある請求項1又は2に記載の刈取収穫機。
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