JP3610170B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、OA機器、通信機器、家電製品用ハウジング、シャーシ、その他部材等又は自動車用部材等の素材として有用な熱可塑性樹脂組成物に関するものである。更に詳しくは、ポリカーボネート系樹脂とポリスチレン系樹脂を主材とする加工性、耐衝撃性、熱安定性に優れた熱可塑性樹脂組成物とその難燃化樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート系樹脂は優れた機械的特性、熱的性質を有するため、工業的に広く利用されている。しかしながら成形加工性、特に流動性に劣るため他の熱可塑性樹脂とのポリマーブレンドが数多く開発されている。その中でもアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂とのポリマーブレンドは流動性改良とコストダウンを目的として、自動車分野、OA機器分野、電子・電気分野等に広く利用されている。それに比べ、ポリスチレンとのポリマーブレンドは相溶性が悪いために機械的特性が劣り、ほとんど利用されていないのが現状である。
【0003】
また、OA機器や家電製品等の用途を中心に、使用する合成樹脂材料には難燃性が必要であり、外添難燃剤としては、臭素又は塩素系のハロゲン系難燃剤が汎用されている。このような難燃剤は、難燃化の効果は比較的大きいが、加工時又は燃焼時に腐食性もしくは有毒性のガスが発生するという欠点を有する。近年、環境問題に対する関心が高まるなか、これらの欠点を解決する方法として、臭素や塩素系のハロゲン化合物を使用しない難燃性樹脂の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はポリカーボネート系樹脂とポリスチレン系樹脂を主体とするポリマーブレンドをABS系樹脂ブレンドポリカーボネート系樹脂に匹敵する流動性と耐衝撃強度を持つ熱可塑性樹脂組成物に改質すること及びその改質組成物をベースとした無害の難燃化熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を進めた結果、ポリカーボネート系樹脂と特定のゴム変性ポリスチレン系樹脂を組合わせ同一分子内にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A) と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B) とを有するブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D)(I)、ブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の共役ジエン化合物に由来する二重結合をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体(E)(II) 、並びにブロック共重合体(C) 及び/又はその水添物(D) の酸変性ブロック共重合体(F)(III)からなる群より選ばれる1種以上を添加することにより、大幅に相溶性を改良し、優れた流動性と衝撃強度が得られること、更に、有機燐化合物及びフルオロエチレン系重合体を添加することで、難燃性及び耐衝撃性が著しく向上し、またポリカーボネート系樹脂とアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)系樹脂とのポリマーブレンドに比べ流動性に優れることを見出し永年の課題を解決するに至り、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は、
(a) ポリカーボネート系樹脂30〜95重量%及び
(b) 下記1)〜3)を満足するゴム変性ポリスチレン系樹脂5〜70重量%
1)ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゴム状重合体含有量が15〜25重量%
2)ゴム変性ポリスチレン系樹脂中のゴム状重合体の体積平均粒子径が 0.3〜 5.0 μm
3)ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゲル含有率が15〜70重量%
からなる樹脂組成物 100重量部に、
(c) 同一分子内にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A) と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B) とを有するブロック共重合体 (C) 及び/又はその部分水添物(D)(I)、ブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の共役ジエン化合物に由来する二重結合をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体(E)(II) 、並びにブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の酸変性ブロック共重合体(F)(III)からなる群より選ばれる1種以上 0.5〜20重量部、さらに必要に応じて、
(d) ポリアルキレンテレフタレート 0.1〜20重量部、及び
(e) ポリフェニレンエーテル系樹脂 0.1〜20重量部
を含有してなる熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
さらに、本発明は、上記の熱可塑性樹脂組成物に、さらに有機燐化合物1〜40重量部、又は有機燐化合物1〜40重量部及びフルオロエチレン系重合体0.05〜5重量部を含有してなる難燃化熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明において (a)ポリカーボネート系樹脂とは2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法または溶融法で反応させて製造したものである。
【0009】
好ましい2価フェノールの代表的な例を挙げると、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられる。特に好ましい2価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料とするものである。
【0010】
また、好ましいカーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル又はハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネート、2価フェノールのジハロホルメート又はそれらの混合物が例示できる。
【0011】
ポリカーボネート系樹脂の製造には、上記2価フェノールの1種以上を使用することができ、このようにして得られたポリカーボネート系樹脂の2種以上を混合して使用してもよい。
【0012】
本発明において (b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂とは、ビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなる重合体であり、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、または乳化重合することにより得られる。ゴム状重合体の例としては、低シス型のポリブタジエン、高シス型のポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられ、これらは市販されているものを使用することができ、また、これらを2種以上併用してもよい。芳香族ビニル単量体としては、スチレンのほか、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−ターシャリーブチルスチレン等の核アルキルスチレン、α−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン等が用いられ、これらの単量体を単独又は2種以上用いることができる。
【0013】
ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゴム状重合体含有量は15〜25重量%の範囲内にあることが必要である。ゴム状重合体含有量が15重量%未満であると、ポリカーボネート系樹脂とのポリマーブレンドにした際、耐衝撃性が低下する。一方、その含有量が25重量%より多くなると、流動性(成形加工性)が極端に低下する。また製造面では、攪拌動力、搬送圧力の上昇による設備面の負担が大きくなり、好ましくない。尚、ゴム変性ポリスチレン系樹脂にゴム状重合体を含有しない芳香族ビニル単量体の重合物を混合することも可能である。
【0014】
ゴム変性ポリスチレン系樹脂中のゴム状重合体の体積平均粒子径は 0.3〜5.0μmの範囲内のものとされ、この範囲外のものではポリカーボネート系樹脂とのポリマーブレンドにした場合、耐衝撃性、面衝撃性が低下して好ましくない。体積平均粒子径の測定は、ゴム変性ポリスチレン系樹脂の3重量%メチルエチルケトン溶液を用い、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(後記実施例では堀場製作所製のLA−700)を使用して測定できる。
【0015】
ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゲル含有率は15〜70重量%の範囲内のものとされ、15重量%未満であると、ポリカーボネート系樹脂とのポリマーブレンドにした場合、耐衝撃性、面衝撃性が低下して好ましくない。一方、その含有量が70重量%より多くなると、流動性(成形加工性)が極端に低下する。尚、ここでゲル含有率とは、ゴム変性ポリスチレン系樹脂をトルエンに溶解させた場合のトルエン不溶分を言う。
【0016】
本発明における (c)同一分子内にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A) と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B) とを有するブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D)(I)、ブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の共役ジエン化合物に由来する二重結合をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体(E)(II) 、並びにブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の酸変性ブロック共重合体(F)(III)を説明する。
【0017】
ブロック共重合体(C) を構成する重合体ブロック(A) の主体である「ビニル芳香族化合物」としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第三級ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン等が例示でき、これらの中でもスチレンが好ましく用いられる。これらは1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0018】
ブロック共重合体(C) を構成する重合体ブロック(B) の主体である「共役ジエン化合物」としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン等が例示できる。これらは1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組合わせが好ましい。
【0019】
ブロック共重合体(C) は、同一分子内にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A) と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B) とを有する。ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合(重量)比は、ビニル芳香族化合物/共役ジエン化合物が5/95〜70/30の範囲であり、特に10/90〜60/40の範囲であることが好ましい。
【0020】
ブロック共重合体(C) の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状又はこれらの任意の組合わせのいずれであってもよい。例えば、重合体ブロック(A) と重合体ブロック(B) とが、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)4Si、A−B−A−B−A等の構造を有する場合が例示できる。尚、ブロック重合体(C) の共役ジエン化合物に由来する不飽和結合は、部分的および全体的に水添されたもの(D)であってもよい。
【0021】
ブロック共重合体(C) の数平均分子量は、 5,000〜600,000 であることが好ましく、特に好ましくは10,000〜500,000 の範囲である。また、分子量分布〔重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)〕は10以下であることが好ましい。この範囲で各成分との適度な相溶性が得られるからである。
【0022】
エポキシ変性ブロック共重合体(E) は、上記ブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) を不活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤と反応させることより得られる。エポキシ化に際して使用するエポキシ化剤の量には厳密な制限がなく、エポキシ化剤の種類、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブロック共重合体(C) によって適宜選択することができるが、最終的に得られるエポキシ変性ブロック共重合体(E) のエポキシ当量が 140〜2700であるようにエポキシ化剤の量を選択するのが好ましい。エポキシ当量は、より好ましくは 200〜2000である。ここで、エポキシ当量は、式:エポキシ当量=1600/{エポキシ変性ブロック共重合体中のオキシラン酸素濃度(wt%)}で算出され、オキシラン酸素1モル当たりのエポキシ変性ブロック共重合体の重量を示す。尚、オキシラン酸素濃度は、臭化水素の酢酸溶液を用いて滴定して求める。エポキシ当量が大きいとオキシラン酸素濃度が低くなり、逆にエポキシ当量が小さいとオキシラン酸素濃度が高くなる。エポキシ当量が 140より小さいと、重合体の弾性的な性質が発現しにくくなり好ましくなく、また2700より大きいとエポキシ化したことによる特異的な物性が発現しにくくなり好ましくない。
【0023】
酸変性ブロック共重合体(F) は、上記ブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) をカルボン酸で部分変性させたものであり、特に、カルボン酸無水物が好ましい。代表例として、無水マレイン酸が挙げられる。
【0024】
本発明において (d)ポリアルキレンテレフタレートとは、芳香族ジカルボン酸もしくはその反応性誘導体(たとえばジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環族もしくは芳香族のジオールとの反応生成物、又はこれらの反応生成物の混合物である。これらは公知の方法により製造することができる。
【0025】
芳香族ジカルボン酸もしくはその反応性誘導体成分としては、一般的にテレフタル酸、テレフタル酸ジメチル等である。しかし、ここではテレフタル酸に加えて、8〜14個の炭素原子を含有する他の芳香族もしくは脂環族ジカルボン酸、又は4〜12個の炭素原子を含有する脂肪族ジカルボン酸、たとえばフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸及びシクロヘキサン二酢酸からなる群より選ばれる1種以上を含有していてもよい。
【0026】
また、ジオール成分としては、一般的にエチレングリコール、1,4−ブタンジオール及び1,4−シクロヘキサンジメチロールからなる群より選ばれる1種以上を含有している。これらのジオール成分に加えて、3〜12個の炭素原子を含有する他の脂肪族のジオール、又は6〜21個の炭素原子を含有する環状脂肪族のジオール、たとえば1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメチロール、3−エチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス−(3−β−ヒドロキシエトキシフェノキシ)−プロパン及び2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロピルフェニル)−プロパンからなる群より選ばれる1種以上を含有していてもよい。
【0027】
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の三価もしくは四価のアルコール、または三塩基性もしくは四塩基性のカルボン酸の組み入れにより枝分かれしていてもよい。好ましい枝分かれの例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールからなる群より選ばれる1種以上を組み入れたものである。
【0028】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)、又はこれらの共重合体である。
【0029】
本発明において (e)ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記の一般式(I)及び/又は(II)で表される繰り返し単位を有する単独重合体あるいは共重合体である。
【0030】
【化1】
【0031】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6はそれぞれ独立に炭素1〜4のアルキル基、アリール基又は水素を表す。但し、R5、R6は同時に水素ではない。)。
【0032】
ポリフェニレンエーテル系樹脂の単独重合体の代表例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。これらの中でも、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが特に好ましい。
【0033】
ポリフェニレンエーテル共重合体とは、フェニレンエーテル構造を主単量単位とする共重合体である。その例としては2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、又は2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体等がある。
【0034】
本発明で使用する(f) 有機燐化合物とは、燐原子を有する有機化合物であれば特に制限はない。好ましくは燐原子に直接結合するエステル性酸素原子を1つ以上有する有機燐化合物が用いられる。このものは、本発明の熱可塑性樹脂組成物に添加して難燃性を付与すると共に耐衝撃性を向上させる効果を有している。
【0035】
本発明で使用できる有機燐化合物としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリオレイルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(o−フェニルフェニル)ホスフェート、トリス(p−フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、o−フェニルフェニルジクレジルホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート等の正燐酸エステル及びこれらの縮合物が挙げられる。これらの中で特に好ましくは、トリフェニルホスフェートである。
【0036】
また、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリストリデシルホスファイト、ジブチルハイドロジエンホスファイト等の亜燐酸エステル及びこれらの縮合物も本発明に使用できる有機燐化合物として挙げられる。
【0037】
また、これら以外の有機燐化合物としては、トリフェニルホスフィンオキシド、トリクレジルホスフィンオキシド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル等が例示できる。
【0038】
これら有機燐化合物は1種のみ用いても良いし、2種以上組み合わせて用いることも可能である。
【0039】
本発明で使用する (g)フルオロエチレン系重合体とは、Mnが10,000以上の高分子量のものであり、ガラス転移温度が−30℃以上、より好ましくは 100℃以上であることが望ましい。フッ素含有量は好ましくは65〜76重量%、より好ましくは70〜76重量%である。さらに、平均粒径は0.05〜1,000 μm、より好ましくは0.08〜20μmであり、密度は 1.2〜2.3 g/cm3 であることが好ましい。
【0040】
本発明で好ましく使用できるフルオロエチレン系重合体としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体及びエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等があり、特に好ましくはポリテトラフルオロエチレンである。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を併用して添加することができる。
【0041】
本発明の熱可塑性樹脂組成物における各成分の配合割合を以下に示す。
(a)ポリカーボネート系樹脂と (b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂との配合割合は、ポリカーボネート系樹脂とゴム変性ポリスチレン系樹脂とからなる樹脂組成物(以下、「PC−HIPS樹脂組成物」と称す)中において、ポリカーボネート系樹脂が30〜95重量%、好ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは60〜80重量%である。ポリカーボネート系樹脂の配合割合が30重量%未満であると熱変形温度が低くなりすぎ、一方、95重量%を超えると成形加工性が不充分となる。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂は5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%である。ゴム変性ポリスチレン系樹脂の配合割合が5重量%未満であると成形加工性が不充分となり、一方、70重量%を超えると熱変形温度が低くなりすぎる。
【0042】
(c) ブロック共重合体 (C)〜(F) の配合量は、PC−HIPS樹脂組成物 100重量部に対して 0.5〜20重量部、好ましくは1〜5重量部である。配合量が 0.5重量部未満ではポリカーボネート系樹脂とゴム変性ポリスチレン系樹脂との相溶性を改良する効果が充分でなく、得られた熱可塑性樹脂組成物の機械的特性が劣る場合がある。一方、20重量部を超えると難燃性に悪影響を与え、曲げ弾性率及び熱変形温度も低下する場合がある。
【0043】
(d) ポリアルキレンテレフタレートの配合量はPC−HIPS樹脂組成物 100重量部に対して 0.1〜20重量部、好ましくは 0.5〜5重量部である。本発明においては、ポリアルキレンテレフタレートを添加しなくてもさしつかえないが、添加することで、ポリカーボネート系樹脂とゴム変性ポリスチレン系樹脂の相溶性をより向上させることができ、面衝撃強度の改善ができる。20重量部を超えると難燃性に悪影響を与える以外に、アイゾット衝撃強度の低下が見られる。
【0044】
(e) ポリフェニレンエーテル系樹脂の配合量はPC−HIPS樹脂組成物 100重量部に対して 0.1〜20重量部、好ましくは 0.5〜5重量部である。本発明においては、ポリフェニレンエーテル系樹脂を添加しなくてもさしつかえないが、添加することで、ポリカーボネート系樹脂とゴム変性ポリスチレン系樹脂の相溶性をより向上させることができ、面衝撃強度の改善ができる。また、難燃性も向上する。20重量部を超えると、アイゾット衝撃強度の低下が見られる。
【0045】
(f) 有機燐化合物を本発明の熱可塑性樹脂組成物に配合する場合の量は、PC−HIPS樹脂組成物 100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部である。配合量が1重量部未満では難燃効果が充分ではなく、また、40重量部を超えると得られた難燃化熱可塑性樹脂組成物の機械的特性を損なう。
【0046】
(g) フルオロエチレン系重合体は上記有機燐化合物の補助的な難燃剤として、上記有機燐化合物と併用して使用するものであるが、フルオロエチレン系重合体を本発明の熱可塑性樹脂組成物に配合する場合の量は、PC−HIPS樹脂組成物 100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましく、さらには 0.1〜1重量部であることが好ましい。フルオロエチレン系重合体の配合量がこの範囲であれば、有機燐化合物の添加による樹脂の可塑化によるドリッピングを充分に防止し、かつ、得られた難燃化樹脂組成物の機械的特性を損なうことがない。尚、フルオロエチレン系重合体を配合しない場合であっても、実用的な難燃性が得られ、かつ流動性、耐衝撃性に優れる難燃化熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
【0047】
本発明の熱可塑性樹脂組成物及びこれに難燃剤を添加した難燃化熱可塑性樹脂組成物の製造には、公知の手段を適用することができる。例えば、所定量の各成分を、ヘンシェルミキサー、タンブラーブレンダー、ニーダー等の混合機で予備混合した後、押出機、加熱ロール、バンバリーミキサー等で溶融混練した後、ペレット化又は粉砕処理することによって製造することができる。尚、その際必要に応じて、ポリカーボネート系樹脂やゴム変性ポリスチレン系樹脂に各種添加剤、例えば充填剤、滑剤、補強剤、安定剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、色相改良剤等を添加してもよい。
【0048】
本発明の熱可塑性樹脂組成物及び難燃化熱可塑性樹脂組成物は、成形加工性、耐衝撃性、熱安定性、難燃性に優れ、OA機器、通信機器、家電製品用ハウジング、シャーシその他部材等又は自動車用部材等の素材となる熱可塑性樹脂組成物として使用することができる。
【0049】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、下記に実施例及び比較例において行った評価実験の評価方法を示す。
【0050】
(1)耐衝撃強度(単位:kg・cm/cm)
耐衝撃強度は、ノッチ付きのアイゾット衝撃強度を尺度とし、厚み1/4インチの試験片で評価した。
【0051】
(2)面衝撃強度(デュポン衝撃強度,単位: kgf・cm)
デュポン衝撃強度に使用した荷重1kg、ポンチ径=1/4インチで厚み1mm及び2mmの試験片で評価した。
【0052】
(3)難燃性(UL94)
難燃性の評価尺度として、米国UL規格のUL94に規定されている垂直燃焼性試験(94V−0)に準拠し、厚み1/16インチの試験片(バーサンプル)で評価した。
【0053】
(4)流動性(単位:mm)
スパイラルフロー(断面形状:厚み2mm、幅20mm)の流動長を測定した。シリンダー温度: 250℃、金型温度:60℃、射出圧力:500kg/cm2 とした。
【0054】
まず、以下の実施例及び比較例に使用した (b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂の重合方法について、下記に示す。
合成例1
スチレンモノマー96重量部、ポリブタジエンゴム(日本ゼオン(株)製BR1220SG)4重量部を溶解した混合液 100重量部に対して、エチルベンゼン10重量部とジターシャリーブチルパーオキサイド(DTBPO)0.005重量部を添加して溶解した原料液を完全攪拌混合槽型予熱器に連続的に供給し 100℃まで予熱した後、引き続き攪拌機付き塔型プラグフロー反応器である第一反応器に連続的に投入して重合した。第一反応器内の重合温度は、 100〜115 ℃の範囲で流れ方向に沿って温度が高くなるような温度勾配が生じるように調節した。
次いで、スタティックミキサー型プラグフロー反応器である第二反応器に上記重合液を連続的に投入して重合を継続してスチレンの重合転化率82%になるまで重合を進行させ、この重合液を2軸押出機において 230℃の加熱処理を施しながら減圧下揮発性成分を除去した後にペレット化した。得られたゴム変性ポリスチレン樹脂を分析した結果、ゴム含量は 3.8重量%、ゴムの体積平均粒子径は 2.0μm、ゲル含有率は14重量%であった。以下、このゴム変性ポリスチレン系樹脂をHIPS−1と称する。
【0055】
合成例2
スチレンモノマー87重量部、ポリブタジエンゴム(宇部興産(株)製BRZ022)13重量部を溶解した混合液 100重量部に対して、エチルベンゼン10重量部とジターシャリーブチルパーオキサイド(DTBPO)0.03重量部を添加して溶解した原料液を完全攪拌混合槽型予熱器に連続的に供給し 100℃まで予熱した後、引き続き攪拌機付き塔型プラグフロー反応器である第一反応器に連続的に投入して重合した。第一反応器内の重合温度は、 100〜115 ℃の範囲で流れ方向に沿って温度が高くなるような温度勾配が生じるように調節した。
次いで、スタティックミキサー型プラグフロー反応器である第二反応器に上記重合液を連続的に投入して重合を継続してスチレンの重合転化率77%になるまで重合を進行させ、この重合液を2軸押出機において 230℃の加熱処理を施しながら減圧下揮発性成分を除去した後にペレット化した。得られたゴム変性ポリスチレン樹脂を分析した結果、ゴム含量は11.6重量%、ゴムの体積平均粒子径は 2.2μm、ゲル含有率は32重量%であった。以下、このゴム変性ポリスチレン系樹脂をHIPS−2と称する。
【0056】
合成例3
スチレンモノマーとポリブタジエンゴム(宇部興産(株)製BRZ022)の仕込量をスチレンモノマー80重量部、ポリブタジエンゴム20重量部とする以外は合成例2と同様にして得られたゴム変性ポリスチレン樹脂を分析した結果、ゴム含量は19重量%、ゴムの体積平均粒子径は 1.8μm、ゲル含有率は41重量%であった。以下、このゴム変性ポリスチレン系樹脂をHIPS−3と称する。
【0057】
合成例4
スチレンモノマーとポリブタジエンゴム(宇部興産(株)製BRZ022)の仕込量をスチレンモノマー77重量部、ポリブタジエンゴム23重量部とする以外は合成例2と同様にして得られたゴム変性ポリスチレン樹脂を分析した結果、ゴム含量は21.5重量%、ゴムの体積平均粒子径は 2.5μm、ゲル含有率は49重量%であった。以下、このゴム変性ポリスチレン系樹脂をHIPS−4と称する。
【0058】
次に、以下の実施例及び比較例に使用した (c)成分のひとつである、エポキシ変性ブロック共重合体の合成方法について、下記に示す。
エポキシ変性ブロック共重合体の合成例
攪拌器、還流冷却管及び温度計を備えたジャケット付反応器にスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体〔SBS;日本合成ゴム(株)製、TR2000、Mn=約10万、スチレン/ブタジエン(重量比)=40/60〕 300g、酢酸エチル1500gを仕込み溶解した。次いで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液 169gを連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反応を行った。反応液を常温に戻して反応器より取り出し、多量のメタノールを加えて重合体を析出させた。析出物を濾別後水洗し、乾燥してエポキシ変性ブロック共重合体を得た。得られたエポキシ変性ブロック共重合体のエポキシ当量は 510であった。
【0059】
実施例1〜16、比較例1〜7
(a)ポリカーボネート系樹脂としてビスフェノールAよりなるポリカーボネート樹脂〔帝人化成(株)製、パンライトL−1225WP〕を、
(b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂として前記のHIPS−1〜4を、
(c)ブロック共重合体としてスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体〔SBS;日本合成ゴム(株)製、TR2000〕(I) 、前記のエポキシ変性ブロック共重合体(II)、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体〔MAH−SEBS;Mn=約10万、スチレン/エチレン・ブチレン(重量比)=30/70、酸価10mgCH3ONa/g〕(III) を、
(d)ポリアルキレンテレフタレートとしてエチレングリコールを共重合成分として含有するポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)〔PCTG;EASTMAN CHEMICAL社製、イースターDN003〕を、
(e)ポリフェニレンエーテル系樹脂としてポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル〔GE Specialty Chemicals, Inc.製、BLENDEX HPP820〕を、
(f)有機燐化合物としてトリフェニルホスフェート、下記の化学式(III) で表される縮合リン酸エステル〔大八化学工業(株)製、PX−200〕を、
(g)フルオロエチレン系重合体としてポリテトラフルオロエチレン〔三井デュポンフロロケミカル(株)製、テフロン6−J〕を、
ABS樹脂として「セビアン−V520」(ダイセル化学工業(株)製)を表1、表2に示した配合組成及び配合割合(重量部)でタンブラーブレンダーで混合後、押出機にて溶融混練しペレット状の樹脂組成物を得た。次に、射出成形機(シリンダー温度 240℃、金型温度60℃)で一般物性用試験片を作成し、定法に従い物性を測定した。その結果を表1及び表2に示す。
【0060】
【化2】
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
試験結果の評価
▲1▼本発明のポリカーボネート系樹脂とゴム変性ポリスチレン系樹脂を主材とする熱可塑性樹脂組成物は、ABS系樹脂をブレンドしたポリカーボネート系樹脂と比較して衝撃強度はほぼ同レベルであり、流動性(成形加工性)は本発明の熱可塑性樹脂組成物の方が優れている。
▲2▼本発明の難燃化熱可塑性樹脂組成物は、相当配合の、ポリカーボネート系樹脂とABS系樹脂を主材とする樹脂組成物と対比して、耐衝撃性において同レベルであり、難燃性及び流動性(成形加工性)は本発明の難燃化熱可塑性樹脂組成物の方が更に優れている。
この効果は本願に規定する特定の (b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂を用いた系に (c)ブロック共重合体を添加した場合に限り得られることが判明した。
【0064】
【発明の効果】
上述の如く、ポリカーボネート系樹脂と特定のゴム変性ポリスチレン系樹脂とのポリマーブレンドに対して、特定のブロック共重合体を添加することにより、相溶性を大幅に改良し、成形加工性と衝撃強度が優れた熱可塑性樹脂組成物が得られた。更に、有機燐化合物及びフルオロエチレン系重合体を添加することで、加工時又は燃焼時に腐食性もしくは有毒性のガスの発生がなく、優れた難燃性、耐衝撃性及び成形加工性を有する新規非臭素・非塩素系難燃化熱可塑性樹脂組成物を得ることができた。
本発明により、ポリカーボネート系樹脂の改質を目的として、ABS樹脂に代替して、従来技術では至難の問題であった、ポリスチレンブレンドが可能となったので、技術上及び経済上の価値は非常に大きい。
Claims (5)
- (a) ポリカーボネート系樹脂30〜95重量%及び
(b) 下記1)〜3)を満足するゴム変性ポリスチレン系樹脂5〜70重量%
1)ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゴム状重合体含有量が15〜25重量%
2)ゴム変性ポリスチレン系樹脂中のゴム状重合体の体積平均粒子径が 0.3〜 5.0 μm
3)ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゲル含有率が15〜70重量%
からなる樹脂組成物 100重量部に、
(c) 同一分子内にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A) と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B) とを有するブロック共重合体 (C) 及び/又はその部分水添物(D)(I)、ブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の共役ジエン化合物に由来する二重結合をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体(E)(II) 、並びにブロック共重合体(C) 及び/又はその部分水添物(D) の酸変性ブロック共重合体(F)(III)からなる群より選ばれる1種以上 0.5〜20重量部
を含有してなる熱可塑性樹脂組成物。 - さらに、(d) ポリアルキレンテレフタレートを 0.1〜20重量部含有してなる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- さらに、(e) ポリフェニレンエーテル系樹脂を 0.1〜20重量部含有してなる請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- さらに、(f) 有機燐化合物を1〜40重量部含有してなる請求項1〜3の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- さらに、(g) フルオロエチレン系重合体を0.05〜5重量部含有してなる請求項4記載の熱可塑性樹脂組成物。
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