JP3609777B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成室内で基板と基材とを相互に押し付けることで、基材に予め形成されている絶縁膜などの薄膜を基板に転写して形成する薄膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の高密度化に伴い、多層配線技術は、必須なものとなっている。多層配線を実現するために、配線層間を分離する絶縁膜や、金属配線層の平坦化技術が開発されてきた。この平坦化技術のうち、転写を用いた方法としてSTP法が提案されている(K.Machida et al.,“Novel Global Planarization Technology for Interlayer Dielectrics using Spin on Glass Film Transfer and Hot Pressing”J.Vac.Sci.Technol.B16(3),May/June,1093(1998))。この技術は、形成したい薄膜を予め基材に形成し、これを減圧環境の中で加熱加圧することで上記薄膜を半導体などの基板上に転写するものである。
【0003】
上記STP法について図7,図8を用いて簡単に説明する。まず、図7(a)に示すように、密閉可能な真空容器701に配置された温度調整可能な上プレート702に、半導体基板703を装着する。一方、予め薄膜704が形成されている基材705を用意し、これを下プレート707上方に配置されている基材装着機構706に装着する。基材705としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などからなるシートフィルムを用いる。
【0004】
つぎに、真空排気ポンプ708により、真空容器701内を真空に減圧するとともに、プレート駆動装置709により、下プレート707を上プレート702に向けて上昇させる。この過程において、まず下プレート707のみを上昇させて基材705に接触させ、下プレート707の上昇により基材705を伸張させる(図7(b))。この後、下プレート707と基材705(基材装着機構706)とが所定の位置関係に達した時点で、基材装着機構706と下プレート707の位置関係を一定に保ったままさらに上昇させ、基材705上の薄膜704を上プレート702によって保持された半導体基板703に当接させる。このとき、下プレート707および上プレート702は、各々の温度調節機構により所定の温度にしておく。
【0005】
ここで、下プレート707により上プレート702が受ける加重が、加重センサ710により検出される。加重センサ710により、上プレート702すなわち半導体基板703への加重を測定し、この測定値が所望の値となるようにプレート駆動装置709を制御する。この当接させ所定の圧力を加えた状態を所定時間保持した後、基材装着機構706と下プレート707とを下降させて加重を解放し、半導体基板703より基材705を離間させ、半導体基板703に薄膜704が形成された状態を得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、下プレート707を上昇させて基材705上の薄膜704を半導体基板703に当接させる過程で、下プレート707と基材705の間にわずかに残留していた気体は、真空容器701への逃げ道がなく、下プレート707と基材705の間に閉じ込められた状態となる。一方、この過程の最中においても、真空排気ポンプ708は真空排気を続けていて真空容器701内部の圧力は徐々に低下していく。この結果、図8(a)に示すように、下プレート707と基材705の間に形成された閉空間内部の気体は、基材705を上方に盛り上がらせてしまう。
【0007】
この状態で、下プレート707が上昇を続けて基材705上の薄膜704を半導体基板703に当接させるため、薄膜704は中心部から半導体基板703に接する。最終的には、図8(b)に示すように、下プレート707は上プレート702に完全に押し付けられ、所定の加重の加わった状態で停止する。
この後、前述したように、加重を解放し上プレート702より半導体基板703を取り外し、半導体基板703より基材705を剥離すると、図9に示すように、転写不良が発生する。
【0008】
基材705の中央部が盛り上がった状態で半導体基板703に当接してから、薄膜704全域が半導体基板703に密着した場合、均一な接触状態が得られなくなり、例えば、図9(a),(b)に示すように、枠状の転写不良領域901が発生し、堅さや膜質の異なる領域704a,704bが形成される場合がある。また、図9(c)に示すように、領域704cにだけ薄膜が転写される場合,図9(d)に示すように、領域704dにだけ薄膜が転写される場合などの不良が発生する。
【0009】
以上のように、前述した従来の薄膜形成方法では、部分的に転写がされない領域が発生するなど、転写不良が発生するという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、転写不良などがない状態で、転写対象の基板全域に薄膜が転写できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる薄膜形成方法は、可撓性を有するシート状の基材に薄膜を形成する工程と、真空容器内に配置された第1のプレートに基板を固定する工程と、基材装着機構に基材を展着して固定する工程と、真空容器内を真空排気手段により第1の圧力に真空排気する工程と、真空容器内を第1の圧力とした状態で、真空容器内に第1のプレートに対向して配置された第2のプレートの主表面を基材に密着させる工程と、真空排気手段を制御して真空容器内を第1の圧力以上の第2の圧力とした状態で、基材が密着した第2のプレートを、第1のプレートに近接させ、基材の上に形成された薄膜の表面を基板表面に当接する工程と、第1のプレートと第2のプレートとの間に加重することで、基板に当接した薄膜を基板に圧着する工程とを備えたものである。
この薄膜形成方法によれば、基材が第2のプレートに密着した後は、基材と第2のプレートとの間の圧力より、この外側真空容器内の圧力の方が高い状態となっている。したがって、たとえ基材と第2のプレートとの間に気体が閉じ込められたとしても、この気体が膨張することが抑制され、基材が第1のプレートに向かって盛り上がることが抑制される。
上記薄膜形成方法において、第1の圧力は、真空排気手段により真空容器内を真空排気したときの最低圧力であればよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
<実施の形態1>
はじめに、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1,2は、本発明の薄膜形成方法を実施可能とするための薄膜形成装置の概略的な構成とともに、薄膜形成方法を説明するための工程図である。図1に示す薄膜形成装置は、まず、密閉可能な真空容器101と、真空容器101内の上部に固定された上プレート(第1のプレート)102と、転写対象の薄膜104が形成された基材105を展着する基材装着機構106と、上プレート102に対向して真空容器101内の下部に配置された下プレート(第2のプレート)107とを備えている。
【0012】
基材装着機構106は、図1(a’)に示すように、円形の枠状に形成され、平面視円形の下プレート107と同様に、真空容器101内を上下に移動可能にされている。なお、基材装着機構106は、枠状に限るものではない。下プレート107および基材装着機構106は、プレート駆動装置109により上下方向に移動する。また、上プレート102は、真空容器101上部に配置された加重センサ110に連通し、上プレート102に対する加重が測定可能な状態とされている。なお、基材装着機構106とプレート駆動装置109との接続関係は、図示していない。
【0013】
以下、本実施の形態における薄膜形成方法について説明する。まず、図1(a)に示すように、上プレート102の下面に、図示していない基板装着機構によって、半導体基板103を主面を下側に向けて装着する。一方、塗布法などにより予め薄膜104が形成されている基材105を、薄膜104の形成面を上側(上プレート側)に向け、基材装着機構106に装着(展着)する。基材105は、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの、可撓性を有し、また可塑性を有する有機材料からなるシートフィルムである。
【0014】
つぎに、真空排気ポンプ(真空排気手段)108の真空排気により真空容器101内の圧力を低下させるとともに、プレート駆動装置109により、下プレート107のみを上昇させる。この動作により、下プレート107が基材105に接触し、図1(b)に示すように、基材105を伸張させる。下プレート107が上昇することで、下プレート107により基材105の一部(中央部分)が押し上げられるが、基材105周囲は基材装着機構106により固定されている。このため、基材装着機構106と下プレート107の位置関係によって、基材105には、水平方向に引き伸ばす張力と、下プレート107による上向きの力が印加され、この結果、基材105は伸張する。
【0015】
本実施の形態では、上述した下プレート107が基材105に接触した時点で、例えば、真空排気ポンプ108による真空容器101内の真空排気動作を停止させ、この後は基材105が下プレート107に接触した時点と同一となる一定の状態、もしくは、これより高い状態となるように、真空容器内の圧力を保つ。
【0016】
例えば、真空排気ポンプ108により真空容器101内を真空排気し、真空容器101内を、薄膜104の半導体基板103に対する転写に適した圧力P0より低い状態の圧力P1にする。
この後、上述したように、下プレート107を上昇させて基材105に接触させ、接触したら、真空容器101内の真空排気状態を制御し、真空容器101内の圧力P1が維持できる状態、もしくは、真空容器101内の圧力が、P1より大きくP0以下の状態に制御する。
【0017】
このような圧力状態とし、前述したように下プレート107の突き上げにより基材105が伸張した状態となった後、下プレート107と基材装着機構106との上下関係を保持したまま、プレート駆動装置109により、これらをより上昇させる。
【0018】
以上のことにより、基材105上に形成した薄膜104を半導体基板103に当接させ、プレート駆動装置109の駆動により下プレート107を上プレート102側に所定の加重で押し付けることで、半導体基板103上に薄膜104を接着させる(図2)。このとき、上プレート102および下プレート107は所定の温度とする。また、加重センサ110により上プレート102に対する加重を測定し、下プレート107の上昇による上プレート102に対する加重が、所定の範囲内となるようにプレート駆動装置109を制御する。
【0019】
下プレート107を上プレート102側に押し付けることで、所定の時間、半導体基板103表面に薄膜104を押し付けて接着させた後、まず、従来と同様にし、上プレート102に対する半導体基板103の固定状態を解放する。次いで、プレート駆動装置109を制御し、基材装着機構106および下プレート107を上プレート102側より降下させ、上プレート102から離間させる。最後に、真空容器101の内圧を大気圧に戻し、基材105を半導体基板103から剥離すれば、薄膜104が半導体基板103に転写された状態を得ることができる。
【0020】
以上のように、本実施の形態によれば、基材105が下プレート107に密着してから後は、真空容器101内の圧力を一定か、もしくはこれ以上に高くしておき、この後、薄膜104を半導体基板103に当接させるようにした。このことにより、本実施の形態によれば、図3(a)の断面図および図3(b)の平面図に示すように、転写不良のない均一な薄膜の形成が実現できる。
【0021】
つぎに、上述した薄膜形成方法について、圧力に着目して図4,図5を用いて考察する。まず、真空容器101の減圧開始時刻を0とし、下プレート107が上昇して基材105に接触し始めた時刻をT1とする。また、下プレート107が上昇して基材105を伸張させ、下プレート107と基材105とが少なくとも下プレート107の周縁部において密着した時刻をT2とする。
時刻T2において、下プレート107と基材105の間に気体が残留していた場合は、真空容器101内への気体の逃げ道が閉ざされ、この気体は、下プレート107と基材105との間の閉空間に閉じ込められた状態となる。
【0022】
この状態の後、さらに下プレート107が上昇し、時刻T3に基材105上の薄膜104が半導体基板103に接触し始めるとする。また、真空容器101内の圧力をP(t)、下プレート107と基材105との間の空間の圧力をQ(t)、張力により基材105を下プレート107方向に押し付けようとする下向きの圧力をR(t)、下プレート107と基材105が接触しているときに下プレート107が基材105に及ぼす上向きの圧力をS(t)とする。ここで、下プレート107と基材105との間に空間があるときは、図4(a)、下プレートと基材が接触しているときは図4(b)で示す状態となる。
【0023】
基材に加わる力を考え、U(t)≡Q(t)+S(t)−R(t)−P(t)と定義する。時刻tが、0<t<T1のときは、上記閉空間が形成されていないためQ(t)=P(t)であり、下プレート107と基材105が接触していないため、S(t)=R(t)=0である。
つぎに、T1≦t<T2のときは、上記閉空間が形成されていないため、Q(t)=P(t)のままであるが、下プレート107と基材105との接触が始まるため、R(t)が増加していく。
【0024】
この状態のとき、基材105の張力による下向きの力(R(t)に対応)を支えるように、下プレート10から基材105への抗力(S(t)に対応)が働き、S(t)=R(t)を満たすように、S(t)が変化していく。言い換えると、下プレート107が上昇するにつれ、U(t)=0となる「つりあいの位置」になるようにR(t)とS(t)が増えていく。
【0025】
また、T2≦t<T3のときは、下プレート107と基材105とが下プレート107の周縁部において密着することにより下プレート107と基材105との間に閉空間が形成される。このときも、U(t)=0を満たすように、各圧力が変化していく。まず、本実施の形態にかかる方法を用いなかった場合について、図5(a)を用いて説明する。閉空間が形成される場合、下プレート107が基材105に接触した後、P(t)が減少していく。このため、U(t)>0となるが、U(t)=0とするように下プレート107と基材105との間の閉空間内の気体が膨張し、Q(t)を小さくし、R(t)を大きくする。
【0026】
真空容器101内の圧力P(t)が、時間tの経過とともに低下すると、各力が釣り合う位置を保つため、閉空間内の一定量の気体の体積を増加させることで圧力Q(t)が小さくなり、気体の体積増加により基材105が伸張され、これによるさらに大きな張力によって下向きの圧力R(t)が増加する。また、気体の膨張によって、基材105と下プレート107が完全に接触を失った場合、S(t)=0となる。このようにして、U(t)=0を満たすように、基材105と下プレート107との間の閉空間が膨張していく。
【0027】
一方、本実施の形態で述べた方法を適用した場合について、図5(b)を用いて説明する。この場合、T2≦t<T3において、P(t)は減少せず、P(t)≧P(T2)である。P(t)=P(T2)であれば、状態はt=T2のときより変化せず基材105が、伸張して上に盛り上がるようなことは起きない。また、P(t)>P(T2)のときは、P(t)が増加し、U(t)<0となる。この場合は、U(t)=0となるように、下プレート107が基材105へ加える上向きの力であるS(t)が増加する。従って、基材105が、盛り上がることがなく、基材105の張力による下向きの圧力R(t)は変化しない。
【0028】
以上説明したように、貼り合わせ動作中の真空容器101の圧力を制御することにより、下プレート107と基板105との間の閉空間を膨張させることがなく、基材105の中央部が上部に盛り上がった状態となることもない。この結果、本実施の形態によれば、薄膜104の中央部と周縁部とが、半導体基板103へ接触する時刻が同一となり、半導体基板103に対する薄膜104の転写を、転写不良なく均質な状態で行うことが可能となる。
【0029】
なお、上記実施の形態では、真空容器101内の減圧を開始してから基材105と下プレート107とが接触し始めるものとしたが、これに限るものではない。例えば、図6に示すように、基材105と下プレート107とを予め接触させておいても、基材105とプレート107との間の空間に、この外部と連通する箇所があれば、接触した後で真空排気を開始するようにしてもよい。本実施の形態では、基材105と下プレート107との間に閉空間が形成されたら、これ以降は、真空容器101内の圧力を低下させないようにしたものである。
【0030】
<第2の実施の形態>
つぎに、本発明の他の形態について説明する。まず、上述した実施形態と同様に、上プレート102の下面に、図示していない基板装着機構によって、半導体基板103を主面を下側に向けて装着する。一方、予め薄膜104が形成されている基材105を、薄膜104の形成面を上側に向け、基材装着機構106に装着する。
【0031】
つぎに、真空排気ポンプ108の真空排気により真空容器101内の圧力を低下させるとともに、プレート駆動装置109により、下プレート107のみを上昇させる。この動作によって下プレート107が基材105に接触し、図1(b)に示すように、基材105を伸張させる。下プレート107が上昇することで、下プレート107により基材105の一部(中央部分)が押し上げられるが、基材105周囲は、基材装着機構106により固定されている。このため、基材装着機構106と下プレート107の位置関係によって、基材105には、水平方向に引き伸ばす張力と、下プレート107による上向きの力が印加され、この結果、基材105は伸張する。
【0032】
ここで、本実施の形態では、上述したことにより基材105と下プレート107とが完全に密着し、これらの間に閉空間が形成されるまでの間に、真空排気ポンプ108による真空容器101内の真空排気を、この装置の最大能力まで行い、真空容器101内を、到達可能な真空度にまで減圧させておくようにした。これらのことにより、下プレート107と基材105の間に存在する気体を十分除去して、下プレート107と基材105間に閉空間ができたとしても、残留している気体量が可能な限り少ない状態としておく。あるいは、真空容器101内部の真空度が、到達可能な真空度に達した後に、基材105が下プレート107に密着した状態とする。
【0033】
このようにすれば、この後、閉空間内の気体の膨張により、基材105の中央部が上方に盛り上がることがない。
これらの後、さらに下プレート107を上昇させて、図2(a)に示すように、下プレート107が基材105と薄膜104を上プレート102に対して押し付ける。次いで、前述した実施形態と同様にし、半導体基板103を基板装着機構から解放し、下プレート107を下降させて上プレート102から離間させ、真空容器101の内圧を大気圧に戻し、基材105のみを半導体基板103から剥離する。このことにより、薄膜104が半導体基板103に転写されて形成された状態が得られる。
【0034】
以上のことにより、本実施の形態によっても、図3(a)の断面図および図3(b)の平面図に示すように、転写不良のない均一な薄膜の形成が実現できる。以下、本実施の形態の場合について、圧力に着目して考察する。図5(c)に示すように、下プレート107と基材105とが密着して閉空間を形成する時刻T2においては、真空度が十分に低くなっており、また、T2以降は、真空容器101内部の圧力がほとんど減少しない。従って、閉空間内部の気体の膨張や、これに伴う基材105の盛り上がりもなく、良好な薄膜転写が実現できる。
【0035】
なお、上記実施形態では、真空容器101内の減圧を開始してから基材105と下プレート107が接触し始めるとしたが、重要なのは基材105を下プレート107に押し付ける力により基材105と下プレート107との間の空間が外部から閉ざされ閉空間になる時刻であり、図6に示すように、基材105と下プレート107とが予め接触していても、これらの間の気体の抜け道があれば、本実施の形態が適用できることは言うまでもない。
なお、基材装着機構は、円形に限るものではなく、例えば矩形の枠であってもよい。また、下プレートも平面視円形に限るものではなく、例えば基板が矩形であれば、下プレートを平面視矩形の状態としてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第2のプレート上における基材の盛り上がりを抑制するようにしたので、転写不良などがない状態で、転写対象の基板全域に基材上の薄膜が転写できるようになるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における薄膜形成方法を説明するための工程図である。
【図2】本発明の実施の形態における薄膜形成方法を説明するための工程図である。
【図3】本発明の実施の形態における薄膜形成方法により薄膜を形成した状態を示す断面図(a)と平面図(b)である。
【図4】転写の状態を説明する説明図である。
【図5】転写前の基材および薄膜周囲の圧力状態を示す特性図である。
【図6】本発明の他の形態における薄膜形成方法の一部を説明するための工程図である。
【図7】従来よりある薄膜形成方法を説明するための工程図である。
【図8】従来よりある薄膜形成方法を説明するための工程図である。
【図9】従来の薄膜形成方法による薄膜形成の状態を示す断面図(a)および平面図(b),(c),(d)である。
【符号の説明】
101…真空容器、102…上プレート(第1のプレート)、103…半導体基板、104…薄膜、105…基材、106…基材装着機構、107…下プレート(第2のプレート)、108…真空排気ポンプ(真空排気手段)、109…プレート駆動装置、110…加重センサ。

Claims (2)

  1. 可撓性を有するシート状の基材に薄膜を形成する工程と、
    真空容器内に配置された第1のプレートに基板を固定する工程と、
    基材装着機構に前記基材を展着して固定する工程と、
    前記真空容器内を真空排気手段により第1の圧力に真空排気する工程と、
    真空容器内を前記第1の圧力とした状態で、前記真空容器内に前記第1のプレートに対向して配置された第2のプレートの主表面を前記基材に密着させる工程と、
    前記真空排気手段を制御して前記真空容器内を前記第1の圧力以上の第2の圧力とした状態で、前記基材が密着した前記第2のプレートを、前記第1のプレートに近接させ、前記基材の上に形成された前記薄膜の表面を前記基板表面に当接する工程と、
    前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に加重することで、前記基板に当接した前記薄膜を前記基板に圧着する工程と
    を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 請求項1記載の薄膜形成方法において、
    前記第1の圧力は、前記真空排気手段により前記真空容器内を真空排気したときの最低圧力であることを特徴とする薄膜形成方法。
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