JP3609053B2 - 被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置 - Google Patents

被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、痴呆症や脳障害などによる意識レベルや運動機能レベルが低下している被看護者・被介護者のためのベッドの柵の安全装置に関する。本件明細書中、用語「介護」は看護をも含む。
【0002】
【従来の技術】
医療、介護の現場において、介護能力の限られた現状では、被看護者・被介護者(以下、被介護者と略称することがある)に介護が充分に行き届かず、特に被介護者がベッドから転落する事故が多く発生している。ベッド上に設けられている柵を、被介護者が自ら取外したり、また被介護者が柵を乗越えるなどして、ベッドから被介護者が転落する。
【0003】
この問題を解決する第1の先行技術(特公平7−34793)は、ベッドの柵の長手方向両端部間に被介護者の通過を検出する赤外線センサを配設し、被介護者が柵を横切ることによって赤外線の通路を遮断し、これによってナースセンタに信号が伝送される構成を開示する。
【0004】
第2先行技術(特許2700053)は、ベッドの柵の上辺に、接触型感知センサを設け、これによって被介護者の腰および脚が検出されたとき、その検知信号がナースセンタに伝送される構成を開示する。接触型感知センサの具体的な構成に関する記載は存在しない。
【0005】
第3先行技術(特開2000−105885)は、ベッドの柵に、被介護者が接触したことを感知するタッチセンサを設け、その検出が行われることによって、赤外線CCDカメラが動作してベッドの状況を観察する構成を開示する。
【0006】
これらの第1〜第3の各先行技術では、ベッドの柵に被介護者が接触することが検出される。したがって被介護者の通常の活動において被介護者が柵に接触しても、そのことが検出され、その結果、誤報を生じる。またこのような被介護者を介護する介護者が作業を行う際、柵に接触し、誤報を生じる。
【0007】
第4先行技術(特開2000−271098)は、ベッドの柵の上下に延びる柵部の下部を柵受に嵌合して支持し、この柵受の柵部が嵌合する孔の周壁に柵検知手段を設ける構成を開示する。被介護者がベッドから離れようとして、柵を柵受から抜取ると、柵検知手段の出力がON信号からOFF信号に変化する。またベッド本体には、複数の感圧センサを分散して配置し、ベッド上における被介護者の移動を検出する。
【0008】
この第4先行技術では、柵検知手段は、柵が柵受から取外されたことだけを検出し、被介護者が柵を乗越えて離床しようとしている動作は、ベッド本体に設けられた複数の感圧センサによる圧力の移動変化によって検出される。したがってベッド上の被介護者が柵を乗越えて離床することを検出するには、前述の複数の感圧センサを、柵検知手段とは別個に、必要とし、構成が複雑になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ベッドから離床しようとしている被看護者・被介護者を、誤報を生じることなく、しかも簡単な構成で検出し、被看護者・被介護者の安全を確保することができるようにした被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被看護者・被介護者用ベッドの被看護者・被介護者を乗載するベッド本体の側部に取外し可能に設けられる被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置において、
(a)柵の荷重を検出するセンサと、
(b)レベル弁別手段であって、
センサの出力に応答し、
センサによって検出される荷重Wが、予め定める第1の値W1以上になったことをレベル弁別し、
前記第1の値W1は、柵の自重W0を超え、かつ柵の自重W0と被看護者・被介護者の体重Waとの和未満の値に選ばれ(W0<W1<W0+Wa)、
センサによって検出される荷重が予め定める第2の値W2未満になったことをレベル弁別し、
第2の値W2は、柵の自重W0未満の値に選ばれる(W2<W0)レベル弁別手段とを含むことを特徴とする被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置である。
【0011】
本発明に従えば、ベッド本体上に横たわっている被介護者が離床しようとして柵に被介護者の体重の少なくとも一部分が作用すると、その柵の荷重を検出するセンサの出力が変化し、これによってレベル弁別手段の出力が変化する。したがって被介護者が柵を乗越えようとしていることを、検出することができる。このレベル弁別手段の出力が報知されることによって、介護者が、ベッドから離床しようとしている被介護者を介護することができ、安全を確保することができる。こうして被介護者がベッドから転落して事故が発生する恐れがなくなる。柵は、ベッド本体上の被介護者を、介護者が介護する際、ベッド本体から抜取って介護作業を行いやすくする。
【0014】
ベッド本体に横たわっている被介護者が、横たわっている状態で、または起き上がって、離床しようとし、柵に被介護者の体重の少なくとも一部分が作用すると、そのセンサによって検出される荷重Wが、第1の値W1以上になり、このことがレベル弁別手段によって検出される。
【0015】
また、被介護者が離床などのために柵を取外そうとすれば、センサによって検出される荷重Wが第2の値W2未満、たとえば零となり、このことがレベル弁別手段によって検出される。前述の値W1は、柵の自重W0と被介護者の体重Waとの和(=W0+Wa)未満であって、その和(=W0+Wa)に近似した値に選ばれてもよく、たとえば10kgであってもよい。
【0016】
したがって、ベッド上の被介護者を、介護者が介護する作業中、介護者が柵に接触しても、そのような柵に作用するセンサによって検出される荷重Wは、第1の値W1未満であり、また柵が持上げられたりすることはないので前記第2の値W2以上である。こうして被介護者・介護者の通常の活動においては、被介護者・介護者が柵に接触しても、それらの接触が通報されることはない。
【0017】
また本発明は、柵は、下方に突出する取付部を有し、
ベッド本体の側部には、取付部が挿脱可能な嵌合孔が形成され、
センサは、嵌合孔の底に設けられ、または嵌合孔の底の下側に設けられ、取付部を支持することを特徴とする。
【0018】
また本発明は、柵は、ベッド本体の側部に沿って細長く延びる柵本体を有し、前記取付部は、柵本体に、その柵本体の長手方向に間隔をあけて、複数個、設けられ、
センサは、それらの取付部がそれぞれ嵌合する嵌合孔のうち、少なくとも1つの嵌合孔の底に設けられた、または嵌合孔の底の下側に設けられることを特徴とする。
【0019】
また本発明は、前記柵は、ベッド本体の少なくとも一方の側部に、1個配置または複数個配置されることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、柵の取付部が嵌合孔に嵌合し、この嵌合孔の底でセンサによって取付部が支持される。この取付部は、複数個、2個以上、設けられ、柵に作用する荷重を、センサによって検出することができる。柵は、小型化して取扱いを容易にするために、ベッド本体の一方の側部に複数個に分けて配置されてもよい。
【0021】
センサは、複数の各取付部が嵌合する各嵌合孔の底に設けられ、または、嵌合孔の底の下側に設けられてもよいが、取付部の個数が2の場合は、ベッドの長手方向の中央側に近い位置に、取付部の個数が3以上の場合は、柵本体の長手方向ほぼ中央よりに配置された取付部が嵌合する嵌合孔の底に設けられ、または、嵌合孔の底の下側に設けられる。これによって柵に作用する荷重Wを、簡単な構成で検出することができる。被介護者がベッド本体上から離床する際、柵に被介護者の体重が作用したとき、前述のベッドの長手方向の、または柵の長手方向のほぼ中央寄りの取付部に、その体重の多くの部分が使用しやすく、このほぼ中央寄りの取付部に作用する荷重を、センサによって検出する。したがって、柵に作用する被介護者の体重を、確実に検出することができる。
【0022】
また本発明は、各センサ毎のレベル弁別手段の出力が与えられ、各ベッド毎のORゲートと、
ORゲートの出力を、ナースセンタに送信する送信手段と、
ナースセンタに設けられ、送信手段の出力を表示する表示手段とを含むことを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、各ベッド毎に複数のセンサが設けられ、各センサ毎の出力がレベル弁別手段41,42によってレベル弁別されて、各ベッド毎のORゲート43に与えられ、そのレベル弁別手段のORゲートを介する出力が、送信手段52によってナースセンタに送信される。ナースセンタでは、複数の各ベッド毎の柵の離脱、押下が発生したかどうかを表示手段55によって表示される。こうしてナースセンタでは、複数の各ベッド毎の柵の安全状態を確認することができる。
【0024】
また本発明は、被看護者・被介護者用ベッドの付近に設けられるナースコールスイッチからの出力を、ナースセンタで監視するナースコールシステムと、
各センサ毎のレベル弁別手段の出力が与えられ、各ベッド毎のORゲートと、ORゲートの出力をナースコールシステムに接続する接続手段とを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、各ベッド毎に複数のセンサが設けられ、各センサ毎の出力がレベル弁別手段41,42によってレベル弁別されて、各ベッド毎のORゲート43に与えられ、そのレベル弁別手段のORゲートを介する出力が、ナースコールスイッチの接続端子に接続され、ナースコールスイッチの出力と等価な出力として用いられる。こうしてナースセンタでは、被介護者がナースコールスイッチを押したときと同じ通報がナースコールシステムで表示され、各ベッド毎の柵の状態を確認することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の一部の構成を示す斜視図である。病室などの介護室内に設置されたベッド1の水平なベッド本体2は、たとえば4本のベッド脚3によって支持される。ベッド本体2上には、被介護者が横たわって寝ることができる。
【0027】
図2はベッド1の側面図であり、図3はベッド1の平面図である。ベッド本体2の長手方向(図2および図3の左右方向)の一方の側部には、その長手方向に沿って複数(この実施の形態ではたとえば2)の柵4a,4bが配置され、他方の側部には長手方向に複数(この実施の形態ではたとえば2)の柵4c,4dが配置される。これらの柵4a〜4dは同一構成を有し、総括的に参照符4で示す。
【0028】
各柵4の柵本体6は、ベッド本体2上の被介護者が、横になっている状態で、寝返りなどによってベッド本体2から落下することを防ぐために、そのベッド本体2の長手方向に沿ってベッド本体2の上面から突出して水平に延びる横部材5と、この横部材5の前記長手方向に間隔をあけて下方に突出して延びる複数(たとえばこの実施の形態では奇数である3)の支持部7,8,9とを有する。センサ28aは、たとえば感圧素子などによって実現される。これらの支持部7〜9の下部は、ベッド本体2に挿脱可能に取付けられる取付部11〜13となっている。支持部7〜9の上下の長さは、同一である。
【0029】
図4は、ベッド本体2の柵4a付近の一部の簡略化した斜視図である。ベッド本体2は、水平面内で長方形に組合わされた枠体14と、この枠体14に取付けられた弾発性を有するマット状の床部15とを含む。枠体14は、矩形断面を有する細長い金属製形材16によって構成することができる。ベッド本体2の長手方向(図4の左右方向)には、各柵本体6の取付部11〜13にそれぞれ対応して、取付部11〜13が嵌合する嵌合孔21〜23が形材16に形成される。
【0030】
図5は、柵4の取付部11,12が嵌合するベッド本体2の枠体14の嵌合孔21,22付近の断面図である。嵌合孔21,22の下部には、センサ装置17,18がそれぞれ設けられる。
【0031】
図6は、センサ装置18の拡大断面図である。中空円筒状の嵌合孔22には、その下方の底部25に下方になるにつれて先細状となる中空円錐台状の固定孔26が形成される。この固定孔26には下方に連なる円筒状の挿通孔27が形成される。これらの嵌合孔22、固定孔26および挿通孔27は、鉛直な一直線上に、各軸線を有する。センサ装置18の取付部材61は、固定孔26に嵌まり込む逆円錐台状の外形を有する固定部62と、その固定部62から下方に連なる筒部63とを有し、筒部63には、おねじ64が刻設される。固定部62は、固定孔26にぴったりと接触し、おねじ64に螺合するナット65によって締付けられる。
【0032】
取付部材61に形成された上下に延びる案内孔66には、作動部材67の作動棒68が上下に変位可能に挿通する。作動棒68には、上面が平坦な受け部69が固定される。受け部69には、柵4aの取付部12が乗載される。
【0033】
取付部材61のおねじ64には、センサ保持体71のキャップ部72に形成されためねじが螺合する。このキャップ部72には、センサ28aを保持する保持部73が螺着される。センサ28aの出力は、ライン29を介して取出される。こうしてセンサ28aは、嵌合孔22の底25の下側に設けられる。本発明の実施の他の形態では、嵌合孔22の底25に、センサ28aが設けられてもよい。
【0034】
嵌合孔21のセンサ装置17も、センサ装置18と同様な構成を有してもよいが、このセンサ装置17では、前述のセンサ28aは省略され、代りにスペーサ32が介在され、このことは柵4aの取付部13のための嵌合孔23に関しても同様である。
【0035】
センサ28aは、支持部8、したがって取付部12に作用する作動棒68による下向きの力を検出する。センサ28aのライン29は、センサ装置18の外部に取出される。こうして柵4aの取付部11,12,13は、嵌合孔21,22,23にそれぞれ嵌合され、柵本体6を水平に支持することができる。このような構成は、そのほかの柵4b〜4dに関しても同様である。
【0036】
図7は、図1〜図6に示される本発明の実施の一形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。複数の各ベッド1毎にコントローラ34が設けられ、各コントローラ34は、ライン35を介して介護者がいる管理室などであるナースセンタに設けられた監視装置36に接続される。ベッド1の柵4aに対応して設けられたセンサ28aのほかに、残余の柵4b〜4d毎に、同様なセンサ28b〜28dが設けられる。センサ28aの出力は、判断回路44aにおける第1および第2レベル弁別手段41,42に共通に与えられ、その出力は、ORゲート43に与えられる。
【0037】
第1レベル弁別手段41は、センサ28aによって検出された荷重Wが、予め定める第1弁別レベルW1以上であるとき(W1≦W)、論理「1」を出力してORゲート43に与える。第1弁別レベルW1は、式1に示されるとおり定められる。
W0<W1<W0+Wa …(1)
【0038】
ここでW0は、柵4aの自重である。Waは、被介護者の体重である。ベッド本体2上の被介護者が離床しようとして柵4aに被介護者の体重の少なくとも一部分が作用したとき、センサ28aによって検出される荷重Wが弁別レベルW1以上となり、これによって第1レベル弁別回路41の出力が論理「0」から論理「1」に変化する。
【0039】
第2レベル弁別回路42は、センサ28aによって検出される荷重Wが、予め定める第2レベル弁別W2未満であるとき(W<W2)、論理「1」の出力を導出してORゲート43に与える。この第2弁別レベルW2は、式2のとおりに定められる。
W2<W0 …(2)
【0040】
ベッド本体2上の被介護者が、離床しようとして柵4aを上方に変位してその取付部11〜13を取付孔21〜23から引抜こうとしたとき、センサ28aによって検出される荷重Wは、弁別レベルW2未満(W<W2)となる。これによって第2レベル弁別回路42は、論理「0」から論理「1」に変化した出力を、ORゲート43に与える。
【0041】
センサ28aに対応する第1および第2レベル弁別手段41,42ならびにORゲート43を含む判断回路44aと同様な構成を有する判断回路44b〜44dが、センサ28b〜28d毎にそれぞれ設けられる。これらの判断回路44a〜44dの出力は、もう1つのORゲート45を経て論理回路46をセットさせる。論理回路46は、操作スイッチ47によって有効/無効の各動作状態を設定することができ、また判断回路44a〜44dの出力結果を表示するために発光ダイオードなどによって実現される表示素子48,49を駆動する。論理回路46のセット出力と、各ベッド1毎に設けられたナースコールスイッチ51との出力は、送信手段52によって、ライン35を介して監視装置36の受信手段53に伝送される。受信手段53は、各ベッド1毎のコントローラ34に個別的に対応して設けられる。これらの受信手段53の出力は、マイクロコンピュータなどによって実現される処理回路54に与えられ、表示手段55によってその伝送された情報および演算処理結果の情報が表示される。
【0042】
図8は、図7の判断回路44aの動作を説明するための波形図である。図8(1)はセンサ28aの出力波形を示す。時刻t1〜t2においてベッド本体2上の患者が離床しようとして、柵4aにその被介護者の体重の少なくとも一部分が作用したとき、センサ28aによって検出される荷重Wは、弁別レベルW1以上となり、したがって第1レベル弁別回路41からの論理「1」の出力はORゲート43,45を経て論理回路46をセットする。図8(2)は、第1レベル弁別回路41の出力波形を示す。また時刻t3〜t4において、ベッド本体2上の被介護者が離床しようとして柵4aを取外そうとしたとき、センサ28aによって検出される荷重Wは、弁別レベルW2未満となる。これによって第2レベル弁別回路42は、論理「1」の出力を導出してORゲート43,45を介して論理回路46をセットする。図8(3)は、第2レベル弁別回路42の出力波形を示す。こうして第1および第2レベル弁別回路41,42からは、ベッド本体2上の被介護者が離床しようとする動作を行っていることが検出され、その柵4aの離脱・押下を表す出力が導出される。
【0043】
コントローラ34に設けられた操作スイッチ47は、論理回路46をリセットして無効状態に強制することができる。これによってORゲート45の論理「1」の出力が与えられても、その論理回路46の出力を論理「0」に保ち、センサ28a〜28dの出力を無効とする。また操作スイッチ47を操作し、論理回路46の論理状態がORゲート45の出力によって変化し、センサ28a〜28dの出力を有効とすることができる。論理回路46を前述の無効状態に強制した状態で、柵4aをベッド本体2から上方に抜取って取外し、この状態で介護者は、ベッド本体2上の被介護者の介護を、良好な作業性で行うことができる。
【0044】
論理回路46の出力は、送信手段52に与えられ、この論理回路46の出力は、各ベッド1毎の識別番号IDとともにライン35に導出される。図8(4)は、ナースコールスイッチ51が操作されたときにおけるナースコールスイッチ51から導出される出力波形を示す。送信手段52は、センサ28a〜28dによって検出される荷重Wが第1および第2レベル弁別回路41,42によってレベル弁別されてベッド本体2上の被介護者が離床しようとするとき、およびナースコールスイッチ51が操作されたとき、図8(5)に示されるように、信号を導出してライン35を介して伝送する。
【0045】
図9は、図7および図8に示されるコントローラ34の動作を説明するためのフローチャートである。ステップr1からステップr2に移り、操作スイッチ47によって論理回路46がORゲート45の出力に応答して論理状態を変化してセンサ28a〜28dの出力を有効とするとき、次のステップr3において第1レベル弁別回路41による弁別レベルW1によってレベル弁別を行い、ステップr4で、W1≦Wであるとき、柵4aの押下が発生したことを表す論理「1」の出力を導出する。W1>Wであるとき、ステップr5では、第2レベル弁別回路42によるレベル弁別動作が行われ、W<W2であれば、ステップr6において柵4aの離脱が発生したことを表す論理「1」の出力が導出される。これによって論理回路46の論理状態が変化し、ステップr7では表示素子49が柵4aの離脱または押下のいずれかが発生したことを表示する。これによって被介護者がベッド1に到着したとき、複数のベッド1のうち、どのベッドで柵の離脱・押下が発生したかを知ることができる。ステップr8では、送信手段52によって、柵の離脱・押下を表す信号が前述の識別信号IDとともに送信される。
【0046】
図10は、監視装置36の動作を説明するためのフローチャートである。受信回路53においてライン35を介してコントローラ34の送信手段52からの信号を受信するとき、ステップs3では、その受信した識別番号IDが表すベッド1を特定し、ステップs4において表示手段55に、その柵の離脱・押下が発生した識別番号IDが表すベッドを表示する。こうして監視装置36を介護者が見ることによって、離床が発生しようとするベッド1に行って、被介護者の介護を行い、したがって被介護者がベッド本体2から転落するなどの事故を防止することができる。
【0047】
図11は、本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の図1〜図10に示される実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。注目すべきはこの実施の形態では、論理回路46の出力は、もう1つの論理回路57に与えられ、この論理回路57には、ナースコールスイッチ51の出力もまた与えられる。論理回路57は、ナースコールスイッチ51の出力を導出するとともに、論理回路46からのナースコールスイッチの出力と等価な出力を導出し、OR演算を行う。論理回路57の出力は、たとえば病院などにおいて既存のナースコールスイッチ51のための接続端子58に接続され、ナースセンタの監視装置36に与えられる。ナースコールスイッチ51と接続端子58と監視装置36とは、ナースコールシステムを構成する。こうしてコントローラ34の論理回路46の出力は、被介護者がナースコールスイッチ51を押圧して操作した状態におけるナースコールスイッチ51と同様な通報が、ナースセンタの監視装置36で、表示手段55によって表示され、したがって各ベッド毎の柵の状態を、ナースなどの看護者、介護者が、確認することができる。
【0048】
図12は、図11のコントローラ34の動作を説明するためのフローチャートである。この図12の動作は、前述の実施の形態における図9の動作に類似し、図12のステップu1,u3〜ステップu7は、図9のステップr1〜r7にそれぞれ対応する。ステップu2で、ナースコールスイッチ51が押されて操作されたかが判断される。ナースコールスイッチ51が操作されたとき、ステップu3に移る。センサ28aによって検出される荷重Wが、W2<W<W1であれば、ステップu4,u6を経て、ステップu7に移り、さらにステップu8に移る。ステップu9では、ナースコールスイッチ51をON状態とする出力を論理回路57から導出するとともに、前述のステップu8の表示が行われているときにも、このようなナースコールスイッチ51をON状態とする出力が導出される。ステップu3で無効と判断されても、ナースコールスイッチ51の操作は、可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、ベッド本体の側部に取外し可能に設けられる柵の荷重をセンサによって検出し、そのセンサの出力をレベル弁別手段によってレベル弁別する。これによって被介護者がベッドから離床しようとして柵に体重が作用したとき、またはベッド本体から柵を取外そうとしたとき、そのことをレベル弁別手段の出力によって検出し、被介護者の安全状態を把握することができる。こうして被介護者がベッド本体から転落したり転倒したりする事故を防止することができる。
【0050】
本発明は、柵の荷重を検出するセンサが設けられる構成を有し、したがって構成が比較的簡単であり、本発明の実施が容易である。さらに既存のベッドに、本発明を実施することが容易である。また通常の介護作業時において、誤報が生じる恐れはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の一部の構成を示す斜視図である。
【図2】ベッド1の側面図である。
【図3】ベッド1の平面図である。
【図4】ベッド本体2の柵4a付近の一部の斜視図である。
【図5】柵4の取付部11,12が嵌合するベッド本体2の枠体14のセンサ装置17,18付近の断面図である。
【図6】センサ装置18の拡大断面図である。
【図7】図1〜図6に示される本発明の実施の一形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】図7の判断回路44aの動作を説明するための波形図である。
【図9】図7に示されるコントローラ34の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】監視装置36の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示されるコントローラ34の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ベッド
2 ベッド本体
3 ベッド脚
4a〜4d 柵
5 横部材
6 柵本体
7〜9 支持部
11〜13 取付部
14 枠体
15 床部
16 金属製形材
17,18 センサ装置
21〜23 取付孔
25 底
28a〜28d センサ
29 ライン
31 取出孔
32 スペーサ
34 コントローラ
35 ライン
36 監視装置
41 第1レベル弁別手段
42 第2レベル弁別手段
43,45 ORゲート
44a〜44d 判断回路
46,57 論理回路
47 操作スイッチ
48,49 表示素子
51 ナースコールスイッチ
52 送信手段
53 受信手段
54 処理回路
55 表示手段
58 接続端子
61 取付部材
62 固定部
63 筒部
64 おねじ
65 ナット
66 案内孔
67 作動部材
68 作動棒
69 受け部
71 センサ保持体
72 キャップ部
73 保持部

Claims (6)

  1. 被看護者・被介護者用ベッドの被看護者・被介護者を乗載するベッド本体の側部に取外し可能に設けられる被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置において、
    (a)柵の荷重を検出するセンサと、
    (b)レベル弁別手段であって、
    センサの出力に応答し、
    センサによって検出される荷重Wが、予め定める第1の値W1以上になったことをレベル弁別し、
    前記第1の値W1は、柵の自重W0を超え、かつ柵の自重W0と被看護者・被介護者の体重Waとの和未満の値に選ばれ(W0<W1<W0+Wa)、
    センサによって検出される荷重が予め定める第2の値W2未満になったことをレベル弁別し、
    第2の値W2は、柵の自重W0未満の値に選ばれる(W2<W0)レベル弁別手段とを含むことを特徴とする被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置。
  2. 柵は、下方に突出する取付部を有し、
    ベッド本体の側部には、取付部が挿脱可能な嵌合孔が形成され、
    センサは、嵌合孔の底に設けられ、または嵌合孔の底の下側に設けられ、取付部を支持することを特徴とする請求項1記載の被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置。
  3. 柵は、ベッド本体の側部に沿って細長く延びる柵本体を有し、
    前記取付部は、柵本体に、その柵本体の長手方向に間隔をあけて、複数個、設けられ、
    センサは、それらの取付部がそれぞれ嵌合する嵌合孔のうち、少なくとも1つの嵌合孔の底に設けられた、または嵌合孔の底の下側に設けられることを特徴とする請求項記載の被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置。
  4. 前記柵は、ベッド本体の少なくとも一方の側部に、1個配置または複数個配置されることを特徴とする請求項記載の被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置。
  5. 各センサ毎のレベル弁別手段の出力が与えられ、各ベッド毎のORゲートと、
    ORゲートの出力を、ナースセンタに送信する送信手段と、
    ナースセンタに設けられ、送信手段の出力を表示する表示手段とを含むことを特徴とする請求項記載の被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置。
  6. 被看護者・被介護者用ベッドの付近に設けられるナースコールスイッチからの出力を、ナースセンタで監視するナースコールシステムと、
    各センサ毎のレベル弁別手段の出力が与えられ、各ベッド毎のORゲートと、
    ORゲートの出力をナースコールシステムに接続する接続手段とを含むことを特徴とする請求項記載の被看護者・被介護者用ベッドの柵の安全装置。
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