JP3608945B2 - ステアリングコラムの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のステアリングコラムの取付構造に関し、特にステアリングホイールの傾斜角度に関わらずそのチルト操作が重くならないステアリングコラムの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車は性別・年齢を問わず色々な人によって運転されるので、運転者の背丈に合わせてステアリングホイールの高さを調節できるようにするために、従来からステアリングコラムにチルト機構が取り付けられている。チルト機構は一般に、ステアリングホイールに連結するアッパーシャフトを回転自在に保持するコラムパイプを車体に固定する位置を調節する機構と、コラムパイプの傾きを可能にする回転軸と、アッパーシャフトとロアシャフトとを回転自在に連結する第一ジョイントと、ロアシャフトとギアボックス側のピニオンとを回転自在に連結する第二ジョイントとを有する。かかるチルト機構として従来から種々の構造のものが提案されている。
【0003】
例えば実公平5−29185 号は、図5に示すように、ステアリングホイール52側のメインシャフト51を回転操作可能に挿入させているコラムチューブ53が、ステアリングギアハウジング側の中間シャフト56を回転可能に挿入させているロアチューブと別体になっているとともに、メインシャフト51と中間シャフト56とを結合しているジョイント55がロアチューブ内に位置しているチルトステアリングコラムを開示している。このチルトステアリングコラムでは、中空状のコラムチューブ53が車体57に対して、アッパーブラケット60及びロアブラケット65により支持されている。このコラムチューブ53の外面にはチルト軸54が設けられており、コラムチューブ53の内部にはステアリングメインシャフト51が回転自在に組み込まれており、メインシャフト51の上端部には、ステアリングホイール52が装着されているとともに、下端にはフックスジョイント55によって中間シャフト56が連結されており、中間シャフト56はステアリングギアハウジング(図示せず)まで伸びている。
【0004】
アッパーブラケット60はコラムチューブ53をチルト操作可能に支持している。つまりアッパーブラケット60に備え付けられているチルトレバー62を操作することにより、通常よく知られているようにアッパーブラケット60に対するコラムチューブ53のロックが解除される。この状態においてコラムチューブ53はロアブラケット65の後述するチルト軸54を回転軸としてチルト操作することができ、かつそのチルト位置でストッパーが働くようになっている。またアッパーブラケット60は車体57に対しピン等によって固定されている。
【0005】
しかしながらこのようなチルトステアリングコラムは、図6に示すように、回転中心として作用するチルト軸54がメインシャフト51の軸線上に位置していない。そのためチルトレバー62を解除してチルト操作した場合、チルト軸54を中心としてメインシャフト51が回転するので、メインシャフト51と中間シャフト56とを連結するフックスジョイント55の位置は前後・上下方向に僅かながらずれることになる。この距離DとHのずれにより各連結部に摩擦力・干渉力がかかるので、チルト操作が重くなるという問題があることが分った。
【0006】
従って本発明の目的は、いかなるチルト角度においてもチルト操作による摩擦の発生がなく、チルト操作を軽く行うことができるステアリングコラムの取付構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は、上記問題点の原因は、回転軸がアッパーシャフトとロアシャフトとの連結点にないためであることに着目した。その結果、アッパーシャフトの回転軸として作用するピボットの回転中心を、アッパーシャフトとロアシャフトとの連結点である第一ジョイントの回転中心と実質的に一致させることにより、いかなる角度にステアリングホイールを傾斜させても、連結部に長さの変動がなくなることを発見し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち本発明のステアリングコラムの取付構造は、チルトロック機構を有するコラムパイプと、コラムパイプ内に回転自在に保持されたアッパーシャフトと、第一ジョイントを介して前記アッパーシャフトと回転自在に連結されたロアシャフトと、前記ロアシャフトをギアボックス側に回転自在に連結する第二ジョイントと、前記コラムパイプをチルト自在に支持するピボットと、車体に固定されたピボットブラケットとを有し、前記ピボットブラケットは板材の C 型打ち抜き品であって、車体に固定するための開口部を有する固定部と、ピボット支持用開口部を有する一対の対向する支持部と、前記固定部と前記一対の支持部とを連結する一対の中間部とからなり、前記中間部は前記固定部に対して所定の角度に折り曲げられているとともに、前記支持部は前記中間部に対して直角をなすように前記固定部と同じ側に折り曲げられており、前記コラムパイプに固定された前記ピボットは前記支持部の開口部に回転自在に支持されており、前記ピボットの回転中心は前記第一ジョイントの回転中心と実質的に一致することを特徴とする。
【0010】
【作用】
ピボットの回転中心が前記第一ジョイントの回転中心と実質的に一致しているために、いかなる角度にステアリングホイール(すなわちコラムパイプ)を傾斜させても、アッパーシャフト+ロアシャフトの長さの変動が起こらず、各ジョイントに摩擦力・干渉力がかかることがない。そのためチルト操作が重くならない。またピボットを回転自在に支持するピボットブラケットを板材の打ち抜き品とすることにより、部品点数を低減できるとともに、取り付け作業が簡単になるという利点が得られる。
【0011】
【発明の実施の態様】
図1を参照して、本発明のステアリングコラムの取付構造を詳細に説明する。アッパーシャフト2はコラムパイプ8の内部に回転自在に保持されており、アッパーシャフト2の上端はステアリングホイール(図示せず)に連結されており、その下端はロアシャフト4と回転自在に連結する第一ジョイント6を有する。図2に示すように、第一ジョイント6は2軸方向に回転自在なユニバーサルジョイントであるのが好ましい。
【0012】
アッパーシャフト2を同軸的、かつ回転自在に支持するコラムパイプ8にはチルトロック機構10が設けられており、チルトロック機構10はチルトレバー12の回転操作によりロック及びロック解除が行われるようになっている。チルトロック機構10自体は公知のもので良いので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0013】
図2に詳細に示すように、コラムパイプ8の末端部に一対のピボット14、14が固定されており、各ピボット14、14は車体16に固定部材18を介して固定されたブラケット20の開口部20a、20aにより回転自在に支持されている。
【0014】
図1に戻り、ロアシャフト4の先端部に設けられた第二ジョイント22は、ギアボックス側のピニオン24と回転自在に連結している。第二ジョイント22の構造は図2に示す第一ジョイント6の構造と実質的に同じで良い。
【0015】
図2及び図3に示すように、ピボットブラケット20は、車体16への固定部材18が貫通する開口部20b、20bと、ピボット14、14が貫通する開口部20a、20aとを有する一体的な構造を有する。図4に示すように、ブラケット20は鉄板をほぼC型に打ち抜いた後折り曲げることにより形成される。ブラケット用打ち抜き板40は、車体16に固定するための開口部20b、20bを有する固定部42と、ピボット14、14が貫通する開口部20a、20aを有するピボット支持部44、44と、固定部42とピボット支持部44、44とを連結する中間部46、46とからなる。固定部42と中間部46、46との境界線に沿って鈍角に折り曲げられているとともに、ピボット支持部44、44は中間部46、46に対して90度に折り曲げられている。その結果、図1及び図3に示すように、一対のピボット支持部44、44の開口部20a、20aにピボット14、14を回転自在に支持した状態で、ブラケット20は車体16に固定される。
【0016】
図1及び図2から明らかなように、ピボット14、14の回転中心は、第一ジョイント6の水平方向の回転軸線X−Xと実質的に一致している。このようにピボット14、14はアッパーシャフト2とロアシャフト4との連結点に位置するので、アッパーシャフト2のチルト角度を変更しても、ロアシャフト4は全く影響を受けない。そのためアッパーシャフト2のチルト角度にかかわらずギアボックスから第一ジョイントまでの距離は変化することがなく、従来技術のようにチルト操作が重くなるという問題がない。
【0017】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の上記ステアリングコラムの取付構造により、チルトの回転中心がアッパーシャフトとロアシャフトとの連結部である第一ジョイントの回転中心と一致するので、いかなるチルト角度においてもギアボックスから第一ジョイントまでの長さに変化がなく、チルト操作による摩擦の発生がなく、チルト操作を軽く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるステアリングコラムの取付構造を示す概略側面図である。
【図2】本発明のステアリングコラムの取付構造の要部を示す部分破断平面図である。
【図3】ピボットブラケットを示す側面図である。
【図4】ピボットブラケットを構成する打ち抜き鉄板の平面図である。
【図5】従来のチルトステアリングコラムを示す部分断面側面図である。
【図6】図5のチルトステアリングコラムにおけるチルト軸、メインシャフト及び中間シャフトの関係を示す概略説明図である。
【符号の説明】
2・・・アッパーシャフト
4・・・ロアシャフト
6・・・第一ジョイント
8・・・コラムパイプ
10・・・チルトロック機構
12・・・チルトレバー
14・・・ピボット
16・・・車体
18・・・固定部材
20・・・ピボットブラケット
20a・・ピボット支持用開口部
20b・・ブラケット固定用開口部
22・・・第二ジョイント
24・・・ピニオン
40・・・ブラケット用打ち抜き板
42・・・固定部
44・・・ピボット支持部
46・・・中間部
Claims (1)
- チルトロック機構を有するコラムパイプと、コラムパイプ内に回転自在に保持されたアッパーシャフトと、第一ジョイントを介して前記アッパーシャフトと回転自在に連結されたロアシャフトと、前記ロアシャフトをギアボックス側に回転自在に連結する第二ジョイントと、前記コラムパイプをチルト自在に支持するピボットと、車体に固定されたピボットブラケットとを有し、前記ピボットブラケットは板材の C 型打ち抜き品であって、車体に固定するための開口部を有する固定部と、ピボット支持用開口部を有する一対の対向する支持部と、前記固定部と前記一対の支持部とを連結する一対の中間部とからなり、前記中間部は前記固定部に対して所定の角度に折り曲げられているとともに、前記支持部は前記中間部に対して直角をなすように前記固定部と同じ側に折り曲げられており、前記コラムパイプに固定された前記ピボットは前記支持部の開口部に回転自在に支持されており、前記ピボットの回転中心は前記第一ジョイントの回転中心と実質的に一致することを特徴とするステアリングコラムの取付構造。
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