JP4254273B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステアリングホイールのチルト位置を調整するために、シャフトに関節を設け、関節を中心としてモータの駆動力でシャフトを傾動させることで行っていた。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されているように、インナーコラムチューブは、一対の連結ピンを介してアッパーコラムチューブが傾動可能に連結されている。また、インナーコラムチューブ及びアッパーコラムチューブに挿通され、回転可能に支持されるシャフトも、インナーコラムチューブとアッパーコラムチューブとが連結される位置と同じ箇所に、ボール軸受けを介して関節が設けられて、アッパーコラムチューブと同じように傾動可能に構成されている。そして、シャフトの一端には、ステアリングホイールが連結され、他端にはインターミディエイトシャフトを介してステアリングギヤボックスが連結される。そして、チルト位置調整装置が作動すると、連結ピンを中心としてアッパーコラムチューブが上下方向に傾動し、それに伴い、アッパーコラムチューブ内に支持されているシャフトも関節を中心として上下方向に傾動する。このアッパーコラムチューブ及びシャフトの上下方向の傾動により、シャフトに連結されたステアリングホイールのチルト位置を調整する。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−181613号公報(図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ステアリングホイールのチルト位置を調整するために、チューブ及びシャフトに間節を設け、関節を中心としてチューブ及びシャフトを傾動させていたので、構造が複雑になっていた。また、部品点数が増加し、製造コストが高くなるといった問題があった。
【0006】
また、チルト位置を調整するためにシャフトに間節を設けた場合、シャフトは関節を境にして軸方向が変わるため、ステアリングホイールの回転に伴い、シャフトが回転すると、関節に捩れが生じることや、シャフトがたわむことがあり、ステアリング装置のシャフトの剛性に問題があった。このため、ステアリングホイールの回転が直接ステアリングギヤボックスに伝わり難くなり、ステアリングホイールの回転に対する応答性等が悪くなっていた。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、構成が簡単で、剛性の高いステアリング装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ステアリングホイールが連結される直線形状のステアリングコラムと、車体に対して前記ステアリングコラムを回動可能に支持する第1取付部と、前記ステアリングコラムと車体との間に介在され、モータの駆動力により前記ステアリングコラムを傾動させる第2取付部と、が備えられたステアリング装置において、前記第2取付部には、車体に固定され、前記モータが配設された車両取付ブラケットと、該車両取付ブラケットに取着され、前記ステアリングコラムを支持するブラケットと、前記車両取付ブラケットに形成された軸受け部に挿通され、回動可能に軸支される回転軸と、前記ステアリングコラムと前記回転軸との間で連結され、前記モータの出力軸の回転運動を変換し、前記ブラケットに上下方向に形成された挿通孔の形状に従って前記車体に対して前記ステアリングコラムを傾動運動させるリンク機構が備えられ、前記リンク機構は、前記回転軸の外周面には、前記ステアリングコラムの軸心を通過する中心線を中心として対称的なネジ部が形成され、該ネジ部に従って前記回転軸に沿って対称的に移動可能な一対のリンク用ナットが、前記回転軸に前記中心線を中心として対称的に螺合され、前記ステアリングコラムの外周面には、前記中心線に沿って、前記回転軸側に向かって突出するナックルジョイントが配設され、前記各リンク用ナット及び前記ナックルジョイントには、一対のリンクロッドがそれぞれ回動可能に連結された構成となっていることを要旨とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記第1取付部は、前記ステアリングコラムの前記ステアリングホイールが連結される端部とは反対側端部に固定され、前記第2取付部は、前記第1取付部よりも前記ステアリングホイール側に固定されたことを要旨とする。
【0011】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、第1取付部がステアリングコラムを車体に対して回動可能に支持し、第2取付部がステアリングコラムを傾動させる。このため、ステアリングホイールのチルト位置を調整するために、一端がステアリングホイールと連結されるステアリングコラムに関節を設ける必要が無くなる。また、ステアリングコラムに関節を設けていないので、ステアリングコラムが回転する際に生じる関節のねじれやステアリングコラムのたわみ等が少なくなる。加えて、リンク機構によりモータの出力軸の回転運動を変換し、ステアリングコラムを傾動運動させる。このため、モータの設置位置の自由度が増し、ステアリング装置を車体に設置した際におけるステアリング装置の占有スペースが小さくなる。さらに、第2取付部において、車体にステアリングコラムを取り付ける際、リンク機構のみならず、ブラケットによりステアリングコラムを保持している。このため、ステアリングコラムが軸方向の力を受けた際、直接リンク機構にかかる負荷を分散することができ、壊れにくくなる。また、モータを、車体に固定される車両取付ブラケットに固定した。このため、ステアリングコラムに駆動源が無いため、ステアリングコラムに加わる重量が小さく、能力の小さなモータでも容易にステアリングコラムを傾動させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、車体に対してステアリングコラムを回動可能に支持する第1取付部をステアリングコラムの端部に配置し、ステアリングコラムを傾動させる第2取付部をステアリングコラムの軸方向中央に配置した。そして、第1取付部と車体との連結位置をステアリングコラムが傾動する際の傾動の中心として、第2取付部がステアリングコラムを傾動する。このため、傾動の中心となる第1取付部と車体との連結位置からステアリングコラムを傾動させるために第2取付部から力が加えられる作用点までの距離が確保される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、ステアリング装置11の概略構成図である。
【0015】
ステアリング装置11には、直線形状に形成されたステアリングコラム12と、ステアリングコラム12を車体に対して取り付ける第1取付部13及び第2取付部14とが備えられている。ステアリングコラム12は、一端がステアリングホイール10と連結され、他端が図示しないインターミディエイトシャフトを介してステアリングギヤボックスに連結される。
【0016】
ステアリングコラム12について説明する。図2は、ステアリング装置11の部分断面図である。
ステアリングコラム12は、関節のない直線形状に形成されるシャフト15とチューブ16とからなる。シャフト15は、一端がステアリングホイール10と連結され、他端がインターミディエイトシャフトを介してステアリングギヤボックスに連結される。そして、シャフト15は、チューブ16に挿通される。チューブ16の両端部内側には、軸受17a,17bが取り付けられており、シャフト15は、軸受17a,17bを介してチューブ16に回転可能に、且つ、軸方向に移動不能に支持されている。
【0017】
ステアリングコラム12は、インターミディエイトシャフトが連結される端部側(つまり、ステアリングホイール10が連結される反対側端部)にて第1取付部13を介して図示しない車体と連結され、軸方向略中央にて第2取付部14を介して車体と連結されている。尚、ステアリングコラム12は、第1取付部13及び、第2取付部14により車体に対して吊着されている。
【0018】
この第1取付部13について説明する。
図2に示すように、第1取付部13は、シャフト15がインターミディエイトシャフトと連結される側における端部付近のチューブ16に固定される。この第1取付部13により、ステアリングコラム12は車体に対して回動可能に支持される。詳しくは、第1取付部13は、コラム側連結部13aと、図示しない車体側連結部が備えられている。コラム側連結部13aは、ステアリングコラム12の端部に固定されている。また、車体側連結部は、車体に固定されている。車体側連結部には、回動軸13bが備えられている。回動軸13bがコラム側連結部13aに形成された溝部13cに挿入されることにより、コラム側連結部13aが車体側連結部に軸着される。従って、ステアリングコラム12は、第1取付部13により、車体に対して回動軸13bを中心として回動可能に支持される。
【0019】
尚、溝部13cは、軸線方向に沿って延びるように形成され、また、溝部13cには、車体に形成された回動軸13bと係止する突起部13dが形成されている。第1取付部13は、通常、突起部13dにより溝部13cに沿って回動軸13bが移動することを規制している。そして、ステアリングホイール10からステアリングコラム12の軸線方向に強い圧力が加えられたときには、回動軸が突起部13dを乗り越え溝部13cに沿って移動可能であり、これにより軸方向に加わる圧力を吸収する。
【0020】
次に、第2取付部14について説明する。
第2取付部14は、ブラケット18を備え、ブラケット18はステアリングコラム12のチューブ16の略中央に取り付けられている。図3に示すように、ブラケット18は、図3に示すように、チューブ16の軸方向から見て、略U字形状に形成されている。前記チューブ16は、その外周面16aがブラケット18内の底部18aに溶接されることにより、一体的に固定される。ブラケット18の両側壁18bの開口部側には一対の挿通孔18cが対称的に形成されている。
【0021】
第2取付部14は車両取付ブラケット19を備え、ブラケット18は、車両取付ブラケット19に取着されている。車両取付ブラケット19は、図3に示すように、チューブ16の軸方向から見て、略M字形状に形成されている。車両取付ブラケット19の両側壁19aは、ステアリングコラム12の軸方向に沿って延びるように形成され、両側壁19aには、一対の軸受け部19bが形成されている。両軸受け部19bは、円筒形状に形成され、車両取付ブラケット19の内側に向かって突出するように形成されている。前記ブラケット18には挿通孔18cが形成され、軸受け部19bは、挿通孔18cに挿通され、ブラケット18の内側に突出している。
【0022】
この挿通孔18cは、ステアリングコラム12と直交する方向に沿って延びるように形成されている。従って、挿通孔18cは、図3において上下方向に長く形成される。各軸受け部19bがこの挿通孔18cにそれぞれ挿通されることにより、ブラケット18は、挿通孔18cの形状に従って、車両取付ブラケット19に対して上下方向の移動が許容される。そして、車両取付ブラケット19は、車体に固定されるため、ブラケット18は、車両に対しても挿通孔18cの形状に従って、上下方向に移動可能となる。従って、ブラケット18に固定されるステアリングコラム12は、第1取付部13の回動軸13bを中心として、挿通孔18cの形状に従って、車体に対して上下方向に傾動可能に支持される。
【0023】
尚、ブラケット18が車両取付ブラケット19に対して相対移動する際に、ブラケット18の両側壁18bと車両取付ブラケット19の底部19cとが干渉しないようにする必要がある。このため、車両取付ブラケット19の底部19cには、ブラケット18の両側壁18bに対応する位置に一対の貫通孔19dが形成されており、各貫通孔19dにブラケット18の側壁18bがそれぞれ挿通される。
【0024】
両軸受け部19bの中心孔19eには、回転軸20が挿通される。回転軸20の一端には円盤状の抜け止め部20aが一体形成され、他端には取付用ナット21が螺着されている。取付用ナット21と車両取付ブラケット19の間と、抜け止め部20aと車両取付ブラケット19の間には、軸受22a、22bがそれぞれ介在され、軸受22a,22bにより回転軸20が回転可能に支持されている。
【0025】
回転軸20には、取付用ナット21よりも先端側にウォームホイール23が回転軸20と一体回転可能に取着されている。ウォームホイール23には、車両取付ブラケット19に取着されたモータ24の出力軸24aに固定されたウォーム25が噛合されている。従って、モータ24が駆動し、モータ24の出力軸24aが回転すると、ウォーム25及びウォームホイール23を介して回転軸20に出力軸24aの駆動力が伝達され、回転軸20が回転する。尚、モータ24は、軸線方向において第1取付部13と第2取付部14との間に配置されるように、車両取付ブラケット19に固定されている。
【0026】
回転軸20の外周面には、螺旋状のネジ部20b,20cが形成されている。ネジ部20bは,20c、回転軸20が車両取付ブラケット19の軸受け部19bに挿通されたときにおいて、チューブ16の軸心を通過する中心線Yを中心として、左右対称に形成されている。例えば、抜け止め部20a側に形成されているネジ部20bは右ネジであり、ウォームホイール23側に形成されているネジ部20cは左ネジである。また、当然ながら、抜け止め部20a側に形成されているネジ部20bを左ネジに、ウォームホイール23側に形成されているネジ部20cを右ネジにしてもよい。
【0027】
このネジ部20b,20cを介して、回転軸20には一対のリンク用ナット26a,26bが、前記中心線Yを中心として左右対称に螺合される。即ち、ネジ部20bが形成された回転軸20にはリンク用ナット26aが螺合され、ネジ部20cが形成された回転軸20にはリンク用ナット26bが螺合される。そして、中心線Yから抜け止め部20a側に取り付けられたリンク用ナット26aまでの距離X1と、中心線Yからウォームホイール23側に取り付けられたリンク用ナット26bまでの距離X2は、同一である。
【0028】
そして、リンク用ナット26a,26bには、それぞれ、同一形状のリンクロッド27a,27bの一端が回動可能に連結される。各リンクロッド27a,27bの他端は、チューブ16に固定されたナックルジョイント28に回動可能に連結され、中心線Yを中心として対称的に取り付けられる。また、各リンクロッド27a,27bがナックルジョイント28に連結される位置は、中心線Y上である。そして、このナックルジョイント28は、中心線Yに沿って、回転軸20側に向かって突出するようにチューブ16の外周面16aに固定される。
【0029】
ところで、一対のリンク用ナット26a,26bはリンクロッド27a,27bを介してナックルジョイント28とそれぞれ連結されるため、回転軸20が回転しても、リンク用ナット26a,26bは、回転軸20と共に回転しない。このため、リンク用ナット26a,26bは、ネジ部20b,20cに従って回転軸20の軸方向に沿って移動する。そして、ネジ部20b,20cは対称的に形成されているので、例えば、図4(a)に示すように、回転軸20が正転するとリンク用ナット26a,26bは、互いに離間する方向、即ち、中心線Yから遠ざかる方向に移動し、回転軸20とナックルジョイント28との間の距離が接近する。また、逆に、図4(b)に示すように、回転軸20が逆転するとリンク用ナット26a,26bは互いに接近する方向、即ち、中心線Yに近づく方向に移動し、回転軸20とナックルジョイント28との間の距離が離間する。
【0030】
このように、回転軸20が回転し、リンク用ナット26a,26b間の距離が変更されると、それに伴い回転軸20とナックルジョイント28との間の距離が変更される。そして、車両取付ブラケット19は車体に固定され、また、回転軸20は、車両取付ブラケット19に形成された軸受け部19bに回転軸20の径方向及び軸方向に移動しないように軸支されるので、回転軸20とチューブ16との間の距離が変更することにより、チューブ16は車体に対して移動することになる。また、チューブ16は、車体に対して、第1取付部13の回動軸13bを中心として回動可能に支持されている。従って、チューブ16は、回転軸20とチューブ16との間の距離が変更されることにより、挿通孔18cの形状に従って、車両に対して第1取付部13の回動軸13bを中心として傾動する。
【0031】
そして、チューブ16内にはステアリングホイール10と連結されるシャフト15が同軸上に挿通されているので、チューブ16が、車体に対して、第1取付部13の回動軸13bを中心として傾動することにより、ステアリングコラム12も車体に対して傾動する。
【0032】
このため、このステアリング装置11を車体の上下方向に合わせて車体に取り付けることにより、ステアリングコラム12に連結されるステアリングホイール10のチルト位置を調整することが可能となる。尚、この場合における上方向とは、例えば、操縦者から見て、車体の屋根に向かう方向であり、下方向とは車体に備えられるタイヤに向かう方向のことである。
【0033】
以上詳述したように本実施の形態は、以下の特徴を有する。
(1)第1取付部13にてステアリングコラム12を車体に対して回動可能に支持し、車体に固定された第2取付部14のモータ24の駆動力により、第1取付部13の回動軸13bを中心として車体に対してステアリングコラム12全体が傾動するにようにした。このため、ステアリングホイール10のチルト位置を調整するために、ステアリングホイール10と、インターミディエイトシャフトを介してステアリングギヤボックスとを連結するステアリングコラム12に関節を設ける必要が無い。従って、ステアリングコラム12を直線的な形状で製造することができ、ステアリング装置11の構造が簡単になり、組み立てが容易になる。また、シャフト15及びチューブ16をそれぞれ一物品としたので、部品点数が減り、製造コストを低減することができる。
【0034】
(2)ステアリングホイール10のチルト位置を調整するために、シャフト15にボール軸受け等を介して関節を設けるようなことはせず、ステアリングホイール10が連結される端部からインターミディエイトシャフトが連結される端部まで、直線状にシャフト15は形成されている。つまり、シャフト15に関節が設けられた場合における、ステアリングホイール10が連結される側のシャフト15の軸方向と、インターミディエイトシャフトを介してステアリングギヤボックスが連結される側のシャフト15の軸方向がずれることが無くなる。
【0035】
従って、ステアリングホイール10と、インターミディエイトシャフトとを連結するシャフト15の剛性が高くなり、ステアリングホイール10が回転する際に、シャフト15の軸方向のずれによって生じる関節へのねじれやシャフト15のたわみが無くなる。このため、シャフト15に間節を設け、ステアリングホイール10のチルト位置を変更する場合に比べて、ステアリングホイール10の回転に対するステアリングギヤボックスの応答性が良くなり、車体の操作性が良くなる。
【0036】
(3)第1取付部13と第2取付部14は、同方向に突出するようにチューブ16に固定された。このため、車体にステアリング装置11を設置する際における占有スペースが少なくなる。
【0037】
(4)直線状のシャフト15が挿通されるチューブ16の端部付近に第1取付部13が固定され、チューブ16の軸方向略中央にステアリングコラム12を傾動させる第2取付部14が固定された。このため、ステアリングコラム12に関節を設ける場合に比べ、傾動の中心となる支点からステアリングコラム12を傾動させるために力を加える作用点までの距離を確保できる。このため、作用点に加える力は従来例に比べて小さくてもよくなり、モータ24を小型化することが可能となる。従って、ステアリング装置11を小型化することができる。また、ステアリングコラム12の長さを短くすることも可能となる。
【0038】
(5)ステアリングコラム12の軸線方向において、第2取付部14と第1取付部13との間にモータ24が配置されるようにした。このため、ステアリングコラム12において、ステアリングホイール10が連結される側の端部付近にモータ24を取り付ける場合に比べて、大きな負荷がかかることが無くなる。
【0039】
(6)第2取付部14において、車体にステアリングコラム12を取り付ける際、リンク機構のみならず、ブラケット18によりステアリングコラム12を保持している。このため、ステアリングコラム12が軸方向の力を受けた際、直接リンク機構にかかる負荷を分散することができ、壊れにくくなる。
【0040】
(7)モータ24を、車体に固定される車両取付ブラケット19に固定した。このため、ステアリングコラム12に駆動源が無いため、ステアリングコラム12に加わる重量が小さく、能力の小さなモータ24でも容易にステアリングコラム12を傾動させることができる。
【0041】
(8)第1取付部13の回動軸13bを中心として、ステアリングコラム12を傾動させた。このため、ステアリングコラム12の軸線上でない箇所を中心としてステアリングコラム12を車体に対して傾動させることが可能となり、ステアリングホイール10のチルト位置を調整するために、ステアリングコラム12に関節を設ける必要が無くなる。
【0042】
なお、上記以外に次の形態にて具体化できる。
○上記実施形態では、第2取付部14は、チューブ16の軸方向略中央に固定されたが、中央に限らず、端部付近に固定されても良い。傾動の中心となる第1取付部13の回動軸13bからの距離を遠くすれば、モータ24のトルクが小さくても良くなり、また、第1取付部13の回動軸13bからの距離を近くすれば、チューブ16を移動させる距離が少なくてすむ。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、構成が簡単で、剛性の高いステアリング装置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ステアリング装置の概略構成図。
【図2】 ステアリング装置の部分断面図。
【図3】 図2のA−A線断面図。
【図4】 (a)及び(b)は、第2取付部の作用図。
【符号の説明】
10…ステアリングホイール、11…ステアリング装置、12…ステアリングコラム、13…第1取付部、14…第2取付部、18…ブラケット、19…車両取付ブラケット、20…回転軸、20b,20c…ネジ部、24…モータ、24a…出力軸、26a,26b…リンク用ナット、27a,27b…リンクロッド、28…ナックルジョイント、Y…中心線。
Claims (2)
- ステアリングホイールが連結される直線形状のステアリングコラムと、
車体に対して前記ステアリングコラムを回動可能に支持する第1取付部と、
前記ステアリングコラムと車体との間に介在され、モータの駆動力により前記ステアリングコラムを傾動させる第2取付部と、
が備えられたステアリング装置において、
前記第2取付部には、車体に固定され、前記モータが配設された車両取付ブラケットと、
該車両取付ブラケットに取着され、前記ステアリングコラムを支持するブラケットと、
前記車両取付ブラケットに形成された軸受け部に挿通され、回動可能に軸支される回転軸と、
前記ステアリングコラムと前記回転軸との間で連結され、前記モータの出力軸の回転運動を変換し、前記ブラケットに上下方向に形成された挿通孔の形状に従って前記車体に対して前記ステアリングコラムを傾動運動させるリンク機構が備えられ、
前記リンク機構は、前記回転軸の外周面には、前記ステアリングコラムの軸心を通過する中心線を中心として対称的なネジ部が形成され、該ネジ部に従って前記回転軸に沿って対称的に移動可能な一対のリンク用ナットが、前記回転軸に前記中心線を中心として対称的に螺合され、前記ステアリングコラムの外周面には、前記中心線に沿って、前記回転軸側に向かって突出するナックルジョイントが配設され、前記各リンク用ナット及び前記ナックルジョイントには、一対のリンクロッドがそれぞれ回動可能に連結された構成となっていることを特徴とするステアリング装置。 - 前記第1取付部は、前記ステアリングコラムの前記ステアリングホイールが連結される端部とは反対側端部に固定され、
前記第2取付部は、前記第1取付部よりも前記ステアリングホイール側に固定されたことを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
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