JP4648810B2 - 電動チルトテレスコステアリングコラム - Google Patents

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Description

本発明は、電動チルトテレスコステアリングコラムに関し、チルトとテレスコとの2つの操作を単一のモータと単一のスクリュー軸とにより行なわせるものである。
自動車には、電動モータによりチルト機構とテレスコ機構とを作動させる電動チルトテレスコステアリングコラムを設けたものがある。電動チルトテレスコステアリングコラムにおけるチルト機構としては、ステアリングホィールの近傍の手元側にチルトヒンジを設けステアリングシャフトの一部および該ステアリングシャフトの一部を覆う支持部を前記チルトヒンジの部分で屈折可能に構成したものと、足元にチルトヒンジを設け該チルトヒンジの部分でステアリングシャフトの全体を屈折可能に構成したものとがある。
従来の電動チルトテレスコステアリングコラムとして、例えば特許文献1に記載のものがある。これは、足元側がテレスコし、手元側がチルトするようにしたものである。そして、ステアリングシャフトの下方にチルト機構のスクリュー軸とテレスコ機構のスクリュー軸とを並列配置し、単一のモータから入力された回転運動が伝動機構を介して選択的にいずれかのスクリュー軸に伝達されるようにしたものである。
特開平4−231263号公報
ところが、スクリュー軸を2本配置するためスクリュー軸をレイアウトするためのスペースが大きくなるだけでなく、出力するスクリュー軸を切り替えるための機構が複雑になり、製造コストが高くなる。
そこで本発明は、モータだけでなくスクリュー軸も単一にして、上記の課題を解決した電動チルトテレスコステアリングコラムを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、操舵輪に連結されるロアシャフトとステアリングホィールに連結されるアッパシャフトとを相対的に移動自在に接続して伸縮自在なステアリングシャフトを構成し、前記ロアシャフトを回転自在に支持する第1支持部材と、前記アッパシャフトを回転自在に支持すると共に前記第1支持部材に対して前記ステアリングシャフトの軸線方向へ移動自在な第2支持部材とを設け、前記第1支持部材または前記第2支持部材の一方に、前記ステアリングシャフトの軸線と略平行なスクリュー軸を回転自在に支持し、該スクリュー軸の基端部側にチルトナットをねじ結合させ、該チルトナットを相対回転自在に囲繞する移動・停止部材を設け、該移動・停止部材にモータを設けると共に該モータの出力軸を前記チルトナットに連動連結し、前記第1支持部材または前記第2支持部材の他方にテレスコナットを結合し、該テレスコナットに前記スクリュー軸の先端部側をねじ結合させ、前記スクリューと前記チルトナットとのねじ結合部の摩擦抵抗を増減する摩擦抵抗調整手段を設け、前記スクリュー軸の回転をロックまたはロック解除するロック手段を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、スクリュー軸をロックした場合は、ねじ結合部が滑ることにより移動・停止部材がスクリュー軸に沿って移動し、ステアリングホィールがチルトする。一方、スクリュー軸をロック解除した場合は、ねじ結合部で滑りを生じないことによりチルトナットと一体的にスクリュー軸が回転してテレスコナットが移動する一方、移動・停止部材が停止し、ステアリングホィールがテレスコする。
ステアリングホィールのチルトとテレスコとを行なわせるのに、モータだけでなくスクリュー軸をも単一としたので、スクリュー軸をレイアウトするスペースが小さくて済む。また、チルトとテレスコとの切り替えは、スクリュー軸をロックあるいはロック解除するためのロック手段と摩擦抵抗調整手段とを設けるだけでよく、機構が簡単であり製造コストが安い。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動チルトテレスコステアリングコラムにおいて、前記スクリュー軸を前記第1支持部材に設け、略三角形状を有する揺動アームの第1頂点部を前記第1支持部材に揺動自在に支持し、該揺動アームの第2頂点部を車体側に第1軸間距離変動吸収手段を介して揺動自在に支持し、該揺動アームの第3頂点部を前記移動・停止部材に第2軸間距離変動吸収手段を介して揺動自在に支持し、前記移動・停止部材が前記スクリュー軸に沿って移動することにより前記揺動アームが第1頂点部を中心として揺動し、前記第1支持部材がチルトすることを特徴とする。
この発明によれば、チルトを行なう際に、移動・停止部材が第1支持部材に対して移動すると、移動・停止部材が第2軸間距離変動吸収手段を介して揺動アームの第3頂点部を軸線方向へ揺動させるので、車体側に支持した揺動アームの第2頂点部が第1軸間距離変動吸収手段を介して上下方向へ揺動され、結果としてスクリュー軸を設けた第1支持部材が上下方向へ揺動し、ステアリングホィールがチルトすることになる。第1,第2軸間距離変動吸収手段が軸間距離の変動を吸収するので、揺動アームの揺動が円滑に行なわれる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の電動チルトテレスコステアリングコラムにおいて、前記アッパシャフトの先端に自在継手を介して揺動自在に延長シャフトを介在させると共に、該延長シャフトを回転自在に支持する第3支持部材を前記第2支持部材に対して前記延長シャフトの揺動の中心回りに上下方向へ揺動自在に連結し、前記スクリュー軸を前記第2支持部材に設け、該第2支持部材に対して前記第3支持部材がチルトする一方、前記テレスコナットを前記第1支持部材に設け、該第1支持部材が前記第2支持部材に対してテレスコすることを特徴とする。
この発明によれば、チルトを行なう際に、移動・停止部材が第2支持部材に対して移動すると、スクリュー軸の設けられた第2支持部材に対して第3支持部材が上下方向へ揺動し、これにより延長シャフトの端部に連結されるステアリングホィールがチルトする。一方、テレスコを行なう際に、テレスコナットがスクリュー軸に沿って移動すると、第2支持部材に対して第1支持部材が軸線方向へ移動し、換言すれば第1支持部材に対して第2支持部材が軸線方向へ移動することになり、これによりアッパシャフトの先端に設けた延長シャフトと共にステアリングホィールがテレスコする。
本発明に係る電動チルトテレスコステアリングコラムによれば、モータだけでなくスクリュー軸も単一にしたので、スクリュー軸の占有スペースが小さくなり、電動チルトテレスコステアリングコラムの占有スペースが小さくなる。また、チルトとテレスコとの切り替えは、スクリュー軸をロックあるいはロック解除するためのロック手段と摩擦抵抗調整手段とを設けるだけでよく、機構が簡単であり製造コストが安い。
更に、揺動アームと移動・停止部材および揺動アームと車体側とが第1,第2軸間距離変動吸収手段を介して連結されているので、スクリュー軸を揺動させる構成を採用することなく、固定して揺動アームを揺動させることが可能となり、これによって本来必要となるチルト用とテレスコ用との2本のスクリュー軸を同一軸線上に配置することが可能となり、更にはスクリュー軸とチルトナットと移動・停止部材等を組み合わせることにより、単一のスクリュー軸で2本のスクリュー軸を設けたのと同じ効果が得られる。
以下、本発明による電動チルトテレスコステアリングコラムの実施の形態を説明する。実施の形態1はチルトヒンジを足元に設けてステアリングシャフトの全体をチルトさせる場合を示すものであり、実施の形態2はチルトヒンジを手元側に設けてステアリングシャフトの上部のみをチルトさせる場合を示すものである。
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1について説明する。電動チルトテレスコステアリングコラムの正面図を図4に示し、底面図を図5に示す。
図4のように、図示しない操舵輪に連結されるロアシャフト1と、図示しないステアリングホィールに連結されるアッパシャフト2とが、図示しないスプライン結合を介して相対的に移動自在に接続され、伸縮自在なステアリングシャフト15が構成されている。ロアシャフト1の左端には自在継手105が設けられ、屈曲可能になっている。
ロアシャフト1には、ロアシャフト1を回転自在に支持する第1支持部材としてのハウジング5が設けられている。ハウジング5は、ロアシャフト1の右側を覆う筒部6と、ロアシャフト1の左側を覆う筒部7とにより構成されている。筒部7の左側には図示しないボルトを介してハウジング5を車体に揺動自在に結合するためのチルトヒンジ孔7aが形成されている。このボルトは、ハウジング5のチルトヒンジとなる。
アッパシャフト2には、アッパシャフト2を図示しない軸受を介して回転自在に支持する第2支持部材として、筒形状のジャケットチューブ11が設けられている。ジャケットチューブ11の端部はハウジング5を構成する筒部6の内側に挿通されており、ジャケットチューブ11は、ハウジング5に対して円周方向へ相対的に回動することなく、ステアリングシャフト15の軸線方向へ移動自在に構成されている。
次に、図示しないステアリングホィールをチルトさせるために、前記チルトヒンジ孔7aを中心としてハウジング5を揺動させるための構成について説明する。ハウジング5を構成する筒部6の両側には略三角形状の揺動アーム19が夫々配置されている。そして、図4に示すように揺動アーム19の基端部である第1頂点部19aがボルト20を介して筒部6の側面に揺動自在に結合されている。揺動アーム19の一方の先端部である第2頂点部19bは第1頂点部19aに対して上下方向へ揺動する位置にあり、第2頂点部19bは車体に取り付けられたブラケット21の鉛直部21aの内側に配置され、第2頂点部19bは鉛直部21aに揺動自在に結合されている。
鉛直部21aと揺動アーム19の第2頂点部19bとの結合構造を以下に説明する。ハウジング5がチルトヒンジ孔7aを中心として揺動する際には、ハウジング5にねじ込まれたボルト20の部分は、チルトヒンジ孔7aを中心として揺動し、かつブラケット21上の鉛直部21aと揺動アーム19との結合部を中心としても揺動することになり、この結合部を単にボルト結合したのでは、揺動の際に鉛直部21aの結合部とボルト20との軸間距離が変動するので揺動アーム19が揺動できなくなる。このため、揺動の際に軸間距離の増減を吸収して連結と揺動とを確保するために鉛直部21aには第1軸間距離変動吸収手段としての偏心ブッシュ24がその中心周りに回転自在に設けられ、該偏心ブッシュ24の偏心位置と揺動アーム19の第2頂点部19bとがボルト25を介して揺動自在に結合されている。
ハウジング5に設けた揺動アーム19をボルト20を中心として揺動させることにより、結果としてハウジング5を昇降させ、その結果としてチルトヒンジ孔7aを中心としてハウジング5を揺動させるために、揺動アーム19の他方の先端部である第3頂点部19cは第1頂点部19aに対して左右方向へ揺動するように位置しており、この第3頂点部19cの位置を図4の左右方向へ揺動させるための機構が設けられている。
ハウジング5における筒部6の下部には、ステアリングシャフト15の軸線と略平行にスクリュー軸26が回転自在に支持されている。図1に示すように、スクリュー軸26は、筒部6から下方へ突出する軸支持部6a,6bに軸受27,28を介して回転自在に支持されている。スクリュー軸26の外周面にはおねじ26aが形成されており、スクリュー軸26の基端部側にはチルトナット32がねじ結合されている。該チルトナット32には該チルトナット32を囲繞する移動・停止部材100が設けられている。該移動・停止部材100とチルトナット32との間には一対の軸受31が設けられ、チルトナット32に対して移動・停止部材100は相対的に回転自在になっている。移動・停止部材100の下部には、車体に対して左方へ突出するようにしてモータ29が装着されており、該モータ29の出力軸29aがチルトナット32に連動連結されている。即ち、図2に示すようにチルトナット32の長さ方向での中間部の外周面にはウォームホィール部32aが形成され、該ウォームホィール部32aにはモータ29の出力軸29aに設けられたウォーム47が噛み合っている。
移動・停止部材100がスクリュー軸26に沿って移動することにより、前記揺動アーム19の第3頂点部19cを左右方向へ移動させ、これによりハウジング5を揺動させるための構成を説明する。移動・停止部材100が左右方向へ直線的に移動するのに対し、揺動アーム19の第3頂点部19cはボルト20を中心とする円弧を描いて移動するので、両者を単にボルト結合したのでは、両者の軸間距離が異なってくるため円滑に動かない。このため、移動・停止部材100と前記揺動アーム19の第3頂点部19cとが第2軸間距離変動吸収手段としてのリンク33を介して連結されている。即ち、図1に示すように、移動・停止部材100の左右の側面にはリンク33の一端がボルト34を介して揺動自在に結合され、リンク33の他端が揺動アーム19の第3頂点部19cにボルト35を介して揺動自在に結合されている。
一方、第2支持部材としてのジャケットチューブ11には、下方へ突出する取付部11aを介してテレスコナット42が結合され、該テレスコナット42にスクリュー軸26の開放された先端部側がねじ結合されている。
モータ29が回転したときに、スクリュー軸26をロックしておくと、チルトナット32とスクリュー軸26とのねじ結合部に滑りが生じ、ロックされたスクリュー軸26に対してチルトナット32が回転して移動し、該チルトナット32と共に移動・停止部材100が移動することでチルトが行なわれる一方、スクリュー軸26をロック解除しておくと、ねじ結合部に滑りが生じないために、スクリュー軸26がチルトナット32と一体となって回転する一方、移動・停止部材100は停止し、スクリュー軸26の回転によって移動するチルトナット32と共にジャケットチューブ11が移動してテレスコが行なわれる。このため、チルトとテレスコとが選択的に行なえるように、スクリュー軸26をロックまたはロック解除するロック手段106と、チルトナット32・スクリュー軸26間の摩擦抵抗を調整して両者間の滑り具合を調整する摩擦抵抗調整手段104とが設けられている。
ロック手段106は、前記スクリュー軸26をロックまたはロック解除するものである。即ち、図1,図2に示すように、スクリュー軸26であって軸受28の近傍には、円周方向に等間隔に凸部36aを有するロック歯車36が結合される一方、ハウジング5の筒部6にはソレノイド37が設けられている。ソレノイド37のロッド37aが突出するとロッド37aがロック歯車36に係合してスクリュー軸26がロックされ、ロッド37aが引っ込むとロック解除される。
摩擦抵抗調整手段104は、スクリュー軸26がロック解除されているときに、ねじ結合部に滑りが生じることなくスクリュー軸26がチルトナット32と一体になって回転してテレスコが行なわれる一方、ロックされているときにはねじ結合部に滑りを生じてチルトナット32がスクリュー軸26に対して回転して移動し、チルトナット32と共に移動・停止部材100が直線移動し、チルトが行なわれるように、ねじ結合部の摩擦抵抗を増減させるものである。摩擦抵抗調整手段104は以下のように構成されている。即ち、図3に示すように、チルトナット32を半径方向に貫通する貫通孔38が形成され、該貫通孔38に被押圧部材39が挿入され、該被押圧部材39を付勢する付勢手段としてのばね40を介して調整ねじ41がねじ込まれている。
なお、図4,図5に符号43で示すのは、ステアリングシャフト15に操舵補助力を付与するパワーステアリング装置である。
次に、電動チルトテレスコステアリングコラムの作用を説明する。
ステアリングホィールをチルトさせるには、ソレノイド37を励磁してロッド37aを突出させてロック歯車36に係合させ、スクリュー軸26をロックした状態で、モータ29の出力軸29aをいずれかの方向へ回転させる。すると、出力軸29aの回転運動がウォーム47とウォームホィール部32aとを介してチルトナット32へ伝わる。このときのチルトナット32の回転力が、被押圧部材39とおねじ26aとの摩擦抵抗よりも大きくなると、ねじ結合部に滑りが生じ、ロックされたスクリュー軸26に対してチルトナット32が回転し、チルトナット32が軸方向へ移動する。チルトナット32には軸受31を介して移動・停止部材100が回転自在に取り付けられており、かつ移動・停止部材100はリンク33および揺動アーム19により回転が拘束された状態で軸方向へガイドされているので、移動・停止部材100はスクリュー軸26に沿って移動する。
図4において、移動・停止部材100が左右方向へ移動すると、移動・停止部材100の移動がリンク33を介して揺動アーム19へ伝わり、揺動アーム19の第3頂点部19cがボルト20を中心としていずれかの方向へ揺動する。すると、揺動アーム19の第2頂点部19bの部分が上または下へ移動することになる。このことは、車体に固定したブラケット21を基準にすると、揺動アーム19のボルト20の位置が上下するということであり、ボルト20を介して揺動アーム19に結合されたハウジング5がチルトヒンジ孔7aを中心として上下方向へ揺動することになる。これによりステアリングシャフト15の全体が上下方向へチルトし、図示しないステアリングホィールがチルトする。
揺動アーム19がボルト20を中心として揺動する際に、ボルト35の位置はボルト20を中心として円弧運動をするが、移動・停止部材100はスクリュー軸26に沿って直線運動するため、ボルト35と移動・停止部材100との軌道が一致せず、これらの軸間距離が変動する。ここでは、ボルト35と移動・停止部材100とをリンク33を介して連結するので、軸間距離の変動を吸収しながら移動・停止部材100からボルト35へ力を伝えることができ、揺動アーム19の揺動が円滑に行なわれる。
また、ボルト20は揺動アーム19の第2頂点部19bを中心として円弧運動し、かつボルト20はチルトヒンジ孔7aを中心として円弧運動をするので、ブラケット21と揺動アーム19の第2頂点部19bとの結合部分を単にボルト結合するとボルト20の軌道が一致せず、揺動アーム19の揺動が困難になる。ここでは、偏心ブッシュ24を介して第2頂点部19bとブラケット21とを連結するので、軸間距離の変動を吸収しながら揺動アーム19の第2頂点部19bとブラケット21との連結と揺動とを保持することができ、揺動アーム19の揺動が円滑に行なわれる。
次に、ステアリングホィールをテレスコさせるには、ソレノイド37への通電を停止してロッド37aを引っ込め、スクリュー軸26をロック解除した状態で、モータ29の出力軸29aをいずれかの方向へ回転させる。すると、出力軸29aの回転運動がウォーム47とウォームホィール部32aとを介してチルトナット32へ伝わる。スクリュー軸26がロック解除されていて回転可能なので、摩擦抵抗調整手段104の被押圧部材39とおねじ26aとの摩擦抵抗により、チルトナット32の回転運動がそのままスクリュー軸26に伝わる。これにより、移動・停止部材100は移動することなく停止状態を維持する。スクリュー軸26が回転すると、スクリュー軸26はテレスコナット42にねじ込まれていくことから、テレスコナット42と一体のジャケットチューブ11はハウジング5に対して軸線方向へ相対的に移動する。これによりアッパシャフト2が軸線方向へ移動し、ステアリングホィールがテレスコする。
この発明によれば、ステアリングホィールのチルトとテレスコとを行なわせるのに、モータだけでなくスクリュー軸をも単一としたので、スクリュー軸26をレイアウトするスペースが小さくて済む。また、チルトとテレスコとの切り替えは、スクリュー軸26をロックあるいはロック解除するためのロック手段106と摩擦抵抗調整手段104とを設けるだけでよく、機構が簡単であり製造コストが安い。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態は、チルトヒンジが手元側に位置するようにしたものであり、基本的な構成は実施の形態1で示したので、実施の形態1と同一機能を有する部品には同一符号を用い、図6に基づいて簡単に説明する。
この場合は、ロアシャフト1,アッパシャフト2に加えて、アッパシャフト2の先端に自在継手103を介して屈曲自在に延長シャフト101を介在させると共に、該延長シャフト101を支持する第3支持部材としての延長チューブ102を図示しない屈曲手段を介して前記自在継手103の揺動の中心まわりに上下方向へ揺動自在にジャケットチューブ11に連結している。
車体に固定されたブラケット21に対し、ロアシャフト1を支持するハウジング5は、揺動できないように固定されている。実施の形態1と同じように、ハウジング5に対してジャケットチューブ11は軸線方向に沿って移動自在であり、ロアシャフト1に対してアッパシャフト2も軸線方向に沿って移動自在である。
この実施の形態では、スクリュー軸26はジャケットチューブ11に設けられている。スクリュー軸26は、ジャケットチューブ11と一体の一対の軸支持部11a,11bに支持されており、スクリュー軸26の基端部側には図示しない摩擦抵抗調整手段を介してチルトナット32がねじ結合されている。そして、該チルトナット32を囲繞するようにして設けられた移動・停止部材100が、該チルトナット32に対して相対回転自在になっている。移動・停止部材100にはモータ29が設けられ、該モータ29の出力軸29aが図示しないウォームとウォームホィールを介してチルトナット32に連動連結されている。
そして、移動・停止部材100は、リンク33および揺動アーム19により回転が拘束された状態で軸方向にガイドされている。また、スクリュー軸26をロックあるいはロック解除するために、ロック歯車36と図示しないソレノイドからなるロック手段106が設けられている。
一方、ジャケットチューブ11には略三角形状の揺動アーム19の基端部である第1頂点部19aがボルト20を介して揺動可能に結合され、揺動アーム19の一方の先端部である第2頂点部19bが第1軸間距離変動吸収手段としての偏心ブッシュ24とボルト25とを介して延長チューブ102に連結され、揺動アーム19の他方の先端部である第3頂点部19cがボルト35と第2軸間距離変動吸収手段としてのリンク33とボルト34とを介して前記移動・停止部材100に連結されている。
偏心ブッシュ24を用いるのは、揺動アーム19上の偏心ブッシュ24の部分はボルト20を中心とする円弧の軌道であり、延長チューブ102上の偏心ブッシュ24の部分はアッパシャフト2と延長シャフト101との揺動中心である自在継手103(チルトヒンジ)を中心とする円弧の軌道であり、軌道が異なるので、これを吸収するためである。リンク33を用いる理由は実施の形態1と同じなので、説明を省略する。なお、揺動アーム19の第1頂点部19aを結合するボルト20の位置をチルトヒンジである自在継手103と同軸上に配置する場合には、偏心ブッシュ24は不要となり、揺動アーム19の第2頂点部19bは単にボルト25のみを介して延長チューブ102に直接に結合すればよい。
一方、ハウジング5には軸支持部5aを介してテレスコナット42が設けられており、該テレスコナット42にスクリュー軸26の先端部側がねじ込まれている。
チルトさせるには、ロック手段106によりスクリュー軸26をロックした状態で、モータ29によりチルトナット32を回転させる。すると、チルトナット32とスクリュー軸26との間で滑りが生じることにより、スクリュー軸26に対してチルトナット32が回転して移動し、チルトナット32と共に移動・停止部材100がスクリュー軸26に沿って移動する。このため、移動・停止部材100にリンク33を介して第3頂点部19cが連結された揺動アーム19がボルト20を中心として揺動し、これによりジャケットチューブ11に対して延長チューブ102が上下方向へ揺動すると共に延長シャフト101が上下方向へ揺動し、ステアリングホィールがチルトする。
テレスコさせるには、ロック手段106によりスクリュー軸26をロック解除した状態で、モータ29によりチルトナット32を回転させる。図示しない摩擦抵抗調整手段の作用により、スクリュー軸26はチルトナット32と一体となって回転し、回転するスクリュー軸26がテレスコナット42にねじ込まれる。このため、ジャケットチューブ11に対してハウジング5が軸線方向へ移動し、換言すればハウジング5に対してジャケットチューブ11が軸線方向へ移動することになり、これによりジャケットチューブ11と共にアッパシャフト2が軸線方向へ移動し、ステアリングホィールがテレスコする。
実施の形態1,2では、いずれもモータを車体左側に配置したが、車種やその他の部品のレイアウトに応じて右側に配置してもよい。あるいは単に左側へ突出させることなく、左上へ向けて配置し、モータの突出量を少なくすることもできる。
なお、第1,第2軸間距離変動吸収手段として一方では偏心ブッシュを用い、他方ではリンクを用いたが、いずれを用いてもよく、一般的には結合部どうしの距離が短い場合は偏心ブッシュを用い、長い場合はリンクを用いる。
電動チルトテレスコステアリングコラムの要部の平面図(実施の形態1)。 電動チルトテレスコステアリングコラムの要部の斜視図(実施の形態1)。 チルトナットの近傍の構成図(実施の形態1)。 電動チルトテレスコステアリングコラムの正面図(実施の形態1)。 電動チルトテレスコステアリングコラムをの底面図(実施の形態1)。 電動チルトテレスコステアリングコラムの正面断面図(実施の形態2)。
符号の説明
1…ロアシャフト
2…アッパシャフト
5…ハウジング(第1支持部材)
11…ジャケットチューブ(第2支持部材)
15…ステアリングシャフト
19…揺動アーム
19a…第1頂点部
19b…第2頂点部
19c…第3頂点部
21…ブラケット
24…偏心ブッシュ(第1軸間距離変動吸収手段
26…スクリュー軸
29…モータ
32…チルトナット
33…リンク(第2軸間距離変動吸収手段
42…テレスコナット
100…移動・停止部材
101…延長シャフト
102…延長チューブ(第3支持部材)
104…摩擦抵抗調整手段
106…ロック手段

Claims (3)

  1. 操舵輪に連結されるロアシャフトとステアリングホィールに連結されるアッパシャフトとを相対的に移動自在に接続して伸縮自在なステアリングシャフトを構成し、
    前記ロアシャフトを回転自在に支持する第1支持部材と、前記アッパシャフトを回転自在に支持すると共に前記第1支持部材に対して前記ステアリングシャフトの軸線方向へ移動自在な第2支持部材とを設け、
    前記第1支持部材または前記第2支持部材の一方に、前記ステアリングシャフトの軸線と略平行なスクリュー軸を回転自在に支持し、該スクリュー軸の基端部側にチルトナットをねじ結合させ、該チルトナットを相対回転自在に囲繞する移動・停止部材を設け、該移動・停止部材にモータを設けると共に該モータの出力軸を前記チルトナットに連動連結し、前記第1支持部材または前記第2支持部材の他方にテレスコナットを結合し、該テレスコナットに前記スクリュー軸の先端部側をねじ結合させ、
    前記スクリューと前記チルトナットとのねじ結合部の摩擦抵抗を増減する摩擦抵抗調整手段を設け、前記スクリュー軸の回転をロックまたはロック解除するロック手段を設けたことを特徴とする電動チルトテレスコステアリングコラム。
  2. 請求項1に記載の電動チルトテレスコステアリングコラムにおいて、
    前記スクリュー軸を前記第1支持部材に設け、略三角形状を有する揺動アームの第1頂点部を前記第1支持部材に揺動自在に支持し、該揺動アームの第2頂点部を車体側に第1軸間距離変動吸収手段を介して揺動自在に支持し、該揺動アームの第3頂点部を前記移動・停止部材に第2軸間距離変動吸収手段を介して揺動自在に支持し、
    前記移動・停止部材が前記スクリュー軸に沿って移動することにより前記揺動アームが第1頂点部を中心として揺動し、前記第1支持部材がチルトすることを特徴とする電動チルトテレスコステアリングコラム。
  3. 請求項1に記載の電動チルトテレスコステアリングコラムにおいて、
    前記アッパシャフトの先端に自在継手を介して揺動自在に延長シャフトを介在させると共に、該延長シャフトを回転自在に支持する第3支持部材を前記第2支持部材に対して前記延長シャフトの揺動の中心回りに上下方向へ揺動自在に連結し、
    前記スクリュー軸を前記第2支持部材に設け、該第2支持部材に対して前記第3支持部材がチルトする一方、前記テレスコナットを前記第1支持部材に設け、該第1支持部材が前記第2支持部材に対してテレスコすることを特徴とする電動チルトテレスコステアリングコラム。
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