JP3608550B2 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイバーの安全性を考慮しながら様々なスキューバダイビングのシミュレーションを可能にするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイブコンピュータと称せられるダイバーズ用情報処理装置は、ダイビングのシミュレーション機能を備えている。また、ダイバーズ用情報処理装置は比較的小型のため操作性が悪かったり表示能力が乏しいことから、最近では、パーソナルコンピュータにダイビング用のソフトウェアをインストールし、このパーソナルコンピュータを用いて、さらに詳細なシミュレーションを行うことも可能となっている。
【0003】
ダイビングのシミュレーションは、一般に以下のようにして行われる。
まず、ダイバーは、どの程度の海抜の水域において、どのような酸素比率の気体が充填されたタンクを用いて潜水するか等の各種情報(以下、潜水パラメータという)をダイバーズ用情報処理装置に入力する。
潜水パラメータの入力の後、ダイバーは、どの程度の水深にどのくらいの時間だけ潜水するかという情報(以下、潜水パターンという)をダイバーズ用情報処理装置に入力する。
【0004】
このように、潜水パラメータは、ダイビングを行う場所やダイビングに用いる機材によって拘束される条件であるのに対し、潜水パターンは自身が所望するダイビングの内容、即ちダイバーによって恣意的に定められる条件である。ダイバーズ用情報処理装置は、潜水パラメータを基に各種の潜水理論を考慮し、ダイバーが所望する潜水パターンが安全なものか否かを判断し、これを表示するようになっている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、潜水パターンの設定後に各種潜水パラメータを変更することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【0006】
そこで、本発明の目的は、潜水パターンの変更後に各種潜水パラメータを変更することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に設定するパラメータ設定手段と、水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するパターン設定手段と、前記パラメータ設定手段によって設定された潜水パラメータと、前記パターン設定手段によって設定された潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うシミュレーション手段と、前記シミュレーション手段によってシミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に変更するパラメータ変更手段とを備え、前記シミュレーション手段は、前記パラメータ変更手段によって潜水パラメータが変更されると、その変更後の潜水パラメータと、前記パターン設定手段によって既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行うことを特徴とする情報処理装置を提供する。
【0008】
この情報処理装置によれば、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて潜水のシミュレーションを行う。
【0009】
好ましい態様において、前記シミュレーション手段は、前記パラメータ設定手段によって設定された潜水パラメータ又は前記パラメータ変更手段によって変更された潜水パラメータと、前記パターン設定手段によって設定された潜水パターンとに基づいて、体内不活性ガス量を算出する算出手段と、前記算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成する生成手段と、前記生成した情報を出力する出力手段とを備えていてもよい。これにより、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて体内不活性ガス量を算出し、算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成し、出力する。
【0010】
ましい態様において、前記シミュレーションの結果を外部端末に出力してもよい。
【0011】
また、本発明は、 潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを操作者が指定した内容に設定する一方、潜水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するステップと、設定された前記潜水パラメータと、設定された前記潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うステップと、前記シミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを操作者が指定した内容に変更するステップと、変更後の潜水パラメータと、既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行うステップとを備えたことを特徴とする情報処理方法を提供する。
【0012】
この情報処理方法によれば、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて潜水のシミュレーションを行う。
【0013】
また、本発明は、コンピュータに、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に設定するパラメータ設定機能と、水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するパターン設定機能と、前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うシミュレーション機能と、前記シミュレーション機能によってシミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に変更するパラメータ変更機能とを実現させ、さらに前記シミュレーション機能に、前記パラメータ変更機能によって潜水パラメータが変更されると、その変更後の潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行わせるためのプログラムを提供する。
【0014】
このプログラムによれば、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて潜水のシミュレーションを行う。
【0015】
前記シミュレーション機能は、前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータ又は前記パラメータ変更機能によって変更された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、体内不活性ガス量を算出する算出機能と、前記算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成する生成機能と、前記生成した情報を出力する出力機能とからなってもよい。これにより、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて体内不活性ガス量を算出し、算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成し、出力する。
【0016】
また、本発明は、コンピュータに、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に設定するパラメータ設定機能と、水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するパターン設定機能と、前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うシミュレーション機能と、前記シミュレーション機能によってシミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に変更するパラメータ変更機能とを実現させ、さらに前記シミュレーション機能に、前記パラメータ変更機能によって潜水パラメータが変更されると、その変更後の潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0017】
この記録媒体によれば、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて潜水のシミュレーションを行う。
【0018】
前記シミュレーション機能は、前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータ又は前記パラメータ変更機能によって変更された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、体内不活性ガス量を算出する算出機能と、前記算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成する生成機能と、前記生成した情報を出力する出力機能とからなってもよい。これにより、潜水パターンと、この潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータとに基づいて体内不活性ガス量を算出し、算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成し、出力する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
A:構成
(1)システム構成
図1は、この実施形態に係るシステム全体の構成を示した図である。
図1に示すように、このシステムは、パーソナルコンピュータ100(以下PC100と呼ぶ)と、腕装着型のダイブコンピュータ1を備えている。これらPC100とダイブコンピュータ1の間は、通信ケーブル200によって接続されており、双方向のデータ通信が可能になっている。
ユーザは、主としてPC100を用いて潜水のシミュレーションを行い、その結果をPC100からダイブコンピュータ1へ転送させる。ユーザはダイブコンピュータ1を容易に携帯することができるので、ダイブコンピュータ1を用いることによって潜水水域のような外出先であっても上記結果を参照することができるようになっている。
【0020】
(2)PC100の構成
次に、図2に示すブロック図を参照しながら、PC100の構成について説明する。図2に示すように、PC100は、CPU(Central Proccessing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、表示部104、操作部105、ハードディスク装置106、通信部107及びこれらを相互に接続するバス108を備えている。
【0021】
ROM102は読み出し専用のプログラムメモリである。CPU101は、ROM102から読み出した制御プログラムを実行することにより、PC100全体を制御する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして用いられる。
操作部105は、図示せぬキーボードやマウスを備えており、ユーザによる操作を受け付けて当該操作に応じた信号をバス108を介してCPU101に供給するようになっている。ユーザはこの操作部105を用いて、どの程度の海抜の水域においてどのような混合比率の気体が充填されたタンクを用いてどの程度の安全度で潜水するかという潜水パラメータや、どの程度の水深にどのくらいの時間だけ潜水するかという潜水パターンを入力することができる。
表示部104は、例えばCRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイを備えており、CPU101による制御の下で後述する各種GUI(Graphical User Interface)を表示する。この表示部104が表示するGUIには、ユーザによって入力されたデータに基づいて算出されたダイビングの安全性に関する各種情報が含まれており、ユーザはこれらの情報を参照することによって、自身が所望するダイビングが安全か否かを知ることができる。
ハードディスク装置106は、PC100にインストールされた各種アプリケーションプログラムを格納するための不揮発性メモリであり、例えばダイビングのシミュレーションを行うためのダイビング用プログラム106aを格納している。
通信部107は、通信ケーブル200と接続される接続インタフェースや通信制御回路を備えており、通信ケーブル200を介してダイブコンピュータ1と双方向のデータ通信を行う。
【0022】
(3)ダイブコンピュータ1の構成
図3は、ダイブコンピュータ1を正面から見た場合の外観構成を示す模式図である。このダイブコンピュータ1は、潜水中のユーザの水深や潜水時間を計算して表示するとともに、潜水中に体内に蓄積される不活性ガス量を分圧として計測し、安全なダイビングであるか否かを表示するようになっている。
図3に示すように、ダイブコンピュータ1は、円盤状の装置本体2に対して、図面上下方向に腕バンド3,4がそれぞれ連結され、この腕バンド3,4によって腕時計と同様にユーザの腕に装着されて使用されるようになっている。
【0023】
装置本体2は、上ケースと下ケースとが密閉状態でビス止めなどの方法で固定され、図示しない各種電子部品が内蔵されている。装置本体2の図面正面側には、液晶パネル11を有する表示部10が設けられ、図面下側にはダイブコンピュータ1における各種動作モードの選択/切替を行うための操作部5が形成されている。この操作部5は、プッシュボタン形式の二つのスイッチA、Bを有している。装置本体2の図面左側には潜水を開始したか否かを判別するために用いられる導通センサを用いた潜水動作監視スイッチ30が設けられている。この潜水動作監視スイッチ30は、装置本体2の図面正面側に設けられた電極31,32を有し、電極31,32間が海水などにより導通状態となることにより、電極31,32間の抵抗値が小さくなった場合に入水したと判断するものである。
【0024】
また、図3に示すように、液晶パネル11の表示領域は、中央に位置する表示領域11Aと、その外周側に位置する環状表示領域11Bとに大別される。表示領域11Aは、第1の表示領域111〜第7の表示領域117によって構成されている。これら第1の表示領域111〜第7の表示領域117には、例えば、現在月日、現在時刻、潜水月日、予定水深、現在水深、最大水深、水深ランク、潜水時間、潜水開始時刻、潜水終了時刻、体内不活性ガス排出時間、潜水安全率、無減圧潜水可能時間、水面休止時間、温度、電源容量切れ警告、高度ランク、不活性ガスの吸収・排出傾向、浮上速度違反警告、減圧潜水警告等の各種情報が表示されるようになっている。
【0025】
次に、図4のブロック図を参照しながら、ダイブコンピュータ1の電気的構成について説明する。
図4に示すように、ダイブコンピュータ1は、大別すると、各種操作を行うための操作部5と、各種情報を表示する表示部10と、潜水動作監視スイッチ30と、ブザーなどのアラーム音によりユーザに報知を行う報音装置37と、振動によりユーザに報知を行う振動発生装置38と、ダイブコンピュータ1全体の制御を行う制御部50と、気圧あるいは水圧を計測するための圧力計測部61と、通信ケーブル200を介してPC100とデータ通信を行う通信部62と、各種計時処理を行う計時部68とを備えている。
【0026】
表示部10は、各種の情報を表示するための液晶パネル11および液晶パネル11を駆動するための液晶ドライバ12を備えている。
制御部50には、操作部5、潜水動作監視スイッチ30、報音装置37および振動発生装置38が接続されている。この制御部50は、装置全体の制御を行うCPU51と、CPU51の制御下で各動作モードに対応した表示を液晶パネル11に行わせるため液晶ドライバ12を制御するとともに後述の時刻用カウンタ33における各動作モードにおける処理を行う制御回路52と、制御用プログラムおよび制御用データを格納したROM53と、各種データを一時的に格納するRAM54とを備えている。CPU51は、ROM53から制御プログラム及び制御データを読み出してRAM54上にロードし、これにより後述する処理を実行する。
【0027】
ダイブコンピュータ1においては、水深そのものを計測・表示してユーザに報知する必要があるとともに、水深(ないし水圧)および潜水時間からユーザの体内に蓄積される不活性ガス分圧(以下、体内不活性ガス分圧という)を計測することが必要である。このため、圧力計測部61は気圧および水圧を計測している。この圧力計測部61は、半導体圧力センサにより構成される圧力センサ34と、この圧力センサ34の出力信号を増幅するための増幅回路35と、増幅回路35の出力信号のアナログ/ディジタル変換を行い、制御部50に出力するA/D変換回路36とを備えている。
通信部62は、通信ケーブル200と接続される接続インタフェースや通信制御回路を備えており、通信ケーブル200を介してダイブコンピュータ1と双方向のデータ通信を行う。
計時部68は、ダイブコンピュータ1においては通常時刻の計測や潜水時間の監視をおこなうために、所定の周波数を有するクロック信号を出力する発振回路31と、この発振回路31からのクロック信号の分周を行う分周回路32と、分周回路32の出力信号に基づいて1秒単位での計時処理を行う時刻用カウンタ33とを備えている。
【0028】
(4)各種理論値の計算方法
次に、潜水に関する各種理論値の計算方法について簡単に説明する。
まず、体内不活性ガス分圧の計算方法について説明する。本実施形態において行われる体内不活性ガス分圧の計算方法については、例えばKEN LOYST et al.著の「DIVE COMPUTERS A CONSUMER’S GUIDE TO HISTORY, THEORY & PERFORMANCE」Watersport Publishing Inc.(1991)や、A.A.Buhlmann著の「Decompression−Decompression Sickness」(特に第14頁)、Springer,Berlin(1984)に記載されている。なお、ここで示す体内不活性ガス分圧の計算方法はあくまで一例であり、この他にも各種の方法を用いることができる。
【0029】
まず、時刻tに対応する水深d(t)に基づいて、ユーザが呼吸している気体(以下、呼吸気と呼ぶ)中の不活性ガス分圧(以下、呼吸気不活性ガス分圧PIN2(t)と呼ぶ)が次式により計算される。
PIN2(t)=(10+d(t))×(1−FO2)[msw]・・・▲1▼
▲1▼式における「FO2」は、呼吸気中に占める酸素の割合を示す数値であり、以下、酸素比率という。本実施形態では、酸素以外の気体を、窒素やヘリウム等の不活性ガスであるとみなしているため、「1−FO2」は、呼吸気中に占める不活性ガスの割合を示す数値となる。なお、不活性ガス分圧の単位「msw」は、標高0mにおける大気圧を10「msw」としたものである。従って、潜水水域の高度が標高0mの場合は、▲1▼式をそのまま用いることができるが、例えば、標高800mとか1600mといった高所での潜水においては、▲1▼式中の「10」の値は、より小さい値となる。
【0030】
一般に、空気中においては窒素と酸素がおおよそ0.79:0.21という体積比率で構成されていることが知られている。従って、タンクに空気を充填して使用する場合にはFO2=0.21となる。また、いわゆるナイトロックスは、空気よりも酸素比率を大きくした気体であり、一般に、窒素と酸素がおおよそ0.68:0.32或いは0.64:0.36という体積比率となっている。また、いわゆるトライミックスは、窒素と酸素の他にヘリウムを混合した気体であり、例えば、窒素:酸素:ヘリウム=0.34:0.16:0.50という体積比率となっている。
【0031】
上記のようにして、呼吸気不活性ガス分圧PIN2(t)が算出されると、次に、不活性ガスの吸収/排出の速度が異なる体内組織毎にそれぞれ体内不活性ガス分圧が計算される。ここでは、筋肉、脂肪、脳、神経、骨等の9つの組織に分類して体内不活性ガス分圧が計算される。
例えばある一つの組織を例に取ると、潜水時間0〜tまでに吸収/排出する体内不活性ガス分圧PGT(t)は、計算開始時(t=0)の体内不活性ガス分圧PGT(0)として、次式によって計算される。
Figure 0003608550
ここで、Kは実験的に求められる定数である。また、HTは各組織に不活性ガスが溶け込んで飽和状態の半分に達するまでの時間(以下、半飽和時間と呼ぶ)であり、各組織によって異なる数値である。この半飽和時間HTは、PGT(0)とPIN2(0)の大小に応じて可変となる。これは、PGT(0)とPIN2(0)の大小に応じて、不活性ガスが排出傾向にあるか吸収傾向にあるかということが定まるが、不活性ガスの排出と吸収とでは半飽和時間が異なるからである。
【0032】
また、半飽和時間HTは、不活性ガスの種類(例えば窒素やヘリウムなど)によっても異なる。上述したトライミックスについて体内不活性ガス分圧PGT(t)を求める場合には、まず、窒素とヘリウムの各々について▲2▼式を用いて体内における窒素分圧(以下、体内窒素分圧)とヘリウム分圧(以下、体内ヘリウム分圧)を求める。次いで、これらの体内窒素分圧と体内ヘリウム分圧を足して、最終的に求めるべき体内不活性ガス分圧を算出するようになっている。このように呼吸気中に2種類以上の不活性ガスが混合されている場合、まず、各々の不活性ガスに着目して計算した後、その計算結果を合計して不活性ガス全体についての数値を算出する。このような考え方は、以下の説明においても同様である。
【0033】
次に、無減圧潜水可能時間(Non Decompression Limit:以下NDLという)の算出方法について説明する。
無減圧潜水可能時間は、▲2▼式において計算されるPGT(t)が、各組織の許容過飽和不活性ガス量を示すPtolとなる場合の時間tを求めることによって算出される。このPtolは、潜水水域の標高によって異なる値である。なぜなら、潜水水域の標高が高いほど大気圧は小さくなるため、体内に蓄積された不活性ガスの体積が大きくなり、より気泡化しやすくなる(即ち減圧症になリやすくなる)ため、Ptolをより小さい値に設定しなければならないからである。
本実施形態では、潜水水域の標高を大まかに4ランクに区分しており、この高度ランク毎にPtolを予め定めている。具体的には、標高0m(高度ランク0)、800m(高度ランク1)、1600m(高度ランク2)、2400m(高度ランク3)というように高度ランクを定義している。なお、潜水安全率は、どの程度の安全度で潜水を行うかということを示した数値であり、この数値が0から1に変更された場合の計算は、高度ランクを1ランクを上げた場合(即ち標高0mから標高800mへ上げた場合)のPtolを使用して計算を行うこと(即ちより安全な潜水となるように計算すること)に相当する。
さて、▲2▼式において、PGT(t)=Ptolとすると、
t=−HT×(ln(1−f))/K・・・▲3▼
となる。ただし、
f=(Ptol−PGT(0))/(PIN2(0)−PGT(0))
である。
この▲3▼式によって、各組織における無減圧潜水可能時間が全て算出され、その中でもっとも小さい値が、求めるべき無減圧潜水可能時間となる。
【0034】
次に、水面浮上後において体内不活性ガスが排出されるまでの体内不活性ガス排出時間の算出方法について説明する。
この体内不活性ガス排出時間を算出するには、前述した
Figure 0003608550
において、PGT(t)=0となる時間tを求めればよい。しかしながら、上記▲2▼式のような指数関数では、時間tが無限大にならなければ、PGT(t)=0とならないため、便宜的に下式を用いて各組織ごとの体内不活性ガス排出時間tZを算出している。
tZ=−HT×ln(1−f)/K・・・▲4▼
ただし、
f=(Pde−PIN2)/(7.9−PIN2)
である。
ここで、HTは前述した半飽和時間であり、Pdeは各組織ごとの残留不活性ガス排出とみなす不活性ガス分圧であり、これらは全て既知の値である。なお、水面における(即ち大気中)の不活性ガス分圧を10×0.70=7.9(msw)としている。また、PIN2は、ダイビング終了時の各組織内の不活性ガス分圧である。上記▲4▼式によって各組織毎にtZを算出し、その中でもっとも大きい値が体内不活性ガス排出時間となる。
以上が各種理論値の計算方法である。
【0035】
B:動作
次に、上記構成からなる実施形態の動作について説明する。
図5は、PC100のCPU101の処理を流れを示すフローチャートである。図5において、ユーザが操作部105を操作することによってダイビング用プログラム106aの起動が指示されると、CPU101は、ハードディスク装置106からダイビング用プログラム106aを読み出すことによってGUI(図示略)を表示部104に表示する(ステップS1)。
【0036】
このGUIには、潜水パラメータや潜水パターンを入力するための各種入力フィールドが設けられており、ユーザはこれらの入力フィールドに潜水パラメータや潜水パターンを入力する。
ここでは、潜水パラメータとして、高度ランク「0」、潜水安全率「0」、FO2「21」(ここでは酸素比率0.21を100倍して「21」と表現している)が入力されたものとする。また、潜水パターンとしては、潜水開始後5分までに水深40mに移動し、潜水開始後9分まで水深40mに滞留し、潜水開始後10分までに水深25mに移動し、潜水開始後14分まで水深25mに滞留し、潜水開始後15分までに水深5mに移動し、潜水開始後20分まで水深5mに滞留し、その後、潜水開始後22分に水面に浮上するというデータが入力されたものとする。CPU101は、これらの潜水パラメータや潜水パターン等の各種データが入力されたことを検出すると(ステップS2)、入力されたデータを記憶する(ステップS3)。
【0037】
次に、CPU101は、潜水時間t及び水深d(t)の値を「0」に初期化し(ステップS4)、以下のような計算処理に移行する。なお、以下の計算においてはサンプリング周期を1分とする。
【0038】
まず、CPU101は、潜水開始時(t=0)の体内不活性ガス分圧PGT(0)を前述した▲1▼式により算出する(ステップS5)。
次に、CPU101は、潜水時間tを1(分)だけインクリメントし(ステップS6)、潜水開始1分後における水深d(t)を算出する(ステップS7)。この水深d(t)は、ユーザによって予め入力された潜水パターンにおいて、時間tに対応する水深を参照することによって定まる。
【0039】
次に、CPU101は、算出したd(t)を▲1▼式に代入して得られるPIN2(t)を▲2▼式に代入して、潜水開始1分後の体内不活性ガス量PGT(t)を算出する(ステップS8)。
次に、CPU101は、潜水パターンの終了時点まで計算したか否かを判断する(ステップS9)。ここで、終了時点迄計算していない場合には(ステップS9;No)、ステップS8において算出したPGT(t)をPGT(0)とし(ステップS10)、再度ステップS6の処理に戻り、今度は潜水開始2分後における計算を行う。即ち、CPU101は、潜水パターンの潜水開始時点から潜水終了時点まで、サンプリング周期1分毎の計算が全てなされるまで、ステップS6〜ステップS10の処理を繰り返し実行することとなる。
【0040】
さて、潜水終了時点までの計算が全て終了すれば(ステップS9;Yes)、CPU101は、表示部104に計算結果を表示させる(ステップS11)。
【0041】
図6は、このとき表示されるGUIの一例を示す図である。図6において、潜水パターン表示領域F1には、ユーザが入力した潜水パターンが折れ線グラフ形式で表示される。この折れ線グラフの縦軸は水深、横軸は潜水時間を示している。太鎖線L1及びL2の交点Pは、ユーザが操作部105を操作することによって折れ線グラフ上を自在に移動させられる。この交点Pが指し示す折れ線グラフ上の1点が「現時点」を示すこととなり、この現時点における各種情報が表示領域F3及びF4に表示されることとなる。
潜水パラメータ表示領域F2には、上述した各種の潜水パラメータ、即ち、高度ランク、潜水安全率、FO2が表示されている。図6においては、高度ランク「0」、潜水安全率「0」、FO2「21」が表示されている。
現在窒素量表示領域F3には、各組織における許容不活性ガス分圧Ptolを分母とし、現時点の各組織における体内不活性ガス分圧PGTを分子とした数値がパーセンテージ形式で棒グラフ表示される。ここでは、筋肉、脂肪、脳、神経、骨等の9つの組織に対応した9つの棒グラフが表示されている。
潜水データ表示領域F4には、現時点での潜水時間、水深及び無減圧潜水可能時間(NDL)や、減圧潜水の場合の減圧停止水深、減圧停止時間及び総浮上時間の他、体内窒素グラフや体内酸素グラフが表示される。なお、体内窒素グラフ及び体内酸素グラフは、それぞれの体内許容窒素分圧及び体内許容酸素分圧を「9」とした場合に、現時点でおおよそどの程度の窒素又は酸素が体内に吸収されているかということを示した数値である。図6においては、太鎖線L1及びL2の交点Pが示す現時点において、潜水時間「14分」、水深「25.0m」、NDL「4分」、体内窒素グラフ「7」、体内酸素グラフ「1」であることを示している。
【0042】
CPU101は、上記GUIを表示後、ユーザによる入力操作待ちとなり、何らかの操作がなされると(ステップS12;Yes)、その操作に対応した処理を行う。例えばプログラム終了の旨の操作がなされた場合には、CPU101は、ソフトウエアを終了させ(ステップS13)、潜水パラメータ変更の旨の操作がなされると後述するステップS14の処理に進み、その他の操作がなされるとその操作に対応した処理に進む(ステップS15)。
【0043】
ここで、潜水パラメータの変更は、ユーザが図6に示す高度ランク、潜水安全率、FO2の入力フィールドの右横に設けられたプルダウンボタンをマウス等でクリックし、これに応じてプルダウンされたメニューの中から所望の潜水パラメータを選択することによってなされる。
例えば、ステップS12において、ユーザが高度ランクに対応するプルダウンメニューから高度ランク「1」を選択すると、CPU101は、高度ランクを「0」から「1」に変更し(ステップS14)、高度ランク「1」という条件化で前述したステップS4〜S10の処理を潜水開始から潜水終了時迄繰り返し実行する。具体的には、大気圧(msw)と半飽和時間HTが高度ランク「1」(即ち標高800m)に対応した数値に変更されて計算が行われる。そして、潜水終了時点までの計算が全て終了すれば(ステップS9;Yes)、CPU101は、表示部104に計算結果を表示させる(ステップS11)。図7は、このとき表示されるGUIの一例を示す図である。図7においては高度ランクとして「1」が表示されており、この高度ランク「1」の条件化では、図6に示す高度ランク「0」の場合と比較して、NDLが「4分」から「2分」に短くなっていることが分かる。
【0044】
同様に、図8は、高度ランク「2」における計算結果を表示するGUIを示した図である。この高度ランク「2」の条件化では、図7に示す高度ランク「1」の場合と比較してNDLの値に変化はない。即ち、高度ランク「1」から「2」に変更しても無減圧潜水可能時間に影響はないことが分かる。
【0045】
また、図9は、高度ランク「3」における計算結果を表示したGUIを示した図である。この図9においては、NDLの欄に数値が表示されていないが、これは減圧潜水になることを意味している。そして、この減圧潜水においては、水深「3m」において「1分」の減圧停止を必要とし、総浮上時間は「5分」であることが示されている。
【0046】
また、図10及び図11は、潜水安全率「0」及び「1」における計算結果を表示したGUIを示す図である。前述したように、潜水安全率が「0」から「1」に変更されると、半飽和時間HTが高度ランク「0」から「1」に対応したPtolに変更されて計算が行われるので、NDLが小さくなる。
【0047】
次に、図12〜図14は、上記とは別の潜水パターンにおいて、空気をタンクに充填した場合の計算結果を表示したGUIを示す図である。これに対し、図15〜図17は、図12〜図14に示した潜水パターンを変更せずに、潜水途中でタンクを代えた場合の計算結果を表示したGUIを示す図である。
図15は、潜水時間0〜15分間において、トライミックスを使用した場合の計算結果を表示したGUIを示す図である。ユーザがこのような変更を指示するためには、GUIに表示されたFO2に対応するプルダウンメニューの中から「トライミックス」(GUIにおいては「TRI」と表示)を選択し、さらに、マウスを操作する等して潜水パターンを示す折れ線グラフ上で潜水時間0〜15分を選択すればよい。
トライミックスは気体中に不活性ガスが占める割合が86%であり、同比率79%の空気より大きいため、図15においては、減圧停止水深、減圧停止時間、総浮上時間がいずれも図12のそれより大きくなっている。
【0048】
ここで、潜水時間15分経過後にタンクを交換して、潜水時間25分が経過するまでまでトライミックスからナイトロックスに変更した場合を想定する。ユーザがこのような変更を指示するためには、GUIに表示されたFO2に対応するプルダウンメニューの中から「ナイトロックス」(GUIにおいては「NIT」と表示)を選択し、さらに、マウスを操作する等して潜水パターンを示す折れ線グラフ上で潜水時間15〜25分を選択すればよい。ナイトロックスは気体中に不活性ガスが占める割合が68%であり、同比率79%の空気より小さいため、図16においては、減圧停止水深、減圧停止時間、総浮上時間がいずれも図13と比較してより小さくなっている。
【0049】
さらに、ここで、潜水時間25分経過後にタンクを交換し、水面浮上までナイトロックスから酸素比率99%の気体を使用した潜水に変更した場合を想定する。ユーザがこのような変更を指示するためには、GUIに表示されたFO2に対応するプルダウンメニューの中から「99」を選択し、さらに、マウスを操作する等して潜水パターンを示す折れ線グラフ上で潜水時間25分〜潜水終了時までを選択すればよい。上記気体中に不活性ガスが占める割合は1%であり、同比率79%の空気より極めて小さいため、図17においては、減圧停止水深、減圧停止時間、総浮上時間がいずれも図14と比較してかなり小さくなっている。
【0050】
上述した実施形態によれば、潜水パターンを設定後に潜水パラメータを変更して各種シミュレーションを行うので、これら潜水パラメータの変更によって潜水にどのような影響が及ぼされるかが容易に把握でき、潜水開始前の事前計画の一助になる。
例えば、潜水水域の水底に起伏があまりなく水深20m付近で一定しているような場合や、職業ダイバーのように水中作業を行う水深が予め定まっているような場合、その潜水パターンを設定した後に、タンクに充填された気体の酸素比率を様々に変更してシミュレーションを行うと、どのような酸素比率の気体を使用すれば安全な潜水が可能であるかということを容易に把握することができる。
【0051】
さらに、潜水途中で酸素比率を変更することもできるので、異なる混合比率の複数のタンクを用いた潜水のシミュレーションも可能となる。よって、具体的にどの時点でタンクを切り替えればよいかといったことが潜水前に予測できる。これは、ケープダイビング等の長時間潜水を行う場合に特に有効である。
【0052】
また、高所潜水を行う場合の教育・講習に利用した場合も有益である。高所潜水は通常の潜水に比べて減圧症の危険が伴うため事前講習が必要であるが、この場合、上記のように潜水パターンを設定後に高度ランクを様々に変更することができるため、高所潜水の危険性を視覚的に把握することができる。
【0053】
なお、実施形態では、上述した各種動作を行うためのダイビング用プログラム106aがPC100のハードディスク装置106に記憶されていることを前提としていた。ただし、これに限らず、ダイビング用プログラム106aはダイブコンピュータ1に記憶され、このダイブコンピュータ1を用いて潜水のシミュレーションを行うようにしてもよい。
【0054】
また、このダイビング用プログラム106aは、PC100やダイブコンピュータ1のCPUを用いて読み取り可能な磁気記録媒体、光記録媒体あるいはROMなどの記録媒体に記録してこのプログラムを提供することができる。また、このようなプログラムをインターネットのようなネットワーク経由でPC100或いはダイブコンピュータ1にダウンロードさせることももちろん可能である。
【0055】
なお、潜水パラメータは上記の実施形態で述べたものに限らない。例えば、上記の酸素比率に代えて、呼吸気中に占めるヘリウムの体積比率やアルゴンの体積比率であってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、潜水パターンが設定された後に変更された潜水パラメータに基づいて潜水のシミュレーションを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシステム全体の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係るPCの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態に係るダイブコンピュータの外観構成を示す図である。
【図4】同実施形態に係るダイブコンピュータの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態におけるPCのCPUの処理を流れを示すフローチャートである。
【図6】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図7】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図8】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図9】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図10】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図11】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図12】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図13】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図14】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図15】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図16】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図17】同実施形態におけるPCに表示されるGUIの一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・ダイブコンピュータ、
100・・・パーソナルコンピュータ(PC)、
101・・・CPU、
102・・・ROM、
103・・・RAM、
104・・・表示部、
105・・・操作部、
106・・・ハードディスク装置、
106a・・・ダイビング用プログラム。

Claims (8)

  1. 潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に設定するパラメータ設定手段と、
    水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するパターン設定手段と、
    前記パラメータ設定手段によって設定された潜水パラメータと、前記パターン設定手段によって設定された潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うシミュレーション手段と、
    前記シミュレーション手段によってシミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に変更するパラメータ変更手段とを備え、
    前記シミュレーション手段は、前記パラメータ変更手段によって潜水パラメータが変更されると、その変更後の潜水パラメータと、前記パターン設定手段によって既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行うことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記シミュレーション手段は、
    前記パラメータ設定手段によって設定された潜水パラメータ又は前記パラメータ変更手段によって変更された潜水パラメータと、前記パターン設定手段によって設定された潜水パターンとに基づいて、体内不活性ガス量を算出する算出手段と、
    前記算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成する生成手段と、
    前記生成した情報を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記シミュレーションの結果を外部端末に出力することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  4. 潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを操作者が指定した内容に設定する一方、潜水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するステップと、
    設定された前記潜水パラメータと、設定された前記潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うステップと、
    前記シミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを操作者が指定した内容に変更するステップと、
    変更後の潜水パラメータと、既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行うステップと
    を備えたことを特徴とする情報処理方法。
  5. コンピュータに、
    潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に設定するパラメータ設定機能と、
    水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するパターン設定機能と、
    前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うシミュレーション機能と、
    前記シミュレーション機能によってシミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に変更するパラメータ変更機能と
    を実現させ、さらに前記シミュレーション機能に、前記パラメータ変更機能によって潜水パラメータが変更されると、その変更後の潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行わせるためのプログラム。
  6. 前記シミュレーション機能は、
    前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータ又は前記パラメータ変更機能によって変更された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、体内不活性ガス量を算出する算出機能と、
    前記算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成する生成機能と、
    前記生成した情報を出力する出力機能と
    からなることを特徴とする請求項記載のプログラム。
  7. コンピュータに、
    潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に設定するパラメータ設定機能と、
    水時間及び水深によって表される潜水パターンを設定するパターン設定機能と、
    前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを行うシミュレーション機能と、
    前記シミュレーション機能によってシミュレーションが行われた後に、潜水水域の高度条件を示す潜水パラメータ、潜水の安全度条件を示す潜水パラメータ又は潜水に利用する気体の混合比率条件を示す潜水パラメータのうち少なくともいずれか1つの潜水パラメータを、操作者が指定した内容に変更するパラメータ変更機能と
    を実現させ、さらに前記シミュレーション機能に、前記パラメータ変更機能によって潜水パラメータが変更されると、その変更後の潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって既に設定されている潜水パターンとに基づいて、その潜水パターンにおける潜水開始から潜水終了に至るまでのシミュレーションを再度行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 前記シミュレーション機能は、
    前記パラメータ設定機能によって設定された潜水パラメータ又は前記パラメータ変更機能によって変更された潜水パラメータと、前記パターン設定機能によって設定された潜水パターンとに基づいて、体内不活性ガス量を算出する算出機能と、
    前記算出した体内不活性ガス量に基づいて潜水の安全性に関する情報を生成する生成機能と、
    前記生成した情報を出力する出力機能と
    からなることを特徴とする請求項記載の記録媒体。
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