JP3606652B2 - 食品包装用ストレッチフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ビニル−エチレン共重合を原料とした食品包装用ストレッチフィルムの製造方法に関する。詳しくは、T型ダイから吐出した溶融状フィルムを第1冷却ロールを用いて特定の条件下で冷却、固化することを特徴とする、縦方向及び横方向の引張強度が適度にバランスした塩化ビニル−エチレン共重合を原料とした食品包装用ストレッチフィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、交通網が整備され流通機構が拡大すると共に、大規模小売業が発達してきた。一方、食品類の鮮度保持と衛生上の観点から野菜、海産物、食肉等の生鮮食料品は、樹脂フィルム等を使用して包装し、包装体として販売されることが極めて多くなっている。これらの生鮮食料品は、主として、大規模小売店において大量販売されることから包装作業の効率化を図るために、高速による機械包装法が普及している。
【0003】
従来、軟質塩化ビニル樹脂は優れた自己粘着性を有することから、これを8〜30μm程度の厚みのフィルムに成形して生鮮食品等の包装用フィルムとして使用されている。しかし、この軟質塩化ビニルフィルムは、自己粘着性に優れる反面、被包装物や被包装物を収納するトレーとの滑り性に欠けるため、紙管巻きされたフィルムの巻き戻し抵抗が大きいという問題が指摘されていた。
【0004】
軟質塩化ビニルフィルムの上記欠点を解決する方法として、例えば、特開昭58−47045号公報には、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、平均分岐度0.5以上の炭素原子が9個、または9個と7個のアルキル基を有するアジピン酸エステル系可塑剤10〜50重量部と、エポキシ化可塑剤5〜30重量部を含有し、且つ可塑剤全量が塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、25〜55重量部である塩化ビニル系樹脂組成物からなる膜厚8〜30μmを有する自己粘着性塩化ビニル系樹脂フィルムが開示されている。
【0005】
そして、該公報には、上記塩化ビニル系樹脂として、平均重合度が600以上の塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルを主成分とする共重合体、及びそれらの混合物が使用されること、並びに、該共重合体の内、可塑剤との相溶性を考慮すると、塩化ビニルとエチレンまたはプロピレンとの共重合体が好ましいことが記載されている。
【0006】
また、特開昭59−168012号公報には、塩化ビニル70〜99.9重量%とα−オレフィン30〜0.1重量%との共重合体を資材とする食品包装用ストレッチフィルムが開示されている。そして、該食品包装用ストレッチフィルムは、10〜30μm程度の厚みを有すること、アジピン酸ジイソノニル等のアジピン酸エステル系、エポキシ化大豆油等の可塑剤が、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して8〜60重量部使用されることが記載されている。
【0007】
しかしながら、上記刊行物に記載された軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、縦方向と横方向の強度がバランスしているとは言えない。そのため、上記軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを用いて、食料品等を高速包装した場合、フィルムの縦方向の引張強度が不足してフィルムが破れて、良好な包装が行えないことがある。また、フィルムの破れを防止するために、包装時にフィルムに掛かる張力を低くすると包装体にシワが発生するという問題が起こることがある。かかる現象は、鋭利な突起部を持った被包装物を厚みが12.5μm未満の薄いフィルムを用いて高速包装した場合に、特に多く発生している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題を解決し、表面に鋭利な突起物を有する被包装物を高速包装した場合においても破れが発生することのない食品包装用ストレッチフィルムの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、塩化ビニル−エチレン共重合体及び特定の可塑剤のそれぞれの特定量を含む樹脂組成物を、T型ダイが装着された押出成形機を用いて成形するに際し、T型ダイから吐出した溶融フィルムを特定の条件下で第1冷却ロール上に引取り、冷却することにより上記目的が達成し得ることを見出し、本発明に到った。
【0010】
すなわち、本発明は、塩化ビニル−エチレン共重合体100重量部、アジピン酸エステル系可塑剤15〜35重量部及びエポキシ系可塑剤5〜20重量部を含む樹脂組成物をT型ダイが装着された押出成形機を用いて成形する食品包装用ストレッチフィルムの製造方法であって、表面温度が5〜35℃に制御された第1冷却ロールを用いて、エアーギャップ長さが3〜15cm、第1冷却ロール上でのフィルムの搬送速度が150〜500cm/secの条件でT型ダイから吐出した溶融フィルムを冷却、賦形することを特徴とする食品包装用ストレッチフィルムの製造方法である。
【0011】
かかる方法により製造された塩化ビニル−エチレン共重合を原料としたの食品包装用ストレッチフィルムは、縦横の引張強度が適度にバランスしたものであり、例えば、サザエ、カボチャ等の如き表面に鋭利な突起物がある被包装物を自動包装機等を用いて高速包装した場合であっても、フィルムが破れることがない。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、塩化ビニル−エチレン共重合体に対して、特定量のアジピン酸エステル系可塑剤及びエポキシ系可塑剤を添加、混合して、これらを含む樹脂組成物となし、この樹脂組成物をT型ダイが装着された押出成形機を用いて、混練、溶融してT型ダイから溶融押出し、それを特定の距離をおいて設置された第1冷却ロール上に特定の搬送速度で引取り、特定の温度において冷却してフィルム状に賦形する、食品包装用ストレッチフィルムの製造方法である。
【0013】
本発明に使用する塩化ビニル−エチレン共重合体は、エチレン単位を0.5〜5重量%含有する、塩化ビニルとエチレンとの共重合体樹脂である。エチレン単位の含有量が少ないと得られるフィルムの縦方向の引張強度が低下して破れ易くなり、良好な包装体が得られ難くなる。また、多い場合には、塩化ビニル樹脂の本来の性質が失われ、得られるフィルムの柔軟性、透明性等が低下する傾向を示す。本発明では、かかる点を考慮してエチレン単位の含有量が上記範囲にある塩化ビニル−エチレン共重合体を使用する。また、フィルムへの成形性、得られるフィルムの機械的強度等を考慮すると、塩化ビニル−エチレン共重合体の平均重合度は、800〜2000程度が好ましい。
【0014】
本発明に使用するアジピン酸エステル系可塑剤の種類には特に制限はないが、可塑化効果、塩化ビニル−エチレン共重合体との相溶性、非移行性・非浮きだし性、フィルムの自己粘着性等を考慮すると、炭素数が5〜10個程度の脂肪族アルコールとアジピン酸との反応で得られる混合アジピン酸エステルが好ましく使用される。その原料となるアルコールは、n−ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、イソヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、イソヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、n−ノニルアルコール、イソノニルアルコール、n−デシルアルコール、イソデシルアルコール等の単体、及びこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。
【0015】
アジピン酸エステル系可塑剤の添加量は、得られるフィルムの柔軟性、耐低温衝撃性、可塑剤の耐移行性・浮きだし性等に影響を及ぼす。添加量が少ないと、フィルムの柔軟性、耐低温衝撃性等が低下する。また、添加量が多いと、可塑剤の移行・浮きだしが発生し易くなる。かかる観点から、アジピン酸エステル系可塑剤は、塩化ビニル−エチレン共重合体100重量部に対し15〜35重量部の範囲で使用される。
【0016】
また、本発明に使用するエポキシ系可塑剤の種類にも特に制限はないが、通常、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油が使用される。エポキシ系可塑剤の添加量が少ないと成形加工時の熱安定性が低下する。また、多いと可塑剤の移行、浮き出しが発生する。かかる点を考慮すると、エポキシ系可塑剤の添加量は、塩化ビニル−エチレン共重合体100重量部に対し5〜20重量部の範囲で使用される。
【0017】
本発明の食品包装用ストレッチフィルムには、本発明の目的を損なわない範囲において、安定剤、界面活性剤、滑剤、着色剤等の他の添加剤を加えることができる。塩化ビニル−エチレン共重合体に対し、上記のアジピン酸エステル系可塑剤及びエポキシ系可塑剤を添加し、さらに必要に応じて、その他の添加剤を添加し、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて、80〜170℃程度において混合して樹脂組成物とする。樹脂組成物は押出機を用いて150〜200℃の温度で混練、溶融してペレット状に成形してもよい。
【0018】
本発明の食品包装用ストレッチフィルムの成形方法には、T型ダイが装着された押出成形機が使用される。押出成形機及びT型ダイは公知のものが適用できる。押出成形機は、1軸スクリュー式でも、2軸スクリュー式でもよい。T型ダイは、例えば、T型マニホールダイ等が使用される。押出成形機のシリンダー温度は、上記樹脂組成物の投入口から先端のT型ダイが装着される部分にわたって、通常、150〜200℃程度の温度に設定される。また、T型ダイは、通常、170〜200℃程度の温度に設定される。
【0019】
T型ダイから押し出された溶融フィルムは、冷却ロールを用いて室温またはその近傍の温度まで冷却して、賦形される。冷却ロールは1段式であっても、また、2〜5段程度の多段式であってもよい。冷却ロールの表面温度は、5℃〜35℃の温度範囲に制御されていることが好ましい。
【0020】
本発明においては、押出成形機の先端に設置されたT型ダイのリップ部先端とフィルムが最初に接触する第1冷却ロール表面との距離(以下、エアーギャップの長さという)が重要である。このエアーギャップの長さは、得られるフィルムの引張強度、特に、フィルムの機械方向(以下、縦方向という)の引張強度、及び、縦方向と直角方向(以下、横方向という)の引張強度との比に関係する。エアーギャップの長さが長いと、T型ダイから吐出した溶融フィルムの冷却のタイミングが遅れ、ダイの有効幅より押し出されたフィルムの幅が狭くなる現象、所謂、ネックイン現象が生じ、得られるフィルムに厚みバラツキが生じたり、フィルムの縦方向と横方向の機械的強度比にバラツキが生じる原因となる。エアーギャップの長さは短い方が望ましいが作業性、施工上等の問題から制限される。本発明では、かかる点を考慮して、エアーギャップの長さを3〜15cmの範囲とする。
【0021】
また、フィルムの縦方向と横方向の引張強度の比は、第1冷却ロール上でのフィルムの搬送速度によっても影響される。第1冷却ロール上でのフィルムの搬送速度が速いと、フィルムが溶融状態のまま急速に引き延ばされ、縦方向の引張強度が大きくなり好ましいが、巻取り作業の問題から制限される。また、遅いと溶融状態でのフィルムの延伸が不足して、得られるフィルムの縦方向の引張強度が向上しない。かかる観点から、本発明では、第1冷却ロール上でのフィルムの搬送速度は150〜500cm/secの範囲に制御することが重要である。そして、本発明では、溶融状のフィルムを上記条件で第1冷却ロールまで搬送した後、表面温度が5〜35℃に制御された第1冷却ロールを用いて、室温近傍の温度まで冷却して、所定の厚みを有するフィルムに賦形する。
【0022】
本発明においては、フィルムの縦方向と横方向の引張強度の比を示すパラメータとして、それぞれの方向の50%モジュラスの比を用いる。すなわち、T型ダイから吐出した溶融フィルムを上記条件で冷却することにより、縦方向の50%モジュラスに対する横方向の50%モジュラスの比が3〜5であるフィルムが得られる。
【0023】
食品包装用ストレッチフィルムの縦方向と横方向の引張強度の比は、包装作業性に影響を及ぼす。食品包装用ストレッチフィルムを用いて被包装物を包装する場合には、フィルムを横方向に伸ばすが、その際に縦方向に歪が生じるため、この比が小さいと縦方向の応力が不足する。その結果、フィルムが横方向に余分に伸び過ぎて破れることがある。また、この比が大きいと、フィルムを横方向に伸ばしたときシワが発生し易くなり好ましくない。
【0024】
この現象は、サザエ、サンマ、干し魚のひらき、カボチャ、キュウリ、コロッケ、唐揚げ等のように、表面に鋭利な突起物がある被包装物をすばやくフィルムを横に伸ばしながら包装する際に、厚みが12.5μm未満である薄いフィルムを用いた場合、特に顕著に発生する。かかる観点から、フィルム破れ等のない良好な包装体を効率良く得るためには、縦方向の50%モジュラスに対する横方向の50%モジュラスの比が3〜5であるフィルムが好ましい。
【0025】
食品包装用ストレッチフィルムの使用形態には、手包装と機械包装がある。手包装では、約10〜15個/分の如き高速で包装する際に、トラブルが生じ易い。また、機械包装では、被包装物をフィルム下側から押し上げながらフィルムを折り込む突き上げ式と被包装物をフィルム縦方向から順次送り込みながらフィルム両端を折り曲げながら粘着し、筒状にして前後を折り込むピロー式の二つのタイプに大別される。包装速度(個数)は、突き上げ式の約20〜40個/分に対してピロー式は、約90〜110個/分であるが、フィルムをすばやく横に伸ばす観点からすると、突き上げ式は、被包装物の突き上げが40〜60cm/秒と高速であるため、包装時にトラブルが生じ易い。
【0026】
本発明の製造方法が適用できるフィルムの厚みには特に制限はなく、5〜100μm程度の広い範囲の厚みを有する食品包装用ストレッチフィルムの製造方法として適用できる。しかし、上記の如き表面に鋭利な突起物がある被包装物を12.5μm未満の如き薄いフィルムを用いて、上記の如きすばやく横に伸ばしながら包装する際に用いる食品包装用ストレッチフィルムを製造する場合、特に、本発明の製造方法が好ましく適用できる。
【0027】
食品包装用ストレッチフィルムは、包装する際に、フィルムに張力を掛けて延伸されるため、厚みが薄すぎると破れる。従って、本発明を適用して製造される食品包装用ストレッチフィルムの厚みは、6〜12.5μmの範囲であることが好ましい。
【0028】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明についてさらに詳細に説明する。尚、実施例に示したフィルム厚み、縦及び横方向の50%モジュラス比、機械包装適性及び手包装適性は下記方法により測定した値である。
【0029】
(1)フィルム厚み(μm)
JIS K−7130に規定されるA−2法により測定する。
(2)縦及び横方向の50%モジュラス比
温度23±2℃、相対湿度50±5%において、4号型試験を用い標線間距離40mm、掴かみ具間距離40mm、引張速度500mm/minの条件下で、JIS K−7127に規定される方法により測定する。
【0030】
(3)機械包装適性(個数)
温度23±2℃、相対湿度50±5%において、サザエ(4個)、コロッケ(6個)、及び、四つ切りカボチャ(2個)を発泡ポリスチレン製トレーに乗せ、それらのトレー各100個を自動包装機〔(株)イシダ製、型式:MarkII、包装速度:30個/min〕を使用して試料フィルム(幅:350mm)を用いて包装し、そのときのフィルム破れの有無、及び、包装体フィルムの皺の有無(それぞれの個数)を観察する。フィルム破れ及び皺の発生がないものを正常な包装体と評価する。
尚、コロッケ及び四つ切りカボチャの包装に使用したトレーは、技研化成(株)製NP25−15F(長さ:250mm、幅:150mm、深さ:30mm)、サザエの包装に使用したトレーは、中央化学(株)製C24(長さ:250mm、幅:90mm、深さ:20mm)である。
【0031】
(4)手包装適性(個数)
温度23±2℃、相対湿度50±5%において、前項と同様の被包装物のトレー各100個を試料フィルム(幅:350mm)を用いて、約15個/minの包装速度において手包装して、そのときのフィルム破れの有無、及び、包装体フィルムの皺の有無(それぞれの個数)を観察する。フィルム破れ及び皺の発生がないものを正常な包装体と評価する。
【0032】
実施例1
塩化ビニル−エチレン共重合体樹脂(東ソー(株)製、商品名:リューロンE−1300、平均重合度:1300)100重量部、アジピン酸エステル系可塑剤(三建化工(株)製、商品名:DINA、分子量:398、以下、DINAという)29重量部、エポキシ化大豆油(旭電化工業(株)製、商品名:アデカサイザー0130P)15重量部、安定剤(旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタブSP−76)0.5重量部、安定剤(旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタブSC−102)0.5重量部、防曇剤(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマールL71D)1重量部、及び、滑剤(三井石油化学工業(株)製、商品名:三井ハイワックス4202E)0.1重量部を高速回転ミキサーを用いて、約12分間混合しながら150℃まで加熱し、その後室温まで冷却して樹脂組成物を得た。
【0033】
得られた樹脂組成物を、Tダイ(幅:2600mm、温度:幅方向に195、182、181、180、181、182、195℃)が装着された押出成形機(シリンダー径:150mm、L/D:29、シリンダー温度:樹脂投入口から先端に向かって150、154、166、181、181、180、180℃)を用いて、混練、溶融して押出した。押出されたフィルムは、Tダイのリップ部先端から所定の距離(エアーギャップ長さ:9cm)に設置された表面温度が10℃の第1冷却ロール(ロール上のフィルムの搬送速度210cm/sec)を用いて冷却して、引取速度126m/minで引取り、厚みが11.5μmの食品包装用ストレッチフィルムを製造した。得られたフィルムの厚み、縦及び横方向の50%モジュラス比、機械包装適性及び手包装適性を上記方法により測定した。
【0034】
使用した樹脂の種類及び量(重量部)、可塑剤の種類及び量(重量部)、第1冷却ロールの表面温度、エアーギャップの長さ、第1冷却ロール上でのフィルム搬送速度(以下、搬送速度という)、及びエアーギャップでのフィルムの滞留時間、得られたフィルムの厚み、縦方向(MD)及び横方向(TD)の50%モジュラスとその比を〔表1〕、機械包装適性及び手包装適性を〔表2〕に示す。
【0035】
実施例2〜12、比較例1〜7
樹脂の種類及び量(重量部)、可塑剤の種類及び量(重量部)、エアーギャップ長さ、第1冷却ロールの表面温度、第1冷却ロール上のフィルムの搬送速度及びエアーギャップでのフィルムの滞留時間を〔表1〕及び〔表3〕に示した条件とした以外、実施例1と同様にして食品包装用ストレッチフィルムを製造した。得られた食品包装用ストレッチフィルムの各特性を実施例1と同様にして測定した。得られたフィルムの厚み、縦方向(MD)及び横方向(TD)の50%モジュラスとその比を〔表1〕及び〔表3〕、機械包装適性及び手包装適性を〔表2〕及び〔表4〕に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003606652
【0037】
【表2】
Figure 0003606652
【0038】
【表3】
Figure 0003606652
【0039】
【表4】
Figure 0003606652
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、表面に鋭利な突起物を有する被包装物を高速包装した場合においても、フィルムが破れたり包装体に皺が発生することのない食品包装用ストレッチフィルムを製造することができる。

Claims (3)

  1. 塩化ビニル−エチレン共重合体100重量部、アジピン酸エステル系可塑剤15〜35重量部及びエポキシ系可塑剤5〜20重量部を含む樹脂組成物をT型ダイが装着された押出成形機を用いて成形する食品包装用ストレッチフィルムの製造方法であって、表面温度が5〜35℃に制御された第1冷却ロールを用いて、エアーギャップ長さが3〜15cm、第1冷却ロール上でのフィルムの搬送速度が150〜500cm/secの条件でT型ダイから吐出した溶融フィルムを冷却、賦形することを特徴とする食品包装用ストレッチフィルムの製造方法。
  2. フィルムの機械方向の50%モジュラスに対する該方向と直角方向の50%モジュラスの比が3〜5であることを特徴とする請求項1記載の食品包装用ストレッチフィルムの製造方法。
  3. フィルム厚みが6〜12.5μmであることを特徴とする請求項1記載の食品包装用ストレッチフィルムの製造方法。
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