JP3604067B2 - 磁気カードデータ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレジットカードやバンクカード等の磁気カードのデータ読み取りに使用される磁気カードリーダを有する磁気カードデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示すように、従来のクレジット信用照会端末(以下、CAT(Credit Authorization Terminal )という。)101は、少なくとも磁気カードの磁気ストライプ部分を挿入させて操作者側に引き抜くことができるようなスリット状の読取溝102を備えており、この読取溝102に沿わせて操作者側(カード引抜方向下流側)から奥側(カード引抜方向上流側)に向って、キーボード103、ディスプレイ104、サーマルプリンタヘッドを備える印字部(図示せず)を内蔵するサーマルプリンタ部105を順に配設している。加えて、サーマルプリンタ部105の奥側には、長尺紙の外周面を印字面としてロール状に巻回した記録用紙であるレシート用紙P´を収納する用紙収納部106が設けられている。このレシート用紙P´は、サーマルプリンタ部105の印字部に供されて所定事項を印字された後に、サーマルプリンタ部105のレシート発行口107からレシートR´として発行される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したCAT101では、サーマルプリンタ部105の奥側に用紙収納部106を設けていることにより、機器自体が全体的に縦長になってしまうので、装置の設置面積が広くなってしまうという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、小型の磁気カードデータ処理装置を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、スリット状の読取溝を有し、その読取溝に沿って奥側から手前側に引き抜かれた磁気カードのデータを読み取って所定の処理に供する磁気カードデータ処理装置において、複数のキーを配列したキーボードと、所定の事項を表示する薄型扁平形状の表示部と、所定の事項をロール状の記録用紙に印字する印字部と、を前記読取溝に沿ってカード引抜方向下流側からカード引抜方向上流側に向って順に配設すると共に、前記キーボードと前記表示部とを前記読取溝に隣接配置し、前記記録用紙を収納する用紙収納部を前記表示部の下方であって前記印字部よりカード引抜方向下流側に形成し、前記表示部をその一端部で回動自在に支持して前記用紙収納部を外部に対して開放・閉塞自在にし、前記表示部を開放した状態で前記記録用紙を前記用紙収納部に落とし込み収納保持可能にした。
【0006】
したがって、キーボードと表示部と印字部とが読取溝に沿ってカード引抜方向下流側からカード引抜方向上流側に向って順に配設され、かつ、表示部の下方であって印字部よりカード引抜方向下流側に用紙収納部が形成される。これにより、表示部と用紙収納部との位置関係がオーバーラップすることになるので、装置が小型化される。また、用紙収納部を外部に対して開放・閉塞する際には、薄型扁平形状の表示部が用紙収納部の開放又は閉塞方向に回動される。これにより、表示部が用紙収納部の蓋を兼ねることになるので、装置を構成する部品点数が削減される。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の磁気カードデータ処理装置において、前記表示部は、前記用紙収納部が収納可能な前記記録用紙の直径及び紙幅よりも大きく形成されている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の磁気カードデータ処理装置において、前記印字部を開放・開閉自在にするプリンタカバーを有し、前記プリンタカバーはその奥側の端部を回動自在に支持され、前記表示部はその手前側の端部を回動自在に支持され、前記プリンタカバーの手前側の端部と前記表示部の奥側の端部とが相対向することによって前記用紙収納部から前記印字部に連絡する空間を閉鎖するようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態の磁気カードデータ処理装置は、磁気カードであるクレジットカードを利用するクレジット決済における信用チェック等に使用するCATに適用されている。
【0010】
ここで、図1はCAT1を概略的に示す外観斜視図、図2はディスプレイ6とプリンタカバー9とを開放させた状態のCAT1を概略的に示す外観斜視図、図3はディスプレイ6を開放させた状態のCAT1の内部構造を部分的に切り欠いて示す側面図である。図1に示すように、CAT1の筐体である本体ケース2の操作者側から見て右側には、クレジットカードの磁気ストライプを少なくとも挿入させて操作者側に引き抜くことができるようなスリット状の読取溝3を備えた磁気カードリーダ部4が設けられている。この磁気カードリーダ部4には、クレジットカードの磁気ストライプに記録されたデータの読み取りを行なうための磁気カードリーダ(図示せず)が内蔵されている。
【0011】
加えて、CAT1には、読取溝3に沿うようにCAT1の操作者側(カード引抜方向下流側)から奥側(カード引抜方向上流側)に向って、置数キー等の各種のキーが集合するキーボード5、LCD(Liquid Crystal Display)を備えた薄型扁平形状であって取引内容や操作案内等を表示する表示部として機能するディスプレイ6、サーマルプリンタ7(図2参照)を内蔵してそのサーマルプリンタ7によって印字されるレシートR(図3参照)を発行するレシート発行口8が形成されたプリンタカバー9が順に設けられている。また、キーボード5とディスプレイ6とプリンタカバー9とによって、CAT1には、操作者側(カード引抜方向下流側)から奥側(カード引抜方向上流側)に向う昇斜面が形成されている。
【0012】
図2に示すように、ディスプレイ6は、キーボード5側に位置するその下端部6aにおいて軸6b(図3参照)によって回動自在に軸支されており、本体ケース2に対して開閉自在とされている。また、プリンタカバー9は、カード引抜方向上流側に位置するその上端部9aにおいて回動自在に取り付けられており、本体ケース2に対して開閉自在とされている。加えて、本体ケース2内における閉塞時のディスプレイ6の下側であってサーマルプリンタ7より操作者側には、長尺紙の外周面を印字面(感熱面)としてロール状に巻回した記録用紙であるレシート用紙Pを落とし込み収納保持する半円筒の箱形状の用紙収納部10が設けられている。なお、ディスプレイ6は、レシート用紙Pの紙幅及び直径に比して、十分に大きく形成されている。したがって、用紙収納部10にレシート用紙Pを収納する際には、ディスプレイ6を操作者側に向けて回動させることにより、用紙収納部10を外部に対して露出させることになる。
【0013】
次に、サーマルプリンタ7について詳細に説明する。図2に示すように、サーマルプリンタ7には、レシート用紙Pの挿入を受け付けるスリット状の用紙挿入口7aと、印字したレシートRを排出するスリット状の用紙排出口7bとが設けられている。なお、用紙挿入口7aは用紙収納部10側に開口するように形成されており、用紙排出口7bはプリンタカバー9側に開口するように形成されている。また、用紙排出口7bは、プリンタカバー9の閉塞時においては、プリンタカバー9に形成されたレシート発行口8に一致する。さらに、図3に示すように、サーマルプリンタ7には、サーマルプリンタヘッド11とプラテンローラ12と搬送ローラ13とが備えられており、用紙挿入口7aと用紙排出口7bとともにレシート用紙Pを略上方に搬送する用紙搬送経路14を構成している。サーマルプリンタヘッド11はプラテンローラ12に対向してレシート用紙Pの外周面に印字可能な位置に備えられ、これらサーマルプリンタヘッド11とプラテンローラ12とによって、印字部15が形成されている。また、プラテンローラ12は、モータ(図示せず)を駆動源として回転することにより搬送ローラ13とともに用紙搬送部材としても機能する。なお、特に図示しないが、サーマルプリンタ7には、レシート用紙Pを所定の位置で全切断又は部分切断するカッタ機構が備えられている。
【0014】
加えて、図3に示すように、用紙収納部10の底部には、ローラ16が複数個設けられている。これらのローラ16は、用紙収納部10に収納されたレシート用紙Pを負荷なく回動できる状態で保持するためのものである。また、サーマルプリンタ7の用紙挿入口7aの近傍であって、その用紙挿入口7aと略平行な高さに位置する用紙収納部10の所定の位置には、用紙挿入口7aに略水平状態でレシート用紙Pを導くための補助ローラ17が設けられている。
【0015】
このような構成において、レシート用紙Pは、ディスプレイ6を操作者側に向けて回動させた後、そのレシート用紙Pのロール下側から用紙先端部を引き出すようにして用紙収納部10に収納される。また、引き出された用紙先端部は、サーマルプリンタ7の用紙挿入口7aから用紙搬送経路14に沿って印字部15へと導かれてセットされる。この場合、レシート用紙Pは、その巻き癖によってプラテンローラ12に自然に巻き付くので、用紙ジャムが防止され、かつ、サーマルプリンタヘッド11による印字不良が防止される。その後、印字部15のサーマルプリンタヘッド11によって所定事項を印字されたレシート用紙Pは、カッタ機構によって所定の位置で自動的に切断され、用紙排出口7bを介してレシート発行口8から排出されてレシートRとして発行される。この場合、レシート発行口8から発行されるレシートRは、その巻き癖によって、操作者側に倒れながら発行されるので、掴み取り易くなっている。
【0016】
ここに、キーボード5とディスプレイ6とサーマルプリンタ7とが読取溝3に沿ってカード引抜方向下流側からカード引抜方向上流側に向って順に配設され、かつ、ディスプレイ6の下方であってサーマルプリンタ7よりカード引抜方向下流側に用紙収納部10が形成されることにより、ディスプレイ6と用紙収納部10との位置関係がオーバーラップした小型のCAT1が得られる。また、ディスプレイ6が用紙収納部10の蓋を兼ねているので、CAT1を構成する部品点数が削減され、装置のコストダウンが図られる。
【0017】
なお、本実施の形態においては、ディスプレイ6をその下端部6aにおいて回動自在に軸支するようにしたが、これに限るものではなく、その上端部や左右の端部において回動自在に軸支するようにしても良い。
【0018】
また、本実施の形態においては、磁気カードデータ処理装置としてCAT1を適用したが、これに限るものではなく、磁気カードリーダを備えてその磁気カードリーダの読取溝に沿ってキーボードとディスプレイとプリンタとを順に配置したものであれば、POS端末やECR等の商品販売登録データ処理装置であっても良い。
【0019】
さらに、本実施の形態においては、記録用紙として長尺紙の外周面を印字面としてロール状に巻回したレシート用紙Pを適用してサーマルプリンタヘッド11で印字するようにしたが、これに限るものではなく、インクジェットプリンタによって印字するようにしても良いし、複写式の記録用紙を適用してインパクトプリンタによって印字するようにしても良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、キーボードと表示部と印字部とを読取溝に沿ってカード引抜方向下流側からカード引抜方向上流側に向って順に配設し、かつ、表示部の下方であって印字部よりカード引抜方向下流側に用紙収納部を形成したことにより、表示部と用紙収納部との位置関係をオーバーラップさせることができるので、装置を小型化することができる。
【0021】
また、一端部で回動自在に支持された表示部を回動させて用紙収納部を外部に対して開放・閉塞することにより、薄型扁平形状の表示部を用紙収納部の蓋として利用できるので、装置を構成する部品点数を削減することができ、装置を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のCATを概略的に示す外観斜視図である。
【図2】ディスプレイとプリンタカバーとを開放させた状態のCATを概略的に示す外観斜視図である。
【図3】ディスプレイを開放させた状態のCATの内部構造を部分的に切り欠いて示す側面図である。
【図4】従来のCATを概略的に示す外観斜視図である。
【符号の説明】
3 読取溝
5 キーボード
6 表示部
6a 端部
10 用紙収納部
15 印字部
P 記録用紙
Claims (3)
- スリット状の読取溝を有し、その読取溝に沿って奥側から手前側に引き抜かれた磁気カードのデータを読み取って所定の処理に供する磁気カードデータ処理装置において、
複数のキーを配列したキーボードと、所定の事項を表示する薄型扁平形状の表示部と、所定の事項をロール状の記録用紙に印字する印字部と、を前記読取溝のカード引抜方向下流側からカード引抜方向上流側に向って順に配設すると共に、前記キーボードと前記表示部とを前記読取溝に隣接配置し、
前記記録用紙を収納する用紙収納部を前記表示部の下方であって前記印字部よりカード引抜方向下流側に形成し、
前記表示部をその一端部で回動自在に支持して前記用紙収納部を外部に対して開放・閉塞自在にし、前記表示部を開放した状態で前記記録用紙を前記用紙収納部に落とし込み収納保持可能にした、
ことを特徴とする磁気カードデータ処理装置。 - 前記表示部は、前記用紙収納部が収納可能な前記記録用紙の直径及び紙幅よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1記載の磁気カードデータ処理装置。
- 前記印字部を開放・開閉自在にするプリンタカバーを有し、
前記プリンタカバーはその奥側の端部を回動自在に支持され、前記表示部はその手前側の端部を回動自在に支持され、前記プリンタカバーの手前側の端部と前記表示部の奥側の端部とが相対向することによって前記用紙収納部から前記印字部に連絡する空間を閉鎖するようにした、
ことを特徴とする請求項1記載の磁気カードデータ処理装置。
Priority Applications (1)
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JP5029699A JP3604067B2 (ja) | 1999-02-26 | 1999-02-26 | 磁気カードデータ処理装置 |
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