JP3602950B2 - 車両群形成制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の車両が車両群を形成し、隊列走行を行うための車両群形成制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、たとえば高速道路などを走行する複数の自動車は、個別的に走行するよりも、隊列を形成して車両群として走行する方が、省力化や交通緩和などの点で好ましい場合が多いと考えられている。車両群を形成して隊列走行を行う車両間では、先行車についての制御情報を後続車両に伝送するので、後続車両は方向変換、加速あるいは減速などの運転操作を直接知ることができ、自動操縦化して省力化を図ったり、車間距離を縮めて交通緩和を図ったりすることができる。
【0003】
複数の車両による群が形成する隊列は、プラトーンとも呼ばれ、必要に応じて形成され、また群から離脱することができることが好ましい。離脱などの隊列変化時に的確に対応させることについての先行技術は、たとえば特開平9−81899などに開示されている。この先行技術では、プラトーン走行中の隊列で、前方車から後続車に一方向のデータ伝達を行い、自車が隊列を離脱する場合には、手動操作に切換えられた後、後続車に伝送するデータに離脱情報を重畳させるようにしている。後続車は、プラトーン内で、原則として前方車に追従する走行制御を行っているので、離脱する前方車に後続車が追従を続けると、前方車が離脱した後、後続車も前方車に追従して離脱するような隊列走行が行われてしまう可能性があり、これを防ぐために離脱情報が伝達される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−81899の先行技術では、手動による離脱の際に、前方車から後続車にのみ離脱情報が伝送されるけれども、情報の伝達は一方向であるので、後続車が離脱するときには離脱情報を前方車に送信することはできない。このため、前方車は後続車が離脱しても、それを知ることができず、隊列の長さや台数などの情報が狂ってしまう。また、後続車は原則として前方車に追従する走行を行っているので、前方車が車両群から離脱すると、後続車も前方車に追従して車両群から離脱してしまう。前方車から後続車に離脱情報が送信されたとしても、後続車が離脱情報を受信していなければ、前方車が車両群から離脱すると、後続車も前方車に追従して車両群から離脱してしまう。
【0005】
本発明の目的は、そのような混乱を避け、隊列走行状態からの離脱を円滑に行うように制御することができる車両群形成制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車両に搭載され、複数の車両で群を形成し、車両間で制御情報を伝送して隊列走行を行うための車両群形成制御装置であって、
自車を含んで形成されている隊列走行を継続するか、隊列走行から離脱するかを、群を形成する各車両の走行経路に基づいて判断する離脱判断手段と、
離脱判断手段によって隊列走行から離脱すると判断されるとき、他の車両に対し、離脱に先立って離脱を行うことを表す離脱信号を送信する送信手段と、
他の車両からの追従走行を解除したことを表す確認信号を受信する受信手段と、
前記離脱信号を送信した後、受信手段が確認信号を受信した後に、自車を前記群から離脱させる制御を行う走行制御手段とを含むことを特徴とする車両群形成制御装置である。
【0007】
本発明に従えば、複数の車両で群を形成して車両間で制御情報を伝送して隊列走行を行う車両には、車両群形成制御装置が搭載される。車両群形成制御装置には、離脱判断手段と、送信手段と、受信手段と、走行制御手段とが含まれる。離脱判断手段は、自車を含んで形成されている隊列走行を継続するか隊列走行から離脱するかを、群を形成する各車両の走行経路に基づいて判断する。送信手段は、離脱判断手段によって隊列走行から離脱すると判断されるとき、他の車両に対し、離脱に先立って離脱を行うことを表す離脱信号を送信する。受信手段は、他の車両からの追従走行を解除したことを表す確認信号を受信する。走行制御手段は、離脱信号を送信した後、受信手段が確認信号を受信した後に自車を群から離脱させる制御を行うので、自車が離脱するときの自車の走行制御を円滑に行うことができる。
【0008】
また本発明で、前記離脱判断手段によって隊列走行から離脱すると判断されるときに離脱信号を送信する他の車両とは、自車の直後に後続する車両であることを特徴とする。
【0009】
本発明に従えば、車両群から離脱しようとする車両は、その旨を表す離脱信号を自車の直後に後続する車両に送信する。離脱を行おうとする車両は、離脱信号を送信した後で確認信号を受信することによって、離脱信号が確実に自車の直後に後続する車両に伝達され、後続の車両は離脱に対する準備が行われていると確認することができ、離脱を円滑に行うことができる。
【0010】
また本発明で、前記走行制御手段は、前記離脱信号を送信した後、受信手段が自車の直後に後続する車両からの確認信号を受信した後に、自車を前記群から離脱させる制御を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、自車の直後に後続する車両が自車に追従して車両群から離脱するのを防ぐことができる。
【0012】
また本発明で、前記受信手段が前記群内の他の車両からの離脱信号を受信するとき、自車が前記他の車両に追従する走行を行うか否かを、自車の走行経路に基づいて判断する追従走行判断手段をさらに含み、
前記走行制御手段は、追従走行判断手段の判断結果に従って、自車が追従走行を行わないと判断されるとき、追従走行を解除するように制御することを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、受信手段が他の車両からの離脱信号を受信した後で、追従走行判断手段が追従走行を行うか否かを判断するのは、自車の走行経路に基づくので、判断が単純化され、直前の車両に追従して元の車両群から離脱するときのみ追従走行を継続させればよい。離脱信号を送信した車両が自車の直前の車両でない場合であって、自車も隊列から離脱する必要があるときには、追従走行判断手段の判断結果に従って追従走行を継続するか離脱するかを決めることができる。
【0014】
さらに本発明は、車両に搭載され、複数の車両で群を形成し、車両間で制御情報を伝送して隊列走行を行うための車両群形成制御装置であって、
隊列走行から離脱するとき、他の車両に対し、離脱に先立って離脱を行うことを表す離脱信号を送信する送信手段と、
他の車両からの追従走行を解除したことを表す確認信号を受信する受信手段と、
前記離脱信号を送信した後、受信手段が確認信号を受信した後に、自車を前記群から離脱させる制御を行う走行制御手段とを含むことを特徴とする車両群形成制御装置である。
【0015】
本発明に従えば、離脱信号を送信した車両は、他の車両から確認信号を受信してから、自車を群から離脱させる制御を行うので、自車の離脱に対して他車が追従走行するか否かを確認することができ、他車の追従の有無を考慮した円滑な離脱制御を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の基礎となる形態として、車両1〜5が群を形成して、道路6を隊列走行中に、たとえば車両3が隊列から離脱する状態を示す。車両3は車両1〜5の5台の車両で形成する隊列内で、先頭から3番目の車両であり、そのまま離脱すると後続の車両4,5も追従して車両群から離脱してしまう。本基礎形態では、車両3が離脱に先立って、群内の他の車両1,2,4,5に離脱することを表す離脱信号を送信し、そのような事態を避けている。
【0017】
図2は、本発明の各実施形態で各車両1〜5にそれぞれ搭載される車両群形成のための電気的構成を示す。車両群形成制御装置10は、各車両1〜5が、それぞれ円滑に隊列を形成し、また隊列から離脱するための制御を行うために、複数の電子制御ユニット(以下、「ECU」と略称する)を備える。通信制御ECU11は、車両群を形成する他の車両との間で制御情報などのデータ通信を行いながら、隊列走行に必要な情報を車両群内で伝送する。通信制御ECU11は、光通信機12を介して車両の前方に設けられる受光器13から光信号を受信し、車両の後方に設けられる発光器14から光信号を送信する。受光器13および発光器14を用いる光通信は、隊列中の前方車両と後続車両との間の制御情報の通信に用いられる。通信制御ECU11は、送信機15および受信機16を介して、他の車両または道路6の近傍に設けられるビーコン等のインフラ設備などとの間での通信も可能である。送信機15から送信される情報は、アンテナ17から電波として送出され、他の車両あるいはインフラ設備からの電波信号は、アンテナ17を介して受信機16に受信される。
【0018】
車両群形成制御装置10が隊列走行を継続するか、隊列から離脱するかは、たとえばナビゲーション装置18に予め設定される各車両の走行経路に基づいて判断される。図1の道路6が高速道路であり、隊列走行中の車両3が、道路6から他の道路に進路変更を行う必要があるインタチェンジなどに接近するとき、車両3に搭載される車両群形成制御装置10は、隊列走行からの離脱が必要と判断する。車速センサ19によって検出される車両の走行速度は、隊列からの離脱が必要か否かを判断するタイミングを決定するためにも使用される。
【0019】
車両群形成制御装置10によって各車両の実際の走行状態を制御するために、車両制御ECU20が設けられる。車両制御ECU20は、車両のエンジン、ブレーキ、ステアリングなどを含む走行装置21を制御する。隊列走行では、後続車両は自動的に運転され、前方車両との間の車間距離は独立して運転する場合よりも短縮されて、道路交通の混雑緩和などが図られている。追従走行を安全かつ確実に行うために、車両の前方にはミリ波レーダ22やCCDカメラ23などが設けられ、先行車両が存在する場合の車間距離の検出や、自車が先頭車両である場合の障害物検出などを行う。
【0020】
図3は、図1のような離脱車両から他の車両に対して離脱信号を送信するための車両群形成制御装置10の処理手順を示す。車両群形成制御装置10は、種々の処理をプログラムループによって、繰返して実行する。ステップa0までは、他の処理を行っており、ステップa1で車両群から離脱するか否かを判断する。離脱するか否かは、図2のナビゲーション装置18などに設定されている経路に従って判断される。離脱すると判断されるときには、ステップa2で、車両群内の他の車両、少なくとも前後の車両に対して離脱する趣旨の信号、すなわち離脱信号を送信する。離脱信号を送信してから、たとえば一定の時間経過後に、ステップa3で隊列走行から離脱する制御を行い、ステップa4で他の処理に移る。ステップa1で、車両群から離脱しないと判断されるときには、ステップa4にそのまま移って他の処理に移行する。
【0021】
図4は、本発明の実施の一形態としての動作状態を示す。本実施形態では、道路6を隊列走行している車両1〜5のうち、たとえば3番目の車両3が隊列から離脱する趣旨の離脱信号を他の車両、少なくとも前後の車両に送信し、他の車両から追従走行を解除した旨の信号を受信してから離脱を行う。各車両の車両群形成制御装置10は、図2の光通信機12および発光器14と、送信機15およびアンテナ17とで形成される送信手段30と、光通信機12および受光器13の組合わせと、受信機16およびアンテナ17の組合わせとで構成される受信手段31と、車両制御ECU20などで構成される離脱制御手段32とを制御する。
【0022】
図5は、図4の実施形態での制御手順を示す。ステップb0までは他の処理を行っており、ステップb1で車両群から離脱するか否かを判断する。離脱すると判断されるときには、ステップb2で車両群内の他の車両に対して離脱する趣旨を表す離脱信号を送信する。次にステップb3で、車両群内の他の車両から追従走行を解除した趣旨の信号を受信するか否かを判断すると、ステップb4に移り、自車をその車両群から離脱させる制御を離脱制御手段32によって行い、ステップb5で他の処理に移る。ステップb1で車両群から離脱しないと判断されるとき、またはステップb3で他の車両から追従走行を解除した趣旨の信号を受信しないと判断されるときには、ステップb6で他の処理に移る。車両群形成制御装置10は、一連の処理を繰返して行っており、ステップb1で車両群から離脱すると判断されてステップb2で離脱信号を送信した後、ステップb3で他の車両から追従走行を解除した趣旨の信号を受信しないために、ステップb6で他の処理に移った場合であっても、一定時間経過後に再びステップb0からの手順を繰返す。各車両の車両群形成制御装置10に故障などが生じていない限り、離脱が必要な車両は、離脱信号送信後、いずれ他の車両からの信号を受信して、車両群から離脱することができる。
【0023】
図6は、本発明の基礎となる他の形態で離脱する車両が、離脱に先立って自車の直前および直後に後続する車両のみに対して離脱信号を送信する状態を示す。たとえば隊列の3番目の車両3が離脱するとき、直後に後続する車両4に対してのみ離脱する趣旨の離脱信号を送信する。車両3が隊列から離脱するときに、その影響を最も大きく受ける車両は、直前の車両2と直後に後続する車両4とであるので、離脱に先立つ必要最小限の通信で、隊列からの離脱を円滑に行うことができる。
【0024】
図7は、図6に示す基礎形態での車両群形成制御装置10の処理手順を示す。ステップc0までは他の処理を行っており、ステップc1から車両群から離脱するか否かの判断を行う。この判断は、ナビゲーション装置18に設定されている経路などに基づいて、自動的に行われる。離脱すると判断されるときには、ステップc2で、車両群内で離脱する自車の直前の車両および直後に後続する車両、すなわち前後に隣接する車両のみに離脱する趣旨の信号を送信する。ステップc3では、たとえば一定時間経過後に、車両群が形成する隊列から離脱する制御を行い、ステップc4で他の処理に移行する。ステップc1で車両群から離脱しないと判断されるときも、ステップc4で他の処理に移行する。
【0025】
図8は、本発明の実施の他の形態として、隊列走行から離脱する車両3は、直後に後続する車両4に対してのみ離脱信号を送信し、直後に後続する車両4から追従走行を解除した旨の信号を受信してから離脱を行う状態を示す。
【0026】
図9は、図8の実施形態で車両群形成制御装置10の処理手順を示す。ステップd0までは他の処理を行っており、ステップd1で車両群から離脱するか否かを判断する。離脱すると判断されるときには、ステップd2で、車両群内で離脱する自車の直後に後続する車両のみに離脱趣旨の信号である離脱信号を送信する。次にステップd3で、車両群内で離脱する自車の直後に後続する車両から追従走行を解除した旨の信号を受信したか否かを判断する。受信したときには、ステップd4で、自車を前記車両群から離脱させる制御を、離脱制御手段32によって実行し、ステップd5で他の処理に移る。ステップd1で車両群から離脱しないと判断されるとき、またはステップd3で自車の直後に後続する車両から追従走行を解除した趣旨の信号を受信しないと判断されるときには、ステップd6で他の処理に移行する。
【0027】
図10は、本発明の基礎となるさらに他の形態として、複数の車両1〜5で群を形成し、群内の車両で制御情報を伝送し、隊列走行を行う車両の車両群形成制御装置10が群内の他の車両から離脱に先立って送信された離脱する趣旨の離脱信号を受信し、自車が離脱する車両に追従する走行を行うか否かを判断して、判断結果に基づいて追従走行の解除を制御する状態を示す。本基礎形態の車両群形成制御装置10は、受信手段31と、図2のナビゲーション装置18で構成される追従走行判断手段33と、図2の車両制御ECU20で構成される追従走行制御手段34を用いて処理を行う。
【0028】
図11は、図10の基礎形態の処理手順を示す。ステップe0までは他の処理を行い、ステップe1で車両群内の他の車両から離脱に先立って離脱する趣旨を表す離脱信号を受信する。ステップe2では、追従走行判断手段33であるナビゲーション装置18が、自車の走行経路に基づいて、追従走行を行うか否かを判断する。追従走行を行うと判断されるときには、ステップe3で、隊列から離脱する車両に対する追従走行を継続し、離脱する車両に追従して車両群から離れる。追従走行を行わないと判断されるときには、ステップe4で、追従状態を解除する。この場合、元の車両群としての隊列を再形成するか、新たに自車が先頭車両となる車両群を形成する。ステップe3またはステップe4の後は、ステップe5で他の処理に移行する。
【0029】
図12は、本発明の実施のさらに他の形態として、追従走行判断手段33の判断結果を送信手段30から離脱信号を送信した車両に対して送信する状態を示す。離脱信号を送信した車両は、他の車両からの応答を受信してから離脱制御を開始する。
【0030】
図13は、図12の実施形態での車両群形成制御装置10の処理手順を示す。ステップf0までは他の処理を行い、ステップf1で車両群内の他の車両から離脱に先立って離脱する趣旨を表す離脱信号を受信する。ステップf2では、離脱する車両に対する追従走行を行うか否かを、追従走行判断手段33によって判断する。追従走行を行うと判断されるときには、ステップf3で追従走行を継続し、ステップf4で追従走行を継続する趣旨の信号を離脱要望車両に送信する。ステップf2で追従走行を行わないと判断されるときには、ステップf5で追従走行を解除し、ステップf6で追従走行を解除する趣旨の信号を要望車両に送信する。ステップf4またはステップf6が終了すると、ステップf7で他の処理に移行する。
【0031】
以上の各実施形態では、5台の車両1〜5が道路6を走行している際に隊列を形成し、そのうちの3番目の車両3が離脱する場合について説明しているけれども、車両1〜5の台数やその隊列内での位置はあくまでも一例であって、他の台数や順番であっても同様に制御することができる。
【0032】
本発明の各実施形態では、たとえば道路6の分流地点等で、車両群から車両が離脱する場合、群内の他の車両に離脱する旨の信号を通信する。郡内では、先行車両に後続する車両は自動的に前方の車両の走行に追従するように制御されており、前方の車両が分流地点等で異なる方向へ走行すれば、後続する車両も追従してしまう。前方を走行する車両が離脱する場合に、後続する車両に対して隊列から離脱する旨の信号を送信することによって、後続車両は追従しないように制御することが可能となる。
【0033】
基礎となる一形態では、自車隊列から離脱する場合、離脱する前に離脱する旨の信号を群内の他の車両、特に前後の車両に送信するので、後続する車両などは、前方車両が離脱することを認識することができ、円滑に追従走行を解除することが可能となる。実施の一形態では、他の車両からの応答を待って自車の離脱を行うので、離脱する旨の信号を群内の他の車両に送信し、後続車などからの追従走行解除の確認を待って円滑に車両群から離脱することができる。
【0034】
また、基礎となる他の形態では、自車の直前の車両が車両群から離脱する場合に、直前の車両は離脱する旨の信号を自車に送信するので、その離脱信号を受信して、離脱する車両に対する追従走行を継続するか否かを判断する。同じ地点で自車も群から離脱するのであれば、そのまま追従走行を続ければよいので、隊列走行の機能を利用して円滑に群から離脱することも可能となる。また、実施の他の形態では、前方車両への追従走行に関する情報として、追従走行判断手段の判断結果である追従走行を行うか否かの情報を送信するので、実際に追従走行が解除されたことを示す信号、あるいは追従走行を行うことを示す信号を前方車両に送信することができる。前方車両は、後続車両の有無を知ることができ、離脱の制御を円滑に行うことができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、隊列から離脱する車両は、離脱信号を他の車両に対して送信して、確認信号を受信してから離脱するので、他の車両の隊列走行に与える影響を低減して、円滑な離脱を行うことができる。
【0036】
また本発明によれば、離脱を行う車両は、自車の直後に後続する車両に離脱信号を送信し、他の車両から確認信号を受信してから離脱するので、自車の直後に後続する車両を含む他の車両の離脱に対する準備を確認して円滑に隊列から離脱を行うことができる。
【0037】
また本発明によれば、隊列から離脱を行う車両があるときには、離脱に先立って離脱信号を送信し、自車の直後に後続する車両からの確認信号を受信した後に、自車を群から離脱させるので、車両群からの離脱の際に、自車の直後に後続する車両を誤って追従させないで、円滑に行うことができる。
【0038】
また本発明によれば、追従して離脱を行うか否かを判断するのは自車の走行経路に基づくので、自車も離脱すると判断すれば、追従走行によって自車も車両群から円滑に離脱することができる。
【0039】
さらに本発明によれば、車両群から離脱する車両は、他の車両が追従走行して離脱するか否かを確認信号を受信して知ることができるので、追従車両の有無に応じて円滑な離脱制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基礎となる形態の動作状態を示す簡略化した平面図である。
【図2】本発明の各実施形態で、各車両1〜5に搭載される車両群形成のための制御装置の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図1の基礎形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の一形態の動作状態を示す簡略化した平面図である。
【図5】図4の実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の基礎となる他の形態の動作状態を示す簡略化した平面図である。
【図7】図6の基礎形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の他の形態の動作状態を示す簡略化した平面図である。
【図9】図8の実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の基礎となるさらに他の形態の動作状態を示す簡略化した平面図である。
【図11】図10の基礎形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施のさらに他の形態の動作状態を示す簡略化した平面図である。
【図13】図12の実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1〜5 車両
6 道路
10 車両群形成制御装置
11 通信制御ECU
12 光通信機
13 受光器
14 発光器
15 送信機
16 受信機
17 アンテナ
18 ナビゲーション装置
20 車両制御ECU
21 走行装置
30 送信手段
31 受信手段
32 離脱制御手段
33 追従走行判断手段
34 追従走行制御手段

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、複数の車両で群を形成し、車両間で制御情報を伝送して隊列走行を行うための車両群形成制御装置であって、
    自車を含んで形成されている隊列走行を継続するか、隊列走行から離脱するかを、群を形成する各車両の走行経路に基づいて判断する離脱判断手段と、
    離脱判断手段によって隊列走行から離脱すると判断されるとき、他の車両に対し、離脱に先立って離脱を行うことを表す離脱信号を送信する送信手段と、
    他の車両からの追従走行を解除したことを表す確認信号を受信する受信手段と、
    前記離脱信号を送信した後、受信手段が確認信号を受信した後に、自車を前記群から離脱させる制御を行う走行制御手段とを含むことを特徴とする車両群形成制御装置。
  2. 前記離脱判断手段によって隊列走行から離脱すると判断されるときに離脱信号を送信する他の車両とは、自車の直後に後続する車両であることを特徴とする請求項1記載の車両群形成制御装置。
  3. 前記走行制御手段は、前記離脱信号を送信した後、受信手段が自車の直後に後続する車両からの確認信号を受信した後に、自車を前記群から離脱させる制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の車両群形成制御装置。
  4. 前記受信手段が前記群内の他の車両からの離脱信号を受信するとき、自車が前記他の車両に追従する走行を行うか否かを、自車の走行経路に基づいて判断する追従走行判断手段をさらに含み、
    前記走行制御手段は、追従走行判断手段の判断結果に従って、自車が追従走行を行わないと判断されるとき、追従走行を解除するように制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両群形成制御装置。
  5. 車両に搭載され、複数の車両で群を形成し、車両間で制御情報を伝送して隊列走行を行うための車両群形成制御装置であって、
    隊列走行から離脱するとき、他の車両に対し、離脱に先立って離脱を行うことを表す離脱信号を送信する送信手段と、
    他の車両からの追従走行を解除したことを表す確認信号を受信する受信手段と、
    前記離脱信号を送信した後、受信手段が確認信号を受信した後に、自車を前記群から離脱させる制御を行う走行制御手段とを含むことを特徴とする車両群形成制御装置。
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