JP3601976B2 - 排水処理方法および排水処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体工場や液晶工場から排出されるフッ素を含有する高濃度有機排水を微生物処理のみにて処理する排水処理方法および排水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水質汚濁防止法の観点からフッ素含有高濃度有機排水においてはフッ素や有機物を所定濃度になるまで処理する必要がある。
【0003】
従来、半導体工場等において、フッ素含有高濃度有機排水中のフッ素が50〜100ppmであることに加えて、有機物としてのTOC(トータル・オーガニック・カーボン(Total Organic Carbon))濃度が2000ppm以上の高濃度である場合には、次のようにして処理を行っている。
【0004】
最も、簡単な方法は、業者引き取りして、焼却処分する方法である。この場合、排水中の有機物は簡単に焼却処理できるが、排水中にフッ素が含まれているので、焼却後の排ガスに含まれるフッ素を化学的に薬品処理する必要がある。したがって、焼却設備に加えて、排ガス中のフッ素を処理する設備が必要になるから、処理システムが複雑になるだけでなく、イニシャルコストとランニングコストが相当かかる問題点がある。
【0005】
次に、もう1つの処理方法としては、フッ素含有高濃度有機排水を、焼却処分ではなく、排水処理する方法がある。この排水処理方法としては、最初に排水中のフッ素を化学的に処理してフッ素を除去し、続いて、排水を微生物処理できるまで希釈し、残存している排水中の有機物を処理する方法がある。また、順序は逆になるが、最初に、排水を微生物処理できるまで希釈して排水中の有機物を処理し、続いて排水中に残存しているフッ素を消石灰や炭酸カルシウム鉱物等で化学的に処理する方法もある。
【0006】
一方、処理対象の排水が、有機物を高濃度に含有していないが、有機物を数十ppm程度含有している有機物含有フッ素排水に対する排水処理装置としては、特願平5−4090号に記載の「フッ素含有有機性廃水の処理方法」や特開平6−343974号に記載の「排水処理装置および排水処理方法」がある。
【0007】
なお、ここでは、フッ素濃度が40〜100ppmであり、かつ、有機物としてのTOC濃度が2000〜3000ppmである排水を、フッ素含有高濃度有機排水と言い、フッ素濃度が30〜300ppmであり、かつ、有機物としてのTOC濃度が10〜30ppmである排水を有機物含有フッ素排水と言う。
【0008】
上記特開平5−4090号に記載の「フッ素含有有機性廃水の処理方法」と特開平6−343974号に記載の「排水処理装置および排水処理方法」は、どちらも、最初に化学処理し、フッ素を低減した後に、微生物によって有機物を生物処理するという内容である。また、両者の方法は、あくまでもTOCとしての有機物濃度が100ppm以下の低い排水を対象としている。
【0009】
より詳しくは、前者の方法では、図15に示すように、凝集沈殿槽219でフッ素含有有機性廃水に、水溶性カルシウム化合物を添加してフッ素カルシウムを生成させ、その後、フッ化カルシウムを凝集沈殿させる。次に、PH調整槽220で上澄液のPHを6.5〜7.0に調整した後、廃水を曝気槽221で微生物を固定化したペレットと接触させて曝気処理してBOD(化学的酸素要求量)成分を除去する。次いで、沈殿槽222に含まれている凝集槽で、廃水に凝集剤を添加し、上記ペレットから漏出した微生物と残存フッ素化合物とを共沈させて処理する。
【0010】
また、後者の方法では、図16に示すように、第1に、第1水槽301に炭酸カルシウム鉱物307を充填しておき、フッ素含有排水と炭酸カルシウム鉱物307とを化学的に反応させる。第2に、第2水槽302にも炭酸カルシウム鉱物307を充填しておき、それらに繁殖する微生物によって排水中の有機物を生物学的に処理する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、集積回路を製造する半導体工場においては、技術革新が日夜続けられており、新規の薬品の使用によって、従来とは性状の全く異なる排水が出現している。具体的には、AL(アルミニウム)配線エッチング後の後処理薬液として新規の薬品が開発された。この薬品を使用すると、排水中にフッ素と高濃度有機物が混合した状態で排出,排水される。
【0012】
上記薬品そのものは、フッ素化合物濃度として、約10000ppm程度、また有機物の指標としてのTOC濃度は248000ppm程度である。その薬品は純水によって100倍程度まで希釈されて排水される。すなわち、排水中のフッ素濃度として100ppm前後、有機物としてのTOC濃度として2000〜3000ppm程度の排水となる。
【0013】
このフッ素と高濃度有機物を含有している排水を処理する場合、前記した様に(1)業者引き取り案と(2)化学処理と生物処理による排水処理案の2案が考えられる。
【0014】
(1)の業者引き取り案は、焼却処分の上、さらに排ガス中のフッ素の化学的な薬品処理が必要で、それら処理設備のイニシャルコストとランニングコストがかかるという問題点がある。さらに、業者引き取り処理の場合、事業所から発生する廃棄物を削減しようとする時代において、事業所からの廃棄物の増大という問題も起こる。よって、事業所から発生する廃棄物量の増大を招くことなく、事業所内で簡単に自社処理できる処理案が求められている。
【0015】
一方、(2)案の化学処理と生物処理による排水処理方法は、廃棄物の削減が可能である。しかし、消石灰や炭酸力ルシウム等によってフッ素を化学処理することに加え、高濃度有機物に対しては活性汚泥法等による生物処理が必要である。有機物を高濃度に含有する排水を希釈して生物処理するこの方法も、処理設備が複雑であるばかりか、処理設備のイニシャルコストと、ブロワー、ポンプ等の電気代としてのランニングコストがかかるという問題がある。
【0016】
そこで、この発明の目的は、フッ素と有機物とを含有する排水を、薬品を使用することなく、微生物のみで処理でき、イニシャルコストおよびランニングコストを格段に低減できる排水処理方法および排水処理装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明の排水処理方法は、排水中のフッ素を微生物含有汚泥中の微生物によってその微生物含有汚泥中に濃縮し、
上記微生物含有汚泥を上記微生物含有汚泥を貯留した貯留槽から処理部へ連続的または間欠的に導入し、
上記微生物を嫌気部分と好気部分との間で移動させるステップを一回または複数回行って、排水中のフッ素を微生物で処理することを特徴としている。
【0018】
この請求項1の発明では、微生物が有するフッ素濃縮力によって、微生物含有汚泥中にフッ素を濃縮する。そして、微生物含有汚泥中にフッ素が濃縮された状態において、微生物含有汚泥を連続的または間欠的に次の処理部へ取り出す。こうして、被処理水中のフッ素を除去処理できる。したがって、消石灰や炭酸カルシウム等のカルシウム剤を用いることなく、簡単な設備と低いコストでフッ素を含有した排水を処理できる。しかも、この微生物が本来保有している有機物処理能力は健在である。したがって、排水中のフッ素と有機物の両方を処理できる。
【0019】
また、請求項1の発明では、上記微生物を嫌気部分から好気部分へ移動させるステップを一回または複数回行うので、微生物が持っているフッ素濃縮能力をより一層高めることができ、フッ素と有機物の両方を処理できる。
【0020】
この請求項1の発明では、微生物含有汚泥が持っているフッ素濃縮能力を、微生物含有汚泥を嫌気状態から好気状態に変化させて、格段に高めることができる。したがって、微生物のフッ素濃縮能力を増強して排水中のフッ素を効率的に処理できる。ここで、上記微生物は、フッ素を濃縮する能力を増強させたことに起因して、有機物処理能力が劣化することはない。なお、微生物含有汚泥を好気状態にしただけでは、フッ素を濃縮する能力が増加することはなく、微生物を嫌気状態から好気状態に変えることによって、この微生物のフッ素濃縮能力を増強することができるのである。
【0021】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、
上記複数回のステップの末端の好気部分に設置した膜分離装置で排水を濾過することを特徴としている。
【0022】
この請求項2の発明では、末端の好気部分に膜分離装置を設置しているので、好気部分の微生物濃度をMLSS(混合浮遊物質濃度)で10000ppm程度まで高めることができる。そして、上記膜分離装置を構成する限外濾過膜や精密濾過膜で処理水と微生物含有汚泥とを機械的に確実に分離できる。また、好気部分での微生物濃度が高いので、より多くフッ素を微生物含有汚泥内に貯留できる上に、高濃度有機物を希釈することなく効率的に処理できる。
【0023】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、
分離壁を境とする上部に配置された好気部分と、上記分離壁を境とする下部に配置された嫌気部分とで排水を処理することを特徴としている。
【0024】
この請求項3の発明では、分離壁を境にして、嫌気部分が下部に配置され、好気部分が上部に配置されているので、排水処理装置を立体的構造にでき、設置スペースを節約できる。
【0025】
また、好気部分に膜分離装置を設置すれば、この膜分離装置で濃縮した微生物含有汚泥を自然沈降の重力で下部に堆積させることができ、嫌気部分の微生物濃度を高めることができる。嫌気部分の微生物濃度を高めることは、微生物のフッ素濃縮能力を増強する1ステップとなる。前記したように、微生物含有汚泥は、嫌気状態ではフッ素を濃縮しないが、充分な嫌気状態を経て、その後、充分な好気状態になった時点でフッ素を濃縮するのである。
【0026】
また、請求項4の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、
上記排水に生物系余剰汚泥を混合して上記排水を微生物で処理することを特徴としている。
【0027】
この請求項4の発明では、微生物の繁殖に必要なリンを、リンを含有している生物系余剰汚泥(微生物を含む)から補給できて、汚泥中の微生物の繁殖を高めることができる。また、微生物処理を行う水槽内での微生物濃度を高めて空気を遮断すれば、容易に嫌気状態を維持できる。
【0028】
すなわち、生物系余剰汚泥を、微生物処理を行う水槽内に投入することによって、嫌気部での微生物濃度を上げて充分な嫌気状態を維持し、その後、好気部での充分な好気状態を維持し、高濃度微生物含有汚泥内にフッ素を濃縮するのである。
【0029】
また、請求項5の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、
最終ステップで、上記好気部の微生物含有汚泥を上記嫌気部に返送することを特徴としている。
【0030】
この請求項5の発明では、最終ステップで、好気部の微生物含有汚泥を嫌気部に返送し循環させるので、微生物含有汚泥が嫌気状態の嫌気部と好気状態の好気部を通過することによって,フッ素濃縮能力が増大する。
【0031】
また、上記返送による循環によって、嫌気部の微生物濃度と好気部の微生物濃度を均一化でき、全体としての微生物含有汚泥が高濃度化して、処理効率が向上する。なお、上記返送による循環を行わない場合には、好気部に膜分離装置を設置したときに、この膜分離装置から処理水のみが排出され、好気部の微生物濃度が上昇して、好気部の微生物濃度と嫌気部の微生物濃度との濃度バランスがくずれてしまう。
【0032】
また、請求項6の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、
微生物を嫌気部と好気部とに交互に循環させることによって、上記微生物を培養することを特徴としている。
【0033】
この請求項6の発明では、微生物を嫌気部と好気部とに交互に循環させることによって、微生物のフッ素濃縮能力を高めることができ、排水中のフッ素を効率良く除去できる。
【0034】
また、請求項7の発明は、排水中のフッ素を微生物含有汚泥中の微生物によって、その微生物含有汚泥中に濃縮する濃縮手段を備えたことを特徴としている。
【0035】
この請求項7の発明では、上記濃縮手段により、微生物含有汚泥中に排水中のフッ素を濃縮し、被処理水中のフッ素を除去処理できる。したがって、排水中のフッ素を、薬品を使用することなく、微生物のみで処理でき、イニシャルコストおよびランニングコストを格段に低減できる。
【0036】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の排水処理装置において、
上記濃縮手段は、
上記微生物を嫌気部と好気部との間を移動させるステップを一回または複数回行う処理手段を備えたことを特徴としている。
【0037】
この請求項8の発明では、微生物を嫌気部から好気部へ移動させるステップを行うから、微生物によるフッ素濃縮能力を高めることができ、排水中のフッ素を一層効率良く処理できる。
【0038】
また、請求項9の発明は、請求項7または8に記載の排水処理装置において、
微生物処理末端の好気部に液中膜で構成した膜分離装置を配置したことを特徴としている。
【0039】
この請求項9の発明では、上記液中膜で構成した膜分離装置によって、好気部の微生物濃度を高めることができ、かつ、処理水と微生物含有汚泥とを機械的に確実に分離できる。また、上記膜分離装置を液中膜で構成したから、膜分離装置を水槽の中に設置でき設置スペースを節約できる。また、上記液中膜は空気洗浄によって洗浄でき、保守が容易である。
【0040】
また、請求項10の発明は、請求項7に記載の排水処理装置において、
上記濃縮手段は、
上部の好気部と下部の嫌気部とが分離壁で境を接している処理槽を備えたことを特徴としている。
【0041】
この請求項10の発明では、上記分離壁を境にして、下部に嫌気部、上部に好気部を配置しているので、立体構造による省スペース化を図れる。また、好気部から嫌気部へ微生物を自然沈降させることで、嫌気部の微生物濃度を高め、充分な嫌気状態の後に微生物を好気状態にして、微生物のフッ素濃縮能力の増強を図れる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0043】
〔第1の実施の形態〕
図1に、この発明の第1の実施形態としての排水処理装置を示す。この排水処理装置は、水中撹拌機2Aを有する生物系余剰汚泥槽9と、嫌気槽1と好気槽4を有する主処理槽30と、フッ素濃縮汚泥槽15を備える。
【0044】
この排水処理装置は、フッ素と高濃度有機物とを含有しているフッ素含有高濃度有機排水が流入配管3から上記主処理槽30の嫌気槽1に導入される。
【0045】
一方、生物系余剰汚泥は、余剰汚泥配管11を経由して、水中撹拌機2Aが設置されている生物余剰汚泥槽9に導入される。この生物余剰汚泥槽9に導入された生物系余剰汚泥は、水中撹拌機2Aによって撹拌された後、生物系余剰汚泥ポンプ10によって移送配管12を経て嫌気槽1に導入される。上記生物系余剰汚泥槽9は、水中撹拌機2Aでもって汚泥を撹拌することによって、水質を均一化し、かつ嫌気状態を維持する。また、上記嫌気槽1に配置された水中撹拌機2Bもまた、嫌気槽1内の水質を均一化し、かつ嫌気状態を維持する。生物系余剰汚泥槽9および嫌気槽1には空気を槽内に導入する装置が無く、嫌気状態が維持されている。
【0046】
上記主処理槽30の嫌気槽1に流入したフッ素含有高濃度有機排水は、すでに嫌気性に調整されている生物系余剰汚泥と混合されて、嫌気槽1で嫌気的に処理される。
【0047】
この嫌気槽1におけるフッ素含有高濃度有機排水単独の滞留時間は、4日以上が望ましいが、絶対条件ではない。すなわち、基本的には、フッ素含有高濃度有機排水中のフッ素濃度と有機物濃度によって決定するべき内容である。より詳しくは、上記滞留時間は、嫌気槽1における微生物濃度(MLSS),投入される生物系余剰汚泥濃度,排水の水温をも考慮して設定される。フッ素濃度が低ければ滞留時間を短く設定する。このフッ素濃度に比べれば、有機物濃度の高低は滞留時間の設定に対する影響が小さい。
【0048】
次に、排水は、嫌気槽1に隣接していて嫌気槽1の下部で連通している好気槽4に流入する。この好気槽4は、液中タイプの分離膜7と、この分離膜7の下側の散気管5Aを有する。この散気管5Aにはブロワ−6から空気が供給されるようになっている。そして、散気管5Aが吐出する空気は、分離膜7を空気洗浄する。
【0049】
また、散気管5Aから吐出する空気は、好気槽4を好気性に維持すると同時に槽内の撹拌のためにも役立つ。液中膜で構成される分離膜7としては、具体的には限外濾過膜や精密濾過膜があげられる。
【0050】
好気槽4で好気的に処理された排水は、分離膜7で処理水と汚泥が分離されて、処理水のみが処理水ポンプ8からバルブ23を経て槽外に流出する。分離膜7の働きによって、微生物含有汚泥は、ポンプ8,バルブ23の系統から一切流失しないので、水質は比較的安定している。分離膜7の穴径は0.1〜0.3ミクロン程度であり、細菌等の微生物は分離膜7を通過できない。この好気槽4におけるフッ素含有高濃度有機排水単独の滞留時間は、4日以上が望ましいが、嫌気槽1と同様絶対的条件ではない。
【0051】
生物系余剰汚泥中の微生物は、嫌気槽1と好気槽4を通過することによって、微生物中へのフッ素濃縮能力が向上して排水中のフッ素を濃縮処理することができる。したがって、排水中の高濃度有機物の処理は当然として、微生物含有汚泥中にフッ素を濃縮することができる。このフッ素が濃縮された微生物含有汚泥を主処理槽30から分離することによって、結果として、排水中の高濃度有機物とフッ素の両方を処理することができる。
【0052】
そして、嫌気槽1には、時間の経過とともに生物系余剰汚泥が導入されてくるので、嫌気槽1と好気槽4の微生物濃度は上昇してくる。微生物濃度としてのMLSS(ミックスト・リカー・サスペンディッド・ソリッド)が10000ppmまで上昇したときに、処理水ポンプ8の吐出量をバルブ23でもって少なくして、水位上昇させ、好気槽4からスラリー汚泥(微生物)を自動的にフッ素濃縮汚泥槽15に流入させる。
【0053】
好気槽4からのスラリー汚泥は、フッ素を濃縮している微生物の集合体である。したがって、上記好気槽4からのスラリー汚泥をフッ素濃縮汚泥槽15に流入させることによって、排水中のフッ素が微生物含有汚泥によって濃縮され、排水中のフッ素が除去されることとなる。したがって、従来のフッ素処理におけるフッ化カルシウムとしての化学反応ではなく、生物物理学的に微生物体内へフッ素を濃縮し、このフッ素を濃縮した微生物を含有した汚泥をフッ素濃縮汚泥槽15へ移動することによって、排水中のフッ素を除去処理できる。
【0054】
微生物含有汚泥のフッ素濃縮汚泥槽15への移動は連続的でも間欠でもよいが、処理の観点からすれば、システムの安定性から判断して連続的の方がよい。すなわち、嫌気槽1に生物系余剰汚泥を連続的に投入して、微生物含有汚泥にフッ素を濃縮し、このフッ素を濃縮した微生物含有汚泥を主水槽30から連続的に取り出して、フッ素含有高濃度有機排水からフッ素を除去できる。
【0055】
生物系余剰汚泥は、嫌気槽1と好気槽4を通過することによって、しだいにフッ素濃縮能力が増加する。そして、排水中の有機物を処理することによって発生した微生物含有汚泥は、処理排水中のフッ素を微生物含有汚泥中に濃縮しながら、フッ素濃縮汚泥槽15に流入して、排水からフッ素を除去処理する。
【0056】
フッ素濃縮汚泥槽15へ移動したスラリー汚泥は、フィルタープレス用ポンプ16によって、フィルタープレス17に導入されて脱水処理される。
【0057】
なお、図2(a)に、フッ素濃度が通常濃度(80ppm程度)の場合での、各槽での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気槽1での滞留日数を4日とし、続く好気槽4での滞留日数を4日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気槽4,嫌気槽1共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0058】
次に、図2(b)に、フッ素濃度が低濃度(40ppm程度)の場合での各槽での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気槽1での滞留日数を3日とし、続く好気槽4での滞留日数を3日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気槽4,嫌気槽1共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0059】
〔第2の実施の形態〕
次に、図3に本発明の第2実施形態としての排水処理装置を示す。この排水処理装置は、次の(1)の点だけが前述の第1実施形態と異なる。
【0060】
(1) 好気槽4の上部に循環ポンプ13を付加し、循環配管14によって、好気槽4のスラリー汚泥を嫌気槽1に返送できる構成としている。
【0061】
したがって、この第2実施形態では、第1実施形態と異なる点を重点的に説明する。
【0062】
この第2実施形態では、好気槽4の上部に配置した循環ポンプ13と循環配管14によって、好気槽4のスラリー汚泥(微生物)を嫌気槽1に返送できる。したがって、微生物含有汚泥は嫌気槽1と好気槽4の間を循環する。したがって、上記微生物含有汚泥に含まれる同一の微生物が嫌気状態の嫌気槽1と好気状態の好気槽4の間を移動する。このことによって、上記微生物が有するフッ素濃縮能力が図1の第1実施形態よりも向上する。したがって、この第2実施形態の方が、第1実施形態よりも、排水中のフッ素除去率が高いことになる。
【0063】
微生物含有汚泥中の微生物を好気状態と嫌気状態とに循環させることによって、好気状態における上記微生物のフッ素濃縮能力を向上させることができることが実験で確かめられた。
【0064】
また、この第2実施形態では、循環設備としての循環ポンプ13を有しているので、嫌気槽1と好気槽4の微生物濃度を均一化でき、全体として高濃度となる。同時に、上記微生物含有汚泥は、嫌気槽1と好気槽4の間を循環させられて、フッ素の濃縮能力が増加し、排水処理システム全体として有機物とフッ素に対する処理能力が向上する。
【0065】
なお、図4(a)に、フッ素濃度が通常濃度(80ppm程度)でTOC濃度が通常濃度(2500ppm程度)の場合での、各槽での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気槽1での滞留日数を4日とし、続く好気槽4での滞留日数を4日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気槽4,嫌気槽1共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0066】
次に、図4(b)に、フッ素濃度が低濃度(40ppm程度)でTOC濃度が通常濃度(2500ppm程度)の場合での各槽での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気槽1での滞留日数を3日とし、続く好気槽4での滞留日数を3日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気槽4,嫌気槽1共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0067】
〔第3の実施の形態〕
次に、図5に、この発明の第3実施形態の排水処理装置を示す。この第3実施形態は、第1実施形態の主処理槽30に替えて、主処理槽50を備えた点だけが、前述の第1実施形態と異なっている。したがって、この第3実施形態は、第1実施形態と異なる点だけを重点的に説明する。
【0068】
上記主処理槽50は、上部の好気部54と下部の嫌気部51とで構成されている。この好気部54と嫌気部51は分離壁68で境を接している。この分離壁68は、主処理槽50の内壁の上下方向の略中央に一周にわたって固定されており、水平方向内方に向かって先細になっている。
【0069】
上記嫌気部51は底部近傍に水中撹拌機52を有している。そして、好気部54は、分離壁68近傍で水平方向に延在している散気管55と、この散気管55の上に配置された分離膜57を有している。散気管55はブロワ-56に連結されている。一方、分離膜57の上部は、配管で槽外の処理水ポンプ58,バルブ23に連結されている。
【0070】
この実施形態では、流入配管3からのフッ素含有高濃度有機排水が主処理槽50の嫌気部51の底部に導入され、生物系余剰汚泥槽9から生物系余剰汚泥が移送配管12を経由して主処理槽50の嫌気部51の底部に導入される。
【0071】
そして、この嫌気部51の底部で、水中撹拌機52によって上記排水と上記生物系余剰汚泥とが撹拌される。そして、嫌気部51では排水が嫌気処理され、好気部54では排水が好気処理される。
【0072】
この実施形態では、図5に示すように、好気部54と嫌気部51の周囲の境に分離壁68を配置することによって、好気部54内の散気管55による上昇水流が、下部の嫌気部51に影響を及ぼさないようにしている。
【0073】
この第3実施形態は、嫌気部51を好気部54の下に配置したから、重力を利用して、好気部54から嫌気部51に微生物を下降させることができる。したがって、第1実施形態の嫌気槽1に比べて、嫌気部51の微生物濃度を高めることができる。嫌気部51での微生物濃度が高まれば、微生物含有汚泥が充分嫌気状態になる。微生物含有汚泥は嫌気状態では排水中のフッ素を濃縮しないが、充分な嫌気状態を経た微生物含有汚泥は、つぎの好気状態に至ったときには、フッ素を濃縮する能力が向上する。
【0074】
また、嫌気部51と好気部54を上下に立体的に配置したから、第1実施形態に比べて設置面積を小さくすることができる。
【0075】
なお、好気部54と嫌気部51の微生物濃度が高いほど、好気部54の好気状態と嫌気部51の嫌気状態がより明確になる。その理由は、嫌気部51での微生物濃度が低い場合には、微生物によって排水中の酸素が消費されずに残存する場合があるが、微生物濃度が高い場合には、排水中の酸素が消費されて必ず嫌気性となり、嫌気状態が明確になるからである。一方、好気部54では常に空気中の酸素が散気管55から供給されているから、常に好気状態になっている。好気部54の好気状態と嫌気部51の嫌気状態がより明確となる具体的濃度は微生物濃度として、MLSSで6000ppm以上である。
【0076】
なお、図6(a)に、フッ素濃度が通常濃度(80ppm程度)でTOC濃度が通常濃度(2500ppm程度)の場合での、各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気部51での滞留日数を4日とし、続く好気部54での滞留日数を4日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部54,嫌気部51共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0077】
次に、図6(b)に、フッ素濃度が低濃度(40ppm程度)でTOC濃度が通常濃度(2500ppm程度)の場合での各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気部51での滞留日数を3日とし、続く好気部54での滞留日数を3日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部54,嫌気槽51共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0078】
〔第4の実施の形態〕
次に、図7にこの発明の第4実施形態としての排水処理装置を示す。この排水処理装置は、好気部54から嫌気部51の底部に至る循環配管64を有している点だけが前述の第3実施形態と異なる点である。したがって、この第4実施形態では、第3実施形態と異なる点を重点的に説明する。
【0079】
上記循環配管64には循環ポンプ63が設けられ、循環ポンプ63の駆動によって、好気部54のスラリー汚泥を循環配管64を経由して嫌気部51の底部に返送できる。
【0080】
したがって、この第4実施形態では、微生物は嫌気部51と好気部54の間を循環する。したがって、同一の微生物が嫌気状態の嫌気部51と好気状態の好気部54との間を移動する。このことによって、微生物によるフッ素濃縮能力を、前述の第3実施形態よりも向上させることができる。したがって、この第4実施形態によれば、第3実施形態よりも排水中のフッ素除去率を高くできる。また、上記微生物の循環によって、好気部54での微生物濃度と嫌気部51での微生物濃度を均一化できる。
【0081】
なお、図8(a)に、フッ素濃度が通常濃度(80ppm程度)でTOC濃度が通常濃度(2500ppm程度)の場合での、各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気部51での滞留日数を4日とし、続く好気部54での滞留日数を4日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部54,嫌気部51共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0082】
次に、図8(b)に、フッ素濃度が低濃度(40ppm程度)でTOC濃度が通常濃度(2500ppm程度)の場合での各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、嫌気部51での滞留日数を3日とし、続く好気部54での滞留日数を3日とし、続くフッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部54,嫌気部51共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0083】
〔第5の実施の形態〕
次に、図9に、この発明の第5実施形態としての排水処理装置を示す。この排水処理装置は、先述の第3実施形態の主処理槽50に替えて、3段構造の主処理槽70を備えた点だけが第3実施形態と異なる。したがって、この主処理槽70に関して重点的に説明する。
【0084】
この主処理槽70は、第1室71と第2室72と第3室73で構成されている。第1室71に隣接して第2室72が在り、第2室72に隣接して第3室73がある。
【0085】
上記第1室71は下側の第1嫌気部71aと上側の第1好気部71bからなる。第1嫌気部71aと第1好気部71bとは上下方向の略中央で側壁に固定された分離壁75aで境を接している。この分離壁75aは、水平方向内方に向かって先細になっている。上記第1嫌気部71aの底には、水中撹拌機52aが配置されている。また、上記第1好気部71bの底近傍には散気管77aが配置されている。この散気管77aは分離壁75aに対して上下方向に対向しており、ブロワ−85に接続されている。
【0086】
上記第2室72は、第2嫌気部72aと第2好気部72bからなる。第2嫌気部72aと第2好気部72bとは上下方向の略中央で側壁に固定された分離壁75bで境を接している。この分離壁75bは、水平方向内方に向かって先細になっている。第2嫌気部72aの底には、水中撹拌機52bが配置されている。また、第2好気部72bの底近傍には散気管77bが配置されている。この散気管77bは分離突起75bに対して上下方向に対向しており、ブロワ−85に接続されている。
【0087】
上記第3室73は、下側の第3嫌気部73aと上側の第3好気部73bからなる。第3嫌気部73aと第3好気部73bとは上下方向の略中央で側壁に固定された分離壁75cで境を接している。この分離突起75cは、水平方向内方に向かって先細になっている。第3嫌気部73aの底には、水中撹拌機52cが配置されている。また、第3好気部73bの底近傍には散気管77cが配置されている。この散気管77cは分離壁75cに近接して配置されており、ブロワ−85に接続されている。そして、散気管77cの上に所定隙間を隔てて分離膜78が配置されている。この分離膜78の上部は配管でポンプ80,バルブ81に接続されている。
【0088】
そして、第1室71と次の第2室72とを区切る壁82の上部分に、第1室71と第2室72とを連通させる連通穴82aが形成されている。また、第2室72と次の第3室73とを区切る壁83の最下部分に、第2室72と第3室73とを連通させる連通穴83aが形成されている。
【0089】
この第5実施形態では、まず、流入配管3からのフッ素含有高濃度有機排水が主処理槽70の第1嫌気部71aに導入され、生物系余剰汚泥槽9からの生物余剰汚泥が移送配管12を経由して上記第1嫌気部71aに導入される。そして、この第1嫌気部71aの底部で、水中撹拌機52aによって上記排水と上記生物余剰汚泥とが撹拌される。そして、第1嫌気部71aでは排水が嫌気処理される。また、この第1嫌気部71aから上の第1好気部71bに移動した排水は、好気処理される。次に、排水は連通穴82aを通って第1好気部71bから第2好気部72bに移動する。排水は、この第2好気部72bで好気処理されて下方の第2嫌気部72aに移動する。そして、この第2嫌気部72aで嫌気処理された排水は、連通穴83aを通って第3嫌気部73aに移り、嫌気処理される。そして、この第3嫌気部73aで嫌気処理された排水は、次に、上方の第3好気部73bに至り、好気処理される。そして、この第3好気部73bでは、分離膜78で濾過した排水をポンプ80でくみ上げてバルブ81を経由して処理水として取り出す。
【0090】
一方、第3嫌気部73aの水位レベル近傍からは、導入管88を経由してスラリー汚泥がフッ素濃縮汚泥槽15に導入される。このフッ素濃縮汚泥槽15に導入されたスラリー汚泥は、微生物の働きによってフッ素がさらに濃縮される。そして、このフッ素濃縮汚泥槽15でフッ素が濃縮されたスラリー汚泥は、次に、フィルタープレス17に導入されて、脱水される。
【0091】
この第5実施形態によれば、順次、第1嫌気部71a,第1好気部71b,第2好気部72b,第2嫌気部72a,第3嫌気部73a,第3好気部73bに上記排水と汚泥が移動する。したがって、上記汚泥が含有する微生物を嫌気部から好気部に移動させるステップを複数回行えるので、上記微生物のフッ素濃縮能力を確実に高めることができる。したがって、この第5実施形態は、排水の水質の濃度が特に高い排水に適合する。すなわち、処理すべき排水の水質が高い場合には、この排水を特に確実に処理する必要があるから、この第5実施形態のように、微生物含有汚泥を嫌気部から好気部に移動させるステップを複数回実行することが望ましい。この第5実施形態では、排水中の有機物の処理能力だけでなく、フッ素濃縮能力が増加して、排水中のフッ素をより効率的に処理できる。
【0092】
次に、図10に、フッ素濃度が高濃度(160ppm程度)でTOC濃度が高濃度(4000ppm程度)の場合での、各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、第1嫌気部71aでの滞留日数を2日とし、第1好気部71bでの滞留日数を2日とし、続く第2好気部72bでの滞留日数を2日とし、第2嫌気部72aでの滞留日数を2日とした。また、第3嫌気部73aでの滞留日数を4日とし、第3好気部73bでの滞留日数を4日とし、フッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部,嫌気部共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。次に、図11に、フッ素濃度が普通(80ppm程度)でTOC濃度が高濃度(4000ppm程度)の場合での各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、第1嫌気部71aでの滞留日数を2日とし、第1好気部71bでの滞留日数を2日とし、続く第2好気部72bでの滞留日数を2日とし、第2嫌気部72aでの滞留日数を2日とした。また、第3嫌気部73aでの滞留日数を3日とし、第3好気部73bでの滞留日数を3日とし、フッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部,嫌気部共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0093】
〔第6の実施の形態〕
次に、図12に、この発明の第6の実施の形態としての排水処理装置を示す。この排水処理装置は、第3好気部73bから第1嫌気部71aの底にスラリー汚泥を返送する循環配管90を付加した点だけが、前述の第5の実施の形態と異なる。したがって、この点を重点的に説明する。
【0094】
この第6実施形態では、主処理槽70における処理末端である第3好気部73bから処理始端である第1嫌気部71aにスラリー汚泥を循環ポンプ13にて、返送している。したがって、この第6実施形態では、同一の微生物が嫌気状態から好気状態に移動する回数を第5実施形態よりも一層増大させることができる。このため、この第6実施形態では、第5実施形態に比べて、上記微生物のフッ素濃縮能力が向上し、排水中のフッ素を除去する率が高くなる。ちなみに、上記第1〜第6実施形態の内では、この第6実施形態が、フッ素の処理能力と有機物の処理能力が最も高い。
【0095】
次に、図13に、フッ素濃度が高濃度(160ppm程度)でTOC濃度が高濃度(4000ppm程度)の場合での、各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、第1嫌気部71aでの滞留日数を2日とし、第1好気部71bでの滞留日数を2日とし、続く第2好気部72bでの滞留日数を2日とし、第2嫌気部72aでの滞留日数を2日とした。また、第3嫌気部73aでの滞留日数を4日とし、第3好気部73bでの滞留日数を4日とし、フッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部,嫌気部共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。次に、図14に、フッ素濃度が普通(80ppm程度)でTOC濃度が高濃度(4000ppm程度)の場合での各部での滞留日数の一例を示す。このケースでは、第1嫌気部71aでの滞留日数を2日とし、第1好気部71bでの滞留日数を2日とし、続く第2好気部72bでの滞留日数を2日とし、第2嫌気部72aでの滞留日数を2日とした。また、第3嫌気部73aでの滞留日数を3日とし、第3好気部73bでの滞留日数を3日とし、フッ素濃縮汚泥槽15での滞留日数を3日とした。また、この例では、好気部,嫌気部共にMLSS濃度を10000ppm以上にした。
【0096】
<実験例>
次に、上記第6実施形態の排水処理装置を用いた排水処理の具体的な実験例について述べる。ここで、用いた排水処理装置は、図11に示す排水処理装置と同一構造を有する排水処理装置であり、第1好気部71b,第2好気部72bの容積を約50m3とし、第3好気部73bの容積を約100m3とし、第1嫌気部71a,第2嫌気部72bの容積を50m3とし、第3嫌気部73aの容積を約100m3とし、生物系余剰汚泥槽9の容積を40m3とし、フッ素濃縮汚泥槽15の容積を30m3とした。
【0097】
上記排水処理装置を用いて、PHが7.6、フッ素濃度が86ppm、TOC濃度が2600ppmであるフッ素含有高濃度有機排水の処理を、化学的処理は一切せずに微生物処理のみで行った。その結果、処理水のPHを7.4にし、フッ素濃度を5ppm(処理前の約17分の1)にし、TOC濃度を25ppm(処理前の約100分の1)にすることができた。
【0098】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の排水処理方法は、微生物が有するフッ素濃縮力によって、微生物含有汚泥中にフッ素を濃縮する。そして、微生物含有汚泥中にフッ素が濃縮された状態において、微生物含有汚泥を連続的または間欠的に次の処理槽へ導入する。こうして、被処理水中のフッ素を除去処理できる。したがって、消石灰や炭酸カルシウム鉱物等のカルシウム剤を用いることなく、簡単な設備と低いコストでフッ素を含有した排水を処理できる。しかも、この微生物が本来保有している有機物処理能力は健在である。したがって、排水中のフッ素と有機物の両方を処理できる。
【0099】
また、請求項1の発明は、上記微生物を嫌気部分から好気部分へ移動させるステップを一回または複数回行うので、微生物が持っているフッ素濃縮能力をより一層高めることができ、フッ素と有機物の両方を処理できる。
【0100】
この請求項1の発明では、微生物含有汚泥が持っているフッ素濃縮能力を、微生物含有汚泥を嫌気状態から好気状態に変化させて、格段に高めることができる。したがって、微生物のフッ素濃縮能力を増強して排水中のフッ素を効率的に処理できる。ここで、上記微生物は、フッ素を濃縮する能力を増強させたことに起因して、有機物処理能力が劣化することはない。
【0101】
また、請求項2の発明は、末端の好気部分に膜分離装置を設置しているので、好気部分の微生物濃度をMLSS(混合浮遊物質濃度)で10000ppm程度まで高めることができる。そして、上記膜分離装置を構成する限外濾過膜や精密濾過膜で処理水と微生物含有汚泥とを機械的に確実に分離できる。また、好気部分での微生物濃度が高いので、より多くフッ素を微生物含有汚泥内に貯留できる上に、高濃度有機物を希釈することなく効率的に処理できる。
【0102】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、分離壁を境にして、嫌気部分が下部に配置され、好気部分が上部に配置されているので、排水処理装置を立体的構造にでき、設置スペースを節約できる。また、好気部分に膜分離装置を設置すれば、この膜分離装置で濃縮した微生物含有汚泥を自然沈降の重力で下部に堆積させることができ、嫌気部分の微生物濃度を高めることができる。嫌気部分の微生物濃度を高めることは、微生物のフッ素濃縮能力を増強する1ステップとなる。前記したように、微生物含有汚泥は、嫌気状態ではフッ素を濃縮しないが、充分な嫌気状態を経て、その後、充分な好気状態になった時点でフッ素を濃縮するのである。
【0103】
また、請求項4の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、上記排水に生物系余剰汚泥を混合して上記排水を微生物で処理する。この請求項4の発明では、微生物の繁殖に必要なリンを、リンを含有している生物系余剰汚泥(微生物を含む)から補給できて、汚泥中の微生物の繁殖を高めることができる。また、微生物処理を行う水槽内での微生物濃度を高めて空気を遮断すれば、容易に嫌気状態を維持できる。つまり、生物系余剰汚泥を、微生物処理を行う水槽内に投入することによって、嫌気部での微生物濃度を上げて充分な嫌気状態を維持し、その後、好気部での充分な好気状態を維持し、高濃度微生物含有汚泥内にフッ素を濃縮するのである。
【0104】
また、請求項5の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、最終ステップで、上記好気部の微生物含有汚泥を上記嫌気部に返送する。この請求項5の発明では、最終ステップで、好気部の微生物含有汚泥を嫌気部に返送し循環させるので、微生物含有汚泥が嫌気状態の嫌気部と好気状態の好気部を通過することによって、フッ素濃縮能力が増大する。
【0105】
また、上記返送による循環によって、嫌気部の微生物濃度と好気部の微生物濃度を均一化でき、全体としての微生物含有汚泥が高濃度化して、処理効率が向上する。なお、上記返送による循環を行わない場合には、好気部に膜分離装置を設置したときに、この膜分離装置から処理水のみが排出され、好気部の微生物濃度が上昇して、好気部の微生物濃度と嫌気部の微生物濃度との濃度バランスがくずれてしまう。
【0106】
また、請求項6の発明は、請求項1に記載の排水処理方法において、微生物を嫌気部と好気部とに交互に循環させることによって、微生物のフッ素濃縮能力を高めることができ、排水中のフッ素を効率良く除去できる。
【0107】
また、請求項7の発明は、濃縮手段により、微生物含有汚泥中に排水中のフッ素を濃縮し、被処理水中のフッ素を除去処理できる。したがって、排水中のフッ素を、薬品を使用することなく、微生物のみで処理でき、イニシャルコストおよびランニングコストを格段に低減できる。
【0108】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の排水処理装置において、上記濃縮手段は、上記微生物を嫌気部と好気部との間を移動させるステップを一回または複数回行う処理手段を備えた。この請求項8の発明では、微生物を嫌気部から好気部へ移動させるステップを行うから、微生物によるフッ素濃縮能力を高めることができ、排水中のフッ素を一層効率良く処理できる。
【0109】
また、請求項9の発明は、請求項7または8に記載の排水処理装置において、微生物処理末端の好気部に液中膜で構成した膜分離装置を配置した。この請求項9の発明では、上記液中膜で構成した膜分離装置によって、好気部の微生物濃度を高めることができ、かつ、処理水と微生物含有汚泥とを機械的に確実に分離できる。また、上記膜分離装置を液中膜で構成したから、膜分離装置を水槽の中に設置でき設置スペースを節約できる。また、上記液中膜は空気洗浄によって洗浄でき、保守が容易である。
【0110】
また、請求項10の発明は、請求項7に記載の排水処理装置において、上記濃縮手段は、上部の好気部と下部の嫌気部とが分離壁で境を接している処理槽を備えた。この請求項11の発明では、上記分離壁を境にして、下部に嫌気部を配置し、上部に好気部を配置しているので、立体構造による省スペース化を図れる。また、好気部から嫌気部へ微生物を自然沈降させることで、嫌気部の微生物濃度を高め、充分な嫌気状態の後に微生物を好気状態にして、微生物のフッ素濃縮能力の増強を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の排水処理装置の第1実施形態の構成を示す模式図である。
【図2】図2(a)は上記第1実施形態においてフッ素,TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートであり、図2(b)はフッ素が低濃度、TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートである。
【図3】この発明の排水処理装置の第2実施形態の構成を示す模式図である。
【図4】図4(a)は上記第2実施形態においてフッ素,TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートであり、図4(b)はフッ素が低濃度、TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートである。
【図5】この発明の排水処理装置の第3実施形態の構成を示す模式図である。
【図6】図6(a)は上記第3実施形態においてフッ素,TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートであり、図6(b)はフッ素が低濃度、TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートである。
【図7】この発明の排水処理装置の第4実施形態の構成を示す模式図である。
【図8】図8(a)は上記第4実施形態においてフッ素,TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートであり、図8(b)はフッ素が低濃度、TOCが通常濃度のときの運転タイムチャートである。
【図9】この発明の排水処理装置の第5実施形態の構成を示す模式図である。
【図10】上記第5実施形態においてフッ素,TOCが高濃度のときの運転タイムチャートであり、
【図11】上記第5実施形態においてフッ素が通常濃度でTOCが高濃度のときの運転タイムチャートである。
【図12】この発明の排水処理装置の第6実施形態の構成を示す模式図である。
【図13】上記第6実施形態においてフッ素,TOCが高濃度のときの運転タイムチャートであり、
【図14】上記第6実施形態において、フッ素が通常濃度でTOCが高濃度のときの運転タイムチャートである。
【図15】従来の排水処理方法を説明する図である。
【図16】従来の今一つの排水処理方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…嫌気槽、2A,2B…水中撹拌機、3…流入配管、4…好気槽、
5A…散気管、6…ブロワ−、7…分離膜、8…ポンプ、
9…生物系余剰汚泥槽、10…生物系余剰汚泥ポンプ、11…余剰汚泥配管、
13…循環ポンプ、14…循環配管、15…フッ素濃縮汚泥槽、
16…ポンプ、30,50…主水槽、51…嫌気部、52…水中撹拌機、
54…好気部、55…散気管、63…循環ポンプ、64…循環配管、
70…主処理槽、71…第1室、71a…第1嫌気部、72…第2室、
72a…第2嫌気部、73…第3室、73a…第3嫌気部、
73b…第3好気部、75c…分離壁。
Claims (10)
- 排水中のフッ素を微生物含有汚泥中の微生物によってその微生物含有汚泥中に濃縮し、
上記微生物含有汚泥を上記微生物含有汚泥を貯留した貯留槽から処理部へ連続的または間欠的に導入し、
上記微生物を嫌気部分と好気部分との間で移動させるステップを一回または複数回行って、排水中のフッ素を微生物で処理することを特徴とする排水処理方法。 - 請求項1に記載の排水処理方法において、
上記複数回のステップの末端の好気部分に設置した膜分離装置で排水を濾過することを特徴とする排水処理方法。 - 請求項1に記載の排水処理方法において、
分離壁を境とする上部に配置された好気部分と、上記分離壁を境とする下部に配置された嫌気部分とで排水を処理することを特徴とする排水処理方法。 - 請求項1に記載の排水処理方法において、
上記排水に生物系余剰汚泥を混合して上記排水を微生物で処理することを特徴とする排水処理方法。 - 請求項1に記載の排水処理方法において、
最終ステップで、上記好気部の微生物含有汚泥を上記嫌気部に返送することを特徴とする排水処理方法。 - 請求項1に記載の排水処理方法において、
微生物を一つの嫌気部と一つの好気部とに交互に循環させることによって、上記微生物を培養することを特徴とする排水処理方法。 - 排水中のフッ素を微生物含有汚泥中の微生物によって、その微生物含有汚泥中に濃縮する濃縮手段を備えたことを特徴とする排水処理装置。
- 請求項7に記載の排水処理装置において、
上記濃縮手段は、
上記微生物を嫌気部と好気部との間を移動させるステップを一回または複数回行う処理手段を備えたことを特徴とする排水処理装置。 - 請求項7または8に記載の排水処理装置において、
微生物処理末端の好気部に液中膜で構成した膜分離装置を配置したことを特徴とする排水処理装置。 - 請求項7に記載の排水処理装置において、
上記濃縮手段は、
上部の好気部と下部の嫌気部とが分離壁で境を接している処理槽を備えたことを特徴とする排水処理装置。
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