JP3601081B2 - スピンドルモータ - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光・磁気ディスク駆動装置等の記録ディスクを回転駆動行う為に好適な流体動圧軸受を用いたスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
光・磁気ディスク等を回転駆動するスピンドルモータは、ディスク搭載方向、即ち軸方向にロータハブのがたつきが防止されると共に精度良く回転支持される必要がある。このため、ロータハブの軸受手段として従来のボールベアリングから、オイル等の流体潤滑剤を用いた動圧軸受手段が採用されている。この動圧軸受手段には、回転軸に対して半径方向に動圧支持するラジアル動圧軸受と回転軸方向に位置規制すると共に動圧支持するスラスト動圧軸受とから構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような構造によるスピンドルモータにおいて、モータ内部には流体潤滑剤として、通常、オイルが注入されているが、流体動圧軸受不良を起こす最大の原因は、このオイルがモータ外部へ漏れ出てしまうことにある。例えば、流体動圧軸受の組み立て時やモータ回転時に流体動圧軸受のオイルに空気が混入することがある。こうした場合、流体動圧軸受部位の温度上昇や、流体動圧軸受部位に対してモータ外部等が低圧になると、大幅に上記空気が膨張して、流体動圧軸受から外部へオイルが押し出されて、オイル漏れが発生する。また一方で、何等かの理由により、モータ外部から衝撃荷重や遠心力がモータに加わることがある。この場合も流体動圧軸受部で保持しきれなくなったオイルが飛散してオイル漏れを起こす原因となる。
【0004】
オイル漏れが発生すると、流体動圧軸受に保持されるオイル量が減少して、精度良く且つ安定した軸受支持が困難となり、しかも軸受寿命を著しく低下させる。加えて、モータ外部へ漏出したオイルがディスク収容室を汚染してディスクの読み書き障害を引き起こす要因となる。本発明は、従来技術に存した上記のような問題点に鑑み行われたものであって、その課題とするところは、モータ内外部の気圧差やモータ外部から加わる荷重等に起因した流体潤滑剤の漏出を、簡単な構成により解消できるスピンドルモータを提供することである。さらに本発明の別の課題は、流体潤滑剤の漏出防止により安定した高精度の回転支持が得られる信頼性の高いスピンドルモータを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明に係るスピンドルモータは、ハウジングと、前記ハウジングに固定された軸部材と、前記軸部材に対して相対的に回転自在であるロータハブと、前記軸部材と前記ロータハブとの間に介在された流体潤滑剤による動圧流体軸受手段と、を具備するスピンドルモータにおいて、前記軸部材には半径方向外方に突出するスラストプレートが設けられており、前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に支持されたスリーブと、前記スラストプレートを覆うスラストカバーとを含み、前記動圧軸受手段は、前記スリーブと前記軸部材との間に設けられたラジアル軸受部と、前記スリーブの端部と前記スラストプレートとの間、及び前記スラストカバーと前記スラストプレートとの間に、それぞれ設けられたスラスト軸受部とからなり、前記スラストプレートの外周側には、前記スリーブ及び前記スラストカバーによって規定された環状空間が設けられ、前記スラストプレートの外周側における前記スラスト軸受部より半径方向に離れた部位には、前記スラスト軸受部に介在される流体潤滑剤が前記環状空間内へ漏出することを防止するための第一のシール手段が設けられ、前記スラストカバーと前記軸部材との間、及び/または前記スリーブと前記軸部材との間、における前記流体潤滑剤が保持されるモータ外部側の終端部には、前記流体潤滑剤がモータ外部へ漏出することを防止するための第二のシール手段が設けられ、前記第二のシール手段は、前記第一のシール手段よりシール性能が高く設定されてなるものである。
【0006】
そして前記第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して、前記スラスト軸受部の軸方向間隙より順次大きく形成され、また前記第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して、前記スラストカバーと前記軸部材、及び/または前記スリーブと前記軸部材、における半径方向間隙より順次大きく形成されることが望ましい。
【0007】
さらに、前記第一のシール手段によるシール作用に拘らず、漏出した流体潤滑剤は、前記環状空間を規定する内面により捕捉されて、保持される構成が提供される。
【0008】
【作用】
本発明のスピンドルモータによれば、前記第二のシール手段は前記第一のシール手段よりも、シール性能が高いため、万一の際において、モータ外部側に対応する第二のシール手段が流体潤滑剤の漏出を確実に防止することができる。そしてこれら第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して軸方向、また、第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して半径方向、にそれぞれ間隙が順次大きく形成されている。このため、流体潤滑剤は毛細管現象により間隙に確実に保持されると共に、流体潤滑剤の移動に対して円滑な保持がなされ、間隙外へ漏出することが防止される。すなわち、流体潤滑剤に作用する上記の種々の要因に対して、モータ外部へ漏出することが防止される。さらに、前記第一のシール手段にてシール作用が及ばなかった場合でも、環状空間において、漏出した流体潤滑剤は捕捉される。捕捉された流体潤滑剤は環状空間の内面に保持され、ほどなくスラスト軸受部に回収される。このように、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が確実に防止され、精度良い回転精度を維持すると共に、高い信頼性を確保することができる。この他、本発明に従うスピンドルモータの別の構成及びその作用効果については、以下の記載で明らかになるであろう。
【0009】
【実施例】
本発明に従うスピンドルモータの実施例について、添付の図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、例えば磁気ディスクを駆動する第1の実施例のスピンドルモータであり、図1はその全体を示す断面図、図2は図1の一部を拡大して示した要部拡大断面図である。図1及び図2において、部材1は磁気ディスク駆動装置の一部をなすハウジングであり、直接または間接的に駆動装置のベース部材に取り付けられている。ハウジング1は例えばアルミ合金により形成されている。ハウジング1の中央部には、環状に突出したボス部22が一体に形成されており、このボス部22には孔部23が穿設されている。そして孔部23には、シャフト2の一端部(下部)が嵌め込まれて固定されている。シャフト2は、例えば鉄基合金材等から形成されている。上記ハウジング1及びシャフト2により、本スピンドルモータの静止部材となす。
【0010】
ハウジング1のボス部22の上端部の外周側には、切り欠き部60が形成され、この切り欠き部60にステータ4が外嵌して固定されている。ステータ4は、電磁鋼板が複数枚積層されて形成されたステータコア18と、ステータコア18に巻回された(電機子)コイル17とから構成されている。ハウジング1の下部には、フレキシブル回路基板10が貼り付けられて固定されており、このフレキシブル回路基板10の端部はモータ外部へ延びて設けられている。従って、コイル17から引き出されたコイル線61は、ハウジング1の基部14に穿設された孔部16を通して、その下部に位置付けられたフレキシブル回路基板10へ電気接続され、これにより電気的にモータ外部へ導出される。
【0011】
ハウジング1に固定されたシャフト2の他端部(上部)は、その軸心部に図示省略の孔部が穿設されている。孔部は、磁気ディスク駆動装置の上側蓋体にネジ止めされて固定される。そしてシャフト2の他端部(上部)側には、半径方向外向へ全周にわたり張り出して形成されたスラストプレート6が一体に形成されている。シャフト2とスラストプレート6とは同軸状に構成されている。またスラストプレート6の上下端面38、39は、シャフト2に対して実質上直角に形成されている。すなわち、上下端面38、39は実質上平行に形成されている。そして、スラストプレート6の外周部32の上下端には、全周にわたりテーパ状をなすテーパ部11,33が形成されている。
【0012】
そしてその上下端面38、39には、図示省略するが、周方向に所定の間隔で設けられた(図示省略する)略V字状やヘリングボーン状、或いはダブルヘリカル状の溝による動圧グルーブが形成されている。また一方、シャフト2の略中央部における外周部24にも同様のヘリングボーン状等の溝による動圧グルーブ19,19が周方向に所定の間隔で設けられると共に、これらは上下方向に二列が整列して設けられている。
【0013】
次に、シャフト2に対して回転支持されるロータハブ3は、軸受支持されるスリーブ8、スラストカバー7、ハブ9そしてロータマグネット5から構成されている。スリーブ8は、例えば銅基合金等が用いられて形成されており、筒状の垂下部29と、この垂下部29よりも大径に形成されると共にこれと同軸状に設けられた筒状の周壁(大径周壁)48とから構成からされる。垂下部29と大径周壁48とは、これらと同じく一体に形成された基部21(スリーブ8の端部)により連結固定されている。
【0014】
スラストカバー7は、略円盤状をなし、中央部にシャフト2の端部を挿通する孔部62が穿設されている。スラストカバー7は、その外周側においてスリーブ8に固定されている。すなわち、スラストカバー7における外周側の下端面63が、スリーブ8の基部21へ載置され、またスラストカバー7の外周端部37と、大径周壁48の上部内周壁56とが当接されて保持される。そして大径周壁48の上壁47を軸側(内側)へ塑性変形加工等により加締められて、スラストカバー7はスリーブ8にきつく固定される。その際、スラストカバー7の下端面42並びにスリーブ8の垂下部29の上端面43は、それぞれ僅かな隙間をもって、スラストプレート6の上下端面38、39と対向配置されており、このそれぞれの隙間には流体潤滑剤としてオイルが充填されている。
【0015】
スラストプレート6の外周端側には、これを包囲するように全周にわたって間隙(環状空間)73が形成されている。間隙73は、スラストカバー7の下端面80(スラストプレート外周側)と、(スリーブ8の周壁48)内周壁71と、(スリーブ8の基部21)底面72とにより環状に形成されている。そして、間隙73に対応するスリーブ8の基部21には、軸方向へ貫通する孔部20が穿設されており、孔部20はモータ内部を経てモータ外部へ連通している。加えて、この孔部20は、スラストカバー7の下端面42とスラストプレート6、並びにスラストプレート6とスリーブ8の上端面43とによる(後述する)動圧発生部にそれぞれ連通している。孔部20は、シャフト2の軸芯を中心として、基部21の周方向に複数個が均等配置されており、本実施例では、三箇所、180度回転対称状に(図1において右側に表われている)設けられている。そして孔部20における間隙73側は、図に示すように、筒状に隆起した隆起部74が形成されている。孔部20はロータ3の回転動バランスを考慮して、複数個設ける場合は、周方向へ均等配置させることが望ましい。
【0016】
本実施例によれば、スラストカバー7の下端面42とスラストプレート6の上端面38、及びスラストプレート6の下端面39と(スリーブ8の)垂下部29の上端面43、によりスラスト動圧軸受手段が構成され、これにより、ロータハブ3を軸方向に位置規制すると共に、動圧軸受による軸方向の回転支持を行なう。なお、スラスト動圧軸受として、動圧グルーブがスラストプレート6に設けられたものに代えて、スラストカバー7及びスリーブ8(の垂下部29)側に設けられていてもよい。
【0017】
一方、スリーブ8の垂下部29の内周部53と、シャフト2の外周部24とは、僅かな隙間をもって軸方向に沿って対向配置されている。そして、この隙間には流体潤滑剤としてオイルが充填されている。これにより、ロータハブ3はシャフト2に対して、半径(ラジアル)方向に動圧軸受支持される。本実施例では、ラジアル動圧軸受として、動圧グルーブがシャフト2側に設けられているが、これとは逆に、スリーブ8側に設けられていてもよい。
【0018】
スリーブ8の大径周壁48の外周部にはアルミ合金等により形成されるハブ9が固定されており、このハブ9の内周部64にロータマグネット5が環状に配設されている。ロータマグネット5は周方向へ所定の磁極数が着磁されている。なお、ロータマグネット5は、スリーブ8における大径周壁48の下端49に当接して軸方向の高さ位置決めが行なわれており、即ちステータ4の高さ位置に対応してハブ9に固定されている。従って、フレキシブル回路基板10の導出端部に所要の信号が通電されると、ステータ4とロータマグネット5との電磁気的作用によって、ロータハブ3が回転駆動される。なお、図示省略の磁気ディスクは、ハブ9の外周部28に嵌め込まれて装着され、下方に形成された鍔部12にて受け止められ、そして既に公知のクランプ手段により固定される。
【0019】
上述の通り、本発明のスピンドルモータには、ラジアル及びスラスト動圧軸受支持されており、所定部位には流体潤滑剤としてのオイルが介在して充填されている。充填されたオイルがモータ外部へ漏れ出ることを防止するために、またこれに加えて、安定した軸受支持を維持させるために、本発明のスピンドルモータにおいては同様の図1及び図2を用いて、以下に説明する構成がなされている。これらの図において、まずラジアル動圧軸受として、一方(図の下側;モータ外側)について説明する。シャフト2の外周部24と、スリーブ8の垂下部29との間には、その下端側において、空隙50が設けられている。空隙50は、シャフト2の外周部24と垂下部29の内周部53とに、それぞれ全周にわたる凹部65とテーパ状の環状溝66が形成され、これらが半径方向に対向して配置されることにより形成される。凹部65の表面には、オイルを溌油する溌油剤が塗布されている。
【0020】
従って動圧グルーブ19におけるオイルが、モータ外方(図の下側方向)へ漏れ出ようとしても、シャフト2の外周部24と垂下部29の内周部53との隙間が、環状溝66によりテーパ状に開口しているため、毛細管現象により確実に保持される。そしてさらに凹部65に溌油剤が塗布してあるため、表面張力により漏れでることがより一層防止される。即ち環状溝66はオイルの漏出方向に対して、(シャフト2の外周部24から)半径方向間隙が順次大きく形成されているため、オイルの漏出作用に伴う移動に際しても、オイルを確実に保持できるシール手段となる。(第二のシール手段)そして環状溝66は、モータの回転及び停止等に伴い、動圧グルーブ19(とスリーブ8との間)に保持されるオイルが移動し、その移動によって余分になるオイルを毛細管現象により貯溜する貯溜溝を兼ねる。本実施例では、環状溝66の最大間隙寸法は、約0.4mmであり、軸心に対する勾配は約15度である。なお、環状溝66にて保持されるオイル量は、動圧グルーブ19(とスリーブ8との間)に保持されるオイルの変動量よりも、多めに貯溜されていることが前提であることは言うまでもない。
【0021】
スラスト動圧軸受においては、スラストプレート6を挟み、この上端38とスラストカバー7の下端面42、及びスラストプレート6の下端面39と垂下部29の上端面43、のそれぞれの間隙(即ち動圧発生部をなす)にオイルが充填されている。特にスラスト動圧軸受の場合、モータの回転及び停止の動作に伴い、ロータハブ3の荷重により、それぞれの動圧軸受の間隙が変化する。しかも回転による動圧発生時と回転停止時とで、動圧発生部の中心部(動圧発生グルーブが設けられている)におけるオイルの保持量が変化する。このため、この動圧発生部において保持しきれないオイルは、スラストプレートの外周部32の上下端に設けられたテーパ部11,13と、それぞれ図の上下方向に対向する、スラストカバー下端面80,スリーブ基部底面72で形成されるテーパ状の環状溝52,54にて保持される。
【0022】
環状溝52,54はオイルの漏出方向(即ち間隙73方向)に対して、軸方向(図の上下方向)間隙が順次大きくなるよう形成されている。このため、毛細管現象により保持されるオイルの量が所定の部位にて均衡するよう設けられている。すなわちオイルの量に対応して、連続的に間隙が変化しているため、オイルの移動に対して保持しえると共に、溝形状により所望のオイル量が保持される。そして、オイル量の変動、移動に対して円滑に移動させることができる。このため、オイルが間隙73側、図2の右側へ漏出することが防止される。(第一のシール手段)本実施例では、それぞれ環状溝52,54の最大間隙寸法は、0.2mmであり、勾配は仮想平面に対して約15度である。なお、これらシール部である環状溝52,54にて保持されるオイル量は、それぞれ動圧発生部に保持されるオイル量より多めのオイル量が保持されるように設定することが望ましい。
【0023】
スラストプレート6の上側に保持されるオイル、即ちスラストカバー下端面42とスラストプレート上端面38との間に介在されるオイルは、モータの外部側である孔部62方向へ漏出する恐れがある。このため、スラストカバー7のシャフト2側(内周側)にはテーパ状の環状溝70が形成されている。環状溝70はオイルの漏出方向(孔部62側)に対して、(シャフト2の外周部24から)半径方向間隙が順次大きく形成されている。このため、オイルの漏出に伴う移動に際しても、確実にオイルを保持できるシール手段が得られる。(第二のシール手段)また環状溝70は前述の環状溝66と同様にオイルの貯溜溝を兼ねている。本実施例では、環状溝70の漏出側(孔部62側)において、スラストカバー7に突出部76が全周にわたり設けられている。突出部76はシャフト2の外周部24に対して近接して配置されており、シャフト2とのラビリンスシール構造をなし、孔部62からの万一のオイル漏出に対して、二重に防止するものである。なお、この突出部76には、撥油剤が塗布されている。本実施例における環状溝70の最大間隙寸法は、0.4mmであり、軸心に対する勾配は、約15度である。
【0024】
スラストプレート6の外周端側には、環状の間隙(環状空間)73が設けられており、スラストプレート6の上下両端部に保持されるオイルが、外周部32にて連続することなく分断され、それぞれ間隙73に連通した状態となっている。間隙73は、スラストカバー7の下端面80と、スリーブ8の(周壁48の)内周壁71と、スリーブ8の(基部21の)底面72と、によるこれら内面にて規定される。スラストプレート6の両端部に保持されたオイルが衝撃や遠心力等の理由により、環状溝52,54を越えて間隙73内へ飛散・落下した場合、これらの内面に付着して保持される。オイルは表面張力により、濡れ状に付着すると共に、連続した状態でこれらの内面に付着しやすい。このため、モータの回転始動や、姿勢変化等により、ほどなく、スラストプレート6側の動圧発生部(オイル保持部)側へオイルが容易に回収される。このため、オイルの枯渇が防止され、信頼性の確保と高精度の軸受支持が実現できる。なお、オイルの量を多めに充填しても、動圧発生部にて保持しきれないオイルが間隙73にて保持される。さらに図に示さないが、例えば(重力の作用方向である)底面72を、間隙73側(図の上方へ)わずかに突出させた階段状の構造を設けることにより、よりオイルの回収性を向上させることができる。
【0025】
間隙73は孔部20により、外気と連通している。このため、それぞれのオイル保持部である動圧発生部はモータ外気と実質上同一の圧力であり、気圧差が解消されている。従ってオイル中に気泡等が含まれていたり、モータの温度上昇等により、オイルが押し出されて移動するようなことが生じない。即ちオイル漏れが防止される。なおオイル中に含まれた気泡は間隙73にて脱泡される。また孔部20は隆起している(隆起部74)ため、またオイルは孔部20を乗り越えてモータ外部側へ漏出することが防止される。特に隆起部74及びこの周片に撥油剤を塗布しておくことにより、オイルが孔部20に入り込むことが確実に防止される。特に間隙73を規定する内面が、オイルに対して濡れ状となって保持されるため、撥油剤を隆起部74周辺に塗布することはオイル漏出防止の上で、より望ましい。
【0026】
図に示すように、孔部20はモータ内部側(ステータ4側)に連通し、ハブ9とハウジング1との間を通してモータ外部へ通気している。モータ内部からモータ外部への出口にあたる部位、即ち、ハブ9の鍔部12とハウジング1の段部77とは、半径方向に微小間隙をもって対向したラビリンスシール構造が形成されている。このため、この部位でも更にオイルの漏出が防止される。即ち孔部20がモータ内部側にて連通しているため、万一孔部20からオイルが漏出しても、オイルはラビリンスシール構造により、二重に漏出防止される。これにより、ディスク室内の清浄な空気を汚染することがない。
【0027】
孔部20の内径は、可能な限り小さい方が望ましいが、加工上の容易性を考慮して、本実施例では孔部20の内径は約0.3mm径に形成されている。また隆起部74の底面72からの高さは、可能な限り高い(長い)方が望ましいが、同様に本実施例では1乃至2mmに形成されている。
【0028】
本実施例では、モータ外部へのオイルの漏出防止を図る上で、モータ外部側に対応する、前述のオイルシール手段である環状溝66,70(これらは第二のシール手段)のシール性能を、モータ内部側である環状溝52,54(これらは第一のシール手段)のシール性能よりも、高めに設定されており、これにより、漏出防止の向上を図っている。シール性能差は、上記間隙寸法差乃至テーパ状の勾配差を持たせることにより、容易に実現できる。即ち間隙寸法或いは勾配を大きく設定することによりシール性能の向上が図れる。その際、テーパ状の長さを大きく設定することにより、同一間隙或いは同一勾配にてもシール性能を大きくすることも可能である。なお、勾配が大きくなるとオイルの貯溜溝としての役割が低減するため、実施するシール性能とオイル貯溜量により、適宜設定すればよい。本実施例では、シール性能を高めたものをモータ外部側である環状溝66,70として設定し、シール性能よりも言わばオイルの貯溜を主眼として作用を持たせることとして環状溝52,54を設定している。もちろん環状溝52,54自体でも、所要のシール性能が確保されていることは言うまでもない。なおシール性能差は、動圧発生部に保持されるオイルの量や、動圧発生部の溝間隙寸法により、種々設定値が変化する。またシール部における勾配は、5度乃至45度、その間隙寸法は0.1乃至3mmの範囲で設定することが望ましい。
【0029】
次に示す図3は、本発明のスピンドルモータの別の実施例であり、スラストプレートの付近を拡大してした要部断面図である。その他の部位は図1と同様のため、図示を省略する。図3の実施例では、既に説明した構成と異なる点についてのみ説明することにする。図3では、間隙(環状空間)173を規定する内面が、スラストカバー107の下端面180と、スラストカバー107の内周壁171と、そしてスリーブ108の(基部121の)底面172と、から構成される。図1(図2)の実施例では内周壁71がスリーブ8から構成されていたのに対して、本実施例ではスラストカバー107の内周壁171によることである。
【0030】
また間隙173に設けられ、モータ外部と連通する孔部120は、筒状部材110がスリーブ108の基部121に差し込まれて固定されている。これにより、スリーブ108の基部121の肉厚寸法に関係なく、所定長さの孔部120が得られ、また間隙173内に突出する寸法も自由に設定することができる。これにより、間隙173に付着したオイルは、孔部120を乗り越えて漏出することが効果的に防止できる。なお、筒状部材110の周辺部に撥油剤を塗布することが望ましいことは言うまでもない。
【0031】
さらに、図3では、図1の(スラストプレート6側に設けられていた)環状溝52,54に代えて、環状溝152がスラストカバー107側に設けられ、環状溝154がスリーブ108側に設けられていることである。これらは既に説明した第一のシール手段と同様の作用をなす。従って、シールのためのこうした環状溝(52,54,152,154)をスラストプレート(8)側、またはこれに対向するスラストカバー(107)、スリーブ端部(121)側に設けても構わない。以上、本発明のスピンドルモータの種々の実施例について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲で設計変更乃至修正等自由である。即ち本実施例で示した種々の部分的な構成を組み合わせて用いることができる他、動圧軸受の動圧グルーブの形態や数量等、自由に選定することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のスピンドルモータは、上述の構成を有しているので、次の効果を奏する。即ち、請求項1に対応するスピンドルモータによれば、第二のシール手段(環状溝53,70)は第一のシール手段(環状溝52,54)よりも、シール性能が高いため、万一の際において、モータ外部側に対応する第二のシール手段が流体潤滑剤であるオイルの漏出を確実に防止することができる。そして、これら第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して軸方向、また、第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して半径方向、にそれぞれ間隙が順次大きく形成されている。このため、流体潤滑剤は毛細管現象により間隙に確実に保持されると共に、オイルの移動に対して円滑な保持がなされ、間隙外へ漏出することが防止される。すなわち、オイルに作用する上記の種々の要因に対して、モータ外部へ漏出することが防止される。請求項2に対応して、環状空間73に連通孔20が設けられていることにより、モータ内外部の気圧差が解消される。
【0033】
さらに、請求項3に対応するスピンドルモータによれば、前記第一のシール手段にてシール作用が及ばなかった場合でも、環状空間(73)において、漏出した流体潤滑剤は捕捉される。捕捉された流体潤滑剤は環状空間の内面に保持され、ほどなくスラスト軸受部に回収される。このように、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が確実に防止され、精度良い回転精度を維持すると共に、高い信頼性を確保することができる。
【0034】
このように、本発明のスピンドルモータによれば、簡単な構成により、モータ内外部の気圧差やモータ外部から加わる衝撃荷重等に起因した流体潤滑剤の漏出を解消でき、安定した高精度な軸受支持が実現できるスピンドルモータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピンドルモータの全体を示す断面図である。
【図2】図1におけるスピンドルモータの一部を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明に係る別の実施例のスピンドルモータを示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 シャフト
3 ロータハブ
4 ステータ
5 ロータマグネット
6,106 スラストプレート
7,107 スラストカバー
8 スリーブ
10 フレキシブル回路基板
【産業上の利用分野】
本発明は、光・磁気ディスク駆動装置等の記録ディスクを回転駆動行う為に好適な流体動圧軸受を用いたスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
光・磁気ディスク等を回転駆動するスピンドルモータは、ディスク搭載方向、即ち軸方向にロータハブのがたつきが防止されると共に精度良く回転支持される必要がある。このため、ロータハブの軸受手段として従来のボールベアリングから、オイル等の流体潤滑剤を用いた動圧軸受手段が採用されている。この動圧軸受手段には、回転軸に対して半径方向に動圧支持するラジアル動圧軸受と回転軸方向に位置規制すると共に動圧支持するスラスト動圧軸受とから構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような構造によるスピンドルモータにおいて、モータ内部には流体潤滑剤として、通常、オイルが注入されているが、流体動圧軸受不良を起こす最大の原因は、このオイルがモータ外部へ漏れ出てしまうことにある。例えば、流体動圧軸受の組み立て時やモータ回転時に流体動圧軸受のオイルに空気が混入することがある。こうした場合、流体動圧軸受部位の温度上昇や、流体動圧軸受部位に対してモータ外部等が低圧になると、大幅に上記空気が膨張して、流体動圧軸受から外部へオイルが押し出されて、オイル漏れが発生する。また一方で、何等かの理由により、モータ外部から衝撃荷重や遠心力がモータに加わることがある。この場合も流体動圧軸受部で保持しきれなくなったオイルが飛散してオイル漏れを起こす原因となる。
【0004】
オイル漏れが発生すると、流体動圧軸受に保持されるオイル量が減少して、精度良く且つ安定した軸受支持が困難となり、しかも軸受寿命を著しく低下させる。加えて、モータ外部へ漏出したオイルがディスク収容室を汚染してディスクの読み書き障害を引き起こす要因となる。本発明は、従来技術に存した上記のような問題点に鑑み行われたものであって、その課題とするところは、モータ内外部の気圧差やモータ外部から加わる荷重等に起因した流体潤滑剤の漏出を、簡単な構成により解消できるスピンドルモータを提供することである。さらに本発明の別の課題は、流体潤滑剤の漏出防止により安定した高精度の回転支持が得られる信頼性の高いスピンドルモータを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明に係るスピンドルモータは、ハウジングと、前記ハウジングに固定された軸部材と、前記軸部材に対して相対的に回転自在であるロータハブと、前記軸部材と前記ロータハブとの間に介在された流体潤滑剤による動圧流体軸受手段と、を具備するスピンドルモータにおいて、前記軸部材には半径方向外方に突出するスラストプレートが設けられており、前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に支持されたスリーブと、前記スラストプレートを覆うスラストカバーとを含み、前記動圧軸受手段は、前記スリーブと前記軸部材との間に設けられたラジアル軸受部と、前記スリーブの端部と前記スラストプレートとの間、及び前記スラストカバーと前記スラストプレートとの間に、それぞれ設けられたスラスト軸受部とからなり、前記スラストプレートの外周側には、前記スリーブ及び前記スラストカバーによって規定された環状空間が設けられ、前記スラストプレートの外周側における前記スラスト軸受部より半径方向に離れた部位には、前記スラスト軸受部に介在される流体潤滑剤が前記環状空間内へ漏出することを防止するための第一のシール手段が設けられ、前記スラストカバーと前記軸部材との間、及び/または前記スリーブと前記軸部材との間、における前記流体潤滑剤が保持されるモータ外部側の終端部には、前記流体潤滑剤がモータ外部へ漏出することを防止するための第二のシール手段が設けられ、前記第二のシール手段は、前記第一のシール手段よりシール性能が高く設定されてなるものである。
【0006】
そして前記第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して、前記スラスト軸受部の軸方向間隙より順次大きく形成され、また前記第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して、前記スラストカバーと前記軸部材、及び/または前記スリーブと前記軸部材、における半径方向間隙より順次大きく形成されることが望ましい。
【0007】
さらに、前記第一のシール手段によるシール作用に拘らず、漏出した流体潤滑剤は、前記環状空間を規定する内面により捕捉されて、保持される構成が提供される。
【0008】
【作用】
本発明のスピンドルモータによれば、前記第二のシール手段は前記第一のシール手段よりも、シール性能が高いため、万一の際において、モータ外部側に対応する第二のシール手段が流体潤滑剤の漏出を確実に防止することができる。そしてこれら第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して軸方向、また、第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して半径方向、にそれぞれ間隙が順次大きく形成されている。このため、流体潤滑剤は毛細管現象により間隙に確実に保持されると共に、流体潤滑剤の移動に対して円滑な保持がなされ、間隙外へ漏出することが防止される。すなわち、流体潤滑剤に作用する上記の種々の要因に対して、モータ外部へ漏出することが防止される。さらに、前記第一のシール手段にてシール作用が及ばなかった場合でも、環状空間において、漏出した流体潤滑剤は捕捉される。捕捉された流体潤滑剤は環状空間の内面に保持され、ほどなくスラスト軸受部に回収される。このように、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が確実に防止され、精度良い回転精度を維持すると共に、高い信頼性を確保することができる。この他、本発明に従うスピンドルモータの別の構成及びその作用効果については、以下の記載で明らかになるであろう。
【0009】
【実施例】
本発明に従うスピンドルモータの実施例について、添付の図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、例えば磁気ディスクを駆動する第1の実施例のスピンドルモータであり、図1はその全体を示す断面図、図2は図1の一部を拡大して示した要部拡大断面図である。図1及び図2において、部材1は磁気ディスク駆動装置の一部をなすハウジングであり、直接または間接的に駆動装置のベース部材に取り付けられている。ハウジング1は例えばアルミ合金により形成されている。ハウジング1の中央部には、環状に突出したボス部22が一体に形成されており、このボス部22には孔部23が穿設されている。そして孔部23には、シャフト2の一端部(下部)が嵌め込まれて固定されている。シャフト2は、例えば鉄基合金材等から形成されている。上記ハウジング1及びシャフト2により、本スピンドルモータの静止部材となす。
【0010】
ハウジング1のボス部22の上端部の外周側には、切り欠き部60が形成され、この切り欠き部60にステータ4が外嵌して固定されている。ステータ4は、電磁鋼板が複数枚積層されて形成されたステータコア18と、ステータコア18に巻回された(電機子)コイル17とから構成されている。ハウジング1の下部には、フレキシブル回路基板10が貼り付けられて固定されており、このフレキシブル回路基板10の端部はモータ外部へ延びて設けられている。従って、コイル17から引き出されたコイル線61は、ハウジング1の基部14に穿設された孔部16を通して、その下部に位置付けられたフレキシブル回路基板10へ電気接続され、これにより電気的にモータ外部へ導出される。
【0011】
ハウジング1に固定されたシャフト2の他端部(上部)は、その軸心部に図示省略の孔部が穿設されている。孔部は、磁気ディスク駆動装置の上側蓋体にネジ止めされて固定される。そしてシャフト2の他端部(上部)側には、半径方向外向へ全周にわたり張り出して形成されたスラストプレート6が一体に形成されている。シャフト2とスラストプレート6とは同軸状に構成されている。またスラストプレート6の上下端面38、39は、シャフト2に対して実質上直角に形成されている。すなわち、上下端面38、39は実質上平行に形成されている。そして、スラストプレート6の外周部32の上下端には、全周にわたりテーパ状をなすテーパ部11,33が形成されている。
【0012】
そしてその上下端面38、39には、図示省略するが、周方向に所定の間隔で設けられた(図示省略する)略V字状やヘリングボーン状、或いはダブルヘリカル状の溝による動圧グルーブが形成されている。また一方、シャフト2の略中央部における外周部24にも同様のヘリングボーン状等の溝による動圧グルーブ19,19が周方向に所定の間隔で設けられると共に、これらは上下方向に二列が整列して設けられている。
【0013】
次に、シャフト2に対して回転支持されるロータハブ3は、軸受支持されるスリーブ8、スラストカバー7、ハブ9そしてロータマグネット5から構成されている。スリーブ8は、例えば銅基合金等が用いられて形成されており、筒状の垂下部29と、この垂下部29よりも大径に形成されると共にこれと同軸状に設けられた筒状の周壁(大径周壁)48とから構成からされる。垂下部29と大径周壁48とは、これらと同じく一体に形成された基部21(スリーブ8の端部)により連結固定されている。
【0014】
スラストカバー7は、略円盤状をなし、中央部にシャフト2の端部を挿通する孔部62が穿設されている。スラストカバー7は、その外周側においてスリーブ8に固定されている。すなわち、スラストカバー7における外周側の下端面63が、スリーブ8の基部21へ載置され、またスラストカバー7の外周端部37と、大径周壁48の上部内周壁56とが当接されて保持される。そして大径周壁48の上壁47を軸側(内側)へ塑性変形加工等により加締められて、スラストカバー7はスリーブ8にきつく固定される。その際、スラストカバー7の下端面42並びにスリーブ8の垂下部29の上端面43は、それぞれ僅かな隙間をもって、スラストプレート6の上下端面38、39と対向配置されており、このそれぞれの隙間には流体潤滑剤としてオイルが充填されている。
【0015】
スラストプレート6の外周端側には、これを包囲するように全周にわたって間隙(環状空間)73が形成されている。間隙73は、スラストカバー7の下端面80(スラストプレート外周側)と、(スリーブ8の周壁48)内周壁71と、(スリーブ8の基部21)底面72とにより環状に形成されている。そして、間隙73に対応するスリーブ8の基部21には、軸方向へ貫通する孔部20が穿設されており、孔部20はモータ内部を経てモータ外部へ連通している。加えて、この孔部20は、スラストカバー7の下端面42とスラストプレート6、並びにスラストプレート6とスリーブ8の上端面43とによる(後述する)動圧発生部にそれぞれ連通している。孔部20は、シャフト2の軸芯を中心として、基部21の周方向に複数個が均等配置されており、本実施例では、三箇所、180度回転対称状に(図1において右側に表われている)設けられている。そして孔部20における間隙73側は、図に示すように、筒状に隆起した隆起部74が形成されている。孔部20はロータ3の回転動バランスを考慮して、複数個設ける場合は、周方向へ均等配置させることが望ましい。
【0016】
本実施例によれば、スラストカバー7の下端面42とスラストプレート6の上端面38、及びスラストプレート6の下端面39と(スリーブ8の)垂下部29の上端面43、によりスラスト動圧軸受手段が構成され、これにより、ロータハブ3を軸方向に位置規制すると共に、動圧軸受による軸方向の回転支持を行なう。なお、スラスト動圧軸受として、動圧グルーブがスラストプレート6に設けられたものに代えて、スラストカバー7及びスリーブ8(の垂下部29)側に設けられていてもよい。
【0017】
一方、スリーブ8の垂下部29の内周部53と、シャフト2の外周部24とは、僅かな隙間をもって軸方向に沿って対向配置されている。そして、この隙間には流体潤滑剤としてオイルが充填されている。これにより、ロータハブ3はシャフト2に対して、半径(ラジアル)方向に動圧軸受支持される。本実施例では、ラジアル動圧軸受として、動圧グルーブがシャフト2側に設けられているが、これとは逆に、スリーブ8側に設けられていてもよい。
【0018】
スリーブ8の大径周壁48の外周部にはアルミ合金等により形成されるハブ9が固定されており、このハブ9の内周部64にロータマグネット5が環状に配設されている。ロータマグネット5は周方向へ所定の磁極数が着磁されている。なお、ロータマグネット5は、スリーブ8における大径周壁48の下端49に当接して軸方向の高さ位置決めが行なわれており、即ちステータ4の高さ位置に対応してハブ9に固定されている。従って、フレキシブル回路基板10の導出端部に所要の信号が通電されると、ステータ4とロータマグネット5との電磁気的作用によって、ロータハブ3が回転駆動される。なお、図示省略の磁気ディスクは、ハブ9の外周部28に嵌め込まれて装着され、下方に形成された鍔部12にて受け止められ、そして既に公知のクランプ手段により固定される。
【0019】
上述の通り、本発明のスピンドルモータには、ラジアル及びスラスト動圧軸受支持されており、所定部位には流体潤滑剤としてのオイルが介在して充填されている。充填されたオイルがモータ外部へ漏れ出ることを防止するために、またこれに加えて、安定した軸受支持を維持させるために、本発明のスピンドルモータにおいては同様の図1及び図2を用いて、以下に説明する構成がなされている。これらの図において、まずラジアル動圧軸受として、一方(図の下側;モータ外側)について説明する。シャフト2の外周部24と、スリーブ8の垂下部29との間には、その下端側において、空隙50が設けられている。空隙50は、シャフト2の外周部24と垂下部29の内周部53とに、それぞれ全周にわたる凹部65とテーパ状の環状溝66が形成され、これらが半径方向に対向して配置されることにより形成される。凹部65の表面には、オイルを溌油する溌油剤が塗布されている。
【0020】
従って動圧グルーブ19におけるオイルが、モータ外方(図の下側方向)へ漏れ出ようとしても、シャフト2の外周部24と垂下部29の内周部53との隙間が、環状溝66によりテーパ状に開口しているため、毛細管現象により確実に保持される。そしてさらに凹部65に溌油剤が塗布してあるため、表面張力により漏れでることがより一層防止される。即ち環状溝66はオイルの漏出方向に対して、(シャフト2の外周部24から)半径方向間隙が順次大きく形成されているため、オイルの漏出作用に伴う移動に際しても、オイルを確実に保持できるシール手段となる。(第二のシール手段)そして環状溝66は、モータの回転及び停止等に伴い、動圧グルーブ19(とスリーブ8との間)に保持されるオイルが移動し、その移動によって余分になるオイルを毛細管現象により貯溜する貯溜溝を兼ねる。本実施例では、環状溝66の最大間隙寸法は、約0.4mmであり、軸心に対する勾配は約15度である。なお、環状溝66にて保持されるオイル量は、動圧グルーブ19(とスリーブ8との間)に保持されるオイルの変動量よりも、多めに貯溜されていることが前提であることは言うまでもない。
【0021】
スラスト動圧軸受においては、スラストプレート6を挟み、この上端38とスラストカバー7の下端面42、及びスラストプレート6の下端面39と垂下部29の上端面43、のそれぞれの間隙(即ち動圧発生部をなす)にオイルが充填されている。特にスラスト動圧軸受の場合、モータの回転及び停止の動作に伴い、ロータハブ3の荷重により、それぞれの動圧軸受の間隙が変化する。しかも回転による動圧発生時と回転停止時とで、動圧発生部の中心部(動圧発生グルーブが設けられている)におけるオイルの保持量が変化する。このため、この動圧発生部において保持しきれないオイルは、スラストプレートの外周部32の上下端に設けられたテーパ部11,13と、それぞれ図の上下方向に対向する、スラストカバー下端面80,スリーブ基部底面72で形成されるテーパ状の環状溝52,54にて保持される。
【0022】
環状溝52,54はオイルの漏出方向(即ち間隙73方向)に対して、軸方向(図の上下方向)間隙が順次大きくなるよう形成されている。このため、毛細管現象により保持されるオイルの量が所定の部位にて均衡するよう設けられている。すなわちオイルの量に対応して、連続的に間隙が変化しているため、オイルの移動に対して保持しえると共に、溝形状により所望のオイル量が保持される。そして、オイル量の変動、移動に対して円滑に移動させることができる。このため、オイルが間隙73側、図2の右側へ漏出することが防止される。(第一のシール手段)本実施例では、それぞれ環状溝52,54の最大間隙寸法は、0.2mmであり、勾配は仮想平面に対して約15度である。なお、これらシール部である環状溝52,54にて保持されるオイル量は、それぞれ動圧発生部に保持されるオイル量より多めのオイル量が保持されるように設定することが望ましい。
【0023】
スラストプレート6の上側に保持されるオイル、即ちスラストカバー下端面42とスラストプレート上端面38との間に介在されるオイルは、モータの外部側である孔部62方向へ漏出する恐れがある。このため、スラストカバー7のシャフト2側(内周側)にはテーパ状の環状溝70が形成されている。環状溝70はオイルの漏出方向(孔部62側)に対して、(シャフト2の外周部24から)半径方向間隙が順次大きく形成されている。このため、オイルの漏出に伴う移動に際しても、確実にオイルを保持できるシール手段が得られる。(第二のシール手段)また環状溝70は前述の環状溝66と同様にオイルの貯溜溝を兼ねている。本実施例では、環状溝70の漏出側(孔部62側)において、スラストカバー7に突出部76が全周にわたり設けられている。突出部76はシャフト2の外周部24に対して近接して配置されており、シャフト2とのラビリンスシール構造をなし、孔部62からの万一のオイル漏出に対して、二重に防止するものである。なお、この突出部76には、撥油剤が塗布されている。本実施例における環状溝70の最大間隙寸法は、0.4mmであり、軸心に対する勾配は、約15度である。
【0024】
スラストプレート6の外周端側には、環状の間隙(環状空間)73が設けられており、スラストプレート6の上下両端部に保持されるオイルが、外周部32にて連続することなく分断され、それぞれ間隙73に連通した状態となっている。間隙73は、スラストカバー7の下端面80と、スリーブ8の(周壁48の)内周壁71と、スリーブ8の(基部21の)底面72と、によるこれら内面にて規定される。スラストプレート6の両端部に保持されたオイルが衝撃や遠心力等の理由により、環状溝52,54を越えて間隙73内へ飛散・落下した場合、これらの内面に付着して保持される。オイルは表面張力により、濡れ状に付着すると共に、連続した状態でこれらの内面に付着しやすい。このため、モータの回転始動や、姿勢変化等により、ほどなく、スラストプレート6側の動圧発生部(オイル保持部)側へオイルが容易に回収される。このため、オイルの枯渇が防止され、信頼性の確保と高精度の軸受支持が実現できる。なお、オイルの量を多めに充填しても、動圧発生部にて保持しきれないオイルが間隙73にて保持される。さらに図に示さないが、例えば(重力の作用方向である)底面72を、間隙73側(図の上方へ)わずかに突出させた階段状の構造を設けることにより、よりオイルの回収性を向上させることができる。
【0025】
間隙73は孔部20により、外気と連通している。このため、それぞれのオイル保持部である動圧発生部はモータ外気と実質上同一の圧力であり、気圧差が解消されている。従ってオイル中に気泡等が含まれていたり、モータの温度上昇等により、オイルが押し出されて移動するようなことが生じない。即ちオイル漏れが防止される。なおオイル中に含まれた気泡は間隙73にて脱泡される。また孔部20は隆起している(隆起部74)ため、またオイルは孔部20を乗り越えてモータ外部側へ漏出することが防止される。特に隆起部74及びこの周片に撥油剤を塗布しておくことにより、オイルが孔部20に入り込むことが確実に防止される。特に間隙73を規定する内面が、オイルに対して濡れ状となって保持されるため、撥油剤を隆起部74周辺に塗布することはオイル漏出防止の上で、より望ましい。
【0026】
図に示すように、孔部20はモータ内部側(ステータ4側)に連通し、ハブ9とハウジング1との間を通してモータ外部へ通気している。モータ内部からモータ外部への出口にあたる部位、即ち、ハブ9の鍔部12とハウジング1の段部77とは、半径方向に微小間隙をもって対向したラビリンスシール構造が形成されている。このため、この部位でも更にオイルの漏出が防止される。即ち孔部20がモータ内部側にて連通しているため、万一孔部20からオイルが漏出しても、オイルはラビリンスシール構造により、二重に漏出防止される。これにより、ディスク室内の清浄な空気を汚染することがない。
【0027】
孔部20の内径は、可能な限り小さい方が望ましいが、加工上の容易性を考慮して、本実施例では孔部20の内径は約0.3mm径に形成されている。また隆起部74の底面72からの高さは、可能な限り高い(長い)方が望ましいが、同様に本実施例では1乃至2mmに形成されている。
【0028】
本実施例では、モータ外部へのオイルの漏出防止を図る上で、モータ外部側に対応する、前述のオイルシール手段である環状溝66,70(これらは第二のシール手段)のシール性能を、モータ内部側である環状溝52,54(これらは第一のシール手段)のシール性能よりも、高めに設定されており、これにより、漏出防止の向上を図っている。シール性能差は、上記間隙寸法差乃至テーパ状の勾配差を持たせることにより、容易に実現できる。即ち間隙寸法或いは勾配を大きく設定することによりシール性能の向上が図れる。その際、テーパ状の長さを大きく設定することにより、同一間隙或いは同一勾配にてもシール性能を大きくすることも可能である。なお、勾配が大きくなるとオイルの貯溜溝としての役割が低減するため、実施するシール性能とオイル貯溜量により、適宜設定すればよい。本実施例では、シール性能を高めたものをモータ外部側である環状溝66,70として設定し、シール性能よりも言わばオイルの貯溜を主眼として作用を持たせることとして環状溝52,54を設定している。もちろん環状溝52,54自体でも、所要のシール性能が確保されていることは言うまでもない。なおシール性能差は、動圧発生部に保持されるオイルの量や、動圧発生部の溝間隙寸法により、種々設定値が変化する。またシール部における勾配は、5度乃至45度、その間隙寸法は0.1乃至3mmの範囲で設定することが望ましい。
【0029】
次に示す図3は、本発明のスピンドルモータの別の実施例であり、スラストプレートの付近を拡大してした要部断面図である。その他の部位は図1と同様のため、図示を省略する。図3の実施例では、既に説明した構成と異なる点についてのみ説明することにする。図3では、間隙(環状空間)173を規定する内面が、スラストカバー107の下端面180と、スラストカバー107の内周壁171と、そしてスリーブ108の(基部121の)底面172と、から構成される。図1(図2)の実施例では内周壁71がスリーブ8から構成されていたのに対して、本実施例ではスラストカバー107の内周壁171によることである。
【0030】
また間隙173に設けられ、モータ外部と連通する孔部120は、筒状部材110がスリーブ108の基部121に差し込まれて固定されている。これにより、スリーブ108の基部121の肉厚寸法に関係なく、所定長さの孔部120が得られ、また間隙173内に突出する寸法も自由に設定することができる。これにより、間隙173に付着したオイルは、孔部120を乗り越えて漏出することが効果的に防止できる。なお、筒状部材110の周辺部に撥油剤を塗布することが望ましいことは言うまでもない。
【0031】
さらに、図3では、図1の(スラストプレート6側に設けられていた)環状溝52,54に代えて、環状溝152がスラストカバー107側に設けられ、環状溝154がスリーブ108側に設けられていることである。これらは既に説明した第一のシール手段と同様の作用をなす。従って、シールのためのこうした環状溝(52,54,152,154)をスラストプレート(8)側、またはこれに対向するスラストカバー(107)、スリーブ端部(121)側に設けても構わない。以上、本発明のスピンドルモータの種々の実施例について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲で設計変更乃至修正等自由である。即ち本実施例で示した種々の部分的な構成を組み合わせて用いることができる他、動圧軸受の動圧グルーブの形態や数量等、自由に選定することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のスピンドルモータは、上述の構成を有しているので、次の効果を奏する。即ち、請求項1に対応するスピンドルモータによれば、第二のシール手段(環状溝53,70)は第一のシール手段(環状溝52,54)よりも、シール性能が高いため、万一の際において、モータ外部側に対応する第二のシール手段が流体潤滑剤であるオイルの漏出を確実に防止することができる。そして、これら第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して軸方向、また、第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して半径方向、にそれぞれ間隙が順次大きく形成されている。このため、流体潤滑剤は毛細管現象により間隙に確実に保持されると共に、オイルの移動に対して円滑な保持がなされ、間隙外へ漏出することが防止される。すなわち、オイルに作用する上記の種々の要因に対して、モータ外部へ漏出することが防止される。請求項2に対応して、環状空間73に連通孔20が設けられていることにより、モータ内外部の気圧差が解消される。
【0033】
さらに、請求項3に対応するスピンドルモータによれば、前記第一のシール手段にてシール作用が及ばなかった場合でも、環状空間(73)において、漏出した流体潤滑剤は捕捉される。捕捉された流体潤滑剤は環状空間の内面に保持され、ほどなくスラスト軸受部に回収される。このように、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が確実に防止され、精度良い回転精度を維持すると共に、高い信頼性を確保することができる。
【0034】
このように、本発明のスピンドルモータによれば、簡単な構成により、モータ内外部の気圧差やモータ外部から加わる衝撃荷重等に起因した流体潤滑剤の漏出を解消でき、安定した高精度な軸受支持が実現できるスピンドルモータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピンドルモータの全体を示す断面図である。
【図2】図1におけるスピンドルモータの一部を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明に係る別の実施例のスピンドルモータを示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 シャフト
3 ロータハブ
4 ステータ
5 ロータマグネット
6,106 スラストプレート
7,107 スラストカバー
8 スリーブ
10 フレキシブル回路基板
Claims (3)
- ハウジングと、前記ハウジングに固定された軸部材と、前記軸部材に対して相対的に回転自在であるロータハブと、前記軸部材と前記ロータハブとの間に介在された流体潤滑剤による動圧流体軸受手段と、を具備するスピンドルモータにおいて、
前記軸部材には半径方向外方に突出するスラストプレートが設けられており、前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に支持されたスリーブと、前記スラストプレートを覆うスラストカバーとを含み、
前記動圧軸受手段は、前記スリーブと前記軸部材との間に設けられたラジアル軸受部と、前記スリーブの端部と前記スラストプレートとの間、及び前記スラストカバーと前記スラストプレートとの間に、それぞれ設けられたスラスト軸受部とからなり、
前記スラストプレートの外周側には、前記スリーブ及び前記スラストカバーによって規定された環状空間が設けられ、前記スラストプレートの外周側における前記スラスト軸受部より半径方向に離れた部位には、前記スラスト軸受部に介在される流体潤滑剤が前記環状空間内へ漏出することを防止するための第一のシール手段が設けられ、
前記スラストカバーと前記軸部材との間、及び/または前記スリーブと前記軸部材との間、における前記流体潤滑剤が保持されるモータ外部側の終端部には、前記流体潤滑剤がモータ外部へ漏出することを防止するための第二のシール手段が設けられ、
前記第二のシール手段は、前記第一のシール手段よりシール性能が高く設定された、ことを特徴とするスピンドルモータ。 - 前記環状空間には、前記環状空間の圧力をモータ外部の圧力と実質上等しくさせるための連通孔が設けられ、前記連通孔における、前記環状空間に開口する開口部の周辺には、前記流体潤滑剤を撥油する撥油剤が塗布された、請求項1記載のスピンドルモータ。
- 前記第一のシール手段によるシール作用に拘らず、漏出した前記流体潤滑剤は、前記環状空間を規定する内面により捕捉されて、保持される請求項1または請求項2記載のスピンドルモータ。
Priority Applications (1)
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