JP3713143B2 - 動圧軸受モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型モータの回転支承構造の改良に係り、特に動圧軸受構造においてオイル漏れを防止し、高寿命化をはかることのできる動圧軸受モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、CDーROM等のスピンドルモータの軸受構造として動圧型流体軸受構造を用いたものが種々提案されており、本出願人も、例えば特開平9−238441号公報などに記載されたものものを提案している。
【0003】
図5は、従来のスピンドルモータの軸受構造を示すものである。同図において、Cはケーシング、CoはこのケーシングCに嵌着されているコイルである。Hは軸受ホルダHaを有し、前記ケーシングCの開口部に嵌合するハウジングである。Rはロータ、MはこのロータRに装着されたマグネットである。Sは前記軸受ホルダHaの中心部に嵌挿されたスリーブで軸受部を形成する。Shはこの軸受部に挿通されたシャフトで動圧圧力を生成するためのV字状の溝を有している。Wは軸受ホルダHaの両端部に嵌入されたワッシャである。また、シャフトShとスリーブSの間には潤滑用のオイルが注入されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成されているスピンドルモータのコイルCoに通電され、ロータRが回転を始めると、シャフトShに刻まれたV字状溝によりオイルが動圧運動を始める。すると、下側からはモータの回転により、また、上側からは温度上昇や、モータの振動等により、オイルが出力端側に移動し、ワッシャWの中心孔とシャフトShの僅かな間隙からモータの内部および外部に漏洩し始める。この様に、従来のモータではオイルが軸受部以外の部分に漏出し、最悪の場合には外部に漏出してしまう欠点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記の欠点を解決して、簡単な構造で動圧発生オイルのオイル溜まりを構成し、且つ動圧発生オイルがモータ外部へ漏出することのない動圧軸受モータを提供しようというものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の動圧軸受モータの回転軸受構造は、スリーブ出力端にテーパ面を形成し、またスリーブ出力端から所定距離を保持した出力側に、シャフトを中心に微小間隙を保持してシャフトを貫通するフッ素系樹脂からなるワッシャをハウジングの内壁に固定してオイル溜まりを形成し、出力端側へ移動しようとするオイルが軸中心方向に循環する構成とする。
さらに、本発明の動圧軸受モータの回転軸受構造は、スリーブの出力端に対応するシャフト外周面に環状溝を形成し、この環状溝とスリーブ端のテーパ面部とから構成した空隙部をオイル溜まりとして形成する。
【0007】
この様にすればスリーブ出力端のテーパ面と、フッ素系樹脂からなるワッシャの撥油効果を利用して動圧オイルを出力端側と逆の方向へ巡回させることができる。また、シャフト外周面に設けた環状溝とスリーブ端のテーパ面部とから構成した空隙部によって形成したオイル溜まりとすることにより、動圧発生オイルの表面張力を利用してより多くのオイルを保持させることによりオイルが出力端側に漏出しないことになる。
【0008】
【第一の実施例】
図1は、本発明の一実施例における小型モータの要部断面図であり、同図において、1は逆カップ状のロータヨークであり、中心部は略円筒状の透孔が設けられている。2はこのロータヨークの中心部の透孔にカシメ・圧入・接着・ネジ止め等の方法により固定されたモータの回転軸となるシャフトである。3は前記ロータヨーク1の外周内壁に固定された環状マグネットである。
一方、ステータ側は、次のように構成されている。まず、4は略有底円筒状のハウジングである。該、ハウジング4の下方外周部には環状溝が設けられ、この環状溝にはステータベース5が嵌合されカシメ等で固定されている。6は前記ハウジング4の内壁に嵌入固定されたスリーブである。
該、スリーブ6は詳細を図2に示すように上部出力端側が中心に向かってテーパ状に下がりテーパ面6bを形成している。また、内壁の上位部は、前記テーパ面6bの終端まで動圧発生溝6aが形成されている。次に、内壁の中位部は隣接する上位部および下位部よりも径が広く切削形成されている。そしてまた内壁の下位部は、上位部と同様に動圧発生溝6aが形成されている。
【0009】
8は、ハウジング4の内壁の最上位部に、前記スリーブ6のテーパ面6bより内方に突き出て嵌入されているワッシャで、フッ素系樹脂で形成されている。9は、ハウジング4の外周に固定されたステータコアで、該、ステータコア9にはコイル10が巻回されている。なお回転軸であるシャフト2とスリーブ6の間には動圧発生オイルが注入されて回転をなめらかにしている。
【0010】
このように構成されたスピンドルモータは、ステータコア9とマグネット3との磁気的作用によってロータヨーク1・シャフト2が回転する。シャフト2が回転すると、動圧発生溝6aによって動圧オイルがスリーブ内を所定の方向に回転し、シャフト2とスリーブ6との間に動圧が発生する。これにより、シャフト振れを押さえた高精度な回転が得られる。
【0011】
このようにすると軸受部からあふれた動圧発生オイルは軸受端となるスリーブ出力側に溜まることになるがテーパ面6bに沿って上昇して行ったオイルは、やがて該、テーパ面によって軸受内部へ還元されることにより、軸受部への良好なオイルの供給絶えず可能となる。
【0012】
上記第一の実施例では、スリーブ6の出力端側に形成したテーパ面6bと、その出力側のハウジング4の内壁に固定したフッ素系樹脂からなるワッシャ8とで閉鎖空間を形成してオイル溜まりとし、大部分のオイルは前記テーパ面6bによって軸受方向に巡回させる。しかし、それでも熱による膨張やモータの振動等により僅かなオイルはスリーブ出力側のシャフト2とワッシャ8との間隙から外部に漏出しようとする。このオイルはフッ素系樹脂で構成したワッシャ8のもつ撥油効果により軸受方向に戻すものである。この様に、出力端から外部への動圧発生オイルの漏出を防止したものである。なお、この例では、ワッシャ8はフッ素系樹脂で形成しているが、金属、樹脂等からなるワッシャの表面にフッ素、シリコン等で撥油処理したものであっても良い。また、本実施例ではワッシャ8をハウジング4の内壁に固定したがシャフト2に固定しても良い。
【0013】
【第二の実施例】
図3は、本発明の第二の実施例における小型モータの要部断面図である。図3において、11は、回転軸となるシャフトで、スリーブ12の上端(図3では出力端側)と対応する位置に環状溝11aを形成している。また、スリーブ12のテーパ12bは第一の実施例よりも小さいものでよい。通常は、スリーブ12の出力端側は、面取り加工されているのでそのままで良い。
【0014】
第二の実施例において、シャフト11が回転すると、動圧発生用のオイルは軸受端となるスリーブ出力側に移動しようとするが、シャフト11の外周に設けられた環状溝11aとスリーブ12のテーパ12bとによって作られた空隙部13によって移動を阻止され、オイル自身の表面張力により前記空隙部13に保持される。したがって、シャフト11の回転によって軸受部のオイルが欠乏すると、前記空隙部13に保持されていたオイルが軸受部へと巡回される。このように、第二の実施例に示すようにシャフト11の外周に設けられた環状溝11aとスリーブ12のテーパ12bとによって空隙部13を作り、オイル自身の表面張力を利用して前記空隙部13にオイルが保持されるように構成しても、軸受部への安定したオイルの供給と外部へのオイルの漏出を防止することができる。
【0015】
【第三の実施例】
図4は、本発明の第3の実施例における小型モータの要部断面図である。同図において、14はオイル含浸スリーブである。このオイル含浸スリーブ14は、それ自体に微少な空隙を有しオイルを含浸して焼結含油軸受を形成している。このため、上記第一の実施例および第二の実施例で用いたスリーブのような、広径のオイル溜まりを有するスリーブは使用しなくても良い。また、図ではシャフト2に環状溝を作ってオイル溜まりとしているが、第一の実施例に示すように、スリーブに内方へ下がるテーパ面を設け、このテーパ面の出力端側のハウジング内壁にワッシャを固定してオイル溜まりを作っても良いことは勿論である。この場合でも、軸受部への安定したオイルの供給と外部のオイルの漏出を防止することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、スリーブ6に形成したテーパ面と、その出力側のハウジング4の内壁に固定したワッシャ8とで閉鎖空間を形成してオイル溜まりを形成するか、もしくは、回転軸となるシャフトの、スリーブ12の上端と対応する位置に環状溝11aを形成してオイル溜まりを形成することにより、モータ回転による温度上昇や振動によって生じる圧力変化により、軸受内部から漏れ出したオイル量を十分に保持して、かつ軸受けに戻すと共に、フッ素系樹脂のもつ撥油効果もしくはオイル自身の表面張力を利用して、オイルが外部へ漏出するのを確実に防止できる。これにより、低ノイズ、低摩耗化を実現でき、モータの耐久性並びに信頼性を大幅に改善する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例における小型モータの要部断面図である。
【図2】 第一の実施例における小型モータのスリーブを示す要部断面図である。
【図3】 本発明の第二の実施例における小型モータの要部断面図である。
【図4】 本発明の第三の実施例における小型モータの要部断面図である。
【図5】 従来の小型モータの要部断面図である。
【符号の説明】
1・11 ローターヨーク
2 シャフト
3 マグネット
4 ハウジング
5 ステータ
6・12 スリーブ
8 ワッシャ
9 ステータコア
10 コイル
13 空隙
14 オイル含浸スリーブ

Claims (4)

  1. 内側にマグネットを備えると共に中心部に回転シャフトを支持した逆カップ状ロータヨークと、外周部に円板状ステータベースを嵌合支持した有底ハウジングと、このハウジングの外周に前記マグネットに臨むステータを固定すると共に内部に円筒状スリーブを固定し、この、スリーブの中心孔に前記回転シャフトを挿入保持してなるモータにおいて、
    前記スリーブの出力端側を前記中心孔に向って下がるテーパ形状にして前記スリーブの出力端側にオイル溜まりを形成したことを特徴とした動圧軸受モータ。
  2. 前記オイル溜まりは、前記スリーブのテーパ形状の出力端を形成するテーパ面と、その出力端側のハウジングの内壁に固定したフッ素系樹脂または金属・樹脂からなるワッシャの表面をフッ素、シリコン等で撥油処理したワッシャとで閉鎖空間を形成してなることを特徴とする前記請求項1に記載の動圧軸受モータ。
  3. 前記オイル溜まりは、回転シャフト外周の前記スリーブのテーパ形状の出力端部と対応する位置に環状溝を形成してなることを特徴とする前記請求項1に記載の動圧軸受モータ。
  4. 前記スリーブは焼結含油軸受としたことを特徴とする前記請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の動圧軸受モータ。
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