JPH0870555A - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JPH0870555A
JPH0870555A JP22583694A JP22583694A JPH0870555A JP H0870555 A JPH0870555 A JP H0870555A JP 22583694 A JP22583694 A JP 22583694A JP 22583694 A JP22583694 A JP 22583694A JP H0870555 A JPH0870555 A JP H0870555A
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shaft member
sleeve
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thrust plate
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Yoshikazu Ichiyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体動圧軸受からオイル等の流体潤滑剤が漏
れ出ることを、簡単な構造で確実に防止すること。 【構成】 ハウジング1と、これにに固定された軸部材
2と、この軸部材2に対して回転自在であるロータハブ
3と、軸部材2とロータハブ3との間に介在された動圧
流体軸受手段と、を具備している。軸部材2にはスラス
トプレート6が設けられている。ロータハブ3は、軸部
材2に回転自在に支持されたスリーブ8と、スラストプ
レート6を覆うスラストカバー7とを含み、スリーブ8
と軸部材2との間にラジアル軸受部が設けられ、スリー
ブ8の端部とスラストプレート6との間、及びスラスト
カバー7とスラストプレート6との間に、夫々、スラス
ト軸受部が設けられている。スラストプレート6の外周
側には、スリーブ8及びスラストカバー7によって規定
された環状空間73が設けられ、環状空間73を規定す
る内面には、スラスト軸受部で保持しきれない余分の前
記流体潤滑剤が付着保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光・磁気ディスク駆動
装置等の記録ディスクを回転駆動行う為に好適な流体動
圧軸受を用いたスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】光・磁気ディスク等を回転駆動するスピ
ンドルモータは、ディスク搭載方向、即ち軸方向にロー
タハブのがたつきが防止されると共に精度良く回転支持
される必要がある。このため、ロータハブの軸受手段と
して従来のボールベアリングから、オイル等の流体潤滑
剤を用いた動圧軸受手段が採用されている。この動圧軸
受手段には、回転軸に対して半径方向に動圧支持するラ
ジアル動圧軸受と回転軸方向に位置規制すると共に動圧
支持するスラスト動圧軸受とから構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような構造によ
るスピンドルモータにおいて、モータ内部には流体潤滑
剤として、通常、オイルが注入されているが、流体動圧
軸受不良を起こす最大の原因は、このオイルがモータ外
部へ漏れ出てしまうことにある。例えば、流体動圧軸受
の組み立て時やモータ回転時に流体動圧軸受のオイルに
空気が混入することがある。こうした場合、流体動圧軸
受部位の温度上昇や、流体動圧軸受部位に対してモータ
外部等が低圧になると、大幅に上記空気が膨張して、流
体動圧軸受から外部へオイルが押し出されて、オイル漏
れが発生する。また一方で、何等かの理由により、モー
タ外部から衝撃荷重や遠心力がモータに加わることがあ
る。この場合も流体動圧軸受部で保持しきれなくなった
オイルが飛散してオイル漏れを起こす原因となる。
【0004】オイル漏れが発生すると、流体動圧軸受に
保持されるオイル量が減少して、精度良く且つ安定した
軸受支持が困難となり、しかも軸受寿命を著しく低下さ
せる。加えて、モータ外部へ漏出したオイルがディスク
収容室を汚染してディスクの読み書き障害を引き起こす
要因となる。本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その課題とすると
ころは、モータ内外部の気圧差やモータ外部から加わる
荷重等に起因した流体潤滑剤の漏出を、簡単な構成によ
り解消できるスピンドルモータを提供することである。
さらに本発明の別の課題は、流体潤滑剤の漏出防止によ
り安定した高精度の回転支持が得られる信頼性の高いス
ピンドルモータを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明に係るスピンドルモータは、ハウジングと、
前記ハウジングに固定された軸部材と、前記軸部材に対
して相対的に回転自在であるロータハブと、前記軸部材
と前記ロータハブとの間に介在された動圧流体軸受手段
と、を具備するスピンドルモータにおいて;前記軸部材
には半径方向外方に突出するスラストプレートが設けら
れており、前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に
支持されたスリーブと、前記スラストプレートを覆うス
ラストカバーとを含み、前記スリーブと前記軸部材との
間にラジアル軸受部が設けられ、前記スリーブの端部と
前記スラストプレートとの間、及び前記スラストカバー
と前記スラストプレートとの間に、夫々、スラスト軸受
部が設けられており;前記スラストプレートの外周側に
は、前記スリーブ及び前記スラストカバーによって規定
された環状空間が設けられ、前記環状空間を規定する内
面には、前記スラスト軸受部で保持しきれない余分の前
記流体潤滑剤が付着保持されてなるものである。
【0006】そして、前記環状空間には、この環状空間
の圧力をモータ外部の圧力と実質上等しくさせるための
連通孔が設けられ、この連通孔における、前記環状空間
に開口する開口部の周辺には、流体潤滑剤を撥油する撥
油剤が塗布されることが望ましい。
【0007】さらに本発明に係る別のスピンドルモータ
によれば、ハウジングと、前記ハウジングに固定された
軸部材と、前記軸部材に対して相対的に回転自在である
ロータハブと、前記軸部材と前記ロータハブとの間に介
在された流体潤滑剤による動圧流体軸受手段と、を具備
するスピンドルモータにおいて;前記軸部材には半径方
向外方に突出するスラストプレートが設けられており、
前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に支持された
スリーブと、前記スラストプレートを覆うスラストカバ
ーとを含み、前記スリーブと前記軸部材との間にラジア
ル軸受部が設けられ、前記スリーブの端部と前記スラス
トプレートとの間、及び前記スラストカバーと前記スラ
ストプレートとの間に、夫々、スラスト軸受部が設けら
れており、前記スラストプレートの外周側には、前記ス
リーブ及び前記スラストカバーによって規定された環状
空間が設けられ;前記スラスト軸受部の前記スラストプ
レート外周側には、前記スラスト軸受部に介在される流
体潤滑剤が前記環状空間内へ漏出することを防止するた
めの第一のシール手段が設けられ;前記スラストカバー
と前記軸部材との間、及び/または前記スリーブと前記
軸部材との間、における前記流体潤滑剤が保持されるモ
ータ外部側の終端部には、前記流体潤滑剤がモータ外部
へ漏出することを防止するための第二のシール手段が設
けられ;前記第二のシール手段は、前記第一のシール手
段よりシール性能が高く設定されてなるものである。
【0008】そして前記第一のシール手段は、流体潤滑
剤の漏出方向に対して、前記スラスト軸受部の軸方向間
隙より順次大きく形成され、また前記第二のシール手段
は、流体潤滑剤の漏出方向に対して、前記スラストカバ
ーと前記軸部材、及び/または前記スリーブと前記軸部
材、における半径方向間隙より順次大きく形成されるこ
とが望ましい。
【0009】さらに、前記第一のシール手段によるシー
ル作用に拘らず、漏出した流体潤滑剤は、前記環状空間
を規定する内面により捕捉されて、保持される構成が提
供される。
【0010】
【作用】本発明のスピンドルモータによれば、ロータハ
ブを軸方向へ位置規制して動圧軸受支持する二つのスラ
スト軸受部、即ちスリーブの端部とスラストプレートと
の間、及びスラストカバーとスラストプレートとの間に
は、それぞれ流体潤滑剤が介在して充填されている。こ
れらの間に保持しきれない流体潤滑剤は、スラストプレ
ートの外周側に設けられた環状空間に保持される。すな
わち環状空間を規定する内面に流体潤滑剤が付着して保
持される。このため、モータの回転・停止動作や、モー
タ内外部の温度上昇等の気圧変化が生じても、或いは、
モータ外部から何等かの理由により、衝撃荷重や遠心力
等の作用力を受けて、スラストプレートの両端面に保持
される流体潤滑剤が、環状空間内に飛散または漏出して
も、流体潤滑剤は環状空間内の内面に付着して保持され
る。環状空間は閉空間であるため、内部の流体潤滑剤は
モータ外部へ漏出することはない。そして、この内面に
付着した流体潤滑剤は、モータの回転に伴い、或いは上
記の作用力を得て、ほどなくスラスト軸受部に回収され
る。このように、精度良い軸受支持が実現でき、流体潤
滑剤の漏出防止により、信頼性の向上が図れる。もし、
必要以上の流体潤滑剤を充填しても、余分な流体潤滑剤
は環状空間内に滞留されるため、モータ外部への漏出防
止が図れると共に、流体潤滑剤の枯渇等が解消され長寿
命化が実現できる。
【0011】なお、環状空間内に連通孔が設けられるこ
とにより、モータ内外部の圧力差が解消され、モータの
温度変化による流体潤滑剤への作用力が働かず、漏出防
止が図れる。しかも連通孔の開口部には撥油剤が塗布さ
れているから、この連通孔を経て流体潤滑剤がモータ外
部へ漏出することはない。そしてこの連通孔により、。
仮に流体潤滑剤に気泡を含んでいても、容易に脱泡され
て、気泡の膨張による流体潤滑剤の押し出し等も防止さ
れる。
【0012】上記本発明の別のスピンドルモータによれ
ば、前記第二のシール手段は前記第一のシール手段より
も、シール性能が高いため、万一の際において、モータ
外部側に対応する第二のシール手段が流体潤滑剤の漏出
を確実に防止することができる。そしてこれら第一のシ
ール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して軸方向、ま
た、第二のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対し
て半径方向、にそれぞれ間隙が順次大きく形成されてい
る。このため、流体潤滑剤は毛細管現象により間隙に確
実に保持されると共に、流体潤滑剤の移動に対して円滑
な保持がなされ、間隙外へ漏出することが防止される。
すなわち、流体潤滑剤に作用する上記の種々の要因に対
して、モータ外部へ漏出することが防止される。さら
に、前記第一のシール手段にてシール作用が及ばなかっ
た場合でも、環状空間において、漏出した流体潤滑剤は
捕捉される。捕捉された流体潤滑剤は環状空間の内面に
保持され、ほどなくスラスト軸受部に回収される。この
ように、流体潤滑剤のモータ外部への漏出が確実に防止
され、精度良い回転精度を維持すると共に、高い信頼性
を確保することができる。この他、本発明に従うスピン
ドルモータの別の構成及びその作用効果については、以
下の記載で明らかになるであろう。
【0013】
【実施例】本発明に従うスピンドルモータの実施例につ
いて、添付の図面を参照しながら説明する。図1及び図
2は、例えば磁気ディスクを駆動する第1の実施例のス
ピンドルモータであり、図1はその全体を示す断面図、
図2は図1の一部を拡大して示した要部拡大断面図であ
る。図1及び図2において、部材1は磁気ディスク駆動
装置の一部をなすハウジングであり、直接または間接的
に駆動装置のベース部材に取り付けられている。ハウジ
ング1は例えばアルミ合金により形成されている。ハウ
ジング1の中央部には、環状に突出したボス部22が一
体に形成されており、このボス部22には孔部23が穿
設されている。そして孔部23には、シャフト2の一端
部(下部)が嵌め込まれて固定されている。シャフト2
は、例えば鉄基合金材等から形成されている。上記ハウ
ジング1及びシャフト2により、本スピンドルモータの
静止部材となす。
【0014】ハウジング1のボス部22の上端部の外周
側には、切り欠き部60が形成され、この切り欠き部6
0にステータ4が外嵌して固定されている。ステータ4
は、電磁鋼板が複数枚積層されて形成されたステータコ
ア18と、ステータコア18に巻回された(電機子)コ
イル17とから構成されている。ハウジング1の下部に
は、フレキシブル回路基板10が貼り付けられて固定さ
れており、このフレキシブル回路基板10の端部はモー
タ外部へ延びて設けられている。従って、コイル17か
ら引き出されたコイル線61は、ハウジング1の基部1
4に穿設された孔部16を通して、その下部に位置付け
られたフレキシブル回路基板10へ電気接続され、これ
により電気的にモータ外部へ導出される。
【0015】ハウジング1に固定されたシャフト2の他
端部(上部)は、その軸心部に図示省略の孔部が穿設さ
れている。孔部は、磁気ディスク駆動装置の上側蓋体に
ネジ止めされて固定される。そしてシャフト2の他端部
(上部)側には、半径方向外向へ全周にわたり張り出し
て形成されたスラストプレート6が一体に形成されてい
る。シャフト2とスラストプレート6とは同軸状に構成
されている。またスラストプレート6の上下端面38、
39は、シャフト2に対して実質上直角に形成されてい
る。すなわち、上下端面38、39は実質上平行に形成
されている。そして、スラストプレート6の外周部32
の上下端には、全周にわたりテーパ状をなすテーパ部1
1,33が形成されている。
【0016】そしてその上下端面38、39には、図示
省略するが、周方向に所定の間隔で設けられた(図示省
略する)略V字状やヘリングボーン状、或いはダブルヘ
リカル状の溝による動圧グルーブが形成されている。ま
た一方、シャフト2の略中央部における外周部24にも
同様のヘリングボーン状等の溝による動圧グルーブ1
9,19が周方向に所定の間隔で設けられると共に、こ
れらは上下方向に二列が整列して設けられている。
【0017】次に、シャフト2に対して回転支持される
ロータハブ3は、軸受支持されるスリーブ8、スラスト
カバー7、ハブ9そしてロータマグネット5から構成さ
れている。スリーブ8は、例えば銅基合金等が用いられ
て形成されており、筒状の垂下部29と、この垂下部2
9よりも大径に形成されると共にこれと同軸状に設けら
れた筒状の周壁(大径周壁)48とから構成からされ
る。垂下部29と大径周壁48とは、これらと同じく一
体に形成された基部21(スリーブ8の端部)により連
結固定されている。
【0018】スラストカバー7は、略円盤状をなし、中
央部にシャフト2の端部を挿通する孔部62が穿設され
ている。スラストカバー7は、その外周側においてスリ
ーブ8に固定されている。すなわち、スラストカバー7
における外周側の下端面63が、スリーブ8の基部21
へ載置され、またスラストカバー7の外周端部37と、
大径周壁48の上部内周壁56とが当接されて保持され
る。そして大径周壁48の上壁47を軸側(内側)へ塑
性変形加工等により加締められて、スラストカバー7は
スリーブ8にきつく固定される。その際、スラストカバ
ー7の下端面42並びにスリーブ8の垂下部29の上端
面43は、それぞれ僅かな隙間をもって、スラストプレ
ート6の上下端面38、39と対向配置されており、こ
のそれぞれの隙間には流体潤滑剤としてオイルが充填さ
れている。
【0019】スラストプレート6の外周端側には、これ
を包囲するように全周にわたって間隙(環状空間)73
が形成されている。間隙73は、スラストカバー7の下
端面80(スラストプレート外周側)と、(スリーブ8
の周壁48)内周壁71と、(スリーブ8の基部21)
底面72とにより環状に形成されている。そして、間隙
73に対応するスリーブ8の基部21には、軸方向へ貫
通する孔部20が穿設されており、孔部20はモータ内
部を経てモータ外部へ連通している。加えて、この孔部
20は、スラストカバー7の下端面42とスラストプレ
ート6、並びにスラストプレート6とスリーブ8の上端
面43とによる(後述する)動圧発生部にそれぞれ連通
している。孔部20は、シャフト2の軸芯を中心とし
て、基部21の周方向に複数個が均等配置されており、
本実施例では、三箇所、180度回転対称状に(図1に
おいて右側に表われている)設けられている。そして孔
部20における間隙73側は、図に示すように、筒状に
隆起した隆起部74が形成されている。孔部20はロー
タ3の回転動バランスを考慮して、複数個設ける場合
は、周方向へ均等配置させることが望ましい。
【0020】本実施例によれば、スラストカバー7の下
端面42とスラストプレート6の上端面38、及びスラ
ストプレート6の下端面39と(スリーブ8の)垂下部
29の上端面43、によりスラスト動圧軸受手段が構成
され、これにより、ロータハブ3を軸方向に位置規制す
ると共に、動圧軸受による軸方向の回転支持を行なう。
なお、スラスト動圧軸受として、動圧グルーブがスラス
トプレート6に設けられたものに代えて、スラストカバ
ー7及びスリーブ8(の垂下部29)側に設けられてい
てもよい。
【0021】一方、スリーブ8の垂下部29の内周部5
3と、シャフト2の外周部24とは、僅かな隙間をもっ
て軸方向に沿って対向配置されている。そして、この隙
間には流体潤滑剤としてオイルが充填されている。これ
により、ロータハブ3はシャフト2に対して、半径(ラ
ジアル)方向に動圧軸受支持される。本実施例では、ラ
ジアル動圧軸受として、動圧グルーブがシャフト2側に
設けられているが、これとは逆に、スリーブ8側に設け
られていてもよい。
【0022】スリーブ8の大径周壁48の外周部にはア
ルミ合金等により形成されるハブ9が固定されており、
このハブ9の内周部64にロータマグネット5が環状に
配設されている。ロータマグネット5は周方向へ所定の
磁極数が着磁されている。なお、ロータマグネット5
は、スリーブ8における大径周壁48の下端49に当接
して軸方向の高さ位置決めが行なわれており、即ちステ
ータ4の高さ位置に対応してハブ9に固定されている。
従って、フレキシブル回路基板10の導出端部に所要の
信号が通電されると、ステータ4とロータマグネット5
との電磁気的作用によって、ロータハブ3が回転駆動さ
れる。なお、図示省略の磁気ディスクは、ハブ9の外周
部28に嵌め込まれて装着され、下方に形成された鍔部
12にて受け止められ、そして既に公知のクランプ手段
により固定される。
【0023】上述の通り、本発明のスピンドルモータに
は、ラジアル及びスラスト動圧軸受支持されており、所
定部位には流体潤滑剤としてのオイルが介在して充填さ
れている。充填されたオイルがモータ外部へ漏れ出るこ
とを防止するために、またこれに加えて、安定した軸受
支持を維持させるために、本発明のスピンドルモータに
おいては同様の図1及び図2を用いて、以下に説明する
構成がなされている。これらの図において、まずラジア
ル動圧軸受として、一方(図の下側;モータ外側)につ
いて説明する。シャフト2の外周部24と、スリーブ8
の垂下部29との間には、その下端側において、空隙5
0が設けられている。空隙50は、シャフト2の外周部
24と垂下部29の内周部53とに、それぞれ全周にわ
たる凹部65とテーパ状の環状溝66が形成され、これ
らが半径方向に対向して配置されることにより形成され
る。凹部65の表面には、オイルを溌油する溌油剤が塗
布されている。
【0024】従って動圧グルーブ19におけるオイル
が、モータ外方(図の下側方向)へ漏れ出ようとして
も、シャフト2の外周部24と垂下部29の内周部53
との隙間が、環状溝66によりテーパ状に開口している
ため、毛細管現象により確実に保持される。そしてさら
に凹部65に溌油剤が塗布してあるため、表面張力によ
り漏れでることがより一層防止される。即ち環状溝66
はオイルの漏出方向に対して、(シャフト2の外周部2
4から)半径方向間隙が順次大きく形成されているた
め、オイルの漏出作用に伴う移動に際しても、オイルを
確実に保持できるシール手段となる。(第二のシール手
段)そして環状溝66は、モータの回転及び停止等に伴
い、動圧グルーブ19(とスリーブ8との間)に保持さ
れるオイルが移動し、その移動によって余分になるオイ
ルを毛細管現象により貯溜する貯溜溝を兼ねる。本実施
例では、環状溝66の最大間隙寸法は、約0.4mmで
あり、軸心に対する勾配は約15度である。なお、環状
溝66にて保持されるオイル量は、動圧グルーブ19
(とスリーブ8との間)に保持されるオイルの変動量よ
りも、多めに貯溜されていることが前提であることは言
うまでもない。
【0025】スラスト動圧軸受においては、スラストプ
レート6を挟み、この上端38とスラストカバー7の下
端面42、及びスラストプレート6の下端面39と垂下
部29の上端面43、のそれぞれの間隙(即ち動圧発生
部をなす)にオイルが充填されている。特にスラスト動
圧軸受の場合、モータの回転及び停止の動作に伴い、ロ
ータハブ3の荷重により、それぞれの動圧軸受の間隙が
変化する。しかも回転による動圧発生時と回転停止時と
で、動圧発生部の中心部(動圧発生グルーブが設けられ
ている)におけるオイルの保持量が変化する。このた
め、この動圧発生部において保持しきれないオイルは、
スラストプレートの外周部32の上下端に設けられたテ
ーパ部11,13と、それぞれ図の上下方向に対向す
る、スラストカバー下端面80,スリーブ基部底面72
で形成されるテーパ状の環状溝52,54にて保持され
る。
【0026】環状溝52,54はオイルの漏出方向(即
ち間隙73方向)に対して、軸方向(図の上下方向)間
隙が順次大きくなるよう形成されている。このため、毛
細管現象により保持されるオイルの量が所定の部位にて
均衡するよう設けられている。すなわちオイルの量に対
応して、連続的に間隙が変化しているため、オイルの移
動に対して保持しえると共に、溝形状により所望のオイ
ル量が保持される。そして、オイル量の変動、移動に対
して円滑に移動させることができる。このため、オイル
が間隙73側、図2の右側へ漏出することが防止され
る。(第一のシール手段)本実施例では、それぞれ環状
溝52,54の最大間隙寸法は、0.2mmであり、勾
配は仮想平面に対して約15度である。なお、これらシ
ール部である環状溝52,54にて保持されるオイル量
は、それぞれ動圧発生部に保持されるオイル量より多め
のオイル量が保持されるように設定することが望まし
い。
【0027】スラストプレート6の上側に保持されるオ
イル、即ちスラストカバー下端面42とスラストプレー
ト上端面38との間に介在されるオイルは、モータの外
部側である孔部62方向へ漏出する恐れがある。このた
め、スラストカバー7のシャフト2側(内周側)にはテ
ーパ状の環状溝70が形成されている。環状溝70はオ
イルの漏出方向(孔部62側)に対して、(シャフト2
の外周部24から)半径方向間隙が順次大きく形成され
ている。このため、オイルの漏出に伴う移動に際して
も、確実にオイルを保持できるシール手段が得られる。
(第二のシール手段)また環状溝70は前述の環状溝6
6と同様にオイルの貯溜溝を兼ねている。本実施例で
は、環状溝70の漏出側(孔部62側)において、スラ
ストカバー7に突出部76が全周にわたり設けられてい
る。突出部76はシャフト2の外周部24に対して近接
して配置されており、シャフト2とのラビリンスシール
構造をなし、孔部62からの万一のオイル漏出に対し
て、二重に防止するものである。なお、この突出部76
には、撥油剤が塗布されている。本実施例における環状
溝70の最大間隙寸法は、0.4mmであり、軸心に対
する勾配は、約15度である。
【0028】スラストプレート6の外周端側には、環状
の間隙(環状空間)73が設けられており、スラストプ
レート6の上下両端部に保持されるオイルが、外周部3
2にて連続することなく分断され、それぞれ間隙73に
連通した状態となっている。間隙73は、スラストカバ
ー7の下端面80と、スリーブ8の(周壁48の)内周
壁71と、スリーブ8の(基部21の)底面72と、に
よるこれら内面にて規定される。スラストプレート6の
両端部に保持されたオイルが衝撃や遠心力等の理由によ
り、環状溝52,54を越えて間隙73内へ飛散・落下
した場合、これらの内面に付着して保持される。オイル
は表面張力により、濡れ状に付着すると共に、連続した
状態でこれらの内面に付着しやすい。このため、モータ
の回転始動や、姿勢変化等により、ほどなく、スラスト
プレート6側の動圧発生部(オイル保持部)側へオイル
が容易に回収される。このため、オイルの枯渇が防止さ
れ、信頼性の確保と高精度の軸受支持が実現できる。な
お、オイルの量を多めに充填しても、動圧発生部にて保
持しきれないオイルが間隙73にて保持される。さらに
図に示さないが、例えば(重力の作用方向である)底面
72を、間隙73側(図の上方へ)わずかに突出させた
階段状の構造を設けることにより、よりオイルの回収性
を向上させることができる。
【0029】間隙73は孔部20により、外気と連通し
ている。このため、それぞれのオイル保持部である動圧
発生部はモータ外気と実質上同一の圧力であり、気圧差
が解消されている。従ってオイル中に気泡等が含まれて
いたり、モータの温度上昇等により、オイルが押し出さ
れて移動するようなことが生じない。即ちオイル漏れが
防止される。なおオイル中に含まれた気泡は間隙73に
て脱泡される。また孔部20は隆起している(隆起部7
4)ため、またオイルは孔部20を乗り越えてモータ外
部側へ漏出することが防止される。特に隆起部74及び
この周片に撥油剤を塗布しておくことにより、オイルが
孔部20に入り込むことが確実に防止される。特に間隙
73を規定する内面が、オイルに対して濡れ状となって
保持されるため、撥油剤を隆起部74周辺に塗布するこ
とはオイル漏出防止の上で、より望ましい。
【0030】図に示すように、孔部20はモータ内部側
(ステータ4側)に連通し、ハブ9とハウジング1との
間を通してモータ外部へ通気している。モータ内部から
モータ外部への出口にあたる部位、即ち、ハブ9の鍔部
12とハウジング1の段部77とは、半径方向に微小間
隙をもって対向したラビリンスシール構造が形成されて
いる。このため、この部位でも更にオイルの漏出が防止
される。即ち孔部20がモータ内部側にて連通している
ため、万一孔部20からオイルが漏出しても、オイルは
ラビリンスシール構造により、二重に漏出防止される。
これにより、ディスク室内の清浄な空気を汚染すること
がない。
【0031】孔部20の内径は、可能な限り小さい方が
望ましいが、加工上の容易性を考慮して、本実施例では
孔部20の内径は約0.3mm径に形成されている。ま
た隆起部74の底面72からの高さは、可能な限り高い
(長い)方が望ましいが、同様に本実施例では1乃至2
mmに形成されている。
【0032】本実施例では、モータ外部へのオイルの漏
出防止を図る上で、モータ外部側に対応する、前述のオ
イルシール手段である環状溝66,70(これらは第二
のシール手段)のシール性能を、モータ内部側である環
状溝52,54(これらは第一のシール手段)のシール
性能よりも、高めに設定されており、これにより、漏出
防止の向上を図っている。シール性能差は、上記間隙寸
法差乃至テーパ状の勾配差を持たせることにより、容易
に実現できる。即ち間隙寸法或いは勾配を大きく設定す
ることによりシール性能の向上が図れる。その際、テー
パ状の長さを大きく設定することにより、同一間隙或い
は同一勾配にてもシール性能を大きくすることも可能で
ある。なお、勾配が大きくなるとオイルの貯溜溝として
の役割が低減するため、実施するシール性能とオイル貯
溜量により、適宜設定すればよい。本実施例では、シー
ル性能を高めたものをモータ外部側である環状溝66,
70として設定し、シール性能よりも言わばオイルの貯
溜を主眼として作用を持たせることとして環状溝52,
54を設定している。もちろん環状溝52,54自体で
も、所要のシール性能が確保されていることは言うまで
もない。なおシール性能差は、動圧発生部に保持される
オイルの量や、動圧発生部の溝間隙寸法により、種々設
定値が変化する。またシール部における勾配は、5度乃
至45度、その間隙寸法は0.1乃至3mmの範囲で設
定することが望ましい。
【0033】次に示す図3は、本発明のスピンドルモー
タの別の実施例であり、スラストプレートの付近を拡大
してした要部断面図である。その他の部位は図1と同様
のため、図示を省略する。図3の実施例では、既に説明
した構成と異なる点についてのみ説明することにする。
図3では、間隙(環状空間)173を規定する内面が、
スラストカバー107の下端面180と、スラストカバ
ー107の内周壁171と、そしてスリーブ108の
(基部121の)底面172と、から構成される。図1
(図2)の実施例では内周壁71がスリーブ8から構成
されていたのに対して、本実施例ではスラストカバー1
07の内周壁171によることである。
【0034】また間隙173に設けられ、モータ外部と
連通する孔部120は、筒状部材110がスリーブ10
8の基部121に差し込まれて固定されている。これに
より、スリーブ108の基部121の肉厚寸法に関係な
く、所定長さの孔部120が得られ、また間隙173内
に突出する寸法も自由に設定することができる。これに
より、間隙173に付着したオイルは、孔部120を乗
り越えて漏出することが効果的に防止できる。なお、筒
状部材110の周辺部に撥油剤を塗布することが望まし
いことは言うまでもない。
【0035】さらに、図3では、図1の(スラストプレ
ート6側に設けられていた)環状溝52,54に代え
て、環状溝152がスラストカバー107側に設けら
れ、環状溝154がスリーブ108側に設けられている
ことである。これらは既に説明した第一のシール手段と
同様の作用をなす。従って、シールのためのこうした環
状溝(52,54,152,154)をスラストプレー
ト(8)側、またはこれに対向するスラストカバー(1
07)、スリーブ端部(121)側に設けても構わな
い。以上、本発明のスピンドルモータの種々の実施例に
ついて説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲で設
計変更乃至修正等自由である。即ち本実施例で示した種
々の部分的な構成を組み合わせて用いることができる
他、動圧軸受の動圧グルーブの形態や数量等、自由に選
定することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明のスピンドルモータは、上述の構
成を有しているので、次の効果を奏する。即ち、本発明
の請求項1に対応するスピンドルモータによれば、ロー
タハブ3を軸方向へ位置規制して動圧軸受支持する二つ
のスラスト軸受部、即ちスリーブ8の端部21とスラス
トプレート6との間、及びスラストカバー7とスラスト
プレート6との間には、それぞれ流体潤滑剤であるオイ
ルが介在して充填されている。これらの間に保持しきれ
ないオイルは、スラストプレート6の外周側に設けられ
た環状空間73に保持される。即ち環状空間73を規定
する内面(80,71,72)にオイルが付着して保持
される。このため、モータの回転・停止動作や、モータ
内外部の温度上昇等の気圧変化が生じても、或いは、モ
ータ外部から何等かの理由により、衝撃荷重や遠心力等
の作用力を受けて、スラストプレート6の両端面38,
39に保持されるオイルが、環状空間内73に飛散また
は漏出しても、オイルは環状空間内73の上記内面に付
着して保持される。環状空間73は閉空間であるため、
内部のオイルはモータ外部へ漏出することはない。そし
て、この内面に付着したオイルは、モータの回転に伴
い、或いは上記の作用力を得て、ほどなくスラスト軸受
部に回収される。このように、精度良い軸受支持が実現
でき、流体潤滑剤の漏出防止により、信頼性の向上が図
れる。もし、必要以上のオイルを充填しても、余分なオ
イルは環状空間73内に滞留されるため、モータ外部へ
の漏出防止が図れると共に、流体潤滑剤の枯渇等が解消
され長寿命化が実現できる。
【0037】請求項2に対応するスピンドルモータによ
れば、環状空間73内に連通孔20が設けられることに
より、モータ内外部の圧力差が解消され、モータの温度
変化による流体潤滑剤への作用力が働かず、漏出防止が
図れる。しかも連通孔20の開口部には撥油剤が塗布さ
れているから、この連通孔を経て流体潤滑剤がモータ外
部へ漏出することはない。そしてこの連通孔により、。
仮に流体潤滑剤に気泡を含んでいても、容易に脱泡され
て、気泡の膨張による流体潤滑剤の押し出し等も防止さ
れる。
【0038】請求項3に対応するスピンドルモータによ
れば、連通孔20の開口部が環状空間73内へ突出して
(隆起部74)いるため、オイルがこの隆起部74を乗
り越えて連通孔20へ入り込むことが防止され、よりオ
イル漏出効果を高められる。
【0039】請求項4に対応するスピンドルモータによ
れば、連通孔20がモータ内部に連通しているため、直
接にモータ外部へ漏出することが防止され、オイル漏出
防止の信頼性を高めることができる。
【0040】請求項5に対応するスピンドルモータによ
れば、第二のシール手段(環状溝53,70)は第一の
シール手段(環状溝52,54)よりも、シール性能が
高いため、万一の際において、モータ外部側に対応する
第二のシール手段が流体潤滑剤であるオイルの漏出を確
実に防止することができる。そして請求項6に対応し
て、これら第一のシール手段は、流体潤滑剤の漏出方向
に対して軸方向、また、請求項7に対応して、第二のシ
ール手段は、流体潤滑剤の漏出方向に対して半径方向、
にそれぞれ間隙が順次大きく形成されている。このた
め、流体潤滑剤は毛細管現象により間隙に確実に保持さ
れると共に、オイルの移動に対して円滑な保持がなさ
れ、間隙外へ漏出することが防止される。すなわち、オ
イルに作用する上記の種々の要因に対して、モータ外部
へ漏出することが防止される。請求項8に対応して、環
状空間73に連通孔20が設けられていることにより、
モータ内外部の気圧差が解消される。
【0041】さらに、請求項9に対応するスピンドルモ
ータによれば、前記第一のシール手段にてシール作用が
及ばなかった場合でも、環状空間(73)において、漏
出した流体潤滑剤は捕捉される。捕捉された流体潤滑剤
は環状空間の内面に保持され、ほどなくスラスト軸受部
に回収される。このように、流体潤滑剤のモータ外部へ
の漏出が確実に防止され、精度良い回転精度を維持する
と共に、高い信頼性を確保することができる。
【0042】このように、本発明のスピンドルモータに
よれば、簡単な構成により、モータ内外部の気圧差やモ
ータ外部から加わる衝撃荷重等に起因した流体潤滑剤の
漏出を解消でき、安定した高精度な軸受支持が実現でき
るスピンドルモータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピンドルモータの全体を示す断
面図である。
【図2】図1におけるスピンドルモータの一部を示す要
部拡大断面図である。
【図3】本発明に係る別の実施例のスピンドルモータを
示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 シャフト 3 ロータハブ 4 ステータ 5 ロータマグネット 6,106 スラストプレート 7,107 スラストカバー 8 スリーブ 10 フレキシブル回路基板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、前記ハウジングに固定さ
    れた軸部材と、前記軸部材に対して相対的に回転自在で
    あるロータハブと、前記軸部材と前記ロータハブとの間
    に介在された流体潤滑剤による動圧流体軸受手段と、を
    具備するスピンドルモータにおいて、 前記軸部材には半径方向外方に突出するスラストプレー
    トが設けられており、 前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に支持された
    スリーブと、前記スラストプレートを覆うスラストカバ
    ーとを含み、前記スリーブと前記軸部材との間にラジア
    ル軸受部が設けられ、前記スリーブの端部と前記スラス
    トプレートとの間、及び前記スラストカバーと前記スラ
    ストプレートとの間に、夫々、スラスト軸受部が設けら
    れており、 前記スラストプレートの外周側には、前記スリーブ及び
    前記スラストカバーによって規定された環状空間が設け
    られ、 前記環状空間を規定する内面には、前記スラスト軸受部
    で保持しきれない余分の前記流体潤滑剤が付着保持され
    た、ことを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 前記環状空間には、前記環状空間の圧力
    をモータ外部の圧力と実質上等しくさせるための連通孔
    が設けられ、 前記連通孔における、前記環状空間に開口する開口部の
    周辺には、前記流体潤滑剤を撥油する撥油剤が塗布され
    た、請求項1記載のスピンドルモータ。
  3. 【請求項3】 前記開口部は、前記環状空間を規定する
    内面から内向に突出して形成された、請求項2記載のス
    ピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 前記連通孔はモータ内部に連通している
    請求項2または請求項3記載のスピンドルモータ。
  5. 【請求項5】 ハウジングと、前記ハウジングに固定さ
    れた軸部材と、前記軸部材に対して相対的に回転自在で
    あるロータハブと、前記軸部材と前記ロータハブとの間
    に介在された流体潤滑剤による動圧流体軸受手段と、を
    具備するスピンドルモータにおいて、 前記軸部材には半径方向外方に突出するスラストプレー
    トが設けられており、 前記ロータハブは、前記軸部材に回転自在に支持された
    スリーブと、前記スラストプレートを覆うスラストカバ
    ーとを含み、前記スリーブと前記軸部材との間にラジア
    ル軸受部が設けられ、前記スリーブの端部と前記スラス
    トプレートとの間、及び前記スラストカバーと前記スラ
    ストプレートとの間に、夫々、スラスト軸受部が設けら
    れており、 前記スラストプレートの外周側には、前記スリーブ及び
    前記スラストカバーによって規定された環状空間が設け
    られ、 前記スラスト軸受部の前記スラストプレート外周側に
    は、前記スラスト軸受部に介在される流体潤滑剤が前記
    環状空間内へ漏出することを防止するための第一のシー
    ル手段が設けられ、 前記スラストカバーと前記軸部材との間、及び/または
    前記スリーブと前記軸部材との間、における前記流体潤
    滑剤が保持されるモータ外部側の終端部には、前記流体
    潤滑剤がモータ外部へ漏出することを防止するための第
    二のシール手段が設けられ、 前記第二のシール手段は、前記第一のシール手段よりシ
    ール性能が高く設定された、ことを特徴とするスピンド
    ルモータ。
  6. 【請求項6】 前記第一のシール手段は、前記流体潤滑
    剤の漏出方向に対して、前記スラスト軸受部の軸方向間
    隙より順次大きく形成された、請求項5記載のスピンド
    ルモータ。
  7. 【請求項7】 前記第二のシール手段は、前記流体潤滑
    剤の漏出方向に対して、前記スラストカバーと前記軸部
    材、及び/または前記スリーブと前記軸部材、における
    半径方向間隙より順次大きく形成された、請求項5記載
    のスピンドルモータ。
  8. 【請求項8】 前記環状空間には、前記環状空間の圧力
    をモータ外部の圧力と実質上等しくさせるための連通孔
    が設けられ、 前記連通孔における、前記環状空間に開口する開口部の
    周辺には、前記流体潤滑剤を撥油する撥油剤が塗布され
    た、請求項5記載のスピンドルモータ。
  9. 【請求項9】 前記第一のシール手段によるシール作用
    に拘らず、漏出した前記流体潤滑剤は、前記環状空間を
    規定する内面により捕捉されて、保持される請求項5ま
    たは請求項8記載のスピンドルモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6357916B2 (en) * 1998-02-09 2002-03-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Hydrodynamic bearing device
KR100868919B1 (ko) * 2006-08-08 2008-11-17 삼성전기주식회사 모터
US7633200B2 (en) 2006-08-08 2009-12-15 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Motor
WO2015133563A1 (ja) * 2014-03-05 2015-09-11 Ntn株式会社 流体動圧軸受装置及びこれを備えたモータ
JP2015169228A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 Ntn株式会社 流体動圧軸受装置

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