JP3600673B2 - 自動2輪車用ランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動2輪車に設けられるウィンカランプのようなランプであって、水抜き穴を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
実開昭63−56525号にはハンドルスイッチケースに水抜き穴を設け、かつこの水抜き穴のケース内上方にケースと一体の壁部を設け、ラビリンス構造にしたものが示されている。
【0003】
特公平7−35149号は、自動2輪車用ウィンカランプの一例であり、これにはリフレクタを3次元的に変形させてバルブの光を効率よく反射させたものが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ウィンカランプ等の自動2輪車用ランプは、レンズとランプボデーで形成される本体の内部空間が接合部で密閉されることにより防水されているが、何らかの原因で本体内部へ水が入ることがある。
【0005】
もしも本体内部へ水が侵入すると、バルブへ付着することによりバルブが割れるおそれがある。また、本体内部が高湿状態になるとリフレクタ表面が錆びやすくなり、その結果、リフレクタの反射率が低下し、ランプ点灯時の光度が不足することがある。そこで本体内部へ侵入した水は速やかに外部へ排水しなければならない。このためにはランプに前記従来例のような水抜き穴を設けることが考えられる。
【0006】
しかしこの場合には、水抜き穴から本体内部へ水が入らないようにする特殊構造が必要であり、このために水抜き穴の内部空間側開口部上方に侵入阻止部を設ける必要が生じる。
【0007】
仮に、侵入阻止部をランプボデーのリブ等を利用して実現しようとすれば、このリブとリフレクタの間にある程度のクリアランスが必要になるので、リフレクタの反射面積を一定にするとそれだけランプが大型化してしまう。
【0008】
したがって、このような構造を設けてもなおかつランプをコンパクトにできることが望まれる。
【0009】
しかも、水抜き穴を前記従来例のラビリンス構造にしても、雨天走行時や洗車時等の水圧が高い条件下で水がかかった場合には、水抜き穴から本体内部へ水が入る可能性が残る。
【0010】
そこで、本願発明はこのような防水性が高くそのうえコンパクトにできる自動2輪車用ランプの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本願発明は、車体へ取付けられるランプボデーと、これを覆うレンズとによって形成された内部空間へ、バルブとこのバルブの光をレンズ側へ反射するためのリフレクタとを配置したランプにおいて、ランプボデー又はレンズの少なくともいずれか一方の下部に、水抜き穴を設け、この水抜き穴の前記内部空間側上方を所定間隔をもって覆う侵入阻止部を前記リフレクタの一部で形成するとともに、前記侵入阻止部の前記バルブより車幅方向で車体内方となる部分を前記水抜き穴側へ折り曲げたことを特徴とする。また、この水抜き穴を、前記バルブよりも車体内側となる位置に設けてもよい。
【0012】
また、この水抜き穴を少なくとも車体を傾けて駐車したときに水抜き可能な位置に形成することができ、さらに、この車体を傾けて駐車したときにおける水抜穴を含む複数の水抜き穴を形成し、そのうちの少なくとも一つを車体が直立状態で水抜き可能な位置に形成することもできる。
【0013】
さらに、これらの水抜き穴をラビリンス構造にすることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3に基づいて自動2輪車のウィンカランプとして構成された一実施形態を説明する。
【0015】
図1はレンズ2を切り欠いて示すウィンカランプの正面図であり、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4はリフレクタの正面図、図5は図4における下方から見た形状を示す図である。
【0016】
なお、図1は接地面Pに対して角度θだけ傾けた状態にしてあり、この状態は図示しないサイドスタンドを出して駐車した状態に相当する。
【0017】
これらの図に示すように、ウィンカランプは、レンズ2及びランプボデー4でランプ本体をなし、この略密閉された内部空間内にバルブ6をソケット8に取付けて配設してある。
【0018】
このバルブ6とランプボデー4の間には中央部をソケット8へ取付けられたリフレクタ10がレンズ2へ向って凹曲面をなすように設けられ、周囲の適所でネジ12によりランプボデー4から一体に突出するリブ14へ固定されている。
【0019】
図2,4及び5に明らかなように、リフレクタ10は延出部16を一体に屈曲形成した3次元形状の曲面をなし、反射光を効率よくレンズ2側へ導くようになっている。
【0020】
延出部16は、使用状態におけるバルブ6の上下に対をなして光軸方向へ略平行に延び、その一部は、レンズ2とランプボデー4との接合部に沿ってさらに側方へ張り出す侵入阻止部18をなし、バルブ6と水抜き穴20(図3)の間に介在している。
【0021】
なお、図4中の符号11はバルブ6の取付穴、図4,5中の符号13はネジ12を取付けるための通し穴である。
【0022】
図3に示すように、水抜き穴20はレンズ2とランプボデー4の接合部においてレンズ2とランプボデー4の各対応位置に設けられた切り欠き部22、24により形成される。
【0023】
この水抜き穴20の断面は、ラビリンス状に屈曲する通路を形成し、外側開口26と内部開口28の位置がずれ、かつその間は斜面通路30で連絡されている。
【0024】
内部開口28の上方に若干の間隔をもって侵入阻止部18が位置し、この侵入阻止部18は内部開口28を上方から覆い、外部からの水の侵入を阻止している。
【0025】
符号32は内部開口28へ連続するランプボデー4側の内部傾斜面であり、34はレンズ2とランプボデー4の接合部全周に介装される環状のシールゴムである。
【0026】
図1に示すように、切り欠き部24(水抜き穴20)は、ウィンカランプの下部へ左右2ヶ所設けられる。
【0027】
このうち、車体内側(取付脚36に近い側)の切り欠き部24(水抜き穴20)は、車体を直立させた状態で水抜き可能な位置である。
【0028】
また、外側先端側の切り欠き部24(水抜き穴20)は、サイドスタンドを利用して角度θだけ傾斜させた状態で水抜き可能な位置である。
【0029】
したがって、図示の場合は、車体を直立させた状態及びサイドスタンドを利用して傾斜させた駐車状態のいずれでも、少なくともいずれか一方の水抜き穴から水が抜けるようになっている。
【0030】
このように水抜き穴20の位置は、車幅方向へ間隔を持って2ヶ所にすることが好ましいが、必要により3ヶ所以上に設けることもできる。
【0031】
なお、前記車体内側の水抜き穴20に対応する侵入阻止部18は、車体を傾けた状態でも接地面Pへ略平行して水の侵入阻止効果を高めるように屈曲している。このため、侵入阻止部18のバルブより車幅方向で車体内方となる部分が水抜き穴20側へ折り曲げられて水抜き穴20との間隔を狭め、水を侵入しにくくする。また、この折り曲げられた侵入阻止部18はバルブ6よりも車体内側となる位置の水抜き穴20側に設けられ、車体傾斜時でも水を侵入しにくくしている(図1参照)。
【0032】
図2に示すように、ランプボデー4には取付脚36がネジ38で取付けられ、この取付脚36にレンズ2の縁部がネジ38で止められている。取付脚36の端部には、車体取付ボルト40が埋設一体化されている。
【0033】
また、取付脚36内を通ったハーネス42は、ランプボデー4の壁部に設けられたグロメット44を通って、ランプボデー4の内部空間へ入り、ソケット8のターミナル46へ結線されている。
【0034】
次に、この実施形態における作用を説明する。図3に示すように、水抜き穴20はラビリンス構造をなしているので、通常の場合、外部から水が侵入しにくくなっている。
【0035】
また、洗車時等で加圧された条件で水がかかると、この水が水抜き穴20のラビリンス構造を通って、ランプ本体内部へ入り込もうとするが、内部開口28の上方に位置する侵入阻止部18に邪魔され、速やかに内部傾斜面32を伝わる等して水抜き穴20を戻り、外側開口26から外部へ排出される。
【0036】
したがって、水抜き穴20を設けたにもかかわらず、外部からランプ本体内へ極めて水が侵入しにくくなり、防水性の高い構造になる。また、侵入阻止部18のバルブより車幅方向で車体内方となる部分を水抜き穴20側へ折り曲げて、水抜き穴20との間隔を狭めたので水が侵入しにくくなる。
【0037】
しかも、侵入阻止部18をリフレクタ10と一体に設けたから、従来のリフレクタが反射板としてのみの単機能で利用されていたのに対して多機能化でき、構成部品の効率的利用ができる。
【0038】
しかも、侵入阻止部18と同様なことを、仮にランプボデー4のリブ等を用いて実現しようとすれば、このリブとリフレクタ10の間にある程度のクリアランスが必要になる。
【0039】
このため、リフレクタ10による反射面積を一定にしようとすれば、それだけランプが大型化してしまう。
【0040】
したがって、リフレクタ10を利用すればこのようなおそれが無く、ランプをコンパクトにすることも可能になる。
【0041】
しかも、水抜き穴20を車体を直立又は傾斜した各駐車状態において、それぞれ水抜き可能な位置となる計2ヶ所に設けたので、走行中やメインスタンドによる駐車時並びにサイドスタンドによる駐車時のいずれの場合でも水抜きできる。
【0042】
特に、本実施形態のようにウインカランプに適用すると有効である。すなわち、ウインカランプは車体の左右へ突出しており、雨天走行や洗車時に強く水がかかりやすく、その結果前述のように、仮にラビリンス構造の水抜き穴を設けても本体内部へ水が侵入する可能性のある環境であることが一般的なためである。
【0043】
そのうえ、リフレクター10は、侵入阻止部18をバルブ6の上下へ設けることにより、上下反転させて使用できるので、ウインカランプのような左右対称に対で使用する部品へ適用すると、部品の共通化を図ることができるから、さらに好都合である。
【0044】
なお、本願発明は前記実施形態に限定されず、種々に変形可能であり、例えばランプはウィンカランプのみならず、テールランプ等であってもよい。さらに、水抜き穴は、ランプボデー又はレンズのいずれか一方側だけに設けることもできる。
【0045】
【発明の効果】
本願発明に係るランプは、ランプボデー又はレンズの少なくともいずれか一方に水抜き穴を設けるとともに、この水抜き穴の前記内部空間側上方を所定間隔をもって覆う侵入阻止部をリフレクタの一部で形成した。
【0046】
そのうえ、侵入阻止部のバルブより車幅方向で車体内方となる部分を水抜き穴側へ折り曲げた。したがって、水抜き穴を設けて水抜きを可能にするとともに、水抜き穴との間隔を狭めた侵入阻止部により防水性を確保できる。また、この折り曲げられた侵入阻止部をバルブよりも車体内側となる位置の水抜き穴側に設けることにより、車体傾斜時でも水を侵入しにくすることができる。
【0047】
しかも、侵入阻止部を設けたにもかかわらず、これをリフレクタの一部で一体に形成することにより、ランプ全体をコンパクトにでき、かつリフレクターを多機能化して部品の効率的な利用を図ることができる。
【0048】
また、水抜き穴の位置を車体を傾けて駐車したときに水抜き可能な位置に形成すると、サイドスタンドによる駐車時にも効率よく排水できる。
【0049】
さらに、水抜き穴の位置を、前記車体を傾けて駐車した場合に加え、車体の直立時に水抜き可能な位置にも形成すると、走行中やメインスタンドによる駐車時並びにサイドスタンドによる駐車時のいずれの場合でも水抜きできる。
【0050】
そのうえ、水抜き穴をラビリンス構造にすれば、外部からの水がランプ本体内部へより一層侵入しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズを半分切り欠いて示すウィンカランプの正面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線拡大断面図
【図4】リフレクタの正面図
【図5】 図4における下方から見た形状を示す図
【符号の説明】
2:レンズ、4:ランプボデー、6:バルブ、10:リフレクタ、18:侵入阻止部、20:水抜き穴、24:切り欠き部、28:内部開口、34:シールゴム
Claims (5)
- 車体へ取付けられるランプボデーと、これを覆うレンズとによって形成された内部空間へ、バルブとこのバルブの光をレンズ側へ反射するためのリフレクタとを配置したランプにおいて、ランプボデー又はレンズの少なくともいずれか一方の下部に水抜き穴を設け、この水抜き穴の前記内部空間側上方を所定間隔をもって覆う侵入阻止部を前記リフレクタの一部で形成するとともに、前記侵入阻止部の前記バルブより車幅方向で車体内方となる部分を前記水抜き穴側へ折り曲げたことを特徴とする自動2輪車用ランプ。
- 前記水抜き穴を少なくとも車体を傾けて駐車したときに水抜き可能な位置に形成したことを特徴とする請求項1記載の自動2輪車用ランプ。
- 水抜き穴を複数形成し、そのうちの少なくとも一つを車体が直立状態で水抜き可能な位置に形成したことを特徴とする請求項2記載の自動2輪車用ランプ。
- 水抜き穴をラビリンス構造としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載した自動2輪車用ランプ。
- 前記水抜き穴を前記バルブよりも車体内側となる位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車用ランプ。
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