JP3599503B2 - 高電圧検出回路とベル信号検出回路とノーリンギング着信検出回路 - Google Patents

高電圧検出回路とベル信号検出回路とノーリンギング着信検出回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高電圧検出回路と、該高電圧検出回路を用いた電話回線用端末のベル信号検出回路及びノーリンギング着信検出回路とに、関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一対の電話回線に接続された従来のノーリンギング端末では、通常通話とノーリンギング通信の着信を識別した後、電話局とのノーリンギング通信を行う。ノーリンギング通信は、電話回線における通常通話の空時間を利用して行なわれるので、通常通話とノーリンギング通信の着信を識別する必要がある。電話局側は、一対の電話回線の極性反転速度の変化とベル信号の有無によりそれらの着信を示す。
通常通話の場合には、待機の状態から速度の速い極性反転が行われ、その後に高電圧振幅のベル信号が与えられる。ノーリンギング通信の場合には、速度の緩やかな極性反転が行われ、ベル信号は与えられない。
従来のノーリンギング端末においては、高電圧検出回路を用いて待機時の回線間電圧より高く、絶縁試験の回線間電圧より低い電圧範囲を選択的に検出してベル信号を検出するベル信号検出回路や、極性反転の検出とその後のベル信号の有無を検出する回路や、緩やかな極性反転を検出してノーリンギング通信の着信 (ノーリンギング着信)を検出する緩転極検出回路等を設け、通常通話の着信とノーリンギング着信を識別するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の高電圧検出回路を用いたベル信号検出回路、ノーリンギング着信を検出する回路、及び緩転極検出回路等には、次のような課題があった。
高電圧検出回路を用いたベル信号検出回路では、設定電圧以上の電圧印加をその高電圧検出回路が検出するので、待機時に高電圧の雑音が電話回線に侵入すると、それをベル信号として検出してしまう。また、絶縁試験の場合にも高電圧検出回路に電流が流れてしまい、絶縁試験をクリアできないという課題もある。
設定電圧範囲内でのみ定電流が流れる定電流回路を用いて、絶縁試験時の高電圧検出を防止する回路も考えられるが、構造が複雑になるばかりでなく、やはり、待機時に高電圧の雑音が電話回線に侵入すると、それをベル信号として検出してしまう。
一方、極性反転の検出とベル信号の有無を検出してノーリンギング着信を検出する回路では、各検出結果を独立出力するフォトカップラー等が2個以上必要になる。また、緩転極検出回路では電話回線の転極を検出する手段と保持回路の両方を用いるので回路構成が複雑化すると共に、キャパシタが必ず必要になるという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の内の第1の発明の高電圧検出回路では、一対の第1及び第2の電話回線から供給される電圧が全波整流されて生成された電源電位及びグランド電位の内の前記電源電位が入力される電圧入力端子と、前記グランド電位が与えられるグランド端子と、電流ミラー部と、ストローブ入力手段と、定電圧回路と、出力伝達手段とを備えている。
前記電流ミラー部は、入力されたストローブ電流を流す電流入力端子と、出力電流を流す電流出力端子と、前記電圧入力端子に接続されて前記電流入力端子及び前記電流出力端子に流れる電流の和の電流を流すコモン端子とを有し、前記ストローブ電流を線形増幅した前記出力電流を生成して前記電流出力端子から出力するものである。前記ストローブ入力手段は、前記電流ミラー部の前記電流入力端子と前記グランド端子との間に接続され、前記第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化して前記ストローブ電流を発生し、前記電流入力端子に与えるものである。
前記定電圧回路は、前記電流ミラー部の前記電流出力端子に接続され、待機時の前記第1及び第2の電話回線間の電圧値以上でかつベル信号入力時の電圧ピーク値以下の範囲に設定された所定の設定電圧値を有し、前記電圧入力端子から前記電流ミラー部の前記コモン端子及び前記電流出力端子を介して入力される前記電源電位の電圧値を検出し、この検出結果が前記所定の設定電圧値以上であれば導通状態になって定電圧特性を示す回路である。更に、前記出力伝達手段は、前記定電圧回路と前記グランド端子との間に接続され、導通状態の前記定電圧回路を介して入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に基づき高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力するものである。
第2の発明では、第1の発明の高電圧検出回路において、前記定電圧回路に入力される前記電源電位の立上りまたは立下がりに対する応答速度を制限する応答速度制限回路を設けている。
【0005】
第3の発明の高電圧検出回路では、一対の第1及び第2の電話回線から供給される電圧が全波整流されて生成された電源電位及びグランド電位の内の前記電源電位が入力される電圧入力端子と、前記グランド電位が与えられるグランド端子と、定電圧回路と、電流ミラー部と、ストローブ入力手段と、出力伝達手段とを備えている。
前記定電圧回路は、前記電圧入力端子に接続され、待機時の前記第1及び第2の電話回線間の電圧値以上でかつベル信号入力時の電圧ピーク値以下の範囲に設定された所定の設定電圧値を有し、前記電圧入力端子に入力される前記電源電位の電圧値が前記所定の設定電圧値以上の場合に導通状態になって定電圧特性を示す回路である。前記電流ミラー部は、入力されたストローブ電流を流す電流入力端子と、出力電流を流す電流出力端子と、前記定電圧回路に接続されて前記電流入力端子及び前記電流出力端子に流れる電流の和の電流を流すコモン端子とを有し、前記ストローブ電流を線形増幅した前記出力電流を生成して前記電流出力端子から出力するものである。
前記ストローブ入力手段は、前記電流ミラー部の前記電流入力端子と前記グランド端子との間に接続され、前記第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化し、前記定電圧回路が導通状態の期間に前記ストローブ電流を発生して前記電流入力端子に与えるものである。更に、前記出力伝達手段は、前記電流ミラー部の前記電流出力端子と前記グランド端子との間に接続され、入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に基づき高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力するものである。
第4の発明では、第3の発明の高電圧検出回路において、前記定電圧回路に入力される前記電源電位の立上りもしくは立下がりに対する応答速度を制限する応答速度制限回路を設けている。
【0006】
第5の発明の高電圧検出回路では、一対の第1及び第2の電話回線から供給される電圧が全波整流されて生成された電源電位及びグランド電位の内の前記電源電位が入力される電圧入力端子と、前記グランド電位が与えられるグランド端子と、第1及び第2の定電圧回路と、電流ミラー部と、ストローブ入力手段と、出力伝達手段とを備えている。
前記第1の定電圧回路は、前記電圧入力端子に接続され、待機時の前記第1及び第2の電話回線間の電圧値以上でかつベル信号入力時の電圧ピーク値以下の範囲に設定された第1の電圧値を有し、前記電圧入力端子に入力される前記電源電位の電圧値が前記第1の電圧値以上の場合に導通状態になって定電圧特性を示す回路である。前記電流ミラー部は、入力されたストローブ電流を流す電流入力端子と、出力電流を流す電流出力端子と、前記第1の定電圧回路に接続されて前記電流入力端子及び前記電流出力端子に流れる電流の和の電流を流すコモン端子とを有し、前記ストローブ電流を線形増幅した前記出力電流を生成して前記電流出力端子から出力するものである。
前記ストローブ入力手段は、前記電流ミラー部の前記電流入力端子と前記グランド端子との間に接続され、前記第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化し、前記第1の定電圧回路が導通状態の期間に、前記ストローブ電流を発生して前記電流入力端子に与えるものである。前記第2の定電圧回路は、前記電流ミラー部の前記電流出力端子に接続され、前記第1の電圧値よりも大きくかつ前記電圧ピーク値以下の範囲に設定された第2の電圧値を有し、前記電流ミラー部の前記コモン端子及び前記電流出力端子を介して与えられた前記第1の定電圧回路の出力電圧を検出し、この検出結果が前記第2の電圧値以上であれば導通状態になって定電圧特性を示す回路である。更に、前記出力伝達手段は、前記第2の定電圧回路と前記グランド端子との間に接続され、導通状態の前記第2の定電圧回路を介して入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に基づき高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力するものである。
第6の発明では、第5の発明の高電圧検出回路において、前記第1の定電圧回路に入力される前記電源電位、前記第2の定電圧回路に入力される前記電源電位、または、前記第1及び第2の定電圧回路の両方に入力される前記電源電位における立上りまたは立下がりに対する応答速度を制限する応答速度制限回路を設けている。
【0007】
第7〜第12、第15、第16の発明の高電圧検出回路では、出力伝達手段を、電流ミラー回路、フォトカップラー、非線形電流増幅回路(以下、増幅回路をアンプという。)、トランジスタ・トランジスタ・ロジック(以下、TTLという。)変換回路、リレー、フリップフロップ、スイッチ回路等で構成している。
第13及び第14の発明の高電圧検出回路では、ストローブ入力手段を、フォトカップラーまたはリレーで構成している。
【0008】
第17の発明では、一対の第1及び第2の電話回線に接続され、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転の後に与えられる高電圧のベル信号を検出し、ベル信号検出信号を発生するベル信号検出回路において、極性反転検出回路と、第1、第3または第5の発明の高電圧検出回路とを備えている。
前記極性反転検出回路は、前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流して一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有している。
第18の発明では、一対の第1及び第2の電話回線に接続され、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転の後に与えられる高電圧のベル信号を検出し、ベル信号検出信号を発生するベル信号検出回路において、極性反転検出回路と、第2、第4または第6の発明の高電圧検出回路とを備えている。
前記極性反転検出回路は、前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流して一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有している。
【0009】
第19の発明のベル信号検出回路では、高電圧検出回路内の出力伝達手段にパルス幅拡大回路を設けている。第20の発明のベル信号検出回路では、極性反転検出保持回路を、ストローブ入力手段を兼ねた回路で構成している。
【0010】
第21の発明のベル信号検出回路では、出力伝達手段を、フォトカップラー等で構成している。第22の発明のベル信号検出回路では、出力伝達手段を、フリップフロップで構成している。
【0011】
第23の発明では、一対の第1及び第2の電話回線に接続され、着信を示す前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転を検出して極性反転情報を出力し、前記極性反転情報の状態でノーリンギング通信の着信を外部装置に示すノーリンギング着信検出回路において、極性反転検出回路と、極性反転検出出力伝達手段と、第1、第3または第5の発明の高電圧検出回路と、リセット入力手段と、論理和(以下、ORという。)手段とを備えている。
前記極性反転検出回路は、前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流して一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、前記外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有している。
前記極性反転検出出力伝達手段は、前記極性反転検出保持回路から前記極性反転検出信号が与えられたときに、前記極性反転情報を前記外部装置へ出力するものである。前記リセット入力手段は、外部からのリセット入力信号を受取るものである。更に、前記OR手段は、前記リセット入力手段を介して与えられる前記リセット入力信号と前記高電圧検出回路から出力される前記高電圧検出信号とのORを求め、このORの結果を前記リセット信号として前記極性反転検出保持回路に与えるものである。
【0012】
第24の発明では、第23の発明のノーリンギング着信検出回路において、第1、第3または第5の発明の高電圧検出回路に代えて、第2、第4または第6の発明の高電圧検出回路を用いている。
第25の発明のノーリンギング着信検出回路では、極性反転検出出力伝達手段に遅延回路を設け、出力伝達手段をサイリスタで構成する等している。
【0013】
第1、第2、第7〜第16の発明によれば、ストローブ入力手段は、ストローブ制御信号が与えられると活性化してストローブ電流を発生して電流ミラー部に与える。この状態で、電圧入力端子ら入力された電源電位の電圧値が定電圧回路に検出され、この検出結果が設定電圧値以上の場合にのみ、該定電圧回路が導通する。導通した定電圧回路を介して入力された電流ミラー部の出力電流が出力伝達手段に与えられ、高電圧検出信号が出力される。応答速度制限回路が設けれているときには、ノイズによる誤りを含まない高電圧検出信号が出力されることになる。
第3、第4、第7〜第16の発明によれば、ストローブ入力手段は、ストローブ制御信号が与えられると活性化する。この状態で、電圧入力端子から入力された電源電位の電圧値が設定電圧値以上になると、定電圧回路が導通し、ストローブ入力手段がストローブ電流を発生して電流ミラー部に与える。すると、電流ミラー部によってストローブ信号が線形増幅され、この電流ミラー部の出力電流が出力伝達手段に与えられる。出力伝達手段は、高電圧検出信号を生成して外部回路に出力する。応答速度制限回路が設けれているときには、ノイズによる誤りを含まない高電圧検出信号が出力されることになる。
第5〜第16の発明によれば、ストローブ入力手段は、ストローブ制御信号が与えられると活性化する。この状態で、電圧入力端子から入力された電源電位の電圧値が第1の電圧値以上になると、第1の定電圧回路が導通し、ストローブ入力手段からストローブ電流が発生して電流ミラー部に与えられる。入力された電源電位がさらに上昇して第2の電圧値になると、第2の定電圧回路が導通し、電流ミラー部においてストローブ電流が線形増幅されて生成された出力電流が、出力伝達手段に与えられる。出力伝達手段は、高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力する。応答速度制限回路が設けれているときには、ノイズによる誤りを含まない高電圧検出信号が出力されることになる。
【0014】
第17〜第22の発明によれば、電話回線の極性反転が起こると、これが転極エッジ検出部で検出され、極性反転検出保持回路に保持される。極性反転検出保持回路から極性反転検出信号が出されるが、この極性反転検出信号が高電圧検出回路のストローブ制御信号になる。高電圧検出回路は、ストローブ制御信号が与えらると活性化し、ベル信号に相当する高電圧を検出してベル信号検出信号となる高電圧検出信号を出力する。
第23〜第25の発明によれば、電話回線の極性反転があると、れが転極エッジ検出部で検出され、極性反転検出保持回路に保持される。極性反転検出保持回路から極性反転検出信号が出され、極性反転検出出力伝達手段が外部に極性反転情報を出力すると共に、その極性反転検出信号がストローブ制御信号として高電圧検出回路に与えられて該高電圧検出回路が活性化する。極性反転の後にベル信号が到来しなければ極性反転検出保持が続くが、ベル信号が与えられると、高電圧検出回路が高電圧検出信号を出力する。この高電圧検出信号によって、極性反転検出保持回路がリセットされて、極性反転検出出力伝達手段の出力する極性反転情報がゼロに戻る。ベル信号は交番するので、ベル信号が与えられている期間は、極性反転情報が検出保持とリセットによるゼロ復帰との繰り返しになる。極性反転情報中のゼロ復帰部分の有無を外部装置で観察すれば、ノーリンギング着信を認識できる。従って、前記課題を解決できるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態を示す高電圧検出回路の回路図である。
この高電圧検出回路は、ストローブ制御信号STが供給されている期間に活性化し、電圧入力端子IN1 に与えられた高電圧を検出して高電圧検出信号を出力するものであり、電圧入力端子IN1 とグランド端子GNDとの間に設けられた高電圧検出部10と、ストローブ入力手段20と、出力伝達手段30とで、構成されている。
高電圧検出部10は、電圧入力端子IN1 に接続された第1の定電圧回路10aと、線形電流アンプの電流ミラー部10bと、該電流ミラー部10bの出力端子に接続された第2の定電圧回路10cとを備えている。定電圧回路10aは、電圧入力端子IN1 にカソードが接続されたツェナーダイオード11と、該ツェナーダイオード11のアノードにアノードが接続されたダイオード12とで構成されている。電流ミラー部10bは、エミッタ同士がコモン端子COMで接続されたpnp型トランジスタQ1,Q2を有している。トランジスタQ1のコレクタが、該トランジスタQ1及びQ2のベースに接続されている。このトランジスタQ1のコレクタが電流ミラー部10bの入力端子I1 になり、トランジスタQ2のコレクタが、電流ミラー部10bの出力端子O2 になっている。電流ミラー部10bは、入力端子I1 に流れる電流に比例した電流を出力端子O2 に流す機能を有し、コモン端子COMには該入力端子I1 と出力端子O2 とに流れる電流の和の電流が流れるようになっている。そのコモン端子COMが定電圧回路10a中のダイオード12のカソードに接続されている。定電圧回路10cは、ツェナーダイオード13で構成されている。ツェナーダイオード13のカソードは、電流ミラー部10bの出力端子O2 に接続され、該ツェナーダイオード13のアノードが、高電圧検出部10の出力端子O10になっている。
【0016】
ストローブ入力手段20は、グランドGND端子と該ストローブ入力手段20の出力端子Oの間に接続された例えば定電流回路21で構成されている。定電流回路21は、on/off制御付定電流回路であり、ストローブ端子INstからストローブ制御信号STが与えられているときオンし、ストローブ制御信号STが与えられていないときにオフ状態になる構成になっている。定電流回路21はオン状態になると定電流のストローブ電流istを出力する機能を有している。定電流のストローブ電流istは、出力端子Oに流れる。その出力端子Oが、電流ミラー部10bの入力端子Iに接続されている。
出力伝達手段30は、この出力伝達手段30の入力端子Iとグランド端子GNDの間に入力側が接続されたフォトカップラー31で構成されている。フォトカップラー31の出力側から高電圧検出信号S30が出力されるようになっている。入力端子Iは、高電圧検出部10の出力端子O10に接続されている。
次に、図1の高電圧検出回路の動作を説明する。
【0017】
第1及び第2の定電圧回路10a,10cを短絡した状態を考える。この状態で高電圧検出回路の電圧入力端子IN1 に数ボルトの入力電圧を印加し、ストローブ端子INstからストローブ制御信号STを入力すると、ストローブ入力手段20中の定電流回路21は出力端子O1 にストローブ電流istを流すことになる。この電流isttは、電圧入力端子IN1 、短絡した定電圧回路10a、高電圧検出部10中の電流ミラー部10bのコモン端子COM及び入力端子I1 を通り、グランド端子GNDへ流れる。このとき、ストローブ電流istに対応した電流が電流ミラー部10bの出力端子O2 より出力され、それが短絡した定電圧回路10cを通り、出力伝達手段30の入力端子I2 へ流れる。フォトカップラー31は、入力端子I2 から入力された電流に基づいた高電圧検出信号S30を、出力端子OUTから外部回路へ出力する。
定電圧回路10a,10cを短絡しない状態では、以下のように動作する。
【0018】
ストローブ端子INstにストローブ制御信号STを入力しておき、電圧入力端子IN1 に電圧Vinを印加するか、或いは逆に、電圧入力端子IN1 に電圧Vinを印加しておき、そのストローブ端子INstにストローブ制御信号STを入力(順序はどちらでも可)した場合を考える。ストローブ入力手段20は、on/off機能付きの定電流回路21が数学的理想定電流回路ではなく、トランジスタや抵抗で構成する定電流回路で、且つ電圧入力端子IN1 の入力電圧Vinが低く、定電圧回路10aが導通しない状態では、ストローブ電流istが、電圧入力端子IN1 、高電圧検出部10中の電流ミラー部10bのコモン端子COM及び入力端子I1 を流れない。結果、すべてのノードに電流は流れない。
入力電圧Vinが高くなり、それが定電圧回路10aが導通可能な電圧(ツェナーダイオード11がブレークダウンする電圧)を超えると、電圧入力端子IN1 から、定電圧回路10a、電流ミラー部10bのコモン端子COM及び電流ミラー部10bの入力端子I1 、ストローブ入力手段20の出力端子O1 及びグランド端子GNDへと、ストローブ電流istが流れる。定電圧回路10aのツェナーダイオード11にはレベルシフト用ダイオード12が接続されており、このときには、まだ定電圧回路10cが導通していない。よって、電流ミラー部10bの出力端子O2 から定電圧回路10cを通り出力伝達手段30のフォトカップラー31に至る経路には、電流が流れない。
【0019】
入力電圧Vinがさらに高まり、定電圧回路10cに印加される電圧が、該定電圧回路10c内のツェナーダイオード13をブレークダウンする電圧を越えると、電圧入力端子IN1 から、定電圧回路10a、電流ミラー部10bのコモン端子COM、該電流ミラー部10bの入力端子I1 、ストローブ入力手段20を通るグランド端子GNDヘの経路と、その電流ミラー部10bのコモン端子COMから該電流ミラー部10bの出力端子O2 、定電圧回路10c、高電圧検出部10の出力端子O10及び出力伝達手段30を介したグランド端子GNDへの経路とに、電流が流れる。そして、出力伝達手段30のフォトカップラー31の出力側から外部回路へ高電圧検出信号S30が出力される。
出力伝達手段30が高電圧検出信号S30を出力している状態から入力電圧Vinを下げていくと、電圧上昇の時と逆の順序で、定電圧回路10cが導通不可となり、出力伝達手段30への入力電流が流れなくなり、高電圧検出信号S30がゼロとなる。入力電圧Vinがさらに下がると、定電圧回路10aが導通不可になり、高電圧検出回路全体の電流がゼロになる。ストローブ制御信号STがゼロに戻れば、待機の状態に戻る。
【0020】
入力端子INの高電圧が検出され、出力伝達手段30のフォトカップラー31から高電圧検出信号S30が出力されている状態で、ストローブ制御信号STがゼロになると、高電圧検出部10の電流ミラー部10bの入力電流istがゼロになるため、高電圧検出回路全体に流れる電流がゼロとなり、高電圧検出信号S30もゼロとなる。
即ち、高電圧検出回路のストローブ端子INstにストローブ制御信号STが入力され、且つ、電圧入力端子INの入力電圧Vinが第1及び第2の定電圧回路10a,10cで設定される電圧値を越える時、高電圧検出部10の出力端子O10からストローブ電流istに応じた電流が出力される。ストローブ制御信号STがゼロ、または、入力電圧Vinがその設定電圧を越えない場合、出力端子O10の出力電流はゼロである。出力端子O10からの出力電流の有無に対応して、出力伝達手段30が高電圧検出信号S30を外部回路に出力する。
以上が、図1の高電圧検出回路の構成と動作であるが、ストローブ制御信号STが供給されている期間に、高電圧を検出して高電圧検出信号S30を出力するストローブ付きの高電圧検出回路は、図1の構成に限定されるものではない。高電圧検出回路のバリエーション[I]と、高電圧検出回路の効果[II]とを別けて説明する。
【0021】
[I]高電圧検出回路のバリエーション
高電圧検出回路の各部のバリエーションを以下の[I](1)〜[I](4)で説明する。
[I](1)電流ミラー部10b
図2(a)〜(d)は、図1の電流ミラー部10bの構成例を示す回路図である。
図2(a)には、図1の電流ミラー部10bを構成するトランジスタQ1,Q2が示されているが、電流ミラー部10bは、入出力電流の方向(流入または流出)が一致すると共に、その入出力電流の間の関係が線形であり、コモン端子COMには入出力電流の和の電流が流れ、入力電流がある状態で強制的に出力電流をゼロにすると、出力端子O2 とコモン端子COMの間が短絡と見做せる状態になればよい。そのため、例えば、図2(b)〜(d)の回路で構成してもよい。
図2(b)の回路は、トランジスタQ1,Q2のエミッタとコモン端子COMとの間に、エミッタ抵抗R1,R2をそれぞれ設けた構成になっている。図2(c)の回路は、同図(a)の回路に対して、pnp型トランジスタQ3,Q4を設けたものである。トランジスタQ3のエミッタがコモン端子COMに接続され、該トランジスタQ3のコレクタがトランジスタQ1のエミッタに接続されている。トランジスタQ4のエミッタはコモン端子COMに接続され、該トランジスタQ4のコレクタがトランジスタQ2のエミッタに接続されている。トランジスタQ3とQ4のベースが、トランジスタQ4のコレクタに接続されている。図2(d)の回路は、同図(c)の各トランジスタQ3,Q4のエミッタとコモン端子COMとの間に、エミッタ抵抗R3,R4をそれぞれ設けた構成になっている。
図2(a)〜(d)の各回路ではpnp形トランジスタを用いているが、npn形トランジスタを用いることで、逆極性化することができる
【0022】
[I](2)定電圧回路10a,10c
第1及び第2の定電圧回路10a,10cは、双方共に用いるばかりでなく、どちらか一方を用いても動作する。双方を用いる場合は、第1の定電圧回路10aがまず導通し、次いで、第2の定電圧回路10cが導通する。第1及び第2の定電圧回路10a,10cの実効電圧値は、ストローブ電流istで決まる電流が流れている状態の電圧値となるので、順方向接続ダイオード12も設定電圧が暖味とならない定電圧素子として利用でき、ツェナーダイオード11と合わせた順バイアスダイオード12の電圧レベルのステップで、検出スレッショルド電圧を設定できる。
図lでは、電流ミラー部10bをpnpトランジスタで構成し、定電圧回路10aを、電圧入力端子IN1 側が高電位の時に定電圧特性を示す構成とし、定電圧回路10cを、高電圧検出部10の出力端子O10が低電位の時に定電圧特性を示す構成にしている。ストローブ電流ist及び出力端子O10からの出力電流は、グランド端子GNDに向かって流れる構成とし、グランド端子GNDの電圧に対してプラスの高電圧を検出するようになっている。ここで、電流ミラー部10bのトランジスタQ1,Q2を前述のようにnpn型トランジスタに変更し、定電圧回路10a,10cの極性を反転し、高電圧検出部10にストローブ電流ist及び出力電流がグランド端子GNDから流れ込む構成にすることにより、グランド端子GNDの電圧に対してマイナスの高電圧を検出する回路にできる。
第1の定電圧回路10aまたは第2の定電圧回路10cに、応答速度制限回路を付加することで、入力雑音の高周波成分が除去され、雑音による誤動作を軽減できる。
【0023】
図3は、図1の定電圧回路10aに応答速度制限回路を付加した高電圧検出回路を示す回路図であり、図1中の要素と共通する要素には共通の符号が付されている。
図3の高電圧検出回路は、図1と同様のストローブ入力手段20及び出力伝達手段30と、図1とは異なる構成の高電圧検出部40を備えている。高電圧検出部40高電圧検出部10と異なる所は、第1の定電圧回路10dであり、他の電流ミラー部10b及び第2の定電圧回路10cは、図1の高電圧検出部10と同様になっている。
定電圧回路10dは、電圧入力端子IN1 にカソードが接続されたツェナーダイオード11と、該ツェナーダイオード11のアノードにアノードが接続されたダイオード12とを有し、さらに、このダイオード12のカソードに一端が接続された抵抗R10と、抵抗R10の他端とグランド端子GNDの間に接続されたキャパシタC10とを備えている。抵抗R10とキャパシタC10との接続点が電流ミラー部10bのコモン端子COMに接続されている。抵抗R10及びキャパシタC10がローパスフィルタ形式の応答速度制限回路を構成し、入力電圧Vinの雑音の高周波成分を除去する。
【0024】
図4(a),(b)は、図3の第1の定電圧回路の他の構成例を示す回路図である。
応答速度制限回路を付加した第1の定電圧回路の構成は、図3に限定されるものではなく、図4(a),(b)のような定電圧回路10e,10fに置き換えることが可能である。
図4(a)の定電圧回路10eは、図3と同様に接続されたツェナーダイオード11とダイオード12を有している。ダイオード12のカソードは、抵抗R11の一端に接続されるとともにnpn型トランジスタQ11のコレクタに接続されている。抵抗R11の他端は、キャパシタC11の一方の電極に接続されると共にトランジスタQ11のベースに接続されている。キャパシタC11の他方の電極がグランド端子GNDに接続されている。トランジスタQ11のエミッタは、図示しない電流ミラー部10bのコモン端子COMに接続されている。キャパシタC11と抵抗R11が応答速度制限回路を構成している。
【0025】
図3の定電圧回路10dでは、主要電流が抵抗R10に流れて大きな電圧ドロップを生むため抵抗R10を大きくできず、一定の時定数を確保するためには大きなキャパシタC10を必要とする。ところが、図4(a)の定電圧回路10eでは、主要電流はトランジスタQ11を流れ、主要電流は抵抗R11に流れないので、抵抗R11の抵抗値を大きくすることができ、キャパシタC11の容量を小さくできる。また、図4(a)の場合、定常動作状態におけるトランジスタQ11のコレクターとベース間の電位差が小さいので、定常状態から入力電圧Vinが下がる方向に大振幅の入力変化があると、トランジスタQ11のコレクタとベースの間が順バイアスとなり、トランジスタ動作をしなくなる。結果的に、大振幅入力変化に対し、立上がり側はCR時定数に基づく応答速度制限動作をするが、立下がり側はストローブ入力手段20の出力定電流istキャパシタC11を直接放電することになり、電圧変化が速い速度で直線的に下がる応答動作になる。
【0026】
図4(b)の定電圧回路10fは、図1及び図3と同様に接続されたツェナーダイオード11とダイオード12を有している。ダイオード12のカソードは、抵抗R12の一端に接続されるとにnpn型トランジスタQ12のコレクタとダイオード14のアノードに接続されている。抵抗R12の他端は、キャパシタC12の一方の電極に接続されると共にトランジスタQ13のベースに接続されている。キャパシタC12の他方の電極がグランド端子GNDに接続されている。ダイオードd14のカソードは、電圧入力端子IN1 に接続されている。トランジスタQ12のエミッタは、図示しない電流ミラー部10bのコモン端子COMに接続されている。トランジスタQ13のコレクタには、逆流防止用ダイオード15のカソードが接続され、該ダイオード15のアノードは、正の電源電位V+ に接続されている。トランジスタQ13のエミッタが、トランジスタQ12のベースに接続されている。
【0027】
図4(b)の回路では、抵抗R12とキャパシタC12の接続点にベースが接続されたトランジスタQ13が、常にアクティブ状態で動作することが可能になる。一方、トランジスタQ12は、入力電圧Vinが立上がる際に、アクティブになるので、定電圧回路10fは、図4(a)の定電圧回路10eとほぼ同様の動作をする。ところが、入力電圧Vinが立下がる際には、ツェナーダイオード11とダイオード12で構成される図1における定電圧回路10aに相当する回路が不導通になると、トランジスタQ12が飽和動作となって、ストローブ入力手段20に基づく出力電流はトランジスタQ13を流れ、キャパシタC12の放電電流は、トランジスタQ13のベースとトランジスタQ12のエミッタ間の電位差(ダイオード14無しの場合の抵抗R12の概印加電圧)と抵抗R12とで決定される電流となる。よって、この定電圧回路10fでは、立下がり側の応答速度制限も可能になる。ダイオード14は、その立下がり動作における定電圧回路10aの逆方向電流を補償するものであり、省略も可能である。
トランジスタQ13のコレクタに供給する直流電源電位V+の電位が十分に高く逆流電流の恐れがない場合、逆流防止ダイオード15は省略できる。また、ダイオード15を介したトランジスタQ13のコレクタを電圧入力端子IN1 に接続してもよい。この場合、立下がり入力に対しては、ツェナーダイオード11及びダイオード12の電圧ドロップに相当する範囲の電位変化内でトランジスタQ13がアクティブ動作できる。
【0028】
図5は、図1の定電圧回路10cに応答速度制限回路を付加した高電圧検出回路を示す回路図であり、図1中の要素と共通する要素には共通の符号が付されている。
図5の高電圧検出回路は、図1と同様のストローブ入力手段20及び出力伝達手段30と、図1とは異なる構成の高電圧検出部50を備えている。高電圧検出部50図1の高電圧検出部10と異なる所は、第2の定電圧回路10gであり、他の電流ミラー部10b及び第1の定電圧回路10aは、高電圧検出部10と同様になっている。
定電圧回路10gは、電流ミラー部10bの出力端子O2 にカソードが接続されたツェナーダイオード13と、該出力端子O2 に一方の電極が接続されたキャパシタC13とを有している。ツェナーダイオード13のアノードは、図1と同様に出力伝達手段30に接続されている。キャパシタC13の他方の電極は、グランド端子GNDに接続されている。キャパシタC13は、電流ミラー部10bの出力電流とこのキャパシタC13とで決まる立上がり電圧応答で、該電流ミラー部10bが出力電流を出力し始めてからツェーダイオード13が導通状態になるまでの時間を遅らせるものである。この時間遅れが応答速度制限効果になる。立下がり応答に対しては、短時間でツェナーダイオード13が不導通となるため、実効的な応答速度制限効果は殆どない。キャパシタC13の蓄積電荷は、入力電圧Vinが下がって電流ミラー部10bの出力トランジスタのコレクタ接合が順バイアスとなった時に、電流ミラー部10bの出力端子O2 から入力端子I1 及びストローブ入力手段20に流れる電流によって放電し、次なる立上がり応答に備える。
【0029】
図6は、図5の第2の定電圧回路の他の構成例を示す回路図である。
図6の定電圧回路10hは、図5の定電圧回路10gにトランジスタQ14とダイオード16を付加した構成になっている。即ち、電流ミラー部10bの出力端子O2 にカソードが接続されたツェナーダイオード13と、該出力端子O2 に一方の電極が接続されたキャパシタC13と、該出力端子O2 にコレクタが接続されたトランジスタQ14を有している。このツェナーダイオード13のアノードは、図1と同様に出力伝達手段30に接続されている。キャパシタC13の他方の電極は、ダイオード16のカソードとトランジスタQ14のベースとに接続され、該ダイオード16のアノードとトランジスタQ14のエミッタがグランド端子GNDに接続されている。このキャパシタC13とトランジスタQ14はミラーキャパシタを構成し、キャパシタC13を小容量化できる。また、放電時にはミラーキャパシタとしての動作をしないので、速い回復をすることになる。ダイオード16はキャパシタC13の放電経路を構成している。
応答速度制限回路は以上の回路例に限らないが、入力が大振幅であり、第l及び第2の定電圧回路を構成するツェナーダイオード11,13とダイオード12とが非線形に動作するため、一般に立上がり側と立下がり側では、応答速度が異なる。どちら側の雑音を重視するかにより適宜な回路を用いる。
【0030】
[I](3)ストローブ入力手段20
図7(a)〜(f)は、図1のストローブ入力手段20の構成例を示す回路図である。
ストローブ入力手段20は、図1のようなストローブ制御信号STが与えられたときに定電流ストローブ電流Istを流すon/off制御付定電流回路ばかりでなく、他の回路でもよい。図7(a)〜(f)は、ストローブ入力手段20の構成例を示している。
例えば、図7(a)のストローブ入力手段は、npn型トランジスタQ21,Q22を用いた電流ミラーで構成されている。トランジスタQ21のコレクタ及びベースとトランジスタQ22のベースとにストローブ制御信号STが入力されるようになっている。トランジスタQ21のエミッタは、グランド端子GNDに接続されている。トランジスタQ22のコレクタは、ストローブ入力手段20の出力端子O1 に接続され、該トランジスタQ22のエミッタがグランド端子GNDに接続されている。トランジスタQ22のトランジスタサイズはトランジスタQ21の例えばn倍に設定されている。
【0031】
図7(b)は電圧を電流に変換する回路であり、ベースがストローブ端子INstに接続されると共にコレクタがストローブ入力手段20の出力端子Oに接続されたnpn型トランジスタQ23を備えている。トランジスタQ23のエミッタがエミッタ抵抗R21を介してグランド端子GNDに接続されている。この図7(b)の回路は、ストローブ制御信号STの電圧レベルを電流変換する機能を有している。
図7(c)の回路は、ストローブ端子INstとグランド端子GNDの間に入力側が接続され、出力側がストローブ入力手段20の出力端子Oとグランド端子GNDの間に接続されたフォトカップラーである。グランド端子GNDの電位レベルは、グランド端子GNDの電位レベルと異なっていても差支えない。つまり、グランドレベルが異なっていてもよい。
【0032】
図7(d)の回路は、定電流をオン、オフして流す定電流回路の例である。この定電流回路は、ストローブ入力手段20の出力端子O1 にエミッタが接続されたpnp型トランジスタQ24,Q25を備えている。これらトランジスタQ24,Q25のベースは、該トランジスタQ25とnpn型トランジスタQ27のコレクタに接続されている。トランジスタQ24のコレクタには、npn型トランジスタQ26のコレクタ及びベースと、npn型トランジスタQ27のベースが接続されている。トランジスタQ27のエミッタにはエミッタ抵抗R22が接続されている。トランジスタQ26のエミッタとその抵抗R22の他端とが、npn型トランジスタQ28のコレクタに接続されている。トランジスタQ28のベースに、抵抗R23を介してストローブ制御信号STが入力される接続になっている。トランジスタQ28のエミッタがグランド端子GNDに接続されている。pnp型トランジスタQ24,Q25は、線形増幅を行う電流ミラー回路であり、トランジスタQ26,Q27及び抵抗R22は、入力電流がゼロ付近に最大電流増幅率を持ち電流増大とに電流増幅率が減少する非線形電流アンプを形成し、これらによってトランジスタQ28がオン状態のとき定電流を出力する回路が実現される。
【0033】
図7(e)の回路は、定電流回路22とそれをオン、オフするフォトカップラー23で構成されている。図7(f)の回路は、セット端子S及びリセット端子Rを有し、セット状態のとき出力端子O1 から定電流を出力するフリップフロップ24である。セット端子Sがストローブ端子INstに接続されている。
ストローブ入力手段20は、図7(a)〜(f)に限らないが、ストローブ制御信号STが入力された状態で、少なくとも高電圧検出部10の入力電圧Vinが高電圧を検出すべき電圧範囲にある時、該高電圧検出部10の電流ミラー部10bの入力端子I1 に一定のストローブ電流istを供給する機能を持つ必要がある。また、ストローブ制御信号STの形式や、ストローブ制御信号STを発生する側のグランドレベルに応じて、適宜な回路が選択される。
図8(a)〜(d)は、図7(d),(e)の定電流回路を形成する非線形電流アンプを示す回路図である。
【0034】
図8(a)〜(d)の各回路は、入力電流がゼロ付近に最大電流増幅率を持ち電流増大とに電流増幅率が減少する非線形電流アンプであり、図2(a)〜(d)で示すような電流ミラー回路と組合わせることで、定電流回路を構成することができる。以下、図8(a)〜(d)の電流アンプを定電流源型電流アンプという。
図8(a)の定電流源型電流アンプは、コモン端子COMにエミッタが接続されたトランジスタQ31と、該コモン端子COMにエミッタ抵抗R31を介してエミッタが接続されたトランジスタQ32を有している。トランジスタQ32のトランジスタサイズは、トランジスタQ31のn倍になっている。トランジスタQ31のコレクタは、該トランジスタQ31のベースとトランジスタQ32のベースとに接続されている。トランジスタQ31のコレクタが定電流源型電流アンプの入力端子Iになり、トランジスタQ32のコレクタが定電流源型電流アンプの出力端子Oになっている。
【0035】
図8(b)の定電流源型電流アンプは、コモン端子COMにダイオードd21を介してエミッタが接続された図8(a)と同様のトランジスタQ31と、該コモン端子COMにエミッタ抵抗R31を介してエミッタが接続されたトランジスタQ33とを有している。トランジスタQ33のトランジスタサイズは、トランジスタQ31と同じに設定されている。トランジスタQ31のコレクタは、該トランジスタQ31のベースとトランジスタQ33のベースとに接続されている。トランジスタQ31のコレクタが定電流源型電流アンプの入力端子Iになり、トランジスタQ33のコレクタが定電流源型電流アンプの出力端子Oになっている。
図8(c)の定電流源型電流アンプは、コモン端子COMに図8(a)と同様に接続されたトランジスタQ31、抵抗R31及びトランジスタQ32を有している。トランジスタQ32のコレクタが、これらトランジスタQ31,Q32のベースに接続されている。トランジスタQ31のコレクタには、トランジスタQ34のエミッタが接続され、トランジスタQ32のコレクタには、さらにトランジスタQ35のエミッタが接続されている。トランジスタQ34のコレクタが、該トランジスタQ34及びトランジスタQ35のベースに接続されている。この定電流源型電流アンプでは、トランジスタQ34のコレクタが入力端子Iを構成し、トランジスタQ35のコレクタが出力端子Oを構成している。
【0036】
図8(d)の定電流源型電流アンプは、図8(b)と図8(c)の回路を合成したものであり、コモン端子COMにダイオードd21を介してトランジスタQ31のエミッタが接続され、抵抗R31を介してトランジスタQ33のエミッタが接続されている。トランジスタQ33のコレクタが、トランジスタQ31,Q33のベースに接続されている。トランジスタQ31のコレクタには、トランジスタQ34のエミッタが接続され、トランジスタQ33のコレクタには、さらにトランジスタQ35のエミッタが接続されている。トランジスタQ34のコレクタが、該トランジスタQ34及びトランジスタQ35のベースに接続されている。この定電流源型電流アンプでは、トランジスタQ34のコレクタが入力端子Iを構成し、トランジスタQ35のコレクタが出力端子Oを構成している。
図8(a)〜(d)中の各トランジスタQ31〜Q35は、pnp型トランジスタの場合とnpn型トランジスタの場合とがあり、pnp型トランジスタの場合とnpn型トランジスタの場合とで逆極性になる。図2(a)〜(d)の回路形式の電流ミラーと組合わせて定電流回路を構成するときには、一方の回路をnpn型トランジスタに変更し、電流ミラー回路の入力端子Iと定電流源型電流アンプの出力端子Oを接続し、電流ミラー回路の出力端子Oと定電流源型電流アンプの入力端子Iを接続することで、両コモン端子間を電流流路とする定電流回路が実現できる。
【0037】
図9(a)〜(e)は、図7(f)のフリップフロップの回路例をそれぞれ示す図である。
図9(a)のフリップフロップは、電流出力端子T1にエミッタ同士が接続されたトランジスタQ41,Q42を備えている。トランジスタQ41のコレクタは、該トランジスタQ41のベースに接続されると共に、トランジスタQ42のベースにも接続されている。各トランジスタQ41,Q42のコレクタには、トランジスタQ43,Q44のコレクタが接続されている。トランジスタQ44のコレクタは、該トランジスタQ44のベースに接続されると共に、トランジスタQ43のベースに接続されている。トランジスタQ43のエミッタには、エミッタ抵抗R41の一端が、トランジスタQ44のエミッタにはダイオードd41のアノードが接続されている。各トランジスタQ43,Q44のベースには抵抗R42の一端が接続されている。各対抗R41,R42の他端と、ダイオードd41のカソードが、トランジスタQ45のコレクタ及びベースと、トランジスタQ46のベースに接続されている。トランジスタQ45のエミッタには、エミッタ抵抗R43が接続され、トランジスタQ46のエミッタには、エミッタ抵抗R44が接続されている。各エミッタ抵抗R43,R44の他端は、電流出力端子T2に接続されている。トランジスタQ46のトランジスタサイズは、トランジスタQ45のk倍に設定されている。トランジスタQ46のコレクタは、電流出力端子T1に接続されている。トランジスタQ41,Q42のベースには、端子Itri−が接続され、トランジスタQ43,Q44のベースには、端子Itri+が接続されている。
【0038】
図9(b)のフリップフロップは、電流出力端子T1にエミッタ同士が接続されたトランジスタQ47,Q48を備えている。トランジスタQ47のコレクタが、該トランジスタQ47のベースに接続されると共に、トランジスタQ48のベースに接続されている。トランジスタQ47のコレクタには、さらに、トランジスタQ49,Q50のエミッタが接続されている。一方、トランジスタQ48のコレクタには、トランジスタQ51のコレクタが接続されている。
トランジスタQ50のコレクタが、トランジスタQ49,Q50のベースに接続されている。各トランジスタQ49,Q50のコレクタは、トランジスタQ52,Q53のコレクタにそれぞれ接続され、そのトランジスタQ52のコレクタが該トランジスタQ52,Q53のベースに接続されている。トランジスタQ52のトランジスタサイズは、トランジスタQ53のm倍に設定されている。トランジスタQ52のエミッタがエミッタ抵抗R45を介してトランジスタQ54のコレクタに接続されている。トランジスタQ53のエミッタもトランジスタQ54のコレクタに接続されている。このフリップフロップには、電流出力端子T1にコレクタが接続されたトランジスタQ55が設けられており、トランジスタQ51のコレクタが、該トランジスタQ51のベースに接続されると共に、トランジスタQ54及びQ55のベースに接続されている。
【0039】
トランジスタQ54のトランジスタサイズは、トランジスタQ51のn倍であり、トランジスタQ55のトランジスタサイズはトランジスタQ51のk倍に設定されている。トランジスタQ54のエミッタにはエミッタ抵抗R46の一端が接続されている。抵抗R46の他端と、トランジスタQ51及びQ55のエミッタとが共通に電流出力端子T2に接続されている。トランジスタQ49,Q50のベースが、端子Itri−に接続されている。
図9(c)のフリップフロップは、電流出力端子T1にエミッタ同士が接続されたトランジスタQ56,Q57を備えている。トランジスタQ57のコレクタが、該トランジスタQ57のベースに接続されると共に、トランジスタQ56のベースに接続されている。トランジスタQ56のコレクタには、トランジスタQ58,Q59のエミッタが接続されている。一方、トランジスタQ57のコレクタには、トランジスタQ60のコレクタが接続されている。
トランジスタQ59のコレクタが、トランジスタQ58,Q59のベースに接続されている。各トランジスタQ58,Q59のコレクタは、トランジスタQ61,Q62のコレクタにそれぞれ接続され、そのトランジスタQ61のコレクタが該トランジスタQ61,Q62のベースに接続されている。トランジスタQ61のトランジスタサイズは、トランジスタQ62のm倍に設定されている。トランジスタQ61のエミッタがエミッタ抵抗R47を介してトランジスタQ63のコレクタに接続されている。トランジスタQ62のエミッタもトランジスタQ63のコレクタに接続されている。
【0040】
このフリップフロップには、電流出力端子T1にコレクタが接続されたトランジスタQ64が設けられており、トランジスタQ63のコレクタが、該トランジスタQ63のベースに接続されると共に、トランジスタQ60及びQ64のベースに接続されている。トランジスタQ60のトランジスタサイズは、トランジスタQ63のn倍であり、トランジスタQ64のトランジスタサイズはトランジスタQ63のk倍に設定されている。トランジスタQ60のエミッタにはエミッタ抵抗R48の一端が接続されている。抵抗R48の他端と、トランジスタQ63及びQ64のエミッタとが共通に電流出力端子T2に接続されている。トランジスタQ61,Q62のベースが、端子Itri+に接続されている。
図9(d)のフリップフロップは、電流出力端子T1にエミッタが接続された3個のトランジスタQ65〜Q67を備えている。トランジスタQ65のコレクタは、該トランジスタQ65のベースに接続されると共に、各トランジスタQ66,Q67のベースに接続されている。
【0041】
トランジスタQ65のコレクタには、各トランジスタQ68,Q69のエミッタが接続されている。トランジスタQ68のコレクタが、トランジスタQ68及びトランジスタQ69のベースに接続されている。一方、トランジスタQ66のコレクタには、トランジスタQ70のコレクタが接続されている。
各トランジスタQ68,Q69のコレクタには、トランジスタQ71,Q72のコレクタがそれぞれ接続されている。トランジスタQ72のコレクタが、該トランジスタQ72のベースに接続されるとに、トランジスタQ71のベースに接続されている。トランジスタQ71のトランジスタサイズは、トランジスタQ72のn倍に設定されている。トランジスタQ71のエミッタには、エミッタ抵抗R49の一端が接続されている。抵抗R49の他端とトランジスタQ72のエミッタとが、トランジスタQ73のコレクタに接続されている。トランジスタQ70のコレクタが、該トランジスタQ70のベースに接続されるに、トランジスタQ73のベースに接続されている。トランジスタQ70のトランジスタサイズは、トランジスタQ73のm倍に設定されている。一方、トランジスタQ67のトランジスタサイズは、トランジスタQ65のk倍に設定されている。
トランジスタQ70のエミッタは、エミッタ抵抗R50の一端に接続され、該抵抗R50の他端とトランジスタQ73のエミッタとトランジスタQ67のコレクタとが、共通に電流出力端子T2に接続されている。トランジスタQ68,Q69のべースが、端子Itri-に接続されている。
【0042】
図9(e)のフリップフロップは、電流出力端子T1にエミッタが接続された4個のトランジスタQ74〜Q77を備えている。トランジスタQ74のコレクタが、該トランジスタQ74のベースに接続されると共に、各トランジスタQ75〜Q77のベースに接続されている。各トランジスタQ74,Q75のコレクタには、トランジスタQ78,Q79のコレクタがそれぞれ接続されている。一方、トランジスタQ76のコレクタにはトランジスタQ80のコレクタが接続されている。
各トランジスタQ78,Q79のベースには、該トランジスタQ79のコレクタが接続されている。トランジスタQ78のエミッタには、エミッタ抵抗R51の一端が接続されている。抵抗R51の他端と、トランジスタQ79のエミッタとが、トランジスタQ81のコレクタに接続されている。トランジスタQ81のベースとトランジスタQ80のベースには、該トランジスタQ80のコレクタが接続されている。トランジスタQ80のトランジスタサイズは、トランジスタQ81のm倍に設定されている。また、トランジスタQ77のトランジスタサイズは、トランジスタQ74のk倍に設定されている。
トランジスタQ80のエミッタには、エミッタ抵抗R52が接続され、該抵抗R52の他端とトランジスタQ81のエミッタとトランジスタQ77のコレクタとが共通に電流出力端子T2に接続されている。トランジスタQ74〜Q77のベースが、端子Itri−に接続されている。
【0043】
図9(a)〜(e)のフリップフロップにおける端子Itri−は、そこからトリガ電流を流出させるとフリップフロップがセットされ、トリガ電流を流入させるとフリップフロップがリセットされる端子になっている。逆に、端子Itri+は、トリガ電流を流入させるとフリップフロップがセットされ、トリガ電流を流出させるとフリップフロップがリセットされる端子になっている。また、図9(a)〜(e)中の→で示されたノードでは、その→の方向に電流を流すことで、フリップフロップをリセットすることができるようになっている。これら端子Itri−,Itri+及び選択されたノードをセット端子Sやリセット端子Rとし、電流出力端子T1をストローブ入力手段20の出力端子Oに接続し、電流出力端子T2をグランドに接続することで、図7(f)のフリップフロップが形成できる。フリップフロップがセットされたときには、定電流が出力されるようになる。なお、図9(a)〜(e)では、トランジスタサイズがk倍のトランジスタQ46,Q55,Q64,Q67,Q77は、フリップフロップの電流増幅を行っているだけなので、削除することが可能である。
【0044】
[I](4)出力伝達手段30
図10(a)〜(h)は、図1の出力伝達手段30の構成例を示す回路図である。
出力伝達手段30において、種々の構成が適用可能である。例えば、図10 (a)は電流ミラー回路32であり、出力伝達手段30の入力端子Iにコレクタとベースが接続されたnpn型トランジスタQ90と出力端子OUTにコレクタが接続されたnpn型トランジスタQ91とで構成されている。トランジスタQ91のトランジスタサイズはトランジスタQ90のk倍に設定されている。トランジスタQ90のエミッタは、グランド端子GNDに接続されている。トランジスタQ91のベースは、トランジスタQ90のコレクタに接続され、このトランジスタQ91のエミッタがグランド端子GNDに接続されている。
図10(b)は、図1に示したフォトカップラー31である。図10(c)は、図10(a),(b)の電流ミラー回路32及びフォトカップラー31を組合わせたものであり、出力伝達手段30の入力端子Iに接続された電流ミラー回路32の出力電流を、フォトカップラー31の入力側に与えて駆動する構成になっている。
【0045】
図10(d)も電流ミラー回路32及びフォトカップラー31を組合わせたものである。この図10(d)の出力伝達手段では、電流ミラー回路32のトランジスタQ90,Q91のエミッタとグランド端子GNDとの間に、フォトカップラー31の入力側を接続し、高電圧検出信号をフォトカップラー31と電流ミラー回路32の両方から出力できる構成になっている。
図10(e)は、入力端子I2 からの入力電流がゼロ付近の時に最小電流増幅率を持ち、電流増大と共に電流増幅率が大きくなる非線形電流アンプ33の例である。この非線形電流アンプ33は、入力端子I2 にコレクタとベースが接続されたnpn型トランジスタQ92と、出力端子OUTにコレクタが接続されるにベースがトランジスタQ92のコレクタに接続されたnpn型トランジスタQ93とを有している。トランジスタQ92のトランジスタサイズは、トランジスタQ93のk倍に設定されている。トランジスタQ92のエミッタは抵抗R91を介してグランド端子GNDに接続されている。トランジスタQ93のエミッタは直接グランド端子GNDに接続されている。この非線形電流アンプ33では抵抗R91で設定される閾値を用いた、入力信号に応じて非線形なスイッチ動作をするようになっている。
【0046】
図10(f)は、TTL変換回路34の例である。このTTL変換回路34は、3個のnpn型トランジスタQ94,Q95,Q96を有している。各トランジスタQ94,Q95,Q96は、コレクタとベースの間にショットキーダイオードを挿入したショットキートランジスタになっている。トランジスタQ96のトランジスタサイズは、他のトランジスタQ94,Q95のk倍に設定されている。
トランジスタQ94のベースは、出力伝達手段30の入力端子Iに接続されている。トランジスタQ94のコレクタは、抵抗R92を介して電源電位V+ に接続され、該トランジスタQ94のエミッタは抵抗R93を介してグランド端子GNDに接続されている。トランジスタQ95のベースは、トランジスタQ94のコレクタに接続され、このトランジスタQ95のコレクタは抵抗R94を介して電源電位V+ に接続されている。
トランジスタQ95のエミッタには、ダイオードd91のアノードが接続され、該ダイオードd91のカソードが出力端子OUT及びトランジスタQ96のコレクタに接続されている。トランジスタQ96のエミッタが、グランド端子GNDに接続されている。このようにTTL変換回路34では、入力電流の有無に応じTTL論理レベルの出力を得ることができる。
【0047】
図10(g)は、セット端子Sとリセット端子Rを有したフリップフロップ35の例であり、出力伝達手段30の入力端子Iがそのセット端子Sに接続されている。フリップフロップ35は、例えば電流入力端子T1を電源V+ に接続した図9(a)〜(e)の構成であり、入力された電流によってセットまたはリセットされてそれに対応する電圧または電流を出力する。
図10(h)は、スイッチ回路36の例である。このスイッチ回路36は、セット端子Sとリセット端子Rを有し、このセット端子Sが出力伝達手段30の入力端子Iに接続されている。スイッチ回路36は、セット端子S及びリセット端子Rを介した電流に応じて動作し、オン、オフする高電圧検出信号を出力端子OUTから出力するものである。
スイッチ回路36は、npn型またはpnp型のトランジスタで構成された図2と同様の回路形式の電流ミラー回路と、pnp型またはnpn型のトランジスタで構成され入力電流がゼロ付近に最小電流増幅率を持ち、電流増大と共に電流増幅率が増大する非線形電流アンプとを組合わせると実現できる。以下、この非線形電流アンプをスイッチ型電流アンプという。
【0048】
図11(a)〜(d)は、スイッチ形電流アンプの回路図である。
図11(a)のスイッチ型電流アンプは、コモン端子COMにエミッタ抵抗R95を介してエミッタが接続されたトランジスタQ97と、そのコモン端子COMにエミッタが接続されたトランジスタQ98とを有している。トランジスタQ97のトランジスタサイズは、トランジスタQ98のn倍に設定されている。各トランジスタQ97,Q98のベースが、そのトランジスタQ97のコレクタに接続されている。トランジスタQ97のコレクタがスイッチ型電流アンプの入力端子Iとなり、トランジスタQ98のコレクタが出力端子Oになっている。
図11(b)のスイッチ型電流アンプは、コモン端子COMにダイオードd91を介してエミッタが接続された図11(a)と同様のトランジスタQ98と、このコモン端子COMにエミッタ抵抗R95を介してエミッタが接続されたトランジスタQ99とを、有している。トランジスタQ99のトランジスタサイズは、トランジスタQ98と同じに設定されている。トランジスタQ99のコレクタは、該トランジスタQ99のベースとトランジスタQ98のベースとに接続されている。トランジスタQ99のコレクタが、スイッチ型電流アンプの入力端子Iになり、トランジスタQ98のコレクタが出力端子Oになっている。
【0049】
図11(c)のスイッチ型電流アンプは、コモン端子COMに図11(a)と同様に接続されたトランジスタQ98、抵抗R95及びトランジスタQ97を有している。トランジスタQ98のコレクタが、これらトランジスタQ97,Q98のベースに接続されている。トランジスタQ97のコレクタには、トランジスタQ100のエミッタが接続され、トランジスタQ98のコレクタには、さらにトランジスタQ101のエミッタが接続されている。トランジスタ100のコレクタが、該トランジスタQ100及びトランジスタQ101のベースに接続されている。このスイッチ型電流アンプでは、トランジスタQ100のコレクタが入力端子Iを構成し、トランジスタQ101のコレクタが出力端子Oを構成している。
図11(d)のスイッチ型電流アンプは、コモン端子COMにダイオードd91を介してトランジスタQ98のエミッタが接続され、抵抗R95を介してトランジスタQ99のエミッタが接続されている。トランジスタQ98のコレクタが、トランジスタQ98,Q99のベースに接続されている。トランジスタQ99のコレクタには、トランジスタQ100のエミッタが接続され、トランジスタQ98のコレクタには、さらにトランジスタQ101のエミッタが接続されている。トランジスタ100のコレクタが、該トランジスタQ100及びトランジスタQ101のベースに接続されている。このスイッチ型電流アンプでは、トランジスタQ100のコレクタが入力端子Iを構成し、トランジスタQ101のコレクタが出力端子Oを構成している。
【0050】
図11(a)〜(d)中の各トランジスタQ97〜Q101は、pnp型トランジスタの場合とnpn型トランジスタの場合とがあり、pnp型トランジスタの場合とnpn型トランジスタの場合とで逆極性になる。図2(a)〜(d)の電流ミラーと組合わせてスイッチ回路36を構成するときには、一方をpnp型トランジスタ、他方をnpn型トランジスタで構成し、電流ミラーの入力端子Iとスイッチ型電流アンプの出力端子Oを接続し、電流ミラーの出力端子Oとスイッチ型電流アンプの入力端子Iを接続することで、スイッチ回路36が実現できる。
図12は、図10(h)のスイッチ回路36の構成例を示す回路図である。
図12のスイッチ回路36は、図2(a)と同様の回路形式の電流ミラー回路37と、図11(a)のスイッチ型電流アンプ38とを備えている。
電流ミラー回路37は、電流ミラー回路37のコモン端子COMにエミッタ同士が接続されたpnp型トランジスタQ102及びトランジスタQ103を有している。これらトランジスタQ102及びトランジスタQ103のベースは、そのトランジスタQ103のコレクタに接続されると共に、セット端子Sとなる端子Itri−に接続されている。電流ミラー回路37内の各トランジスタQ102,Q103のコレクタにスイッチ型電流アンプ38の各npn型トランジスタQ97,Q98のコレクタが接続されている。トランジスタQ97のコレクタに、該トランジスタQ97,Q98のベースが接続され、抵抗R95を介するトランジスタQ97のエミッタとトランジスタQ98のエミッタはスイッチ型電流アンプ38のコモン端子COMに接続されている。
【0051】
スイッチ型電流アンプ38のコモン端子COMには、npn型トランジスタQ105のコレクタが接続され、電流ミラー回路37のコモン端子COMにはnpn型トランジスタQ104のコレクタが接続されている。これらトランジスタQ105,Q104のベースは、そのトランジスタQ105のコレクタに接続され、該トランジスタQ105,Q104のエミッタが共にグランド端子GNDに接続されることになる。トランジスタQ104のトランジスタサイズは、トランジスタ105のk倍に設定されている。トランジスタQ105,Q104は、スイッチ回路36の電流を増幅しているだけであり、省略も可能である。
出力伝達手段30は、図10(a)〜(h)の構成例に限らず、高電圧検出部10の出力端子O10からの出力電流を図示しない外部回路が使用しやすい信号に変換するインタフェース機能を持つことが必要である。外部回路が必要とする信号の形式、グランドの状況によって出力伝達手段の構成が選択されて決定される。例えば、出力伝達手段30に、図10(b)〜(d)のようにフォトカップラーを含む回路を使用すると、グランドレベルの異なる回路へ高電圧検出信号S30を出力することができる。
以上のように、この第1の実施形態では、高電圧検出部10とストローブ入力手段20と出力伝達手段30とで高電圧検出回路を構成している。そのため、例えば、次(a1)から(a8)の利点を有する高電圧検出回路が実現できる。
【0052】
(a1) 高電圧検出をするか否かを、ストローブ制御信号STによって制御することが可能である。そのため、待機時では、ストローブ制御信号STが与えられないので、ストローブ入力手段20が活性化せず、待機時消費電力をゼロにできる。そして、ストローブ制御信号STが与えられている期間のみ、電源入力端子IN 1 及びグランド端子GND間における設定電圧値以上の高電圧を、比較的簡単な回路構成で的確に検出して高電圧検出信号S30を出力できる。
(a2) 第1及び第2の定電圧回路10a,10cの両方を使用して高電圧検出を行う場合、高電圧検出を行うための設定電圧を、順バイアスダイオード12の電圧ステップで設定できる。
(a3) 第1及び第2の定電圧回路10a,10cの両方を使用して高電圧検出を行う場合、他の回路素子への印加電圧が分散され、回路素子に対する高電圧印加を軽減できる。
(a4) 出力伝達手段30として、図10(a)〜(d)のように、電流ミラー回路32、フォトカップラー31、及びその組合わせ回路等の入力電流に対して線形動作を行う回路を採用することで、高電圧検出信号S30の大きさをストローブ電流istの値で制御できる。
【0053】
(a5) 出力伝達手段30として、図10(e),(f)のような非線形アンプ33及びTTL変換回路34やリレー回路等の入力電流に対して非線形動作を行う回路を採用することで、スイッチング動作によってオン、オフする2値の高電圧検出信号S30が得られる。
(a6) 出力伝達手段30として、図10(g),(h)のようなセット端子Sとリセット端子Rを有するフリップフロップ35やスイッチ回路36で構成することにより、セットされて高電圧検出情報を保持して高電圧検出信号S30を出力し、高電圧検出信号S30が不要になった時点でリセットできる高電圧検出回路を実現できる。
(a7) ストローブ入力手段20と出力伝達手段30とに、フォトカップラー、リレー等の直流分離機能を含む回路を使用した場合、グランドレベルの異なる被検出電圧をも扱うことができる。
(a8) 図3及び図4(a),(b)のように定電圧回路10a,10cに応答速度制限回路を設けた場合、雑音耐力の大きい高電圧検出回路が実現できる。
第2の実施形態
図13は、本発明の第2の実施形態を示すベル信号検出回路の概略の回路図である。
【0054】
テレメータ等のベル信号無鳴動端末では、通常通話かノーリンギング通信かを判定する必要がある。電話回線L1,L2には、通常通話の場合、待機状態から着信を示す極性反転が行われ、その後に高電圧のベル信号が与えられる。ノーリンギング通信の場合には、その高電圧のベル信号が与えられない。図13のベル信号検出回路は、電話回線L1,L2に極性反転の後に与えられるベル信号の有無を検出する回路である。
このベル信号検出回路は、一対の電話回線L1,L2を介した給電を全波整流して一定極性の電圧を供給する全波整流回路50を有している。全波整流回路50には、その全波整流回路50から電源供給を受けて回線L1,L2間の極性反転エッジを検出する転極エッジ検出部60と、該転極エッジ検出部60の出力するエッジ検出情報を外部からリセット入力(RESET)があるかまたは電源供給が断となる迄保持し、これを極性反転検出信号S70として出力する極性反転検出保持回路70が接続されている。極性反転検出保持回路70の出力側には、必要に応じて設けられ、極性反転検出情報を外部に出力する出力手段80が接続されている。これら全波整流回路50、転極エッジ検出部60及び極性反転検出保持回路70、極性反転検出情報を生成する極性反転検出回路90を構成している。
【0055】
極性反転検出回路90の出力側に、第1の実施形態で説明した高電圧検出部10とストローブ入力手段20と出力伝達手段30とで構成された高電圧検出回路100が接続されている。全波整流回路50の出力する電源V+に、図1の電圧入力端子INが接続され、その全波整流回路50の設定するグランドにグランド端子GNDが接続され、極性反転検出回路90の極性反転検出保持回路70の出力する極性反転検出信号S70がストローブ端子INstに入力される構成になっている。
図14及び図15は、図13の動作を示す波形図(その1,2)であり、これら図14及び図15を参照しつつ、このベル信号検出回路の動作を説明する。 ベル信号の入力時には、電話回線L1,L2の給電直流電圧に該給電直流電圧よりも振幅の大きいベル交流信号が重畳される。そのため、電話回線L1,L2には、実効的にべル信号の半サイクル毎に極性反転が生じ、全波整流回路50の出力する電圧は、半サイクル毎にレベルが大小となる脈流信号となる。ベル信号は、図14のようにプラスフェーズで始まる場合と、図15のようにマイナスフェーズで始まる場合とがある。全波整流回路50の出力電圧の最大ピーク値VpHと小ピーク値VpLとは、待機時の回線間電圧値に比べて高電圧となる。
【0056】
第1の実施形態の高電圧検出回路100は、極性反転検出回路90が出力する極性反転検出信号S70をストローブ制御信号STとし、電話回線L1,L2間の電圧を全波整流した電圧が、ベル信号入力時に待機時の回線間電圧Vmより高電圧になるのを検出して高電圧検出信号S30をベル信号検出信号として出力する。ここで、高電圧検出回路100中の高電圧検出部10内の定電圧回路で設定された電圧検出スレッショルドレベルVthを、待機時の回線間電圧Vm以上、かつべル信号入力時の高電圧ピーク値VpH以下の範囲に設定しておく。待機の状態では、極性反転検出回路90の極性反転検出保持回路70の出力する極性反転検出信号S70はゼロであり、高電圧検出回路100のストローブ制御信号STがゼロになる。よって、高電圧検出回路100もゼロを出力する。
電話回線L1,L2に、通信の着信を示す極性反転があると、最初に極性反転検出回路90の極性反転検出保持回路70から有効な極性反転検出信号S70が出力される。この信号S70がストローブ制御信号STとして高電圧検出回路100に与えられる。ストローブ制御信号STが入力された高電圧検出回路100は高電圧検出動作に入るが、この時の電話回線L1,L2間の電圧は、待機時の回線間電圧と同じであり、高電圧検出回路100における高電圧検出レベルに達してない。そのため、高電圧検出回路100から出力するベル信号検出信号に相当する高電圧検出信号S30も、ゼロのままである。
【0057】
ベル信号が電話回線L1,L2を介して入力されると、そのベル信号による極性反転が生じ、高電圧検出回路100は高電圧検出動作に入る。高電圧検出回路100の入力電圧Vinが高まり、それが高電圧検出部10内の定電圧回路で決まる電圧スレッショルドレベルVthを越えると、該高電圧検出回路100の出力伝達手段30から有効な高電圧検出信号S30が出力される。これが、図14及び図15でS30(A)またはS30(B)で示されたベル信号検出信号であり、外部装置等に送られる。高電圧検出部10の設定電圧スレッショルドレベルVthを、S30(A)は、(VpH>Vth>VpL)となるように設定した場合であり、S30(B)は、(VpL>Vth>Vm)となるように設定した場合である。
ベル信号による全波整流回路50の出力電圧の脈流値が下がり、それが高電圧検出回路100の検出スルッショルドレベルVth以下となると、ベル信号検出信号が再びゼロに戻る。全波整流回路50の出力電圧における脈流値が更に下がって極性反転検出回路90の保持出力がゼロとなると、ストローブ制御信号STもゼロになる。ベル信号の整流脈流ごとに、以上の動作が繰り返される。
【0058】
ベル信号が停止し、極性反転検出回路90が外部からリセットされて極性反転検出保持回路70の出力信号がゼロに戻ると、ストローブ制御信号STもゼロとなり、待機の状態に戻る。
待機時の回線間電圧より全波整流回路50の出力電圧が高まるケースとしては、回線間の絶縁試験がある。この絶縁試験では、電話回線L1,L2の極性反転がなく高電圧が与えられるだけなので、極性反転検出回路90から極性反転検出信号S70、つまりストローブ制御信号STが出力されず、高電圧検出回路100は高電圧検出動作をしない。即ち、ベル信号検出信号である高電圧検出信号S30は、ゼロの状態が維持される。
ここで、ベル信号検出回路の幾つかの構成例を説明する。
図16は、ベル信号検出回路の構成例(その1)を示す回路図である。
【0059】
このベル信号検出回路は、4個のダイオードd111〜d114を有している。ダイオードd111〜d114が図13の全波整流回路50を形成している。図13の転極エッジ検出部60は、図16に示された回線L1側が“H”に移行する極性反転を検出する第lの転極エッジ検出部61と、回線L2側が“H”に移行する極性反転を検出する第2の転極エッジ検出部62とで構成されている。
第1の転極エッジ検出部61は、回線L1にカソードが接続されたツェナーダイオードd115を有している。ツェーナーダイオードd115のアノードには2個のトランジスタQ111,Q112のエミッタが接続されている。各トランジスタQ111,Q112のベースは、そのトランジスタQ112のコレクタが接続されている。トランジスタQ111のコレクタには、2段のツェナーダイオードd116,d117を介してトランジスタQ113のコレクタが接続されている。トランジスタQ113のベースは、該トランジスQ113のコレクタに接続され、該トランジスタQ113のエミッタは、抵抗R111を介して全波整流回路50が設定するグランドGNDに接続されている。
【0060】
トランジスタQ112のコレクタは、2個のトランジスタQ114,Q115のエミッタに接続されている。各トランジスタQ114,Q115のベースは、そのトランジスタQ115のコレクタに接続されている。トランジスタQ114のコレクタには、2個のトランジスタQ116,Q117のコレクタに接続されている。トランジスタQ116,Q117のエミッタが、グランドGNDに接続されている。トランジスタQ116のベースは、トランジスタQ113のコレクタに接続されている。
トランジスタQ115のコレクタには、トランジスタQ118のコレクタが接続されている。トランジスタQ118のエミッタは、抵抗R112を介してグランドGNDに接続されている。トランジスタQ117のコレクタは、トランジスタQ117,Q118のベースに接続されると共に、トランジスタQ119のベースに接続されている。トランジスタQ119のエミッタはグランドGNDに接続されている。このトランジスタQ119のコレクタが第1の転極エッジ検出部61の出力端子Oになっている。
【0061】
第2の転極エッジ検出部62は、回線L2に対して第1の転極エッジ検出部61と同様に構成されている。転極エッジ検出部61,62の出力端子O同士は接続されて、ワイヤードOR回路が形成されている。接続された転極エッジ検出部61,62の出力端子Oが、極性反転検出保持回路70のセット端子Sに接続されている。極性反転検出保持回路70は、定電流をオン、オフして出力する形式の回路で構成されている。極性反転検出保持回路70には、フォトカップラー71を介してリセット信号RESETが与えられるようになっている。出力手段80は、フォトカップラー81で構成されている。
極性反転検出保持回路70は、セット端子Sにベースが接続された3個のトランジスタQ120〜Q122を有している。各トランジスタQ120〜Q122のエミッタは、出力手段80であるフォトカップラー81の入力側を介して、全波整流回路50の設定する電源V+ に接続されている。トランジスタQ120のコレクタ及びベースは、トランジスタQ123のコレクタに接続され、トランジスタQ121のコレクタは、トランジスタQ123のベースと、トランジスタQ124のベース及びコレクタに接続されている。トランジスタQ123のエミッタは抵抗R113を介してトランジスタQ125のコレクタに接続され、トランジスタQ124のエミッタは、直接トランジスタQ125のコレクタに接続されている。
【0062】
一方、トランジスタQ122のコレクタは、トランジスタQ126のコレクタとベースに接続されている。このトランジスタQ126のコレクタは、トランジスタQ125のベースにも接続されている。トランジスタQ125のエミッタは、直接トランジスタQ127のコレクタ及びベースに接続されている。トランジスタQ126のエミッタは、抵抗R114を介してトランジスタQ127のコレクタ及びベースに接続されている。この極性反転検出保持回路70には、トランジスタQ128が設けられている。トランジスタQ128のコレクタも、フォトカップラー81の入力側を介して電源V+ に接続されている。トランジスタQ128のベースは、トランジスタQ127のベース及びコレクタに接続され、このトランジスタQ128のエミッタとトランジスタQ127のエミッタとがグランドGNDに接続されている。
高電圧検出回路100におけるストローブ入力手段20は、極性反転検出保持回路70内のトランジスタQ127とトランジスタQ130とで構成されている。トランジスタQ130のベースは、トランジスタQ127のベース及びコレクタに接続され、このトランジスタQ130のエミッタはグランドGNDに接続され、図7(a)の電流ミラー回路が構成されている。
【0063】
高電圧検出部10は、図1におけるツェナーダイオード11を省略した構成であり、電源V+ に直接アノードが接続されたダイオード12に、トランジスタQ1,Q2からなる電流ミラー部10bのコモン端子(トランジスタQ1,Q2のエミッタ)が接続されている。電流ミラー部10bの出力であるトランジスタQ2のコレクタに定電圧回路のツェナーダイオード13が接続されている。電流ミラー部10bの入力であるトランジスタQ1のコレクタにストローブ入力手段20のトランジスタQ130のコレクタが接続されている。出力伝達手段30は、図10(d)の回路が用いられている。
以上の構成のベル信号検出回路では、ベル信号が与えられると、図14及び図15にS30(A)またはS30(B)として示された波形のベル信号検出信号を出力することになる。
【0064】
図17は、ベル信号検出回路の構成例(その2)を示す回路図である。
このベル信号検出回路は、図16と同様の第lの転極エッジ検出部61及び第2の転極エッジ検出部62と、フォトカップラー71,81と、図16とは異なる構成の極性反転検出保持回路70Aとで構成された極性反転検出回路90を有し、さらに、極性反転検出回路90の該保持回路70A内のトランジスタを入力トランジスタとする電流ミラー回路からなるストローブ入力手段20と、図1の電流ミラー部10bと第lの定電圧回路10aと第2の定電回路10cとで構成された高電圧検出部10と、図16とは異なる出力伝達手段30Aとを備えている。
極性反転検出保持回路70Aは、フォトカップラー81の入力側を介してエミッタが電源V+ に接続された2個のトランジスタQ131,Q132を有している。各トランジスタQ131,Q132のベースは、そのトランジスタQ131のコレクタに接続されている。トランジスタQ131のコレクタは、トランジスタQ133,Q134のエミッタに接続されている。各トランジスタQ133,Q134のベースは、そのトランジスタQ134のコレクタに接続されると共にセット端子Sに接続されている。トランジスタQ133のコレクタには、トランジスタQ135のコレクタが接続され、トランジスタQ134のコレクタには、トランジスタQ136のコレクタが接続されている。各トランジスタQ135,Q136のベースは、そのトランジスタQ135のコレクタが接続されている。トランジスタQ135のエミッタには、抵抗R116を介してトランジスタQ137のコレクタが接続されている。トランジスタQ136のエミッタは、直接トランジスタQ137のコレクタが接続されている。トランジスタQ137のエミッタは抵抗R117を介してグランドGNDに接続されている。
【0065】
一方、トランジスタQ132のコレクタに、図16と同様にストローブ入力手段20の一部になるトランジスタQ127のコレクタが接続されている。また、フォトカップラー81の入力側には、トランジスタQ138のコレクタが接続されている。各トランジスタQ127,Q138のエミッタは、グランドGNDに接続されている。各トランジスタQ127,Q137,Q138のベースが、ストローブ入力手段20のトランジスタQ130のベースと共に、トランジスタQ138のコレクタ及びリセット端子Rに接続されている。トランジスタQ130のエミッタは、グランドGNDに接続されている。
出力伝達手段30Aは、トランジスタQ139及びトランジスタQ140で構成される電流ミラー回路を有している。トランジスタQ139のコレクタが高電圧検出部10の出力端子O10に接続され、各トランジスタQ139,Q140のベースがそのトランジスタQ139のコレクタに接続され、該各トランジスタQ139,Q140のエミッタがグランドGNDに接続されている。トランジスタQ140のコレクタがフォトカップラー31の入力側の一端に接続されている。フォトカップラー31は、ベル信号検出信号S30(C)を出力するものである。
【0066】
この出力伝達手段30Aには、フォトカップラー31の出力するベル信号検出信号S30(C)のパルス幅を拡大するパルス幅拡大回路110が設けられている。パルス幅拡大回路110は、電源V+ にアノードが接続されたダイオードd118を有している。ダイオードd118のカソードには、ツェナーダイオードd119のカソードとキャパシタC111の一方の電極と、2個のトランジスタQ141,トランジスタQ142のエミッタとが接続されている。
ツェナーダイオードd119のアノードとキャパシタC111の他方の電極が、トランジスタQ140のコレクタとフォトカップラー31の接続点に接続されている。各トランジスタQ141,Q142のベースは、そのトランジスタ141のコレクタに接続されている。トランジスタQ141のコレクタには、トランジスタQ143のコレクタが接続され、トランジスタQ142のコレクタには、トランジスタQ144のコレクタが接続されている。各トランジスタQ143,Q144のベースは、そのトランジスタQ144のコレクタに接続されている。
トランジスタQ143のエミッタが、抵抗R118を介してフォトカップラー31の入力側の他端に接続されている。トランジスタQ144のエミッタは、フォトカップラー31の入力側の他端に直接接続されている。これらトランジスタQ141〜Q144と抵抗R118とは、フォトカップラー31の定電流源を構成している。
【0067】
ベル信号が与えられた場合、高電圧検出部10からは、ベル信号の脈流に対応する電流が出力される。この出力電流がトランジスタQ139とトランジスタQ140で構成される電流ミラー回路に入力される。電源V+ の電圧値が高いと、トランジスタQ141〜Q144と抵抗R118とからなる定電流源が定電流を出力し、それがフォトカップラー31に流れてトランジスタQ140を介してグランドGNDに流れる。電流ミラー回路の出力であるトランジスタQ140のコレクタ電流が、トランジスタQ141〜Q144とR118とで構成する定電流源の定電流より大きい設定にしておくと、このときの余剰電流でキャパシタC111が充電される。ツェナーダイオードd119は、キャパシタC111の過充電を防止するように機能する。キャパシタC111が充電された状態で、高電圧検出部10の出力電流が瞬時的に途絶えても、定電流源はキャパシタC111の充電電荷を電源としてフォトカップラー31に電流を流す。つまり、パルス幅が拡大される。
パルス幅拡大回路110を採用しない図16の回路では、出力信号S30(A),S30(B)のごとく16Hz又は32Hzとなる、ベル信号に同期するパルス列信号となるが、図17の回路例では、高電圧検出回路100の出力伝達手段30Aに付加されたパルス幅拡大回路110により、ベル信号検出信号のパルス幅が拡大され、ベル信号によって、全波整流回路50の出力電圧が脈流する間をlパルスにできる。
【0068】
図18は、ベル信号検出回路の構成例(その3)の要部を示す回路図であり、図19は、図18の具体的回路例を示す図であり、図16及び図17中と共通する要素には、共通する符号が付されている。
このベル信号検出回路は、保持出力する信号が定電流となる極性反転検出保持回路70を、そのまま高電圧検出回路100のストローブ入力手段20にしたものである。電流ミラー部10bと第1の定電圧回路10aと第2の定電圧回路10cとで、その高電圧検出回路100の高電圧検出部10とし、フォトカップラー31を高電圧検出回路100の出力伝達手段30として、ベル信号検出回路が構成されている。
図19の具体的回路では、図16及び図17と同様の全波整流回路50、第1及び第2の転極エッジ検出部61,62及びフォトカップラー71,81と、図17と同様の極性反転検出保持回路70Aと、図16と同様の高電圧検出部10と、図10(b)のフォトカップラー31で構成された出力伝達手段30とを備えている。
このように極性反転検出保持回路70を、そのままストローブ入力手段20にした場合、転極エッジ検出部60が極性反転エッジ検出トリガーを出力した時、極性反転検出保持回路70がオンできるように、高電圧検出部10の第lの定電圧回路10aの定電圧を小さく設定しなければならないという制約が生じるが、最もシンプルに構成できる。
【0069】
図20は、ベル信号検出回路の構成例(その4)の要部を示す回路図であり、図21(a),(b)は、図20のベル信号検出回路の具体的回路例を示す図であり、図16及び図17中と共通する要素には、共通する符号が付されている。このベル信号検出回路では、極性反転検出保持回路70をON/OFFする定電流を出力する回路とし、この極性反転検出保持回路70を高電圧検出回路100のストローブ入力手段20とし、電流ミラー部10bと第lの定電圧回路10aと第2の定電圧素子10cとで高電圧検出回路100の高電圧検出部10とし、高電圧検出部10の出力端子O10を出力伝達手段30の構成要素である図10(e)の非線形電流アンプ33の入力端子I2 に接続したものである。非線形電流アンプ33のコモン端子COMがグランドGNDに接続されている。極性反転検出保持回路70の逆極性側出力端子の出力電流を出力手段であるフォトカップラー81に流し、更に、フォトカップラー81に流れた電流をダイオードで構成する電圧クランプ回路112に流してクランプ電圧を作成する構成になっている。その電圧クランプ回路112に出力伝達手段30の別構成要素であるフォトカップラー31の入力側の一端が接続され、該フォトカップラー31の入力側の他端が、非線形電流アンプ33の出力端子に接続されている。
【0070】
非線形電流アンプ33の入力電流(高電圧検出部10の出力電流)値は、非線形電流アンプ33がスイッチ動作となる様に設定する。電圧クランプ回路112によるクランプ電圧は、フォトカップラー31のオン時の入力電圧より十分に大きく設定し、フォトカップラー31がオンの時、電圧クランプ回路112のダイオードに流れていた電流(極性反転検出保持回路70の出力電流)が殆どフォトカップラー31の入力部に流れるようにしておく。
また、高電圧検出回路100の高電圧検出部10の出力端子と非線形電流アンプ33の入力端子の間に、図21(b)のようにパルス幅拡大回路110を付加することにより、ベル信号検出信号S30の出力パルス波形を更に改善(極性反転時の瞬断のみ)することができる。
図20及び図21(a),(b)のベル信号検出回路では、極性反転検出回路90の出力手段80であるフォトカップラー81に流れる電流を、ベル信号検出信号S30(C)を出力するフォトカップラー31の駆動にも使うことになり、電流の効率的使用ができる。また、高電圧が印加される素子数の低減化(フォトカップラー31を駆動する非線形電流アンプ33には高電圧が印加されない)ができる。
【0071】
図22は、ベル信号検出回路の構成例(その5)の要部を示す回路図であり、図23は、図22のベル信号検出回路の具体的回路例を示す図である。これらの図22及び図23の図16及び図17中と共通する要素には、共通する符号が付されている。
このベル信号検出回路では、定電流を出力する極性反転検出保持回路70が高電圧検出回路100のストローブ入力手段20とされ、電流ミラー部10bと第lの定電圧回路10aと第2の定電圧回路10cとで高電圧検出回路100の高電圧検出部10が構成されている。高電圧検出部10の出力端子O10に出力伝達手段30が接続されている。出力伝達手段30は、高電圧検出部10の出力端子O10がセット入力端子Sに接続され、かつ外部からリセット信号がリセット入力端子Rに入力される接続でセット/リセット入力信号によって定電流をオンオフして流すベル信号検出保持部113で構成されている。このベル信号検出保持部113の出力する定電流のベル信号検出信号でフォトカップラー51を駆動する構成になっている。
【0072】
図23の具体的構成例では、ストローブ入力手段20になる極性反転検出保持回路を図17で用いた極性反転検出保持回路70Aとし、そのリセット端子Rには、エミッタをグランドGNDに接続するトランジスタQ151のコレクタを接続し、そのトランジスタQ151のベースには、リセット信号RESETを入力側に入力するフォトカップラー71の出力側が、抵抗R119を介して接続されている。ベル信号検出保持部113には、端子Tがフォトカップラー51の入力側に接続され、端子Itri+がセット及びリセット端子S/Rにされた図9(c)のフリップフロップが用いられている。ベル信号検出保持部113のセット/リセット端子S/Rが高電圧検出部10の出力端子O10に接続されると共に、トランジスタQ150のコレクタに接続されている。トランジスタQ150のエミッタはグランドGNDに接続され、該トランジスタQ150のベースには、フォトカップラー71の出力側が抵抗R120を介して接続されている。
出力伝達手段30を、ベル信号検出保持部113のように高電圧検出部10の検出信号を保持するフリップフロップで構成することにより、キャパシタを用いることなく、極性反転による電圧クロス点まで、ベル信号検出信号S30(D)に示すごとくパルス幅を延ばすことができる。そのため、外部装置等でベル信号検出信号を認識し易くなる。ただし、ベル信号の最後がプラスフェーズで終了した場合には、ベル信号検出信号S30(D)が保持されるので、適当な時期にRESET信号を与えて、リセットする必要がある。
【0073】
図16〜図23で、第1の実施形態の高電圧検出回路を用いたベル信号検出回路の例を示したが、高電圧検出回路での検出スレッショルド電圧Vthを、待機時の回線間電圧Vmに対して高めに設定すると、ノイズマージンが高くなる。ただし、検出スレッショルド電圧Vthを高めに設定することにより、整流脈流中の検出スレッショルド電圧Vthを超える時間範囲が狭くなり、ベル信号検出信号S30のパルス列が細る。逆に、待機時の回線間電圧Vmに近い低めに電圧Vthを設定すると、ベル信号検出信号S30のパルス列が太くなり外部回路で認識し易くなるがノイズマージンが小さくなる。図16から図23の構成例では、高電圧検出回路の高電圧検出部10に応答速度制限回路が付加されていないが、図3、図4(a),(b)、図5及び図6のような応答速度制限回路を付加することにより、ノイズマージンの確保と、検出スレッショルド電圧Vthを待機時の回線電圧Vmに近づける問題とを、両立させることができる。
また、図22及び図23のように、高電圧検出を実質的にエッジトリガーとして用いるケース、或いは、図17或いは図21(b)のように、パルス幅拡大回路110を用いるケースでは、立上がり入力となるノイズは誤動作の原因となるが、立下がり入力となるノイズによる入力瞬断は問題にならない。従って、図4(a)、図5及び図6のような応答速度制限回路を付加することが有効になる。以上のように、この第2の実施形態の各種ベル信号検出回路は、第1の実施形態で説明したストローブ付き高電圧回路を利用しているので、次のような利点を有する。
【0074】
(b1) 待機時では、極性反転検出回路90から極性反転検出信号S70であるストローブ制御信号STが出力されず、高電圧検出回路100内のストローブ入力手段20に与えられないので、このストローブ入力手段20が活性化せず、該高電圧検出回路100における待機時消費電力をゼロにできる。しかも、極性反転検出保持回路70,70Aで保持出力された極性反転検出結果と、高電圧の検出とをAND処理するような構成になっているので、待機時の雑音の高電圧と極性反転を伴わない絶縁試験時の高電圧は全く無視でき、誤動作を防止できる。
(b2) 高電圧検出回路100の出力伝達手段30に、例えばパルス幅拡大回路110を付加することにより、ベル信号整流脈流入力区間をlパルスとするベル信号検出信号S30(C)が得られる。
(b3) 高電圧検出回路100の出力伝達手段30に、セット/リセット信号により定電流がオン、オフするフリップフロップをベル信号検出保持部113として用いることにより、キャパシタを用いずにべル信号検出信号のパルス波形を改善できる。
(b4) 高電圧検出回路100の高電圧検出部10に応答速度制限回路を付加することにより、ノイズによる誤動作を軽減できる。
(b5) 極性反転検出保持回路70,70Aを、直接に高電圧検出回路100のストローブ入力手段20として用いることで、回路部品数を減ずることができる。
(b6) 極性反転検出回路90における出力手段80の出力用フォトカップラー81の駆動電流と、ベル信号検出信号S30を出力するためのフォトカップラー31の駆動電流とを共用することにより、回線L1,L2に流れる回線電流の効率的使用、或いはフォトカップラー電流の2倍化が実現できると共に、高電圧が印加される回路の減少が可能になる。
【0075】
第3の実施形態
図24は、本発明の第3の実施形態を示すノーリンギング着信検出回路の概略の回路図である。
電話回線L1,L2には、通常通話の場合、待機状態から着信を示す極性反転が行われ、その後に高電圧のベル信号が与えられる。ノーリンギング通信の場合には、その高電圧のベル信号が与えられない。図24のノーリンギング着信検出回路は、回線L1,L2の極性反転を検出して極性反転情報を生成し、その直後に与えられるベル信号を検出してその極性反転情報をクリア(リセット)し、極性反転情報を髭パルス状、または、ゼロ状態(少なくともベル交流信号入力中)にする回路である。ノーリンギング通信の着信、つまり、ノーリンギング着信では極性反転後にべル信号が到来しないので、極性反転情報が、外部からリセットするまで保持され続ける。
従って、着信を示す極性反転を検出後、通常通話の着信であればベル信号が到来するであろう一定の時間をおいて、極性反転情報が髭パルス状(または、ゼロ状態)になるか、直流的な信号になっているかを再度チェックすることにより、通常通話の着信かノーリンギング着信かを識別できる。
【0076】
図24のノーリンギング着信検出回路は、4個のダイオードd201〜d204からなり、対をなす電話回線L1,L2からの給電を全波整流して一定極性の電圧を供給する全波整流回路200を有している。全波整流回路200には、その全波整流回路200から電源供給を受けて回線L1,L2間の極性反転エッジを検出する転極エッジ検出部210が接続されている。転極エッジ検出部210には、該転極エッジ検出部210の出力するエッジ検出情報を外部からリセット入力があるかまたは電源供給が断となる迄保持し、これを極性反転検出信号S220として出力する極性反転検出保持回路220が接続されている。全波整流回路200、転極エッジ検出部210及び極性反転検出保持回路220により、極性反転検出回路230が構成されている
極性反転検出保持回路220は、2つの出力端子を有している。その一方の出力端子には、極性反転情報を外部に出力する極性反転検出出力伝達手段240が接続されている。極性反転検出出力伝達手段240は、例えばフォトカップラー241が用いられ、フォトカップラー241の入力側の一端が極性反転検出保持回路220に接続され、他端が全波整流回路200の設定する電源V+ に接続されている。極性反転検出保持回路220の他方の出力端子には、高電圧検出回路250が接続されている。高電圧検出回路250は、第1の実施形態で説明した高電圧検出回路から選択されたもので構成され、高電圧検出部10と、ストローブ入力手段20と出力伝達手段30とを有している。図24には、出力伝達手段30を図10(e)で構成した例が示されている。高電圧検出回路250の電圧入力端子IN1 が電源V+ に接続され、ストローブ端子INstが極性反転検出保持回路220の出力端子に接続され、グランド端子GNDが全波整流回路200の設定するグランドGNDに接続されている。
【0077】
高電圧検出回路250中の出力伝達手段30の出力側は、OR手段である2入力のOR回路260の一方の入力側に接続されている。OR回路260の他方の入力側には、外部からのリセット信号RESETを該OR回路260に伝えるリセット入力手段270の出力側が接続されている。リセット入力手段270は、例えばフォトカップラー271で構成されている。OR回路260の出力端子が、極性反転検出保持回路220のリセット端子Rに接続されている。
図25及び図26は、図24のノーリンギング着信検出回路の動作を示す波形図(その1,2)であり、これら図25及び図26を参照しつつ、図24の回路の動作を説明する。
高電圧検出回路250の検出スレッショルド電圧Vthを、待機時の回線間電圧Vm以上、かつ、ベル信号の全波整流脈流の大小2つのピーク値のうちの小ピーク値VpL以下に設定しておく。
待機の状態では、極性反転検出回路230の極性反転検出保持回路220は、それよりも前の通信終了時に、外部からのリセット信号RESETによってリセットされ、極性反転検出信号S220はゼロの状態(電流が流れない)にある。有効な極性反転検出信号S220が出力されると、この信号S220は高電圧検出回路250のストローブ制御信号STになるが、ゼロの状態では高電圧検出回路250が、高電圧検出の動作を行わない。即ち、高電圧検出信号S30が出力されない。
【0078】
回線L1,L2間に着信を示す極性反転が生じると、極性反転検出回路230は転極エッジ検出部210で極性反転エッジを検出し、その情報を極性反転検出保持回路220が保持し、該極性反転検出保持回路220の出力電流で極性反転検出出力伝達手段240を駆動する。極性反転検出出力伝達手段240を駆動することで、外部に極性反転情報S240が送られる。更に、極性反転検出保持回路220は高電圧検出回路250に有効な極性反転検出信号S220を送る。極性反転検出信号S220がストローブ制御信号STとなり、高電圧検出回路250は高電圧検出動作を開始する。ここで、着信時の極性反転後の回線L1,L2間の電圧は待機時の回線間電圧と同じであり、検出スレッショルドVth以下のため、該高電圧検出回路250の出力信号S30はゼロの状態が維持される。
【0079】
ノーリンギング着信では、ベル信号が来ないので、外部に直流的な極性反転検出信号S240が送られ、この状態が維持される。通常通話の着信では、極性反転信号に続きベル信号が到来する。ベル信号が入力されると、ベル信号の振幅は待機時の回線L1,L2間電圧よりも大きいのでベル信号の半波ごとに極性反転が生じ、全波整流回路200の出力電圧は、大きいピークと小さいピークが交互に現われる脈流となる。極性反転検出回路230は、極性反転の電位クロス時に一旦解除されつつ、継続的に極性反転を検出し、前述と同様に、極性反転検出出力伝達手段240を駆動して外部に極性反転情報S240を送る。これと同時に、極性反転検出回路230は、高電圧検出回路250にストローブ制御信号STを与えることになる。高電圧検出回路250は、ストローブ制御信号STを受信する事でアクティブとなり、全波整渡回路200の出力電圧が検出スレッショルドVthを超えた時、有効な高電圧検出信号S30を出力伝達手段30から出力する。出力伝達手段30の出力する有効な高電圧検出信号S30は、OR回路260を通り、極性反転検出保持回路220のリセット端子Rに与えられる。極性反転検出保持回路220は、極性反転検出情報の保持を解除し、極性反転検出出力伝達手段240への電流供給を停止する。これによって、極性反転検出出力伝達手段240から外部に出力される極性反転情報S240がゼロになる。
【0080】
ベル信号が入力している間、極性反転エッジ検出→その情報の保持→高電圧検出の処理と、極性反転検出情報の保持の解除とが繰り返され、極性反転検出出力伝達手段240の出力する極性反転情報S240は、細い髭パルス状となる。ベル信号が停止した時のベル信号のフェイズの正負によって、極性反転検出信号S220は極性反転検出情報を保持したときの状態(図25)、または、解除の状態(図26)が残る。極性反転検出情報を保持したときの状態が残った場合でも、外部からリセット信号RESETによって解除の状態になる。
着信時の極性反転検出の後の極性反転検出信号S220が、休止を含む髭パルス列となる(ゼロ状態の有りを検出すれば良い)か、直流的な信号のままかを外部装置によりチェックすることで通常通話の着信かノーリンギング着信かを識別できる。
外部装置で着信を認識・識別後、適当な時点にその外部装置より出されたリセット信号RESETがリセット入力手段270に与えられ、OR回路260を通り、極性反転検出保持回路220のリセット端子Rに入力される。極性反転検出保持回路220は、極性反転検出情報を解除して待機の状態に戻る。
【0081】
図27は、図24の具体的構成例を示す回路図である。
図27のノーリンギング着信検出回路の全波整流回路200は、4個のダイオードd201〜d204で構成されている。転極エッジ検出部210は、回線L1側が“H”に移行する極性反転を検出する第lの転極エッジ検出部211と、回線L2側が“H”に移行する極性反転を検出する第2の転極エッジ検出部212とで構成されており、図16の転極エッジ検出部61及び62と同様な構成である。
転極エッジ検出部211,212の出力端子O同士は接続されて、ワイヤードOR回路が形成されている。接続された転極エッジ検出部211,212の出力端子Oが、極性反転検出保持回路220のセット端子Sに接続されている。極性反転検出保持回路220は、定電流をオン、オフして出力する形式の回路で構成され、ストローブ入力手段20としても用いられるようになっている。
【0082】
極性反転検出保持回路220の一つの出力端子O1 が、極性反転検出出力伝達手段240のフォトカップラー241の入力側に接続され、他の出力端子O2 が高電圧検出回路250中の高電圧検出部10に接続されている。極性反転検出保持回路220は、エミッタが出力端子O2 に接続された2個のトランジスタQ211〜Q212を有している。各トランジスタQ211,Q212のベースは、そのトランジスタQ211のコレクタに接続されている。トランジスタQ211のコレクタは、トランジスタQ213,Q214のエミッタに接続されている。各トランジスタQ213,Q214のベースは、そのトランジスタQ214のコレクタに接続されると共にセット端子Sに接続されている。トランジスタQ213のコレクタには、トランジスタQ215のコレクタが接続され、トランジスタQ214のコレクタには、トランジスタQ216のコレクタが接続されている。各トランジスタQ215,Q216のベースは、そのトランジスタQ215のコレクタ接続されている。トランジスタQ215のエミッタには、抵抗R203を介してトランジスタQ217のコレクタが接続されている。トランジスタQ216のエミッタは、直接トランジスタQ217のコレクタ接続されている。トランジスタQ217のエミッタは抵抗R204を介して出力端子O1 に接続されている。
【0083】
一方、トランジスタQ212のコレクタには、トランジスタQ218のコレクタとベースが接続されている。トランジスタQ218のコレクタは、トランジスタQ217のベースに接続されている。トランジスタQ218のエミッタ、出力端子O1 に接続されている。出力端子O1 と電源V+ の間には、トランジスタQ219のエミッタとコレクタが接続されている。このトランジスタQ219のベースは、トランジスタQ218のベースとコレクタに接続されている。
高電圧検出回路250の高電圧検出部10は、ツェナーダイオード11とダイオード12で構成された第1の定電圧回路10aと、トランジスタQ1,Q2からなる電流ミラー10bのコモン端子とが接続されている。電流ミラー10bの出力トランジスタQ2のコレクタに第2の定電圧回路10cのツェナーダイオード13が接続されている。電流ミラー10bの入力トランジスタQ1のコレクタに極性反転検出保持回路220の出力端子O2 が接続されている。出力伝達手段30は、図10(e)の非線形電流アンプ33が用いられている。非線形電流アンプ33の出力トランジスタQ93のコレクタが、極性反転検出保持回路220のリセット端子RであるトランジスタQ218のコレクタに接続されている。
【0084】
リセット入力手段270を構成するフォトカップラー271の出力側の一端がグランドGNDに接続され、他端がトランジスタQ218のコレクタに接続されている(ワイヤードOR)。つまり、トランジスタQ93の出力信号とフォトカップラー271の出力信号のOR処理を行うOR回路260が形成されている。
ノーリンギング着信検出回路は、図24及び図27の回路に限定されず、例えば、高電圧検出回路250の出力伝達手段30としての非線形電流アンプ33をサイリスタに変更することも可能である。
図28は、サイリスタを用いたノーリンギング着信検出回路の回路図であり、図24と共通の要素には、共通の符号が付されている。
このノーリンギング着信検出回路では、出力伝達手段30がサイリスタ30Cで構成されている。そして、極性反転検出出力伝達手段240におけるフォトカップラー241の入力端子に対してレベルシフトダイオードd208が直列接続され、更に、時定数キャパシタC201が並列接続された回路が、定電流がオン、オフする極性反転検出保持回路220の流出電流出力端子O1 とグランドGNDの間に接続されている。更に、このノーリンギング着信検出回路には、高電圧検出回路250のサイリスタ30Cの出力端子電圧が下がった時に、キャパシタC201の充電電荷を放電できるよう、極性反転検出保持回路220の流出電流出力端子O1 とそのキャパシタC201との接続点とサイリスタ30Cの出力端子との間に、ダイオード209が接続されている。他の部分は、図24と同様になっている。
【0085】
極性反転検出保持回路220の出力定電流と、キャパシタC201と、フォトカップラー241の入力電流と、レベルシフトダイオードd208の直列接続回路のオン電圧とで決まるフォトカップラー241のオン遅延時間を、ベル信号の周期の1/32(sec)より十分長く設定しておけば、ベル信号入力時の極性反転情報S240(B)が、1/32(sec)周期の髭パルスとなるのを防止して、少なくともベル信号が入力している間をゼロレベルとすることができる。
図29は、図28の具体的回路例を示す図であり、図27と共通する要素には、共通する符号が付されている。
図27のノーリンギング着信検出回路に対して、図28のようにサイリスタ30Cを用いると、図29のような回路構成になる。
【0086】
図24及び図27〜図29の回路構成例では、高電圧検出回路250の高電圧検出部10に応答速度制限回路が付加されていないが、図3、図4(a),(b)、図5及び図6のような応答速度制限回路を付加することにより、ノイズマージンの確保と、検出スレッショルド電圧Vthを待機時の回線電圧Vmに近づける問題とを、両立させることができる。
また、図24及び図27〜図29の回路構成例では、高電圧検出を実質的にエッジトリガーとして用いるので、立下がり入力となるノイズは誤動作の原因とならない。従って、図4(a)、図5及び図6のような応答速度制限回路を付加することが有効になる。
以上のように、この第3の実施形態では、第1の実施形態で説明したストローブ機能を有した高電圧検出回路250を用いて、ノーリンギング着信検出回路を構成しているので、次のような効果が得られる。
【0087】
(c1) 待機時では、極性反転検出回路230から極性反転検出信号S220であるストローブ制御信号STが出力されず、高電圧検出回路250内のストローブ入力手段20に与えられないので、このストローブ入力手段20が活性化せず、該高電圧検出回路250における待機時消費電力をゼロにできる。更に、従来の極性反転検出とベル信号検出の両方の結果を出力する方式や、従来の緩転極検出方式と比較し、シンプルな構成でノーリンギング着信を検出できる。
(c2) 従来の極性反転検出とベル信号検出とが、それぞれ独立している方式では、フォトカップラーなどの外部回路への出力伝達手段が2つ以上(極性反転検出信号とベル信号検出信号をそれぞれ出力する出力伝達手段)必要であったが、極性反転情報S240,S240(B)を出力するものだけでよい。
(c3) 緩転極検出方式では、l〜2個のキャパシタが必要であり、高集積化を困難にしていたが、キャパシタを用いずにノーリンギング着信を検出できる。
(c4) 極性反転検出出力伝達手段240にキャパシタC201を用いた遅延回路を付加し、高電圧検出回路250の出力伝達手段30にサイリスタ30Cを用いて極性反転検出保持回路220をリセットすると共に、遅延回路のキャパシタC201を放電させる構成にすると、ベル信号入力時の髭パルスをカットできる。
(c5) 高電圧検出回路250の高電圧検出部10に応答速度制限回路を付加することにより、ノイズによる誤動作を軽減できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、ベル信号検出回路とノーリンギング着信検出回路を構成する高電圧検出回路250は、第1の実施形態で説明したように、第1の定電圧回路10aと第2の定電圧回路10cのうちの一方のみを備えた構成にしてもよい。また、転極エッジ検出部60,210等も、他の構成にしても良い。
【0088】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、第1〜第16の発明によれば、第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化するストローブ入力手段を備え、待機時では、ストローブ制御信号が与えられないので、ストローブ入力手段が活性化せず、待機時消費電力をゼロにできる。そして、ストローブ制御信号が与えられている期間のみ、電源入力端子及びグランド端子間における設定電圧値以上の高電圧を、比較的簡単な回路構成で的確に検出して高電圧検出信号を出力できる。
第17〜第22の発明によれば、第1〜第6の発明の高電圧検出回路のうちの選択された高電圧検出回路を用いてベル信号検出回路を構成したので、待機時では、極性反転検出回路から極性反転検出信号であるストローブ制御信号が出力されず、高電圧検出回路内のストローブ入力手段に与えられないため、このストローブ入力手段が活性化せず、該高電圧検出回路における待機時消費電力をゼロにできる。しかも、極性反転が生じた後にしか第1及び第2の電話回線間の高電圧を検出しないようにしたので、待機時に高電圧の雑音があっても、れをベル信号として検出しないベル信号検出回路を実現できる。その、絶縁試験が実施されても、れに対する高電圧検出が行われないので、絶縁試験をクリアすることができると共に、ベル信号のみを的確に検出できる。
第23〜第25の発明によれば、極性反転検出回路、極性反転検出出力伝達手段、第1〜第6の発明の高電圧検出回路のうちの選択された高電圧検出回路、リセット入力手段及びOR手段を用いてノーリンギング着信検出回路を構成したので、待機時では、極性反転検出回路から極性反転検出信号であるストローブ制御信号が出力されず、高電圧検出回路内のストローブ入力手段に与えられないので、このストローブ入力手段が活性化せず、該高電圧検出回路における待機時消費電力をゼロにできる。更に、例えば、集積化を困難にするキャパシタを用いない簡素化された回路で、ノーリンギング通信の着信を的確に検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す高電圧検出回路の回路図である。
【図2】図1の電流ミラー部10bの構成例を示す回路図である。
【図3】図1の定電圧回路10aに応答速度制限回路を付加した高電圧検出回路を示す回路図である。
【図4】図3の第1の定電圧回路の他の構成例を示す回路図である。
【図5】図1の定電圧回路10cに応答速度制限回路を付加した高電圧検出回路を示す回路図である。
【図6】図5の第2の定電圧回路の他の構成例を示す回路図である。
【図7】図1のストローブ入力手段20の構成例を示す回路図である。
【図8】図7(d),(e)の定電流回路を形成する非線形電流アンプの回路図である。
【図9】図7(f)のフリップフロップの回路例を示す図である。
【図10】図1の出力伝達手段30の構成例を示す回路図である。
【図11】スイッチ形電流アンプの回路図である。
【図12】図10(h)のスイッチ回路36の構成例を示す回路図である。
【図13】本発明の第2の実施形態を示すベル信号検出回路の概略の回路図である。
【図14】図13の動作を示す波形図(その1)である。
【図15】図13の動作を示す波形図(その2)である。
【図16】ベル信号検出回路の構成例(その1)を示す回路図である。
【図17】ベル信号検出回路の構成例(その2)を示す回路図である。
【図18】ベル信号検出回路の構成例(その3)の要部を示す回路図である。
【図19】図18の具体的回路例を示す図である。
【図20】ベル信号検出回路の構成例(その4)の要部を示す回路図である。
【図21】図20のベル信号検出回路の具体的回路例を示す図である。
【図22】ベル信号検出回路の構成例(その5)の要部を示す回路図である。
【図23】図22のベル信号検出回路の具体的回路例を示す図である。
【図24】本発明の第3の実施形態を示すノーリンギング着信検出回路の概略の回路図である。
【図25】図24のノーリンギング着信検出回路の動作を示す波形図(その1)である。
【図26】図24のノーリンギング着信検出回路の動作を示す波形図(その2)である。
【図27】図24の具体的構成例を示す回路図である。
【図28】サイリスタを用いたノーリンギング着信検出回路の回路図である。
【図29】図28の具体的回路例を示す図である。
【符号の説明】
10,40,50 高電圧検出部
10a,10c,10d〜10h 定電圧回路
10b 電流ミラー部
20 ストローブ入力手段
22 定電流回路
23,31 フォトカップラー
24,35 フリップフロップ
30 出力伝達手段
30C サイリスタ
32 電流ミラー回路
33 非線形電流アンプ
34 TTL変換回路
36 スイッチ回路
50,200 全波整流回路
60,210 転極エッジ検出部
70,70A,220 極性反転検出保持回路
90,230 極性反転検出回路
100,250 高電圧検出回路
110 パルス幅拡大回路
112 電圧クランプ回路
240 極性反転検出出力伝達手段
260 OR回路
270 リセット入力手段
C10〜C13 キャパシタ(応答速度制限回路)
R10〜R12 抵抗(応答速度制限回路)
IN 電圧入力端子
INst ストローブ端子
R リセット端子
S セット端子
COM コモン端子
Vin 入力電圧
ST ストローブ制御信号
st ストローブ電流
S3 高電圧検出信号(ベル信号検出信号)
S220 極性反転検出信号
S240 極性反転情報
RESET リセット信号
L1,L2 電話回線

Claims (25)

  1. 一対の第1及び第2の電話回線から供給される電圧が全波整流されて生成された電源電位及びグランド電位の内の前記電源電位が入力される電圧入力端子と、
    前記グランド電位が与えられるグランド端子と、
    入力されたストローブ電流を流す電流入力端子と、出力電流を流す電流出力端子と、前記電圧入力端子に接続されて前記電流入力端子及び前記電流出力端子に流れる電流の和の電流を流すコモン端子とを有し、前記ストローブ電流を線形増幅した前記出力電流を生成して前記電流出力端子から出力する電流ミラー部と、
    前記電流ミラー部の前記電流入力端子と前記グランド端子との間に接続され、前記第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化して前記ストローブ電流を発生し前記電流入力端子に与えるストローブ入力手段と、
    前記電流ミラー部の前記電流出力端子に接続され、待機時の前記第1及び第2の電話回線間の電圧値以上でかつベル信号入力時の電圧ピーク値以下の範囲に設定された所定の設定電圧値を有し、前記電圧入力端子から前記電流ミラー部の前記コモン端子及び前記電流出力端子を介して入力される前記電源電位の電圧値を検出し、この検出結果が前記所定の設定電圧値以上であれば導通状態になって定電圧特性を示す定電圧回路と、
    前記定電圧回路と前記グランド端子との間に接続され、導通状態の前記定電圧回路を介して入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に基づき高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力する出力伝達手段とを、
    備えたことを特徴とする高電圧検出回路。
  2. 前記定電圧回路に入力される前記電源電位の立上りまたは立下がりに対する応答速度を制限する応答速度制限回路を設けたことを特徴とする請求項1記載の高電圧検出回路。
  3. 一対の第1及び第2の電話回線から供給される電圧が全波整流されて生成された電源電位及びグランド電位の内の前記電源電位が入力される電圧入力端子と、
    前記グランド電位が与えられるグランド端子と、
    前記電圧入力端子に接続され、待機時の前記第1及び第2の電話回線間の電圧値以上でかつベル信号入力時の電圧ピーク値以下の範囲に設定された所定の設定電圧値を有し、前記電圧入力端子に入力される前記電源電位の電圧値が前記所定の設定電圧値以上の場合に導通状態になって定電圧特性を示す定電圧回路と、
    入力されたストローブ電流を流す電流入力端子と、出力電流を流す電流出力端子と、前記定電圧回路に接続されて前記電流入力端子及び前記電流出力端子に流れる電流の和の電流を流すコモン端子とを有し、前記ストローブ電流を線形増幅した前記出力電流を生成して前記電流出力端子から出力する電流ミラー部と、
    前記電流ミラー部の前記電流入力端子と前記グランド端子との間に接続され、前記第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化し、前記定電圧回路が導通状態の期間に前記ストローブ電流を発生して前記電流入力端子に与えるストローブ入力手段と、
    前記電流ミラー部の前記電流出力端子と前記グランド端子との間に接続され、入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に基づき高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力する出力伝達手段とを、
    備えたことを特徴とする高電圧検出回路。
  4. 前記定電圧回路に入力される前記電源電位の立上りもしくは立下がりに対する応答速度を制限する応答速度制限回路を設けたことを特徴とする請求項3記載の高電圧検出回路。
  5. 一対の第1及び第2の電話回線から供給される電圧が全波整流されて生成された電源電位及びグランド電位の内の前記電源電位が入力される電圧入力端子と、
    前記グランド電位が与えられるグランド端子と、
    前記電圧入力端子に接続され、待機時の前記第1及び第2の電話回線間の電圧値以上で かつベル信号入力時の電圧ピーク値以下の範囲に設定された第1の電圧値を有し、前記電圧入力端子に入力される前記電源電位の電圧値が前記第1の電圧値以上の場合に導通状態になって定電圧特性を示す第1の定電圧回路と、
    入力されたストローブ電流を流す電流入力端子と、出力電流を流す電流出力端子と、前記第1の定電圧回路に接続されて前記電流入力端子及び前記電流出力端子に流れる電流の和の電流を流すコモン端子とを有し、前記ストローブ電流を線形増幅した前記出力電流を生成して前記電流出力端子から出力する電流ミラー部と、
    前記電流ミラー部の前記電流入力端子と前記グランド端子との間に接続され、前記第1及び第2の電話回線間の電圧の極性反転時に外部から与えられるストローブ制御信号により活性化し、前記第1の定電圧回路が導通状態の期間に、前記ストローブ電流を発生して前記電流入力端子に与えるストローブ入力手段と、
    前記電流ミラー部の前記電流出力端子に接続され、前記第1の電圧値よりも大きくかつ前記電圧ピーク値以下の範囲に設定された第2の電圧値を有し、前記電流ミラー部の前記コモン端子及び前記電流出力端子を介して与えられた前記第1の定電圧回路の出力電圧を検出し、この検出結果が前記第2の電圧値以上であれば導通状態になって定電圧特性を示す第2の定電圧回路と、
    前記第2の定電圧回路と前記グランド端子との間に接続され、導通状態の前記第2の定電圧回路を介して入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に基づき高電圧検出信号を生成して外部回路へ出力する出力伝達手段とを
    備えたことを特徴とする高電圧検出回路。
  6. 前記第1の定電圧回路に入力される前記電源電位、前記第2の定電圧回路に入力される前記電源電位、または、前記第1及び第2の定電圧回路の両方に入力される前記電源電位における立上りまたは立下がりに対する応答速度を制限する応答速度制限回路を設けたことを特徴とする請求項5記載の高電圧検出回路。
  7. 前記出力伝達手段は、入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に対して線形な前記高電圧検出信号を生成する出力伝達回路で構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高電圧検出回路。
  8. 前記出力伝達回路は、前記電流ミラー部の前記出力電流を線形増幅する電流ミラー回路、前記電流ミラー部の前記出力電流を光信号に変換して出力側に伝えかつこの出力側から前記光信号に対応する前記高電圧検出信号を発生するフォトカップラー、または、前記電流ミラー回路及び前記フォトカップラーの組合わせ回路のいずれか1つで構成したことを特徴とする請求項7記載の高電圧検出回路。
  9. 前記出力伝達手段は、入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に対して非線形な前記高電圧検出信号を生成する出力伝達回路で構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高電圧検出回路。
  10. 前記出力伝達回路は、前記電流ミラー部の前記出力電流に応じてオン、オフする2値の前記高電圧検出信号を生成する非線形電流増幅回路トランジスタ・トランジスタ・ロジック変換回路、またはリレーのいずれか1つで構成したことを特徴とする請求項9記載の高電圧検出回路。
  11. 前記出力伝達手段は、前記電流ミラー部の前記出力電流を入力するセット端子と外部からのリセット電流を入力するリセット端子とを有し、前記セット端子または前記リセット端子から入力された電流によってセットまたはリセットされる2値の前記高電圧検出信号を出力する出力伝達回路で構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高電圧検出回路。
  12. 前記出力伝達回路は、フリップフロップまたはスイッチ回路で構成したことを特徴とする請求項11記載の高電圧検出回路。
  13. 前記ストローブ入力手段は、前記ストローブ制御信号を入力する入力側と、前記入力側とは直流結合しない出力側とを有し、前記出力側から前記ストローブ制御信号に対応する前記ストローブ電流を出力するストローブ入力回路で構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高電圧検出回路。
  14. 前記ストローブ入力回路は、前記ストローブ制御信号を入力側に入力し、これを光信号に変換して出力側に伝えかつこの出力側から前記光信号に対応する前記ストローブ電流を出力するフォトカップラー、または、入力側に入力された前記ストローブ制御信号に応じてオン、オフし電流源の出力する前記ストローブ電流を供給するリレーで構成したことを特徴とする請求項13記載の高電圧検出回路。
  15. 前記出力伝達手段は、前記電流ミラー部の前記出力電流を入力する入力側と、前記入力側とは直流結合しない出力側とを有し、前記出力側から前記電流ミラー部の前記出力電流に対応する前記高電圧検出信号を出力する出力伝達回路で構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高電圧検出回路。
  16. 前記出力伝達回路は、前記電流ミラー部の前記出力電流を入力側に入力し、これを光信号に変換して出力側に伝えかつこの出力側から前記光信号に対応する前記高電圧検出信号を出力するフォトカップラー、または、入力側に入力された前記電流ミラー部の前記出力電流に応じてオン、オフし電流源の出力電流を前記高電圧検出信号として供給するリレーで構成したことを特徴とする請求項15記載の高電圧検出回路。
  17. 一対の第1及び第2の電話回線に接続され、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転の後に与えられる高電圧のベル信号を検出し、ベル信号検出信号を発生するベル信号検出回路において、
    前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流し一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有する極性反転検出回路と、
    前記電源電位を入力する電圧入力端子、及び前記グラン電位が与えられるグランド端子を有し、前記極性反転検出信号をストローブ制御信号として入力し、出力伝達手段から高電圧検出信号を前記ベル信号検出信号として出力する請求項1、3または5記載の高電圧検出回路とを、
    備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  18. 一対の第1及び第2の電話回線に接続され、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転の後に与えられる高電圧のベル信号を検出し、ベル信号検出信号を発生するベル信号検出回路において、
    前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流し一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有する極性反転検出回路と、
    前記電源電位を入力する電圧入力端子、及び前記グラン電位が与えられるグランド端子を有し、前記極性反転検出信号をストローブ制御信号として入力し、出力伝達手段から高電圧検出信号を前記ベル信号検出信号として出力する請求項2、4または6記載の高電圧検出回路とを、
    備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  19. 前記高電圧検出回路の前記出力伝達手段に、前記ベル信号検出信号におけるパルス幅を拡大するパルス幅拡大回路を設けたことを特徴とする請求項17または18記載のベル信号検出回路。
  20. 前記極性反転検出保持回路は、定電流がオン、オフする前記極性反転検出信号を出力する回路で形成され、前記高電圧検出回路の前記ストローブ入力手段を兼ね前記定電流がオン、オフする前記極性反転検出信号を前記ストローブ電流として出力する構成にしたことを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載のベル信号検出回路。
  21. 前記高電圧検出回路の前記出力伝達手段は、前記ベル信号検出信号を出力するフォトカップラーを有し、
    前記極性反転検出保持回路の出力する電流を流しクランプ電圧を発生する電圧クランプ回路を設け、
    前記フォトカップラーは、前記電圧クランプ回路の発生する前記クランプ電圧を電源として駆動する構成にしたことを特徴とする請求項20記載のベル信号検出回路。
  22. 外部装置にベル信号の到来を示すフォトカップラ−を設け、
    前記出力伝達手段は、前記電流ミラー部の前記出力電流を入力するセット端子と外部からのリセット信号を入力するリセット端子とを有し、セットまたはリセットされて定電流がオン、オフする前記ベル信号検出信号を出力し、前記ベル信号検出信号で前記フォトカップラーを駆動するフリップフロップで構成したことを特徴とする請求項17または18記載のベル信号検出回路。
  23. 一対の第1及び第2の電話回線に接続され、着信を示す前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転を検出して極性反転情報を出力し、前記極性反転情報の状態でノーリンギング通信の着信を外部装置に示すノーリンギング着信検出回路において、
    前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流し一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、前記外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有する極性反転検出回路と、
    前記極性反転検出保持回路から前記極性反転検出信号が与えられたときに、前記極性反転情報を前記外部装置へ出力する極性反転検出出力伝達手段と、
    前記電源電位を入力する電圧入力端子、及び前記グランド電位が与えられるグランド端子を有し、前記極性反転検出保持回路からの前記極性反転検出信号をストローブ制御信号として入力し、出力伝達手段から高電圧検出信号を出力する請求項1、3または5記載の高電圧検出回路と、
    外部からのリセット入力信号を受取るリセット入力手段と、
    前記リセット入力手段を介して与えられる前記リセット入力信号と前記高電圧検出回路から出力される前記高電圧検出信号との論理和を求め、この論理和の結果を前記リセット信号として前記極性反転検出保持回路に与える論理和手段とを、
    備えたことを特徴とするノーリンギング着信検出回路。
  24. 一対の第1及び第2の電話回線に接続され、着信を示す前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転を検出して極性反転情報を出力し、前記極性反転情報の状態でノーリンギング通信の着信を外部装置に示すノーリンギング着信検出回路において、
    前記第1及び第2の電話回線から供給される電圧を全波整流し一定極性の電圧で電源電位とグランド電位を設定して供給する全波整流回路と、前記全波整流回路から電源供給を受け、前記第1及び第2の電話回線間電圧の極性反転エッジを検出して極性反転エッジ検出情報を出力する転極エッジ検出部と、前記外部装置からリセット信号が与えられるか、または前記全波整流回路からの電源供給が断となるまで前記極性反転エッジ検出情報を保持して出力端子から極性反転検出信号を出力する極性反転検出保持回路とを有する極性反転検出回路と、
    前記極性反転検出保持回路から前記極性反転検出信号が与えられたときに、前記極性反転情報を前記外部装置へ出力する極性反転検出出力伝達手段と、
    前記電源電位を入力する電圧入力端子、及び前記グランド電位が与えられるグランド端 子を有し、前記極性反転検出保持回路からの前記極性反転検出信号をストローブ制御信号として入力し、出力伝達手段から高電圧検出信号を出力する請求項2、4または6記載の高電圧検出回路と、
    外部からのリセット入力信号を受取るリセット入力手段と、
    前記リセット入力手段を介して与えられる前記リセット入力信号と前記高電圧検出回路から出力される前記高電圧検出信号との論理和を求め、この論理和の結果を前記リセット信号として前記極性反転検出保持回路に与える論理和手段とを、
    備えたことを特徴とするノーリンギング着信検出回路。
  25. 前記極性反転検出出力伝達手段に、前記極性反転情報を遅延させるキャパシタを有する遅延回路を設け、
    前記高電圧検出回路の前記出力伝達手段は、前記高電圧検出信号を出力するサイリスタで構成し、
    前記サイリスタの出力端子と前記キャパシタの端子との間に接続され、前記キャパシタにおける遅延動作時の蓄積電荷を放電させるダイオードを設けたことを特徴とする請求項23または24記載のノーリンギング着信検出回路。
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