JP3597492B2 - 使用済み紙おむつの処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済み紙おむつ、例えば病院や老人ホームなどで使用された紙おむつを解体、消毒・消臭し、紙おむつの構成成分に分離回収する使用済み紙おむつの処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙おむつは、非透水性表カバーシートと透水性不織布シートの間に高吸水性ポリマー粒子や繊維状セルロースを内包しており、使用すると高吸水性ポリマーが水分で高膨潤するので、布おむつのように洗濯して汚物を除去しても再使用できない。このため、使用済み紙おむつは、焼却あるいは埋め立てにより処理されている現況にあり、衛生、環境保全の面から問題視されている。
そこで、紙おむつの処理装置および処理方法として種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特開2000−84533号公報には、使用済み紙おむつを粉砕機で分断して構成成分に分解分離し、その後塩化カルシウムを投入した分解槽で高吸水性ポリマーを塩化カルシウムでモノマーに分解して水溶化し、パルプ成分を分離回収する方法が提案されている。
【0004】
また、特表平6−502454号公報には、紙おむつを歯状のブレード等によって細断して構成要素に分離する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の使用済み紙おむつの処理方法にあっては、いずれも使用済み紙おむつを汚物と共にブレード等による機械的裁断力で強制的に解体し、同時あるいはその後に洗浄し、紙おむつの構成成分を回収するものであり、汚物の除去を十分に行うことができない。このため、回収した構成成分中に多量の汚物が残っており、悪臭、衛生等の問題があり、その後の処理も困難であった。そして、紙おむつを分解する際にブレード等によって機械的な裁断力を加えるので、ビニール製カバー類も一緒に裁断することとなり、細かく裁断されたカバー類が回収されたセルロースに混入し易く、これを除去することが困難であった。
【0006】
また、従来の紙おむつ処理装置は、高吸収性ポリマーが処理時に水を吸収してさらに膨潤するので、装置内に投入した後の容積増大率が大きい。このため、装置の大きさの割には処理量が少ない。したがって、処理能力の割には大型になってしまい、広い設置スペースを必要としていた。
ところが、病院や老人ホーム等の施設では広い設置スペースを確保することは容易でなく、したがってこの種の装置の設置を望んでいるにも拘わらず事実上設置困難であった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、使用済み紙おむつを処理する際に容積の増大を抑制でき、また、解体する際に、カバー類は細かく裁断しないで内部の吸水性ポリマーやセルロースなどの吸収材をばらばらに解体し、回収したセルロースと吸水性ポリマー中に残る汚物を減少することができ、処理能力の割りに小型化でき、設置場所についても比較的自由に選択できる簡便な使用済み紙おむつの処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたもので、請求項1に記載のものは、周壁に貫通孔が複数開設され、使用済み紙おむつを収容する回転ドラムと、
この回転ドラムを収納する外胴と、
外胴の下部に外胴と連通した状態で設けられ、解体された紙おむつのセルロースや吸水性ポリマー等の吸収材および汚物を収容可能な収容槽と、
該収容槽に収容したものからセルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含む処理液を下水処理施設側に排液する濾過排液機構と、
外胴と収容槽とで構成される処理室内に処理液を供給する処理液供給手段と、
処理液を80℃以上に加熱する加熱手段と、
を備え、
上記処理液供給手段は、処理液として少なくとも膨潤抑制剤水溶液を供給するものであり、
上記濾過排液機構は、収容槽の内部側に濾過材を設けて下水処理施設側への排出口を覆い、この濾過材の収容槽内部側の面にスクレーパを設け、上記濾過材は、汚物は通過させるがセルロースと吸水性ポリマーは通過させない粗さのものであり、
回転ドラム内に収容した使用済み紙おむつを膨潤抑制剤水溶液の処理液に浸漬して吸水性ポリマーの膨潤を抑制するとともに、回転ドラムを回転して80℃以上の処理液により紙おむつを加熱しながら解体し、
解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム内に残したまま、汚物と吸水性ポリマーとセルロースを処理液中に散在させ、これを濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出しつつ、スクレーパの往復摺動により濾過材に引っ掛かっていたセルロースと吸水性ポリマーを掻き取って収容槽内に残っている処理液中に浮遊させ、
上記濾過により残ったセルロースと吸水性ポリマーを回収することを特徴とする使用済み紙おむつの処理装置である。
【0009】
請求項2に記載のものは、上記収容槽に接続して濾過分別槽を設け、収容槽内のものを濾過分別槽へ排出制御する排出手段を上記収容槽に設け、
濾過分別槽には、セルロースと吸水性ポリマーを濾過分別して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排液する濾過材と、濾過分別して残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮する圧縮機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0010】
請求項3に記載のものは、処理室内の処理液のレベルを検出する処理液レベル検出手段を設けるとともに、該処理液レベル検出手段からの信号により処理室内の処理液のレベルを監視可能な制御装置を設け、
濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出する際に処理室内の処理液のレベルを監視し、
処理液のレベルが所定レベルまで下降した時点で排液を停止せしめ、残ったセルロースと吸水性ポリマーが未排出処理液中に浮遊可能な状態を維持するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0011】
請求項4に記載のものは、前記収容槽が、回転ドラムの容積の3分の1以上の容積であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0012】
請求項5に記載のものは、前記収容槽が、外胴と連通する上面開口の前後寸法が回転ドラムの前後寸法以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は紙おむつ処理装置1の一実施形態の正面図、図1(b)はその背面図、図2は正面から見た内部構造の説明図、図3は右側面から見た内部構造の断面図である。
【0014】
これらの図面に示すように、本実施の形態の紙おむつ処理装置1は、前面に開閉扉2を有する筺体3の内部に、基台4上に振動吸収材5を介して設けられた外胴6と、該外胴6内に回転自在に設けられ、使用済みの紙おむつを収容する回転ドラム7と、外胴6の底部に設けられ、解体された紙おむつの吸収材や汚物を収容可能な収容槽9と、該収容槽9の下流側に設けられた濾過分別槽10と、外胴6内に処理液を供給する処理液供給手段と、紙おむつを浸漬する処理液に膨潤抑制剤を含ませて膨潤抑制剤水溶液とする膨潤抑制剤投入手段と、収容槽9内のものを濾過するとともに汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排出する濾過排液手段と、収容槽9内のものを濾過分別槽10へ排出する排出手段と、回転ドラム7を回転駆動するモータ13と、少なくとも収容槽内の処理液のレベルを検出する処理液レベル検出手段と、処理液レベル検出手段からの検出信号を受けてレベルを監視するとともに上記各機器を制御する制御装置とから概略構成されている。
【0015】
回転ドラム7は、外胴6に対する内胴となるもので、前面に円形の投入口を開口した有底円筒体を横置きした形状を呈しており、例えばステンレス鋼や硬質プラスチック等によって成形されている。また回転ドラム7は、その周壁に例えば4〜15mmφの貫通孔15が多数形成されている。貫通孔15の開口径をこの様な大きさに設定したのは、実際に紙おむつで実験を行なったところ、4mmφ未満では紙おむつから分離した汚物が通過し難くなって回転ドラム7内に残り易く、すなわち下方の収容槽9に落ち難く、15mmφを超えると分離解体されたて回収すべき非透水性ビニール製カバーシート(表カバーシート)や透水性不織布(以下、これらをカバー類という)が貫通孔15を通過してしまうからである。なお、貫通孔15の最適な開口径は、実験では6〜8mmφであった。
【0016】
さらに回転ドラム7の内周壁には、回転中に使用済み紙おむつを引っ掛けて撹拌するための撹拌突起16が軸方向に形成されている。この撹拌突起16は、内胴の内周方向に沿って等角度で複数、例えば3〜6箇所に配置されている。
なお、この撹拌突起16は、紙おむつを撹拌することができればどのような構成でもよく、例えば断面半楕円形のいわゆるハット、板状の撹拌翼、パドル、棒などでもよいが、カバー類を細かく引きちぎると貫通孔15を通過してしまうので、鋭角よりも鈍角あるいは曲面で構成されていることが望ましい。
【0017】
また、回転ドラム7の外周面には、収容槽9内の処理液を攪拌して、後述するセルロースと吸水性ポリマーの浮遊を促進する攪拌用突起(図示せず)を設けることが望ましい。
【0018】
上記した構成から成る回転ドラム7は、後端面から後方に突出した軸20を、外胴6の背面に設けた軸受21に通して外胴6内に支持される。そして、軸受21から突出した軸20の先端にプーリ22を固定し、このプーリ22とインバーターモータ13のプーリ23とにベルト24を張設し、モータ13の作動により回転ドラム7が往復回転して攪拌したり、一方向に回転して解体処理や脱水処理したりできるように構成する。したがって、本実施形態では、モータ13やプーリ22,23等が回転ドラム駆動手段として機能する。そして、この回転ドラム駆動手段は、インバーター制御等により回転ドラム7を回動して処理液としての加熱膨潤抑制剤水溶液により加熱された紙おむつを、紙おむつが破損する程度に強く攪拌して紙おむつを解体する第1駆動モードと、回転ドラムを高速回転して回転ドラム内に残されたカバー類の脱水を行う第2駆動モードに切り換えて作動可能である。
【0019】
回転ドラム7の外側に設けた外胴6は、下端底部に箱状の収容槽9を一体に設けた密閉性の略円筒体であり、収容槽9を含めた下半部分が処理液を溜める槽として機能し、本実施形態では、収容槽9に加熱手段を設けてある。この加熱手段には、例えば密閉ガラス等により防水処理された電気ヒータ25が用いられ、回転ドラム7内に処理液としての加熱膨潤抑制剤水溶液あるいは熱水または水が収容されている時に作動するようになっている。また、加熱手段の加熱温度は80〜100℃に適宜設定され、回転ドラム7内に収容された紙おむつを浸漬した処理液を加熱して解体容易化を図るとともに滅菌処理できるように構成してある。また外胴6内には、図示しない温度センサが備えられている。したがって、この温度センサからの信号に基づいて、紙おむつを浸漬する処理液の温度を操作パネル26等で設定した温度に制御することができる。
【0020】
また、外胴6の前面には、回転ドラム7の投入口に連通する開口部を開設し、前記開閉扉2を閉めると、その開口部を覆って密閉できるようシール材を開口部と開閉扉2との双方あるいは一方に設けてある。なお、開閉扉2は、回転ドラム7の内部を視認可能な円板状の耐圧ガラスや強化プラスチック製の窓2´を有する。
【0021】
さらに外胴6には、内部に、処理液の一種である水や膨潤抑制剤水溶液を供給する処理液供給手段と、紙おむつを浸漬する処理液に膨潤抑制剤を含ませて膨潤抑制剤水溶液とする膨潤抑制剤投入手段と、消臭剤を投入する消臭剤投入手段と、殺菌剤や抗菌剤等の薬品を投入する薬品投入手段とが備えられている。
【0022】
本実施形態における処理液供給手段は、図1(b)に示すように、筐体3の上部に設けた貯液タンク30と、この貯液タンク30内に上水道の水を供給する貯留水供給弁31と、貯液タンク30内に膨潤抑制剤を供給する膨潤抑制剤供給手段と、貯液タンク30内に設けたヒータ34と、貯液タンク30内に貯留した処理液を外胴6(処理室)内に流下する処理液供給弁33と、これらを接続する各種の配管等から構成されている。なお、別設した湯沸器から貯液タンク30内に湯を供給する給湯弁を設け、予め加熱した湯を貯液タンク30に供給する構成を採ることもできる。
なお、貯液タンク30内に設けるヒータ34は、スチームヒータでも電気ヒータでもよい。
【0023】
膨潤抑制剤供給手段は、膨潤抑制剤を溜めておく膨潤抑制剤タンク(図示せず)と、この膨潤抑制剤タンクから貯液タンク30内に所定量の膨潤抑制剤を供給する膨潤抑制剤供給ポンプ35と、これらを接続する配管等から構成されている。
【0024】
膨潤抑制剤は、紙おむつの構成部分である高吸水性ポリマーの膨潤を抑制するもの、すなわち非膨潤ないし低膨潤状態とするものであり、アルカリ土類金属塩、多価金属塩、金属水酸化物のうち、少なくともアルカリ土類金属塩、多価金属塩、金属水酸化物の1種の水溶性化合物であることが好ましく、処理液としてはこれを含む水溶液とする。処理液水溶液中の濃度は、0.1〜20%、好ましくは0.2〜10%、より好ましくは0.3〜3%である。
【0025】
また、前記高吸水性ポリマーとしては、例えばアクリル酸塩架橋重合体、イソブチレン−マレイン酸塩架橋重合体、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体のケン化物架橋体、デンプン−アクリル酸塩グラフト共重合体、側鎖にカルボキシル基を有するビニルポリマー等が好適である。
【0026】
薬品投入手段は、所望する薬品を入れた薬品タンク(図示せず)と、この薬品タンク内の薬品を貯液タンク30内に供給する薬品投入ポンプ36と、これらを接続する配管等から構成される。薬品としては、消毒剤、消臭剤、脱臭剤、防臭剤、芳香剤などであり、必要に応じて適宜選択することができる。
【0027】
消毒剤として、汚物を酸化分解する薬剤で、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸、さらし粉、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、鉄系化合物、過炭酸ナトリウム、オゾン、有機過酸化物、二酸化塩素、亜塩素酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩などが挙げられ、この中でも次亜塩素酸ナトリウム、さらし粉、過塩素酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩であることが好ましい。なお、次亜塩素酸ナトリウムは消毒剤としても消臭剤としても機能するので好適である。次亜塩素酸ナトリウムは酸性状態で酸化力が高いので、酢酸等の酸と共存して使用することがより好ましい。また、消毒剤の濃度は、消毒処理後の水溶液中で0.01〜500ppm、好ましくは0.05〜300ppm、より好ましくは0.1〜200ppmである。
【0028】
消臭剤は、汚物の臭気成分である硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、およびアンモニアの少なくとも1種以上を分解する化合物であって、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩、さらし粉、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、過炭酸ナトリウム、オゾン、有機過酸化物、二酸化塩素、亜塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩、などの酸化剤、二価鉄化合物、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、ミョウバン、硫酸アルミニウム、硫酸銅、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、およびニッケル、コバルト、白金、パラジウム、銀、モリブデン、ルテニウムなどの金属化合物、有機アルデヒド化合物、鉄(III)−フタロシアニン、誘導体などが挙げられる。この中でも次亜塩素酸ナトリウムであることが好ましい。次亜塩素酸ナトリウムを酢酸等の酸と共存して使用することがより好ましい。
また、この消臭剤の濃度は、消臭処理後の水溶液中で0.01〜500ppm、好ましくは0.05〜300ppm、より好ましくは0.1〜200ppmである。
【0029】
前記した外胴6と一体となって内部に処理室を構成する収容槽9は、紙おむつを解体したときの不溶性構成物、例えば膨潤抑制剤で凝縮あるいは凝固した高吸水性ポリマー、セルロース、表カバーシートに使われたポリオレフィンシート、内面カバーシートに使われた不織布シート、漏れ止め用ゴムなどの構成物のうち、回転ドラム7の貫通孔15を通過した吸水性ポリマーとセルロースを収容する槽であり、これらを収容するに十分な容積を有する。そして、解体した不溶性構成物を効率良く且つ速やかに収納して、これら不溶性構成物が回転ドラム7と外胴6との間の隙間に入って回転ドラム7の抵抗とならないように十分に大きな上面開口と十分な容積を持たせる。具体的には、外胴6の容積の3分の1以上の容積であることが望ましい。これ以下の容積であると、投入した紙おむつがすべて解体されたときに、ばらばらになった構成物を収納しきれずに、溢れた構成物が回転ドラム7と外胴6との間に詰まり易くなり、詰まった構成物により回転ドラム7が回転できないトラブルを発生するからである。
【0030】
また、回転ドラム7内で解体された構成物が回転ドラム7の貫通孔15から出て収容槽9内に円滑に収納されるように、収容槽9は、上面開口の前後寸法が少なくとも回転ドラム7の前後寸法以上、左右寸法が回転ドラム7の半径以上とすることが望ましい。解体された構成物を円滑に収容して、回転ドラム7と外胴6との隙間に詰まることを防止するためである。
【0031】
また、本実施形態における収容槽9は、図3及び図4に示すように、前面に覗き窓39を設け、底部に連通管37を接続し、後部に形成した抉れ段部の起立面40に第1排出弁11と第2排出弁12を設け、汚物が処理液と共に第1排出弁11から排水処理施設側へと円滑に排出され、またセルロースが浮遊した処理液が第2排出弁12(本発明の排出手段)から濾過分別槽10へと円滑に排出されるように、左右側壁の幅を底面側に向けて次第に縮小するとともに底面41を各弁の開口となる起立面40に向けて下り傾斜させてある。
【0032】
上記連通管37は、処理室内の処理液のレベルを検出する処理液レベル検出手段の一部を構成するものであり、図1(b)に示すように、筐体3の背面に回転ドラム7の中心よりも少し高い位置まで伸び、途中に、処理液レベル検出手段の主要部を構成する液面検出器38を高さを変えて複数設けてある。本実施形態では、標準的な処理液のレベルを検出する監視するための第1液面検出器38aを回転ドラム7の中心よりも少し低い位置に配置し、その少し上方に液面上限位置検出用の第2液面検出器38bを配置し、第1排出弁11よりも少し高い位置に第3液面検出器38cを配置してある。これら液面検出器38a,38b,38cの作用については後述する。
【0033】
また、本実施形態では、収容槽9に収容したセルロースと吸水性ポリマーや汚物等からセルロースと吸水性ポリマーを残して汚物と処理液を下水処理施設側に排液する濾過排液機構を前記第1排出弁11側の起立面40に設ける。
この濾過排液機構は、図5に示すように、第1排出弁11の第1排出口42の上流側、すなわち収容槽9の内部側に、小さな孔を無数に開設したパンチングボードやメッシュなどの濾過材47を設けて第1排出口42を覆い、この濾過材47の収容槽9内部側の面に摺動するスクレーパ48を設けたものである。この濾過排液機構に使用する濾過材47は、汚物は通過させるがセルロースと吸水性ポリマーは通過させない粗さのものを選択してある。また、スクレーパ48は、収容槽9の側面に取り付けたスクレーパ用のシリンダ55により横方向に往復動して、濾過材47の面を摺動して、濾過材47に引っ掛かったセルロースと吸水性ポリマーを掻きとって目詰まりを防止する。
【0034】
第1排出弁11は、収容槽9の起立面40に開設した第1排出口42を開閉する円盤状の弁体43と、抉れ段部を補完する状態で設けられた第1ボックス部44の後面に取り付けられて上記弁体43を移動する第1排出シリンダ45とから構成されている。したがって、第1排出シリンダ45のロッドを伸長すると弁体43を押圧して第1排出口42を閉じ、ロッドをシリンダチューブ側に引き込むと弁体43が後退して第1排出口42を開放することができる。そして、第1排出口42が開放されると、収容槽9内の汚物を処理液と共に第1ボックス部44内を介してその底面に接続している排水管46に流して、該排水管46から排水処理施設側へと排出することができる。
【0035】
第2排出弁12は、隣の第1排出弁11と同様の構成であり、収容槽9の起立面40に開設した第2排出口50を開閉する円盤状の弁体51と、第2ボックス部52の後面に取り付けられて上記弁体51を移動する第2排出シリンダ53とからなる。したがって、第2排出シリンダ53のロッドを伸長すると弁体51を押圧して第2排出口50を閉じ、ロッドをシリンダチューブ側に引き込むと弁体51が後退して第2排出口50を開放することができる。そして、第2排出口50が開放されると、収容槽9内に収納した紙おむつ構成物を処理液と共に第2ボックス部52内を介してその底面に接続している接続管54を通して濾過分別槽10へと排出することができる。なお、接続管54は一部をフレキシブル管とし、解体物収納槽9と外胴6が一体となって振動した際の振れを吸収して濾過分別槽10に振動が伝達されないように構成してある。
【0036】
濾過分別槽10は、金属製の比較的丈夫な箱状体であり、底面には、紙おむつの構成部材を濾過するに適した濾材60、例えばパンチングボード、網板材を設け、前面には上端の軸61を中心にして前方に開閉する開閉蓋62を設け、内部には、背面に設けた圧縮シリンダ63のロッドの先端に取り付けられて前後方向に移動する圧縮板64を設け、外部上面には上記開閉蓋62を開閉駆動する蓋開閉シリンダ65を設け、外部側面には、開閉蓋62の下部左右に突出したロックピン66に係合可能なフック67を軸着するとともに、各フック67を回動するロック用シリンダ68を設け、上面に前記接続管54の下端を接続して収容槽9と連通可能とし、濾材60の下方を覆うようにして排水ボックス69を設けるとともに該排水ボックス69の側面下部に排水処理側への排水管46を接続してある。なお、開閉蓋62と濾過分別槽10の前面開口部分の少なくとも一方には、開閉蓋62を閉じた状態で液密状態を維持するシール材(図示せず)を設け、収容槽9から導入した処理液等が外部に漏出しないようにしてある。
【0037】
したがって、蓋開閉シリンダ65のロッドを伸ばして開閉蓋62を閉じるとともに、ロック用シリンダ68のロッドを伸ばしてフック67を開閉蓋62のロックピン66に係合して開閉蓋62をロックし、尚且つ圧縮シリンダ63のロッドを縮めて圧縮板64を後退させ、この状態で収容槽9から処理液と不溶性構成物を濾過分別槽10内に導入すると、処理液だけが濾材60を通過して排水ボックス69から配管46を通って排水処理施設側へ排水され、濾材60上にセルロースや吸水性ポリマーの粉末が濾滓として濾過分別されて残る。
【0038】
この様にして濾過分別が終了した後に圧縮シリンダ63のロッドを伸ばして圧縮板64を前進させると、この圧縮板64の前進により濾材60上のセルロースと吸水性ポリマーを前方に集めることができ、さらに前進させて加圧すると、セルロースと吸水性ポリマーを圧縮して減容するとともに水分を除去することができる。
【0039】
そして、圧縮が終了したならば、加圧力を解除し、或いは圧縮板64を僅かに後退させてからロック用シリンダ68を作動してフック67をロックピン66から外してロックを解除し、その後に蓋開閉シリンダ65を作動すると開閉蓋62を前方上方に開くことができ、圧縮されたセルロースと吸水性ポリマーの粉末のケーキを取り出すことができる。なお、ケーキの取り出しは、作業者が手作業で行ってもよいが、開閉蓋62の下方にケーキ回収容器70を設置しておき、開閉蓋62が開いた後に圧縮シリンダ63のロッドをさらに伸ばすと、圧縮板64がさらに前進して、ケーキをケーキ回収容器70内に落下して収納することができる。
【0040】
次に、前記した構成からなる使用済み紙おむつの処理装置1の作用とその処理方法について説明する。
【0041】
まず、開閉扉22を開いて回転ドラム7内に使用済み紙おむつを投入し、操作パネル26のスタートスイッチをオンにする。すると、制御装置71が、筐体3に設けた扉開閉検出器(図示せず)からの信号に基づいて開閉扉2の閉状態を確認した後、処理液供給弁33を開いて、予め貯液タンク30内に貯留して加熱しておいた膨潤抑制剤水溶液を処理室6内に供給する(膨潤抑制剤水溶液供給工程)。
【0042】
なお、貯液タンク30内には、制御装置71の制御の下で、膨潤抑制剤投入ポンプ35が作動して所定量の膨潤抑制剤を投入するとともに、給水弁31が開いて所定量の水を投入し、これにより所定濃度の膨潤抑制剤水溶液(処理液)が貯留されている。したがって、スタートスイッチがオンになると、この処理液が処理室内に供給され、紙おむつを回転ドラム7内で浸漬する。
【0043】
本実施形態では、図2中符号Lで示すように、回転ドラム7の中心よりも下方の位置まで処理液が供給され、この処理液のレベルを前記した第1液面検出器38aが検出すると、この第1液面検出器38aからの信号に基づいて制御装置71が処理液供給弁33を閉じる。なお、処理室内の処理液のレベルが危険域まで上昇した場合には、前記した第2液面検出器38bからの信号に基づいて制御装置71が処理液の供給を強制的に停止させ、処理液が溢れ出るトラブルを未然に防止する。
【0044】
紙おむつを膨潤抑制剤水溶液に浸漬すると、紙おむつの内部の高吸水性ポリマーが膨潤抑制剤の作用により膨潤が抑制されて膨張しないばかりでなく、尿などの水分を吸収して膨潤していた高吸水性ポリマーは収縮して水分を染み出して小さな粒状あるいは粉末状になり、また、膨潤していなかった高吸水性ポリマーも水分を吸収することなく小さな粒状あるいは粉末状のままである(膨潤抑制工程)。したがって、回転ドラム7内の紙おむつは容積が減少したとしても増加することはない。
【0045】
外胴6内に所定量の加熱した膨潤抑制剤水溶液を供給して回転ドラム7内の紙おむつが浸漬されたならば、制御装置71がモータ13を回転して回転ドラム7を一方向に回転し、この回転により紙おむつを加熱状態で攪拌して解体する(解体工程)。
【0046】
紙おむつを加熱した処理液(膨潤防止剤水溶液)中で攪拌する理由は、殺菌あるいは滅菌の他に紙おむつを構成している表カバーシート(ポリオレフィンシート等)と不織布の接合(接着)力が弱くなり、カバーシートが軟化して剥離・解体し易い状態にするためである。このため、加熱処理液の温度は80〜100℃、好ましくは85℃以上である。85℃まで加熱すると殺菌あるいは滅菌を確実に行うことができ、しかも、すべての紙おむつを解体できる。
【0047】
なお、開閉扉2を閉じると処理室は密閉されるので、解体工程中に悪臭が外部に漏れることはない。また、後述する排液工程では処理室と排水管46に連通させて設けた逆止弁(図示せず)を開いて外気を処理室内に導入可能なので、処理液を円滑に排出することができる。そして、前記解体工程中は、この逆止弁をソレノイドで強制的に閉状態とするので、処理室内から悪臭が外部に漏出することがない。
【0048】
前記した様に、高温処理液で加熱した紙おむつを回転ドラム7の回転により一方向回転すると、紙おむつを攪拌突起16に引っ掛けて高く持ち上げてから落下させることができ、この落下による衝撃により容易に解体することができ、また攪拌されて他の紙おむつに引っ張られて破断される。特に、紙おむつの表カバーシートのヒートシール部分が熱により軟化されると、この部分から剥離して内部の吸収材が外に出易い。したがって、この加熱下における攪拌をある程度継続すると、すべての紙おむつの表カバーシートや内面の不織布シートが解体されて、これらのより内包されているセルロースや高吸水性ポリマーがばらばらに解体される。
【0049】
紙おむつのカバー類の接合部分が破れると、内部の高吸水性ポリマーは小さな粒状あるいは粉末状に固化しているので、この粒状高吸水性ポリマーは回転ドラム7の貫通孔15を通って収容槽9の底部に沈殿する。したがって、膨潤した高吸水性ポリマーが回転ドラム7と外胴6との間に入り込んで回転ドラム7の回転を阻止するという不都合が解消され、この隙間を従来より狭く設定しても問題がない。このため、同じ大きさの回転ドラム7を備えていても従来よりも外胴6を小さくすることができ、これにより処理装置1の小型化を促進させることができる。
【0050】
一方、高吸水性ポリマーとともに吸収材を構成しているセルロースは、カバー類が剥がれるとばらばらになって処理液中に分散した状態で浮遊し、次第に回転ドラム7の貫通孔15を通って収容槽9の底部に沈殿する。
【0051】
この様にして解体が進行すると、高吸水性ポリマーやセルロースなどの吸収材はカバー類から離脱して次第に回転ドラム7の貫通孔15を通って回転ドラム7の外に出て、収容槽9の底部に沈殿するが、表カバーシートや不織布シートなどのカバー類は、ヒートシール部分が剥離しても細断されることはなく回転ドラム7の貫通孔15を通過することはない。したがって、カバー類は解体が進行しても回転ドラム7内に残る。また、粘着テープなどの不溶物も回転ドラム7内に残る。
【0052】
なお、この解体工程中に、処理液の温度が下がらないように、あるいは温度を高めるために、本実施形態に示すように、収容槽9内にヒーター25を設けることが望ましい。したがって、本実施形態では、貯液タンク30内に設けたヒータ34と収容槽9内に設けたヒータ25が、本発明における加熱手段として機能している。
【0053】
解体工程が終了したならば、解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム7内に残したまま汚物と吸水性ポリマーとセルロースが処理液中に散在した状態で、これを濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出する(排液工程)。
【0054】
この排液工程では、第1排出弁11を開いて収容槽9内の処理液を濾過排液機構によって濾過しながら下水処理施設側に排出する。
具体的には、回転ドラム7を回転したまま、第1排水弁11を開くとともに、シリンダ55によりスクレーパ48を濾過材47の表面を往復摺動させる。第1排水弁11が開くと、収容槽9内の処理液が汚物と共に排水管46を通って下水処理施設側に排出される。そして、濾過材47の細かな孔内を、汚物を含んだ処理液が通過しても、セルロースと吸水性ポリマーの粉末はその大部分が通過できずに引っ掛かり、このセルロースをスクレーパ48が掻き落とし続ける。したがって、濾過材47は目詰まりすることがないし、スクレーパ48の繰り返し往復摺動により濾過材47に引っ掛かっていたセルロースと吸水性ポリマーの粉末が収容槽9内に残っている処理液中に放たれて浮遊する。したがって、セルロースと吸水性ポリマーの粉末が濾過材47の内側の面に塊となって付着すことを防止できる。
なお、セルロースが濾過材47の内面に塊となって付着すると、その後に水を入れてもセルロースは塊のままでばらばらにならないので、かかる不都合を未然に防止できる。
【0055】
この様にして、収容槽9内の処理液を排出していくと、処理室内の処理液のレベルが低下し、本実施形態では、処理液を途中まで排出して停止する。具体的には、処理室内に供給した処理液の量(70リットル)の70〜80%を排出した時点で排液工程を停止する。この停止するときの処理液のレベルを検出するには、前記した第3液面検出器38cにより検出し、この検出器38cからの信号に基づいて制御装置71が第1排出弁11を閉じる。なお、第3液面検出器38cが検出する処理液の液面は、収容槽9内に残った未排出処理液中にセルロース等の粉末が浮遊し得る状態を維持できるに足る量の液面であり、本実施形態では14〜21リットルの処理液を残せば、セルロースと吸水性ポリマーの粉末が塊になるおそれがない。
【0056】
この様にして、セルロースと吸水性ポリマーの粉末の浮遊可能な状態を維持させる理由は、紙おむつに使用されるセルロースの特性として、一旦、塊になると、その後に水を供給してもほぐれにくくなる性質があり、ほぐれないとその後の流下処理が困難になるからである。
【0057】
排液工程が終了したならば、処理室内に処理液として水を補給し、回転ドラム7の回転によりカバー類を洗浄するとともに、排液工程で残ったセルロースと吸水性ポリマーを洗浄する(すすぎ工程)。解体工程で膨潤抑制剤によって収縮した吸水性ポリマーは、もはや水と接触しても再膨潤することはないので、水洗浄が可能である。
このすすぎ工程では、回転ドラム7の回転により収容槽9内の処理液を攪拌すると、セルロースと吸水性ポリマーの洗浄を促進することができるので、回転ドラム7の外周面に攪拌突起を設けることが望ましい。
【0058】
すすぎ工程が終了したならば、再度、第1排出弁11を開いて排液工程を行い、処理室内の処理液を汚物とともに下水処理施設側に排出する。この時に、前記排液工程と同様に、濾過材47の表面をスクレーパ48により往復摺動してセルロースによる目詰まりを防止する。そして、第3液面検出器38cにより下降した液面を検出したならば第1排出弁11を閉じて排出を停止し、収容槽9内にセルロースと吸水性ポリマーの粉末が浮遊可能なだけの処理液を残しておく。
【0059】
この排液工程が終了したならば、制御装置71からの信号により収容槽9の第2排出弁12を開いて収容槽9内の処理液をセルロースと吸水性ポリマーの粉末と共に濾過分別槽10に流下し、この濾過分別槽10でセルロースと吸水ポリマーを残して処理液を下水処理施設側へと排水する。
【0060】
濾過分別が終了したならば、濾過分別槽10内に残ったセルロースと吸水性ポリマーからなる粉末を圧縮機構により圧縮してケーキとして回収する(セルロース・吸水性ポリマー回収工程)。回収されたケーキ状のセルロースと吸水性ポリマーは加熱滅菌ないし加熱殺菌されているので、一般廃棄物として廃棄することができる。
そして、回転ドラム7内に残ったカバー類は、加熱滅菌ないし加熱殺菌されているので、回転ドラム7から取り出した後に一般廃棄物として廃棄することができる。
【0061】
【実施例】
(実施例1)
市販の大人用紙おむつ16枚の各々の内面に汚物代替物として味噌約100gを塗ったものを回転ドラム7内に投入し、次に、塩化カルシウム濃度が0.2重量%の水溶液(処理液)30リットルを外胴6内に供給し、室温において、ドラム回転速度30rpmで12秒間回転、5秒間停止、12秒間逆回転、5秒間停止を繰り返し、計30分間攪拌した。続いて、水溶液を排水した後、回転ドラム7を一方向に3分間回転して回転ドラム7内の紙おむつを脱水した。そして、排水はポリプロピレン製の不織布で濾過した。
【0062】
(実施例2)
塩化カルシウム水溶液を50リットル、回転ドラム7の回転速度を70rpmとした以外は実施例1と同様に処理を行った。
【0063】
(実施例3)
16種類の汚物を含まない市販の紙おむつ20枚、濃度0.5重量%の塩化カルシウム水溶液50リットル、回転ドラム7の回転速度30rpmとした以外は実施例1と同様に処理を行った。
【0064】
(実施例4)
塩化カルシウム水溶液を60リットルとした以外は実施例3と同様に処理を行った。
【0065】
(実施例5)
水溶液の温度を60℃とした以外は実施例4と同様に処理を行った。
【0066】
(実施例6)
水溶液の温度を80〜95℃とした以外は実施例5と同様に処理を行った。
【0067】
(実施例7)
すべての紙おむつに予め各200ミリリットルの水だけを吸収させたものを用いた以外は実施例6と同様に処理を行った。
【0068】
(実施例8)
要介護老人施設より提供された使用済み紙おむつ20枚を回転ドラム7内に投入し、次に、濃度が1重量%となる塩化カルシウムおよび濃度が1%となる次亜塩素酸ナトリウムを含む水溶液50リットルを外胴6内に供給し、室温において、実施例1と同様の条件で回転ドラム7を30分間回転し、攪拌した。続いて、汚物等を含む水溶液を排出後、実施例1と同様に回転ドラム7内の紙おむつを脱水した。また、排水はポリプロピレン製の不織布で濾過した。さらに、処理装置1内へ水を供給し、5分間回転ドラム7を回転して使用済み紙おむつを水洗し、再び、排水、脱水、濾過を行った。
【0069】
(実施例9)
実施例8と同様に使用済み紙おむつの処理を行った後、処理装置1の濾過分別槽10に回収された粉末状不溶物の水洗、脱水処理を行った。
【0070】
(実施例10)
実施例9の処理後、処理装置1の外胴6に水を50リットル供給し、80〜95℃で実施例6と同様の処理を行った。
【0071】
(比較例1)
次亜塩素酸ナトリウムを添加しなかった以外は実施例8と同様に処理を行い、続いて実施例9と同様に処理を行った。
【0072】
(比較例2)
予め機械的に解体した使用済み紙おむつを用いた以外は実施例8と同様に処理を行った。
【0073】
(比較例3)
比較例2の処理を行った後、実施例9と同様の処理を行った。
【0074】
(比較例4)
処理水溶液の温度を80〜95℃とした以外は実施例8と同様に処理を行った。
【0075】
(比較例5)
比較例4の処理を行った後、実施例9と同様の処理を行った。
【0076】
(評価)
実施例1〜9及び比較例1〜5において、処理後の回転ドラム7内に残留した紙おむつの枚数と解体された紙おむつ構成部であるカバーシート等の枚数及び脱水状態を調べた。また、濾過、回収物について、セルロース粉末及び非膨潤あるいは低膨潤の高吸水性ポリマーからなる紙おむつ構成部と汚物との分離状態を定性的に調べた。さらに、濾過、回収後、脱水操作を行った構成部の重量測定を行った。
【0077】
実施例1〜5及び実施例8に記載の約60℃以下での処理方法においては、塩化カルシウム等の作用によって紙おむつを非膨潤状態ないし低膨潤状態で洗浄できるため、1回に処理できる紙おむつの処理枚数が多くなる。
【0078】
実施例8で処理した汚物を含む水溶液は、汚物臭が完全に消失し、硝酸銀水溶液の数滴の添加によって、遊離塩素イオンの存在を示す塩化銀の微白濁が生じた。この定性分析より、処理のための薬剤水溶液に、塩化カルシウム等のアルカリ土類金属と次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤、消臭剤が含まれることが極めて有効な処理方法であることが明らかになった。一方、次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤、消臭剤を含まない比較例1では、すべての処理段階で、処理水溶液に硝酸銀水溶液を添加しても塩化銀の白濁は起こらず、また、処理後の処理装置1内及び濾過分別槽10から汚物の臭気が観測された。
【0079】
実施例8及び9、比較例1〜5のすべての処理において、消毒剤、消臭剤の有無にかかわらず、処理装置1から汚物臭が発生することはなく、防臭のための逆止弁がさらなる防臭方法として効果が高いことが明らかになった。
【0080】
実施例9に示した処理の場合、水洗後の排水に硝酸銀水溶液を添加したところ、市水とほとんど同程度の塩素イオン濃度であることが分かった。この結果、実施例8に続いて実施例9の処理を行うことが処理方法として最も有効な方法の1つであることが明らかになった。
【0081】
実施例6に示した80℃以上での処理方法において、紙おむつのすべてが回転ドラム7内で破壊されることが明らかになった。これは、熱水中で紙おむつのカバーシート及び内面の不織布が軟化し、さらに、回転ドラム7により絡み合った紙おむつにせん断力がかかり、カバーシートと不織布の止着(ヒートシール部分)が破壊されることによると判断された。
【0082】
使用済み紙おむつを実施例10に示した方法で処理したところ、熱水中で、紙おむつのすべてが破壊され、紙おむつのカバーシートと不織布が回転ドラム7内で回収され、紙おむつ内部のセルロース粉末と収縮した高吸収性ポリマー粒子が殺菌され、無臭の状態で濾過分別槽10から回収された。この結果、実施例10の処理を行えば、使用済み紙おむつを殺菌、無臭状態で、構成部に分離、回収できることが明らかになった。
【0083】
次に、大腸菌の有無等を調べた。
【0084】
(実施例1)
施設より提供された使用済み紙おむつ20枚(その内、大便を含むもの6枚)を使用した。そして、水道水70リットルに塩化カルシウムを添加(1%)した処理液を供給し、85℃で15分間攪拌(解体工程)した後、処理液を排出(排液工程)し、水道水40リットルで洗浄(すすぎ工程)して排液し、さらに次亜塩素酸ナトリウム水溶液の処理液(0.12%、70リットル)で洗浄(すすぎ工程)して排液し、濾過分別して残った不溶物を圧縮した(圧縮工程)。この様にして回収したケーキを試料として調べた。なお、ケーキの上部と下部から試料を採取して別個に調べた。
【0085】
この結果、ケーキ上部の試料については、大腸菌群は不検出(陰性)、ナトリウムイオンが56mg/kg、カルシウムイオンが100mg/kg、残留塩素が0.4mg/kg未満、塩素イオンが130mg/kg、水分が65.7重量%であった。一方、ケーキ下部の試料については、大腸菌群は不検出(陰性)、ナトリウムイオンが260mg/kg、カルシウムイオンが66mg/kg、残留塩素が0.4mg/kg未満、塩素イオンが160mg/kg、水分が64.0重量%であった。
【0086】
(実施例2)
病院から提供された使用済み紙おむつ27枚(その内、大便を含むもの2枚)を使用した。そして、水道水70リットルに塩化カルシウムを添加(1%)した処理液を供給し、85℃で25分間攪拌(解体工程)した後、処理液を排出(排液工程)し、次亜塩素酸ナトリウムを添加した処理液70リットル(0.12%)で洗浄(すすぎ工程)して排液した後に、残った不溶物を圧縮した(圧縮工程)。この様にして回収したケーキを試料として調べた。
【0087】
この結果、ケーキ上部の試料については、大腸菌群は不検出(陰性)、ナトリウムイオンが62mg/kg、カルシウムイオンが17mg/kg、残留塩素が0.5mg/kg未満、塩素イオンが86mg/kg、水分が63.4重量%であった。一方、ケーキ下部の試料については、大腸菌群は不検出(陰性)、ナトリウムイオンが63mg/kg、カルシウムイオンが14mg/kg、残留塩素が0.48mg/kg未満、塩素イオンが87mg/kg、水分が62.4重量%であった。
【0088】
(実施例3)
老人ホームから提供された使用済み紙おむつ25枚(その内、大便を含むもの3枚)を使用した。そして、水道水70リットルに塩化カルシウムを添加(1%)した処理液を供給し、85℃で10分間攪拌(解体工程)した後、処理液を排出(排液工程)し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の処理液(0.12%、70リットル)で洗浄(すすぎ工程)して排液し、濾過分別して残った不溶物を圧縮した(圧縮工程)。この様にして回収したケーキを試料として調べた。
【0089】
この結果、ケーキ上部の試料については、大腸菌群は不検出(陰性)、ナトリウムイオンが640mg/kg、カルシウムイオンが150mg/kg、残留塩素が0.4mg/kg未満、塩素イオンが920mg/kg、水分が62.2重量%であった。一方、ケーキ下部の試料については、大腸菌群は不検出(陰性)、ナトリウムイオンが630mg/kg、カルシウムイオンが150mg/kg、残留塩素が0.4mg/kg未満、塩素イオンが890mg/kg、水分が67.3重量%であった。
【0090】
(評価)
実施例1〜3の試験結果から判る様に、汚物に含まれる大腸菌は検出できない程度まで滅菌ないし殺菌されており、安全性が確認された。
【0091】
なお、前記実施形態では、予め貯液タンク30内に水と膨潤抑制剤を別個に投入して膨潤抑制剤水溶液とし、これを所定の温度(85℃)に加熱し、この加熱処理液を使用して膨潤抑制工程と解体工程とを平行して行ったが、本発明においては膨潤抑制剤水溶液を先に供給して膨潤抑制工程を行った後、この膨潤抑制剤水溶液を加熱して、あるいは一旦排出してから熱水を供給して解体工程を行っても良い。要するに、膨潤抑制工程と解体工程とは同時でなくてもよく、膨潤抑制工程を行った後に解体工程を行っても良い。
【0092】
また、前記した実施形態では、排液工程の後にすすぎ工程を1回行ったが、このすすぎ工程を繰り返し行うと、回収したケーキ(セルロースと吸水性ポリマー)中の汚物含有量を確実に低減させることができる。また、大便を含まない使用済み紙おむつであればすすぎ工程は不要である。このため、操作パネルにモード選択部を設け、すすぎ工程を行わない運転モード、すすぎ工程1回の運転モード、2回の運転モードを選択できるようにしてもよい。
また、セルロースと吸水性ポリマーの回収は、濾過分別槽に限らず、排液工程が終了した後に収容槽9から直接回収するように構成してもよい。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、使用済み紙おむつを膨潤抑制剤水溶液に浸漬して吸水性ポリマーの膨潤を抑制するので、処理中に水分を吸収して膨張することを防止することができ、これにより一度に処理できる紙おむつの数量を増加することができる。したがって、同じ処理能力であっても、従来の処理装置に比較して小型化を図ることができ、設置スペースを節約することができる。このため、病院、老人ホーム、ホテルなど設置スペースに余裕がない施設に設置することができる。さらに、吸水性ポリマーの膨潤を抑制すると、回転ドラムと外胴との間に膨潤した吸水性ポリマーが入り込むことを防止できるので、回転ドラムと外胴との間の隙間を小さくすることができ、これも処理装置の小型化に寄与する。
【0094】
また、使用済み紙おむつを回転ドラム内に収容して加熱した状態で回転しながら解体するので、表カバーシートの接合部分が剥離し易くなる。したがって、表カバーシートや不織布を必要以上に細かく裁断することがなく、回収したセルロースと吸水性ポリマーの粉末中にこれらの破片が混入することを抑制でき、回転ドラム内に確実に残して吸収材とは別個に回収することができる。
【0095】
そして、本発明では、収容槽に収容したものからセルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含む処理液を下水処理施設側に排液する濾過排液機構に関して、この濾過排液機構は、収容槽の内部側に濾過材を設けて下水処理施設側への排出口を覆い、この濾過材の収容槽内部側の面にスクレーパを設け、上記濾過材は、汚物は通過させるがセルロースと吸水性ポリマーは通過させない粗さのものであり、解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム内に残したまま、汚物と吸水性ポリマーとセルロースを処理液中に散在させ、これを濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出しつつ、スクレーパの往復摺動により濾過材に引っ掛かっていたセルロースと吸水性ポリマーを掻き取って収容槽内に残っている処理液中に浮遊させるので、セルロースと吸水性ポリマーが未排出処理液中に浮遊している状態を維持できる。したがって、その後に処理液を供給したり、濾過分別槽に流下させたりする際に、セルロースと吸水性ポリマーが処理液と共に流れる。このため、排液工程の後の工程でセルロースが塊になってしまうことを防止でき、取り扱いが容易である。
【0096】
収容槽は、回転ドラムの容積の3分の1以上の容積とすると、回転ドラムに多量の紙おむつを投入することができ、これら紙おむつが解体しても構成物を確実に収容できる。したがって、解体された構成物が回転ドラムの回転に伴って外胴内に分散して回転ドラムとの間に詰まってしまうトラブルを防止できる。
【0097】
また、外胴と連通する収容槽の上面開口の前後寸法を回転ドラムの前後寸法以上に設定すると、解体されてばらばらになった紙おむつ構成物を収容槽内に円滑に収容することができ、構成物が外胴と回転ドラムとの隙間に詰まることを防止することが出来る。
【0098】
また、濾過分別されて残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮すると、容積を小さくすることができるばかりでなく、処理液の含有量を減らすことができるので、その後の取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は紙おむつ処理装置の正面図、(b)はその背面図である。
【図2】紙おむつ処理装置の内部構造を示す正面図である。
【図3】紙おむつ処理装置の内部構造を示す断面図である。
【図4】濾過分別槽の拡大断面である。
【図5】濾過排液機構の説明図である。
【符号の説明】
1 紙おむつ処理装置
2 開閉扉
3 筐体
4 基台
5 振動吸収材
6 外胴
7 回転ドラム
9 収容槽
10 濾過分別槽
11 第1排出弁
12 第2排出弁
13 モータ
15 貫通孔
16 攪拌突起
20 軸
21 軸受
22,23 プーリー
24 ベルト
25 電気ヒーター
26 操作パネル
30 貯液タンク
31 貯留水供給弁
33 処理液供給弁
34 ヒータ
35 膨潤抑制剤投入ポンプ
36 薬品投入ポンプ
37 連通管
38 液面検出器
39 窓
40 起立面
41 底面
42 第2排出口
43 弁体
44 第1ボックス部
45 第1排出シリンダ
46 排水管
47 濾過材
48 スクレーパ
50 第2排出口
51 弁体
52 第2ボックス部
53 第2排出シリンダ
54 管
55 スクレーパ用のシリンダ
60 濾材
61 軸
62 開閉蓋
63 圧縮シリンダ
64 圧縮板
65 蓋開閉シリンダ
66 ロックピン
67 フック
68 ロック用シリンダ
69 排水ボックス
70 ケーキ回収容器
71 制御装置

Claims (5)

  1. 周壁に貫通孔が複数開設され、使用済み紙おむつを収容する回転ドラムと、
    この回転ドラムを収納する外胴と、
    外胴の下部に外胴と連通した状態で設けられ、解体された紙おむつのセルロースや吸水性ポリマー等の吸収材および汚物を収容可能な収容槽と、
    該収容槽に収容したものからセルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含む処理液を下水処理施設側に排液する濾過排液機構と、
    外胴と収容槽とで構成される処理室内に処理液を供給する処理液供給手段と、
    処理液を80℃以上に加熱する加熱手段と、
    を備え、
    上記処理液供給手段は、処理液として少なくとも膨潤抑制剤水溶液を供給するものであり、
    上記濾過排液機構は、収容槽の内部側に濾過材を設けて下水処理施設側への排出口を覆い、この濾過材の収容槽内部側の面にスクレーパを設け、上記濾過材は、汚物は通過させるがセルロースと吸水性ポリマーは通過させない粗さのものであり、
    回転ドラム内に収容した使用済み紙おむつを膨潤抑制剤水溶液の処理液に浸漬して吸水性ポリマーの膨潤を抑制するとともに、回転ドラムを回転して80℃以上の処理液により紙おむつを加熱しながら解体し、
    解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム内に残したまま、汚物と吸水性ポリマーとセルロースを処理液中に散在させ、これを濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出しつつ、スクレーパの往復摺動により濾過材に引っ掛かっていたセルロースと吸水性ポリマーを掻き取って収容槽内に残っている処理液中に浮遊させ、
    上記濾過により残ったセルロースと吸水性ポリマーを回収することを特徴とする使用済み紙おむつの処理装置。
  2. 上記収容槽に接続して濾過分別槽を設け、収容槽内のものを濾過分別槽へ排出制御する排出手段を上記収容槽に設け、
    濾過分別槽には、セルロースと吸水性ポリマーを濾過分別して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排液する濾過材と、濾過分別して残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮する圧縮機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  3. 処理室内の処理液のレベルを検出する処理液レベル検出手段を設けるとともに、該処理液レベル検出手段からの信号により処理室内の処理液のレベルを監視可能な制御装置を設け、
    濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出する際に処理室内の処理液のレベルを監視し、
    処理液のレベルが所定レベルまで下降した時点で排液を停止せしめ、残ったセルロースと吸水性ポリマーが未排出処理液中に浮遊可能な状態を維持するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  4. 前記収容槽は、回転ドラムの容積の3分の1以上の容積であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  5. 前記収容槽は、外胴と連通する上面開口の前後寸法が回転ドラムの前後寸法以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置。
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