JP3569260B2 - 使用済み紙おむつの処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済み紙おむつ、例えば病院や老人ホームなどで使用された紙おむつを解体、消毒・消臭し、紙おむつの構成成分に分離回収する使用済み紙おむつの処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙おむつは、非透水性表カバーシートと透水性不織布シートの間に高吸水性ポリマー粒子や繊維状セルロースを内包しており、使用すると高吸水性ポリマーが水分で高膨潤するので、布おむつのように洗濯して汚物を除去しても再使用できない。このため、使用済み紙おむつは、焼却あるいは埋め立てにより処理されている現況にあり、環境保全や運搬、処理コストなどの面から多くの問題を抱えている。
【0003】
そこで、紙おむつの処理技術として種々の提案がなされている。
例えば、特開2000−84533号公報には、使用済み紙おむつを粉砕機で分断して構成成分に分解分離し、その後塩化カルシウムを投入した分解槽で高吸水性ポリマーを塩化カルシウムでモノマーに分解して水溶化し、パルプ成分を分離回収する方法が提案されている。
【0004】
また、特表平6−502454号公報には、紙おむつを歯状のブレード等によって細断して構成要素に分離する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の使用済み紙おむつの処理にあっては、いずれも使用済み紙おむつを汚物と共にブレード等による機械的裁断力で強制的に解体し、同時あるいはその後に洗浄し、紙おむつの構成成分を回収するものであり、汚物の除去を十分に行うことができない。このため、回収した構成成分中に多量の汚物が残っており、悪臭、衛生等の問題があり、その後の処理も困難であった。そして、紙おむつを分解する際にブレード等によって機械的な裁断力を加えるので、ビニール製カバー類も一緒に裁断することとなり、細かく裁断されたカバー類が回収されたセルロースに混入し易く、これを除去することが困難であった。
【0006】
具体的に説明すると、解体されたビニール製カバー類と吸水性ポリマーとセルロースなどの紙おむつ構成成分と汚物が解体工程初期においては処理液中に浮遊した状態で分散しているが、この工程が進行するにしたがって吸水性ポリマーやセルロースなどが次第に沈殿し、しかも間に汚物を混入した状態で底部に堆積する。一旦沈殿して堆積すると、その後に水を入れ換えて洗浄しようとしても、堆積した各構成成分が浮遊して水中に分散した状態にならない。特に、沈殿したセルロースは繊維質なので、汚水を排出して新たに水を注いで浸漬しても堆積したままほぐれない。したがって、洗浄を繰り返しても、沈殿したままの各構成成分間に混入した汚物の除去を行うことができず、その結果として、回収した構成成分中に多量の汚物が残ってしまう。また、回転ドラムを使用して紙おむつを解体すると、回転ドラムとその外胴との間に、解体されたセルロースや吸水性ポリマーなどが詰まってしまうことがある。
【0007】
また、従来の紙おむつ処理装置は、高吸収性ポリマーが処理時に水を吸収してさらに膨潤するので、装置内に投入した後の容積増大率が大きい。このため、装置の大きさの割には処理量が少ない。したがって、処理能力の割には大型になってしまい、広い設置スペースを必要としていた。
【0008】
ところが、病院や老人ホーム等の施設では広い設置スペースを確保することは容易でなく、したがってこの種の装置の設置を望んでいるにも拘わらず事実上設置困難であった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、使用済み紙おむつを処理する際に容積の増大を抑制でき、また、解体する際に、カバー類は細かく裁断しないで内部の吸水性ポリマーやセルロースなどの吸収材をばらばらに解体し、解体した構成成分が沈殿し難く、これにより洗浄効率を高めて回収したセルロースと吸水性ポリマー中に汚物が残りにくい使用済み紙おむつの処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
さらに、セルロース等の構成成分と汚物とが混合した処理液を濾過して汚物と処理液を排出した際に、濾過材に付着したセルロース等の残滓を容易に除去して目詰まりし難い使用済み紙おむつの処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたもので、請求項1に記載のものは、周壁に貫通孔が複数開設され、使用済み紙おむつを収容する回転ドラムと、
該回転ドラムの内周面に設けられた複数の攪拌用突起と、
回転ドラムの少なくとも外周面に設けられた複数の攪拌用突起と、
回転ドラムを所定の間隔を隔てて収納する外胴と、
外胴内に処理液を供給する処理液供給手段と、
処理液を加熱する加熱手段と、
上記外胴の下流側に設けられ、処理液内に散在したものからセルロースと吸水性ポリマーを残して、汚物を含む処理液を下水処理施設側に排液する濾過分別機構と、
外胴の下部を開閉して、該外胴内のものを上記濾過分別機構側へ排出する排出手段と、
を備え、
回転ドラム内に収容した使用済み紙おむつを膨潤抑制剤水溶液の処理液に浸漬して吸水性ポリマーの膨潤を抑制するとともに、回転ドラムを回転して処理液により紙おむつを加熱しながら解体し、
解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム内に残したまま、汚物と吸水性ポリマーとセルロースを処理液中に散在させ、これを濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出し、
上記濾過により残ったセルロースと吸水性ポリマーを回収するとともに、カバー類を回転ドラム内で回収することを特徴とする使用済み紙おむつの処理装置である。
【0012】
請求項2に記載のものは、濾過分別機構には、セルロースと吸水性ポリマーを濾過分別し、汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排液する濾過材と、濾過分別して残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮する圧縮機構と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0013】
請求項3に記載のものは、前記排出手段と濾過分別機構との間に搬送手段を設け、該搬送手段により、外胴から排出されたものを搬送することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0014】
請求項4に記載のものは、外胴内の下部に、該外胴内のものを濾過材により濾過除去するとともに汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排出する濾過排液手段を備え、
該濾過排液手段は、外胴内に残るセルロースと吸水性ポリマーが処理液中で浮遊するに不足ない量の処理液を残して外胴内の処理液を下水処理施設側へと排出するレベルに排液口を配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0015】
請求項5に記載のものは、回転ドラムの外面に、排液口よりも低い位置に残った処理液を攪拌して、外胴内に残ったセルロースと吸水性ポリマーを処理液中に浮遊させる攪拌用突起を設けたことを特徴とする請求項4に記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0016】
請求項6に記載のものは、回転ドラムの外周面に設けられた攪拌用突起には、上記濾過排液手段の濾過材に付着した濾滓を除去するブラシを備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0017】
請求項7に記載のものは、濾過排液手段には、濾過材を進退させてブラシに接触する状態と接触しない状態とに変換する進退手段を設けたことを特徴とする請求項6に記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0018】
請求項8に記載のものは、前記濾過排液手段の濾過材よりも高い位置に、該外胴内のものを濾過除去するとともに余分な処理液をオーバーフローさせるオーバーフロー排液手段を備え、回転ドラムの外面に設けられた攪拌用突起には、該オーバーフロー排液手段に備えられた濾過材に付着した濾滓を除去するブラシを備え、オーバーフロー排液手段には、該ブラシへ向けて濾過材を進退させる進退手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は紙おむつ処理装置1の一実施形態の正面図、図1(b)はその背面図、図2は正面から見た内部構造の説明図、図3は右側面から見た内部構造の断面図である。
【0020】
これらの図面に示すように、本実施の形態の紙おむつ処理装置1は、前面に開閉扉2を有する筺体3の内部に、基台4上に振動吸収材5を介して設けられた外胴6と、該外胴6内に所定の間隔を隔てて回転自在に設けられ、使用済みの紙おむつを収容する回転ドラム7と、外胴6の下流側に設けられた濾過分別機構8と、外胴6内に処理液を供給する処理液供給手段と、紙おむつを浸漬する処理液に膨潤抑制剤を含ませて膨潤抑制剤水溶液とする膨潤抑制剤投入手段と、外胴6内のものを濾過するとともに汚物を含んだ処理液を間欠的に下水処理施設側へ排出する濾過排液手段9と、外胴6の底部を開閉して、該外胴6内のものを濾過分別機構8側へ排出する排出手段10と、回転ドラム7を回転駆動するモータ11と、外胴6内のものを濾過するとともに余分な処理液をオーバーフローさせるオーバーフロー排出手段12と、上記各機器を制御する制御装置と、から概略構成されている。
【0021】
回転ドラム7は、外胴6に対する内胴となるもので、前面に円形の投入口を開口した有底円筒体を横置きした形状を呈しており、例えばステンレス鋼や硬質プラスチック等によって成形されている。また回転ドラム7は、その周壁に例えば4〜12mmφの貫通孔13が多数形成されている。貫通孔13の開口径をこの様な大きさに設定したのは、実際に紙おむつで実験を行なったところ、4mmφ未満では紙おむつから分離した汚物が通過し難くなって回転ドラム7内に残り易く、15mmφを超えると分離解体されたて回収すべき非透水性ビニール製カバーシート(表カバーシート)や透水性不織布(以下、これらをカバー類という)が貫通孔13を通過してしまうからである。なお、貫通孔13の最適な開口径は、実験では6〜8mmφであった。
【0022】
さらに回転ドラム7の内周面には、回転中に使用済み紙おむつを引っ掛けて解体するとともに撹拌するための撹拌用突起14が、例えば軸方向に沿って形成されている。この撹拌用突起14は、回転ドラム7の内周方向に沿って等角度で複数、例えば3〜6箇所に配置されている。
なお、この撹拌突起14は、紙おむつを撹拌することができれば、角度や形状等はどのような構成でもよく、例えば断面半楕円形のいわゆるハット、板状の撹拌翼、パドル、棒などでもよいが、カバー類を細かく引きちぎると貫通孔13を通過してしまうので、鋭角よりも鈍角あるいは曲面で構成されていることが望ましい。
【0023】
また、回転ドラム7の外周面には、外胴6内の処理液を攪拌して、後述するセルロースと吸水性ポリマーの浮遊を促進する攪拌用突起15が、例えば軸方向に沿って形成されている。この撹拌用突起15は、回転ドラム7の外周方向に沿って等角度で複数、例えば3〜6箇所に配置されている。
なお、この撹拌突起15は、外胴6内の処理液を攪拌することができれば、角度や形状等はどのような構成でもよく、例えば断面半楕円形のいわゆるハット、板状の撹拌翼、パドル、棒などでもよいが、外胴6と回転ドラム7の間隔を隈なく攪拌するため、回転ドラム7の前面及び後面の端面部分にも突き出させて設けることが好ましい。
【0024】
上記した構成から成る回転ドラム7は、後端面から後方に突出した軸16を、外胴6の背面に設けた軸受17に通して外胴6内に支持される。そして、軸受17から突出した軸16の先端にプーリ18を固定し、このプーリ18とインバーターモータ11のプーリ19とにベルト20を張設し、モータ11の作動により回転ドラム7が、正転、逆転して攪拌したり、一方向に回転して解体処理や脱水処理したりできるように構成する。したがって、本実施形態では、モータ11やプーリ18,19等が回転ドラム駆動手段として機能する。そして、この回転ドラム駆動手段は、インバーター制御等により回転ドラム7を回動して処理液としての加熱膨潤抑制剤水溶液により加熱された紙おむつを、紙おむつが分離する程度に強く攪拌して紙おむつを解体する第1駆動モードと、回転ドラムを高速回転して回転ドラム内に残されたカバー類の脱水を行う第2駆動モードに切り換えて作動可能である。
【0025】
回転ドラム7の外側に設けた外胴6は、下端底部に上記排出手段10により開閉される開閉扉21を設けた略円筒体であり、下半部分が処理液を溜める槽として機能し、本実施形態では、後方下部に加熱手段を設けてある。この加熱手段には、例えば密閉ガラス等により防水処理された電気ヒータ22やスチームによる直接加熱が用いられ、回転ドラム7内に処理液としての加熱膨潤抑制剤水溶液あるいは熱水または水が収容されている時に作動するようになっている。また、加熱手段の加熱温度は80〜100℃に適宜設定され、回転ドラム7内に収容された紙おむつを浸漬した処理液を加熱して解体容易化を図るとともに滅菌処理できるように構成してある。また外胴6内には、図示しない温度センサが備えられている。したがって、この温度センサからの信号に基づいて、紙おむつを浸漬する処理液の温度を操作パネル23等で設定した温度に制御することができる。
【0026】
また、外胴6の前面には、回転ドラム7の投入口に連通する開口部を開設し、前記開閉扉2を閉めると、その開口部を覆って密閉できるようシール材を開口部と開閉扉2との双方あるいは一方に設けてある。なお、開閉扉2は、回転ドラム7の内部を視認可能な円板状の耐圧ガラスや強化プラスチック製の窓2´を有する。
【0027】
さらに外胴6には、内部に、処理液の一種である水や膨潤抑制剤水溶液を供給する処理液供給手段と、紙おむつを浸漬する処理液に膨潤抑制剤を含ませて膨潤抑制剤水溶液とする膨潤抑制剤投入手段と、消臭剤を投入する消臭剤投入手段と、殺菌剤や抗菌剤等の薬品を投入する薬品投入手段とが備えられている。
【0028】
本実施形態における処理液供給手段は、図1(b)に示すように、筐体3の上部に設けた貯液タンク24と、この貯液タンク24内に上水道の水を供給する貯留水供給弁25と、貯液タンク24内に膨潤抑制剤を供給する膨潤抑制剤供給手段と、貯液タンク24内に設けたヒータ26と、貯液タンク24内に貯留した処理液を外胴6(処理室)内に流下する処理液供給弁27と、これらを接続する各種の配管等から構成されている。なお、別設した湯沸器から貯液タンク24内に湯を供給する給湯弁を設け、予め加熱した湯を貯液タンク24に供給する構成を採ることもできる。また、貯液タンク24内に設けるヒータ26は、スチームヒータでも電気ヒータでもよい。
【0029】
膨潤抑制剤供給手段は、膨潤抑制剤を溜めておく膨潤抑制剤タンク(図示せず)と、この膨潤抑制剤タンクから貯液タンク24内に所定量の膨潤抑制剤を供給する膨潤抑制剤供給ポンプ28と、これらを接続する配管等から構成されている。
【0030】
膨潤抑制剤は、紙おむつの構成部分である高吸水性ポリマーの膨潤を抑制するもの、すなわち非膨潤ないし低膨潤状態とするものであり、アルカリ土類金属塩、多価金属塩、金属水酸化物のうち、少なくともアルカリ土類金属塩、多価金属塩、金属水酸化物の1種の水溶性化合物であることが好ましく、処理液としてはこれを含む水溶液とする。処理液水溶液中の濃度は、0.1〜20%、好ましくは0.2〜10%、より好ましくは0.3〜3%である。
【0031】
また、前記高吸水性ポリマーとしては、例えばアクリル酸塩架橋重合体、イソブチレン−マレイン酸塩架橋重合体、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体のケン化物架橋体、デンプン−アクリル酸塩グラフト共重合体、側鎖にカルボキシル基を有するビニルポリマー等が好適である。
【0032】
薬品投入手段は、所望する薬品を入れた薬品タンク(図示せず)と、この薬品タンク内の薬品を貯液タンク24内に供給する薬品投入ポンプ29と、これらを接続する配管等から構成される。薬品としては、消毒剤、消臭剤、脱臭剤、防臭剤、芳香剤などであり、必要に応じて適宜選択することができる。
【0033】
消毒剤として、汚物を酸化分解する薬剤で、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸、さらし粉、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、鉄系化合物、過炭酸ナトリウム、オゾン、有機過酸化物、二酸化塩素、亜塩素酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩などが挙げられ、この中でも次亜塩素酸ナトリウム、さらし粉、過塩素酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩であることが好ましい。なお、次亜塩素酸ナトリウムは消毒剤としても消臭剤としても機能するので好適である。次亜塩素酸ナトリウムは酸性状態で酸化力が高いので、酢酸等の酸と共存して使用することがより好ましい。また、消毒剤の濃度は、消毒処理後の水溶液中で0.01〜500ppm、好ましくは0.05〜300ppm、より好ましくは0.1〜200ppmである。
【0034】
消臭剤は、汚物の臭気成分である硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、およびアンモニアの少なくとも1種以上を分解する化合物であって、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩、さらし粉、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、過炭酸ナトリウム、オゾン、有機過酸化物、二酸化塩素、亜塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩、などの酸化剤、二価鉄化合物、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、ミョウバン、硫酸アルミニウム、硫酸銅、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、およびニッケル、コバルト、白金、パラジウム、銀、モリブデン、ルテニウムなどの金属化合物、有機アルデヒド化合物、鉄(III)−フタロシアニン、誘導体などが挙げられる。この中でも次亜塩素酸ナトリウムであることが好ましい。次亜塩素酸ナトリウムを酢酸等の酸と共存して使用することがより好ましい。
また、この消臭剤の濃度は、消臭処理後の水溶液中で0.01〜500ppm、好ましくは0.05〜300ppm、より好ましくは0.1〜200ppmである。
【0035】
前記した外胴6は、紙おむつを解体したときの不溶性構成物、例えば膨潤抑制剤で凝縮あるいは凝固した高吸水性ポリマー、セルロース、表カバーシートに使われたポリオレフィンシート、内面カバーシートに使われた不織布シート、漏れ止め用ゴムなどの構成物のうち、回転ドラム7の貫通孔15を通過した吸水性ポリマーとセルロースを収容し、これらを収容するに十分な容積を有する。そして、これら不溶性構成物が回転ドラム7と外胴6との間の間隔に入って回転ドラム7の抵抗とならないように十分な容積を持たせる。
【0036】
すなわち、外胴6は回転ドラム7を所定の間隔を隔てて収納しているが、この所定の間隔とは、外胴6内に散在する不溶性構成物が外胴6と回転ドラム7との間で詰まりを生じない十分な間隔だけでなく、回転ドラム7の外周面及び前後面に形成する攪拌用突起15が該回転ドラム7とともに円滑に回転し得るに十分な間隔であり、さらに、攪拌用突起15と外胴6との間で不溶性構成物の詰まりを生じない十分な間隔である。
【0037】
本実施形態では、外胴6内の前方下部に、該外胴6内の不溶性構成物を濾過除去するとともに、汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排出する上記濾過排液手段9が備えられている。
この濾過排液手段9は、図4に示すように、下水処理施設へと接続された排水本管31に分岐接続された第1の分岐管32の上流側基端部32aに備えられ、この上流側基端部32aを外胴6内の前方下部から上方に向けて設けており、その開口部(排液口)には金属製等のメッシュフィルタが濾過材33として装着され、処理液に散在する不溶性構成物を濾過除去しつつ、汚物を含んだ処理液を第1の分岐管32及び排水本管31を介して下水処理施設側へ排出するように成っている。第1の分岐管32内の上流側基端部近傍には、ソレノイドやシリンダ等の進退手段34によって開閉される開閉弁35が介設されている。
【0038】
そして、回転ドラム7の外周面に設けられた攪拌用突起15において、濾過排液手段9に対向しうる位置には、濾過排液手段に9に備えられた濾過材33に付着したセルロース等の残滓を掻き落として除去する、すなわち残滓による目詰まりを防止するブラシ36が備えられている。一方、濾過排液手段9には、このブラシ36へ向けて濾過材33を進退移動させるソレノイドやシリンダ等の進退手段37と、濾過材33及びブラシ36へ向けて噴水して濾過材33の目詰まりの解消を促進する噴水手段38と、が備えられている。
【0039】
また本実施形態では、外胴6内の後方途中(図面では見易くするために上部に描いてあるが、回転ドラム6の軸16の横、或いはその少し下方)にオーバーフロー排液手段12が備えられている。このオーバーフロー排液手段12は、外胴6内の不溶性構成物を濾過除去するとともに、余分な処理液をオーバーフローさせるもので、図3に示すように、上記第1の分岐管32に分岐接続された第2の分岐管39の上流側基端部39aに備えられ、この上流側基端部39aを外胴6内の後方から内部に向けて設けられており、その開口部には金属製等のメッシュフィルタが濾過材40として装着され、処理液に散在する不溶性構成物を濾過除去しつつ、余分な処理液を第2の分岐管39、第1の分岐管32及び排水本管31を介して下水処理施設側へ排出するように成っている。
【0040】
そして、回転ドラム7の外面に設けられた攪拌用突起15におけるオーバーフロー排液手段12に対向する位置には、オーバーフロー排液手段12に備えられた濾過材40の残渣を掻き落として除去するブラシ41が備えられている。一方、オーバーフロー排液手段12には、このブラシ41へ向けて濾過材40を進退移動させるべく架台42上に配されたソレノイドやシリンダ等の進退手段43と、濾過材40及びブラシ41へ向けて噴水して濾過材40の目詰まりの解消を促進する噴水手段44と、が備えられている。
【0041】
また、外胴6の下部中央には、該外胴6の底部に設けられた開閉扉21を開閉して、該外胴6内の不溶性構成物を含む処理液をその下流側に設けられた上記濾過分別機構8側へと排出する排出手段10が配置されている。この排出手段10は、図4に示すように、外胴6の底部に形成された開口部45から後方下部へ向けて傾斜させたシュート壁46により区画形成されており、縦断面ヘの字状に屈曲させた部材の長片を上記開閉扉21とし、屈曲部に回動軸47を取り付け、短片48をシリンダ等の進退手段49に接続し、回動軸47を支点として開閉扉21を回動させて上記開口部45を開閉するように成っており、処理液による紙おむつの解体工程及び洗浄工程中は開閉扉21は閉成され、解体完了(洗浄工程を行う場合には洗浄工程終了後)後に開放される装置であり、シュート壁46は外胴6の底部開口部45と濾過分別機構8とを連通している。そして、シュート壁46内の下部後方には、上記開閉扉21が開放され、外胴6から落下してきた処理物を濾過分別機構8の分別槽50内へと導入する前方下部へ傾斜したガイド部材51が備えられている。
【0042】
濾過分別機構8は、金属製の比較的丈夫な箱状体により形成された分別槽50を備えており、底面には、紙おむつの構成部材を濾過するに適した濾材52、例えばパンチングボード、網板材を設け、前面には上端の軸53を中心にして前方に開閉する開閉蓋54を設け、内部には、背面に設けた圧縮シリンダ55のロッドの先端に取り付けられて前後方向に移動する圧縮板56を設け、外部上面には上記開閉蓋54を開閉駆動する蓋開閉シリンダ57を設け、外部側面には、開閉蓋54の下部左右に突出したロックピン58に係合可能なフック59を軸着するとともに、各フック59を回動するロック用シリンダ60を設け、上面に前記シュート壁46の下端を接続して外胴6と連通可能とし、濾材52の下方を覆うようにして排水ボックス61を設けるとともに該排水ボックス61の側面下部に排水処理側への排水本管31を接続してある。なお、開閉蓋54と分別槽50の前面開口部分の少なくとも一方には、開閉蓋54を閉じた状態で液密状態を維持するシール材(図示せず)を設け、外胴6から排出手段10を介して導入した処理液等が外部に漏出しないようにしてある。
【0043】
したがって、蓋開閉シリンダ57のロッドを伸ばして開閉蓋54を閉じるとともに、ロック用シリンダ60のロッドを伸ばしてフック59を開閉蓋54のロックピン58に係合して開閉蓋54をロックし、尚且つ圧縮シリンダ55のロッドを縮めて圧縮板56を後退させ、この状態で外胴6から処理液と不溶性構成物を分別槽50内に導入すると、処理液だけが濾材52を通過して排水ボックス61から排水本管31を通って排水処理施設側へ排水され、濾材52上にセルロースや吸水性ポリマーの粉末が濾滓として濾過分別されて残る。
【0044】
この様にして濾過分別が終了した後に圧縮シリンダ55のロッドを伸ばして圧縮板56を前進させると、この圧縮板56の前進により濾材52上のセルロースと吸水性ポリマーを前方に集めることができ、さらに前進させて加圧すると、セルロースと吸水性ポリマーを圧縮して減容するとともに水分を除去することができる。
【0045】
そして、圧縮が終了したならば、加圧力を解除し、或いは圧縮板56を僅かに後退させてからロック用シリンダ60を作動してフック59をロックピン58から外してロックを解除し、その後に蓋開閉シリンダ57を作動すると開閉蓋54を前方上方に開くことができ、圧縮されたセルロースと吸水性ポリマーの粉末のケーキを取り出すことができる。なお、ケーキの取り出しは、作業者が手作業で行ってもよいが、開閉蓋54の下方にケーキ回収容器62を設置しておき、開閉蓋54が開いた後に圧縮シリンダ55のロッドをさらに伸ばすと、圧縮板56がさらに前進して、ケーキをケーキ回収容器62内に落下して収納することができる。
【0046】
なお、外胴6には、図1(b)に示すように、その内部の通常使用時の液面を検出する第1液面検出器64aと、危険域液面を検出する第2液面検出器64bと、排液工程終了後の液面を検出する及び第3液面検出器64cと、が備えられ、上記制御装置63と信号接続されており、その詳細については後述する。
【0047】
次に、前記した構成からなる使用済み紙おむつの処理装置1の作用とその処理方法について説明する。
【0048】
まず、開閉扉2を開いて回転ドラム7内に使用済み紙おむつを投入し、操作パネル23のスタートスイッチをオンにする。すると、制御装置63が、筐体3に設けた扉開閉検出器(図示せず)からの信号に基づいて開閉扉2の閉状態を確認した後、処理液供給弁27を開いて、予め貯液タンク24内に貯留して加熱しておいた膨潤抑制剤水溶液を処理室である外胴6内に供給する(膨潤抑制剤水溶液供給工程)。
【0049】
なお、貯液タンク24内には、制御装置63の制御の下で、膨潤抑制剤投入ポンプ28が作動して所定量の膨潤抑制剤を投入するとともに、給水弁25が開いて所定量の水を投入し、これにより所定濃度の膨潤抑制剤水溶液(処理液)が貯留されている。したがって、スタートスイッチがオンになると、この処理液が処理室内に供給され、紙おむつを回転ドラム7内で浸漬する。
【0050】
本実施形態では、図2中符号Lで示すように、回転ドラム7の中心よりも下方の位置まで処理液が供給され、この処理液のレベルを第1液面検出器64aが検出すると、この第1液面検出器64aからの信号に基づいて制御装置63が処理液供給弁27を閉じる。なお、処理室内の処理液のレベルが危険域まで上昇した場合には、第2液面検出器64bからの信号に基づいて制御装置63が処理液の供給を強制的に停止させ、処理液が溢れ出るトラブルを未然に防止する。そして、故障等によりこれ以上処理液のレベルが上昇すると、オーバーフロー排出手段12からオーバーフローする。
【0051】
紙おむつを膨潤抑制剤水溶液に浸漬すると、紙おむつの内部の高吸水性ポリマーが膨潤抑制剤の作用により膨潤が抑制されて膨張しないばかりでなく、尿などの水分を吸収して膨潤していた高吸水性ポリマーは収縮して水分を染み出して小さな粒状あるいは粉末状になり、また、膨潤していなかった高吸水性ポリマーも水分を吸収することなく小さな粒状あるいは粉末状のままである(膨潤抑制工程)。したがって、回転ドラム7内の紙おむつは容積が減少したとしても増加することはない。
【0052】
外胴6内に所定量の加熱した膨潤抑制剤水溶液を供給して回転ドラム7内の紙おむつが浸漬されたならば、制御装置63がモータ11を回転して回転ドラム7を一方向に回転し、この回転により紙おむつを加熱状態で攪拌して解体する(解体工程)。
【0053】
回転ドラム7の回転により乱れが生じ液レベルが上昇するようなことがあっても、外胴6内の後方上部には、オーバーフロー排液手段12が設けられているので、該外胴6内の不溶性構成物を濾過除去するとともに汚物を含む余分な処理液を排出して、常時、液レベルを調整している。このオーバーフロー排液手段12に備えられた濾過材40がセルロース等による目詰まりを起こしても、回転ドラム7の外面(後面)に設けられた攪拌用突起15には、オーバーフロー排液手段12に対向しうる位置にブラシ41が備えられているので、進退手段43がブラシ41へ向けて濾過材40を進出させることにより、該ブラシ41が回転ドラム7の回転力により濾過材40に接触し、その残渣を掻き落として除去することにより目詰まりを防止する。その際、オーバーフロー排液手段12の近傍に備えられた噴水手段44が濾過材40及びブラシ41へ向けて噴水するので、濾過材40の目詰まりの解消を促進することができ、濾過材40に引っ掛かっていたセルロース等の粉末が外胴6内の処理液中に放たれて浮遊する。したがって、セルロース等の粉末が濾過材40の内側の面に塊となって付着することを防止できる。
【0054】
なお、セルロースが濾過材40の内面に塊となって付着すると、その後に水を入れてもセルロースは塊のままでばらばらにならないので、かかる不都合を未然に防止できる。
【0055】
紙おむつを加熱した処理液(膨潤防止剤水溶液)中で攪拌する理由は、殺菌あるいは滅菌の他に紙おむつを構成している表カバーシート(ポリオレフィンシート等)と不織布の接合(接着)力が弱くなり、カバーシートが軟化して剥離・解体し易い状態にするためである。このため、加熱処理液の温度は80〜100℃、好ましくは85℃以上である。85℃まで加熱すると殺菌あるいは滅菌を確実に行うことができ、しかも、すべての紙おむつを解体できる。
【0056】
なお、開閉扉2を閉じると処理室は密閉されるので、解体工程中に悪臭が外部に漏れることはない。また、後述する排液工程では処理室と排水本管31に連通させて設けた逆止弁(図示せず)を開いて外気を処理室内に導入可能なので、処理液を円滑に排出することができる。そして、前記解体工程中は、この逆止弁をソレノイドで強制的に閉状態とするので、処理室内から悪臭が外部に漏出することがない。
【0057】
前記した様に、高温処理液で加熱した紙おむつを回転ドラム7の回転により一方向回転すると、紙おむつを攪拌突起14に引っ掛けて高く持ち上げてから落下させることができ、この落下による衝撃により容易に解体することができ、また攪拌されて他の紙おむつに引っ張られて破断される。特に、紙おむつの表カバーシートのヒートシール部分が熱により軟化されると、この部分から剥離して内部の吸収材が外に出易い。したがって、この加熱下における攪拌をある程度継続すると、すべての紙おむつの表カバーシートや内面の不織布シートが解体されて、これらのより内包されているセルロースや高吸水性ポリマーがばらばらに解体される。
【0058】
紙おむつのカバー類の接合部分が破れると、内部の高吸水性ポリマーは小さな粒状あるいは粉末状に固化しているので、この粒状高吸水性ポリマーは回転ドラム7の貫通孔13を通って外胴6の下部で浮遊したり沈殿したりする。なお、前記した様に、外胴6と回転ドラム7との間には十分な間隔が隔てられているので、高吸水性ポリマーが回転ドラム7と外胴6との間に入り込んで回転ドラム7の回転を阻止するという不都合が解消される。
【0059】
さらに、高吸水性ポリマーとともに吸収材を構成しているセルロースは、カバー類が剥がれるとばらばらになって処理液中に分散した状態で浮遊し、次第に回転ドラム7の貫通孔13を通って外胴6の底部に沈殿しようとするが、回転ドラム7の外面に設けられた攪拌用突起15が外胴6内の処理液を攪拌して高吸水性ポリマーやセルロース等を散在浮遊させるので、殆ど沈殿することなく浮遊し続ける。また、外胴6と回転ドラム7との間には十分な間隔が確保されているので、セルロース等が隙間に詰まって回転ドラム7の回転が阻止されることはない。
【0060】
この様にして解体が進行すると、高吸水性ポリマーやセルロースなどの吸収材はカバー類から離脱して次第に回転ドラム7の貫通孔13を通って回転ドラム7の外に出て、外胴6との間に浮遊するが、表カバーシートや不織布シートなどのカバー類は、ヒートシール部分が剥離しても細断されることはなく回転ドラム7の貫通孔13を通過することはない。したがって、カバー類は解体が進行しても回転ドラム7内に残る。また、粘着テープなどの不溶物も回転ドラム7内に残る。
【0061】
なお、この解体工程中に、処理液の温度が下がらないように、あるいは温度を高めるために、本実施形態に示すように、外胴6内にヒータ22を設けることが望ましい。したがって、本実施形態では、貯液タンク24内に設けたヒータ26と外胴6内に設けたヒータ22が、本発明における加熱手段として機能している。
【0062】
解体工程が終了したならば、解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム7内に残したまま汚物と吸水性ポリマーとセルロースが処理液中に散在した状態で、これを濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出する(排液工程)。
【0063】
この排液工程では、外胴6内の前方下部に設けた濾過排液手段9の進退手段34により開閉弁35を開放し、第1の分岐管32の上流側基端部32aに装着した濾過材33により、処理液中に散在した吸水性ポリマー及びセルロースをは濾過除去するとともに、汚物を含んだ処理液を第1の分岐管32及び排水本管31を介して下水処理施設側へ排出する。
【0064】
この濾過排液手段9に備えられた濾過材33にセルロース等の残滓が付着しても、回転ドラム7の外周面に設けられた攪拌用突起15には、濾過材33に対向しうる位置にブラシ36が備えられているので、排液工程前の回転ドラム7の回転中に、進退手段37がブラシ36へ向けて濾過材33を進出させることにより、該ブラシ36が回転ドラム7の回転力により濾過材33に繰り返し接触して、その残渣を掻き落として除去することになる。その際、濾過排液手段9の近傍に備えられた噴水手段38が濾過材33及びブラシ36へ向けて噴水するので、濾過材33の目詰まりの解消を促進することができ、濾過材33に引っ掛かっていたセルロース等の粉末が外胴6内の処理液中に放たれて浮遊する。したがって、セルロース等の粉末が濾過材33の内側の面に塊となって付着することを防止できる。
【0065】
上述したように、セルロースが濾過材33の内面に塊となって付着すると、その後に水を入れてもセルロースは塊のままでばらばらにならないので、かかる不都合を未然に防止できる。
なお、ブラシによる濾過材33の清浄は、排液中に行うようにしてもよい。
【0066】
この様にして、外胴6内の処理液を排出していくと、処理室内の処理液のレベルが低下し、本実施形態では、処理液を途中まで排出して停止する。具体的には、処理室内に供給した処理液の量(70リットル)の70〜80%を排出した時点で排液工程を停止する。この停止するときの処理液のレベルを検出するには、第3液面検出器64cにより検出し、この検出器64cからの信号に基づいて制御装置63が濾過排液手段9の進退手段34により開閉弁35を閉成する。なお、第3液面検出器64cが検出する処理液の液面は、外胴6内の底部に残った未排出処理液中にセルロース等が浮遊し得る状態を維持できるに足る量の液面であり、本実施形態では14〜21リットルの処理液を残せば、セルロースと吸水性ポリマーの粉末が塊になるおそれがない。
【0067】
この様にして、セルロースと吸水性ポリマーの粉末の浮遊可能な状態を維持させる理由は、紙おむつに使用されるセルロースの特性として、一旦、堆積して塊になると、その後に水を供給してもほぐれにくくなる性質があり、ほぐれないとその後に洗浄を行っても間に混入した汚物の除去が困難になって洗浄の実効が上がらないからである。
【0068】
排液工程が終了したならば、外胴6内に処理液として水を補給し、回転ドラム7の回転によりカバー類を洗浄するとともに、排液工程で残ったセルロースと吸水性ポリマーを洗浄する(すすぎ工程)。解体工程で膨潤抑制剤によって収縮した吸水性ポリマーは、もはや水と接触しても再膨潤することはないので、水洗浄が可能である。
【0069】
このすすぎ工程では、回転ドラム7の回転により、その外周面に設けられた攪拌用突起15により処理液を攪拌すると、汚物が水に溶け易くなってセルロースと吸水性ポリマーの洗浄を促進することができる。
【0070】
すすぎ工程が終了したならば、再度、濾過排液手段9の開閉弁35を開放して排液工程を行い、外胴6内の処理液を汚物とともに下水処理施設側に排出する。その際、前記排液工程と同様に、濾過材33の表面にブラシ36を繰り返し接触させてセルロース等による目詰まりを防止する。そして、第3液面検出器64cにより下降した液面を検出したならば開閉弁35を閉成して排出を停止し、外胴6内にセルロースと吸水性ポリマーが浮遊可能なだけの処理液を残しておく。
【0071】
この排液工程が終了したならば、制御装置63からの信号により排出手段10の進退手段49を作動させて、外胴6の底部開口部45を閉成していた開閉扉21を開放して、外胴6内の処理液をセルロースと吸水性ポリマーと共に濾過分別機構8の分別槽50内へ流下させ、この濾過分別機構8でセルロースと吸水ポリマーを残して処理液を下水処理施設側へと排水する。
【0072】
濾過分別が終了したならば、濾過分別機構8の分別槽50内に残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮機構により圧縮してケーキとして回収する(セルロース・吸水性ポリマー回収工程)。回収されたケーキ状のセルロースと吸水性ポリマーは加熱滅菌ないし加熱殺菌されているので、一般廃棄物として廃棄することができる。
【0073】
そして、回転ドラム7内に残ったカバー類は、加熱滅菌ないし加熱殺菌されているので、回転ドラム7から取り出した後に一般廃棄物として廃棄することができるものである。
【0074】
また図5は、第2の実施形態の紙おむつ処理装置における内部構造を示す側断面図である。
【0075】
図5に示するように、第2の実施形態の紙おむつ処理装置71では、濾過排液手段72が外胴6の後方下部に配されている点が第1の実施形態の使用済み紙おむつの処理装置1と異なる。
【0076】
具体的には、この濾過排液手段72は、下水処理施設へと延出された排水本管31に上記オーバーフロー排液手段12を有する第1の分岐管73を分岐接続し、この第1の分岐管73に分岐接続された第2の分岐管74の上流側基端部74aに備えられ、この上流側基端部74aを外胴6の後方下部から内部に向けてて設けており、その開口部(排液口)には金属製等のメッシュフィルタが濾過材75として装着され、処理液に散在する不溶性構成物を濾過除去しつつ、汚物を含んだ処理液を第2の分岐管74、第1の分岐管73及び排水本管31を介して下水処理施設側へ排出するように成っている。第2の分岐管74内の上流側基端部近傍には、シリンダ等の進退手段76によって開閉される開閉弁77が介設されている。
【0077】
そして、回転ドラム7の外面(後面)に設けられた攪拌用突起15における濾過排液手段72に対向する位置、すなわち攪拌用突起15の後端部には、濾過排液手段に72に備えられた濾過材75の残滓を掻き落として除去するブラシ78が備えられている。一方、濾過排液手段72には、このブラシ78へ向けて濾過材75を進退移動させるシリンダ等の進退手段79と、濾過材75及びブラシ78へ向けて噴水して濾過材75の目詰まりの解消を促進する噴水手段80と、が備えられている。
【0078】
なお、本実施形態では、濾過排液手段72を外胴6の後方下部に配置しているので、処理液の加熱手段としての電気ヒータ81を外胴6の前方下部に配置している。
【0079】
図6に示すように、第2の実施形態の紙おむつ処理装置71では、前記した排液工程において、外胴6内の後方下部に設けた濾過排液手段72の進退手段76により開閉弁77を開放し、第2の分岐管74の上流側基端部74aに装着した濾過材75により、処理液中に散在した吸水性ポリマー及びセルロースをは濾過除去するとともに、汚物を含んだ処理液を第2の分岐管74、第1の分岐管73及び排水本管31を介して下水処理施設側へ排出する。
【0080】
この濾過排液手段72に備えられた濾過材75にセルロース等の残滓が付着しても、回転ドラム7の外面に設けられた攪拌用突起15にブラシ78が備えられているので、図6(b)に示すように、排液工程前の回転ドラム7の回転中に、進退手段79がブラシ78へ向けて濾過材75を進出させることにより、該ブラシ78が回転ドラム7の回転力により濾過材75に繰り返し接触して、その残滓を掻き落として除去することになる。その際、濾過排液手段72の近傍に備えられた噴水手段80が濾過材75及びブラシ78へ向けて噴水するので、濾過材75の目詰まりの解消を促進することができ、濾過材75に引っ掛かっていたセルロース等が外胴6内の処理液中に放たれて浮遊する。したがって、セルロース等が濾過材75に塊となって付着することを防止できる。
【0081】
また、前記したすすぎ工程が終了にも、再度、濾過排液手段72の開閉弁77を開放して排液工程を行い、外胴6内の処理液を汚物とともに下水処理施設側に排出する。その際、前記排液工程と同様に、濾過材75の表面にブラシ78を繰り返し接触させてセルロース等による目詰まりを防止する。そして、第3液面検出器64cにより下降した液面を検出したならば開閉弁77を閉成して排出を停止し、外胴6内にセルロースと吸水性ポリマーが浮遊可能なだけの処理液を残すことになる。
【0082】
このように第2の実施形態の紙おむつ処理装置71は、基本的には第1の実施形態の紙おむつ処理装置1と同様の作用効果を奏するが、特に本実施形態の紙おむつ処理装置71は、濾過排液手段72が上記オーバーフロー排液手段12と同様に、回転ドラム7の後面に設けた攪拌用突起15の後端部の回転軌跡上に配置されているので、その後端部にブラシ78を設ければ、当該濾過排液手段72のブラシ78を、上記オーバーフロー排液手段12の濾過材40の残滓を掻き落とすためのブラシとして兼用することができ、また排水系の配管の取り回しも簡素化されるものである。
【0083】
本実施形態では、第3液面検出器64cにより下降した液面を検出して、外胴6内にセルロースと吸水性ポリマーが浮遊可能なだけの処理液を残したが、排液口の位置により必要量の処理液が残るように構成しても良い。すなわち、過排液手段は、外胴6内に残るセルロースと吸水性ポリマーが処理液中で浮遊するに不足ない量の処理液を残して外胴6内の処理液を下水処理施設側へと排出するレベルに排液口を配置してもよい。そして、この場合、回転ドラム7の外面(外周面でも前後面でも、或いは攪拌突起の先端でもよい)に、排液口よりも低い位置に残った処理液を攪拌して、外胴6内に残ったセルロースと吸水性ポリマーを処理液中に浮遊させる攪拌用突起(図示せず)を設けると、一層確実に沈殿を阻止することができる。
【0084】
また図7は、第3の実施形態の紙おむつ処理装置における内部構造を示す側断面図である。
図7に示するように、第3の実施形態の紙おむつ処理装置91では、筐体3内の濾過分別機構8に代えて筐体3から離れた位置に濾過分別機構96を設置し、上記排出手段10の下部に連続搬送手段92の入口を連通させて、この連続搬送手段92の搬送出口を濾過分別機構96に接続している点が、第1の実施形態の使用済み紙おむつの処理装置1と異なる。具体的には、この連続搬送手段92は、スクリューコンベア93と、該スクリューコンベア93を駆動するモータ94と、上記スクリューコンベア93に下流側に接続された排出管95とから構成されており、スクリューコンベア93により搬送された処理物は濾過分別機構96に搬送されてから圧縮されてケーキとして成形され、除水される。
【0085】
したがって、この連続搬送手段92の排出管95は、上記濾過排液手段9及び上記オーバーフロー排液手段12の排水系の配管とは別系統で構成されている。
なお、本実施形態では連続搬送手段92にスクリューコンベア93を採用しているが、これに限るものではなく、例えばベルトコンベア等を採用してもよい。
【0086】
第3の実施形態の紙おむつ処理装置91は、基本的には第1の実施形態の紙おむつ処理装置1と同様の作用効果を奏するが、特に本実施形態の紙おむつ処理装置91では、排出手段と濾過分別機構との間に搬送手段を設けて濾過分別手段を筐体の外部に設けたので、上記濾過分別機構8を設けてあったスペースを小さくできるので、装置の小型化、特に上下方向の小型化に寄与する。
【0087】
また、図8は、第4の実施形態の紙おむつ処理装置における内部構造を示す要部側断面図である。
図示するように、第4の実施形態の紙おむつ処理装置101では、外胴6の底部の一部を開閉して、該外胴6内のものを上記濾過分別機構8へ排出する排出手段102の開閉機構が、第1の実施形態の紙おむつ処理装置1と異なる。具体的には、この排出手段102では、外胴6の底部に形成された開口部45を開閉する開閉扉103が矩形の平板により形成され、その一辺に回動軸104を設けて、これと相対向する辺にワイヤやチェーン等の線状部材105を接続し、該線状部材105を巻回手段106により、プーリ107、108を介して巻き取り、巻き戻して、上記開閉扉103を開閉させている。
【0088】
第4の実施形態の使用済み紙おむつの処理装置101は、基本的には第1の実施形態の使用済み紙おむつの処理装置1と同様の作用効果を奏するが、特に本実施形態の使用済み紙おむつの処理装置101では、外胴6の底部開口部45を開閉する開閉扉103を線状部材105を巻き取り、巻き戻して開閉させているので、巻回手段106の駆動装置を大容量のものに設定すれば、処理物の重量が大きい場合でも容易に対応することができるものである。
【0089】
なお、前記した実施形態では、予め貯液タンク24内に水と膨潤抑制剤を別個に投入して膨潤抑制剤水溶液とし、これを所定の温度(85℃)に加熱し、この加熱処理液を使用して膨潤抑制工程と解体工程とを平行して行ったが、本発明においては膨潤抑制剤水溶液を先に供給して膨潤抑制工程を行った後、この膨潤抑制剤水溶液を加熱して、あるいは一旦排出してから熱水を供給して解体工程を行っても良い。要するに、膨潤抑制工程と解体工程とは同時でなくてもよく、膨潤抑制工程を行った後に解体工程を行っても良い。
【0090】
また、前記した実施形態では、排液工程の後にすすぎ工程を1回行ったが、このすすぎ工程を繰り返し行うと、回収したケーキ(セルロースと吸水性ポリマー)中の汚物含有量を確実に低減させることができる。また、大便を含まない使用済み紙おむつであればすすぎ工程は不要である。このため、操作パネルにモード選択部を設け、すすぎ工程を行わない運転モード、すすぎ工程1回の運転モード、2回の運転モードを選択できるようにしてもよい。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、使用済み紙おむつを処理する際に容積の増大を抑制でき、また、解体する際に、カバー類は細かく裁断しないで内部の吸水性ポリマーやセルロースなどの吸収材をばらばらに解体し、回収したセルロースと吸水性ポリマー中に残る汚物を減少することができ、さらに、汚物詰まりも生じることがなく、処理能力の割りに小型化でき、設置場所についても比較的自由に選択できる簡便な使用済み紙おむつの処理装置を提供することができる。
【0092】
すなわち、使用済み紙おむつを膨潤抑制剤水溶液に浸漬して吸水性ポリマーの膨潤を抑制するので、処理中に水分を吸収して膨張することを防止することができ、これにより一度に処理できる紙おむつの数量を増加することができる。したがって、同じ処理能力であっても、従来の処理装置に比較して小型化を図ることができ、設置スペースを節約することができる。このため、病院、老人ホーム、ホテルなど設置スペースに余裕がない施設に設置することができる。
【0093】
また、使用済み紙おむつを回転ドラム内に収容して加熱した状態で回転しながら解体するので、表カバーシートの接合部分が剥離し易くなる。したがって、表カバーシートや不織布を必要以上に細かく裁断することがなく、回収したセルロースと吸水性ポリマーの粉末中にこれらの破片が混入することを抑制でき、回転ドラム内に確実に残して吸収材とは別個に回収することができる。
【0094】
さらに、排液工程で処理液を途中まで排出して停止し、残っているセルロースと吸水性ポリマーが未排出処理液中に浮遊可能な状態を維持できるので、その後に処理液を供給したり、濾過分別槽に流下させたりする際に、セルロースと吸水性ポリマーが処理液と共に流れる。したがって、排液工程の後の工程で取り扱いが容易である。
【0095】
そして、濾過分別されて残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮すると、容積を小さくすることができるばかりでなく、処理液の含有量を減らすことができるので、その後の取り扱いが容易である。
【0096】
また、外胴と回転ドラムとの間、及び外胴と回転ドラムの外周面に設けられた攪拌用突起との間には十分な所定の間隔が隔てられているので、膨潤した高吸水性ポリマーが回転ドラムと外胴との間に入り込んで回転ドラムの回転を阻止するという不都合が解消される。
【0097】
さらに、回転ドラムの外面に設けられた攪拌用突起が外胴の下部に溜まった処理液を攪拌するので、回転ドラムから出た後の高吸水性ポリマーやセルロース等を積極的に散在浮遊させるので、沈殿して塊になってしまう不都合を解消することができる。特に、セルロースに対して著しい効果がある。
【0098】
排液工程では、外胴内の下部に設けた濾過排液手段の開閉弁を開放し、装着した濾過材により、処理液中に散在した吸水性ポリマー及びセルロースをは濾過除去するとともに、汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排出することができる。また、この濾過排液手段の濾過材にセルロース等の残渣が付着しても、回転ドラムの外面に設けられた攪拌用突起には、濾過材に対向する位置にブラシが備えられているので、ブラシが回転ドラムの回転力により濾過材に繰り返し接触して、残滓を掻き落として除去することができる。
【0099】
また、オーバーフロー排液手段の濾過材にセルロース等の残渣が付着しても、回転ドラムの外面に設けられた攪拌用突起には、濾過材に対向する位置にブラシが備えられているので、ブラシが回転ドラムの回転力により濾過材に繰り返し接触して、残滓を掻き落として除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置における外観を示しており、(a)はその正面図、(b)はその背面図である。
【図2】第1の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置における内部構造を示す正面図である。
【図3】第1の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置における内部構造を示す側断面図である。
【図4】第1の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置において、濾過分別機構近傍の拡大断面図である。
【図5】第2の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置における内部構造を示す側断面図である。
【図6】第2の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置において、濾過排水手段を示しており、(a)はその通常使用状態の要部側断面図、(b)はその目詰まり除去状態の要部側断面図である。
【図7】第3の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置における内部構造を示す側断面図である。
【図8】第4の実施形態の使用済み紙おむつ処理装置における内部構造を示す要部側断面図である。
【符号の説明】
1 紙おむつ処理装置
2 開閉扉
2´ 窓
3 筺体
4 基台
5 振動吸収材
6 外胴
7 回転ドラム
8 濾過分別機構
9 濾過排液手段
10 排出手段
11 モータ
12 オーバーフロー排出手段
13 貫通孔
14 撹拌用突起
15 撹拌突起
16 軸
17 軸受
18 プーリ
19 プーリ
20 ベルト
21 開閉扉
22 電気ヒータ
23 操作パネル
24 貯液タンク
25 貯留水供給弁
26 ヒータ
27 処理液供給弁
28 膨潤抑制剤供給ポンプ
29 薬品投入ポンプ
31 排水本管
32 第1の分岐管
32a 上流側基端部
33 濾過材
34 進退手段
35 開閉弁
36 ブラシ
37 進退手段
38 噴水手段
39 第2の分岐管
39a 上流側基端部
40 濾過材
41 ブラシ
42 架台
43 進退手段
44 噴水手段
45 開口部
46 シュート壁
47 回動軸
48 短片
49 進退手段
50 分別槽
51 ガイド部材
52 濾材
53 軸
54 開閉蓋
55 圧縮シリンダ
56 圧縮板
57 蓋開閉シリンダ
58 ロックピン
59 フック
60 ロック用シリンダ
61 排水ボックス
62 ケーキ回収容器
63 制御装置
64a 第1液面検出器
64b 第2液面検出器
64c 第3液面検出器
71 紙おむつ処理装置
72 濾過排液手段
73 第1の分岐管
74 第2の分岐管
74a 上流側基端部
75 濾過材
76 進退手段
77 開閉弁
78 ブラシ
79 進退手段
80 噴水手段
81 電気ヒータ
91 紙おむつ処理装置
92 連続搬送手段
93 スクリューコンベア
94 モータ
95 排出管
96 濾過分別機構
101 紙おむつ処理装置
102 排出手段
103 開閉扉
104 回動軸
105 線状部材
106 巻回手段
107 プーリ
108 プーリ

Claims (8)

  1. 周壁に貫通孔が複数開設され、使用済み紙おむつを収容する回転ドラムと、
    該回転ドラムの内周面に設けられた複数の攪拌用突起と、
    回転ドラムの少なくとも外周面に設けられた複数の攪拌用突起と、
    回転ドラムを所定の間隔を隔てて収納する外胴と、
    外胴内に処理液を供給する処理液供給手段と、
    処理液を加熱する加熱手段と、
    上記外胴の下流側に設けられ、処理液内に散在したものからセルロースと吸水性ポリマーを残して、汚物を含む処理液を下水処理施設側に排液する濾過分別機構と、
    外胴の下部を開閉して、該外胴内のものを上記濾過分別機構側へ排出する排出手段と、
    を備え、
    回転ドラム内に収容した使用済み紙おむつを膨潤抑制剤水溶液の処理液に浸漬して吸水性ポリマーの膨潤を抑制するとともに、回転ドラムを回転して処理液により紙おむつを加熱しながら解体し、
    解体された紙おむつのカバー類を回転ドラム内に残したまま、汚物と吸水性ポリマーとセルロースを処理液中に散在させ、これを濾過排液機構によって濾過することにより、セルロースと吸水性ポリマーを残して汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へと排出し、
    上記濾過により残ったセルロースと吸水性ポリマーを回収するとともに、カバー類を回転ドラム内で回収することを特徴とする使用済み紙おむつの処理装置。
  2. 濾過分別機構には、セルロースと吸水性ポリマーを濾過分別し、汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排液する濾過材と、濾過分別して残ったセルロースと吸水性ポリマーを圧縮する圧縮機構と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  3. 前記排出手段と濾過分別機構との間に搬送手段を設け、該搬送手段により、外胴から排出されたものを搬送することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  4. 外胴内の下部に、該外胴内のものを濾過材により濾過除去するとともに汚物を含んだ処理液を下水処理施設側へ排出する濾過排液手段を備え、
    該濾過排液手段は、外胴内に残るセルロースと吸水性ポリマーが処理液中で浮遊するに不足ない量の処理液を残して外胴内の処理液を下水処理施設側へと排出するレベルに排液口を配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  5. 回転ドラムの外面に、排液口よりも低い位置に残った処理液を攪拌して、外胴内に残ったセルロースと吸水性ポリマーを処理液中に浮遊させる攪拌用突起を設けたことを特徴とする請求項4に記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  6. 回転ドラムの外周面に設けられた攪拌用突起には、上記濾過排液手段の濾過材に付着した濾滓を除去するブラシを備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  7. 濾過排液手段には、濾過材を進退させてブラシに接触する状態と接触しない状態とに変換する進退手段を設けたことを特徴とする請求項6に記載の使用済み紙おむつの処理装置。
  8. 前記濾過排液手段の濾過材よりも高い位置に、該外胴内のものを濾過除去するとともに余分な処理液をオーバーフローさせるオーバーフロー排液手段を備え、回転ドラムの外面に設けられた攪拌用突起には、該オーバーフロー排液手段に備えられた濾過材に付着した濾滓を除去するブラシを備え、オーバーフロー排液手段には、該ブラシへ向けて濾過材を進退させる進退手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の使用済み紙おむつの処理装置。
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