JP2022145739A - 高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減可能な、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法を提供する。【解決手段】本方法は、高吸水性ポリマーを不活化可能な不活化水溶液と、使用済みの吸収性物品と、が混合された混合液から、排泄物を含む不活化水溶液と、パルプ繊維と、を、それぞれ分離する分離工程S10と、排泄物を分解可能な第1の酸化剤と、分離された不活化水溶液と、を混合し、不活化水溶液に含まれる排泄物を分解して、不活化水溶液の粘度を低下させる低粘度化工程S22と、排泄物が分解され形成された分解物を含む不活化水溶液を分離工程へ戻す再供給工程S24と、を備える、方法である。【選択図】図3

Description

本発明は、高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法に関する。
使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を回収(製造)する方法が知られている。例えば、特許文献1には、パルプ繊維および高吸水性ポリマーを含む使用済み衛生用品からパルプ繊維を回収し、衛生用品として再利用可能なリサイクルパルプ繊維を製造する方法が開示されている。この方法は、使用済み衛生用品を、多価金属イオンを含む水溶液またはpHが2.5以下の酸性水溶液中で、使用済み衛生用品に物理的な力を作用させることによって、使用済み衛生物品をパルプ繊維とその他の素材に分解する工程、分解工程において生成したパルプ繊維とその他の素材の混合物からパルプ繊維を分離する工程、および分離されたパルプ繊維をpHが2.5以下のオゾン含有水溶液で処理する工程を含む。
特開2016-881号公報
特許文献1によれば、分解工程で用いる水溶液の量として、使用済み衛生用品1kgに対し、好ましくは3~50kg、すなわち使用済み衛生用品の3~50倍の量が想定されている。水溶液の量が少なすぎると、使用済み衛生用品を水溶液中で効果的に攪拌することができないためである。同様に、オゾン含有水溶液(オゾン濃度:1~50質量ppm)で処理する工程で用いる水の量としては、分離されたパルプ繊維100質量部(乾燥基準)に対し、好ましくは300~5000質量部、すなわちパルプ繊維の3~50倍の量が想定されている。このように、特許文献1に記載の方法は、水溶液として使用される水の量が非常に多いため、十分に水を供給することが困難な地域や国では使用することが困難になるおそれがある。また、十分に水を供給することが可能な地域や国でも、排水が多くなるので、その処理が困難になるおそれがある。
ここで、水溶液として使用される水の量を低減する方法としては、使用後の水溶液を再利用する方法が考えられる。ところが、発明者の検討から、特許文献1の方法では、分解工程で使用され、分離工程で回収される水溶液は、使用済み衛生用品に含まれていた排泄物のような分子量の比較的大きい有機物を多く含むため、回収される水溶液の粘度が高くなることが今回判明した。そうなると、回収される水溶液を再利用すると、分解工程において使用済み衛生用品を水溶液中で効果的に攪拌できなくなったり、使用済み衛生用品と酸性水溶液との反応が進み難くなったりするなどの事象が生じ得る。その結果、製造工程から回収される水溶液を再利用することが困難になるおそれがある。
本発明の目的は、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減可能な、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法を提供することにある。
本発明は、高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法であって、前記高吸水性ポリマーを不活化可能な不活化水溶液と、前記使用済みの吸収性物品と、が混合された混合液から、前記排泄物を含む前記不活化水溶液と、前記パルプ繊維と、を、それぞれ分離する分離工程と、前記排泄物を分解可能な第1の酸化剤と、分離された前記不活化水溶液と、を混合し、前記不活化水溶液に含まれる前記排泄物を分解して、前記不活化水溶液の粘度を低下させる低粘度化工程と、前記排泄物が分解され形成された分解物を含む前記不活化水溶液を前記分離工程へ戻す再供給工程と、を備える、方法、である。
本発明の使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法によれば、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減可能となる。
実施形態に係るシステムの一例を示すブロック図である。 実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態は、以下の態様に関する。
[態様1]
高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法であって、前記高吸水性ポリマーを不活化可能な不活化水溶液と、前記使用済みの吸収性物品と、が混合された混合液から、前記排泄物を含む前記不活化水溶液と、前記パルプ繊維と、を、それぞれ分離する分離工程と、前記排泄物を分解可能な第1の酸化剤と、分離された前記不活化水溶液と、を混合し、前記不活化水溶液に含まれる前記排泄物を分解して、前記不活化水溶液の粘度を低下させる低粘度化工程と、前記排泄物が分解され形成された分解物を含む前記不活化水溶液を前記分離工程へ戻す再供給工程と、を備える、方法。
本方法では、不活化水溶液が、分離工程の後に再供給工程により、再び分離工程へ戻されている。すなわち、分離工程の後に不活化水溶液が再び分離工程で再利用されている。それゆえ、新たな不活化水溶液を追加することを抑制でき、したがって、不活化水溶液として使用される水の量を低減することができる。この場合、分離工程後の不活化水溶液は、排泄物のような分子量の比較的大きい有機物を多く含んでいるので、不活化水溶液の粘度が高くなり、不活化水溶液として再利用することが困難になるとも考え得る。そこで、本方法では、再供給工程の前に、低粘度化工程において、第1の酸化剤により、不活化水溶液に含まれる排泄物のような分子量の比較的大きい有機物を分解することで、その有機物を低分子量化し、不活化水溶液を低粘度化する。すなわち、不活化水溶液の粘度を低くすることができ、不活化水溶液を再利用し易くすることができる。よって、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減することが可能となる。
[態様2]
前記高吸水性ポリマーを分解可能な第2の酸化剤を含む酸化剤水溶液と、前記分離工程で分離された前記パルプ繊維と、を混合し、前記パルプ繊維に含まれる前記高吸水性ポリマーを分解して、前記酸化剤水溶液に可溶化する可溶化工程と、前記高吸水性ポリマーが分解され形成された他の分解物を含む前記酸化剤水溶液と、前記パルプ繊維と、を分離する他の分離工程と、前記他の分解物を含む前記酸化剤水溶液を前記可溶化工程へ戻す他の再供給工程と、を更に備える、態様1に記載の方法。
本方法では、酸化剤水溶液が、可溶化工程の後に他の再供給工程により、再び可溶化工程へ戻されている。すなわち、可溶化工程の後に酸化剤水溶液が再び可溶化工程に再利用されている。それゆえ、新たな酸化剤水溶液を追加することを抑制でき、したがって、酸化剤水溶液として使用される水の量を低減することができる。この場合、高吸水性ポリマーを、可溶化工程において分解し、低分子量化して、酸化剤水溶液に可溶な他の分解物にしている。それにより、酸化剤水溶液の粘度を低く抑えることができ、酸化剤水溶液を再利用し易くすることができる。したがって、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、製造工程から回収される水溶液を再利用して、水溶液として使用される水の量をより低減することが可能となる。
[態様3]
前記酸化剤は、オゾン、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸の塩類、及び、過酢酸の少なくとも一つを含む、態様1又は2に記載の方法。
本方法では、酸化剤は、オゾン、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸の塩類、及び、過酢酸の少なくとも一つを含んでいる。これらの酸化剤は、酸化作用により、高吸水性ポリマーや排泄物を容易に低分子量化することができ、それにより、水溶液の粘度を低く抑えることができる。
[態様4]
前記不活化水溶液は不活化剤として有機酸を含む、態様1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
本方法では、不活化水溶液が不活化剤として有機酸を含む。有機酸は、製造工程において、不活化剤として機能するほかは、安定的に存在し得る。よって、不活化水溶液を、酸による作業者や装置などへの影響を低減しつつ、より確実に再利用することができる。
[態様5]
前記有機酸は、クエン酸を含む、態様4に記載の方法。
本方法では、有機酸がクエン酸を含んでいる。それにより、再循環された不活化水溶液中に不純物として多価金属が含まれている場合にも、その多価金属をクエン酸により除去することができる。したがって、不活化水溶液を、不純物を除去し、酸による作業者や装置などへの影響を低減しつつ、より確実に再利用することができる。
[態様6]
前記低粘度化工程の後、前記再供給工程の前に、前記高吸水性ポリマー及び前記排泄物が分解され形成された分解物を含む前記不活化水溶液におけるpHを調整する調整工程を更に備える、態様4又は5に記載の方法。
本方法では、不活化水溶液のpHを調整する調整工程を含んでいる。それにより、不活化水溶液のpHを、有機酸が高吸水性ポリマーを不活化するのに必要なpHに調整できる。したがって、不活化水溶液を、高吸水性ポリマーを確実に不活化できる状態にでき、より確実に再利用することができる。
[態様7]
前記分離工程、前記低粘度化工程、前記再供給工程、前記可溶化工程、前記他の分離工程、及び前記他の再供給工程で使用される水のうち排出される水の質量は、前記分離工程に供給される前記使用済みの吸収性物品の質量の1.2~2倍である、態様2に記載の方法。
本方法では、分離工程、低粘度化工程、再供給工程、可溶化工程、他の分離工程、及び他の再供給工程で使用される水のうち排出される水の質量は、分離工程に供給される使用済みの吸収性物品の質量の1.2~2倍である。すなわち、本方法では、水溶液が循環して使用されるため、使用される水の量を著しく低減できる。したがって、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減することが可能となる。
以下、実施形態に係る高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法について説明する。ただし、使用済み吸収性物品とは、使用者によって使用された吸収性物品であって、使用者の排泄物を吸収・保持した状態の吸収性物品を含み、使用されたが排泄物を吸収・保持していないものや未使用だが廃棄されたものも含む。吸収性物品としては、例えば紙おむつ、尿取りパッド、生理用ナプキン、ベッドシート、ペットシートが挙げられる。また、リサイクルパルプ繊維とは、製品に含まれていたパルプ繊維であって、使用済みの製品から回収して再利用(リサイクル)されるパルプ繊維をいう。なお、本実施形態に係る使用済み吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法は、途中でパルプ繊維と共に高吸水性ポリマーが回収・分離されて再利用可能な高吸水性ポリマーが生成されるから、使用済み吸収性物品から高吸水性ポリマーを回収(又は生成)する方法ともいえる。
まず、吸収性物品の構成例について説明する。吸収性物品は、表面シートと、裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体とを備える。吸収性物品の大きさの一例としては長さ約15~100cm、幅5~100cmが挙げられる。なお、吸収性物品は、一般的な吸収性物品が備える他の部材、例えば拡散シートや防漏壁やサイドシートなどを更に含んでもよい。
表面シートの構成部材としては、例えば液透過性の不織布、液透過孔を有する合成樹脂フィルム、これらの複合シート等が挙げられる。裏面シートの構成部材としては、例えば液不透過性の不織布、液不透過性の合成樹脂フィルム、これらの複合シートが挙げられる。拡散シートの構成部材としては、例えば液透過性の不織布が挙げられる。防漏壁やサイドシートの構成部材としては、例えば液不透過性の不織布が挙げられ、防漏壁はゴムのような弾性部材を含んでもよい。ここで、不織布や合成樹脂フィルムの材料としては、吸収性物品として使用可能であれば特に制限はないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、6-ナイロン、6,6-ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂等が挙げられる。本実施形態では、裏面シートの構成部材をフィルムとし、表面シートの構成部材を不織布とする吸収性物品を例にして説明する。
吸収体の構成部材としては吸収体材料、すなわちパルプ繊維及び高吸水性ポリマーが挙げられる。パルプ繊維としては、吸収性物品として使用可能であれば特に制限はないが、例えば、セルロース系繊維が挙げられる。セルロース系繊維としては、例えば木材パルプ、架橋パルプ、非木材パルプ、再生セルロース、半合成セルロース等が挙げられる。パルプ繊維の大きさとしては、繊維の長径の平均値が例えば数十μmが挙げられ、20~40μmが好ましく、繊維長の平均値が例えば数mmが挙げられ、2~5mmが好ましい。高吸水性ポリマー(SuperAbsorbent Polymer:SAP)としては、吸収性物品として使用可能であれば特に制限はないが、例えばポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系の吸水性ポリマーが挙げられる。高吸水性ポリマーの大きさ(乾燥時)としては、粒径の平均値が例えば数百μmが挙げられ、200~500μmが好ましい。吸収体は液透過性シートで形成されたコアラップを含んでもよい。
吸収体の一方の面及び他方の面は、それぞれ表面シート及び裏面シートに接着剤を介して接合されている。平面視で、表面シートのうちの、吸収体を囲むように、吸収体の外側に延出した部分(周縁部分)は、裏面シートのうちの、吸収体を囲むように、吸収体の外側に延出した部分(周縁部分)と接着剤を介して接合されている。したがって、吸収体は表面シートと裏面シートとの接合体の内部に包み込まれている。接着剤としては、吸収性物品として使用可能であり、特に制限はないが、例えばホットメルト型接着剤が挙げられる。ホットメルト型接着剤としては、例えばスチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン等のゴム系主体、又はポリエチレン等のオレフィン系主体の感圧型接着剤又は感熱型接着剤が挙げられる。
次に、実施形態に係る高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法について説明する。
まず、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法に使用されるシステム1について説明する。図1は、本実施形態に係るシステム1の一例を示すブロック図である。システム1は、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減可能な、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する装置である。システム1は、分離装置10と、第2酸化剤処理装置22と、を備え、好ましくは、第1酸化剤処理装置19と、第4分離装置20と、pH調整装置23と、貯水槽24と、を備える。以下、詳細に説明する。
分離装置10は、高吸水性ポリマーを不活化可能な不活化水溶液と、高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品と、が混合された混合液から、排泄物を含む不活化水溶液と、パルプ繊維と、を、それぞれ分離し、好ましくは高吸水性ポリマーを更に分離する。分離装置10の構成としては、上記機能を有していれば特に制限はなく、例えば次に示す構成が挙げられる。すなわち、分離装置10は、例えば、破袋装置11と、破砕装置12と、第1分離装置13と、第1除塵装置14と、第2除塵装置15と、第3除塵装置16と、第2分離装置17と、第3分離装置18と、を備える。
本実施形態では、使用済みの吸収性物品を、再利用(リサイクル)のために外部から回収・取得して用いる。その際、使用済みの吸収性物品は、複数個、収集用の袋(以下、「収集袋」ともいう。)に、排泄物や菌類や臭気が外部に漏れないように封入されている。収集袋内の個々の使用済みの吸収性物品は、例えば、排泄物や菌類が表側に露出せず、臭気が周囲に拡散しないよう排泄物が排泄される表面シートを内側に、主に丸められた状態や折り畳まれた状態で回収等される。
破袋装置11及び破砕装置12について説明する。破袋装置11は、例えば不活化水溶液を貯留する溶液槽と溶液槽内で回転する破袋刃とを備えており、溶液槽内に投入された、使用済み吸収性物品を含む収集袋に、不活化水溶液中で破袋刃により穴を開ける。それにより、不活化水溶液が穴から浸入した収集袋と不活化水溶液との混合液91が生成される。ただし、不活化水溶液とは、高吸水性ポリマーを不活化する水溶液であり、不活化により高吸水性ポリマーの吸水性能が低下する。それにより、高吸水性ポリマーは、低下した吸水性能より多く水や排泄物を吸収している場合には、吸水性能で許容できる量まで水や排泄物を放出する、すなわち脱水する。以下では、不活化水溶液として酸性水溶液を用いる場合を例に説明する。
破砕装置12は、例えば二軸破砕機(例示:二軸回転式破砕機、二軸差動式破砕機、二軸せん断式破砕機)を備えており、破袋装置11から供給された混合液91の使用済み吸収性物品を含む収集袋を、収集袋ごと破砕する。それにより、使用済み吸収性物品を含む収集袋の破砕物と酸性水溶液とを有する混合液92が生成される。ただし、破砕物は、パルプ繊維及び高吸水性ポリマーと、その他の資材(収集袋の素材、フィルム、不織布、弾性体など)を含んでいる。
第1分離装置13は、例えば洗浄槽及びふるい槽として機能する撹拌分離槽を有するパルパー分離機を備えており、破砕装置12から供給された混合液92を撹拌して、破砕物から排泄物などを除去する洗浄を行いつつ、混合液92からパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を分離する。それにより、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液93が生成されると共に、収集袋の素材、使用済み吸収性物品のフィルム、不織布、弾性体などが回収される。
なお、不活化水溶液(例示:酸性水溶液)中で使用済み吸収性物品を破砕せず、気体中(例示:空気中)で収集袋ごと使用済み吸収性物品を破砕してもよい。その場合、破袋装置11は不要であり、不活化水溶液の無い状態の空気中で破砕装置12が破砕を行う。その後、破砕装置12の破砕物と不活化水溶液とが第1分離装置13に供給される。
なお、破袋装置11~第1分離装置13の間で、不活化水溶液として酸性水溶液を用いない場合、第1除塵装置14から酸性水溶液を加えて、第1除塵装置14に供給されるパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物を含む不活化水溶液を実質的に酸性水溶液とする。
第1除塵装置14は、例えばスクリーン分離機を備えており、第1分離装置13から供給された混合液93をスクリーンにより、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材(異物)とに分離する。それにより、異物の量が低減された、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液94が生成されると共に、他の資材が除去される。第1除塵装置14の酸性水溶液中のpHは、必要に応じて水や酸性水溶液を追加して、所定の範囲内(pHの変動が±1.0以内)で維持されることが好ましい。
第2除塵装置15は、例えばスクリーン分離機を備えており、第1除塵装置14から供給された混合液94を、第1除塵装置14よりも細かいスクリーンにより、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材(細かい異物)とに分離する。それにより、異物の量が更に低減された、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液95が生成されると共に、他の資材が更に除去される。第2除塵装置15の酸性水溶液中のpHは、必要に応じて水や酸性水溶液を追加して、所定の範囲内(pHの変動が±1.0以内)で維持されることが好ましい。
第3除塵装置16は、例えばサイクロン分離機を備えており、第2除塵装置15から供給された混合液95を、遠心分離により、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材(比重の重い異物)とに分離する。それにより、異物の量が更により低減された、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液96が生成されると共に、他の資材が更により除去される。第3除塵装置16の酸性水溶液中のpHは、必要に応じて水や酸性水溶液を追加して、所定の範囲内(pHの変動が±1.0以内)で維持されることが好ましい。
なお、混合液92などの状態(例示:異物の量や大きさ)により、第1除塵装置14~第3除塵装置16のうちの少なくとも一つを省略してもよい。
第2分離装置17は、例えばドラムスクリーン分離機を備えており、第3除塵装置16から供給された混合液96を、ドラムスクリーンにより、酸性水溶液中の高吸水性ポリマーと、パルプ繊維とに分離する。それにより、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を含む混合液97が生成されると共に、パルプ繊維が混合物98として除去される。
第3分離装置18は、例えば傾斜スクリーンを備えており、第2分離装置17から供給された混合液97を、スクリーンにより、高吸水性ポリマーを含む固体と、排泄物及び酸性水溶液を含む液体とに分離する。それにより、高吸水性ポリマーが生成されると共に、排泄物を含む酸性水溶液、分離できず残った高吸水性ポリマー及び高分子吸水性ポリマーの分解物などを含む混合液101が生成される。
第1酸化剤処理装置19は、例えば、酸化剤水溶液を貯留する処理槽と、処理槽内の水溶液(又は酸化剤水溶液)に酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、を備えている。第1酸化剤処理装置19は、例えば、第3分離装置18より供給された混合物98を、処理槽の上部又は下部から処理槽内に投入し、処理槽内の酸化剤水溶液と混合する。そして、酸化剤供給装置により処理槽の下部から供給される酸化剤により、酸化剤水溶液中でパルプ繊維に含まれる高吸水性ポリマーを分解して、酸化剤水溶液に可溶化する。それにより、高吸水性ポリマーが除去されたパルプ繊維と高吸水性ポリマーの分解物を含む酸化剤水溶液とを有する混合液99が生成される。また、分解・可溶化と共に、殺菌・漂白も行うことができる。ただし、酸化剤とは、高吸水性ポリマーを分解可能な酸化剤であり、例えばオゾン、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸の塩類(例示:次亜塩素酸ナトリウム)、過酢酸、が挙げられ、中でも酸化力や殺菌力や漂白力の観点からオゾン好ましい。なお、第1酸化剤処理装置19は、高吸水性ポリマーの分解処理をより確実に行うため等の観点から、複数個直列に連なり、複数回の処理を連続して行ってもよい。
酸化剤としてオゾンを用いる場合、酸化剤供給装置はオゾン供給装置であり、処理槽にガス状物質であるオゾン含有ガスを供給する。オゾン供給装置のノズルは、処理槽の下部に配置され、オゾン含有ガスを複数の細かい気泡として酸化剤水溶液中に供給する。酸化剤水溶液としては、オゾンの失活の抑制や、高吸水性ポリマーの不活化の観点から、酸性の水溶液が好ましい。更に、破砕処理や除塵処理で不活化水溶液として酸性水溶液を用いている場合には、各処理間に連続性があるので、水溶液を無駄なく使用することができ、水の量を低減でき、安定的かつ確実に処理を行うことができる。また、酸性の水溶液に使用される酸、したがって、不活化水溶液の不活化剤として使用される酸としては、酸による作業者や装置への影響の低減の観点から有機酸が好ましく、中でも金属の除去の観点からクエン酸が好ましい。
酸化剤水溶液中のオゾン濃度は、高吸水性ポリマーを分解することができる濃度であれば、特に限定されないが、好ましくは1~50質量ppmである。濃度が低すぎると、高吸水性ポリマーを完全に可溶化できず、パルプ繊維に高吸水性ポリマーが残留するおそれがあり、濃度が高すぎると、パルプ繊維に損傷を与えるおそれがある。第1酸化剤処理装置19での処理時間は、高吸水性ポリマーを分解することができる時間であれば、特に限定されないが、酸化剤水溶液中のオゾン濃度が高ければ短く、オゾン濃度が低ければ長くし、典型的には5~120分である。酸化剤水溶液中のオゾン濃度(ppm)と処理工程の処理時間(分)の積(以下「CT値」ともいう。)は、好ましくは100~6000ppm・分である。CT値が小さすぎると、高吸水性ポリマーを完全に可溶化できずパルプ繊維に高吸水性ポリマーが残留するおそれがあり、CT値が大きすぎると、パルプ繊維に損傷を与えるおそれがある。
第4分離装置20は、例えばスクリーン分離機を備えており、第1酸化剤処理装置19から供給された混合液99をスクリーンにより、パルプ繊維と酸化剤水溶液とに分離する。それにより、パルプ繊維(リサイクルパルプ繊維)が生成されると共に、高吸水性ポリマーの分解物を含む酸化剤水溶液を有する混合液104が生成される。
一方、第2酸化剤処理装置22は、例えば、水溶液(例示:不活化水溶液としての酸性水溶液、事前に処理された混合液101の一部、など)を貯留する処理槽と、処理槽内の水溶液に酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、を備えている。第2酸化剤処理装置22は、例えば、第3分離装置18より供給された混合液101を、処理槽の上部又は下部から処理槽内に投入し、処理槽内の水溶液と混合する。混合液101は、酸性水溶液の他に、排泄物や、除去しきれなかった高吸水性ポリマーや、高分子吸水性ポリマーの分解物のうちの分子量の比較的大きいもの、などを含んでおり、その粘度は比較的高い(例示:8mPa・s以上)。そして、第2酸化剤処理装置22は、酸化剤供給装置により処理槽の下部から供給される酸化剤で、水溶液中に含まれる排泄物などの分子量の比較的大きい有機物を分解して、水溶液に可溶化する。それにより、分子量の比較的小さい有機物を含む酸性水溶液を有する混合液102が生成される。混合液102の粘度は比較的低い(例示:5mPa・s未満)。また、分解・可溶化と共に殺菌も行うことができる。ただし、酸化剤は、排泄物のような分子量の比較的大きい有機物を分解可能な酸化剤であり、例えばオゾン、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸の塩類(例示:次亜塩素酸ナトリウム)、過酢酸が挙げられ、中でも酸化力及び殺菌力が高いのでオゾンが好ましい。
なお、酸化剤としてオゾンを用いる場合、第1酸化剤処理装置19の場合と同様に、酸化剤供給装置はオゾン供給装置であり、処理槽にガス状物質であるオゾン含有ガスを供給する。なお、第2酸化剤処理装置22は、高吸水性ポリマーの分解処理をより確実に行うため等の観点から、複数個直列に連なり、複数回の処理を連続して行ってもよい。
本実施形態では、第2酸化剤処理装置22では、少なくとも二段階の処理を行っている。第一段階の処理は、処理槽の前段に配置された、オゾンを混合可能な送液ポンプ(例示:ターボミキサーポンプ)で処理を行う。この第一段階の処理は効率を高めるために、送液ポンプ内でオゾンと混合液101とを高速で混合して、オゾンをマイクロバブル状にすると共に、その後に送液ポンプの出口において、一時的に加圧することにより、オゾンの混合液101への溶存効率を高めている。それにより分子量の比較的大きい有機物とオゾンとの接触効率を高め、有機物の分解効率を高めている。ただし、有機物の量が多過ぎて混合液101の粘度が高くなり過ぎると、マイクロバブルが消え難くなり、泡立ち状態(ペースト様状態)となり、酸性水溶液として再利用するのが難しくなる現象が生じ得る。
そのため、第二段階の処理として、上記の送液ポンプから送出されたオゾンマイクロバブルを含む混合液101を処理槽へ送ると共に、オゾン供給装置により比較的大きなオゾンガスのバブル(例示:直径1mm以上)を処理槽の下方より混合液101へ供給する。このように、混合液101内でオゾンガスをバブリングすることで、有機物の分解を更に進行させて、有機物の分解効率を更に高めることができる。それにより、混合液101の粘性をさらに低下できると共に、残存しているマイクロバブルが大きなバブルに付着したり吸収されたりすることで、混合液101から抜け易くすることができる。それにより、有機物が分解された、再利用可能な混合液101、すなわち混合液102が生成される。
なお、混合液101の粘性が高くなり過ぎない場合には、第一段階及び第二段階の処理のうちのいずれか一方を省略できる。あるいは、第一段階の処理を省略し、第一段階及び第二段階の処理を組み合わせて、第二段階の処理において、マイクロバブルを用いてもよい。また、第1酸化剤処理装置19においても、第2酸化剤処理装置22のような二段階の処理を用いてもよいし、第一段階及び第二段階の処理うちのいずれか一方、又は、両者を組み合わせた処理を用いてもよい。
酸性水溶液中のオゾン濃度は、高吸水性ポリマーを分解することができる濃度であれば、特に限定されないが、好ましくは1~50質量ppmである。濃度が低すぎると、分子量の比較的大きい有機物を完全に可溶化できず、酸性水溶液の粘度が低下し難くなるおそれがあり、濃度が高すぎると、機器の損傷などのおそれがある。第2酸化剤処理装置22での処理時間は、分子量の比較的大きい有機物を分解することができる時間であれば、特に限定されないが、酸性水溶液中のオゾン濃度が高ければ短く、オゾン濃度が低ければ長くし、典型的には5~120分である。酸性水溶液中のオゾン濃度(ppm)と処理工程の処理時間(分)の積(以下「CT値」ともいう。)は、好ましくは100~6000ppm・分である。CT値が小さすぎると、分子量の比較的大きい有機物を完全に可溶化できず、酸性水溶液の粘度が低下し難くなるおそれがあり、CT値が大きすぎると、機器の損傷などのおそれがある。
pH調整装置23は、例えば、pH調整用の処理槽と、処理槽内の水溶液(又は酸化剤水溶液)のpHを測定するpHセンサと、処理槽内にpH調整剤を供給するpH調整剤供給装置と、を備えている。pH調整装置23は、例えば、第2酸化剤処理装置22より供給された混合液102を処理槽に供給し、混合液102のpHが所定のpH範囲に収まっていなければ、pH調整剤を処理槽内の混合液102に供給してpHを調整する。それにより、pHが調整された混合液102、すなわち混合液103が生成される。混合液103は、有機物が分解された、再利用可能な酸性水溶液ということができる。pH調整剤としては、pH調整が可能であれば特に制限されるものではないが、酸性水溶液のpHを上げる(中性に近づける)ための水、及び、pHを下げる(より酸性にする)ためのクエン酸が挙げられる。なお、混合液101のpHが安定している場合には、pH調整装置23を用いなくてもよい。
pH調整剤を調整さている混合液103、すなわち再利用可能な酸性水溶液は、分離装置10(の破袋装置11又は破砕装置12若しくは第1分離装置13など)へ再供給されて、再利用される。
貯水槽24は、混合液103のうち、再利用されない分を貯留する。また、回収装置25は、貯水槽24に貯留されていた混合液103である混合液105から不活化剤(例示:クエン酸のような有機酸)又は不活化水溶液(例示:クエン酸水溶液のような有機酸水溶液)を回収する。
次に、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法について説明する。この方法は、使用済み吸収性物品からパルプ繊維を回収し、したがってリサイクルパルプ繊維を生成する方法であって、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減可能な、方法である。図2は、本実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。この方法は、分離工程S10と、第2酸化剤処理工程(低粘度化工程)S22と、第2再供給工程(再供給工程)S24と、を備え、好ましくは、第1酸化剤処理工程(可溶化工程)S19と、第4分離工程(他の分離工程)S20と、第1再供給工程(他の再供給工程)S25と、を備える。以下、詳細に説明する。
分離工程S10は、高吸水性ポリマーを不活化可能な不活化水溶液と、高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品と、が混合された混合液から、排泄物を含む不活化水溶液と、パルプ繊維と、を、それぞれ分離し、好ましくは高吸水性ポリマーを更に分離する。分離工程S10の構成としては、上記機能を有していれば特に制限はなく、例えば次に示す構成が挙げられる。すなわち、分離工程S10は、例えば、穴開け工程S11と、破砕工程S12と、第1分離工程S13と、第1除塵工程S14と、第2除塵工程S15と、第3除塵工程S16と、第2分離工程S17と、第3分離工程S18と、を備える。
穴開け工程S11は、破袋装置11により実行される。使用済み吸収性物品を封入した収集袋が、不活化水溶液である酸性水溶液を溜めた溶液槽に投入されて、収集袋に穴が開けられる。酸性水溶液は、収集袋に穴が開けられたとき、収集袋内の使用済み吸収性物品の汚れや菌類や臭気が外部に放出されないように、収集袋の周りを囲んで封止する。穴から酸性水溶液が収集袋内に浸入すると、収集袋の比重が酸性水溶液より重くなり、収集袋が酸性水溶液内に沈降する。また、酸性水溶液は、収集袋内の使用済み吸収性物品内の高吸水性ポリマーを不活化する。
使用済み吸収性物品内の高吸水性ポリマーが不活化し、その吸水能力が低下することで、高吸水性ポリマーが脱水して、粒径が小さくなるので、後続の各工程での取り扱いが容易になり、処理の効率が向上する。不活化水溶液として酸性水溶液、すなわち無機酸及び有機酸の水溶液を用いるのは、石灰や塩化カルシウムなどの水溶液と比較して、パルプ繊維に灰分が残留しないからであり、更に、不活化の程度(粒径や比重の大きさ)をpHで調整し易いからである。酸性水溶液のpHとしては1.0以上、4.0以下が好ましく、1.2以上、2.5以下がより好ましい。pHが高過ぎると、高吸水性ポリマーの吸水能力を十分に低下させることができない。また、殺菌能力が低下するおそれもある。pHが低過ぎると、設備の腐食のおそれがあり、排水処理時の中和処理に多くのアルカリ薬品が必要となる。有機酸としては、例えばクエン酸、酒石酸、グリコール酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、アスコルビン酸、等が挙げられるが、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、等のヒドロキシカーボネート系の有機酸が特に好ましい。クエン酸のキレート効果により、排泄物中の金属イオン等がトラップされ除去可能であり、かつクエン酸の洗浄効果で、高い汚れ成分除去効果が期待できる。一方、無機酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸が挙げられるが、塩素を含まないことやコスト等の観点から硫酸が好ましい。pHは水温により変化するため、本発明におけるpHは、水溶液温度20℃で測定したpHをいうものとする。有機酸水溶液の有機酸濃度は、特に限定されないが、有機酸がクエン酸の場合は、0.5質量%以上4質量%以下が好ましい。無機酸水溶液の無機酸濃度は、特に限定されないが、無機酸が硫酸の場合は、0.1質量%以上0.5質量%以下が好ましい。本実施形態では有機酸のクエン酸を用いている。
破砕工程S12は、破砕装置12により実行される。穴が開いて酸性水溶液の水面下に沈んだ収集袋を含む酸性水溶液、すなわち混合液91が溶液槽から排出されつつ、収集袋内の使用済み吸収性物品が、収集袋ごと酸性水溶液中で破砕される。ここで、破砕工程S12において、破砕物の大きさの平均値が50mm以上、100mm以下となるように、使用済み吸収性物品が収集袋ごと破砕される工程を有することが好ましい。50mm未満にすると、パルプ繊維以外の他の資材(例示:フィルム、不織布、弾性体など)が小さく切断され過ぎて、後続の工程でそれら資材とパルプ繊維とを分離し難くなり、パルプ繊維の回収率が低下する。100mmより大きくすると、使用済みの吸収性物品に切り目を入れ難くなる。その結果、パルプ繊維を取り出せない使用済み吸収性物品が生じてしまい、パルプ繊維の回収率が低下する。
第1分離工程S13は、第1分離装置13により実行される。破砕装置12で得られた破砕物と酸性水溶液とを含む混合液92が撹拌されて、破砕物から汚れが除去される洗浄が行われつつ、混合液92が、スクリーンにより、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液と、他の資材と、に分離される。その結果、混合液92のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液(一部、他の資材等を含む)がスクリーンを通過して分離されて、第1分離装置13から送出される(混合液93)。一方、混合液92のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を除いた他の資材(収集袋の素材、使用済み吸収性物品のフィルム、不織布、弾性体など)がスクリーンを通過できず第1分離装置13内に残存する又は別経路で送出される。それら他の資材は、例えば、洗浄水で洗浄された後に溶融、固化されて固形燃料等として再利用できる。
第1除塵工程S14は、第1除塵装置14により実行される。第1分離装置13から供給されたパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液、すなわち混合液93は、スクリーンにより、パルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液と他の資材とに分離される。その結果、混合液93のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー排泄物及び酸性水溶液(一部、他の資材等を含む)がスクリーンを通過して分離されて、第1除塵装置14から送出される(混合液94)。一方、混合液93のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を除いた他の資材がスクリーンを通過できず第1除塵装置14内に残存する又は別経路で送出される。他の資材の一部は分離しきれずに混合液94と共に送出される。
第2除塵工程S15は、第2除塵装置15により実行される。第1除塵装置14から供給されたパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液、すなわち混合液94が、スクリーンにより、パルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液と他の資材とに分離される。その結果、混合液94のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液(一部、他の資材等を含む)がスクリーンを通過して分離され、第2除塵装置15から送出される(混合液95)。一方、混合液94のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を除いた他の資材がスクリーンを通過できず第2除塵装置15内に残存する又は別経路で送出される。他の資材の一部は分離しきれずに混合液95と共に送出される。
第3除塵工程S16は、第3除塵装置16により実行される。第2除塵装置15から供給されたパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液、すなわち混合液95が、逆さ向きの円錐筐体内で遠心分離されて、酸性水溶液中のパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物と他の資材とに分離される。その結果、混合液95のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液が第3除塵装置16の上部から送出される(混合液96)。一方、混合液95のうちのパルプ繊維、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液を除いた金属のような重い他の資材が第3除塵装置16の下部から送出される。
第2分離工程S17は、第2分離装置17により実行される。第3除塵装置16から供給されたパルプ繊維、高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液、すなわち混合液96が、ドラムスクリーンにより、酸性水溶液中の高吸水性ポリマーとパルプ繊維とに分離される。その結果、混合液96から高吸水性ポリマー及び排泄物を含む酸性水溶液がドラムスクリーンを通過して分離され、第2分離装置17から第3分離装置18へ送出される(混合液97)。一方、混合液96のうちのパルプ繊維がドラムスクリーンを通過できず第2分離装置17から第1酸化剤処理装置19へ送出される(混合物98)。したがって、以上の工程は、パルプ繊維を分離・回収する工程、よってリサイクルパルプ繊維を生成する工程ということができる。
第3分離工程S18は、第3分離装置18により実行される。第2分離装置17から供給された、高吸水性ポリマー、排泄物及び酸性水溶液、すなわち混合液97が、傾斜スクリーンにより、高吸水性ポリマーを含む固体と、排泄物及び酸性水溶液を含む液体とに分離される。その結果、混合液97から排泄物を含む酸性水溶液が傾斜スクリーンを通過して分離され、第3分離装置18から送出される(混合液101)。ただし、混合液191の酸性水溶液は、排泄物の他に、除去しきれなかった高吸水性ポリマー、高分子吸水性ポリマーの分解物などを含む。一方、混合液97のうちの高吸水性ポリマーが傾斜スクリーンを追加できず、第3分離装置18の外側へ送出される。したがって、以上の工程は、高吸水性ポリマーを分離・回収する工程、よってリサイクル高吸水性ポリマーを生成する工程ということができる。
第1酸化剤処理工程(可溶化工程)S19は、第1酸化剤処理装置19により実行される。第2分離装置17から供給された固体中のパルプ繊維、すなわち混合物98が、酸化剤(第2の酸化剤、例示:オゾン)を含む水溶液、すなわち酸化剤水溶液で処理される。それにより、パルプ繊維に混ざっていた高吸水性ポリマーが酸化分解してパルプ繊維から除去される。すなわち、混合物98のパルプ繊維に付着(例示:パルプ繊維の表面に残存)していた高吸水性ポリマーが、酸化剤水溶液により酸化分解して、水溶液に可溶な低分子量の有機物に変化することにより、パルプ繊維から除去される。ここで、高吸水性ポリマーが酸化分解し、水溶液に可溶な低分子量の有機物に変化した状態とは、高吸水性ポリマーが2mmのスクリーンを通過する状態をいう。それにより、パルプ繊維に含まれる高吸水性ポリマー等の不純物を除去し、純度の高いパルプ繊維を生成でき、酸化剤処理によるパルプ繊維の殺菌、漂白及び消臭を行うことができる。
第4分離工程S20は、第4分離装置20により実行される。第1酸化剤処理装置19にて処理されたパルプ繊維を含む酸化剤水溶液、すなわち混合液99が、スクリーンを通過して、パルプ繊維と酸化剤水溶液とに分離される。その結果、混合液99から酸化剤水溶液がスクリーンを通過して分離され、第4分離装置20から送出される(混合液104)。ただし、混合液104は、酸化剤水溶液に可溶な低分子量の有機物を含む。一方、混合液99のうちのパルプ繊維がスクリーンを通過できず第4分離装置20に残存する、又は別経路で送出される。このようにして第4分離装置20で分離、回収されたパルプ繊維は、いわゆるリサイクルパルプ繊維となる。リサイクルパルプ繊維は洗浄水で洗浄されて取り出される。
第1再供給工程S25(他の再供給工程)では、第4分離工程S20にて分離された混合液104が、送液ポンプなどにより、第1酸化剤処理工程S19(第1酸化剤処理装置19)に再供給され、酸化剤水溶液として再利用される。なお、混合液104にリサイクルパルプ繊維を洗浄した洗浄水を混合してもよい。また、混合液104は、第1酸化剤処理装置19に戻る前に、混合物98と混合されてから第1酸化剤処理工程S19(第1酸化剤処理装置19)に再供給されてもよい。このようにして、混合液104、すなわち酸化剤水溶液が循環的に利用されることで、酸化剤水溶液に用いられる水の量を低減できる。なお、混合液104にリサイクルパルプ繊維の洗浄水を混合する場合、混合液104のうちの洗浄水の分量に相当する分の溶液を分離して、例えば第1分離工程S13で分離された他の資材用の洗浄水として再使用してもよい。
一方、第2酸化剤処理工程(低粘度化工程)S22は、第2酸化剤処理装置22により実行される。第3分離装置18より供給された、排泄物、除去しきれなかった高吸水性ポリマー、高分子吸水性ポリマーの分解物などを含む酸性水溶液を有する混合液101が、酸化剤(第1の酸化剤、例示:オゾン)を含む水溶液(例示:酸性水溶液、混合液101)で処理される。それにより、酸性水溶液中に含まれる排泄物、高吸水性ポリマー及びその分解物などの分子量の比較的大きい有機物が酸化剤により酸化分解して、酸性水溶液に可溶化される。その結果、混合液101は、粘度が比較的高い状態から粘度が比較的低い状態に変換されて混合液102となる。すなわち、分子量の比較的小さい有機物を含んだ粘度が比較的低い酸性水溶液である混合液102が生成される。
pH調整工程S23は、pH調整装置23により実行される。第2酸化剤処理装置22より供給された混合液102、すなわち酸性水溶液は、pHが所定のpH範囲に収まるように、必要に応じて調整される。それにより、pHが所定のpH範囲に収まっている混合液102(酸性水溶液)、すなわち混合液103が生成される。
第2再供給工程S24(再供給工程)では、pH調整工程S23にてpHが所定のpH範囲に調整された混合液103(酸性水溶液)が、送液ポンプなどにより、分離装置10(例示:穴開け工程S11、破砕工程S12、第1分離工程S13)に再供給されて、不活化水溶液として再利用される。このようにして、混合液103、すなわち酸性水溶液が循環的に利用されることで、酸性水溶液に用いられる水の量を低減できる。なお、混合液103は、必要に応じて他の工程(装置)へ供給されてもよい。混合液103の余剰分は貯水槽24に貯留される。
なお、混合液103の酸性水溶液以外の成分の量が増加すると、その成分が分子量の比較的小さい有機物であったとしても、混合液103の粘度が比較的高い状態になり、第2酸化剤処理工程S22でも粘度を比較的低い状態にすることが困難になる場合がある。その場合には、後述される有機酸水溶液の回収方法により、不純物(排泄物など)を除去することで、有機酸水溶液を再利用することができる。
以上の方法により、高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済の吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造することができる。
使用済み吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、吸収性物品をおむつとし、不活化水溶液としてクエン酸水溶液を用い、酸化剤としてオゾンを用いたとき、所定時間(例示:5時間)内での水の使用量は、例えば、以下のようになる。約2tの使用済みおむつの処理を行う場合、クエン酸水溶液として用いられる水は、初期に分離工程S10に約4t供給される。そして、その水が分離工程S10と第2酸化剤処理工程S22と第2再供給工程S24との間で循環されて使用される。その約4tの水のうち、排出される水は約1.2tである。したがって、供給される水の量は約4t、排出される水の量は約1.2tである。なお、排出される水は、排出される前に、回収装置25によりクエン酸水溶液からクエン酸が回収されるときに再利用され、然るべき無害化処理を行った後に排出される。
また、酸化剤水溶液として用いられる水は、初期に第1酸化剤処理工程S19に約4t供給され、リサイクルパルプ繊維の洗浄水として用いられる水は、第4分離工程S20に連続的に供給され、合計で約2t供給される。それらの水が第1酸化剤処理工程S19と第4分離工程S20と第1再供給工程S25との間で循環されて使用される。その6tの水のうち、排出される水は約2tである。したがって、供給される水の量は約6t、排出される水の量は約2tである。なお、排出される水は、排出される前に、回収装置25でのクエン酸水溶液の回収に再利用され、然るべき無害化処理を行った後に排出される。
したがって、合計すると、約2tの使用済みおむつの処理に対して、供給される水の量は約10t、すなわち約5倍であるが、排出される水の量は約3.2t、すなわち約1.6倍である。したがって、本リサイクルパルプを製造する方法は、排出される水の使用量が非常に少ない方法であるということができる。なお、供給された後に排出されない水は、上記の所定時間の使用後も更に使用される。よって、本サイクルパルプを製造する方法では、分離工程S10、第2酸化剤処理工程S22(低粘度化工程)、第2再供給工程S24(再供給工程)、第1酸化剤処理工程S19(可溶化工程)、第4分離工程S20(他の分離工程)、及び第1再供給工程S25(他の再供給工程)で使用される水のうちの排出される水の質量は、分離工程S10に最初に供給される使用済みのおむつの質量の概ね1.2~2倍ということができる。
本実施形態に係る方法では、不活化水溶液(例示:酸性水溶液)が、分離工程S10の後に第2再供給工程S24により、再び分離工程S10へ戻されている。すなわち、分離工程S10の後に不活化水溶液が再び分離工程S110で再利用されている。それゆえ、新たな不活化水溶液を追加することを抑制でき、したがって、不活化水溶液として使用される水の量を低減することができる。この場合、分離工程S10後の不活化水溶液は、排泄物のような分子量の比較的大きい有機物を多く含んでいるので、不活化水溶液の粘度が高くなり、不活化水溶液として再利用することが困難になるとも考え得る。そこで、本方法では、第2再供給工程S24の前に、第2酸化剤処理工程S22(低粘度化工程)において、第1の酸化剤(例示:オゾン)により、不活化水溶液に含まれる排泄物のような分子量の比較的大きい有機物を分解することで、その有機物を低分子量化して、不活化水溶液を低粘度化している。それにより、不活化水溶液の粘度を低くすることができ、不活化水溶液を再利用し易くすることができる。したがって、使用済の吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減することが可能となる。
本実施形態では好ましい態様として、酸化剤水溶液が、第1酸化剤処理工程S19(可溶化工程)の後に第1再供給工程S25(他の再供給工程)により、再び第1酸化剤処理工程S19へ戻されている。すなわち、第1酸化剤処理工程S19の後に酸化剤水溶液が再び第1酸化剤処理工程S19に再利用されている。それゆえ、新たな酸化剤水溶液を追加することを抑制でき、したがって、酸化剤水溶液として使用される水の量を低減することができる。この場合、高吸水性ポリマーを、第1酸化剤処理工程S19において分解し、低分子量化して、酸化剤水溶液に可溶な他の分解物にしている。それにより、酸化剤水溶液の粘度を低く抑えることができ、酸化剤水溶液を再利用し易くすることができる。したがって、使用済の吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、製造工程から回収される水溶液を再利用して、水溶液として使用される水の量をより低減することが可能となる。
本実施形態では好ましい態様として、酸化剤が、オゾン、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸の塩類、及び、過酢酸の少なくとも一つを含んでいる。これらの酸化剤は、酸化作用により、高吸水性ポリマーや排泄物を容易に低分子量化することができ、それにより、水溶液の粘度を低く抑えることができる。
本実施形態では好ましい態様として、不活化水溶液が不活化剤として有機酸を含んでいる。有機酸は、製造工程において、不活化剤として機能するほかは、安定的に存在し得る。したがって、不活化水溶液を、酸による作業者や装置などへの影響を低減しつつ、より確実に再利用することができる。
本実施形態では好ましい態様として、有機酸がクエン酸を含んでいる。それにより、再利用された不活化水溶液中に不純物として多価金属が含まれている場合にも、その多価金属をクエン酸により除去することができる。したがって、不活化水溶液の不純物を除去しつつ、酸による作業者や装置などへの影響を低減し、不活化水溶をより確実に再利用することができる。
本実施形態では好ましい態様として、不活化水溶液のpHを調整するpH調整工程S23(調整工程)を含んでいる。それにより、不活化水溶液のpHを、有機酸が高吸水性ポリマーを不活化するのに必要なpHに調整できる。したがって、不活化水溶液を、高吸水性ポリマーを確実に不活化できる状態にでき、より確実に再利用することができる。
本実施形態では好ましい態様として、分離工程S10、第2酸化剤処理工程S22(低粘度化工程)、第2再供給工程S24(再供給工程)、第1酸化剤処理工程S19(可溶化工程)、第4分離工程S20(他の分離工程)、及び第1再供給工程S25(他の再供給工程)で使用される水のうち排出される水の質量は、分離工程S10に最初に供給される使用済の吸収性物品の質量の1.2~2倍である。すなわち本方法では、水溶液が循環して使用されるため、使用される水の量を著しく低減できる。したがって、使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法において、製造工程から回収される水溶液を再利用可能にでき、水溶液として使用される水の量を低減することが可能となる。
また、貯水槽24に貯留された混合液103における酸性水溶液(不活化水溶液)が有機酸水溶液(混合液105)の場合には、以下に示す回収方法により、有機酸水溶液中の不純物(排泄物など)を除去して、比較的純度の高い有機酸水溶液として回収できる。図3は、実施形態に係る有機酸水溶液を回収する方法の一例を示すフローチャートである。
有機酸水溶液を回収する方法は、回収装置25で実施される。その方法は、析出ステップS31、混合物収集ステップS32、有機酸生成ステップS33、有機酸水溶液取得ステップS34を備えている。析出ステップS31は、不活化水溶液に、2価以上の金属を含む金属塩、又は2価以上の金属を含む塩基を添加することにより、有機酸の非水溶性塩を析出させる。混合物収集ステップS32は、析出ステップを経た不活化水溶液から、有機酸の非水溶性塩と、排泄物に由来する固形排泄物との混合物を収集する。有機酸生成ステップS33は、混合物に、遊離の有機酸と、非水溶性塩とを生成しうる酸、及び水を添加し、有機酸と、非水溶性塩及び固形排泄物とを含む水溶液を形成する。有機酸水溶液取得ステップS34は、上記水溶液から、非水溶性塩及び固形排泄物を除去し、有機酸を含む有機酸水溶液を得る。
析出ステップS31では、貯水槽24に貯留された排泄物及び有機酸を含む、高吸水性ポリマー用の不活化水溶液(例示:有機酸水溶液)に、2価以上の金属を含む金属塩、又は2価以上の金属を含む塩基(以下、「非水溶性塩生成用塩」ともいう)を添加することにより、(i)有機酸の非水溶性塩と、排泄物、すなわち(ii)固形排泄物及び(iii)液状排泄物と、(iv)水溶液塩とを含む不活化水溶液を得る。上記非水溶性塩生成用塩基を構成する2価以上の金属としては、例えば、Mg,Ca,Ba,Fe,Ni,Cu,Zn及びAl、並びにそれらの任意の組み合わせからなる群が挙げられる。上記非水溶性塩生成用塩基としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化銅、水酸化亜鉛等が挙げられる。上記非水溶性塩生成用塩基は、有機酸に対して、好ましくは0.8~3.0倍当量となるような量で添加される。(i)有機酸の非水溶性塩を形成する観点からである。析出ステップS31では、(i)有機酸の非水溶性塩を形成し、当該塩が結晶化し、そして沈降する。その際に、不活化水溶液中に分散された(ii)固形排泄物のうち、微細なものが、(i)有機酸の非水溶性塩の表面に付着し、(i)有機酸の非水溶性塩の結晶に取り込まれて凝集する。従って、混合物収集ステップS32において、微細な(ii)固形排泄物が、固形物[(i)有機酸の非水溶性塩及び(ii)固形排泄物]として収集され、液状物[(iii)液状排泄物及び(iv)水溶性塩]に含まれにくくなる。その結果、液状物中の浮遊物質(SS)の濃度が低くなり、液状物と固形物とを分離する固液分離の際にフィルター等の目詰まりがし難くなり、そして液状物を微生物処理する際に、汚泥の発生量が低減される。
混合物収集ステップS32では、上記の析出ステップS1を経た不活化水溶液を、固形物[(i)有機酸の非水溶性塩及び(ii)固形排泄物]と、液状物[(iii)液状排泄物及び(iv)水溶性塩]とに分離する。
有機酸生成ステップS33では、上記混合物(固形物)に、遊離の有機酸と非水溶性塩とを生成し得る酸(以下、「遊離有機酸生成酸」ともいう)及び水を添加することで、(v)有機酸と、(vi)非水溶性塩と、(ii)固形排泄物とを含む水溶液を形成する。遊離有機酸生成酸としては、有機酸の酸解離常数(pKa,水中)よりも小さい酸解離常数(pKa,水中)を有する酸が好ましく、有機酸又は無機酸であることができ、そして無機酸であることが好ましい。上記無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、ヨウ素酸及び臭素酸等が挙げられる。遊離有機酸生成酸は、有機酸に対して、好ましくは0.8~2.0倍当量となるような量で添加される。(i)有機酸の非水溶性塩を、遊離状態における(v)有機酸にする観点からである。ここで使用される水は、例えば、混合液104から分離された洗浄水の分量に相当する分の溶液の一部又は全部や、その水溶液を第1分離工程S13で分離された他の資材用の洗浄水として再使用した後にろ過したものなどを使用し得る。
有機酸水溶液取得ステップS34では、上記水溶液から、固形物、すなわち、(vi)非水溶性塩及び(ii)固形排泄物を除去し、液状物、すなわち、(v)有機酸を含む(vii)有機酸水溶液を得る。その後、(vii)有機酸水溶液として、分離工程S10において再利用してもよいし、(vii)有機酸水溶液から(v)有機酸を抽出して、(v)有機酸の形で分離工程S10において再利用してもよい。後者の場合、有機酸が抽出された後の水溶液は排出される。
本発明の吸収性物品は、上述した各実施形態に制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組合せや変更等が可能である。
S10 分離工程
S22 第2酸化剤処理工程(低粘度化工程)
S24 第2再供給工程

Claims (7)

  1. 高吸水性ポリマー、パルプ繊維及び排泄物を含む使用済みの吸収性物品からリサイクルパルプ繊維を製造する方法であって、
    前記高吸水性ポリマーを不活化可能な不活化水溶液と、前記使用済みの吸収性物品と、が混合された混合液から、前記排泄物を含む前記不活化水溶液と、前記パルプ繊維と、を、それぞれ分離する分離工程と、
    前記排泄物を分解可能な第1の酸化剤と、分離された前記不活化水溶液と、を混合し、前記不活化水溶液に含まれる前記排泄物を分解して、前記不活化水溶液の粘度を低下させる低粘度化工程と、
    前記排泄物が分解され形成された分解物を含む前記不活化水溶液を前記分離工程へ戻す再供給工程と、
    を備える、
    方法。
  2. 前記高吸水性ポリマーを分解可能な第2の酸化剤を含む酸化剤水溶液と、前記分離工程で分離された前記パルプ繊維と、を混合し、前記パルプ繊維に含まれる前記高吸水性ポリマーを分解して、前記酸化剤水溶液に可溶化する可溶化工程と、
    前記高吸水性ポリマーが分解され形成された他の分解物を含む前記酸化剤水溶液と、前記パルプ繊維と、を分離する他の分離工程と、
    前記他の分解物を含む前記酸化剤水溶液を前記可溶化工程へ戻す他の再供給工程と、
    を更に備える、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記酸化剤は、オゾン、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸の塩類、及び、過酢酸の少なくとも一つを含む、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記不活化水溶液は不活化剤として有機酸を含む、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記有機酸は、クエン酸を含む、
    請求項4に記載の方法。
  6. 前記低粘度化工程の後、前記再供給工程の前に、前記高吸水性ポリマー及び前記排泄物が分解され形成された分解物を含む前記不活化水溶液におけるpHを調整する調整工程を更に備える、
    請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記分離工程、前記低粘度化工程、前記再供給工程、前記可溶化工程、前記他の分離工程、及び前記他の再供給工程で使用される水のうち排出される水の質量は、前記分離工程に供給される前記使用済みの吸収性物品の質量の1.2~2倍である、
    請求項2に記載の方法。
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