JP3597316B2 - 製本装置の表紙位置決め装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製本装置の表紙位置決め装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
図５は一例の製本装置の概略の構成を示す図、図６は図５の製本装置の製本処理工程（動作）を説明する説明図で、図５及び図６を参照して簡単に説明すると、製本装置１はクランプ部２、ミーリング部３、糊付け部４、ニッピング部５が設けられ、可動クランプ板７と固定クランプ板８を備えるクランパー６が各部を順に移動するように構成されている。
【０００３】
クランプ部２は、例えば、印刷機や複写機等から送られた葉紙１５を頁順に積み重ね、一冊分積み重ねた枚葉紙（以下、「本身」という。）１６をクランパー６の可動クランプ板７と固定クランプ板８の間に、本身１６の背面１８をレベル板９側にして挿入し、挿入された本身１６を可動クランプ板７の固定クランプ板８側へ移動させて本身１６をクランパー６に挟持させる部（本身１６の製本処理開始工程）である。
【０００４】
ミーリング部３は、クランプ部２でクランパー６に挟持された本身１６の背面１８をフライス盤１０により面一に揃える部（本身１６のミーリング処理工程）である。糊付け部４は、ミーリング部３で面一に揃えられた本身１６の背面１８に糊付け機１１により糊付けする部（本身１６の糊付け処理工程）である。ミーリング部３及び糊付け部４での作業は、本身１６をクランパー６に挟持させたままでクランパー６の移動とともに行なわれる。
【０００５】
ニッピング部５は、予め表紙ストッカー（あるいは給紙台）の表紙１７の１枚が一対のニップ板（締め板）１２、１３上に運ばれて、所定の位置に位置決めされてあり、表紙１７の一対のニップ板１２、１３の間に位置する上部にクランパー６に挟持された背面１８に糊付けされた本身１６を位置させ、一対のニップ板１２、１３及び底板１４を上昇させて本身１６の背面１８に表紙１７を貼着し、ほぼ同時に一対のニップ板１２、１３を移動して本身１６の背面１８側の縁辺部近傍を両側から締め付けて表紙１７を折り込み、表紙１７を本身１６に沿わせる表紙付けする部（表紙付け処理工程）である。
【０００６】
ところで、ニッピング部５における表紙１７の位置決めは、図２に示されるような、表面にゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動可能にされた位置決めガイド２２ａ、２２ｂが設けられた表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂが、一対のニップ板１２、１３の上方に設置されていて、この位置決めガイド２２ａ、２２ｂ間に表紙を載置することにより行なわれている。
【０００７】
すなわち、表紙１７の本身１６の背面１８に位置する部分が一対のニップ板１２、１３間の底板１４に対向する位置に位置するようにガイド２２ａ、２２ｂをゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動させて固定し、その固定された位置決めガイド２２ａ、２２ｂ間に表紙を搬入するようにされている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、表紙には背文字等がある場合がある。この場合、天地方向（ニップ板１２、１３の長手方向）の表紙の位置ずれは目立ちにくいためその方向に対する位置決めは容易であるが、幅方向（ニップ板１２、１３の長手方向と直交する方向）の位置ずれは、本身１６の厚みが薄くなるにつれ位置ずれは目立つようになり、本身１６の厚みが薄くなるにつれ位置決め精度を高める必要がある。
【０００９】
しかし、上記のようにガイド２２ａ、２２ｂをゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動させて設定する位置決めでは、位置ずれが生じている場合、各ガイド２２ａ、２２ｂのそれぞれの設定を変更することになり、そのため、位置決めに長い時間を要し作業手間のかかるものとなっている。
【００１０】
本発明は、このような実状に鑑みなされたもので、表紙の幅方向の位置決め作業を容易にし、製本調整時間を短縮することのできる表紙位置決め装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、本身の背面に表紙を貼着する底板と、前記底板の両側に位置し、表紙を貼着した本身の背面側の縁辺部近傍を両側から締め付ける一対のニップ板と、前記一対のニップ板の各ニップ板の上方に配置され表面に本身の背面に貼着する表紙の位置を決める位置決めガイドを設けた一対の表紙載置テーブルとを備え、本身の背面に貼着する表紙を前記一対の表紙載置テーブルで位置決めしてなる製本装置の表紙位置決め装置において、前記一対の表紙載置テーブルの双方が同方行に同量微小移動する微小移動調節機構を設けたことを特徴とする製本装置の表紙位置決め装置とすることにより達成される。
【００１２】
また、本発明の目的は、本身の背面に表紙を貼着する底板と、前記底板の両側に位置し、表紙を貼着した本身の背面側の縁辺部近傍を両側から締め付ける一対のニップ板と、前記一対のニップ板の各ニップ板の上方に配置され表面に本身の背面に貼着する表紙の位置を決める位置決めガイドを設けた一対の表紙載置テーブルとを備え、本身の背面に貼着する表紙を前記一対の表紙載置テーブルで位置決めしてなる製本装置の表紙位置決め装置において、前記一対の表紙載置テーブルの各表紙載置テーブルに対向してカム軸を設置し、また、前記各表紙載置テーブルの裏面に前記カム軸のカムに当接する部材を設け、前記カムに前記部材を当接し、前記カム軸の回転操作により前記一対の表紙載置テーブルの双方を同方行に同量微小移動可能にしてなることを特徴とする表紙位置決め装置とすることにより達成される。
【００１３】
本発明の特徴によれば、本身に貼着する表紙の幅方向の位置決めは、予め表紙載置テーブル上の位置決めガイドによって行い、表紙の幅方向の微小の位置ずれに対して、位置決めガイドによって設定された状態のまま微小移動調節機構の操作によって一対の表紙載置テーブルの位置を調節することに行うことができる。したがって、精度の高い位置決めを簡単な操作により行うことができ、製本調整時間を短縮することができる。
【００１４】
また、微小移動調節をカムにより行うと、表紙載置テーブルの移動量がカム形状に依存するすることから、カムの回転角に比して移動量を小さく設定することができ、表紙載置テーブルの微小移動調節がより容易となる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る製本装置の表紙位置決め装置について、図１ないし図４を参照して説明する。図１は本発明に係る製本装置の表紙位置決め装置の微小移動調節機構の構成を示す斜視図、図２は図１の微小移動調節機構を備える表紙位置決め装置の外観斜視図、図３及び図４は動作説明図である。なお、全図を通じ同一部分及び共通する部分には同一の符号を付している。
【００１６】
図１において、一点鎖線で描かれた符号２１ａ及び２１ｂは一対の表紙載置テーブルであり、図２に示し前述したように、表面にゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動可能にされた位置決めガイド２２ａ、２２ｂが設けられ、一対のニップ板１２、１３及び底板１４を間にしてその両側で一対のニップ板１２、１３の上方に設置されている。２６ａ、２６ｂは一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂの裏面に取り付けられた連結板である。
【００１７】
２７はガイド軸、２８ａ、２８ｂはガイド軸２７に嵌合しガイド軸２７に沿って移動可能にされたブラケットで、ブラケット２８ａ、２８ｂには貫通孔２９ａ、２９ｂが形成されている。３０ａ、３０ｂはカム軸、３１ａ、３１ｂはカム軸３０ａ、３０ｂに取り付けられたカム、３２ａ、３２ｂはカム軸３０ａ、３０ｂの一端に取り付けられたプーリ、３３はハンドル、３４はベルト、３５はカム軸３０ａ、３０ｂを回転可能に保持する保持体である。
【００１８】
一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂは、各表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂの裏面の両側に互いに対向して連結板２６ａ、２６ｂが取り付けられ、各連結板２６ａ、２６ｂを近傍位置に設置されたガイド軸２７に移動可能に嵌合されたブラケット２８ａ、２８ｂにそれぞれ連結されて移動可能に支持されている。表紙載置テーブル２１ｂに連結されているブラケット２８ｂの貫通孔２９ｂは互いに対向していて、カム３１ｂが貫通孔２９ｂの縁に当接するようにしてカム軸３０ｂが貫通し、カム軸３０ｂの一端に取り付けられているプーリ３２ｂにベルト３４がかけられている。
【００１９】
表紙載置テーブル２１ａに連結されているブラケット２８ａも同様に貫通孔２９ａは互いに対向していて、カム３１ａが貫通孔２９ａの縁に当接するようにしてカム軸３０ａが貫通し、カム軸３０ａの一端にハンドル３３が取り付けられ、他端に取り付けられているプーリ３２ａにベルト３４がかけられている。すなわち、ベルト３４は、表紙載置テーブル２１ｂ側のカム軸３０ｂの一端に取り付けられているプーリ３２ｂと表紙載置テーブル２１ａ側のカム軸３０ａの一端に取り付けられているプーリ３２ａとに掛け渡されている。ブラケット２８ａ、２８ｂはカムに当接する部材を兼ねている。
【００２０】
このように構成された微小移動調節機構は、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂにまたがって載置された表紙の位置ずれを修正するするとき、ハンドル３３を必要量回転し、カム軸３０ａを回転しカム３１ａに当接しているブラケット２８ａをカム形状に従い移動し、ブラケット２８ａに連結された表紙載置テーブル２１ａを移動する。
【００２１】
同時にカム軸３０ａの回転はベルト３４によつてカム軸３０ｂに伝達され、カム軸３０ｂを回転しカム３１ｂに当接しているブラケット２８ｂをカム形状に従い移動し、ブラケット２８ａに連結された表紙載置テーブル２１ｂを移動する。この場合カム３１ａとカム３１ｂとは同形同大に形成され、各カムの同一位置に対応する位置が各ブラケットに当接するようにされていて、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂは同一方向に同量移動する。
【００２２】
以上のように構成された製本装置の表紙位置決め装置では、まず、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂ上の位置決めガイド２２ａ、２２ｂを、表紙の本身の背面に位置する部分が一対のニップ板１２、１３間の底板１４に対向する位置に位置するようにゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動させて固定する。
【００２３】
位置決めガイド２２ａ、２２ｂが固定された状態で、位置決めガイド２２ａ、２２ｂ間に表紙を載置し、図３に示すように、背面１８に糊付けされた本身１６を挟持したクランパー６を一対のニップ板１２、１３の間に位置する上部に位置させ、図４に示すように、図示しない持ち上げ手段によって一対のニップ板１２、１３、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂ及び底板１４を上昇させて本身１６の背面１８に表紙１７を貼着し、ほぼ同時に一対のニップ板１２、１３を移動して本身１６の背面１８側の縁辺部近傍を両側から締め付けて表紙１７を折り込み、一対のニップ板１２、１３及び底板１４をもとの位置に復帰させて表紙付けを完了する。
【００２４】
表紙付けを完了した本身１６の表紙１７の取付け位置を確認し、表紙１７が正常な位置に取り付けられていれば、以後の表紙付け処理を続行する。表紙１７の位置が幅方向にずれていることが確認されると、ハンドル３３を回転操作し、表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂを共に移動させてずれ分を修正する。
【００２５】
一旦、表紙付けを行ない表紙の取付け位置を確認するのは、表紙を一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂにまたがって載置された状態で、本身の背面に対して正確に表紙の本身の背面に位置する部分が位置しているかが確認できない場合で、前記状態で確認できる場合には、その時点でハンドル３３を回転操作してずれ分を修正する。
【００２６】
なお、図１に示した微小移動調節機構は、一対の表紙載置テーブルそれぞれに対応してカムを取り付けたカム軸を配置し、各表紙載置テーブルを各自に配置されたカム軸のカムに当接させて、一対の表紙載置テーブルの双方を同方行に同量微小移動するように構成されているが、このような構成に限らず、例えばラックアンドピニオンやねじ棒等であっても良い。
【００２７】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、表紙の位置ずれに対する修正は位置決めガイドによって設定された状態のまま微小移動調節機構の操作によって一対の表紙載置テーブルの位置を調節するので、精度の高い位置決めを簡単な操作により行うことができ、製本調整時間を短縮することができ、特に少部数の製本効率を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る製本装置の表紙位置決め装置の微小移動調節機構の構成を示す斜視図である。
【図２】図１の微小移動調節機構を備える製本装置の表紙位置決め装置の外観斜視図である。
【図３】図２の製本装置の表紙位置決め装置の動作説明図である。
【図４】図２の製本装置の表紙位置決め装置の動作説明図である。
【図５】一例の製本装置の概略構成図である。
【図６】図７の製本装置の製本処理工程（動作）を説明する説明図である。
【符号の説明】
１ 製本装置
５ ニッピング部
６ クランパー
１２、１３ ニップ板
１４ 底板
１６ 本身（枚葉紙）
１７ 表紙
２１ａ、２１ｂ 表紙載置テーブル
２２ａ、２２ｂ 位置決めガイド
２６ａ、２６ｂ
２７ ガイド軸
２８ａ、２８ｂ ブラケット（カム当接部材）
２９ａ、２９ｂ 貫通孔（カム当接部）
３０ａ、３０ｂ カム軸
３１ａ、３１ｂ カム
３２ａ、３２ｂ プーリ
３３ ハンドル
３４ ベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、製本装置の表紙位置決め装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
図５は一例の製本装置の概略の構成を示す図、図６は図５の製本装置の製本処理工程（動作）を説明する説明図で、図５及び図６を参照して簡単に説明すると、製本装置１はクランプ部２、ミーリング部３、糊付け部４、ニッピング部５が設けられ、可動クランプ板７と固定クランプ板８を備えるクランパー６が各部を順に移動するように構成されている。
【０００３】
クランプ部２は、例えば、印刷機や複写機等から送られた葉紙１５を頁順に積み重ね、一冊分積み重ねた枚葉紙（以下、「本身」という。）１６をクランパー６の可動クランプ板７と固定クランプ板８の間に、本身１６の背面１８をレベル板９側にして挿入し、挿入された本身１６を可動クランプ板７の固定クランプ板８側へ移動させて本身１６をクランパー６に挟持させる部（本身１６の製本処理開始工程）である。
【０００４】
ミーリング部３は、クランプ部２でクランパー６に挟持された本身１６の背面１８をフライス盤１０により面一に揃える部（本身１６のミーリング処理工程）である。糊付け部４は、ミーリング部３で面一に揃えられた本身１６の背面１８に糊付け機１１により糊付けする部（本身１６の糊付け処理工程）である。ミーリング部３及び糊付け部４での作業は、本身１６をクランパー６に挟持させたままでクランパー６の移動とともに行なわれる。
【０００５】
ニッピング部５は、予め表紙ストッカー（あるいは給紙台）の表紙１７の１枚が一対のニップ板（締め板）１２、１３上に運ばれて、所定の位置に位置決めされてあり、表紙１７の一対のニップ板１２、１３の間に位置する上部にクランパー６に挟持された背面１８に糊付けされた本身１６を位置させ、一対のニップ板１２、１３及び底板１４を上昇させて本身１６の背面１８に表紙１７を貼着し、ほぼ同時に一対のニップ板１２、１３を移動して本身１６の背面１８側の縁辺部近傍を両側から締め付けて表紙１７を折り込み、表紙１７を本身１６に沿わせる表紙付けする部（表紙付け処理工程）である。
【０００６】
ところで、ニッピング部５における表紙１７の位置決めは、図２に示されるような、表面にゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動可能にされた位置決めガイド２２ａ、２２ｂが設けられた表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂが、一対のニップ板１２、１３の上方に設置されていて、この位置決めガイド２２ａ、２２ｂ間に表紙を載置することにより行なわれている。
【０００７】
すなわち、表紙１７の本身１６の背面１８に位置する部分が一対のニップ板１２、１３間の底板１４に対向する位置に位置するようにガイド２２ａ、２２ｂをゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動させて固定し、その固定された位置決めガイド２２ａ、２２ｂ間に表紙を搬入するようにされている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、表紙には背文字等がある場合がある。この場合、天地方向（ニップ板１２、１３の長手方向）の表紙の位置ずれは目立ちにくいためその方向に対する位置決めは容易であるが、幅方向（ニップ板１２、１３の長手方向と直交する方向）の位置ずれは、本身１６の厚みが薄くなるにつれ位置ずれは目立つようになり、本身１６の厚みが薄くなるにつれ位置決め精度を高める必要がある。
【０００９】
しかし、上記のようにガイド２２ａ、２２ｂをゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動させて設定する位置決めでは、位置ずれが生じている場合、各ガイド２２ａ、２２ｂのそれぞれの設定を変更することになり、そのため、位置決めに長い時間を要し作業手間のかかるものとなっている。
【００１０】
本発明は、このような実状に鑑みなされたもので、表紙の幅方向の位置決め作業を容易にし、製本調整時間を短縮することのできる表紙位置決め装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、本身の背面に表紙を貼着する底板と、前記底板の両側に位置し、表紙を貼着した本身の背面側の縁辺部近傍を両側から締め付ける一対のニップ板と、前記一対のニップ板の各ニップ板の上方に配置され表面に本身の背面に貼着する表紙の位置を決める位置決めガイドを設けた一対の表紙載置テーブルとを備え、本身の背面に貼着する表紙を前記一対の表紙載置テーブルで位置決めしてなる製本装置の表紙位置決め装置において、前記一対の表紙載置テーブルの双方が同方行に同量微小移動する微小移動調節機構を設けたことを特徴とする製本装置の表紙位置決め装置とすることにより達成される。
【００１２】
また、本発明の目的は、本身の背面に表紙を貼着する底板と、前記底板の両側に位置し、表紙を貼着した本身の背面側の縁辺部近傍を両側から締め付ける一対のニップ板と、前記一対のニップ板の各ニップ板の上方に配置され表面に本身の背面に貼着する表紙の位置を決める位置決めガイドを設けた一対の表紙載置テーブルとを備え、本身の背面に貼着する表紙を前記一対の表紙載置テーブルで位置決めしてなる製本装置の表紙位置決め装置において、前記一対の表紙載置テーブルの各表紙載置テーブルに対向してカム軸を設置し、また、前記各表紙載置テーブルの裏面に前記カム軸のカムに当接する部材を設け、前記カムに前記部材を当接し、前記カム軸の回転操作により前記一対の表紙載置テーブルの双方を同方行に同量微小移動可能にしてなることを特徴とする表紙位置決め装置とすることにより達成される。
【００１３】
本発明の特徴によれば、本身に貼着する表紙の幅方向の位置決めは、予め表紙載置テーブル上の位置決めガイドによって行い、表紙の幅方向の微小の位置ずれに対して、位置決めガイドによって設定された状態のまま微小移動調節機構の操作によって一対の表紙載置テーブルの位置を調節することに行うことができる。したがって、精度の高い位置決めを簡単な操作により行うことができ、製本調整時間を短縮することができる。
【００１４】
また、微小移動調節をカムにより行うと、表紙載置テーブルの移動量がカム形状に依存するすることから、カムの回転角に比して移動量を小さく設定することができ、表紙載置テーブルの微小移動調節がより容易となる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る製本装置の表紙位置決め装置について、図１ないし図４を参照して説明する。図１は本発明に係る製本装置の表紙位置決め装置の微小移動調節機構の構成を示す斜視図、図２は図１の微小移動調節機構を備える表紙位置決め装置の外観斜視図、図３及び図４は動作説明図である。なお、全図を通じ同一部分及び共通する部分には同一の符号を付している。
【００１６】
図１において、一点鎖線で描かれた符号２１ａ及び２１ｂは一対の表紙載置テーブルであり、図２に示し前述したように、表面にゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動可能にされた位置決めガイド２２ａ、２２ｂが設けられ、一対のニップ板１２、１３及び底板１４を間にしてその両側で一対のニップ板１２、１３の上方に設置されている。２６ａ、２６ｂは一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂの裏面に取り付けられた連結板である。
【００１７】
２７はガイド軸、２８ａ、２８ｂはガイド軸２７に嵌合しガイド軸２７に沿って移動可能にされたブラケットで、ブラケット２８ａ、２８ｂには貫通孔２９ａ、２９ｂが形成されている。３０ａ、３０ｂはカム軸、３１ａ、３１ｂはカム軸３０ａ、３０ｂに取り付けられたカム、３２ａ、３２ｂはカム軸３０ａ、３０ｂの一端に取り付けられたプーリ、３３はハンドル、３４はベルト、３５はカム軸３０ａ、３０ｂを回転可能に保持する保持体である。
【００１８】
一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂは、各表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂの裏面の両側に互いに対向して連結板２６ａ、２６ｂが取り付けられ、各連結板２６ａ、２６ｂを近傍位置に設置されたガイド軸２７に移動可能に嵌合されたブラケット２８ａ、２８ｂにそれぞれ連結されて移動可能に支持されている。表紙載置テーブル２１ｂに連結されているブラケット２８ｂの貫通孔２９ｂは互いに対向していて、カム３１ｂが貫通孔２９ｂの縁に当接するようにしてカム軸３０ｂが貫通し、カム軸３０ｂの一端に取り付けられているプーリ３２ｂにベルト３４がかけられている。
【００１９】
表紙載置テーブル２１ａに連結されているブラケット２８ａも同様に貫通孔２９ａは互いに対向していて、カム３１ａが貫通孔２９ａの縁に当接するようにしてカム軸３０ａが貫通し、カム軸３０ａの一端にハンドル３３が取り付けられ、他端に取り付けられているプーリ３２ａにベルト３４がかけられている。すなわち、ベルト３４は、表紙載置テーブル２１ｂ側のカム軸３０ｂの一端に取り付けられているプーリ３２ｂと表紙載置テーブル２１ａ側のカム軸３０ａの一端に取り付けられているプーリ３２ａとに掛け渡されている。ブラケット２８ａ、２８ｂはカムに当接する部材を兼ねている。
【００２０】
このように構成された微小移動調節機構は、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂにまたがって載置された表紙の位置ずれを修正するするとき、ハンドル３３を必要量回転し、カム軸３０ａを回転しカム３１ａに当接しているブラケット２８ａをカム形状に従い移動し、ブラケット２８ａに連結された表紙載置テーブル２１ａを移動する。
【００２１】
同時にカム軸３０ａの回転はベルト３４によつてカム軸３０ｂに伝達され、カム軸３０ｂを回転しカム３１ｂに当接しているブラケット２８ｂをカム形状に従い移動し、ブラケット２８ａに連結された表紙載置テーブル２１ｂを移動する。この場合カム３１ａとカム３１ｂとは同形同大に形成され、各カムの同一位置に対応する位置が各ブラケットに当接するようにされていて、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂは同一方向に同量移動する。
【００２２】
以上のように構成された製本装置の表紙位置決め装置では、まず、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂ上の位置決めガイド２２ａ、２２ｂを、表紙の本身の背面に位置する部分が一対のニップ板１２、１３間の底板１４に対向する位置に位置するようにゲイジ２３ａ、２３ｂに沿って移動させて固定する。
【００２３】
位置決めガイド２２ａ、２２ｂが固定された状態で、位置決めガイド２２ａ、２２ｂ間に表紙を載置し、図３に示すように、背面１８に糊付けされた本身１６を挟持したクランパー６を一対のニップ板１２、１３の間に位置する上部に位置させ、図４に示すように、図示しない持ち上げ手段によって一対のニップ板１２、１３、一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂ及び底板１４を上昇させて本身１６の背面１８に表紙１７を貼着し、ほぼ同時に一対のニップ板１２、１３を移動して本身１６の背面１８側の縁辺部近傍を両側から締め付けて表紙１７を折り込み、一対のニップ板１２、１３及び底板１４をもとの位置に復帰させて表紙付けを完了する。
【００２４】
表紙付けを完了した本身１６の表紙１７の取付け位置を確認し、表紙１７が正常な位置に取り付けられていれば、以後の表紙付け処理を続行する。表紙１７の位置が幅方向にずれていることが確認されると、ハンドル３３を回転操作し、表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂを共に移動させてずれ分を修正する。
【００２５】
一旦、表紙付けを行ない表紙の取付け位置を確認するのは、表紙を一対の表紙載置テーブル２１ａ、２１ｂにまたがって載置された状態で、本身の背面に対して正確に表紙の本身の背面に位置する部分が位置しているかが確認できない場合で、前記状態で確認できる場合には、その時点でハンドル３３を回転操作してずれ分を修正する。
【００２６】
なお、図１に示した微小移動調節機構は、一対の表紙載置テーブルそれぞれに対応してカムを取り付けたカム軸を配置し、各表紙載置テーブルを各自に配置されたカム軸のカムに当接させて、一対の表紙載置テーブルの双方を同方行に同量微小移動するように構成されているが、このような構成に限らず、例えばラックアンドピニオンやねじ棒等であっても良い。
【００２７】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、表紙の位置ずれに対する修正は位置決めガイドによって設定された状態のまま微小移動調節機構の操作によって一対の表紙載置テーブルの位置を調節するので、精度の高い位置決めを簡単な操作により行うことができ、製本調整時間を短縮することができ、特に少部数の製本効率を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る製本装置の表紙位置決め装置の微小移動調節機構の構成を示す斜視図である。
【図２】図１の微小移動調節機構を備える製本装置の表紙位置決め装置の外観斜視図である。
【図３】図２の製本装置の表紙位置決め装置の動作説明図である。
【図４】図２の製本装置の表紙位置決め装置の動作説明図である。
【図５】一例の製本装置の概略構成図である。
【図６】図７の製本装置の製本処理工程（動作）を説明する説明図である。
【符号の説明】
１ 製本装置
５ ニッピング部
６ クランパー
１２、１３ ニップ板
１４ 底板
１６ 本身（枚葉紙）
１７ 表紙
２１ａ、２１ｂ 表紙載置テーブル
２２ａ、２２ｂ 位置決めガイド
２６ａ、２６ｂ
２７ ガイド軸
２８ａ、２８ｂ ブラケット（カム当接部材）
２９ａ、２９ｂ 貫通孔（カム当接部）
３０ａ、３０ｂ カム軸
３１ａ、３１ｂ カム
３２ａ、３２ｂ プーリ
３３ ハンドル
３４ ベルト
Claims (2)
- 本身の背面に表紙を貼着する底板と、前記底板の両側に位置し、表紙を貼着した本身の背面側の縁辺部近傍を両側から締め付ける一対のニップ板と、前記一対のニップ板の各ニップ板の上方に配置され表面に本身の背面に貼着する表紙の位置を決める位置決めガイドを設けた一対の表紙載置テーブルとを備え、本身の背面に貼着する表紙を前記一対の表紙載置テーブルで位置決めしてなる製本装置の表紙位置決め装置において、前記一対の表紙載置テーブルの双方が同方行に同量微小移動する微小移動調節機構を設けたことを特徴とする製本装置の表紙位置決め装置。
- 本身の背面に表紙を貼着する底板と、前記底板の両側に位置し、表紙を貼着した本身の背面側の縁辺部近傍を両側から締め付ける一対のニップ板と、前記一対のニップ板の各ニップ板の上方に配置され表面に本身の背面に貼着する表紙の位置を決める位置決めガイドを設けた一対の表紙載置テーブルとを備え、本身の背面に貼着する表紙を前記一対の表紙載置テーブルで位置決めしてなる製本装置の表紙位置決め装置において、前記一対の表紙載置テーブルの各表紙載置テーブルに対向してカム軸を設置し、また、前記各表紙載置テーブルの裏面に前記カム軸のカムに当接する部材を設け、前記カムに前記部材を当接し、前記カム軸の回転操作により前記一対の表紙載置テーブルの双方を同方行に同量微小移動可能にしてなることを特徴とする表紙位置決め装置。
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| JP20406096A JP3597316B2 (ja) | 1996-06-29 | 1996-06-29 | 製本装置の表紙位置決め装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP20406096A JP3597316B2 (ja) | 1996-06-29 | 1996-06-29 | 製本装置の表紙位置決め装置 |
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