JP3596277B2 - 車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮天然ガスを搭載エンジンの燃料とする車両の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
搭載エンジンにガス燃料を使用する従来の車両は、実開平7−23623号に示されているように、ブラケットやボルト等で燃料ボンベを車体枠に吊り下げることにより、燃料ボンベを車体の床下に配置させているが、この場合には、ただでさえ狭い床下の所要空間が床下配置の燃料ボンベによって大幅に狭められる不具合があり、また、車両への乗降性を高めるために車両の低床化を推進する上で大きな障害となる問題点があった。
【0003】
このため、燃料ボンベを車体のルーフ上に配置することも考えられるが、ガス燃料が圧縮天然ガスの場合、ガスボンベに付設された元弁に内蔵の過流防止弁がガス流路の破損時等に緊急閉止すると、その後、この過流防止弁を再開させるには元弁を直接操作する必要があり、燃料ボンベが車体のルーフ上に配置されていれば、元弁の上記操作が大層面倒であるばかりでなく、元弁の保守点検作業が非常に困難であってその整備性に問題があり、また、キースイッチによりオンオフされる主止弁が元弁と一体的にガスボンベに付設された電気式元弁の場合も、燃料ボンベが車体のルーフ上に配置されていれば、上記機械式元弁の場合と同様に保守点検作業が非常に困難であって、その整備性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、圧縮天然ガスを搭載エンジンの燃料とする車両において、ガスボンベのバルブ手段に対する操作及び保守点検作業が容易となるようにしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかる車両は、搭載エンジンの燃料である圧縮天然ガスを貯蔵しルーフ上に配置されたガスボンベと、上記ルーフ上に配置されて上記ガスボンベの内部及び上記エンジン間に介装されたバルブ手段と、上記バルブ手段に近接して上記ルーフに室内側から開閉可能に設けられたリッドと、上記ルーフ上で上記ガスボンベ、上記バルブ手段及び上記リッドを上方から覆うカバー部材とを有している。
【0006】
すなわち、搭載エンジン用燃料の圧縮天然ガスを貯蔵するガスボンベが車両のルーフ上に配置されているため、従来のようにガスボンベによって車体床下の空間が狭められたり、車両低床化の推進が阻害されるおそれは全くないばかりでなく、ルーフ上のガスボンベ及びバルブ手段と、バルブ手段に近接してルーフに設けられたリッドとがカバー部材により上方から覆われているので、必要に応じてリッドを室内側から開くことにより、降雨の有無に関係なくバルブ手段の操作及び保守点検作業を室内側から常時容易に行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施形態例について説明する。
バス1は後方にエンジン2を搭載する一方、エンジン2の燃料である圧縮天然ガスを貯蔵する複数のガスボンベ3は、バス1のルーフ4上に取り付けられた図示しないブラケットにクランプやバンド等で適宜固定されることによって、ルーフ4上でバス1の前後方向に配置されている。
【0008】
また、ルーフ4には、ガスボンベ3の後端に付設された過流防止弁内蔵の元弁5に近接して、室内側から開閉可能なリッド6が設けられていると共に、ガスボンベ3、元弁5、及び、リッド6を上方から全体的に覆うカバー部材7が設けられている。
なお、ガスボンベ3の前後及び側部にそれぞれ付設された安全弁8は、所定温度以上及び所定ガス圧以上で開放されるものであり、図示しない側部安全弁はとくに熱応答性を向上させることができる。
【0009】
従って、ガスボンベ3がルーフ4上に配置されているため、バス1がガスボンベ3を搭載していても、バス1の車体床下の空間が狭められることはないので、その床下を有効に活用させることができ、また、バス1の低床化を図って、バス1の乗降性を容易に高めさせることが可能となる。
【0010】
さらに、ルーフ4に設けられたリッド6を図1の2点鎖線で示すように室内側から開くことにより、ガスボンベ3の後端に付設された元弁5を室内側から容易に操作できるので、元弁5に内蔵された過流防止弁がガス燃料流路の破損時等に緊急閉止した後、この過流防止弁を再開させるために元弁5を一旦閉じることはきわめて簡単であり、かつ、ガスボンベ3内の圧縮天然ガスをエンジン2の燃料として使用するため元弁5を再開させることも同様に簡単であると共に、元弁5の保守点検作業を必要に応じて室内側から容易に行うことが可能であって、元弁5の整備性を高めることによりその機能を良好に確保することができる。
【0011】
しかも、ルーフ4上のガスボンベ3、元弁5、及び、リッド6がカバー部材7によって上方から全体的に覆われていて、これらに雨滴が直接降りかかるようなことは確実に防止できるので、降雨時にリッド6を開いても車室内へ雨滴が侵入することはなく、従って、元弁5の上記操作や保守点検作業は降雨の有無に関係なく常時容易に行うことができて、実用上大層便利である。
【0012】
他方、ルーフ4上にガスボンベ3が配置されていても、ガスボンベ3はカバー部材7によって完全に覆われているので、バス1の外観がとくに損なわれることを防止できると同時に、バス1の走行時における空気抵抗の増加を容易に抑制して、エンジン2の燃費を確実に低下させうる利点がある。
【0013】
なお、上記実施形態例はガスボンベに機械式元弁が付設されたものであるが、上記機械式元弁を、主止弁が元弁と一体的にガスボンベに付設される電気式元弁に変更しても、上記実施形態例の場合と同等の作用効果を奏することができるのはいうまでもない。
【0014】
【発明の効果】
本発明にかかる車両にあっては、搭載エンジン用燃料の圧縮天然ガスを貯蔵するガスボンベが車両のルーフ上に配置され、そのガスボンベ及びバルブ手段と、バルブ手段に近接してルーフに設けられたリッドとがカバー部材により上方から覆われているので、必要に応じてリッドを室内側から開くことにより、降雨の有無に関係なくバルブ手段の操作及び保守点検作業を室内側から常時容易に行って、バルブ手段の整備性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における要部の概略縦断面図。
【図2】上記実施形態例の正面図。
【符号の説明】
1 バス
3 ガスボンベ
4 ルーフ
5 元弁
6 リッド
7 カバー部材
Claims (1)
- 搭載エンジンの燃料である圧縮天然ガスを貯蔵しルーフ上に配置されたガスボンベと、上記ルーフ上に配置されて上記ガスボンベの内部及び上記エンジン間に介装されたバルブ手段と、上記バルブ手段に近接して上記ルーフに室内側から開閉可能に設けられたリッドと、上記ルーフ上で上記ガスボンベ、上記バルブ手段及び上記リッドを上方から覆うカバー部材とを有する車両。
Priority Applications (1)
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JP6428998A JP3596277B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6428998A JP3596277B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11245672A JPH11245672A (ja) | 1999-09-14 |
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Family Applications (1)
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JP6428998A Expired - Fee Related JP3596277B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 車両 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-02-27 JP JP6428998A patent/JP3596277B2/ja not_active Expired - Fee Related
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