JP3595586B2 - 不飽和単量体および高屈折率樹脂材料 - Google Patents
不飽和単量体および高屈折率樹脂材料 Download PDFInfo
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Description
〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】
本発明は、熱および(または)活性エネルギー線の作用により硬化する不飽和単量体、およびそれを重合硬化させてなる樹脂材料に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、レンズ、プリズム、ミラーおよび光ディスク等の光学部品の製造に適した注型重合用組成物を与える不飽和単量体および樹脂材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、無機ガラスに代わる物質としてプラスチックレンズ用樹脂が種々研究され、例えば、メチルメタクリレートやジエチレングリコールビスアリルカーボネートを主成分とする単量体を重合させた樹脂材料が、レンズ等の光学部品として広く使用されている。この樹脂は、耐衝撃性および透明性に優れ、かつ光分散特性が良好であるなどの長所を有しているが、屈折率が1.50とガラスに比べて低いためレンズが肉厚になって、軽量化が充分ではないようである。
【0003】
一方、種々のジアクリレートまたはジメタクリレートは、容易にラジカル重合して透明性に優れたレンズ用樹脂を与えることが知られている。例えば、臭素含有ビスフェノールA骨格を有するジ(メタ)アクリレート(特開昭59−184210号および特開昭59−193915号各公報)、イオウ含有芳香族骨格を有するジ(メタ)アクリレート(特開昭60−26010号および特開昭62−195357号各公報)などから得られるレンズ用樹脂は、高屈折率でかつ高アッベ数のバランスに優れた光学特性を示すことが知られている。
【0004】
しかしながら、本発明者らが知る限りでは、これらの化合物は、ラジカル重合することにより高度の架橋構造体を形成して、耐熱性および研磨性に優れた特性を示すものとなる反面、硬化物が脆くて耐衝撃性が充分でないという問題点がある。これらの点を改良する手法として、臭素含有ビスフェノールA誘導体をウレタン(メタ)アクリレート化させる方法が特開昭60−51706号公報に示されているが、生成樹脂組成物が臭素原子を含有しているため、比重が大きくなり、耐候性が悪化することが避けられないようである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述したプラスチックレンズ用樹脂などの従来技術の問題点を改良したものであって、高屈折率、低分散、低比重でかつ耐衝撃性に優れた樹脂材料、例えば光学部品、の製造に適した不飽和単量体およびそれを重合硬化させてなる当該樹脂材料を提供しようとするものである。
〔発明の概要〕
【0006】
【課題を解決するための手段】
<要旨>
本発明による不飽和単量体は、下記の式〔I〕で示されるものである。
【0007】
【化3】
(式中、R1は、水素またはCH3であり、R2は、炭素数2〜4の炭化水素基または炭素数2〜4のエーテル結合を有する炭化水素基であり、R3は、炭素数3〜20の炭化水素基である。)
また、本発明による樹脂材料は、上記の式〔I〕で示される不飽和単量体それ自身またはそれと共重合可能な共単量体との混合物を、熱および(または)活性エネルギー線の作用により重合硬化させてなるものであること、を特徴とするものである。
<効果>
本発明によれば、高屈折率、低分散、低比重でかつ耐衝撃性に優れた、樹脂材料、例えば光学部品、の製造用として有用な、不飽和単量体およびその重合生成物である樹脂材料を得ることができる。
〔発明の具体的説明〕
〔不飽和単量体〕
<定 義>
本発明による不飽和単量体は、下記の式〔I〕で示される。
【0008】
【化4】
(式中、R1は、水素またはCH3であり、R2は、炭素数2〜4の炭化水素基または炭素数2〜4のエーテル結合を有する炭化水素基であり、R3は、炭素数3〜20の炭化水素基である)
R1は、水素またはCH3である。本発明では水素が好ましい。
【0009】
R2は、炭素数2〜4の炭化水素基または炭素数2〜4のエーテル結合を有する炭化水素基である。R2は、直鎖状のものであってもよく、また分岐鎖を有するものでもよい。また、飽和のものであっても不飽和のものであってもよい。R2として好ましいものとしては、例えば(イ)直鎖状の飽和炭化水素基、すなわち、−C2H4−、−C3H6−および−C4H8−、(ロ)エーテル結合を有する同様の炭化水素基、すなわち、−CH2−O−CH2−、−CH2−O−C2H4−、−CH2−O−C3H6−および−C2H4−O−C2H4−、がある。特に好ましいのは、−C2H4−である。
【0010】
R3は、炭素数3〜20の炭化水素基である。R3は、直鎖状のもの、分岐鎖を有するもの、飽和のものあるいは不飽和のものであってもよい。また、R3中に炭素環を有するものであってもよい。R3として好ましいものは、(イ)脂肪族炭化水素基、特に炭素数が3〜6のアルキル、(ロ)芳香族化合物、例えば(i)アリール、特にフェニルおよびナフチル、(ii)アラルキル、特にベンジル、および(ハ)脂環式化合物、特に炭素数が6のもの、例えばシクロヘキシル、等である。
【0011】
R1およびR2ならびにR3は、その定義上可能な全ての組合わせが可能であって、従って本発明による式〔I〕で示される不飽和単量体は、上記R1〜R3の可能な全ての組合わせによって示される化合物を包含する。また、フェニル基上の結合位置は、オルト、メタおよびパラの位置(ウレタン結合へと続くメチレンチオエーテル基の結合位置との関連においてのそれであることはいうまでもない)であってもよい。
【0012】
また、本発明による不飽和単量体は、上記式〔I〕で示されるものである限り、このアルケニル基の種類および(または)その結合位置に関して、異なった化合物の混合物であってもよい。
【0013】
下記は、本発明による不飽和単量体の特に好ましい具体例を示すものである。
【0014】
【化5】
このような上記の式〔I〕で示される不飽和単量体の代表例(R1:水素、R2:メチレン、R3:フェニル)についてのNMRおよびIR測定結果は、図1および図2に示される通りである。
<不飽和単量体の製造>
本発明によるウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体(式〔I〕)は、結合および(または)置換基の形成に関して合目的的な任意の方法によって製造することができる。
【0015】
すなわち、本発明による不飽和単量体は、上記式〔I〕で示される化合物の特定構造のものが単品として、あるいは2種以上の構造のものが混合物として得られるのであれば、任意の方法で製造することができる。経済性や操作性が優れ、製品品質が高く安定であるところから工業的実施上好ましい製造法としては、例えば下記のような(イ)アルコール化合物とイソシアネート化合物とを反応させることからなる方法、および(ロ)ウレタン結合を有するチオール化合物とハロメチルスチレン誘導体とを反応させることからなる方法がある。
【0016】
(イ) 製造法(その1)
本発明によるウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体の製造法(第一の製造法)は、下記の一般式〔II〕で示されるアルコール化合物と下記の一般式〔IV〕で示されるイソシアネート化合物とを反応させることからなる。
【0017】
【化6】
OCN−R3 〔IV〕
(R1、R2およびR3の定義は、前記の通り)
このアルコール化合物〔II〕は、下記の式〔III 〕で示されるハロスチレン誘導体と下式〔V〕で示されるω‐メルカプトアルカノール化合物(「アルカノール」がその「アルカン」部分にエーテル酸素原子を含んでいてもよいことはR2の定義から明らかである。また、R2が分岐鎖であってもよいことはR2の定義から明らかであり、従って、メルカプト基が末端に位置していることを示す「ω‐」もそのようなR2の定義の下で理解するものとする)とをアルカリの存在下に脱ハロゲン化水素反応を行うことにより合成することが可能であり、また、それが好ましい方法である。
【0018】
【化7】
HS−R2−OH 〔V〕
(R1およびR2の定義は、前記の通り、XはClまたはBr。)
従って、この第一の製造法による式〔I〕で示されるウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体の製造法の好ましい実施態様は、式〔III 〕で示されるハロメチルスチレン誘導体と式〔V〕で示されるω‐メルカプトアルカノール化合物とを反応させて式〔II〕で示されるアルコール化合物を生成させ、次いでこのアルコール化合物と式〔IV〕で示されるイソシアネート化合物とを反応させることからなる。
【0019】
このようなところから、この第一の製造法をこの好ましい実施態様に則して説明すれば下記の通りである。
【0020】
一方の反応体であるハロメチルスチレン誘導体と他方の反応体であるω‐メルカプトアルカノールとの反応は、脱ハロゲン化水素反応であるから、反応生成物としてのアルコール化合物(式〔II〕)は使用したハロメチルスチレン誘導体に主として対応するω‐(アルケニルベンジルチオ)アルカノールである。
【0021】
このハロメチルスチレン誘導体は式〔III 〕で定義されたものであるが、この定義がR1および当該アルケニル基の置換位置に関して複数の化合物を包含していることに相当して、本発明はこの定義内の複数の化合物の混合物を出発反応体として使用する場合を包含するものである。従って、本発明は、たとえばp‐ハロメチルスチレンとm‐ハロメチルスチレンとの混合物を使用してω‐メルカプトアルカノールとの反応を行わせることができて、その場合の生成物はp‐,m‐異性体混合物である。
【0022】
このようにして得られた式〔II〕のアルコール化合物は、上記の脱ハロゲン化水素反応生成物から、溶媒抽出および(または)結晶化、その他の手段によって単離することができる。
【0023】
このようにしてあるいは他の製造法によって得られたアルコール化合物〔II〕(希望するならば、上記の脱ハロゲン化水素反応生成物としての溶液ないし分散液のままの姿で、あるいは副生ハロゲン化ナトリウム(アルカリがナトリウム基塩基の場合)を除去する等の処理をした後の姿で、あってもよい)を式〔IV〕のイソシアネート化合物と反応させることによって、式〔I〕の化合物を製造することができる。
【0024】
式〔III 〕で示されるハロメチルスチレン誘導体のうちで好ましいものの具体例としては、p‐クロルメチルスチレン、p‐ブロモメチルスチレン、m,p‐クロルメチルスチレン、m‐ブロモメチルスチレン、p‐クロロメチレン‐α‐メチルスチレン、などがあげられる。
【0025】
一方、式〔V〕で示されるω‐メルカプトアルカノール化合物の具体例としては、2‐メルカプトエタノール、3‐メルカプトプロパノール、2‐ヒドロキシエチル‐2′‐メルカプトエチル‐エーテル、などがあげられる。
【0026】
式〔III 〕のハロメチルスチレン誘導体とω‐メルカプトアルカノール化合物〔V〕との反応は、脱ハロゲン化水素を伴なうものであるところから、この反応も、脱ハロゲン化反応に慣用されるところに従って、脱ハロゲン化剤ないしアルカリの存在下に行なうことがふつうであり、また好ましいことでもある。
【0027】
脱ハロゲン化水素反応に使用されるアルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物または炭酸塩、好ましくは、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび炭酸カリウム等が用いられる。
【0028】
この反応は、溶剤中で行なうことが好ましく、両反応体の少なくとも一方が可溶である溶剤、特にアルコール、水‐アルコール混合系、ケトン系の溶剤の使用が好ましい。
【0029】
この脱ハロゲン化水素反応は、上記のハロメチルスチレン誘導体〔III 〕とω‐メルカプトアルカノール化合物〔V〕とを化学量論的に等量またはその前後で反応させて行なうのが好ましく、より好ましくはω‐メルカプトアルカノール化合物を1.1から1.2当量となるように多少過剰にするのが好ましい。反応は、0℃〜60℃、特に10℃〜30℃、が好ましい。この場合の反応温度が高すぎると、生成物の着色を引き起こすことがある。
【0030】
得られたアルコール化合物〔II〕の具体例としては次のものがあげられる。
【0031】
【化8】
アルコール化合物〔II〕とイソシアネート化合物〔IV〕との反応は、公知の技術を用いて行うことができる。すなわち、必要に応じてジブチルチンジラウレート等の金属化合物または3級アミンや3級ホスフィン等のルイス塩基を触媒として加え、室温もしくは加熱下において攪拌することにより式〔I〕の不飽和単量体を合成することができる。
【0032】
式〔I〕で示される不飽和単量体を製造するにあたっては、アルコール化合物〔II〕とイソシアネート化合物〔IV〕とをアルコール化合物の−OH基とイソシアネート化合物の−NCO基との比が1:1またはその前後になるように用いるのがふつうである。
【0033】
用いる触媒の量は、アルコール化合物〔II〕とイソシアネート化合物〔IV〕の合計100重量部に対して、0.01〜1.0重量部であり、好ましくは0.05〜0.2重量部、である。
【0034】
この反応は、好ましくは40℃程度の加熱下で、不活性ガス雰囲気あるいは乾燥空気下で行うのがよい。
【0035】
使用されるイソシアネート化合物〔IV〕の好ましい具体例としては、不飽和単量体中のR3として好ましい炭化水素基を有するもの、すなわち、たとえばシクロヘキシルイソシアネート、n‐プロピルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート、ベンジルイソシアネート等がある。これらは混合して用いることができる。
【0036】
(ロ) 製造法(その2)
また、本発明によるウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体〔I〕は、下記の式〔VI〕で示されるウレタン結合を有するチオール化合物と式〔III 〕で示されるハロメチルスチレン誘導体とを反応させることからなる。
【0037】
【化9】
(R1、R2、R3およびXの定義は、前記の通り)
上記のチオール化合物〔VI〕は、式〔IV〕のイソシアネート化合物と前記の式〔V〕のω‐メルカプトアルカノール化合物とを反応させることによって合成することが可能であり、それが好ましい方法である。
【0038】
すなわち、例えば必要に応じてジブチルチンジラウレート等の金属化合物または3級アミンや3級ホスフィン等のルイス塩基を触媒として加え、室温もしくは加熱下において両反応を攪拌することにより上記のウレタン化合物を合成することができる。
【0039】
式〔VI〕で示されるウレタン基含有チオール化合物を製造するにあたっては、ω‐メルカプトアルカノール化合物〔V〕とイソシアネート化合物〔IV〕とを、ω‐メルカプトアルカノール化合物〔V〕の−OH基とイソシアネート化合物の−NCO基との比が化学量論的に等量またはその前後になるように用いるのがふつうである。
【0040】
用いる触媒の量は、ω‐メルカプトアルカノール化合物〔V〕とイソシアネート化合物〔IV〕の合計量100重量部に対して、0.01〜1.0重量部、好ましくは0.05〜0.2重量部、である。
【0041】
この反応は、好ましくは40℃程度の加熱下不活性ガス雰囲気あるいは乾燥空気下で行うのがよい。反応体の少なくとも一方が溶解する溶剤ないし分散剤の存在下に反応を行なってもよい。
【0042】
使用するイソシアネート化合物〔IV〕およびω‐メルカプトアルカノール化合物〔V〕の具体例は、第一の方法について前記したものと同じである。
【0043】
反応生成物からの目的生成物〔VI〕の回収は、合目的的な任意の方法によって行うことができる。具体的には、例えば蒸留、結晶化、その他がある。
【0044】
このようにして、式〔VI〕のウレタン基含有チオール化合物の具体例としては次のものがあげられる。
【0045】
【化10】
ω‐メルカプトアルカノール化合物とイソシアネート化合物との反応混合物のままのあるいはそこから回収したものとしてのウレタン基含有チオール化合物〔VI〕と式〔III 〕で示されるハロメチルスチレン誘導体との反応は、アルカリの存在下、合目的的な任意の方法で脱ハロゲン化水素反応を行うことにより合成することができる。
【0046】
式〔III 〕で示されるハロメチルスチレン誘導体のうちで特に好ましいものの具体例は、第一の製造法において前記したものと同じである。
【0047】
脱ハロゲン化反応に使用されるアルカリおよび溶剤の具体例も、第一の製造法について前記したものと同じである。
【0048】
反応は、上記のスチレン誘導体〔III 〕とチオール化合物〔VI〕を化学量論的に等量またはその前後で反応させて行なうのが好ましく、より好ましくはチオール化合物が1.1から1.2当量となるように多少過剰にするのが好ましい。反応温度は、0℃〜60℃で行うのが良く、特に10℃〜30℃が好ましい。この場合の反応温度が高すぎると、生成物の着色を引き起こすことがある。
〔不飽和単量体の用途(その1)〕
本発明での不飽和単量体は、エチレン性不飽和結合を1分子中に1個有する。従って、この化合物は、それ自身であるいはそれと共重合可能なエチレン性不飽和単量体と共重合して、重合体を生成する。
【0049】
そして、式〔I〕の不飽和単量体は、その単独重合体または共重合体として、従来の光学用樹脂に認められた問題点を解決した高屈折率樹脂を与えることは前記したところである。
【0050】
式〔I〕で示される本発明での不飽和単量体の重合は、エチレン性不飽和単量体の重合に慣用されるところと本質的に変らない態様で実施することができる。
【0051】
そのような慣用されている態様は周知であるが、本発明単量体に則しての説明は共重合に関して後記したところを参照されたい。
〔不飽和単量体の用途(その2)〕
本発明での不飽和単量体はそれを重合させて高屈折率樹脂を製造するのに有用であること、ならびにその場合に共単量体と共重合させることが好ましいことは、前記したところである。
【0052】
従って、本発明での不飽和単量体の好ましい態様は、この単量体を成分(A)とし、共単量体を成分(B)とする重合用組成物である(なお、成分(B)を必須成分としない「成分(A)を含んでなる重合用組成物」も本発明での不飽和単量体の一つの実施態様であることは前記したところから明らかである)。
【0053】
本発明の好ましい実施態様の一つによる樹脂材料は、重合用組成物が下記の成分(A)および成分(B)を含んでなるものである。
成分(A):式〔I〕で示されるウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体。
成分(B):1分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する化合物。
【0054】
ここで、「含んでなる」ということは、挙示の成分、すなわち成分(A)および成分(B)、のみからなる場合の外に、挙示の成分に加えて、本発明の趣旨を損なわない限り、他の重合性成分および(または)補助成分(詳細後記)を含んでよいことを意味する。
【0055】
本発明による重合用組成物の重合硬化には、熱による重合、活性エネルギー線による重合、および、これらを併用する方法が採用される。
【0056】
熱による重合の場合は、熱重合開始剤を、活性エネルギー線、例えば紫外線、の場合は、光(紫外線)重合開始剤を使用することが好ましい。
【0057】
また、これらの重合開始剤のほかにラジカル発生剤を併用することができ、このラジカル発生剤は、上記の重合開始剤と重複することがあり得る。また、重合用開始剤は、それが酸化剤の場合にはそれと還元剤とを組み合わせて、いわゆるレドックス系をなす場合を含むものである。
【0058】
さらに具体的には、熱重合の場合は、重合用組成物に熱重合開始剤、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ラウロイルパーオキサイド、t‐ブチルパーオキシ(2‐エチルヘキサノエート)、t‐ブチルパーオキシイソブチレート、アゾイソブチロニトリル等、好ましくは、ラウロイルパーオキサイド、t‐ブチルパーオキシ(2‐エチルヘキサノエート)、t‐ブチルパーオキシイソブチレート等を、添加溶解し、温度20℃〜150℃の範囲で、1〜30時間重合硬化反応させることが好ましい。反応雰囲気は、大気中あるいは不活性ガス中の何れでも良い。
【0059】
また、紫外線重合の場合は、重合用組成物に光重合開始剤、たとえば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等、好ましくはベンゾフェノンベンゾインイソプロピルエーテル、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等を添加溶解し、大気中あるいは不活性ガス中で紫外線を照射して重合硬化反応させる。そのときの紫外線の照射光量は、組成物および光重合開始剤の種類によって適宜選択されるが、一般に0.01〜300J/cm2 が好ましい。光源は、ケミカルランプ、キセノンランプ、低圧(または高圧)水銀ランプ、メタルハライドランプ等が使用される。紫外線以外の活性エネルギー線、たとえば電子線、などは、光重合開始剤なしでも重合可能である。
【0060】
光重合開始剤および熱重合開始剤の使用量は、組成物の総重量に対して0.01〜5重量%程度、好ましくは0.03〜2重量%、の範囲である。その使用量が少なすぎると硬化が不充分となるし、多すぎると生成樹脂が黄変しやすいし且つ重合制御が困難となる。
【0061】
本発明による重合用組成物においては、補助剤として、ラジカル重合促進剤、重合調節剤、紫外線吸収剤、離型剤、酸化防止剤、その他の添加剤を配合することができる。これらの添加剤は、公知の市販品を使用することができるが、特に酸化防止剤としてはリン系の酸化防止剤が好ましい。
【0062】
本発明による高屈折率樹脂材料は、基本的には、式〔I〕のウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体によってもたらされるが、その単独重合体よりもそれ(成分(A))とエチレン性不飽和結合を少なくとも2つ有する化合物(成分(B))との共重合体による方が好ましいことは前記したところである(後者の場合は、成分(A)が一般式〔I〕で示されるウレタン結合およびチオエーテル結合を有する不飽和単量体であることはいうまでもない)
成分(A)の使用量は、本発明の趣旨を損なわない限り任意であるが、成分(A)中の一般式〔I〕で示される不飽和単量体の含量が樹脂組成物(成分(A)+成分(B)100重量部)に対して好ましくは5〜90重量部になるような量である。耐衝撃性の向上にはこの含量が少なすぎると効果がなく、また多すぎると材料強度、耐熱性が低下する傾向がある。この観点からより、不飽和単量体を好ましくは10〜80重量部用いるのがよい。
【0063】
成分(B)は、1分子内に少なくとも2つのエチレン性不飽和結合を有する化合物である。このようなエチレン性不飽和化合物としては、一般的なラジカル重合性モノマーを使用することができる。
【0064】
そのようなモノマーはラジカル重合において周知であって、本発明においても合目的的な任意のものを選択して使用することができる。
【0065】
ジビニルベンゼン等のスチレン誘導体のような汎用のものの外に、高屈折率樹脂を製造するのに特に有用な共単量体の例を挙げれば、下記のものがある。
(1) 式〔VII 〕で示されるチオエーテル結合含有モノマー
【0066】
【化11】
(式中、Aは、水素またはCH3であり、φはフェニレン基であり、Bはエーテル結合、フェニレン基またはシクロヘキシレン基を含んでもよい、炭素数2〜4(この炭素数はフェニレン基およびシクロヘキシレン基のそれを含まない)の2価の基である)
具体的にはたとえば、
【0067】
【化12】
および(2)ジ(メタ)アクリレート化合物、具体的には、ビスフェノール化合物(たとえば、ビスフェノールA)またはそのエチレンオキシド付加物(たとえば、エチレンオキシド各1モル付加物)の(メタ)アクリレート、たとえば2,2‐ビス(4‐(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、そのハロゲン誘導体、2,2‐ビス(4‐(2‐(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)プロパン、およびキシリレンチオグリコールないしビスメルカプトメチルベンゼンまたはそのエチレンオキシド付加物(たとえば、エチレンオキシド各1モル付加物)の(メタ)アクリレート、具体的には、p‐ビス(β‐(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン、m‐ビス(β‐(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン等がある。ここで、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」および「メタクリレート」の両者を意味するものであり、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」および「メタクロイル」の両者を意味するものである。
〔重合生成物/高屈折率樹脂材料〕
式〔I〕で示される不飽和単量体を単量体の少なくとも一成分とする重合用組成物の重合生成物は、式〔I〕の不飽和単量体がウレタン結合およびチオエーテル結合を有するものであることに主として相当して、屈折率の大きい樹脂材料である。
【0068】
この樹脂は、また、低分散および低比重であり、耐衝撃性にも優れている。
【0069】
すなわち、本発明により得られる高屈折率樹脂材料は、1.55以上の高い屈折率と30以上の高いアッベ数を有し、且つ比重が1.35以下と低く、耐衝撃性においても後記試験方法によれば破損の発生が認められない優れた光学材料である。
【0070】
このような物性値、特に光学的物性値、から、本発明による高屈折率樹脂材料は、レンズ、プリズム、その他の光学素子用材料として有用である。
【0071】
このような光学素子は、その輪郭に対応するキャビティーを持つモールドによって直接所望形状のものを製造するか、一旦塊状のものを製造してからそれを所望形状に切出すか、の方法によって製作することができる。
【0072】
【実施例】
以下の実施例および比較例は、本発明を更に詳述するためのものである。これらの例において「部」は、重量部を意味する。また、これらの例における樹脂の諸物性は、下記の試験法より測定したものである。
▲1▼外観
外観は、目視によって、試験片の透明性、表面状態を評価した。
▲2▼屈折率・アッベ数
屈折率およびアッベ数は、アッベの屈折計にて測定した(測定温度25℃)。
▲3▼耐衝撃性
耐衝撃性は、厚さ2mmの平板の試験片にFDA規格に基づき、剛球(重さ16.3g、直径15.9mm)を127cmの高さより落下させることにより評価した。破損の発生が無かったものを○、破損した場合を×とした。
▲4▼比重
比重は、比重計により測定した。
<実施例1>
2‐メルカプトエタノール93.7g(1.2mol)および水酸化ナトリウム49.0g(1.1mol)をメタノール100mlに溶解させ、これにp‐クロルメチルスチレン152.6g(1mol)を反応液の温度を20℃に保ちながら、滴下した。反応後、反応物をトルエンにて抽出し、水酸化ナトリウム水溶液および水で洗浄し、重合禁止剤としてメトキシハイドロキノン200mgを加えたのちトルエンを留去し、ヘキサン中で結晶化させて、198gの4‐(2‐ヒドロキシエチルチオメチル)スチレンを得た(収率97%)。
【0073】
得られた4‐(2‐ヒドロキシエチルチオメチル)スチレン48.6g(0.25mol)およびフェニルイソシアネート30g(0.25mol)を乾燥THFに溶解させ、窒素ガス雰囲気下40℃に加熱した。ジブチルチンジラウレート55mgを1時間かけて5回に分割添加した。雰囲気を乾燥空気とし45℃にて3時間攪拌した。ろ過にて不溶分を除き、ヘキサンにて再沈し生成物を濾別して、下記構造式で示される化合物(1)63g(0.2mol)を得た(収率81%)。
【0074】
化合物(1)はNMRおよびIRにてその構造を確認した。
【0075】
化合物のNMR測定結果は図1に、IR測定結果は図2に、示される通りである。また屈折率をはかったところ、1.60、アッベ数は35であった。
【0076】
【化13】
<実施例2>
実施例1と同様に2−メルカプトエタノールとp−クロルメチルスチレンから4−(2−ヒドロキシエチルチオメチル)スチレンを合成した。この4−(2−ヒドロキシエチルチオメチル)スチレン48.6g(0.25mol)およびシクロヘキシルイソシアネート31.3g(0.25mol)を乾燥したテトラヒドロフランに溶解し、その後実施例1と同様の操作にて、下記構造式で示される化合物(2)66g(0.21mol)を得た(収率84%)。このものの屈折率をはかったところ1.58、アッベ数は36であった。
【0077】
【化14】
<実施例3>
実施例1で得られた化合物(1)50部とp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン50部を混合攪拌し、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド0.1部およびt‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート(日本油脂社製・商品名「パーブチルO」)0.2部を添加し、脱泡した後、それを上面および下面がガラス板で構成され、側面がシリコンゴムで構成される厚さ2mmのモールド内に注入した。次に、このモールドを110℃の雰囲気中、モールドから40cm離れたところにある出力80W/cmの高圧水銀灯からの光をモールドの両ガラス面にガラスの両面より3分間照射した。
【0078】
得られた硬化物をモールドから脱型したのち、この硬化物の物性の測定をした。結果は、表1に示される通りである。
<実施例4>
実施例1で得られた化合物(1)20部とp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン80部を混合攪拌し、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド0.1部およびt‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート(日本油脂社製・商品名「パーブチルO」)0.2部を添加し、脱泡した後、それを上面および下面がガラス板で構成され側面がシリコンゴムで構成される厚さ2mmのモールド内に注入した。次に、このモールド110℃の雰囲気中、モールドから40cm離れたところにある出力80W/cmの高圧水銀灯からの光をモールドの両ガラス面に3分間照射した。
【0079】
得られた硬化物をモールドから脱型したのち、物性の測定をした。得られた結果は表1に示される通りである。
<実施例5>
実施例2で得られた化合物(2)20部とp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン80部を混合攪拌し、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド0.1部およびt‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート(日本油脂社製・商品名「パーブチルO」)0.2部を添加し、脱泡した後、それを上面および下面がガラス板で構成され、側面がシリコンゴムで構成される厚さ2mmのモールド内に注入した。次に、このモールドを110℃の雰囲気中、モールドから40cm離れたところにある出力80W/cmの高圧水銀灯からの光をモールドの両ガラス面にガラスの両面より3分間照射した。
【0080】
得られた硬化物をモールドから脱型したのち、この硬化物の物性の測定をした。結果は、表1に示される通りである。
<比較例1>
p‐ビス(β‐メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン100部に2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド0.1部およびt‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート(日本油脂社製・商品名「パーブチルO」)0.2部を添加し、脱泡した後、それを上面および下面がガラス板で構成され、側面がシリコンゴムで構成される厚さ2mmのモールド内に注入した。次に、このモールドを110℃の雰囲気中、モールドから40cm離れたところにある出力80W/cmの高圧水銀灯からの光をモールドの両ガラス面に3分間照射した。
【0081】
得られた硬化物をモールドから脱型したのち、この硬化物の物性の測定をした。得られた結果は、表1に示される通りである。
【0082】
【表1】
【0083】
【発明の効果】
本発明による不飽和単量体および樹脂材料は、光学部品などの製造に適しており、高屈折率、低分散、低比重でかつ耐衝撃性に優れ、従来のプラスチックレンズ用樹脂などに見られた問題点が解決されたものであることは、「発明の概要」の項において前記したところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得た不飽和単量体のNMR測定図。
【図2】本発明の実施例1で得た不飽和単量体のIR測定図。
Claims (7)
- R3が、炭素数3〜6のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基である、請求項1に記載の不飽和単量体。
- 請求項1に記載の不飽和単量体を含んでなる重合用組成物を、熱および(または)活性エネルギー線の作用により重合硬化させてなるものであることを特徴とする、高屈折率樹脂材料。
- R3が、炭素数3〜6のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基である、請求項3に記載の樹脂材料。
- 重合用組成物が、下記の成分(A)および(B)を含んでなる、請求項3または4に記載の樹脂材料。
成分(A):請求項1に記載の不飽和単量体。
成分(B):1分子内に少なくとも2つのエチレン性不飽和結合を有する化合物。 - 成分(B)が、ビスフェノールAまたはキシリレンチオグリコールのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートである、請求項5に記載の樹脂材料。
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