JP3595541B2 - 脱硝装置のnh3注入量制御方法及び制御装置 - Google Patents

脱硝装置のnh3注入量制御方法及び制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中のNOを除去するための脱硝装置、特に、脱硝装置入口でのNO流量に対する脱硝装置へのNH注入量のモル比と脱硝装置出口でのNO濃度との相関関係が上記モル比と上記NO濃度とをXY座標とする平面上で下に凸のV字型曲線となる脱硝装置におけるNH注入量の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力プラント等の燃焼設備(ガスタービン等)の排気路には、排ガス中のNOを除去するための脱硝装置が設置されている。脱硝装置は、触媒(脱硝触媒及びNH分解触媒などで構成される)上でNOにNHを反応させることで、NHとともにNOを酸素、水及び窒素に分解することで排ガス中のNO濃度を低減させている。脱硝装置におけるNOの除去効率(脱硝効率)はNHの注入量によって左右されるため、脱硝装置を運転する上でNHの注入量の制御は重要である。
【0003】
従来の脱硝装置におけるNH注入量の制御方法としては、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを組み合わせた方法が一般的である。フィードフォワード制御では、目標とする脱硝効率(=脱硝装置出口での目標NO濃度/脱硝装置入口でのNO濃度)に応じて、予め入口NO流量に対するNH注入量のモル比(=NH注入量/NO流量)を設定しておき、このモル比と入口NO流量(=入口NO濃度×排ガス流量)との積により必要なNH注入量を求め、その信号を負荷変化信号などで補正することが行われている。また、フィードバック制御としては、脱硝装置出口での目標NO濃度と検出した実NO濃度との偏差に応じて、フィードフォワード制御で設定されるNH注入量を補正することが行われている。これらフィードフォワード制御及びフィードバック制御については、改良された様々な制御方法が提案されている(特開平8−168639号公報、特開平9−38458号公報、特開2001−198438号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、脱硝装置の性質によっては、脱硝装置入口でのNO流量に対するNH注入量のモル比と脱硝装置出口でのNO濃度との関係が、図6に実線で示すように下に凸のV字型の特性を示す場合がある。ここで極小値をとる点を極小点とよぶことにする。図6に示すようにNH/NOモル比がある程度大きくなるとNO濃度が逆に増加するのは、脱硝装置が主に下記の反応式(a)〜反応式(c)に示すNOの還元反応を担う脱硝触媒に加えて、主に反応式(d)〜反応式(e)に示すNHの分解反応を担うNH分解触媒により構成されているためである。
【0005】
NO+NO+2NH → 2N+3HO ・・・(a)
4NO+4NH+O → 4N+6HO ・・・(b)
6NO+8NH → 7N+12HO ・・・(c)
4NH+3O → 2N+6HO ・・・(d)
4NH+5O → 4NO+6HO ・・・(e)
このように脱硝装置のNH/NOモル比に対する出口NO濃度の特性がV字型特性となる場合、ある出口NO濃度の目標値SVに対応する特性曲線上の運転点は2点P1,P2存在し、目標値SVに対応するNH注入量の解は2つ存在することになる。一方、図6に二点鎖線で示すように、リークNH量(脱硝装置出口の残留NH量)はNH/NOモル比が大きくなるにつれて単調に増加する。したがって、同一の目標出口NO濃度SVとなる運転点P1,P2であっても、極小点P0に対し左側(NH/NOモル比が小側)の運転点P1で運転を行うほうが、無駄なNHの消費を抑えてランニングコストを低減し、かつ環境への負荷を小さくすることができる。つまり、このV字型特性を有する脱硝装置では、極小点P0に対して左側の領域にある運転点P1が、NH消費量を最小にして出口NO濃度を規定値に制御することができる最適運転点であるといえる。
【0006】
ところが、特性曲線がこのようなV字型となる場合には、入出力特性の傾きの符号が極小点P0で変わるため、従来のように単に目標NO濃度SVと実NO濃度との偏差に応じてフィードバック制御を行ったのでは、運転点が目標運転点P1から発散してしまい、制御不能に陥る可能性がある。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、1つの出力値に対して2つの入力値が存在しうるV型特性システムにおける安定したフィードバック制御技術を提供するとともに、このV型特性システムにおけるフィードバック制御技術を利用することによって、最小のNH注入量でNO濃度を目標濃度以下に抑制できるようにした脱硝装置におけるNH注入量の制御技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、まず、入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおけるフィードバック制御方法を提供する。
このフィードバック制御方法では、まず、システムの動作領域を、入力値極小点における入力値よりも小さい第1領域と、それ以外の第2領域とに分ける。極小点における出力値及び入力値については、実験や設計計算によって予め既知にしておく
【0008】
システムの運転点が第2領域にあるときには、入力値に対する仮想の出力値を第1領域での入力値に対する出力値の傾きと異符号の傾きで増減することなく単調に変化するような仮想の特性線に従って設定するものとする。
そして、仮想出力値を目標出力値に近づける方向に入力値を変化させる。このようなフィードバック制御方法によれば、極小点がなく単調に変化する仮想の特性線に従ってフィードバック制御を行うことになるので、運転点を所望の目標運転点付近に安定して収束させることができる。
【0009】
上記のフィードバック制御方法は、以下の構成の制御装置によって実施することができる。この制御装置は、入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムの制御装置であって、システムから出力値を検出する検出手段とシステムに入力値を入力する入力手段に加え、判定手段、仮想出力値設定手段、及びフィードバック制御手段を備えている。
【0010】
判定手段は、システムの運転点が、入力値極小点における入力値よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する機能を有している。仮想出力値設定手段は、第1領域での入力値に対する出力値の傾きと第2領域での入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に変化するような仮想の特性線に従って、入力値に対する仮想の出力値を設定する機能を有している。フィードバック制御手段は、仮想出力値を目標出力値に近づける方向に入力値を変化させる機能を有している。
【0011】
この制御装置によれば、検出手段、入力手段、判定手段、仮想出力値設定手段、及びフィードバック制御手段の協働による自動制御によって上記フィードバック制御方法の実施が可能である。なお、上記制御装置は、ハードであるコンピュータに、コンピュータを上記の検出手段、入力手段、判定手段、仮想出力値設定手段、及びフィードバック制御手段としての機能を持たせためのプログラムを読み込み実行させることで実現することができる。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録した形で提供することができる。
また、本発明は、入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極大点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおけるフィードバック制御方法も提供する。
【0012】
さらに、本発明は、脱硝装置入口でのNO流量に対する脱硝装置へのNH注入量のモル比と脱硝装置出口でのNO濃度との相関関係が、モル比とNO濃度とをXY座標とする平面上で下に凸のV字型の特性曲線を示す脱硝装置におけるNH注入量の制御方法として、上記のフィードバック制御方法を利用したNH注入量制御方法を提供する。
【0013】
このNH3注入量制御方法では、まず、モル比がNOX濃度が最小となる極小点のモル比よりも小さい第1領域とそれ以外の第2領域とに脱硝装置の動作領域を分ける。この場合も極小点のNOX濃度及びモル比ついては、実験や設計計算によって予め既知にしておく。
そして、上記第1領域から上記第2領域にかけてモル比の増大に対して増大することなく単調に減少するような仮想の特性線に従ってモル比に対する仮想のNOX濃度を設定する。
【0014】
そして、目標NO濃度と仮想NO濃度との偏差に応じて仮想NO濃度を目標NO濃度に近づける方向にNO流量に応じてNH注入量を調整するフィードバック制御を行う。このようなNH注入量制御方法によれば、極小点がなく単調に変化する仮想の特性線に従ってフィードバック制御を行うことができるので、運転点を所望の目標運転点付近に安定して収束させることができる。そして、このNH注入量制御方法では、極小点よりも小側の領域においてNO濃度が目標NO濃度となる運転点を目標運転点としているので、最小のNH注入量でNO濃度を所定の目標NO濃度以下に抑制することができる。したがって、NH消費量を抑えてランニングコストを低減することができるとともに、リークNH量を極微量に抑えることもできる。
【0015】
好ましくは、目標運転点の右側の領域において目標NO濃度から所定量マイナス側にオフセットした値に仮想NO濃度を設定する。目標NO濃度と仮想NO濃度との間には常に所定量の偏差が生じ、且つこの偏差はモル比の増加に対して非減少であるので、このような簡単な設定方法によっても、偏差に応じてNH注入量を調整して仮想NO濃度を目標NO濃度に近づける方向に制御することで、実のNO濃度を目標NO濃度付近に収束させることができる。
【0016】
より好ましくは、第1領域において目標NO濃度から所定量マイナス側にオフセットした値とNO濃度との何れか大きい方の値に仮想NO濃度を設定し、第2領域において目標NO濃度から所定量マイナス側にオフセットした値と目標NO濃度を軸とするNO濃度の反転値との何れか小さい方の値に仮想NO濃度を設定する。第2領域ではNO濃度はモル比が大きくなるにつれ増加するので、上記反転値は逆にモル比が大きくなるにつれ減少していく。したがって、このような設定方法によれば、モル比が比較的大きくなり目標NO濃度に対応するモル比から大きく外れたときには、上記反転値が仮想NO濃度となって目標NO濃度との偏差が拡大するので、偏差に応じて設定されるNH注入量の調整量も大きくすることができ、運転点を目標運転点付近に速やかに収束させることが可能になる。
【0017】
上記の何れの設定方法においても、より好ましくは、仮想NO濃度を目標NO濃度からマイナス側にオフセットする量(所定量)は、モル比の増大に応じて増大させるようにする。これにより、仮想NO濃度はモル比の増加に応じて単調減少するようになり、仮想NO濃度と目標NO濃度との偏差は偏差に応じて設定されるNH注入量の調整量もモル比に応じて増減することができ、運転点を目標運転点付近に速やかに収束させることが可能になる。
【0018】
また、目標NO濃度からマイナス側にオフセットする量(所定量)を可変調整できるようにしておくのも好ましい。この場合には、リークNH量が少なく、少なくともNO濃度を目標NO濃度以下に制御さえすればよい場合や、NH注入量の変動を小さくしたい場合には、上記の所定量をゼロに設定することで、これら要望を満たすことが可能になる。
【0019】
また、フィードバック制御のゲインをモル比の大きさに応じて変化させたり、脱硝装置に流入する排ガス温度に応じて変化させたりするのも好ましい。特性曲線の右側と左側とでは化学反応が異なるため時定数が大きく変化し、また、温度によって脱硝装置の反応速度も大きく異なるので、このようにモル比や排ガス温度に応じてフィードバック制御のゲインを変化させることで、運転点を目標運転点付近により速やかに収束させることが可能になる。
【0020】
さらに、極小点を脱硝装置に流入する排ガス温度に応じて変化させるのも好ましい。特性曲線は排ガス温度により変化し、それに応じて極小点に対応するNO濃度及びNH注入量も変化するので、このように排ガス温度に応じて極小点を変化させることで、最小のNH注入量でNO濃度を目標NO濃度以下に抑制するためのより正確なフィードバック制御が可能になる。
【0021】
上記のNH注入量制御方法は、以下の構成の制御装置によって実施することができる。この制御装置は、脱硝装置入口でのNO流量に対する脱硝装置へのNH注入量のモル比と脱硝装置出口でのNO濃度との相関関係が、モル比とNO濃度とをXY座標とする平面上で下に凸のV字型の特性曲線を示す脱硝装置のNH注入量制御装置であって、脱硝装置出口でのNO濃度を検出するNO濃度検出手段、脱硝装置出口での目標NO濃度を設定する目標NO濃度設定手段、脱硝装置入口でのNO流量を検出するNO流量検出手段、脱硝装置へのNH注入量を調整するNH注入量調整手段に加え、判定手段、仮想NO濃度設定手段、及びフィードバック制御手段を備えている。
【0022】
判定手段は、脱硝装置の運転点が、モル比がNOX濃度が最小となる極小点のモル比よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する機能を有している。仮想NOX濃度設定手段は、上記第1領域から上記第2領域にかけてモル比の増大に対して増大することなく単調に減少するような仮想の特性線に従ってモル比に対する仮想のNOX濃度を設定する機能を有している。フィードバック制御手段は、仮想NOX濃度を目標NOX濃度に近づける方向にNOX流量に応じてNH3注入量を調整する機能を有している。
【0023】
この制御装置によれば、NO濃度検出手段、目標NO濃度設定手段、NO流量検出手段、NH注入量調整手段、判定手段、仮想NO濃度設定手段、及びフィードバック制御手段の協働による自動制御によって上記NH注入量制御方法の実施が可能である。なお、上記制御装置は、ハードであるコンピュータに、コンピュータを上記のNO濃度検出手段、目標NO濃度設定手段、NO流量検出手段、NH注入量調整手段、判定手段、仮想NO濃度設定手段、及びフィードバック制御手段としての機能を持たせためのプログラムを読み込み実行させることで実現することができる。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録した形で提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる脱硝装置のNH注入量制御方法を説明するためのグラフである。図1に示すグラフは脱硝装置の静特性をあらわしており、横軸は脱硝装置入口でのNO流量に対する脱硝装置へのNH注入量のモル比(NH/NOモル比=K’)であり、縦軸は脱硝装置出口でのNO濃度である。本実施形態にかかる脱硝装置の静特性は、図中に実線で示すように下に凸のV字型の特性を示しており、NH/NOモル比がK、出口NO濃度がXの運転点が極小点となる。
【0025】
目標出口NO濃度をSVとするとき、出口NO濃度がSVとなる運転点は特性曲線上に2点ある。このうち、NH注入量を最小にすることができるのは、極小点の左側にある運転点であり、この運転点を目標運転点とする。以下、脱硝装置の運転点を目標運転点付近に収束させるための、NH注入量の制御方法について説明する。
【0026】
まず、脱硝装置の運転領域を、2つの領域(I)、(II)に分割する。そして、各領域(I)、(II)において、実際の出口NO濃度のプロセス値(実NO濃度)PVを、仮想のプロセス値(仮想NO濃度)PV’に変換する。各領域(I)、(II)の範囲と実NO濃度PVを仮想NO濃度PV’へ変換するための変換式はそれぞれ以下のようになる。
【0027】
領域(I):K’<K
PV’=max{SV−S(K’),PV} ・・・(1)
領域(II):K’≧K
PV’=min{SV−S(K’),SV−(PV−SV)}・・・(2)
上記の各領域(I)、(II)における変換式は、V字型に変化する特性曲線を単調に減少する曲線に仮想的に変換するための式である。領域(I)は図1に示すように極小点に対して左側の領域にあたり、この領域では実特性曲線は単調減少している。この領域(I)は本発明にかかる第1領域に該当する。
【0028】
領域(II)は本発明にかかる第2領域に該当する。領域(II)では、実特性曲線は極小点を超えると逆に単調に増加していく。したがって、理論的には単調増加に変わる極小点よりも右側の領域(II)のみ、実特性曲線を単調に減少する曲線に仮想的に変換すればよいとも考えられる。しかしながら、極小点の座標(K、X)は設計データや実機計測により求めることができるものの、あくまでもある運転条件下での参考値にすぎず、実際の極小点とはずれている可能性がある。このため、極小点を境にして特性曲線を変換しようとすると、予想極小点と実際の極小点との間にずれがあった場合、特に、実際の極小点が予想極小点よりも左側にあった場合には、変換後も一部単調増加の領域が残ってしまう。
【0029】
そこで、本実施形態では、図1中に破線で示すように、目標出口NO濃度SVに対して所定量S(K’)だけマイナス側にオフセットした線を引き、仮想NO濃度PV’をこのオフセット線上に位置させている{式(1),(2)参照}。なお、S(K’)はSVオフセット関数であり、NH/NOモル比K’の増加に対して単調増加な関数とする。つまり領域(I)では、実特性曲線とオフセット線とを比較し、いずれか大きい方の線上に仮想NO濃度PV’を位置させ{式(1)参照}、領域(II)では、実特性曲線を目標出口NO濃度SVを軸にして反転させた反転特性曲線(図1中に一点鎖線で示す線)とオフセット線とを比較し、何れか小さい方の線上に仮想NO濃度PV’を位置させている{式(2)参照}。このような方法で仮想NO濃度PV’を設定する場合には、極小点は少なくともSV>PVとなる範囲に存在していればよく、予想極小点と実極小点との間に誤差があったとしても仮想特性曲線の形状への影響はない。この結果、本実施形態で用いられる仮想特性曲線は、図1中に太実線で示す曲線となる。
【0030】
この仮想特性曲線をもちいてフィードバック制御を行うことにより、運転点が目標運転点の左側にある場合には、仮想NO濃度PV’が目標NO濃度SVよりも大きいのでNH注入量が増大調整される。これにより、運転点は実特性曲線に沿って右側に移動して実NO濃度PVが抑制される。運転点が目標運転点の右側にある場合には、仮想NO濃度PV’が目標NO濃度SVよりも小さいのでNH注入量が減少調整される。これにより、運転点は実特性曲線に沿って左側に移動してNH注入量が抑制される。特に、運転点が目標運転点から右側に大きくずれた場合には、K’の増大に対して減少する反転特性曲線上に仮想NO濃度PV’が位置するようになるため、目標NO濃度SVと仮想NO濃度PV’との偏差は拡大する。このため、偏差に応じて設定されるNH注入量の減少調整量は大きくなり、運転点を目標運転点付近に速やかに収束させることができる。なお、S(K’)は前述のように単調増加な関数であればよいが、好ましくはK’の増加に応じて目標NO濃度SVと仮想NO濃度PV’との偏差が拡大するような単調増加関数とする。このようにS(K’)を単調増加関数とすることで、偏差に応じて設定されるNH注入量の減少調整量をK’の増大に応じて大きくすることができ、運転点を目標運転点付近に速やかに収束させることができる。
【0031】
次に、本実施形態にかかる脱硝装置のNH注入量制御装置について図2,図3を用いて説明する。本実施形態のNH注入量制御装置は、ハードとしてのコンピュータに以下に説明する制御ロジックに基づき作成したプログラムが読み込まれたものである。本実施形態のNH注入量制御装置は、従来同様にフィードフォワード制御にフィードバック制御を組み合わせたNH注入量制御を採用しており、その制御ロジックは、図2のブロック図に示すフィードフォワード制御の制御ロジックと、図3のブロック図に示すフィードバック制御の制御ロジックとに分けて説明することができる。図1を用いて説明した本発明のNH注入量制御方法は、図3に示すフィードバック制御の制御ロジックに適用される。
【0032】
まず、フィードフォワード制御の制御ロジックについて図2を用いて説明する。ここでは、排ガス流量250、排ガスNO濃度251、及び排ガス温度252が、各検出器101、102、103によって運転中のプラントから検出される。検出された排ガス流量250と排ガスNO濃度251は、それぞれ一時遅れフィルタ104、105によってノイズ除去された後、乗算器106において乗算される。排ガス流量250に排ガスNO濃度251を乗算することにより脱硝装置の入口でのNO流量に相当する信号201が算出される。算出された入口NO流量相当信号201は、微分器107によって微分されて微分先行信号202が取り出される。この微分先行信号202は負荷変動時の制御の時間遅れを補償するための先行信号であり、加算器108によって入口NO流量相当信号201に加算され(ただし正の場合のみ)、微分先行信号を含む入口NO流量相当信号203が算出される。この入口NO流量相当信号203に単位換算の係数109が乗算器110において乗算されることにより、入口NO流量204が算出される。以上の制御ロジックは本発明のNH注入量制御装置にかかるNO流量検出手段に相当している。そしてNO流量信号204に対して、化学両論的な換算係数119が乗算器において乗算されることにより、NH注入量のフィードフォワード成分213が算出される。
【0033】
一方、検出器103で検出された排ガス温度252は、変換マップ111に照合されて排ガス温度に応じた極小点のモル比205に変換される。極小点のモル比は、検出された排ガス温度条件下において出口NO濃度を最小にするモル比(NH/NOモル比)であり、排ガス温度と極小点のモル比との関係は予め実験や設計計算等によって求められている。得られた極小点のモル比205は加算器113により調整用バイアス112が加算される。この調整用バイアス112は、例えば実機と設計計算との差を補償するための補正値であり、調整用バイアス112が加算補正されたモル比(K)206が、NH注入量を設定する上での基準値となる。図6に示すように特性曲線は排ガス温度により変化し、それに応じて極小点に対応するモル比も変化するので、このように基準モル比(K)206の設定を排ガス温度252に応じて変化する設定にすることで、制御精度を高めることができる。
【0034】
NH注入量の設定値209は、この基準モル比(K)206に後述するフィードバック成分207を加算器114で加算した要求モル比(K)208に、前述のNHフィードフォワード成分213を乗算器115で乗算することで求められる。求められたNH注入量設定値209は、流量計118によって計測されたNH注入量210とともにPI調節計116に入力される。PI調節計116は、NH注入量設定値209と現時点でのNH注入量210との偏差に応じた比例積分制御によって、流量制御弁117の調整量211を算出している。流量制御弁117は、PI調節計116から入力される調整量211に応じてNH注入量210を制御している。本実施形態では、これらPI調節計116及び流量制御弁117により本発明のNH注入量制御装置にかかるNH注入量調整手段が構成されている。
【0035】
次に、フィードバック制御の制御ロジックについて図3を用いて説明する。ここでは、脱硝装置出口でのNO濃度(PV)が検出器(NO濃度検出手段)121によって脱硝装置から検出される。また、入力器(目標NO濃度設定手段)122からは、脱硝装置出口での目標NO濃度(SV)が入力される。目標NO濃度222と出口NO濃度221とは比較器123で比較され、その比較信号(SV−PV)223が算出される。加算器125には、比較器123の比較信号223と目標NO濃度222とが入力され、その加算値である出口NO濃度221の反転値(SV−PV+SV)が仮想出口NO濃度224として低値選択器126に入力される。
【0036】
高値選択器127には、出口NO濃度221と、仮想出口NO濃度227とが入力されている。この仮想出口NO濃度227は、比較器129において目標NO濃度222からオフセット値{S(K’)}226を減算した値であり、オフセット値226は、モル比(K’)240を変換マップ131に照合することで得ることができる。変換マップ131では、オフセット値226はモル比(K’)240に応じて単調増加するように設定されている。
【0037】
なお、モル比240は、入口NO流量204とNH注入量210とを、それぞれ一時遅れフィルタ133、134によってノイズ除去された後、除算器135においてNH注入量210から入口NO流量204を除算することで算出される(K’=NH/NO)。また、算出されたモル比240は比較器136にも入力される。比較器136では、基準モル比206とモル比240とが比較され、その比較信号(K’−K)241は判定器137に入力される。
【0038】
高値選択器127は、2つの入力の何れか大きい方を選択して出力するようになっている。ここでは、仮想出口NO濃度227が出口NO濃度221よりも大きい場合には出口NO濃度(PV)221が選択され、仮想出口NO濃度227が出口NO濃度221以下の場合には仮想出口NO濃度{SV−S(K’)}227が選択されて出力される。
【0039】
低値選択器126は、2つの入力値のうち小さい方を選択して出力する。ここでは、低値選択器126には仮想出口NO濃度(SV−PV+SV)224と仮想出口NO濃度{SV−S(K’)}227とが入力されており、何れか小さい方の仮想出口NO濃度を選択して切替スイッチ128に入力する。
切替スイッチ128は、判定器137の判定結果に基づき2つの入力、すなわち、低値選択器126の選択信号228と高値選択器127の選択信号229の何れか一方を選択して変化率リミッタ138に出力する。判定器137では、比較信号241が0以上か否か、すなわち、モル比(K’)240が基準モル比(K)206以上か否かを判定しており、モル比240が基準モル比206未満の場合には、切替スイッチ128では高値選択器127の選択信号229が選択され、モル比240が基準モル比206以上の場合には、選択器126の選択信号228が選択される。
【0040】
この結果、切替スイッチ128から出力される選択信号230は、モル比(K’)240が基準モル比(K)206未満の場合には、出口NO濃度(PV)221と仮想出口NO濃度{SV−S(K’)}227の何れか大きい方となる。そして、モル比(K’)240が基準モル比(K)206以上の場合には、仮想出口NO濃度(SV−PV+SV)224と仮想出口NO濃度{SV−S(K’)}227の何れか小さい方となる。以上の制御ロジックは本発明のNH注入量制御装置にかかる判定手段及び仮想NO濃度設定手段に相当している。
【0041】
切替スイッチ128の選択信号230は、変化率リミッタ138においてその変化率が制限された上で、制御量(PV’)231としてPI調節計(フィードバック制御手段)139に入力される。PI調節計139は、目標NO濃度(SV)222と制御量(PV’)231との偏差に応じた比例積分制御によって、フィードバック制御量(MV)232を算出している。算出されたフィードバック制御量232は、変換マップ140によってモル比のフィードバック成分207に変換され、加算器114において基準モル比(K)206に加算される。
【0042】
なお、本実施形態では、PI調節計139の比例ゲイン(k)245は、排ガス温度やモル比に応じて調整される。具体的には、所定の基準温度における基準比例ゲイン(kP0)145が定められており、この基準比例ゲイン(kP0)145に対して乗算器143、144を介して温度対応補正ゲイン246とモル比対応補正ゲイン247とが乗算されることにより、比例ゲイン(k)245が算出される。温度対応補正ゲイン246は、排ガス温度252に対応付けられて変換マップ141に記憶されており、モル比対応補正ゲイン247は、モル比(K’)240と基準モル比(K)206との偏差に対応付けられて変換マップ142に記憶されている。特性曲線の右側と左側とでは化学反応が異なるため時定数が大きく変化し、また、排ガス温度によって脱硝装置の反応速度も大きく異なるので、このようにモル比や排ガス温度に応じてフィードバック制御の比例ゲイン(k)245を変化させることで、運転点を目標運転点付近により速やかに収束させることが可能になる。
【0043】
以上が本実施形態にかかる脱硝装置の制御装置の制御ロジックであるが、さらに、図2のPI調節計116で算出される調整量232に対し、図4に示すような制御ロジックによる処理を付加してもよい。この制御ロジックは、出口NO濃度(PV)が目標NO濃度(SV)を大きく下回る状態が長く続いた後に、出口NO濃度(PV)が目標NO濃度(SV)を大きく超えるオーバーシュートが発生するのを防止するための制御ロジックである。
【0044】
前述のように特性曲線の右側と左側とでは化学反応が異なるため時定数が大きく変化し、特性曲線の右側ほど、すなわち、モル比が大きいほど反応速度は遅くなる。このため、運転点が目標運転点よりも右側にある場合にはNH注入量を減少させるようにフィードバック制御が行われるが、NH注入量を減少させてもすぐには出口NO濃度(PV)は変化しない。このため、運転点が目標運転点よりも右側にある状態が長く続いた場合には、NH注入量が過剰に減少調整される。その後、この影響が遅れてあらわれ、出口NO濃度(PV)が増大し、目標NO濃度(SV)を大きく超えてオーバーシュートしてしまう可能性がある。このようなオーバーシュートの発生は、目標濃度以上のNOを排出してしまうだけでなく、運転点の目標運転点への収束を遅らせてしまうという問題がある。
【0045】
そこで、図4に示す制御ロジックでは、出口NO濃度(PV)が目標NO濃度(SV)を大きく下回る状態が長く続いた後にNO濃度が目標NO濃度に近づいた場合には、NH注入量の調整量を一時的に多くしてNH注入量が過剰に減少調整されてしまうことを防止している。具体的には、調整量(XCMV)232を1制御周期分遅らせた信号264と所定の補正用調整量(MV)150とを加算器151で加算し、その加算値261を除算器152で2で割ることにより平均値{(XCMV+MV)/2}262を求め、この平均値262と調整量211との何れかを切替器153により選択してトラッキング信号263としてPI調節計139に出力している。なお、補正用調整量150は調整量232に比較してやや大きい値に設定されている。このため、切替器153において平均値262が選択されたときには、NH注入量の調整量は通常よりもやや大きく設定されることになる。
【0046】
切替器153の切替動作はAND器164からの信号に基づき行われるようになっている。すなわち、AND器164のAND条件が成立した場合には、切替器153はトラッキング信号263として平均値262を選択し、成立していない場合には調整量211を選択する。
AND器164のAND条件は、次の3つの条件が成立した場合に成立する。第一の条件はディレイタイマ159がオンになることである。ディレイタイマ159は判定器157の判定が成立してからの時間を計時しており、所定時間Tを経過したらオンになる。判定器157は、比較器154、156により算出される目標NO濃度(SV)222から出口NO濃度(PV)221と閾値(K)155とを減算した値(SV−K−PV)265が0より大きいか判定している。第二の条件は判定器158の判定が成立することである。判定器158は、比較器154により算出される目標NO濃度(SV)222から出口NO濃度(PV)221を減算した値(SV−PV)264が0より大きいか判定している。そして、第三の条件は判定器163の判定が成立することである。判定器163は、比較器162により算出される基準モル比(K)206から要求モル比(K)208を減算した値(K−K)266が0より大きいか判定している。以上の3つの条件は、出口NO濃度(PV)が目標NO濃度(SV)を大きく下回る(PV<SV−K)状態が長く続いた後に、運転点が極小点よりも左側の領域で、出口NO濃度(PV)が目標NO濃度(SV)を超えた状態になったことを意味している。
【0047】
AND器164のAND条件は、フリップフロップ161の出力がオフになることで解除される。フリップフロップ161は、そのセット端子にディレイタイマ159の信号が入力され、リセット端子にディレイタイマ160の信号が入力されている。ディレイタイマ160は、判定器158の判定が成立してからの時間を計時しており、所定時間T(1制御周期分)を経過したらオンになる。ディレイタイマ160がオンになることで、フリップフロップ161の出力信号はオフにリセットされる。これにより、通常の調整量232に基づいたNH注入量の調整が行われる。
【0048】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図2〜図4に示す制御ロジックは、あくまでも本発明のNH注入量制御方法を制御装置により実施する上での制御ロジックの一例にすぎない。したがって、本発明のNH注入量制御方法を実施することができる限りは、他の制御ロジックを採用することも勿論可能である。
【0049】
また、本実施形態では、仮想NO濃度を設定するための仮想の特性線として、式(1)、式(2)の関数で表される特性線を用いているが、この仮想の特性線は、目標NO濃度より小さく且つモル比の増大に対して単調に減少するような特性線であればよい。このような特性線であれば、目標運転点を一意に定めることができる。
【0050】
さらに、本発明のNH注入量制御方法が利用しているフィードバック制御方法は、脱硝装置におけるNH注入量の制御方法への応用にのみ限定されるものではない。すなわち、入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小値を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおいて、出力値を目標出力値に近づけるためのフィードバック制御方法であれば、用途を問わず適用することができる。
【0051】
したがって、図5(a)に実線で示すように下に凸のV字型の特性曲線を示すシステムにおいて、極小点よりも右側の目標運転点に運転点を収束させたい場合には、入力値に対する仮想の出力値を、図中の領域(B)での入力値に対する出力値の傾きと領域(A)での入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に変化するような、すなわち、領域(A)から領域(B)にかけて単調増加するような仮想の特性線(太実線で示す)に従って設定し、目標出力値(SV)と仮想出力値との偏差に応じて仮想出力値を目標出力値に近づける方向に入力値を変化させればよい。ここでは、目標運転点よりも右側の特性曲線を単調増加曲線(二点鎖線で示す)に置き換えている。
【0052】
また、本発明は、入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極大値を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおいて、出力値を目標出力値に近づけるためのフィードバック制御方法にも応用することができる。
例えば、図5(b)に実線で示すように上に凸のV字型の特性曲線を示すシステムにおいて、極大点よりも左側の目標運転点に運転点を収束させたい場合には、入力値に対する仮想の出力値を、図中の領域(A)での入力値に対する出力値の傾きと領域(B)での入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に変化するような、すなわち、領域(A)から領域(B)にかけて単調増加するような仮想の特性線(太実線で示す)に従って設定し、目標出力値(SV)と仮想出力値との偏差に応じて仮想出力値を目標出力値に近づける方向に入力値を変化させればよい。ここでは、目標運転点よりも右側の特性曲線を単調増加曲線(二点鎖線で示す)に置き換えている。
【0053】
また、図5(c)に実線で示すように上に凸のV字型の特性曲線を示すシステムにおいて、極大点よりも右側の目標運転点に運転点を収束させたい場合には、入力値に対する仮想の出力値を、図中の領域(A)での入力値に対する出力値の傾きと領域(B)での入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に変化するような、すなわち、領域(A)から領域(B)にかけて単調減少するような仮想の特性線(太実線で示す)に従って設定し、目標出力値(SV)と仮想出力値との偏差に応じて仮想出力値を目標出力値に近づける方向に入力値を変化させればよい。ここでは、目標運転点よりも左側の特性曲線を単調減少曲線(二点鎖線で示す)に置き換えている。
【0054】
いずれの場合においても、各図5(a)、図5(b)、図5(c)中に太実線で示すように、変極点がなく単調に変化する仮想特性曲線にしたがってフィードバック制御を行うことが可能になり、運転点を所望の目標運転点付近に安定して収束させることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の脱硝装置のNH注入量制御方法及び制御装置によれば、極小点がなく単調に変化する仮想の特性線に従ってフィードバック制御を行うことができるので、運転点を所望の目標運転点付近に安定して収束させることができる。そして、極小点よりも小側の領域においてNO濃度が目標NO濃度となる運転点が目標運転点となるので、最小のNH注入量でNO濃度を所定の目標NO濃度以下に抑制することができる。したがって、NH消費量を抑えてランニングコストを低減することができるとともに、リークNH量を極微量に抑えることもできる。
【0056】
また、本発明のV字型特性システムにおけるフィードバック制御方法及び制御装置によれば、極小点がなく単調に変化する仮想の特性線に従ってフィードバック制御を行うことになるので、運転点を所望の目標運転点付近に安定して収束させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる脱硝装置の静特性を示すグラフである。
【図2】本発明の一実施形態にかかるフィードフォワード制御の制御ロジックを示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるフィードバック制御の制御ロジックを示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるオーバーシュート防止制御の制御ロジックを示すブロック図である。
【図5】(a),(b),(c)はそれぞれ、本発明のフィードバック制御方法の他の適用例を示す図である。
【図6】下に凸のV字型の静特性を有する脱硝装置におけるNH/NOモル比と出口NO濃度との関係と、NH/NOモル比とリークNH量との関係を併せて示す図である。
【符号の説明】
101 排ガス流量検出器
102 排ガスNO濃度検出器
103 排ガス温度検出器
104、105、133、134 一時遅れフィルタ
106、110、115、120、143、144 乗算器
108、113、114、151、125 加算器
111、131、140、141、142 変換マップ
116、139 PI調節計
117 流量制御弁
121 出口NO濃度検出器
122 目標NO濃度入力器
123、129、136、154、156、162比較器
137、157、158、163 判定器
126 低値選択器
127 高値選択器
128、153 切替器
135、152 除算器
159、160 ディレイタイマ
161 フリップフロップ
164 AND器

Claims (21)

  1. 脱硝装置入口でのNOX流量に対する上記脱硝装置へのNH3注入量のモル比と上記脱硝装置出口でのNOX濃度との相関関係が、上記モル比と上記NOX濃度とをXY座標とする平面上で下に凸のV字型の特性曲線を示す脱硝装置において、最小の上記NH3注入量で上記NOX濃度を所定の目標NOX濃度以下に抑制するためのNH3注入量制御方法であって、
    上記モル比が上記NOX濃度が極小値をとる極小点のモル比よりも小さい第1領域とそれ以外の第2領域とに上記脱硝装置の動作領域を分け、
    上記第1領域において上記NOX濃度が上記目標NOX濃度となる目標運転点におけるモル比よりもモル比が小さい側では、実特性曲線に従って上記モル比に対するNOX濃度を設定するとともに、上記目標運転点におけるモル比よりもモル比が大きい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記モル比の増大に対して増大することなく単調に減少するような仮想の特性線に従って上記モル比に対する仮想のNOX濃度を設定し、
    上記仮想NOX濃度を上記目標NOX濃度に近づける方向に上記NOX流量に応じて上記NH3注入量を調整するフィードバック制御を行うことを特徴とする、脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  2. 目標運転点の右側の領域において上記目標NOX濃度から所定量マイナス側にオフセットした値に上記仮想NOX濃度を設定することを特徴とする、請求項1記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  3. 上記第1領域では上記目標NOX濃度から所定量マイナス側にオフセットした値と実NOX濃度との何れか大きい方の値に上記仮想NOX濃度を設定し、上記第2領域では上記目標NOX濃度から所定量マイナス側にオフセットした値と上記目標NOX濃度を軸とする実NOX濃度の反転値との何れか小さい方の値に上記仮想NOX濃度を設定することを特徴とする、請求項1記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  4. 上記所定量を上記モル比の増大に応じて増大させることを特徴とする、請求項2又は3記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  5. 上記所定量を可変調整できるようにしておき、リークNH3量が少なく、少なくとも上記NOX濃度を上記目標NOX濃度以下に制御すればよい場合、或いは、上記NH3注入量の変動を小さくしたい場合には、上記所定量をゼロに設定することを特徴とする、請求項2又は3記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  6. 上記フィードバック制御のゲインを上記モル比の大きさに応じて変化させることを特徴とする、請求項1〜5の何れかの項に記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  7. 上記フィードバック制御のゲインを上記脱硝装置に流入する排ガス温度に応じて変化させることを特徴とする、請求項1〜6の何れかの項に記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  8. 上記極小点を脱硝装置の特性に基づいて上記脱硝装置に流入する排ガス温度に応じて変化させることを特徴とする、請求項1〜7の何れかの項に記載の脱硝装置のNH3注入量制御方法。
  9. 脱硝装置入口でのNOX流量に対する上記脱硝装置へのNH3注入量のモル比と上記脱硝装置出口でのNOX濃度との相関関係が、上記モル比と上記NOX濃度とをXY座標とする平面上で下に凸のV字型の特性曲線を示す脱硝装置のNH3注入量制御装置であって、
    上記脱硝装置出口での上記NOX濃度を検出するNOX濃度検出手段と、
    上記脱硝装置出口での目標NOX濃度を設定する目標NOX濃度設定手段と、
    上記脱硝装置入口での上記NOX流量を検出するNOX流量検出手段と、
    上記脱硝装置への上記NH3注入量を調整するNH3注入量調整手段と、
    上記脱硝装置の運転点が、上記NOX濃度が上記目標NOX濃度よりも大きく且つ上記モル比が上記NOX濃度が極小値をとる極小点のモル比よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する判定手段と、
    上記運転点が上記第1領域から上記第2領域にかけて上記モル比の増大に対して増大することなく単調に変化するような仮想の特性線に従って上記モル比に対する仮想のNOX濃度を設定する仮想NOX濃度設定手段と、
    目標NOX濃度と上記仮想NOX濃度設定手段で設定された上記仮想NOX濃度との偏差に応じて上記仮想NOX濃度を上記目標NOX濃度に近づける方向に上記NOX流量検出手段で検出された上記NOX流量に応じて上記NH3注入量調整手段により上記NH3注入量を調整するフィードバック制御手段とを備えたことを特徴とする、脱硝装置のNH3注入量制御装置。
  10. コンピュータを請求項9記載の脱硝装置のNH3注入量制御装置として機能させることを特徴とする、NH3注入量制御プログラム。
  11. 請求項10記載のプログラムを記録したことを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  12. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおいて上記出力値を目標出力値に近づけるためのフィードバック制御方法であって、
    入力値上記極小点における入力値よりも小さい第1領域と、それ以外の第2領域とに上記システムの動作領域を分け、
    上記第1領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に減少するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定し、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させることを特徴とする、V字型特性システムにおけるフィードバック制御方法。
  13. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおいて上記出力値を目標出力値に近づけるためのフィードバック制御方法であって、
    入力値上記極小点における入力値よりも小さい第1領域と、それ以外の第2領域とに上記システムの動作領域を分け、
    上記第2領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に増加するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定し、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させることを特徴とする、V字型特性システムにおけるフィードバック制御方法。
  14. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極大点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおいて上記出力値を目標出力値に近づけるためのフィードバック制御方法であって、
    入力値上記極大点における入力値よりも小さい第1領域と、それ以外の第2領域とに上記システムの動作領域を分け、
    上記第1領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に増加するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定し、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させることを特徴とする、V字型特性システムにおけるフィードバック制御方法。
  15. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極大点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムにおいて上記出力値を目標出力値に近づけるためのフィードバック制御方法であって、
    入力値上記極大点における入力値よりも小さい第1領域と、それ以外の第2領域とに上記システムの動作領域を分け、
    上記第2領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に減少するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定し、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させることを特徴とする、V字型特性システムにおけるフィードバック制御方法。
  16. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムの制御装置であって、
    上記システムから上記出力値を検出する検出手段と、
    上記システムに上記入力値を入力する入力手段と、
    上記システムの運転点が、上記入力値上記極小点における入力値よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する判定手段と、
    上記第1領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に減少するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定する仮想出力値設定手段と、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させるフィードバック制御手段とを備えたことを特徴とする、V字型特性システムの制御装置。
  17. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極小点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムの制御装置であって、
    上記システムから上記出力値を検出する検出手段と、
    上記システムに上記入力値を入力する入力手段と、
    上記システムの運転点が、上記入力値上記極小点における入力値よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する判定手段と、
    上記第2領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に増加するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定する仮想出力値設定手段と、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させるフィードバック制御手段とを備えたことを特徴とする、V字型特性システムの制御装置。
  18. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極大点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムの制御装置であって、
    上記システムから上記出力値を検出する検出手段と、
    上記システムに上記入力値を入力する入力手段と、
    上記システムの運転点が、上記入力値上記極大点における入力値よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する判定手段と、
    上記第1領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に増加するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定する仮想出力値設定手段と、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させるフィードバック制御手段とを備えたことを特徴とする、V字型特性システムの制御装置。
  19. 入出力値間の相関関係が入出力値をXY座標とする平面上で一つの極大点を有するV字型の特性曲線を示すV字型特性システムの制御装置であって、
    上記システムから上記出力値を検出する検出手段と、
    上記システムに上記入力値を入力する入力手段と、
    上記システムの運転点が、上記入力値上記極大点における入力値よりも小さい第1領域にあるか、それ以外の第2領域にあるかを判定する判定手段と、
    上記第2領域において上記出力値が上記目標出力値となる目標運転点における入力値よりも入力値が大きい側では、実特性曲線に従って上記入力値に対する出力値を設定するとともに、上記目標運転点における入力値よりも入力値が小さい側では、上記第1領域から上記第2領域にかけて上記第1領域での上記入力値に対する出力値の傾きと上記第2領域での上記入力値に対する出力値の傾きとが異符号とならずに単調に減少するような仮想の特性線に従って上記入力値に対する仮想の出力値を設定する仮想出力値設定手段と、
    上記仮想出力値を上記目標出力値に近づける方向に上記入力値を変化させるフィードバック制御手段とを備えたことを特徴とする、V字型特性システムの制御装置。
  20. コンピュータを請求項16〜19記載の制御装置として機能させることを特徴とする、V字型特性システムのための制御プログラム。
  21. 請求項20記載のプログラムを記録したことを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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