JP2001104755A - 脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法および装置 - Google Patents
脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法および装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法にお
いて、小さな負荷変動時のＮＯｘ検出系および脱硝装置
の応答遅れに起因する、脱硝装置出口ＮＯｘ濃度のハン
チングを防止する。 【解決手段】 脱硝装置２４へのＮＨ3 注入量は、脱硝
装置入口ＮＯｘ計１の出力１ａと出口ＮＯｘ設定器５の
出力５ａより算出した脱硝率ηに基づき求めた注入ＮＨ
3 モル比９ａと、排ガスの総ＮＯｘ量１５ａとボイラ負
荷変化による先行信号２０および周波数変動補正信号２
１により求めるが、ＮＨ3 モル比補正信号７ａ、注入Ｎ
Ｈ3 モル比９ａが減少する際は、これを信号検出器１２
で検知し、信号切換器１３、速度変換器１４を介して徐
々に減少させる。
いて、小さな負荷変動時のＮＯｘ検出系および脱硝装置
の応答遅れに起因する、脱硝装置出口ＮＯｘ濃度のハン
チングを防止する。 【解決手段】 脱硝装置２４へのＮＨ3 注入量は、脱硝
装置入口ＮＯｘ計１の出力１ａと出口ＮＯｘ設定器５の
出力５ａより算出した脱硝率ηに基づき求めた注入ＮＨ
3 モル比９ａと、排ガスの総ＮＯｘ量１５ａとボイラ負
荷変化による先行信号２０および周波数変動補正信号２
１により求めるが、ＮＨ3 モル比補正信号７ａ、注入Ｎ
Ｈ3 モル比９ａが減少する際は、これを信号検出器１２
で検知し、信号切換器１３、速度変換器１４を介して徐
々に減少させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱硝装置へのアン
モニア注入量制御方法および装置に係り、特にボイラな
どの発電プラントからの排ガス中の窒素酸化物（ＮＯ
ｘ）をアンモニアにより還元除去する脱硝装置へのアン
モニア注入量制御方法および制御装置であって、例えば
上記プラントの電気出力の周波数を所定値内に維持する
ために、ボイラ負荷を微小範囲で変化調整する際に、脱
硝装置の応答遅れにより脱硝装置出口のＮＯｘ濃度がハ
ンチングを起こし、同装置の出口ＮＯｘ濃度が規定値を
超えることのないようにした、脱硝装置へのアンモニア
注入量制御方法および制御装置に関するものである。
モニア注入量制御方法および装置に係り、特にボイラな
どの発電プラントからの排ガス中の窒素酸化物（ＮＯ
ｘ）をアンモニアにより還元除去する脱硝装置へのアン
モニア注入量制御方法および制御装置であって、例えば
上記プラントの電気出力の周波数を所定値内に維持する
ために、ボイラ負荷を微小範囲で変化調整する際に、脱
硝装置の応答遅れにより脱硝装置出口のＮＯｘ濃度がハ
ンチングを起こし、同装置の出口ＮＯｘ濃度が規定値を
超えることのないようにした、脱硝装置へのアンモニア
注入量制御方法および制御装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、アンモニア注入量の制御は、図２
に示されるように、脱硝装置入口ＮＯｘ分析計１による
計測値と脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５の設定値からモル
比演算部６によりＮＯｘに対するＮＨ3 のモル比（ＮＨ
3 ／ＮＯｘ）（以下、アンモニアモル比という）の演算
を行ない、さらに脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５により与
えた設定値と脱硝装置出口ＮＯｘ分析計４による計測値
に差が生じた場合は加算器９によりモル比の修正を行な
う。
に示されるように、脱硝装置入口ＮＯｘ分析計１による
計測値と脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５の設定値からモル
比演算部６によりＮＯｘに対するＮＨ3 のモル比（ＮＨ
3 ／ＮＯｘ）（以下、アンモニアモル比という）の演算
を行ない、さらに脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５により与
えた設定値と脱硝装置出口ＮＯｘ分析計４による計測値
に差が生じた場合は加算器９によりモル比の修正を行な
う。
【０００３】以上のようにして得られた必要モル比信号
９ａを処理ガス量１９と脱硝入口ＮＯｘ分析計１による
計測値１ａとの乗算によって計算される排ガス中の総Ｎ
Ｏｘ量信号１５ａに乗算器１１にて掛けることにより必
要とするアンモニア注入量１１ａを求める。このときボ
イラ負荷の変化が起きたときボイラ負荷の状態が変化し
たことを捉えて負荷による先行信号２０を加算器１６に
加えることによりアンモニア注入量１１ａをバイアス補
正し、また、出力周波数を調整するためボイラ負荷を微
調整したときは、周波数変動補正信号２１が加算器１６
に加算される。こうして得られたアンモニア注入量信号
１６ａをアンモニア流量計３とアンモニア流量調節弁２
で構成される回路の設定値として与え、これにより脱硝
装置出口のＮＯｘ値を一定にするようにアンモニアの注
入量が制御されていた。
９ａを処理ガス量１９と脱硝入口ＮＯｘ分析計１による
計測値１ａとの乗算によって計算される排ガス中の総Ｎ
Ｏｘ量信号１５ａに乗算器１１にて掛けることにより必
要とするアンモニア注入量１１ａを求める。このときボ
イラ負荷の変化が起きたときボイラ負荷の状態が変化し
たことを捉えて負荷による先行信号２０を加算器１６に
加えることによりアンモニア注入量１１ａをバイアス補
正し、また、出力周波数を調整するためボイラ負荷を微
調整したときは、周波数変動補正信号２１が加算器１６
に加算される。こうして得られたアンモニア注入量信号
１６ａをアンモニア流量計３とアンモニア流量調節弁２
で構成される回路の設定値として与え、これにより脱硝
装置出口のＮＯｘ値を一定にするようにアンモニアの注
入量が制御されていた。
【０００４】しかし、ＡＦＣ（周波数変動補正指令）に
よる微小負荷変化時は、排ガス量、脱硝装置入口ＮＯｘ
変動によりアンモニア注入量は調整されるために、脱硝
装置入口および出口ＮＯｘ分析計の応答遅れと相まって
脱硝装置出口ＮＯｘ濃度が変動（ハンチング）するとい
う問題があった。このように上記従来技術は、脱硝装置
出口ＮＯｘのハンチングおよび脱硝装置出口ＮＯｘ設定
値との偏差を小さくする点について配慮されていなかっ
た。
よる微小負荷変化時は、排ガス量、脱硝装置入口ＮＯｘ
変動によりアンモニア注入量は調整されるために、脱硝
装置入口および出口ＮＯｘ分析計の応答遅れと相まって
脱硝装置出口ＮＯｘ濃度が変動（ハンチング）するとい
う問題があった。このように上記従来技術は、脱硝装置
出口ＮＯｘのハンチングおよび脱硝装置出口ＮＯｘ設定
値との偏差を小さくする点について配慮されていなかっ
た。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記従来技
術は、ボイラ負荷上昇変化中におけるエアーリッチによ
る過剰空気にて脱硝装置入口ＮＯｘ値の急上昇、および
ボイラ負荷下降変化中における空気量減少による脱硝装
置出口ＮＯｘ値低下に対しては脱硝装置の窒素酸化物の
濃度を規定値以下に保つ機能は有している。また、ＡＦ
Ｃによる微小負荷変化時の場合も負荷に応じて、アンモ
ニア注入量を増減調整するが、脱硝装置入口、出口ＮＯ
ｘ計の応答遅れが大きく脱硝装置出口の排出ＮＯｘ濃度
が変動し（ハンチング）規定値を越えてしまうという問
題があった。
術は、ボイラ負荷上昇変化中におけるエアーリッチによ
る過剰空気にて脱硝装置入口ＮＯｘ値の急上昇、および
ボイラ負荷下降変化中における空気量減少による脱硝装
置出口ＮＯｘ値低下に対しては脱硝装置の窒素酸化物の
濃度を規定値以下に保つ機能は有している。また、ＡＦ
Ｃによる微小負荷変化時の場合も負荷に応じて、アンモ
ニア注入量を増減調整するが、脱硝装置入口、出口ＮＯ
ｘ計の応答遅れが大きく脱硝装置出口の排出ＮＯｘ濃度
が変動し（ハンチング）規定値を越えてしまうという問
題があった。
【０００６】また、ＡＦＣ負荷信号をカットすることに
より脱硝装置出口ＮＯｘ値のハンチング現象を抑えるこ
とは可能であるが、脱硝装置出口ＮＯｘ値が管理値を越
えるという問題があった。
より脱硝装置出口ＮＯｘ値のハンチング現象を抑えるこ
とは可能であるが、脱硝装置出口ＮＯｘ値が管理値を越
えるという問題があった。
【０００７】本発明の課題は、上記従来技術の問題点を
解決し、アンモニア注入量のモル比の設定を適正に調整
することにより、脱硝装置出口ＮＯｘ値の上記ハンチン
グおよび設定値との偏差を小さくする脱硝装置へのアン
モニア注入量制御方法および装置を提供することにあ
る。
解決し、アンモニア注入量のモル比の設定を適正に調整
することにより、脱硝装置出口ＮＯｘ値の上記ハンチン
グおよび設定値との偏差を小さくする脱硝装置へのアン
モニア注入量制御方法および装置を提供することにあ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 （１）窒素酸化物（ＮＯｘ）含有排ガスにアンモニアを
注入混合して脱硝装置に供給し、アンモニアとＮＯｘと
を脱硝装置内の触媒と接触反応させて、排ガス中のＮＯ
ｘを除去する脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法に
おいて、脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度測定値と同
装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏差から注入
アンモニアモル比を算出する工程と、脱硝装置出口のＮ
Ｏｘ濃度設定値と測定値の偏差に基づいて前記注入アン
モニアモル比を補正する工程と、処理排ガス流量と脱硝
装置入口ＮＯｘ濃度から総ＮＯｘ量を算出する工程と、
負荷指令に基づき先行してアンモニア注入量をバイアス
する工程と、前記補正後の注入アンモニアモル比と処理
ガスの総ＮＯｘ量とアンモニア先行注入量バイアスとに
よりアンモニア注入量を算出する工程とを有し、かつ、
前記補正後の注入アンモニアモル比減少時には、そのモ
ル比の値を徐減させる工程を有することを特徴とする脱
硝装置へのアンモニア注入量制御方法。
本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 （１）窒素酸化物（ＮＯｘ）含有排ガスにアンモニアを
注入混合して脱硝装置に供給し、アンモニアとＮＯｘと
を脱硝装置内の触媒と接触反応させて、排ガス中のＮＯ
ｘを除去する脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法に
おいて、脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度測定値と同
装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏差から注入
アンモニアモル比を算出する工程と、脱硝装置出口のＮ
Ｏｘ濃度設定値と測定値の偏差に基づいて前記注入アン
モニアモル比を補正する工程と、処理排ガス流量と脱硝
装置入口ＮＯｘ濃度から総ＮＯｘ量を算出する工程と、
負荷指令に基づき先行してアンモニア注入量をバイアス
する工程と、前記補正後の注入アンモニアモル比と処理
ガスの総ＮＯｘ量とアンモニア先行注入量バイアスとに
よりアンモニア注入量を算出する工程とを有し、かつ、
前記補正後の注入アンモニアモル比減少時には、そのモ
ル比の値を徐減させる工程を有することを特徴とする脱
硝装置へのアンモニア注入量制御方法。
【０００９】（２）脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度
測定値と該装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏
差に基づいて注入アンモニアモル比を算出する手段と、
脱硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値との
偏差に基づき前記注入アンモニアモル比を補正する手段
と、脱硝装置入口排ガス流量とそのＮＯｘ濃度から総Ｎ
Ｏｘ量を算出する手段と、負荷変化時にはそれに基づき
先行してアンモニア注入量をバイアスする手段と、総Ｎ
Ｏｘ量と補正された注入アンモニアモル比と先行アンモ
ニア注入量バイアスからアンモニア注入量を算出する手
段とを備えた脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置に
おいて、脱硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測
定値の偏差に基づき前記アンモニア注入量算出手段で用
いる注入アンモニアモル比の増減を検知する手段と、該
手段により注入アンモニアモル比の減少を検知した時に
は該モル比を徐減させる手段とを設けたことを特徴とす
る脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置。
測定値と該装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏
差に基づいて注入アンモニアモル比を算出する手段と、
脱硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値との
偏差に基づき前記注入アンモニアモル比を補正する手段
と、脱硝装置入口排ガス流量とそのＮＯｘ濃度から総Ｎ
Ｏｘ量を算出する手段と、負荷変化時にはそれに基づき
先行してアンモニア注入量をバイアスする手段と、総Ｎ
Ｏｘ量と補正された注入アンモニアモル比と先行アンモ
ニア注入量バイアスからアンモニア注入量を算出する手
段とを備えた脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置に
おいて、脱硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測
定値の偏差に基づき前記アンモニア注入量算出手段で用
いる注入アンモニアモル比の増減を検知する手段と、該
手段により注入アンモニアモル比の減少を検知した時に
は該モル比を徐減させる手段とを設けたことを特徴とす
る脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置。
【００１０】（３）脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度
測定値と該装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏
差に基づき注入アンモニアモル比を算出する手段と、脱
硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値との偏
差に基づき前記注入アンモニアモル比を補正する手段
と、被処理排ガス中の総ＮＯｘ量を算出する手段と、総
ＮＯｘ量と補正された注入アンモニアモル比からアンモ
ニア注入量を算出する手段と、負荷指令による先行信号
および周波数変動補正信号により前記アンモニア注入量
をバイアス補正する手段と、バイアス補正されたアンモ
ニア注入量設定信号に基づきアンモニア流量調節弁を制
御する手段とを備えた脱硝装置へのアンモニア注入量制
御装置において、前記補正後の注入アンモニアモル比減
少時には、そのモル比を徐減させる手段を設けたことを
特徴とする脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置。
測定値と該装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏
差に基づき注入アンモニアモル比を算出する手段と、脱
硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値との偏
差に基づき前記注入アンモニアモル比を補正する手段
と、被処理排ガス中の総ＮＯｘ量を算出する手段と、総
ＮＯｘ量と補正された注入アンモニアモル比からアンモ
ニア注入量を算出する手段と、負荷指令による先行信号
および周波数変動補正信号により前記アンモニア注入量
をバイアス補正する手段と、バイアス補正されたアンモ
ニア注入量設定信号に基づきアンモニア流量調節弁を制
御する手段とを備えた脱硝装置へのアンモニア注入量制
御装置において、前記補正後の注入アンモニアモル比減
少時には、そのモル比を徐減させる手段を設けたことを
特徴とする脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置。
【００１１】本発明においては、微小負荷変化信号によ
るボイラ負荷変化に対しモル比バイアスが上昇するとき
はモル比の増バイアスを瞬時に加え、モル比バイアスが
降下する時はアンモニアモル比の減バイアスを徐々に抜
くようにしてバイアス設定する。これによって、微小負
荷変動時も脱硝装置出口ＮＯｘ値の変動（ハンチング）
はなく脱硝装置出口ＮＯｘ設定値との偏差も大きくなる
ことはない。
るボイラ負荷変化に対しモル比バイアスが上昇するとき
はモル比の増バイアスを瞬時に加え、モル比バイアスが
降下する時はアンモニアモル比の減バイアスを徐々に抜
くようにしてバイアス設定する。これによって、微小負
荷変動時も脱硝装置出口ＮＯｘ値の変動（ハンチング）
はなく脱硝装置出口ＮＯｘ設定値との偏差も大きくなる
ことはない。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明を図１により具体的に説明
する。図１において、ボイラからの燃焼排ガス２２が、
脱硝触媒を内蔵した脱硝装置２４に導入される。脱硝装
置の入口にはアンモニア注入ノズル２３が設けられ、ア
ンモニア流量計３およびアンモニア流量調節弁２を介し
て供給された所定量のアンモニアが、前記注入ノズル２
３から注入され排ガスと混合し、脱硝装置内の触媒と接
触し、排ガス中の窒素酸化物が還元除去され、処理後の
排ガスは煙突（図示せず）より排出される。
する。図１において、ボイラからの燃焼排ガス２２が、
脱硝触媒を内蔵した脱硝装置２４に導入される。脱硝装
置の入口にはアンモニア注入ノズル２３が設けられ、ア
ンモニア流量計３およびアンモニア流量調節弁２を介し
て供給された所定量のアンモニアが、前記注入ノズル２
３から注入され排ガスと混合し、脱硝装置内の触媒と接
触し、排ガス中の窒素酸化物が還元除去され、処理後の
排ガスは煙突（図示せず）より排出される。
【００１３】図１において、脱硝装置入口ＮＯｘ分析計
１の測定値１ａと脱硝装置出口ＮＯｘ（濃度）設定器５
の出力５ａとの差分を減算器６ａにより求め、この差分
を入口ＮＯｘ値１ａにより割算器６ｂにて割算すること
により脱硝率ηを求める。この脱硝率を関数発生器６ｃ
に入力することにより排ガスに注入するアンモニアのモ
ル比（ＮＨ3 ／ＮＯｘ）が算出される。
１の測定値１ａと脱硝装置出口ＮＯｘ（濃度）設定器５
の出力５ａとの差分を減算器６ａにより求め、この差分
を入口ＮＯｘ値１ａにより割算器６ｂにて割算すること
により脱硝率ηを求める。この脱硝率を関数発生器６ｃ
に入力することにより排ガスに注入するアンモニアのモ
ル比（ＮＨ3 ／ＮＯｘ）が算出される。
【００１４】なお、脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５の設定
値５ａと脱硝装置出口ＮＯｘ分析計４の測定値４ａとの
間に偏差があるときは、その差分７ａを減算器７より求
め、この差分は調節計８を介してモル比バイアスとして
加算器９に供給し、関数発生器６ｃから出力されたモル
比を補正して必要モル比９ａを算出する。
値５ａと脱硝装置出口ＮＯｘ分析計４の測定値４ａとの
間に偏差があるときは、その差分７ａを減算器７より求
め、この差分は調節計８を介してモル比バイアスとして
加算器９に供給し、関数発生器６ｃから出力されたモル
比を補正して必要モル比９ａを算出する。
【００１５】処理すべき排ガス流量１９に脱硝装置入口
ＮＯｘ分析計１の測定値１ａを乗算器１５で乗算して得
た総ＮＯｘ量１５ａに、上記必要モル比を乗算器１１に
て乗算することによりアンモニア注入量１１ａが算出さ
れる。
ＮＯｘ分析計１の測定値１ａを乗算器１５で乗算して得
た総ＮＯｘ量１５ａに、上記必要モル比を乗算器１１に
て乗算することによりアンモニア注入量１１ａが算出さ
れる。
【００１６】負荷変化がないときは、上記アンモニア注
入量１１ａとアンモニア流量計３の出力３ａとを比較
し、その差分を減算器１７により求め、調節計（比例積
分（ＰＩ))１８および電空変換器（図示せず）等を経て
アンモニア流量調節弁２に送られ、その弁開度を制御し
て必要なアンモニア量がアンモニア注入ノズル２３に供
給される。
入量１１ａとアンモニア流量計３の出力３ａとを比較
し、その差分を減算器１７により求め、調節計（比例積
分（ＰＩ))１８および電空変換器（図示せず）等を経て
アンモニア流量調節弁２に送られ、その弁開度を制御し
て必要なアンモニア量がアンモニア注入ノズル２３に供
給される。
【００１７】負荷指令によりボイラ負荷が変化する際
は、負荷による先行信号２０を加算器１６に加えること
によりアンモニア注入量１１ａをバイアス補正する。ま
た、出力周波数を調整するためボイラ負荷を微調整した
ときは、周波数補正信号２１を加算器１６に加算してア
ンモニア注入量１１ａを補正する。
は、負荷による先行信号２０を加算器１６に加えること
によりアンモニア注入量１１ａをバイアス補正する。ま
た、出力周波数を調整するためボイラ負荷を微調整した
ときは、周波数補正信号２１を加算器１６に加算してア
ンモニア注入量１１ａを補正する。
【００１８】本発明の実施の形態においては、図１に示
すように、脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５の設定値５ａと
出口ＮＯｘ分析計４の測定値４ａの差分を求める減算器
７の出力７ａが変化したときは、信号検出器１２にて
増、減のいずれかを検出し、前記加算器９の出力値であ
る必要モル比９ａを信号切換器１３を介して速度変換器
１４に送り信号の変化速度を調整する。
すように、脱硝装置出口ＮＯｘ設定器５の設定値５ａと
出口ＮＯｘ分析計４の測定値４ａの差分を求める減算器
７の出力７ａが変化したときは、信号検出器１２にて
増、減のいずれかを検出し、前記加算器９の出力値であ
る必要モル比９ａを信号切換器１３を介して速度変換器
１４に送り信号の変化速度を調整する。
【００１９】前記信号７ａが増信号のときは、速度変換
器１４の出力信号は直ちに信号選択器１０に送られアン
モニア注入が先行的に動作するようにする。あるいは、
信号７ａが増信号のときは、加算器９の出力値である必
要モル比は、速度変換器１４に送ることなく、直ちに信
号選択器１０に送られ、ここからそのまま乗算器１１に
送られ、総ＮＯｘ量１５ａに乗算される。
器１４の出力信号は直ちに信号選択器１０に送られアン
モニア注入が先行的に動作するようにする。あるいは、
信号７ａが増信号のときは、加算器９の出力値である必
要モル比は、速度変換器１４に送ることなく、直ちに信
号選択器１０に送られ、ここからそのまま乗算器１１に
送られ、総ＮＯｘ量１５ａに乗算される。
【００２０】これに反し、前記信号７ａが減信号（モル
比減方向動作）のときは、速度変換器１４によりモル比
減方向バイアスは徐々に減方向となるように調整された
のち信号選択器１０に送られる。
比減方向動作）のときは、速度変換器１４によりモル比
減方向バイアスは徐々に減方向となるように調整された
のち信号選択器１０に送られる。
【００２１】なお、信号選択器１０は加算器９からの信
号と速度変換器１４からの信号のうち、大きい方を選択
するように構成されている。
号と速度変換器１４からの信号のうち、大きい方を選択
するように構成されている。
【００２２】前記回路は、脱硝装置出口ＮＯｘ設定値と
測定値の偏差がマイナス方向に大きくなった時は、信号
検出器１２で検出し切替器１３でモル比修正信号を速度
変換器１４を通してアンモニア流量設定信号を徐々に低
下させて、アンモニア流量の変動を抑える。この結果、
微小負荷変化によって生じる脱硝装置出口ＮＯｘ変化に
伴うモル比変動は低減し、窒素酸化物量の変化に見合っ
たアンモニア注入量の補正が加えられる。なお、微小負
荷変動時における脱硝装置出口ＮＯｘ値の挙動を本発明
を実施した場合と、従来技術による場合について脱硝装
置出口ＮＯｘ濃度の挙動を比較したものを図３に示す。
図３において、ＮＯｘ値の変動幅は本発明では従来技術
の約１／５になっていることが分かる。
測定値の偏差がマイナス方向に大きくなった時は、信号
検出器１２で検出し切替器１３でモル比修正信号を速度
変換器１４を通してアンモニア流量設定信号を徐々に低
下させて、アンモニア流量の変動を抑える。この結果、
微小負荷変化によって生じる脱硝装置出口ＮＯｘ変化に
伴うモル比変動は低減し、窒素酸化物量の変化に見合っ
たアンモニア注入量の補正が加えられる。なお、微小負
荷変動時における脱硝装置出口ＮＯｘ値の挙動を本発明
を実施した場合と、従来技術による場合について脱硝装
置出口ＮＯｘ濃度の挙動を比較したものを図３に示す。
図３において、ＮＯｘ値の変動幅は本発明では従来技術
の約１／５になっていることが分かる。
【００２３】
【発明の効果】従来技術ではボイラのＡＦＣに伴なう微
小負荷変化中の窒素酸化物濃度のハンチングに対しては
調節計のゲインを調整していたが、ハンチング防止の決
め手とはならなかった。このため微小負荷変化に伴なう
窒素酸化物濃度のハンチングに対応する回路がなく、微
小負荷変化時は脱硝装置出口ＮＯｘ量が規定値を超過し
てしまうことがみられた。
小負荷変化中の窒素酸化物濃度のハンチングに対しては
調節計のゲインを調整していたが、ハンチング防止の決
め手とはならなかった。このため微小負荷変化に伴なう
窒素酸化物濃度のハンチングに対応する回路がなく、微
小負荷変化時は脱硝装置出口ＮＯｘ量が規定値を超過し
てしまうことがみられた。
【００２４】しかし、本発明によれば微小負荷運用時の
窒素酸化物のハンチングに対しては窒素酸化物濃度の高
低に大きく係わるモル比の設定値を減方向バイアスを徐
々に減少させることによりアンモニア注入量を適正に注
入できるので、ＮＯｘ濃度を規制値内に抑え、かつ脱硝
装置出口ＮＯｘ設定値との偏差が小さくなり、適正なア
ンモニア量にて運用ができる効果がある。
窒素酸化物のハンチングに対しては窒素酸化物濃度の高
低に大きく係わるモル比の設定値を減方向バイアスを徐
々に減少させることによりアンモニア注入量を適正に注
入できるので、ＮＯｘ濃度を規制値内に抑え、かつ脱硝
装置出口ＮＯｘ設定値との偏差が小さくなり、適正なア
ンモニア量にて運用ができる効果がある。
【図１】本発明による脱硝装置の制御回路を示す。
【図２】従来技術による脱硝装置の制御回路を示す。
【図３】本発明と従来技術による脱硝装置出口ＮＯｘの
挙動を比較して示した図。
挙動を比較して示した図。
１…脱硝装置入口ＮＯｘ分析計、２…アンモニア流量調
節弁、３…アンモニア流量計、４…脱硝装置出口ＮＯｘ
分析計、５…脱硝装置出口ＮＯｘ設定器、６…モル比演
算部、７…減算器、８…調節計、９…加算器、１０…信
号選択器、１１…乗算器、１２…信号検出器、１３…信
号切換器、１４…速度変換器、１５…乗算器、１６…加
算器、１７…減算器、１８…調節計、１９…処理ガス
量、２０…負荷による先行信号、２１…周波数変動補正
信号、２２…排ガス、２３…アンモニア注入ノズル、２
４…脱硝装置。
節弁、３…アンモニア流量計、４…脱硝装置出口ＮＯｘ
分析計、５…脱硝装置出口ＮＯｘ設定器、６…モル比演
算部、７…減算器、８…調節計、９…加算器、１０…信
号選択器、１１…乗算器、１２…信号検出器、１３…信
号切換器、１４…速度変換器、１５…乗算器、１６…加
算器、１７…減算器、１８…調節計、１９…処理ガス
量、２０…負荷による先行信号、２１…周波数変動補正
信号、２２…排ガス、２３…アンモニア注入ノズル、２
４…脱硝装置。
Claims (3)
- 【請求項１】 窒素酸化物（ＮＯｘ）含有排ガスにアン
モニアを注入混合して脱硝装置に供給し、アンモニアと
ＮＯｘとを脱硝装置内の触媒と接触反応させて、排ガス
中のＮＯｘを除去する脱硝装置へのアンモニア注入量制
御方法において、脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度測
定値と同装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏差
から注入アンモニアモル比を算出する工程と、脱硝装置
出口のＮＯｘ濃度設定値と測定値の偏差に基づいて前記
注入アンモニアモル比を補正する工程と、処理排ガス流
量と脱硝装置入口ＮＯｘ濃度から総ＮＯｘ量を算出する
工程と、負荷指令に基づき先行してアンモニア注入量を
バイアスする工程と、前記補正後の注入アンモニアモル
比と処理ガスの総ＮＯｘ量とアンモニア先行注入量バイ
アスとによりアンモニア注入量を算出する工程とを有
し、かつ、前記補正後の注入アンモニアモル比減少時に
は、そのモル比の値を徐減させる工程を有することを特
徴とする脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法。 - 【請求項２】 脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度測定
値と該装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏差に
基づいて注入アンモニアモル比を算出する手段と、脱硝
装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値との偏差
に基づき前記注入アンモニアモル比を補正する手段と、
脱硝装置入口排ガス流量とそのＮＯｘ濃度から総ＮＯｘ
量を算出する手段と、負荷変化時にはそれに基づき先行
してアンモニア注入量をバイアスする手段と、総ＮＯｘ
量と補正された注入アンモニアモル比と先行アンモニア
注入量バイアスからアンモニア注入量を算出する手段と
を備えた脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置におい
て、脱硝装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値
の偏差に基づき前記アンモニア注入量算出手段で用いる
注入アンモニアモル比の増減を検知する手段と、該手段
により注入アンモニアモル比の減少を検知した時には該
モル比を徐減させる手段とを設けたことを特徴とする脱
硝装置へのアンモニア注入量制御装置。 - 【請求項３】 脱硝装置入口排ガス中のＮＯｘ濃度測定
値と該装置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値との偏差に
基づき注入アンモニアモル比を算出する手段と、脱硝装
置出口排ガス中のＮＯｘ濃度設定値と測定値との偏差に
基づき前記注入アンモニアモル比を補正する手段と、被
処理排ガス中の総ＮＯｘ量を算出する手段と、総ＮＯｘ
量と補正された注入アンモニアモル比からアンモニア注
入量を算出する手段と、負荷指令による先行信号および
周波数変動補正信号により前記アンモニア注入量をバイ
アス補正する手段と、バイアス補正されたアンモニア注
入量設定信号に基づきアンモニア流量調節弁を制御する
手段とを備えた脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置
において、前記補正後の注入アンモニアモル比減少時に
は、そのモル比を徐減させる手段を設けたことを特徴と
する脱硝装置へのアンモニア注入量制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28393799A JP2001104755A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28393799A JP2001104755A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001104755A true JP2001104755A (ja) | 2001-04-17 |
Family
ID=17672158
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28393799A Pending JP2001104755A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 脱硝装置へのアンモニア注入量制御方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001104755A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007330836A (ja) * | 2006-06-12 | 2007-12-27 | Miura Co Ltd | 燃焼機器の脱硝装置 |
| JP2015075277A (ja) * | 2013-10-09 | 2015-04-20 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | アンモニア注入量制御装置及びアンモニア注入量制御方法 |
| CN112807944A (zh) * | 2021-02-02 | 2021-05-18 | 浙江物产环能浦江热电有限公司 | 一种用于尾气脱硝的氨水流量调节系统及调节方法 |
-
1999
- 1999-10-05 JP JP28393799A patent/JP2001104755A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007330836A (ja) * | 2006-06-12 | 2007-12-27 | Miura Co Ltd | 燃焼機器の脱硝装置 |
| JP2015075277A (ja) * | 2013-10-09 | 2015-04-20 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | アンモニア注入量制御装置及びアンモニア注入量制御方法 |
| CN112807944A (zh) * | 2021-02-02 | 2021-05-18 | 浙江物产环能浦江热电有限公司 | 一种用于尾气脱硝的氨水流量调节系统及调节方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051201 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061012 |
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