JP3595157B2 - 非接触式データキャリアを用いたゲートシステムおよびその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触式ICカード等の非接触式データキャリアを用いたゲートシステムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より実現されている非接触式データキャリアとしての非接触ICカード (以下、単に、カードと記す)を鍵とするゲートシステムとして、図1に示すように構成されたゲートシステムが知られている。
【0003】
すなわち、この種のゲートシステムは、多くの場合、入室する際に許可を必要とするドアの近傍に、入室対象者が携帯するカード11とのインターフェース (以下、単に、I/Fと記す)であるアンテナ121及び電気錠を備えた個々のゲート123を制御するリーダライタ(以下、単に、R/Wと記す)122とを有するゲート装置12が設置されている。
【0004】
この場合、R/W122は、ゲートシステム全体を管理する上位装置13に接続されている。
また、このゲートシステム内の各ゲート装置12は、例えば、R/W122内に入室(通過)許可カード情報が登録されている許可カードテーブルを有している。
【0005】
そして、このゲートシステム内の各ゲート装置12において、アンテナ121を介してカード11との通信により、そのカードを特定することができるカードに固有の情報(以下固有カード情報)を受け取ったR/W122は、前記許可カードテーブルの内容と固有カード情報とを照合し、その結果「入室許可」と判定された場合にのみ入室許可信号を出力する。
【0006】
例えば、R/W122は、入室許可信号を電気錠又は電気錠制御装置を備えた個々のゲート123の「解錠信号入力端子」に供給することにより、電気錠を備えた個々のゲート123の開閉制御を行う。
【0007】
また、ゲート装置12及びゲートシステム全体を管理する上位装置13は、R/W122からの「入室許可信号」出力のタイミングで入室を許可したカード11の情報や入室日時情報の履歴を残すために、それらの情報を保存するようにしている。
【0008】
図2は、従来のゲートシステムにおける通信手段のシーケンスを説明するために、カードとゲート装置との通信手順及びゲート装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0009】
すなわち、図2において、ステップS1は、非接触ICカードの保持者がゲート装置との通信可能な範囲に入り且つゲート装置12がカード11からの初期応答の受信を待っている状態である。
【0010】
ステップS2では、非接触ICカード11からゲート装置12に対して初期応答を送信する。
ステップS3では、ゲート装置12はカード11からの初期応答を受けると、カード11内の固有カード情報読み出して、要求コマンドを送信する。
【0011】
ステップS4では、カード11は固有カード情報を含む応答ゲート装置12に対して返信する。
ステップS5では、ゲート装置12は、当該ゲート装置12内の許可カードテーブルに登録されているカード情報と、カード11から受信した固有カ−ド情報を照合する。
【0012】
そして、この照合により、ゲート装置12は、カード11が登録されたカードであることが解れば、R/W122から入室許可信号を電気錠を備えたゲート123に対して出力することにより、ゲートが解錠される。
【0013】
ステップS6では、ゲート装置12は固有カード情報や入室日時などの動作履歴を記録し保持する。
ステップS7では、一定時間超過やカード11のゲート通過で、R/W122から入室許可信号を電気錠ゲート123に対して出力するのを止め、ゲートは再び施錠される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述したような従来のゲートシステムでは、以下のような問題点があった。
1.非接触式データキャリアの保持者がゲート近傍に立ち入るだけで、実際に入室しなくても入室の履歴が残ってしまうことにより、実際の入室動作と履歴上の入室記録とに違いが生じていた。
【0015】
2.非接触式データキャリアの保持者がゲート近傍に立ち入るだけで、ゲート解錠の意思が無くてもゲートが解錠されるという不要な動作があるとともに、第三者に不当な入室の機会を与えてしまうので、セキュリティー上の点でも問題があった。
【0016】
そこで、本発明は、以上のような点に鑑みてなされたもので、例えば、非接触式データキャリアを用いるゲートシステムにおいて、非接触式データキャリアの保持者がゲート近傍に立ち入るだけで、実際に入室しなくても入室の履歴が残ってしまうことによる実際の入室動作と履歴上の入室記録とに違いが生じることがないようにし、且つ、非接触式データキャリアの保持者がゲート近傍に立ち入るだけで、ゲート解錠の意思がなくてもゲートが解錠されるという不要な動作をなくすとともに、第三者に不当な入室の機会を与えてしまうことがないようにしてセキュリティー上の点でも問題が生じることがないようにした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステムとその制御方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明の態様に係る通信による鍵としての機能を有する非接触式データキャリアを用いてゲートを開閉するゲートシステムは、データキャリアの固有情報を記憶した記憶部を有しているとともに、通信による鍵としての機能の停止状態及び動作状態を選択可能な非接触式データキャリアと、前記非接触式データキャリアとの通信により、前記非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報、および鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報を選択的に書き込む外部のデータキャリア情報書き換え装置と、前記非接触式データキャリアとの通信により、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記ゲートの開閉を禁止し、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記データキャリアの固有情報と照合した後、固有情報が登録情報と一致した場合は前記ゲートを開放するとともに、前記データキャリアの固有情報、ゲートの入室日時を含む動作履歴を記録するゲート装置と、を具備したことを特徴としている。
【0018】
この発明の他の態様に係る通信による鍵としての機能を有する非接触式データキャリアを用いてゲートを開閉するゲートシステムの制御方法は、前記非接触式データキャリアと外部のデータキャリア情報書き換え装置との通信により、前記非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報、および鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報を選択的に書き込むステップと、前記非接触式データキャリアとゲート装置との通信により、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記ゲート装置にいより前記ゲートの開閉を禁止し、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記ゲート装置により前記データキャリアの固有情報と照合した後、固有情報が登録情報と一致した場合は前記ゲートを開放するとともに、前記データキャリアの固有情報、ゲートの入室日時を含む動作履歴を記録するステップと、を具備したことを特徴としている。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図3は、本発明による第1の実施の形態として、ゲート装置21,22、非接触ICカード(以下、単に、カードとも記す)20a,20b,20c,20d、カード情報書き換え装置23とで構成されるゲートシステムの一例である。
【0033】
図4は、前記ゲート装置21,22の鍵となる非接触ICカード20a,20b,20c,20dの構成を示すブロック図である。
すなわち、非接触ICカード20a,20b,20c,20dは、図4に示すように、それぞれその内部に、ゲート装置21,22とのインターフェース(以下、単に、I/Fと記す)であるアンテナ201と、CPUからなる制御処理部202と、不揮発性メモリからなる記憶部203とを備えている。
【0034】
ここで、記憶部203には、そのカードを特定することができる固有カード情報が格納されている。
また、当該記憶部203には、ゲート装置21,22からの入室許可判定を行なうための固有カード情報の読み出し要求に対して「入室許可」となる応答をするか否かを判定するための情報(以下、単に、鍵機能の状態情報と記す)が格納される。
【0035】
この鍵機能の状態情報の初期値は、“鍵機能動作状態”を示すものとして、例えば、“00“なる状態フラグ情報が格納されている。
この状態フラグ情報は、後述するように、カード情報書き換え装置23によって、“鍵機能停止状態”を示すものとして、例えば、“01“なる状態フラグ情報に書き換えることが可能である。
【0036】
なお、この種の非接触ICカード20a,20b,20c,20dは、通常、アンテナ201を介してゲート装置21,22との通信時にゲート装置21,22からの受信信号を整流して後段の制御処理部202、記憶部203の駆動電源電圧を得るようにしている。
【0037】
そして、ゲート装置21,22は、図3に示すように、それぞれ入室対象者が携帯するカード20a,20b,20c,20dとのインターフェース(以下、単に、I/Fと記す)であるアンテナ211,221及び電気錠を備えた個々のゲート213,223を制御するリーダライタ(以下、単に、R/Wと記す)212,222とを有している。
【0038】
この場合、R/W212,222は、ゲートシステム全体を管理する上位装置24に接続されている。
また、このゲートシステム内の各ゲート装置21,22は、例えば、R/W212,222内に入室(通過)許可カード情報が登録されている許可カードテーブルを有している。
【0039】
そして、このゲートシステム内の各ゲート装置21,22において、アンテナ211,221を介してカード20a,20b,20c,20dとの通信により、そのカードを特定することができるカードに固有の情報(以下固有カード情報)を受け取ったR/W212,222は、前記許可カードテーブルの内容と固有カード情報とを照合し、その結果「入室許可」と判定された場合にのみ入室許可信号を出力する。
【0040】
例えば、R/W212,222は、入室許可信号を電気錠又は電気錠制御装置を備えた個々のゲート213,223の「解錠信号入力端子」に供給することにより、電気錠を備えた個々のゲート213,223の開閉制御を行う。
【0041】
また、ゲート装置21,22及びゲートシステム全体を管理する上位装置24は、R/W212,222からの「入室許可信号」出力のタイミングで入室を許可したカード11の情報や入室日時情報の履歴を残すために、それらの情報を保存するようにしている。
【0042】
また、カード情報書き換え装置23は、図3に示すように、それぞれ入室対象者が携帯するカード20a,20b,20c,20dとのインターフェース(以下、単に、I/Fと記す)であるアンテナ230と、カード情報書き換え装置23全体を制御する制御処理部としてのリーダライタ(以下、単に、R/Wと記す)231と、表示部232と、操作部233を有している。
【0043】
そして、後述するように、カード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dに通過の意思がない場合には、カード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dがカード情報書き換え装置23を用いてカード20aの鍵機能の状態情報を前述したような“鍵機能停止状態”を示すものとして、例えば、“01“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の停止状態に書き換えることができるようにしている。
【0044】
これにより、カード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dに通過の意思がない場合には、ゲート装置21,22に近づいて、カード20aと、ゲート装置21,22内のアンテナ211,221を介してR/W212,222との通信が行われたとしても、ゲート装置21,22が解錠動作を行ってしまうことがないようにすることができる。
【0045】
なお、その後で、カード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dに通過の意思がある場合には、カード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dがカード情報書き換え装置23を用いてカード20a,20b,20c,20dの鍵機能の状態情報が初期状態である前述したような“鍵機能動作状態”を示すものとして、例えば、“00“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の動作状態に書き換えることができるようにしている。
【0046】
ここで、状態フラグ情報としての鍵機能の動作状態の書き換えは、カード情報書き換え装置23のアンテナ230と、カード20a,20b,20c,20dのアンテナ201との通信により以下のようにして行われる。
【0047】
まず、カード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dに通過の意思がない場合には、カード情報書き換え装置23のアンテナ230と、カード20a,20b,20c,20dのアンテナ201との通信により、表示部232に、カード情報書き換えの操作を促す表示がなされるので、当該保持者が操作部233により、“鍵機能停止状態”への書き換えを入力する。
【0048】
これを受けたカード情報書き換え装置23のR/W231から当該カードの鍵機能の状態情報を前述したような“鍵機能停止状態”を示すものとして、例えば、“01“なる状態フラグ情報として鍵機能の停止状態に書き換える。
【0049】
なお、その後で、当該カードの保持者に通過の意思がある場合には、当該カード保持者がカード情報書き換え装置23を用いて、上述と同様にして当該カードの鍵機能の状態情報が初期状態である前述したような“鍵機能動作状態”を示すものとして、例えば、“00“なる状態フラグ情報として鍵機能の動作状態に書き換えることができる。
【0050】
また、状態フラグ情報としての鍵機能の動作状態の書き換えは、上述した表示部232によるカード情報書き換えの操作を促す表示と、当該保持者による操作部233からの“鍵機能停止状態”への書き換え入力とを省略して、単に、カード情報書き換え装置23のアンテナ230と、カード20a,20b,20c,20dのアンテナ201との通信により“鍵機能動作状態”と“鍵機能停止状態”との相互間での切り換えが行われるようにしてもよい。
【0051】
図5は、本発明のゲートシステムにおける通信手段のシーケンスを説明するために、カード20a,20b,20c,20dとゲート装置21,22との通信手順及びゲート装置21,22の処理手順を示すフローチャートである。
【0052】
すなわち、図5において、ステップS11は、非接触ICカード20a,20b,20c,20dの保持者A,B,C,Dのいずれかがゲート装置21,22のいずれかとの通信可能な範囲に入り、且つ、ゲート装置21,22がカード20a,20b,20c,20dから送信される初期応答の受信を待っている状態である。
【0053】
ステップS12では、非接触ICカード20a,20b,20c,20dからゲート装置21,22に対して初期応答を送信する。
ステップS13では、ゲート装置21,22はカード20a,20b,20c,20dからの初期応答を受けると、カード20a,20b,20c,20d内の固有カード情報を読み出して、要求コマンドを送信する。
【0054】
ステップS14では、カード20a,20b,20c,20dは、制御処理部202によって記憶部203に格納されている鍵機能の状態情報をみて、それが前述したような“鍵機能動作状態”を示すものとして、例えば、“00“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の動作状態ならば、固有カード情報を含む応答をゲート装置21,22に対して返信する。
【0055】
しかるに、カード20a,20b,20c,20dは、制御処理部202によって記憶部203に格納されている鍵機能の状態情報をみて、それが前述したような“鍵機能停止状態”を示すものとして、例えば、“01“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の停止状態ならば、固有カード情報を含む応答をゲート装置21,22に対して返信しない。
【0056】
ステップS15では、ゲート装置21,22は、当該ゲート装置21,22内の許可カードテーブルに登録されているカード情報と、カード20a,20b,20c,20dから受信した固有カ−ド情報を照合する。
【0057】
そして、この照合により、ゲート装置21,22は、カード20a,20b,20c,20dが登録されたカードであることが解れば、R/W212,222から入室許可信号を電気錠を備えたゲート213,223に対して出力することにより、電気錠を備えたゲート213,223が解錠される。
【0058】
ステップS16では、ゲート装置21,22は固有カード情報や入室日時などの動作履歴を記録し保持する。
ステップS17では、一定時間超過やカード11のゲート通過で、R/W212,222から入室許可信号を電気錠を備えたゲート213,223に対して出力するのを止め、電気錠を備えたゲート213,223は再び施錠される。
【0059】
次に、具体例について説明する。
まず、以上において、ゲート装置21の許可カードテーブルにはカード20aとカード20bとのカード情報が書込まれているものとする。
【0060】
また、ゲート装置22の許可カードテーブルにはカード20aとカード20cのカード情報が書込まれているものとする。
したがって、この場合、カード20aの保持者Aは、ゲート装置21,22の許可カードテーブルに登録されているので、ゲート装置21,22を通過し、入室することができる。
【0061】
しかし、この場合、カード20aの鍵機能の状態情報が初期状態のままでは、“鍵機能動作状態”を示すものとして、例えば、“00“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の動作状態であるので、カード20aの保持者Aに通過の意思がなくても、ゲート装置21,22に近づくと、カード20aと、ゲート装置21,22内のアンテナ211,221を介してR/W212,222との通信が行われることにより、ゲート装置21,22が解錠動作を行ってしまうことになる。
【0062】
そこで、本発明では、カード20aの保持者Aに通過の意思がない場合には、カード20aの保持者Aがカード情報書き換え装置23を用いてカード20aの鍵機能の状態情報を前述したような“鍵機能停止状態”を示すものとして、例えば、“01“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の停止状態に書き換えることができるようにしている。
【0063】
これにより、カード20aの保持者Aに通過の意思がない場合には、ゲート装置21,22に近づいて、カード20aと、ゲート装置21,22内のアンテナ211,221を介してR/W212,222との通信が行われたとしても、ゲート装置21,22が解錠動作を行ってしまうことがないようにすることができる。
【0064】
なお、その後で、カード20aの保持者Aに通過の意思がある場合には、カード20aの保持者Aがカード情報書き換え装置23を用いてカード20aの鍵機能の状態情報が初期状態である前述したような“鍵機能動作状態”を示すものとして、例えば、“00“なる状態フラグ情報となっている鍵機能の動作状態に書き換えることができるようにしている。
【0065】
このように、本発明では、カードの固有カード情報をゲート装置21,22内のR/W212,222からの要求に対して応答するか否かのカードの動作状態を切り換えることができるようにしている。
【0066】
すなわち、カード20aの保持者Aは、カード20aが固有カード情報を応答しない状態にしておけば、カード20aの鍵としての機能を停止させることができる。
【0067】
それにより、カード20aの保持者Aがゲート装置21,22に近づいて、当該カード20aとゲート装置21,22内のR/W212,222との通信が行われたとしてもても、ゲート装置21,22が解錠動作を行ってしてしまうことことはない。
【0068】
また、カード情報書き換え装置23を用いてカード20aの鍵機能の状態情報を再び書き換えることにより、固有カード情報を応答する状態にしておけば、カード20aの鍵としての機能を再び動作させることができる。
【0069】
また、カード20bの保持者Bも、カード情報書き換え装置23を用いてカード20bの鍵としての機能の停止/動作を切り換えることができる。
しかるに、この場合、切り換えることができるのは、カード20bの固有カード情報を許可カードテーブルに登録しているゲート装置21の鍵としての機能のみとし、ゲート装置22に関してはこの限りではなく鍵としての機能を持たすことはできない。
【0070】
また、カード20cの保持者Cも、カード情報書き換え装置23を用いてカード20cの鍵としての機能の停止/動作を切り換えることができる。
しかるに、この場合、切り換えることができるのは、カード20cの固有カード情報を許可カードテーブルに登録しているゲート装置22の鍵としての機能のみとし、ゲート装置21に関してはこの限りではなく鍵としての機能を持たすことはできない。
【0071】
なお、この場合、カード20dの保持者Dは、カード20dの固有カード情報を許可カードテーブルに登録しているゲート装置はないので、鍵としての機能を持たすことはできないとともに、カード情報書き換え装置23を用いてカード20dの鍵としての機能の停止/動作を切り換えることができない。
【0072】
本実施の形態のように、ゲートシステムがカードに対し許可した範囲内であれば、カードの保持者はカード情報書き換え装置23を用いて自由にカードの鍵としての機能の停止/動作を切り換えることができる。
【0073】
図6は、本発明による第2の実施の形態として、非接触ICカード30の外表面部に設けたメカニカルスイッチ31により、当該カード30への電源供給ラインのON/OFFを切り換えることにより、カード30の鍵としての機能の停止/動作を切り換えることができるようにした例である。
【0074】
すなわち、この種の非接触ICカード30は、通常、図7に示すように、アンテナ301を介して図示しないゲート装置との通信時にゲート装置からの受信信号を整流して後段の制御処理部302、記憶部303の駆動電源電圧を得るようにしている。
【0075】
そこで、この非接触ICカード30のアンテナ301と制御処理部302との間にメカニカルスイッチ31を接続し、このメカニカルスイッチ31をOFFにしておけば、実質的に、カード30への電源供給が断たれ、カード30が活性化しない状態、つまり、カード30の鍵としての機能の停止になる。
【0076】
反対に、アンテナ301と制御処理部302との間に接続されるメカニカルスイッチ31をONにしておけば、実質的に、カード30への電源が供給され、カード30が活性化された状態、つまり、カード30の鍵としての機能する動作状態となる。
【0077】
本発明により、次のメリットが得られる。
1.非接触式データキャリアの鍵としての機能をOFFにしておけば、データキャリア保持者がゲート近傍に立ち入ってもゲート装置の解錠はされないため、実際に入室しなくても入室の履歴が残ってしまうなどの実際の入室動作と履歴上の入室記録との違いがなくなる。
【0078】
2.非接触式データキャリアの鍵としての機能をOFFにすることにより、ゲート解錠の意思がなくてもゲートが解錠されるという不要な動作を防ぐとともに、より高度なセキュリティーを実現することができる。
【0079】
そして、本発明は、以下のような要旨にまとめることができる。
1.非接触式データキャリアを鍵とするゲートシステムにおいて、ゲートシステムに許可された範囲内であれば、データキャリアの保持者がデータキャリア内部の情報を書き換えることにより、自由に非接触式データキャリアの鍵としての機能の停止もしくは動作といった状態選択を可能にすることを特徴とした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステム。
【0080】
2.上記1.によりカードなどのデータキャリア保持者に入室の意思がないときには、ゲートを解錠させないことを特徴とした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステム。
【0081】
3.上記2.により不要なゲートの解錠動作及び実際の入室動作がない場合に誤った履歴データの記録をなくすとともに、より高いセキュリティーを実現することを特徴とした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステム。
【0082】
4.非接触式データキャリアを鍵とするゲートシステムにおいて、非接触式データキャリア外部に設けられたスイッチを切り換えることによって鍵としての機能の停止もしくは動作といった状態選択を可能にすることを特徴とした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステム。
【0083】
5.上記4.によりカードなどのデータキャリア保持者に入室の意思がないときには、ゲ一卜を解錠させないことを特徴とした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステム。
【0084】
6.上記5.により不要なゲートの解錠動作及び実際の入室動作がない場合の誤った履歴データの記録をなくすとともに、より高いセキュリティーを実現することを特徴とした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステム。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、例えば、非接触式データキャリアを用いるゲートシステムにおいて、非接触式データキャリアの保持者がゲート近傍に立ち入るだけで、実際に入室しなくても入室の履歴が残ってしまうことによる実際の入室動作と履歴上の入室記録とに違いが生じることがないようにし、且つ、非接触式データキャリアの保持者がゲート近傍に立ち入るだけで、ゲート解錠の意思がなくてもゲートが解錠されるという不要な動作をなくすとともに、第三者に不当な入室の機会を与えてしまうことがないようにしてセキュリティー上の点でも問題が生じることがないようにした非接触式データキャリア及びそれを用いるゲートシステムとその制御方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来より実現されている非接触式データキャリアとしての非接触ICカードを鍵とするゲートシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、従来のゲートシステムにおける通信手段のシーケンスを説明するために、カードとゲート装置との通信手順及びゲート装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明による第1の実施の形態として、ゲート装置21,22、非接触ICカード20a,20b,20c,20d、カード情報書き換え装置23とで構成されるゲートシステムの一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、前記ゲート装置21,22の鍵となる非接触ICカード20a,20b,20c,20dの構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明のゲートシステムにおける通信手段のシーケンスを説明するために、カードとゲート装置との通信手順及びゲート装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明による第2の実施の形態として、非接触ICカード30の外表面部に設けたメカニカルスイッチ31により、当該カード30への電源供給ラインのON/OFFを切り換えることにより、カード30の鍵としての機能の停止/動作を切り換えることができるようにした例を示す図である。
【図7】図7は、前記非接触ICカード30の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
21,22…ゲート装置、
20a,20b,20c,20d…非接触ICカード、
23…カード情報書き換え装置、
230…アンテナ(I/F部)、
231…R/W(制御部)、
232…表示部、
233…操作部、
201…記憶部、
23…カード情報書き換え装置、
211,221…アンテナ(I/F部)、
212,222…R/W(制御部)、
24…上位装置、
30…非接触ICカード、
301…アンテナ、
302…制御処理部、
303…記憶部、
31…メカニカルスイッチ。
Claims (2)
- 通信による鍵としての機能を有する非接触式データキャリアを用いてゲートを開閉するゲートシステムにおいて、
データキャリアの固有情報を記憶した記憶部を有しているとともに、通信による鍵としての機能の停止状態及び動作状態を選択可能な非接触式データキャリアと、
前記非接触式データキャリアとの通信により、前記非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報、および鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報を選択的に書き込む外部のデータキャリア情報書き換え装置と、
前記非接触式データキャリアとの通信により、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記ゲートの開閉を禁止し、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記データキャリアの固有情報と照合した後、固有情報が登録情報と一致した場合は前記ゲートを開放するとともに、前記データキャリアの固有情報、ゲートの入室日時を含む動作履歴を記録するゲート装置と、
を具備したことを特徴とする非接触式データキャリアを用いるゲートシステム。 - 通信による鍵としての機能を有する非接触式データキャリアを用いてゲートを開閉するゲートシステムの制御方法において、
前記非接触式データキャリアと外部のデータキャリア情報書き換え装置との通信により、前記非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報、および鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報を選択的に書き込むステップと、
前記非接触式データキャリアとゲート装置との通信により、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能停止状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記ゲート装置にいより前記ゲートの開閉を禁止し、当該非接触式データキャリアの記憶部に鍵機能動作状態を示す状態フラグ情報が書き込まれている際、前記ゲート装置により前記データキャリアの固有情報と照合した後、固有情報が登録情報と一致した場合は前記ゲートを開放するとともに、前記データキャリアの固有情報、ゲートの入室日時を含む動作履歴を記録するステップと、
を具備したことを特徴とする非接触式データキャリアを用いるゲートシステムの制御方法。
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JP6109298A JP3595157B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 非接触式データキャリアを用いたゲートシステムおよびその制御方法 |
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