JP3594760B2 - 画像印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像メモリに記憶された印字画像を読み出して原稿画像と合成して印字を行うための画像印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像メモリに記憶された印字画像を読み出して原稿画像と合成することにより、記録紙上に原稿画像と印字画像を合成して印字することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に記録紙上に原稿画像と印字画像を合成して印字すると、原稿画像と印字画像の区別が付きにくい場合が発生したり、原稿画像を判別することができない場合が発生するという問題点がある。
【0004】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、記録紙上に原稿画像と印字画像を合成して印字する場合に原稿画像と印字画像を判別することができる画像印字装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の手段は上記目的を達成するために、2値の印字画像データを記憶するための画像メモリと、前記画像メモリから読み出された印字画像データをライン単位で記憶するラインメモリと、前記ラインメモリに記憶された印字画像データを指定倍率に応じて変倍する変倍手段と、前記変倍手段により拡大変倍された印字画像データの濃度を変換する濃度変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
第2の手段は、第1の手段において前記濃度変換手段が、前記変倍手段により拡大変倍された印字画像データの濃度を予め設定された複数の濃度パターンのうちの1つのパターンに基づいて変換することを特徴とする。
【0007】
第3の手段は、第2の手段において前記濃度変換手段が、前記変倍手段により拡大変倍された倍率に応じて前記濃度パターンの1つを選択することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る画像印字装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1の画像印字装置が適用されたデジタル複写機を示す外観図、図3は図1のデジタル複写機の読み取り光学系を示す側面図、図4は図1のデジタル複写機の走査を示す説明図、図5は図1に示す画像印字装置と図2〜図4に示すデジタル複写機より成る画像合成システムを示すブロック図、図6は図5の画像合成システムにより合成される画像を示す説明図である。
【0009】
図7は図1の画像印字装置における画像データの流れを示す説明図、図8は図1のタイミング制御部の2倍拡大時の処理を示す説明図、図9は図1のタイミング制御部の4倍拡大時の処理を示す説明図、図10は図1の濃度変換部の一例を詳細に示すブロック図、図11は図10の濃度変換部の処理を示す説明図、図12は図1の濃度変換部の他の例を詳細に示すブロック図、図13は図12の濃度変換部の処理を示す説明図、図14は図1に示す画像印字装置の処理を説明するためのフローチャートである。
【0010】
先ず、図2〜図7を参照して本実施例の画像印字装置が適用されたデジタル複写機の概略を説明する。図2及び図3において原稿Dは読み取り面が下向きになるように原稿台1上にセットされ、光源2により照明され、その反射光が第1ミラー3、第2ミラー4、第3ミラー5により順次反射され、レンズ6を介してCCDラインセンサ7により読み取られる。図4に示すように原稿Dの主走査方向xはCCDラインセンサ7によりラインl1、l2〜毎に走査され、副走査方向yは原稿Dと図3に示す読み取り光学系の相対的な移動により走査される。
【0011】
このような複写機は図5に示すように、概略的には原稿を読み取るスキャナ101と、スキャナ101により読み取られた原稿画像を処理する画像処理部102と、画像処理部102により処理された原稿画像をプリントするプリンタ104を有する。図2に示すCCDラインセンサ7により読み取られた画像信号は図5に示すスキャナ101によりA/D変換、シェーディング補正され、次いで図5に示す画像処理部102により変倍処理、フィルタ処理、画質処理等を施される。
【0012】
そして、画像処理部102により処理された原稿画像と図1に示す画像印字装置からの印字画像をOR回路103により合成してプリンタ104に出力することにより、図6に示すように原稿画像上に例えば「マル秘」、「R」、「刀根」のような印字画像を合成することができる。
【0013】
次に、図1を参照して本実施例の画像印字装置について説明する。画像メモリ11は印字画像をビットマップ形式で記憶しており、この印字画像は原稿読み取りに同期したXカウンタ12及びYカウンタ13とカウンタ制御部14によりバイト単位で読み出される。ここで、カウンタ制御部14の制御に基づいて、Xカウンタ12はライン同期信号によりリセットされて画素クロックをカウントアップすることにより主走査方向のアドレス信号を出力し、Yカウンタ13はスキャナ101の起動時にリセットされてライン同期信号をカウントアップすることにより副走査方向のアドレス信号を出力する。
【0014】
画像メモリ11からバイト単位で読み出された印字画像は、図7に示すようにシフトレジスタ(SR)によりパラレル−シリアル変換され、次いでFIFOメモリ17aまたは17bに書き込まれる。FIFOメモリ17a、17bの各々は、印字画像の主走査方向サイズ×1ビットの容量を有し、スイッチ19a、19bによるトグル動作でそれぞれ書き込まれ、読み出される。すなわち、FIFOメモリ17a、17bの一方の読み出し中に他方に書き込むことにより、ライン間が途切れることなく印字画像を出力することができる。
【0015】
タイミング制御部18は上記のFIFOメモリ17a、17bの書き込み、読み出しを行うためにクロック信号CLKと、書き込みイネーブル信号WEと読み出しイネーブル信号REと、スイッチ19a、19bの選択信号SELを出力する。この場合のタイミング制御は、原稿読み取り時の主走査方向、副走査方向に同期するように主走査方向については1画素単位の画素クロックで、副走査方向については1ライン単位のライン同期信号に基づいて行う。
【0016】
変倍率制御部20には初期設定時に外部から変倍率が設定され、タイミング制御部18は変倍率制御部20に設定された指定倍率に基づいて以下のようにFIFOメモリ17a、17bの書き込み、読み出しを行う。図8は2倍拡大時の書き込みと読み出し処理を示し、先ず、目的の印字開始位置より2ライン前に、第1ライン分を画像メモリ11からXカウンタ12及びYカウンタ13により読み出し、FIFOメモリ17aに書き込む(図示W0)。このFIFOメモリ17aの読み出しは印字開始位置(図示R0−1)から開始し、また、2倍時にはリードイネーブル信号REを2画素に1画素分だけアクティブにして1画素分のデータを保持することにより主走査走査方向を拡大、補間すると共に、2ライン間に同一画素データを2回繰り返して読み出すことにより副走査方向を拡大、補間する(図示R0−2)。
【0017】
また、図示R0−1の区間ではFIFOメモリ17aの読み出し中に第2ライン分を画像メモリ11から読み出してFIFOメモリ17bに書き込む(図示W1)。FIFOメモリ17bの読み出しはFIFOメモリ17aからの読み出し終了後の次のライン(図示R1−1)で開始し、以下同様に主、副走査方向を2倍するための読み出しを行う(図示R1−2)。また、R1−1の区間ではFIFOメモリ17bの読み出し中に第3ライン分を画像メモリ11から読み出してFIFOメモリ17aに書き込む(図示W2)。したがって、2つのFIFOメモリ17a、17bをトグル動作させることにより、印字画像のライン間が切れ目なく画像メモリ11から読み出して拡大し、出力することができる。
【0018】
図9は4倍時の書き込み、読み出し処理を示し、FIFOメモリ17a、17bの読み出し時には、リードイネーブル信号REを4画素に1画素分だけアクティブにして1画素分のデータを保持することにより主走査走査方向を拡大、補間すると共に、4ライン間に同一画素データを4回繰り返して読み出すことにより副走査方向を拡大、補間する(図示R0−1〜4、R1−1〜4)。また、FIFOメモリ17a、17bの書き込みは4ライン毎に行う(図示W1、W2)。
【0019】
次に、図10、図11を参照して濃度変換部21の一例について説明する。この濃度変換部21は主走査方向を画素単位でカウントする2ビットXカウンタ31Xと、副走査方向をラインでカウントする2ビットYカウンタ31Yを有する。このカウンタ31X、31Yはそれぞれ印字画像の画素、ラインに同期しており、その出力をゲート32〜34に通すことにより図10、図11(a)に示すように4×4画素のマトリクス中の3×2画素が有効となる濃度パターンが作成される。
【0020】
この濃度パターンはゲート35、36により濃度変換ON/OFF信号と論理和され、これによりORゲート36からは濃度変換ONの場合には濃度パターンのみが出力され、他方、濃度変換OFFの場合には4×4画素の全てが有効となって濃度変換は行われない。ORゲート36の出力信号はANDゲート37により図11(b)に示すような印字画像信号と論理積され、したがって、図11(c)に示すように印字画像信号が濃度変換されて出力される。上記濃度パターンによれば、印字画像をそのままの濃度で出力したり、濃度を3×2/4×4に薄くして出力することができる。
【0021】
次に、図12、図13を参照して濃度変換部21の他の例について説明する。この濃度変換部21では同様な2ビットXカウンタ31Xと2ビットYカウンタ31Yの出力信号に基づいて、ゲート41により図13(a)に示すように4×4画素中2×1画素が有効となる薄い濃度パターンN1と、ゲート42により図13(b)に示すように4×4画素中2×2画素が有効となるやや薄い濃度パターンN2と、ゲート43、44、46により図13(c)に示すように4×4画素中3×2画素が有効となるやや濃い濃度パターンN3と、ゲート44、45、47により図13(d)に示すように4×4画素中3×3画素が有効となる濃い濃度パターンN4を発生するように構成されている。
【0022】
また、セレクタ48は濃度選択信号に基づいて電圧V(すなわち4×4画素全てが有効)の濃度パターンN0と上記パターンN1〜N4の5種類から1つを選択するように構成され、セレクタ48により選択された濃度パターンNと印字画像信号がANDゲート37により論理積される。
【0023】
次に、図14を参照して図1に示す印字装置の処理を説明する。ステップS1では指定変倍率に基づいて変倍処理を実行し、続くステップS2では変倍率追従濃度変換モードがOFFの場合にはステップS3以下に進み、他方、ONの場合にはステップS6以下に進む。ステップS3では濃度変換ONの場合にはステップS4において4×4画素全てが有効の濃度パターンN0を選択することにより濃度変換を行わず、他方、濃度変換OFFの場合にはステップS5において濃度ステップ情報に基づいて濃度パターンN1〜N4の1つを選択して濃度変換を行う。
【0024】
また、ステップS6では変倍率を判定し、続くステップS7において等倍時には濃い濃度パターンN4を選択して濃度変換を行い、2倍時にはやや濃い濃度パターンN3を選択して濃度変換を行い、4倍時にはやや薄い濃度パターンN2を選択して濃度変換を行い、8倍時には薄い濃度パターンN1を選択して濃度変換を行う。したがって、等倍時には細線等の原稿画像に対して印字画像を薄い濃度パターンで濃度変換して合成すると、原稿画像の細線が判読できない場合があるが、この変倍率追従濃度変換モードでは、印字画像を濃い濃度パターンで濃度変換して合成することができる。また、逆に8倍時には印字画像を薄い濃度パターンで濃度変換して合成するので、原稿画像と印字画像を判読することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、印字画像を拡大変倍し、且つ濃度変換を行うことができるので、記録紙上に原稿画像と印字画像を合成して印字する場合に原稿画像と印字画像を判別することができる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、変倍手段により拡大変倍された印字画像データの濃度を予め設定された複数の濃度パターンのうちの1つのパターンに基づいて変換するので、記録紙上に原稿画像と印字画像を合成して印字する場合に原稿画像と印字画像が判別可能なように印字画像の最適な濃度を選択することができる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、変倍手段により拡大変倍された倍率に応じて前記濃度パターンの1つを選択するので、記録紙上に原稿画像と印字画像を合成して印字する場合に原稿画像と印字画像が判別可能なように印字画像の最適な濃度を自動的に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像印字装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の画像印字装置が適用されたデジタル複写機を示す外観図である。
【図3】図1のデジタル複写機の読み取り光学系を示す側面図である。
【図4】図1のデジタル複写機の走査を示す説明図である。
【図5】図1に示す画像印字装置と図2〜図4に示すデジタル複写機より成る画像合成システムを示すブロック図である。
【図6】図5の画像合成システムにより合成される画像を示す説明図である。
【図7】図1の画像印字装置における画像データの流れを示す説明図である。
【図8】図1のタイミング制御部の2倍拡大時の処理を示す説明図である。
【図9】図1のタイミング制御部の4倍拡大時の処理を示す説明図である。
【図10】図1の濃度変換部の一例を詳細に示すブロック図である。
【図11】図10の濃度変換部の処理を示す説明図である。
【図12】図1の濃度変換部の他の例を詳細に示すブロック図である。
【図13】図12の濃度変換部の処理を示す説明図である。
【図14】図1に示す画像印字装置の処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
11 画像メモリ
12 Xカウンタ
13 Yカウンタ
17a,17b FIFOメモリ
18 タイミング制御部
20 変倍率制御部
21 濃度変換部
31X 2ビット主走査カウンタ
31Y 2ビット副走査カウンタ
33〜37,41〜47 ゲート
48 セレクタ
Claims (3)
- 2値の印字画像データを記憶するための画像メモリと、
前記画像メモリから読み出された印字画像データをライン単位で記憶するラインメモリと、
前記ラインメモリに記憶された印字画像データを指定倍率に応じて変倍する変倍手段と、
前記変倍手段により拡大変倍された印字画像データの濃度を変換する濃度変換手段と、
を備えた画像印字装置。 - 前記濃度変換手段は、前記変倍手段により拡大変倍された印字画像データの濃度を予め設定された複数の濃度パターンのうちの1つのパターンに基づいて変換することを特徴とする請求項1記載の画像印字装置。
- 前記濃度変換手段は、前記変倍手段により拡大変倍された倍率に応じて前記濃度パターンの1つを選択することを特徴とする請求項2記載の画像印字装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6993197A JP3594760B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 画像印字装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6993197A JP3594760B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 画像印字装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10271325A JPH10271325A (ja) | 1998-10-09 |
JP3594760B2 true JP3594760B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=13416921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6993197A Expired - Lifetime JP3594760B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 画像印字装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3594760B2 (ja) |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP6993197A patent/JP3594760B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10271325A (ja) | 1998-10-09 |
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