JP3611384B2 - 画像印字装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビットマップ形式で画像メモリに記憶された画像を読み出して原稿画像と合成して印字を行う画像印字装置に関し、特に共通の画像メモリ内の2以上の画像を選択的に読み出して原稿画像と合成して印字を行う画像印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿画像と合成される画像データを予め画像メモリに記憶する場合、ビットマップ形式が一般的である。また、原稿画像に対して複数の画像を合成する場合、個々の画像を予め複数のメモリに記憶して読み出し、OR処理により合成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばデジタル複写機では、転写紙に対する出力は1ビット単位であるが、ビットマップ形式でメモリに記憶された2値画像データの読み出し/書き込みはバイト単位であるのでバイトの境界に制約されるので、スキャナの原稿読み取りに追従して1ビット単位で合成することができないという問題点がある。
【0004】
また、個々の画像を複数のメモリに記憶して読み出す方法では、画像メモリ、アドレスバスが増大し、また、同一のロジック回路が重複して回路規模が増大するという問題点がある。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、ビットマップ形式で共通のメモリに記憶された複数の画像を印字開始位置の制約を受けることなく合成して印字することができる画像印字装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の手段は上記目的を達成するために、2値画像データをビットマップ形式で記憶する画像メモリと、前記画像メモリに記憶された2値画像データをバイト単位で読み出すアドレスカウンタと、前記画像メモリからバイト単位で読み出された2値画像データをシリアルデータに変換する変換手段と、前記変換手段により変換された第1ないし第n(n:2以上の整数、以下同)の印字画像をそれぞれ記憶するためのそれぞれ2nライン分のラインメモリを有する第1ないし第nのメモリ部と、前記画像メモリに記憶された第1ないし第nの印字画像の第1ないし第nのnライン分をそれぞれ順次読み出し、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリのnライン分にそれぞれ書き込み、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリから前記第1ないし第nの印字画像の同一ラインを各印字開始位置からそれぞれ読み出すと共に前記画像メモリに記憶された前記第1ないし第nの印字画像の残りの第(n+1)ないし第(n+n)のnライン分をそれぞれ順次読み出し、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリの前記残りの第(n+1)ないし第(n+n)のnライン分にそれぞれ書き込み、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリの前記残りの第(n+1)ないし第(n+n)のnライン分から前記第1ないし第nの印字画像の同一ラインを各印字開始位置からそれぞれ読み出すタイミング制御手段と、前記タイミング制御手段に対して印字開始座標を指示する印字座標制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る画像印字装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1の画像印字装置が適用されたデジタル複写機を示す外観図、図3は図2のデジタル複写機の読み取り光学系を示す側面図、図4は図2のデジタル複写機の走査を示す説明図、図5は図2のデジタル複写機の全体構成を示すブロック図、図6は図1の画像印字装置の処理を示す説明図である。
【0012】
先ず、図2〜図5を参照して本実施例の画像印字装置が適用されたデジタル複写機の概略を説明する。図2及び図3において原稿Dは読み取り面が下向きになるように原稿台1上にセットされ、光源2により照明され、その反射光が第1ミラー3、第2ミラー4、第3ミラー5により順次反射され、レンズ6を介してCCDラインセンサ7により読み取られる。図4に示すように原稿Dの主走査方向xはCCDラインセンサ7によりラインl1、l2〜毎に走査され、副走査方向yは原稿Dと図3に示す読み取り光学系の相対的な移動により走査される。
【0013】
CCDラインセンサ7により読み取られた画像信号は図5に示すようにスキャナ30から画像処理部31に印加され、A/D変換、シェーディング補正、変倍、フィルタ処理、画質処理などの所定の処理を施される。そして、この画像処理部31に処理された画像と画像印字装置32からの画像が合成部33により合成され、合成画像がプリンタ34を介して出力される。
【0014】
次に、図1を参照して画像印字装置32の構成を説明する。画像メモリ30には印字画像がビットマップ形式で記憶され、カウンタ制御部31には初期設定時に外部から印字開始座標が設定される。カウンタ制御部31は原稿読み取りに同期して印字開始座標からXカウンタ32とYカウンタ33のカウントを開始させ、Xカウンタ32とYカウンタ33のカウント値に基づいて画像メモリ30内の印字画像がバイト単位でパラレルで読み出される。ここで、Xカウンタ32は画素クロックをカウントしてそのカウント値が主走査方向のアドレスを示し、Yカウンタ33はラインクロックをカウントしてそのカウント値が副走査方向のアドレスを示しており、これによりスキャナ30からの画像データに同期して画像メモリ30内の印字画像が印字開始座標から読み出される。
【0015】
この1バイト単位のパラレルの画像データは、図6に詳しく示すようにSR(シフトレジスタ)44によりシリアルデータに変換され、このシリアルデータがメモリ部45に印加される。メモリ部45は入力切り換えスイッチSW1と、FIFOメモリ11、12と出力切り換えスイッチSW2を有し、FIFOメモリ11、12の各々は(印字画像の主走査方向のサイズ)×1ビットで構成されている。
【0016】
FIFOメモリ11、12の各々はタイミング制御部46の制御に基づいてトグル動作で書き込み、読み出しが行われる。すなわちFIFOメモリ11、12の一方から前のラインを読み出している時には他方に現ラインを書き込むことによりライン間が途切れることなく画像を転写紙P上に出力することができる。この場合、タイミング制御部46は入力切り換えスイッチSW1と出力切り換えスイッチSW2を選択信号SELにより切り換え、また、クロック信号CLK、ライトイネーブル信号WE及びリードイネーブル信号REをFIFOメモリ11、12に印加する。
【0017】
次に、図7〜図9を参照して第2の例を説明する。図7は第2の例の画像印字装置を示すブロック図、図8は図7のFIFOメモリのライト/リード処理の一例を示す説明図、図9は図7のFIFOメモリのライト/リード処理の他の例を示す説明図である。この例では図1に示す1系統のメモリ部45及びタイミング制御部46の代わりに、2系統のメモリ部45a、45b及びタイミング制御部46a、46bが設けられている。他の構成は同一であるが、第1、第2の印字画像の印字開始位置はそれぞれタイミング制御部46a、46bに設定され、カウンタ42、43は画像メモリ40内の第1、第2の印字画像をライン単位で読み出す。
【0018】
メモリ部45aは4ライン分のFIFOメモリ11〜14と入力切り換えスイッチSW11と出力切り換えスイッチSW12を有し、同様にメモリ45bは4ライン分のFIFOメモリ21〜24と入力切り換えスイッチSW21と出力切り換えスイッチSW22を有する。タイミング制御部46a、46bの制御によりメモリ部45a、45bのライトはライン単位で行われ、リードは各印字指定領域で行われる。
【0019】
図8を参照して説明すると、印字開始ライン「0」から2ライン前のライン期間(ライン「−2」)では、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45aのFIFOメモリ11に書き込まれた後FIFOメモリ12に書き込まれる。続く1ライン前のライン期間(ライン「−1」)では同様に、2ライン分の第2の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45bのFIFOメモリ21に書き込まれた後FIFOメモリ22に書き込まれる。
【0020】
続く現ライン期間(ライン「0」)では、FIFOメモリ11、21に書き込まれた第1、第2印字画像のライン「−2」のデータが印字開始座標から読み出されると共に、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45aのFIFOメモリ13に書き込まれた後FIFOメモリ14に書き込まれる。
【0021】
続く1ライン後のライン期間(ライン「1」)では、FIFOメモリ12、22に書き込まれた第1、第2印字画像のライン「−2」のデータが印字開始座標から読み出されると共に、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45bのFIFOメモリ23に書き込まれた後FIFOメモリ24に書き込まれる。
【0022】
続く2ライン後のライン期間(ライン「2」)では、FIFOメモリ13、23に書き込まれた第1、第2印字画像のライン「−2」のデータが印字開始座標から読み出されると共に、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45aのFIFOメモリ11に書き込まれた後FIFOメモリ12に書き込まれる。
【0023】
続く3ライン後のライン期間(ライン「3」)では、図示省略されているが、FIFOメモリ14、24に書き込まれた第1、第2印字画像のライン「−1」のデータが印字開始座標から読み出されると共に、2ライン分の第2の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45bのFIFOメモリ21に書き込まれた後FIFOメモリ22に書き込まれる。
【0024】
以上の処理を1サイクルとして繰り返すことにより、画像メモリ40内の第1、第2印字画像の両方が読み出されてそれぞれメモリ部45a、45bに書き込まれ、次いでメモリ部45a、45bから各印字開始座標から同一ライン期間で読み出されて原稿画像と合成される。
【0025】
さて、第1、第2印字画像を異なる印字開始座標から読み出す場合には、第1印字画像の印字開始位置がライン「0」であるときには第2印字画像の印字開始位置が偶数ラインでなければならない。若し、第2印字画像の印字開始位置を奇数ラインに設定すると、第1、第2印字画像の画像メモリ40からの読み出しが衝突して不可能になる。そこで、この場合には、第2印字画像の副走査方向の印字開始位置の下位1ビットを無視して印字開始位置を偶数ラインに変換することにより両方の読み出しを行うことができる。
【0026】
図9は一例として第1印字画像をライン「0」で、第2印字画像をライン「1」で読み出す場合を示している。先ず、同様にライン「−2」では、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45aのFIFOメモリ11に書き込まれた後FIFOメモリ12に書き込まれ、続くライン「−1」では書き込みも読み出しも行われない。
【0027】
続くライン「0」では、FIFOメモリ11に書き込まれた第1印字画像のライン「−2」のデータが印字開始座標から読み出されると共に、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45aのFIFOメモリ13に書き込まれた後FIFOメモリ14に書き込まれ、また、2ライン分の第2の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45bのFIFOメモリ21に書き込まれた後FIFOメモリ22に書き込まれる。
【0028】
続くライン「1」では、FIFOメモリ12に書き込まれた第1印字画像のライン「−2」のデータと、FIFOメモリ21に書き込まれた第2印字画像のライン「0」のデータが各印字開始座標から読み出される。
【0029】
続くライン「2」では、FIFOメモリ13に書き込まれた第1印字画像のライン「0」のデータと、FIFOメモリ22に書き込まれた第2印字画像のライン「0」のデータが印字開始座標から読み出されると共に、2ライン分の第1の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45aのFIFOメモリ11に書き込まれた後FIFOメモリ12に書き込まれ、また、2ライン分の第2の印字画像が連続して画像メモリ40から読み出されてメモリ部45bのFIFOメモリ23に書き込まれた後FIFOメモリ24に書き込まれる。
【0030】
次に、図10及び図11を参照して第3の例を説明する。この例ではn個のメモリ部45−1〜45−nとタイミング制御部46−1〜46−nが設けられ、メモリ部45−1〜45−nは共に2n個のFIFOメモリ{11〜1(2n)}、{21〜2(2n)}〜{n1〜n(2n)}を有する。また、CPU47及び印字座標制御部48の制御に基づいてタイミング制御部46−1〜46−nがそれぞれメモリ部45−1〜45−nの印字開始座標を制御する。
【0031】
この例では、画像メモリ40から各々が2nラインのn個の印字画像を読み出す場合に用いられ、タイミング制御部46−1〜46−nの各々は、印字座標制御部48から各画像の副走査方向の印字開始座標が強制的に偶数ラインに設定されると、画像メモリ40から読み出されたn個の印字画像をそれぞれメモリ部45−1〜45−nに書き込む。
【0032】
図11は印字開始ラインが「0」の場合を示し、この場合にはnライン前{ライン(−n)}において第1印字画像の上半分のnライン分を順次画像メモリ40から読み出し、それぞれメモリ部45−1の上半分のFIFOメモリ11〜1(1n)に書き込む。続くライン(−n+1)において第2印字画像の上半分のnライン分を順次画像メモリ40から読み出してそれぞれメモリ部45−2の上半分のFIFOメモリ21〜2(1n)に書き込み、以下同様にしてライン(−1)において第n印字画像の上半分のnライン分をメモリ部45−nの上半分のFIFOメモリn1〜n(1n)に書き込む。
【0033】
次のライン「0」からはメモリ部45−1〜45−nからの読み出しが各印字開始位置から開始される。この場合、ライン「0」では第1〜第n印字画像の各第1ラインがそれぞれFIFOメモリ11、21〜n1から読み出されると共に、第1印字画像の下半分のnライン分を順次画像メモリ40から読み出し、それぞれメモリ部45−1の下半分のFIFOメモリ1(n+1)〜1(2n)に書き込む。
【0034】
続くライン「1」では第1〜第n印字画像の各第2ラインがそれぞれFIFOメモリ12、22〜n2から読み出されると共に、第2印字画像の下半分のnライン分を順次画像メモリ40から読み出し、それぞれメモリ部45−2の下半分のFIFOメモリ2(n+1)〜2(2n)に書き込む。
【0035】
以下同様にしてライン「n」において第1〜第n印字画像の各第nラインがそれぞれFIFOメモリ1n、2n〜nnから読み出されると共に、第n印字画像の下半分のnライン分を順次画像メモリ40から読み出し、それぞれメモリ部45−nの下半分のFIFOメモリn(n+1)〜n(2n)に書き込む。以上の処理によりFIFOメモリに対する第1〜第n印字画像の上半分のnライン分の読み出しが完了し、下半分のnライン分の書き込みが完了する。そして、図示省略されているが、次の第n+1〜第2nラインにおいて第1〜第n印字画像の各ラインを読み出すことにより下半分のnライン分の読み出しが完了する。
【0036】
したがって、このような構成によれば、図12に示すように罫線で示す原稿画像Dと、共通の画像メモリ40に記憶された「マル秘」、「R」、「刀根」のような複数の画像を1枚の転写紙P上に合成することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように発明によれば、印字開始位置の制約を受けることなくビットマップ形式で共通の画像メモリに記憶された複数の画像を合成して印字することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像印字装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の画像印字装置が適用されたデジタル複写機を示す外観図である。
【図3】図2のデジタル複写機の読み取り光学系を示す側面図である。
【図4】図2のデジタル複写機の走査を示す説明図である。
【図5】図2のデジタル複写機の全体構成を示すブロック図である。
【図6】図1の画像印字装置の処理を示す説明図である。
【図7】第2の例の画像印字装置を示すブロック図である。
【図8】図7のFIFOメモリのライト/リード処理の一例を示す説明図である。
【図9】図7のFIFOメモリのライト/リード処理の他の例を示す説明図である。
【図10】第3の例の画像印字装置を示すブロック図である。
【図11】図10のFIFOメモリのライト/リード処理の一例を示す説明図である。
【図12】図10の画像印字装置により合成された画像を示す説明図である。
【符号の説明】
11〜1(2n),21〜2n,n1〜n(2n) FIFOメモリ
40 画像メモリ
41 カウンタ制御部
42 Xカウンタ
43 Yカウンタ
44 SR(シフトレジスタ)
45,45a,45b,45−1〜45−n メモリ部
46,46a,46b,46−1〜46−n タイミング制御部
47 CPU
48 印字座標制御部

Claims (1)

  1. 2値画像データをビットマップ形式で記憶する画像メモリと、
    前記画像メモリに記憶された2値画像データをバイト単位で読み出すアドレスカウンタと、
    前記画像メモリからバイト単位で読み出された2値画像データをシリアルデータに変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された第1ないし第n(n:2以上の整数、以下同)の印字画像をそれぞれ記憶するためのそれぞれ2nライン分のラインメモリを有する第1ないし第nのメモリ部と、
    前記画像メモリに記憶された第1ないし第nの印字画像の第1ないし第nのnライン分をそれぞれ順次読み出し、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリのnライン分にそれぞれ書き込み、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリから前記第1ないし第nの印字画像の同一ラインを各印字開始位置からそれぞれ読み出すと共に前記画像メモリに記憶された前記第1ないし第nの印字画像の残りの第(n+1)ないし第(n+n)のnライン分をそれぞれ順次読み出し、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリの前記残りの第(n+1)ないし第(n+n)のnライン分にそれぞれ書き込み、前記第1ないし第nのメモリ部の前記第1ないし第nのラインメモリの前記残りの第(n+1)ないし第(n+n)のnライン分から前記第1ないし第nの印字画像の同一ラインを各印字開始位置からそれぞれ読み出すタイミング制御手段と、
    前記タイミング制御手段に対して印字開始座標を指示する印字座標制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像印字装置。
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