JP3593459B2 - 移動体監視方法及びシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センター側の計算機から通信路を介して遠隔にある移動体である端末装置の位置や端末携帯者の動作状況を監視する方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
徘徊老人等によって携帯されて移動する端末装置がGPS(Global Positioning System)により位置情報を検知し、センターに位置情報を通知することによって端末装置の位置を認識する移動体監視システムが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の移動体監視システムにおいては、端末の位置に加えて端末携帯者の動作状況を取得することは考慮されていなかった。さらに端末の位置情報と端末携帯者の動作情報のうち必要な時に必要な情報を選択して取得することについて考慮されていなかった。さらに端末内蔵のバッテリーの消耗を減らすため、端末装置がセンターと回線接続したとき端末の電源をオンにし、回線を遮断するとき端末の電源をオフにするよう構成されていた。しかし端末装置を起動し、GPS衛星から位置情報を取得可能な状態になるまで数分間の時間を要し、この間無用に通信回線を保留するという問題があった。センター側の計算機は、通常複数の端末装置を順にかつ間欠的に監視するため、端末との通信のための通信費が膨大な金額になるという問題があった。また電話網を利用するため、端末がセンターと回線接続中に意図しない接続断が生じる場合がある。回線が不意に遮断されると端末の電源も切れるため、それまで端末が行っていた準備動作が無為に帰すことがあり、この場合も通信回線を無駄に使用する結果となった。
【0004】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上記端末の位置情報および端末携帯者の動作情報のうち、必要な時に必要な情報を選択して必要なだけ取得することを可能にすることにある。
【0005】
本発明の他の目的は、端末が準備動作中の無用な回線接続を回避することにある。
【0006】
本発明のさらに他の目的は、端末電源の消耗を減らすため電源のオン/オフ制御をし、かつ無駄な回線接続を回避することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、センター側計算機が端末携帯者の動作状況の異常を検出して端末装置を介して外部に通報することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、端末装置によってセンター計算機から送信された一連の指令列を受信して記憶装置に格納し、指令列が格納された後、各指令を順次解釈して実行し、情報取得指令の実行結果である情報をセンター計算機へ送信し、センター計算機によってこの情報を受信し該当する表示情報を作成して表示装置上に表示する移動体監視方法及びシステムを特徴とする。ここで取得する情報とは、端末の位置情報又は端末携帯者の動作情報である。また端末装置が位置情報又は動作情報を取得可能か否かを判定する指令を解釈して実行し、判定結果を得たとき端末装置側からのコールによってセンター計算機との間の回線を接続して判定結果又は動作情報を送信するよう指令列を構成すれば、センター計算機は回線接続後ただちに位置情報又は動作情報を取得でき、端末の準備動作中の無用な回線接続を回避できる。
【0009】
また本発明は、GPS受信機に電力を供給する電源をオン/オフする指令を設け、端末がセンター計算機との間の回線接続と非同期にこれらの指令を解釈して実行することにより、センター計算機との間の回線接続に先立って端末側の準備動作を可能とし、かつ回線が不意に遮断されたときの無駄な回線接続を回避するようにした。
【0010】
さらに本発明は、端末装置側に端末携帯者の動作情報をセンター計算機へ送信する手段と、センター計算機によって指定された音あるいは音声を出力する手段を設ける。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
【0012】
図1(a)は、本実施形態の移動体監視システムの構成図である。端末装置3は、人または車両によって運搬される携帯装置であり、端末装置本体と、GPS衛星6から送られる電波を捕捉するGPSアンテナと、携帯型の電話機とを備える装置である。センター計算機4は、電話網5を介して特定の端末装置3と通信し、GPS衛星6によって得られた端末装置3の位置情報と端末装置3を運搬する人または車両の動作状況を示す情報を取得して表示装置上に表示するパソコン等の計算機である。なお電話網5の代わりに、ISDN網、無線通信網などの通信路を用いてもよい。本システムを運用する場合、一般的には複数台の端末装置3を用いるので、各々−1,・・・,−nを付加して区別している。以下いずれかの端末装置3を指すとき、単に端末装置3と呼ぶことにする。
【0013】
図1(b)は、端末装置3の内部構成を示す図である。CPU11はマイクロプロセッサのような処理装置、ROM12は制御プログラムを格納する記憶装置である。RAM13は、センター計算機4から送られたコマンド列を格納するとともに、各種データを一時的に格納する記憶装置である。GPS受信機14は、GPS衛星6から受信した信号から位置情報を含むGPSデータを生成する装置、GPS電源15は、GPS受信機14に電力を供給する電源であり、CPU11からの指令でオン/オフ制御可能な電源、GPSアンテナ16はGPS衛星6から送られるGPS信号を捕捉するアンテナである。なお他の位置情報生成手段として通信路による携帯電話機の位置検出を行う技術を利用することも可能である。加速度センサ17は、移動体としての端末装置3の加速度を計測する装置である。なお加速度センサ17の代わりに振動を計測する振動計を用いてもかまわない。携帯電話機18は、通常の携帯電話機として使用されるほか、電話網5を介してセンター計算機4と回線接続しセンター計算機4と情報の送受信をするために使用される電話機である。モデム19は電話網5を用いてデータの通信を行う装置、通信制御部20は、センター計算機4との間の情報の送受信を制御する装置である。音声出力装置21は、出力されたディジタルデータから音又は音声を合成して出力する装置である。CPU11、RAM13、GPS受信機14、GPS電源15、加速度センサ17、通信制御部20及び音声出力装置21の間はバスのようなインタフェース22によって接続される。なおGPS受信機14を除く端末装置3の各構成装置は、図示しない別のシステム電源から電力の供給を受ける。GPS電源15とシステム電源を共通の電源とし、システム電源とGPS受信機14との間の電力供給線をCPU11からの指令によってオン/オフ制御可能なように構成してもよい。以下このような場合もGPS電源と呼ぶことにする。
【0014】
端末装置3の動作モードには、即実行モード、コマンド列登録モード及びコマンド列実行モードがある。即実行モードのとき、CPU11はROM12に格納される制御プログラムを実行し、センター計算機4から送られ携帯電話機18、モデム19及び通信制御部20を介してRAM13に格納されたコマンド(指令)を即時に解釈して実行する。コマンド列登録モードのとき、CPU11は該当する制御プログラムによってセンター計算機4から受信した一連のコマンド列を順次RAM13に格納する。コマンド列実行モードのとき、ROM12に格納される制御プログラムによってRAM13に登録されたコマンド列の先頭から順にコマンドを取り出して順次解釈し実行する。端末装置3が端末の動作モードを切り替えるコマンドを受信したとき、受信したコマンドに従って端末の動作モードを変更する。
【0015】
図2は、センター計算機4の内部構成を示す図である。処理装置41に接続される記憶装置42は、ユーザ情報ファイル43、コマンドファイル44、ログファイル45及び移動体監視プログラム50を格納する。ユーザ情報ファイル43は、システムに登録されるユーザ(監視候補者)の端末ID、電話番号、氏名など各ユーザ固有の情報を格納する。コマンドファイル44は、端末装置3へ送出するコマンド列を格納する。ログファイル45は各ユーザの位置情報と動作情報の履歴を格納する。移動体監視プログラム50は、処理装置41のメモリ(主記憶)に読み込まれ、処理装置41によって実行されるプログラムである。表示装置46は、処理装置41に接続され、地図上のユーザの位置、ユーザの動作情報、衛星情報などを表示する装置である。入力装置47は、監視の対象者を指示するなど移動体監視プログラム50に指示を与えるキーボード、マウス等の装置である。モデム49は相手端末装置3との回線を接続/切断するとともに、電話網5上の信号とディジタルデータとの変換をする装置、通信制御部48は端末装置3との間の情報の送受信を制御する装置である。
【0016】
移動体監視プログラム50は、ユーザ情報ファイル43から選択された監視対象者のユーザ情報を取り出してメモリ上に展開し、コマンドファイル44から指定されたコマンド列を取り出して通信制御部48及びモデム49を介して対象者の端末装置3へ順にコマンドを送出する。端末装置3へ送信されたコマンドが即時に又はRAM13に登録された後に実行されると、移動体監視プログラム50はその実行結果である対象者の端末装置3のGPSデータ及び加速度センサ値などの動作情報を取得し、表示される地図上の端末装置3の位置、衛星の位置及び対象者の動作情報を計算して表示装置46上に表示する。
【0017】
なお移動体監視プログラム50を独立した記憶媒体に格納し、処理装置41に接続される駆動装置を介して処理装置41に読み込むか、または他の計算機に接続される駆動装置とネットワークを介してセンター計算機4へ伝送して記憶装置42に格納してから処理装置41に読み込んで実行することができる。
【0018】
図3は、システムで使用される主なコマンドの名称とオペランド・フィールドのデータ形式を示す図である。以下各コマンドの仕様の概略について説明する。
【0019】
(1)コマンド列登録開始
端末装置3の動作モードをコマンド列登録モードにする。「コマンド列登録終了」コマンドが現われるまで以下に続くコマンド列が端末装置3に登録されるコマンド列である。
【0020】
(2)コマンド列登録終了
コマンド列の終わりを示す。端末装置3の動作モードをコマンド列登録モードから即実行モードに切り替える。
【0021】
(3)コマンド列実行開始
端末装置3の動作モードをコマンド列実行モードに切り替え、RAM13に登録されたコマンド列の実行を開始する。
【0022】
(4)回線接続
端末装置3が実行開始するコマンドであり、センター計算機4−端末装置3間の回線を接続する。接続先がビジーなどによって接続できない場合、「リダイアル回数」に指定された回数だけリダイアル処理を行う。「リダイアル間隔」(秒)はリダイアルの間隔を指定する。回線が接続されたとき、端末装置3はセンター計算機4へ端末IDを送信する。
【0023】
(5)回線遮断
端末装置3が実行開始するコマンドであり、接続中の回線を遮断する。
【0024】
(6)休止
指定された待ち時間(秒)だけ端末装置3の処理を中断する。
【0025】
(7)コマンド列実行終了
端末装置3に登録されたコマンド列の実行を終了し、端末装置3の動作モードをコマンド列実行モードから即実行モードに切り替える。
【0026】
(8)GPS電源オン
GPS電源15をオンにしてGPS受信機14に電力を供給する。
【0027】
(9)GPS電源オフ
GPS電源15をオフにする。
【0028】
(10)GPSデータ読み込み
GPS受信機14を介してGPSデータを読み取り、センター計算機4へ送信する。端末装置3はGPSデータを取得した後にそのデータをセンター計算機4へ送信する。「開始キーワード」で指定されるキーワードに等しいデータ行が現われるまで待ち、そのキーワードを先頭として「読み込みライン数」だけのデータ行を読み出してセンター計算機4へ送信する。「比較文字数」は「開始キーワード」の文字数を指定する。GPSデータを取得できなければ、エラーメッセージをセンター計算機4へ送信する。
【0029】
(11)測位判定
端末装置3は、GPSデータを取得可能であるか否かを別に設定されたキーワードを先頭とする設定された文字列の長さから判定し、その判定結果をセンター計算機4へ送信する。判定結果は、「測位可能」、「測位不可」又は「GPS応答無」である。指定されたキーワードに等しいデータを先頭とする指定された文字数を越えるGPSデータを取得できたとき、「測位可能」と判定する。指定されたキーワードに等しいデータを先頭とする取得されたGPSデータが指定された文字数を越えず、「タイムアウト時間」で指定された時間が過ぎたとき、「測位不可」と判定する。「応答無時間」で指定された時間が経過しても指定されたキーワードに等しいデータを取得できないとき「GPS応答無」と判定する。
【0030】
(12)測位判定後回線接続
「測位判定」と「回線接続」とを組み合わせた機能をもつコマンドであり、端末装置3は、「測位判定」処理をした後、センター計算機4との間で回線接続動作を行い、判定結果をセンター計算機4へ送信する。「タイムアウト時間」及び「応答無時間」の機能は「測位判定」コマンドと同じであり、「リダイアル回数」及び「リダイアル間隔」の機能は「回線接続」コマンドと同じである。
【0031】
(13)加速度センサ入力
端末装置3は、加速度センサ17から加速度センサ値を読み込み、センター計算機4へ送信する。「サンプル数」はサンプリングする加速度センサ値の個数、「サンプリング間隔」はサンプリングの時間間隔(msec)を設定する。「サンプル数」で指定される個数の加速度センサ値をセンター計算機4へ送信する。
【0032】
(14)音声出力
端末装置3は、音声出力装置21を駆動し「出力文字列」に設定される文字列により、音声を合成したり決められたビープ音やメロディーなどを出力する。
【0033】
(15)認識動作出力
端末装置3を所持している人または搭載している車両の動作を認識し、センター計算機4に送るコマンドである。加速度センサ17により観測された加速度変化をCPU11を用いて演算処理を行い、端末装置3を所持している人または搭載している車両の動作を認識する。具体的には、観測した振動波形のスペクトル解析を行い、前もって解析してある各種動作のスペクトルと照らし合わせ、一番相関の取れる動作を認識結果として出力する。例えば端末装置携帯者の動作を観測してスペクトルが前もって計測していた「歩く」に近ければ端末装置携帯者は「歩いている」と認識される。認識結果は、電話網5を介してセンター計算機4へ送信される。
【0034】
(16)特定動作認識判定
特定の動作を上記(15)の手段により端末装置3が認識すると、センター計算機4へ通知するコマンドである。フィールド1に設定する「動作項目」と端末装置3で認識した結果が一致した場合にセンターに通知を行う。例えばフィールド1に「倒れる」を設定した場合には、端末装置3は常に加速度センサ17から入力する信号より動作を認識し、認識結果が「倒れる」となった時に初めてセンター計算機4へその旨を通知する。なお本例は「動作項目」を1つのみ設定する場合の例であるが、複数の動作項目を設定し、そのうちどれか1つが一致した場合にセンター計算機4にその旨を通知してもかまわない。なお設定した「動作項目」が「タイムアウト時間」に指定した時間を経過して継続したとき、認識結果が「動作項目」に一致したと判定する。
【0035】
(17)特定動作認識後回線接続
上記(12)の測位判定後回線接続と同様に、特定の動作項目を認識したとき回線を接続するコマンドである。上記(16)の手段により特定の動作を認識したとき、回線を接続しセンター計算機4にその旨を通知する。「動作項目」及び「タイムアウト時間」の機能は「特定動作認識判定」と同じであり、「リダイアル回数」及び「リダイアル間隔」の機能は「回線接続」コマンドと同じである。
【0036】
センター計算機4と端末装置3の間の回線が接続された状態で上記コマンドが実行されたとき、端末装置3は各コマンドに対応する正常応答又は異常応答(エラーメッセージ)をセンター計算機4へ送信する。
【0037】
なお上記コマンド以外に返信先の電話番号を設定するコマンド、測位判定の際に使用するパラメータを設定するコマンド、GPS受信機14の構成を設定するコマンド、固定値を設定するコマンド等が設けられるが、詳細説明を省略する。
【0038】
図4は、端末装置3を即実行モード状態でセンター計算機4へGPSデータと動作情報を送付するときのコマンドのシーケンス例を示す図である。センター計算機4はまず特定の端末装置3との間で回線接続動作を実行する。次にセンター計算機4は端末装置3へ「GPS電源オン」コマンドを送信し、端末装置3はこれを受信して実行し、GPS電源15をオンにして確認応答を返信する。次にセンター計算機4は「測位判定」コマンドを送信し、端末装置3はこれを受信して測位判定処理を行ってその判定結果をセンター計算機4へ返信する。次にセンター計算機4は「GPSデータ読み込み」コマンドを送信し、端末装置3はこれを受信してGPSデータを読み込み、センター計算機4へ送信する。次にセンター計算機4は「加速度センサ入力」コマンドを送信し、端末装置3はこれを受信して加速度センサ値を入力し、センター計算機4へ送信する。次にセンター計算機4は「GPS電源オフ」コマンドを送信し、端末装置3はこれを受信しGPS電源15をオフにして確認応答を返信する。最後にセンター計算機4は端末装置3との間で回線遮断動作を実行する。本コマンド・シーケンス例によれば、端末装置3が装置を起動し、測位判定処理を行っている間も回線を保留するが、センター計算機4がリアルタイムで最新のGPSデータと動作情報を取得できるので、緊急に対象者の探索を行うような場合に適している。
【0039】
図5は、端末装置3のRAM13にコマンド列を登録するときに送付されるコマンドのシーケンス例を示す図である。なおセンター計算機4と当該端末装置3との間の回線が接続中とする。センター計算機4は「コマンド列登録開始」コマンドを端末装置3へ送信すると、端末装置3はその動作モードをコマンド列登録モードに切り替え、センター計算機4へ確認応答を返す。次にセンター計算機4は登録する最初のコマンドを端末装置3へ送信し、端末装置3はこれをRAM13に格納し、コマンドを受信した旨の確認応答をセンター計算機4へ返す。このようにしてセンター計算機4はコマンド列中の各コマンドを順次端末装置3へ送信し、端末装置3は受信したコマンドを順次RAM13に格納する。コマンド列中の最終コマンドがRAM13に格納され、センター計算機4がその確認応答を受け取ると、「コマンド列登録終了」コマンドを送信し、端末装置3はこれを受信して端末装置3の動作モードをコマンド列登録モードから即実行モードに切り替え、センター計算機4へ確認応答を返した後、待機する。
【0040】
図6は、端末装置3に登録されたコマンド列を実行するときのコマンド・シーケンスの例を示す図である。端末装置3側の黒丸は端末装置3に登録されたコマンドを実行する状態を示す。なお最初の状態として、センター計算機4と当該端末装置3との間の回線が接続中とする。センター計算機4は「コマンド列実行開始」コマンドを送信すると、端末装置3はこれを受信し、動作モードをコマンド列実行モードに切り替えてからセンター計算機4へ確認応答を返す。次にセンター計算機4は当該端末装置3との間で回線遮断動作を実行する。端末装置3は、RAM13から「休止」コマンドを取り出して実行し、指定された時間だけタイマーを駆動して待ち状態とする。待ち時間が経過したとき、次の「GPS電源オン」コマンドを取り出して実行し、GPS電源15をオンにした後、端末装置3を起動する。次に「測位判定後回線接続」コマンドを実行し、測位判定処理をした後、センター計算機4との間で回線接続動作を実行し、測位判定の結果をセンター計算機4へ送信する。次に「GPSデータ読み込み」コマンドを実行し、GPSデータを取得してセンター計算機4へGPSデータを送信する。次に「加速度センサ入力」コマンドを実行し、加速度センサ値を入力してこれをセンター計算機4へ送信する。次に端末装置3は「回線遮断」コマンドを実行し、センター計算機4との間で回線遮断動作を実行する。次に端末装置3は「GPS電源オフ」コマンドを実行し、GPS電源15をオフにする。最後に端末装置3は「コマンド列実行終了」コマンドを実行し、動作モードを即実行モードに切り替えた後、待機する。
【0041】
本コマンド・シーケンス例によれば、端末装置3が装置を起動し、測位判定処理を行っている間、センター計算機4との間の回線が遮断されており、この間の無用な回線保留を回避できる。なおセンター計算機4が複数の端末装置3に対して時分割的に監視サービスをする場合を考慮すると、端末装置3にコマンド列を登録した後、センター計算機4と端末装置3との間の同一コネクションでセンター計算機4が登録したコマンド列の実行開始を端末装置3に指令するようなコマンド・シーケンスが好ましい。センター計算機4は、ある端末装置3との間の回線が遮断されている間、別の端末装置3とコネクションを設定し、コマンド列の登録やコマンド列の実行を行うことができる。また図6に示す登録コマンド列は一例であり、同一コマンド列中に「休止」、「GPSデータ読み込み」、「加速度センサ入力」、「測位判定」、「測位判定後回線接続」、「回線遮断」などのコマンドを各々複数回含めるようにコマンド列を構成することが可能である。
【0042】
図7は、処理装置41のメモリに格納されるユーザ情報テーブル31のデータ形式を示す図である。ユーザ情報テーブル31は、監視の対象とするユーザの数だけ設けられ、各々−1,−2,・・・を付加して区別している。「コマンド列送出フラグ」は初期値0であり、当該ユーザに対して正常にコマンド列送出が終了したとき1が設定される。「コマンド送出エラーフラグ」は初期値0であり、当該ユーザにコマンド列を送出中にエラーを検出したとき1に設定される。「端末ID」は当該ユーザの所有する端末装置3の識別子、「電話番号」は当該端末装置3に付属する携帯電話機18の電話番号、「名前」は当該ユーザの氏名である。「スポットデータポインタ」は当該ユーザの位置を示すスポットデータ群の先頭アドレスを示す。「衛星数」は当該端末装置3が情報取得位置及び情報取得時刻において捕捉可能と考えられるGPSの数であり、通常8〜12の範囲の数である。「衛星情報ポインタ」は当該ユーザに関する衛星情報の先頭アドレスを示す。「動作情報」は当該ユーザの最新の動作情報である。「加速度センサ設定値」は加速度センサ17の検出値を補正するための補正値である。
【0043】
図8は、処理装置41のメモリに格納される接続ユーザ情報テーブル32のデータ形式を示す図である。接続ユーザ情報テーブル32は、センター計算機4が現在回線接続中の端末装置3の「端末ID」、「電話番号」、「名前」及び「端末動作モード」を格納する。「端末ID」、「電話番号」及び「名前」は該当するユーザ情報テーブル31の同一データ項目の値を複写したものである。「端末動作モード」は、当該端末装置3の動作モードを示し、即実行、コマンド列登録、コマンド列実行のいずれかのモードを格納する。
【0044】
図9は、処理装置41のメモリに格納されるスポットデータ33のデータ形式を示す図である。スポットデータ33は、スポットデータ33−1、スポットデータ33−2、・・・のようにスポットデータ群として構成され、監視の対象とするユーザごとにスポットデータ群が設けられる。同一スポットデータ群中のスポットデータ33は、時系列的にメモリに保存される位置情報の数だけ設けられ、各々−1,−2,を付加して区別している。「情報取得時刻」、「緯度」、「経度」及び「使用衛星数」は、GPSデータに含まれる情報であり、各々位置情報の取得時刻、緯度、経度及び位置情報の取得に使用されたGPSの数を示す。「スポットインデックス」は当該スポットデータを識別するために付与されたスポットデータの識別子である。
【0045】
図10は、処理装置41のメモリに格納される衛星情報34のデータ形式を示す図である。衛星情報34は、衛星情報34−1、衛星情報34−2、・・・のように衛星情報群として構成され、監視の対象とするユーザごとに衛星情報群が設けられる。同一衛星情報群中の衛星情報34は、当該端末装置3が捕捉可能な衛星数だけ設けられ、各々−1,−2,を付加して区別している。各衛星情報34は、「衛星番号」、「衛星仰角」、「衛星方位角」、「衛星電界強度」、「衛星のX座標」及び「衛星のY座標」から構成される。「衛星のX座標」及び「衛星のY座標」は、「衛星仰角」及び「衛星方位角」から計算され、表示装置46に表示される衛星情報表示ウィンドウの座標位置を示す。
【0046】
図11は、表示装置46に表示される表示ウィンドウのデータ構成を示す図である。位置情報表示ウィンドウ101は、地図が表示され、地図上に監視対象者の位置がスポット109で表示されるウィンドウである。動作情報表示ウィンドウ102は、対象者の動作情報を歩く、走る、倒れるなど動作をアイコン等によって表示するウィンドウである。衛星情報表示ウィンドウ103は、当該対象者が捕捉できるGPSについての衛星情報を表示するウィンドウである。対象者名104は、表示対象として選択された対象者の氏名を表示する領域である。情報取得時刻105は、端末装置3がスポット109に該当する位置情報を取得した時刻を表示する領域である。
【0047】
図12は、移動体監視プログラム50が端末装置3と回線接続するときの処理の流れを示すフローチャートである。入力装置47を介してオンライン監視が指示されると、移動体監視プログラム50は、ユーザ情報ファイル43を参照して登録されているユーザの氏名を取得し、表示装置46上に表示する。入力装置47を介して少なくとも1人の対象者が選択され入力されると(ステップ51)、ユーザ情報ファイル43から選択された対象者のユーザ情報テーブル31をメモリに読み込んで初期化する(ステップ52)。次に表示装置46上に位置情報表示ウィンドウ101、動作情報表示ウィンドウ102及び衛星情報表示ウィンドウ103を表示する(ステップ53)。次に指定されたコマンドファイル44をメモリに読み込む(ステップ54)。全対象者へコマンド列の送出を終了していなければ(ステップ55NO)、すなわち「コマンド列送出フラグ」及び「コマンド送出エラーフラグ」がオフのユーザ情報テーブル31があれば、次の対象者を選択し、その対象者の「端末ID」、「電話番号」及び「名前」をユーザ情報テーブル31から接続ユーザ情報テーブル32に複写し、接続ユーザ情報テーブル32の「端末動作モード」を即実行モードに設定し、該当する端末装置3との間の回線接続動作を行う(ステップ56)。当該端末装置3との回線接続が成功したとき、当該コネクションに対応してログファイル45をオープンし、読み込んだコマンド列の最初のコマンドを送出する(ステップ57)。規定のリダイアル回数だけリダイアルしても端末装置3との回線接続ができない場合には、当該対象者のユーザ情報テーブル31の「コマンド送出エラーフラグ」を1にセットし、表示装置46上にエラーメッセージを表示し、ステップ55に戻る。
【0048】
図13a及び図13bは、移動体監視プログラム50が端末装置3からメッセージを受信したときの処理の流れを示すフローチャートである。移動体監視プログラム50が端末装置3からメッセージを受信すると(ステップ61)、そのメッセージの内容に応じて処理を分岐する(ステップ62)。メッセージが「GPSデータ読み込み」コマンドによる返信のGPSデータであれば、受信したGPSデータを1レコードとしてログファイル45に書き込む(ステップ63)。受信バッファ中の情報が位置情報であれば、情報取得時刻、緯度、経度及び使用衛星数の情報を切り出して当該対象者のユーザ情報テーブル31の「スポットデータポインタ」で指定されるスポットデータ33群の中の次のスポットデータ33の領域に展開した後、取得した緯度及び経度の情報から位置情報表示ウィンドウ101に表示される地図上の座標値を算出し(ステップ64)、該当する位置にスポット109を表示する(ステップ65)。受信バッファ中の情報が衛星情報であれば、衛星情報の各データ項目を切り出して当該対象者のユーザ情報テーブル31の「衛星情報ポインタ」で指定される衛星情報34群の該当する衛星情報34に展開した後、衛星の位置情報から衛星情報表示ウィンドウ103上の座標値を計算して衛星情報表示ウィンドウ103上に衛星番号、衛星の位置及び衛星電界強度を表示する(ステップ66)。
【0049】
メッセージが「加速度センサ入力」コマンドによる返信の加速度センサ値であれば、受信した情報を1レコードとしてログファイル45に書き込み(ステップ67)、受信バッファ中の情報から加速度センサ値を切り出してメモリ中の配列の要素の1つに格納する(ステップ68)。一連の加速度センサ値の最後の加速度センサ値を配列に展開し終えたとき、一連の加速度センサ値から対象者の動作情報を計算して該当するユーザ情報テーブル31の「動作情報」に格納し、動作情報表示ウィンドウ102に動作を示すアイコンなどを表示する(ステップ69)。ただし倒れるなどの特定動作を検出した場合には、警告情報をあわせて表示する。
【0050】
「認識動作出力」「特定動作認識判定」及び「特定動作認識後回線接続」コマンドを用いて端末で動作認識を行う場合には、上記ステップ67,68及び69の大半を端末で実行することになり、センター側では動作及び警告の表示を行うのみとなる。これによりセンター側では非常時のみのデータ取得が可能となり、通信量を削減することが可能である。
【0051】
メッセージがコマンド実行結果である応答メッセージであれば、各応答メッセージに応じた処理を行う(ステップ70)。正常応答の場合には、対応するコマンドに応じてそのまま又は下記の処理をした後に次の処理に進む。応答が「コマンド列登録開始」コマンドの正常応答であれば、接続ユーザ情報テーブル32の「端末動作モード」をコマンド列登録モードに設定する。応答が「コマンド列登録終了」コマンドの正常応答であれば、「端末動作モード」を即実行モードに設定する。応答が「コマンド列実行開始」コマンドの正常応答であれば、「端末動作モード」をコマンド列実行モードに設定する。当該端末装置3の動作モードがコマンド列登録モードにあって異常応答を受信した場合には、当該対象者のユーザ情報テーブル31の「コマンド送出エラーフラグ」を1にセットし、表示装置46上にエラーメッセージを表示し、ステップ55に戻る。「コマンド列登録開始」、「コマンド列登録終了」又は「コマンド列実行開始」コマンドに対する異常応答の場合にも、同様に当該対象者のユーザ情報テーブル31の「コマンド送出エラーフラグ」を1にセットし、表示装置46上にエラーメッセージを表示し、ステップ55に戻る。端末装置3の動作モードが即実行モード又はコマンド列実行モードにあって上記以外の異常応答を受信した場合には、表示装置46上にエラーメッセージを表示した後、次の処理に進む。
【0052】
次に図13bに移り、移動体監視プログラム50は、端末の動作モードを判定する(ステップ71)。端末の動作モードがコマンド列実行モードにある場合には(ステップ71NO)、処理を終了する。端末の動作モードが即実行モードあるいはコマンド列登録モードにある場合には(ステップ71YES)、コマンド列の送出を終了したか否かを判定する(ステップ72)。読み込んだコマンド列中のすべてのコマンドを送出し、かつ当該対象者のユーザ情報テーブル31の「コマンド列送出フラグ」が0である場合には(ステップ72YES)、当該端末装置3との間の回線を遮断し、当該ログファイル45をクローズし、当該対象者のユーザ情報テーブル31の「コマンド列送出フラグ」を1にセットし(ステップ75)、ステップ55に戻る。読み込んだコマンド列に未送出のコマンドが残っている場合には(ステップ72NO)、コマンド列中の次のコマンドを送出し(ステップ73)、送出したコマンドに返信メッセージがあるか否かを判定する(ステップ74)。送出したコマンドに返信メッセージありの場合(ステップ74YES)、処理を終了する。送出したコマンドが返信メッセージなしの場合(ステップ74NO)、ステップ73に戻る。
【0053】
ステップ55で全対象者へコマンド列送出を終了したとき(ステップ55YES)、すなわちすべてのユーザ情報テーブル31について「コマンド列送出フラグ」又は「コマンド送出エラーフラグ」がセットされているとき、表示装置46上にメッセージを表示して処理を終了する。
【0054】
図14は、移動体監視プログラム50が端末装置3から回線接続要求を受けたときの処理の流れを示すフローチャートである。移動体監視プログラム50が端末装置3から回線接続要求を受信したとき(ステップ81)、端末装置3との間で回線接続動作を行い(ステップ82)、受信した端末IDが一致するユーザ情報テーブル31の「端末ID」、「電話番号」及び「名前」を接続ユーザ情報テーブル32に複写し、接続ユーザ情報テーブル32の「端末動作モード」をコマンド列実行モードに設定し、当該コネクションに対応してログファイル45をオープンし、表示装置46上にメッセージを表示する。
【0055】
移動体監視プログラム50が端末装置3から回線遮断要求を受けたとき、当該端末装置3との間で回線遮断動作を行い、表示装置46上にメッセージを表示する。
【0056】
上記移動体監視プログラム50の処理手順によれば、センター計算機4が複数の対象者の携帯する端末装置3に対して順次コマンド列送信−「コマンド列実行開始」コマンドの発行−回線遮断のシーケンスを実行し、各端末装置3から順次GPSデータと動作情報を取得し、各対象者に属するユーザ情報テーブル31、スポットデータ33及び衛星情報34に格納するとともに表示装置46上の位置情報表示ウィンドウ101、動作情報表示ウィンドウ102及び衛星情報表示ウィンドウ103に表示することができる。スポットデータ33は、同一対象者について時系列的に複数保存されるので、対象者の最新の位置情報だけでなく、過去の位置情報を各々位置情報表示ウィンドウ101の地図上のスポット109として表示させ、対象者の移動ルートを辿ることもできる。
【0057】
緊急に探索すべき対象者が生じたときには、その対象者を選択し、即実行モードで実行されるコマンドが配列されるコマンド列を実行することによって、センター側はリアルタイムで対象者の最新の位置情報と動作情報を取得することができる。
【0058】
センター側で表示装置46を介して対象者の位置と動作状況を監視し、移動と動作の異常が観測されたとき、センター計算機4から当該対象者の端末装置3へ「音声出力」コマンドを送信し、音声出力装置21を駆動して救助を求める音あるいは音声を出力することができる。音声出力の代わりに又は音声出力とともに端末装置3のランプを点灯させるよう構成してもよい。
【0059】
図15は、履歴データ表示を行う移動体監視プログラム50の処理の流れを示すフローチャートである。入力装置47を介して履歴データ表示が指示され、ログファイル45が指定されると、移動体監視プログラム50は指定されたログファイル45をオープンし(ステップ91)、表示装置46上に位置情報表示ウィンドウ101、動作情報表示ウィンドウ102及び衛星情報表示ウィンドウ103を表示する(ステップ92)。ログファイル45からレコードを読み込み、全レコードを処理終了していなければ(ステップ93NO)、レコードの内容によって処理を分岐する(ステップ94)。レコード内容がGPSデータであれば、ステップ95〜97を実行する。その処理はステップ64〜66の処理と同じである。レコード内容が加速度センサー値であれば、ステップ98〜99を実行する。その処理はステップ68〜69の処理と同じである。GPSデータ又は加速度センサー値の処理が終わったとき、ステップ93に戻り、一定時間の待ち時間を置いてから次のレコードを読み込む。ログファイル45上の全レコードの処理を終了したとき、履歴データ表示の処理を終了する。本履歴データ表示処理によれば、対象者の過去の位置情報及び動作情報を表示装置46上に再現することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、端末の位置情報および端末携帯者の動作情報のうち必要な時に必要な情報を選択して必要なだけ取得することができる。
【0061】
またセンター計算機から端末装置へ一連の指令列を送信した後、端末装置との間の回線を切断し、端末装置がセンター計算機から切り離された状態でこの指令列中の指令を順次実行するよう構成したので、端末装置が起動し位置情報又は動作情報を取得可能か否か判定した後に、端末側からのコールによってセンター計算機との間の回線を接続してただちにセンター計算機へ位置情報又は動作情報を送信することができ、端末の準備動作中の無用な回線接続を回避できる。
【0062】
また回線接続とは非同期にGPS電源をオン/オフする指令を設けたので、回線接続前に端末の準備動作を可能とし、かつ端末の準備動作中に生じ得る不意の回線遮断による無駄な回線接続を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の移動体監視システムの構成図及び端末装置3の内部構成を示す図である。
【図2】実施形態のセンター計算機4の内部構成を示す図である。
【図3】実施形態の主なコマンドの一覧を示す図である。
【図4】実施形態の即実行モードにおけるコマンドのシーケンス例を示す図である。
【図5】実施形態のコマンド列を登録するときのコマンドのシーケンス例を示す図である。
【図6】実施形態の登録されたコマンド列を実行するときのコマンドのシーケンス例を示す図である。
【図7】実施形態のユーザ情報テーブル31のデータ形式を示す図である。
【図8】実施形態の接続ユーザ情報テーブル32のデータ形式を示す図である。
【図9】実施形態のスポットデータ33のデータ形式を示す図である。
【図10】実施形態の衛星情報34のデータ形式を示す図である。
【図11】実施形態の各表示ウィンドウのデータ構成を示す図である。
【図12】実施形態の移動体監視プログラム50の回線接続時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13a】実施形態の移動体監視プログラム50のメッセージ受信時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13b】実施形態の移動体監視プログラム50のメッセージ受信時の処理の流れを示すフローチャート(続き)である。
【図14】実施形態の移動体監視プログラム50の回線接続要求受信時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】実施形態の履歴データ表示を行う移動体監視プログラム50の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
3:端末装置、4:センター計算機、5:電話網、14:GPS受信機、15:GPS電源、18:携帯電話機、31:ユーザ情報テーブル、32:接続ユーザ情報テーブル、33:スポットデータ、43:ユーザ情報ファイル、44:コマンドファイル、50:移動体監視プログラム、101:位置情報表示ウィンドウ、102:動作情報表示ウィンドウ、109:スポット

Claims (10)

  1. センター側の計算機と移動体である端末装置とが通信路を介して接続され、該計算機から該端末装置へ情報取得指令を送信し、該端末装置から該計算機へ要求された情報を送信するシステムであって、
    該端末装置は、該計算機から指令列を登録するよう要求する指令を受け取り、該計算機から送信された一連の指令列を受信して記憶装置に格納する手段と、該指令列が格納された後、各指令を順次解釈して実行する手段と、該情報取得指令の実行結果である情報を該計算機へ送信する手段とを有し、該計算機は該端末装置へ該指令列を送信する手段と、送られた情報を受信し該当する表示情報を作成して表示装置上に表示する手段とを有することを特徴とする移動体監視システム。
  2. 該情報は該端末装置の位置を示す位置情報であることを特徴とする請求項1記載の移動体監視システム。
  3. 該情報は該端末装置が受ける振動や加速度の値であることを特徴とする請求項1記載の移動体監視システム。
  4. 該情報は該端末装置が受ける振動や加速度の値に基づいて認識された動作情報であることを特徴とする請求項1記載の移動体監視システム。
  5. 該計算機はさらに該指令列を構成する指令を1個ずつ該端末装置へ送信する手段を有し、該端末装置はさらに該計算機から受信した指令を即時に解釈して実行し、その実行結果を該計算機へ送信する手段を有することを特徴とする請求項1記載の移動体監視システム。
  6. コンピュータ読み取り可能な記憶媒体上に実体化されたプログラムであり、該プログラムは、センター側の計算機と移動体である端末装置とが通信路を介して接続され、該計算機から該端末装置へ情報取得指令を送信し、該端末装置から該計算機へ要求された情報を送信するシステムの中で該計算機によって実行されるプログラムであって、該端末装置から受信した該情報をログファイルに記録するプログラム手段と、該ログファイルから順次該情報を読み出し該当する表示情報を作成して表示装置上に表示するプログラム手段とを有することを特徴とするプログラムを格納する記憶媒体
  7. センター側の計算機と移動体である端末装置とが通信路を介して接続され、該計算機から該端末装置へ位置情報取得指令を送信し、該端末装置から該計算機へ位置情報を送信するシステムを構成する端末装置であって、該端末装置は、GPS受信機を介して該端末装置の位置情報を取得可能か否か判定する手段と、上記判定の後に該計算機との間の回線を接続して判定結果を該計算機へ送信する手段とを有することを特徴とする端末装置
  8. センター側の計算機と移動体である端末装置とが通信路を介して接続され、該計算機から該端末装置へ動作情報取得指令を送信し、該端末装置から該計算機へ動作情報を送信するシステムを構成する端末装置であって、該端末装置は、該端末装置が受ける振動や加速度の値に基づいて特定の動作をしているか否かを判定する手段と、上記特定の動作を認識したとき該計算機との間の回線を接続して特定の動作情報を該計算機へ送信する手段とを有することを特徴とする端末装置
  9. センター側の計算機と移動体である端末装置とが通信路を介して接続され、該計算機から該端末装置へ位置情報取得指令を送信し、該端末装置から該計算機へ位置情報を送信するシステムを構成する端末装置であって、該端末装置は、GPS受信機に電力を供給する 電源をオン/オフする指令を格納する記憶手段と、該指令を解釈して該電源をオン/オフする手段とを有し、該計算機との間の回線の接続とは非同期に該電源をオン/オフすることを特徴とする端末装置
  10. センター側の計算機と移動体である端末装置とが通信路を介して接続され、該計算機から該端末装置へ位置情報取得指令を送信し、該端末装置から該計算機へ位置情報を送信する移動体監視方法であって、
    (a)該計算機と該端末装置との間の回線を接続し、
    (b)該計算機から該端末装置へ該位置情報取得指令を含む一連の指令列を送信し、
    (c)該計算機と該端末装置との間の回線を切断し、
    (d)該端末装置によって指令を実行して該端末装置の位置情報を取得可能か否か判定し、
    (e)該計算機と該端末装置との間の回線を接続して該端末装置から該計算機へ判定結果を送信し、
    (f)該端末装置によって該位置情報取得指令を実行してその実行結果である位置情報を該計算機へ送信し、
    (g)該計算機によって該位置情報を受信し、該当する地図上の位置を計算して表示装置上に表示する移動体監視方法。
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