JP3592647B2 - 半導体検査装置、半導体集積回路、及び半導体検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路からの出力電圧を検査する半導体検査装置、半導体集積回路、及び半導体検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネルの高精細化に伴い、液晶パネルに搭載される液晶ドライバICは、多出力化、多階調電圧化が進む傾向にある。液晶ドライバICの階調電圧は、基準電圧生成回路としてデバイス内部に内蔵されたガンマ補正抵抗回路及びガンマ補正コンデンサ回路の基準電源入力端子より印加された電圧に対する抵抗分割比又は容量分割比により決定されるが、このとき、多階調化が進むほど、この分割比が精細化される。
【0003】
そして、この多階調表示を行なうため、液晶ドライバは、階調電圧数に対応したディジタルの入力画像データをアナログの階調電圧出力に変換するディジタル/アナログ変換器(以下、D/A変換器とする。)を内蔵し、階調電圧を出力する。例えば、256階調表示用液晶ドライバICでは、8ビットのD/A変換器が内蔵されている。
【0004】
このような多出力、多階調液晶ドライバICの検査において、通常、D/A変換器から出力されるそれぞれの階調電圧値のすべてが、各階調のディジタル入力画像データに対応して、適正に変換された電圧値を出力しているか否か、また、各D/A変換器間において出力される階調電圧値が、それぞれ互いに均一であるか否かについての検査がされる。
【0005】
この場合の一般的な適否判定基準については、全出力端子を対象に、各階調電圧毎の理想の階調出力電圧値に対する階調出力電圧の最大値差、最小値差、及び各出力端子間バラツキ(出力電圧端子の中で最大の値と最小の値との差)の3点であり、例えば、理想の階調出力電圧値に対する階調出力電圧の最大値差及び最小値差は±30mV、各出力端子間のバラツキは35mV程度の基準値について不良品を選別する必要があることから、非常に高精度な測定精度が要求される。ここで図1は、前記階調電圧出力検査結果の一例を示す図である。同図に示す例においては、最大値差及び最小値差の絶対値が30mV以下、各出力端子間バラツキが35mV以下であれば良品となる。
【0006】
また、液晶ドライバICの検査では、前記階調電圧出力検査の他に、入力端子リーク検査、機能動作検査、消費電流検査等も実施されるが、これら全検査項目の検査実行時間のうち、80%ほどが前記階調電圧検査で占められている。さらに、液晶ドライバICの多出力、多階調化により、ますます前記階調電圧出力検査にかかる時間は増加する傾向にある。
【0007】
よって、前記階調電圧出力検査にかかる検査時間を短縮することが、液晶ドライバICの検査時間の短縮及び検査費用の削減においてもっとも重要な課題ということができる。
【0008】
階調出力電圧を精度よく測定するためには、この高精度な電圧測定器を階調出力端子数と同じ数の台数だけ半導体検査装置に備えることが望ましいが、そのような構成にすると装置が高価でかつ大型になり、経済性等を考えると、1個から数個の電圧測定器を半導体検査装置に内蔵するのが限界だった。
【0009】
そこで、前記階調電圧出力検査を経済性を考慮した上で精度よく短時間に実施するため、さまざまな方法が提案されている。
【0010】
例えば、特開平10−2935号公報に記載の発明では、液晶ドライバIC等の被検査対象からの複数の被検査電圧を、同一時刻に一括してサンプリングするサンプル・ホールド回路と、この複数のサンプル・ホールド回路の出力を順次選択して出力するマルチプレクサ回路と、このマルチプレクサ回路から順次出力される前記被検査電圧に対応する上限値電圧及び下限値電圧に基づき前記被検査電圧の適否を検査する検査回路を備えた半導体検査装置が提案されている。
【0011】
これによると、各階調出力端子を限られた台数の高精度な電圧測定器に対して高速に切り替えて検査することができるため、測定精度を維持したまま階調電圧出力検査にかかる時間を短縮することができる、とされている。
【0012】
ただし、この公報に記載の技術には、各出力端子間のバラツキの検査について述べられていないが、仮に、この構成において各出力端子間のバラツキの検査を行なう場合には、各出力端子の電圧を記憶して、出力端子の中で最大の値と最小の値とを抽出し、抽出された最大値と最小値との差を算出し、基準値との比較を行なって判定することになるものと考えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−2935号公報に記載の発明によると、被検査対象より出力される被検査電圧を各端子毎に測定することから、被検査電圧が変化する各階調毎に基準値となる上限値電圧及び下限値電圧を再設定することが必要になる。
【0014】
また、電圧測定回数は被検査電圧出力端子数と出力電圧階調数との積になり、これは、多階調かつ多出力となると膨大な検査時間がかかることを意味し現実的ではない。例えば、480出力、256階調の液晶ドライバICを考えると、出力電圧は各階調において正/負の両方があるため、測定回数は前記出力数480と前記階調数256と前記正/負の2との積になり、この値は約25万回にもなり、1回の測定に0.1ミリ秒程度を要する場合を考えると、25秒もの検査時間が必要となってしまう。
【0015】
1回の測定にかかる時間としては、各階調出力端子と高精度な電圧測定器との切り替え時間以外にも、各階調電圧を実際に測定する電圧測定時間や各出力端子間バラツキを計算する演算時間も大きな要素となる。そのため、たとえ各階調出力端子と高精度な電圧測定器との切り替えを高速にできても、測定時間を大幅に短縮することは不可能であり、よって全出力電圧を測定するという方式である以上、検査時間短縮という点において課題が残る。
【0016】
この発明の目的は、簡易な構成で低廉に半導体集積回路の複数の出力端子からの出力電圧の検査を迅速に行なう半導体検査装置、半導体集積回路、及び半導体検査方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0021】
(1)所定値の電圧を出力する複数の出力端子を備えた半導体集積回路の出力電圧を検査する半導体検査装置において、
前記半導体集積回路の各出力端子から出力される電圧の平均電圧値を用いて、該出力端子の出力電圧の適否を判定する判定手段を備え、
前記判定手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器、及び該抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較手段を備えることを特徴とする。
【0022】
この構成においては、前記判定手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器を設けたことから、該抵抗器の他端の電位がキルヒホッフの法則により各出力電圧の平均値となるため、該抵抗器の両端の電位差が、該一端が接続されている出力端子の電位の各出力電圧の平均値からのバラツキの値として容易に検出される。
【0023】
また、このバラツキの値と許容されるバラツキの値である第1基準電圧値とを比較し、許容範囲内にあるか否かを判断する第1比較手段を備えることから、いずれかの出力端子に異常が有る場合には直ちに該異常が検出される。
【0024】
さらに、この第1基準電圧は、各階調での許容電圧幅が一定の場合には、電圧試験を通して一定の値で良いことになり、被検査電圧が変化する各階調毎のリファレンス電圧の変更を必要としなくなる。
【0025】
(2)前記判定手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、前記判定手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことから、すべての出力端子の出力電圧を直接測定することなく、各出力端子が出力すべき電圧からのおおよその誤差が迅速に検出される。
【0030】
(3)所定値の電圧を出力する複数の出力端子を備えた半導体集積回路において、
前記各出力端子から出力される電圧の平均電圧値を用いて、該出力端子の出力電圧の適否を判定するための信号を出力する判定信号出力手段を備え、
前記判定信号出力手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器、及び該抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較手段を備えることを特徴とする。
【0031】
この構成においては、前記判定信号出力手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器、及び該抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較手段を備えることから、該抵抗器の他端の電位がキルヒホッフの法則により各出力電圧の平均値となるため、該抵抗器の両端の電位差が、該一端が接続されている出力端子の電位の各出力電圧の平均値からのバラツキの値として容易に検出され、該半導体集積回路の外部に出力される。
【0032】
また、このバラツキの値と許容されるバラツキの値である第1基準電圧値とを比較し、許容範囲内であるか否かを判断する第1比較手段を備えることから、いずれかの出力端子に異常が有る場合には直ちに該異常が検出され出力されることになり、外部の装置により容易に該出力端子の異常が検出される。
【0033】
さらに、この第1基準電圧は、各階調での許容電圧幅が一定の場合には、電圧試験を通して一定の値で良いことになり、被検査電圧が変化する各階調毎のリファレンス電圧の変更を必要としなくなる。
【0034】
(4)前記判定信号出力手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことを特徴とする。
【0035】
この構成においては、前記判定手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことから、すべての出力端子の出力電圧を直接測定することなく、各出力端子が出力すべき電圧からのおおよその誤差が迅速に検出される。
【0039】
(5)所定値の電圧を出力する複数の出力端子を備えた半導体集積回路の出力電圧を検査する半導体検査方法において、
前記半導体集積回路の各出力端子から出力される電圧の平均電圧値を用いて、該出力端子の出力電圧の適否を判定する判定工程を含み、
前記判定工程は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較工程を含むことを特徴とする。
【0040】
この構成においては、前記判定工程は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較工程を含むことから、該抵抗器の他端の電位がキルヒホッフの法則により各出力電圧の平均値となるため、該抵抗器の両端の電位差が、該一端が接続されている出力端子の電位の各出力電圧の平均値からのバラツキの値として容易に検出される。
【0041】
また、このバラツキの値と許容されるバラツキの値である第1基準電圧値とを比較し、許容範囲内にであるか否かを判断する第1比較手段を備えることから、いずれかの出力端子に異常が有る場合には直ちに該異常が検出される。
【0042】
さらに、この第1基準電圧は、各階調での許容電圧幅が一定の場合には、電圧試験を通して一定の値で良いことになり、被検査電圧が変化する各階調毎のリファレンス電圧の変更を必要としなくなる。
【0043】
(6)前記判定工程は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較工程を含むことを特徴とする。
【0044】
この構成においては、前記判定工程は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較工程を含むことから、すべての出力端子の出力電圧を直接測定することなく、各出力端子が出力すべき電圧からのおおよその誤差が迅速に検出される。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0046】
図2は、本発明の半導体検査装置の実施形態の構成を示す図である。
【0047】
同図では、半導体集積回路1と抵抗器11(11a〜11c)、電位差検出手段10(10a〜10c)により構成されており、半導体集積回路1の電圧出力端子2(2a〜2c)と抵抗器11(11a〜11c)の一端とがそれぞれ接続され、かつ、抵抗器11(11a〜11c)の他端がそれぞれ信号線70により接続されている。
【0048】
この信号線70の一端には平均電圧出力端子54が設けられており、この平均電圧出力端子54から出力される電圧値と、後述する第2基準電圧とを比較するための比較回路81が平均電圧出力端子54に接続されている。
【0049】
また、電位差検出手段10(10a〜10c)には、判定出力端子50(50a〜50c)が設けられており、各判定出力端子50(50a〜50c)はそれぞれ論理積演算手段51に接続され、論理積演算手段51での演算結果が判定出力端子52から出力される構成になっている。
【0050】
このとき、前記比較回路及び判定出力端子52には判定表示部80が接続されているため、判定表示部80の表示により検査結果を視認することになる。
【0051】
ここで例えば、抵抗器11(11a〜11c)の抵抗値をR(Ω)、電圧出力端子2(2a〜2c)の出力電圧をそれぞれA、B、及びC(V)、信号線70の電位をQ(V)とすると、信号線70はすべて抵抗器11(11a〜11c)の他端にのみ接続されていることより、各端子からの電流の総和は0となり、このとき、
(A−Q)/R+(B−Q)/R+(C−Q)/R=0
という式が成り立つ。
【0052】
この式を整理すると、Q=(A+B+C)/3
となり、このことから、信号線70の電位は電圧出力端子2(2a〜2c)より出力される電圧の平均電圧となることが認められる。
【0053】
この平均電圧と電圧出力端子2(2a〜2c)の出力電圧との電位差を比較することにより、測定対象である各出力電圧の平均値に対するバラツキの値が検出され、このバラツキの値と後述する第1基準電圧値とを比較することにより、各電圧出力端子の適否を検査できる。
【0054】
検査において、実際には、電圧出力端子2(2a〜2c)を抵抗器11(11a〜11c)を介して接続しているために、電圧出力端子2(2a〜2c)の電流供給能力に応じた、出力電圧の変動が起こるが、抵抗値Rを大きくすることで、この抵抗器に流れ込む電流を小さくすることができ、出力電圧の降下を最小に抑えることができることから、高い精度を確保することが可能となる。
【0055】
なお、この実施形態では、半導体集積回路1が電圧出力端子を3つ有する場合を取り上げたが、電圧出力端子を2つ有する場合でも適用可能である。また、当然ながら、半導体集積回路1が電圧出力端子を4つ以上有し、それら電圧出力端子から出力される電圧を4つ以上同時に検査を行なう場合においても同様であるため、例えば480本の電圧出力端子を持つ液晶ドライバICの場合、抵抗器及び電位差検出手段を480個用意することですべての電圧出力端子を同時に一括して検査することが可能である。
【0056】
あわせて、信号線70の電位を検査するために、第2基準電圧設定回路82及び比較回路81を設けたので、平均電圧出力端子54の電圧と第2基準電圧とを比較することにより電圧出力端子2(2a〜2c)の平均電圧値の適否についても検査できる。
【0057】
ここで図3は、本発明の電位差検出手段10(10a〜10c)の構成を示す図である。
【0058】
同図に示す構成は、2端子間の電位差が設定した第1基準電圧値以下であるか否かを検査する電位差検出手段の一例で、一般的に知られたものである。この例では、増幅器12、加算器13、比較器14を用いて電位差検出手段を構成しており、この実施形態においては第1基準電圧値は17.5mVに設定されている。なお、この第1基準電圧値はこの値に限定されるものではなく、被検査対象の半導体集積回路の仕様に応じて設定することができる。
【0059】
電圧入力端子20と電圧入力端子30との間の電位差を各増幅器12で検出する。ここで、各増幅器12は負の電圧を出力しないように、入力端子20及び30間の電位差の絶対値を取り出す構成になっている。
【0060】
各増幅器12の出力を、加算器13に入力し、これにより、電圧入力端子20、30間の電位差の絶対値の加算値を取り出すことが可能となる。この取り出された値と、比較器14の一方の端子に入力される電圧入力端子20と電圧入力端子30との間の許容される電位差に対応したリファレンス電圧、すなわち第1基準電圧値とを比較器14により比較することで、電圧入力端子20と電圧入力端子30との間の電位差が所望の範囲内にあるか否かが判断され、これに基づいて各電圧出力端子2の適否が、0及び1の2値によるディジタル判定により検査される。
【0061】
なお、この電位差検出手段は一例であり、2端子間の電位差を判定できるものであればよく、本実施形態の回路構成に限定されるものではない。
【0062】
ここで、リファレンス端子40から入力する第1基準電圧と、測定対象の電位差と、の比較は測定対象の電位差を増幅した上で行なわれることから、測定対象の電位差が、一般的に半導体検査装置が精度良く出力できる電圧と比較して極めて低い値であっても、高い精度の比較を行なうことが可能となる。
【0063】
例えば、測定対象の電位差が10mV以下であることを検査する場合、測定対象の電位差を増幅器で100倍に増幅し、基準電圧を1Vと設定するが、一般的に半導体検査装置には、半導体集積回路の論理回路に対する入力電圧が1〜8V程度であることが多いことから、1〜8V程度の電圧を精度良く出力可能な電圧印加手段を所蔵している。
【0064】
よって、基準電圧として測定対象の電位差を同じ10mVの電圧を用いるよりも1Vの電圧を用いた方が、半導体検査装置に新たな装置を付加することなく、精度良く検査を行なうことが可能であるため、本実施形態においてはこれを採用している。
【0065】
また、2つ以上の電位差検出手段を用いる場合、各判定端子50(50a〜50c)からの出力の論理積又は論理和をとることで、半導体検査装置において一端子の判定のみで各電位差検出手段全体の適否が判定可能となる。
【0066】
なお、この回路によらずとも、例えば、加算器13や比較器14で測定対象の電位差を増幅した場合や、基準電圧を1/100倍にするように構成する等、同一の機能を果たし得る回路構成であるものはすべて本発明の実施に用いることができる。
【0067】
ここで、半導体集積回路の検査方法を、図2を用いて説明する。
【0068】
ここに示す検査方法では、電圧出力端子2(2a〜2c)間の出力電圧のバラツキについての検査を行なう。具体的には、リファレンス電圧入力端子41に電圧出力端子2(2a〜2c)間の出力電圧の許容可能なバラツキの範囲に応じた第1基準電圧値を印加し、判定出力端子52より出力される判定結果を判定表示部80に表示する。
【0069】
この方法によると、電圧出力端子2(2a〜2c)との比較のために電圧出力端子2(2a〜2c)から出力されるべき理想電圧を出力可能な電圧源を新たに用意する必要がなく、また、電圧出力端子2(2a〜2c)から出力される電圧と、これらの平均電圧とのバラツキを一般的な半導体検査装置で経済的に高速かつ精度良く検査可能である。
【0070】
例えば、480出力、256階調の液晶の液晶ドライバICを考えると、出力電圧のバラツキについて、電位差検出手段により直接電圧を測定せずとも高速に検査可能であり、480本の出力すべてに抵抗器及び電位差検出手段を接続することで全出力を一括して検査可能となる。また、その判定精度は、5mV程度にまで容易に到達することができる。
【0071】
さらに、同図を用いて電圧出力端子2(2a〜2c)の出力電圧誤差についての検査について説明する。
【0072】
具体的には、平均電圧出力端子54より出力される電圧出力端子2(2a〜2c)の出力電圧の平均電圧を半導体検査装置が有する比較回路81で測定する。このとき、この平均電圧値が許容される理想電圧値からの誤差の値、すなわち第2基準電圧値が第2基準電圧設定回路82から比較回路81に出力されることになるが、この第2基準電圧値は本実施形態では10mVとなっている。なお、この第2基準電圧値についても、被検査対象となる半導体集積回路に応じて本実施形態とは異なる値に設定することにしてもよい。
【0073】
この方法によると、すべての電圧出力端子2の出力電圧を直接測定せずとも電圧出力端子2が出力する出力電圧の、理想電圧に対するおおよその誤差を検査可能であり、さらに上述の電圧出力端子2(2a〜2c)間の出力電圧のバラツキの検査方法とあわせて実施することで、電圧出力端子2の出力電圧について、より確実な検査を行なうことができる。
【0074】
例えば、480出力、256階調の液晶ドライバICを考えると、出力電圧誤差について、電圧計による電圧測定回数は、階調電圧は正/負の両方があるため、256階調×2=512回でよく、1回の測定に0.1ミリ秒を要したとしても、50ミリ秒程度ですべての測定が完了する。
【0075】
また、ここでは電圧出力端子の出力電圧誤差と出力電圧のバラツキの両方について検査を行なったが、半導体集積回路に要求される仕様によって、どちらか一方のみの検査を選択して実施してもよい。
【0076】
図4は、本発明による各電圧出力端子2における、出力電圧の適否判定の一例である。この例では、電圧出力端子2の出力電圧の平均電圧を測定して理想値の±10mV内か否かで適否判定し、また、電圧出力端子2の出力電圧の平均電圧と、各電圧出力端子2の出力電圧との差をバラツキとして、±17.5mV内か否かで適否判定することで、半導体集積回路を検査する。
【0077】
図5は、図1の構成において多階調出力端子2の各階調電圧検査を行なった場合の各端子及び信号線70の電位を示したものである。この例は、各階調での許容電圧幅が一定の場合であり、これより、各階調での許容電圧幅が一定の場合、各階調電圧検査でのリファレンス端子40に入力される第1基準電圧は一定でよいことがわかる。これにより、従来必要だった各階調毎の比較判定電圧変更を不要にすることができる。
【0078】
また、信号線70の電圧は、接続されたすべての電圧出力端子2から出力された電圧の平均電圧となる。したがって、電圧出力端子2から出力されるべき理想電圧の電圧源を新たに用意する必要がないことがわかる。
【0079】
図6は、抵抗器11(11a〜11c)と、電位差検出手段10(10a〜10c)とを半導体集積回路1に内蔵した構成を示している。
【0080】
半導体検査装置側から第1基準電圧をリファレンス電圧入力ピン42に印加するのみで、電圧出力端子2(2a〜2c)間の出力電圧のバラツキについて、直接電圧を測定することなく一般的な機能検査と同様に検査可能となる。
【0081】
あわせて、信号線70の電位を測定するために平均電圧出力ピン55を設けたので、平均電圧出力ピン55の電圧を測定することにより、電圧出力端子2(2a〜2c)の平均電圧の理想電圧に対する誤差が許容範囲内であるか否かについても検査することが可能である。
【0082】
ここで、半導体集積回路1を実際に使用する場合において、抵抗器11(11a〜11c)と電位差検出手段10(10a〜10c)とを接続したことによる悪影響が生じる場合、抵抗器11(11a〜11c)の抵抗値を大きくするか、又は電圧出力端子2(2a〜2c)と抵抗器11(11a〜11c)との間にバッファ60又はスイッチを内蔵するなどの方法で解決できる。
【0083】
また、ここで必要となる電圧出力手段は、一般的な半導体検査装置に通常備えられているものを使用できるため、安価な半導体検査装置を用いて経済的に高速かつ精度良く検査を実施できる。なお、これらの抵抗器、電位差検出手段、論理積演算手段については、通常の半導体集積回路製造プロセスで内蔵可能であるため、その工程については省略する。
【0086】
【発明の効果】
(1)前記判定手段又は判定信号出力手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器を設けたことから、該抵抗器の他端の電位がキルヒホッフの法則により各出力電圧の平均値となるため、該抵抗器の両端の電位差を、該一端が接続されている出力端子の電位の各出力電圧の平均値からのバラツキの値として容易に検出することができる。
【0087】
また、このバラツキの値と許容されるバラツキの値である第1基準電圧値とを比較し、許容範囲内にであるか否かを判断する第1比較手段を備えることから、いずれかの出力端子に異常が有る場合には直ちに該異常を検出することができる。
【0088】
さらに、この第1基準電圧は、各階調での許容電圧幅が一定の場合には、電圧試験を通して一定の値で良いことになり、従来、必要とされた被検査電圧が変化する各階調毎のリファレンス電圧の変更を不要にすることができる。
【0089】
(2)前記判定手段又は判定信号出力手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことから、すべての出力端子の出力電圧を直接測定することなく、各出力端子が出力すべき電圧からのおおよその誤差を迅速に検出することができる。
【0090】
よって、簡易な構成で低廉に半導体集積回路の複数の出力端子からの出力電圧の検査を迅速に行なう半導体検査装置、半導体集積回路、及び半導体検査方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の判定結果の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の一例を示す図である。
【図3】本実施形態における電位差検出手段の構成を示す図である。
【図4】本発明における判定結果の一例を示す図である。
【図5】本実施形態における時間と電位との関係を示す図である。
【図6】本発明による半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1−半導体集積回路
2(2a〜2c)−電圧出力端子
3(3a〜3c)−出力バッファ
10(10a〜10c)−電位差検出手段
11(11a〜11c)−抵抗器
12(12a〜12b)−増幅器
13−加算器
14−比較器
20(20a〜20c)−電圧入力端子
30(30a〜30c)−電圧入力端子
40(40a〜40c)−リファレンス端子
41−リファレンス電圧入力端子
42−リファレンス電圧入力ピン
50(50a〜50c)−判定端子
51−論理積演算手段
52−判定出力端子
53−判定出力ピン
54−平均電圧出力端子
55−平均電圧出力ピン
60(60a〜60c)−バッファ
70−信号線
80−判定表示手段
81−比較回路
82−第2基準電圧設定回路
Claims (6)
- 所定値の電圧を出力する複数の出力端子を備えた半導体集積回路の出力電圧を検査する半導体検査装置において、
前記半導体集積回路の各出力端子から出力される電圧の平均電圧値を用いて、該出力端子の出力電圧の適否を判定する判定手段を備え、
前記判定手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器、及び該抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較手段を備えることを特徴とする半導体検査装置。 - 前記判定手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
- 所定値の電圧を出力する複数の出力端子を備えた半導体集積回路において、
前記各出力端子から出力される電圧の平均電圧値を用いて、該出力端子の出力電圧の適否を判定するための信号を出力する判定信号出力手段を備え、
前記判定信号出力手段は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器、及び該抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較手段を備えることを特徴とする半導体集積回路。 - 前記判定信号出力手段は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。
- 所定値の電圧を出力する複数の出力端子を備えた半導体集積回路の出力電圧を検査する半導体検査方法において、
前記半導体集積回路の各出力端子から出力される電圧の平均電圧値を用いて、該出力端子の出力電圧の適否を判定する判定工程を含み、
前記判定工程は、一端が前記出力端子に接続され、他端が同一の信号線にそれぞれ接続される複数の抵抗器の両端における電位差と所定の第1基準電圧値とを比較する第1比較工程を含むことを特徴とする半導体検査方法。 - 前記判定工程は、前記平均電圧値と所定の第2基準電圧値とを比較する第2比較工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体検査方法。
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