JP3592202B2 - パターヘッド、及びパター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
ゴルフのパターヘッド、グリップ及びパターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパターは、一般的にシャフトがヘッドのヒール付近に取り付けられている。一方、ヘッドの打撃中心であるスイートスポットは、ヘッドの中心付近にある。そのためスイートスポットを外して打った場合には、ヘッドがインパクトの際にねじれてしまい、打球がプレーヤーの意図しない方向へと転がってしまう。
【0003】
この問題を解決するために、トー部及びヒール部並びにソール部に重量を持たせることで、慣性モーメントを大きくし、スイートエリアを広げたパターが知られている。このようなパターでは、スイートスポットを外して打っても、インパクトの際のねじれを抑えることができ、打球がプレーヤーの意図しない方向へと転がる可能性を少なくすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなパターではソール部に重量があるため、進行方向前方へのスピン(オーバースピン)をかけにくい場合がある。そのため、十分なスピンが得られずボールの直進性と方向性を損ねることがあった。
【0005】
また、スイートエリアを広げたとしてもロスの少ないスイートスポットでヒットすることが望ましい。しかし、このようなパターでは、フェース側から見た際のヘッドの重心がシャフト軸の中心線と一致していないため、スイートスポットに合わせて打つことが難しく、位置合わせが困難であるという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、方向性・直進性に優れ、位置合わせを容易にした使い勝手のよいパターヘッド、グリップ及びパターを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下、実施例の対応する部位について、符号及び面の名称をカッコ内に示す。なお、この符号及び面の名称等は、単に理解を容易にするために一例として付しただけであり、この符号によって何ら限定されるものではない。
【0008】
上述した問題点を解決するためになされた請求項1に記載のパターヘッド(2)は、ヘッド(2)のシャフト取り付け部(21)近辺が、肉厚リブ(23)で構成されているので、肉厚リブがない場合と比べて重心深度が大きくなり、広いスイートエリアが得られる。
【0009】
そして、肉厚リブ(23)をソール(24,25)と分離させて、ヘッドの上方寄りに配置しているため、ボールをヒットさせた時に、この部分がボールの重心より上の部分に対してハンマーの頭部のように作用し、ボールの進行方向前方へのスピンをかけやすくなる。したがって、まっすぐな転がりが得られ、進行方向への前転性がよくなる。
【0010】
なお例えば、図8(a)の断面図のように、フェースのロフト角がマイナスになるようにすれば、さらにボールの上部にコンタクトしやすくなる。したがって、進行方向前方へのスピンがさらに容易にかかるようになり、地面(グリーン)への食いつきがよくのびのある打球となる。またロフト角にとらわれず、ボールのほぼ中央から上部にフェースがコンタクトするように打つと、同様のスピンが得られる。この時、パターヘッド上部に肉厚リブによるウエイトがあるため、このウエイトをかけてボールをヒットすることができる。またスイートスポットはパターヘッドの上部寄りとなり、ここでヒットすることで、これらの効果を一層引き出すことができる。
【0011】
そして、請求項1に記載のパターヘッド(2)は、フェース(22)に垂直でシャフト軸の中心線(20)を含む面である基準面(図2のA−A断面参照)の両側の重量が等しい。なお、ここで、「重量が等しい」とは、厳密に等しい場合は勿論含むが、パターヘッドの通常使用時に基準面の両側でバランスが取れる程度の重量の差異がある場合も含む。
【0012】
このようにすれば、基準面はおよそヘッドの重心を含むこととなり、シャフトの中心線(20)をフェース上に射影した線分上に、スイートスポットが存在することになる。そのため、セットの際には、ボールの中心に対して、ヘッドのシャフト軸の中心線を一致させるようにすればよく、セットが容易である。そして、プレーヤーは、セットした状態を保ってスイングするだけで、スイートエリアにヒットすることできるため、ヘッドのぶれが起きにくい。
【0013】
また、基準面の両側の重量が等しいため、シャフト軸を中心としたバランスが得やすい。よって、効率よく正確にヒットさせることができ、意図する方向や距離が得られる。
そして、重量が等しいことで、カップに向かっての通常の右打ち(図4(a)参照)または左打ち(図4(b)参照)、及びカップ正面に向かっての鉛直打ち(図5(a)参照)などの様々なスタイルの打法でバランスが良い。特に、鉛直打ちの場合には、シャフトを鉛直に垂らすだけで、重量が左右対称となるため、ぶれにくく、曲がることがない。
【0014】
なお、「右打ち」は、右利きのプレーヤー(10)の通常の打法であり、プレーヤーがカップ(11)に向かって横向きで位置し、カップから見てプレーヤーがボールの右側からヒットする打法である。また、「左打ち」は、左利きのプレーヤーの通常の打法であり、プレーヤーはカップに向かって横向きで位置し、カップから見てプレーヤーがボールの左側からヒットする打法である。よって、右打ちまたは左打ち(以下、「左右打ち」と称する。)の場合には、シャフトが地面に対して斜めに位置する。一方、鉛直打ちは、シャフトを鉛直に垂らし、目標に向かって構え、ヒットする打法である。
【0015】
また、請求項1のパターヘッドにおけるソール部は、フェース(22)側からみて、フェースに垂直でシャフト軸の中心線を含む面である基準面(A−A断面)より右側に、その基準面(A−A断面)と所定の角度を有する第一ソール(24)と、基準面(A−A断面)より左側に、その基準面(A−A断面)と所定の角度を有する第二ソール(25)と、を備えている。
【0016】
このような第一ソールと第二ソールの双方を備える請求項1のパターヘッドによれば、右打ちの人は、第一ソールをソールとして利用し、左打ちの人は第二ソールをソールとして利用することができる。よって、右打ちの場合にも左打ちの場合にも対応できる。従来は、基準面の両側全体を一体としてソールを形成していたため、このように右打ちと左打ちを一つのパターで行うことが困難であった。しかし、このようにすれば、右打ちでも左打ちでも使い勝手がよい。また、鉛直打ちの場合も、第一ソールと第二ソールの境目付近の頂部(30)が、最下部となるため、接地面積が小さく、いわゆるダフる可能性を小さくできる。
【0017】
なお、第一ソールと第二ソールはどのような形状でもよい。例えば、曲面としてもよいし、平面としてもよい。また、これらの組み合わせからなる面としてもよい。そして、前記所定の角度は、第一ソールと第二ソールでそれぞれ異なるようにしてもよい。ただし、この所定の角度は90度未満とする。すなわち、トー(28または29)が頂部(30)より上になる角度とする。
【0018】
また、請求項1記載のパターヘッドは、フェース(22)下部に、第一及び第二ソールに沿って、バックフェース(34)まで貫通するV字状のスリット(35)を備える。ここでフェース下部とは、通常使用時にはボールがこのスリット部に当たらない場所をいう。
【0019】
このようにすれば、スリットより下部の重量によって慣性モーメントが大きくなり安定した振り子運動が可能となる一方、スリットより上部の重量によって、進行方向前方へのスピンをかけることができるようになる。したがって、前転性がさらによくなり、直進性と方向性がさらによくなる。
【0020】
また、フェースにボールがヒットした際にスリットの部分が自由端となってフェース部分がバネ状に作用し、ソフトタッチを得ることができる。特に例えば、図6(b)の断面図に示すようにスリットより上部のフェース部分を板状の部材(36)とすることで、さらにソフトタッチを得ることができる。
【0022】
また第一ソール、第二ソールは以下のように設けても良い。すなわち、フェース側からみて、基準面(図10のC−C断面)と平行でボールの推奨打点(18)を含む面である第二基準面(図10のD−D断面)より右側に第二基準面と所定角度を有する第一ソール(24)と、第二基準面より左側に第二基準面と所定の角度を有する第二ソール(25)と、を備えるようにする。そしてこの所定の角度は、90度未満とする。すなわち、トー(28または29)が頂部(30)より上になる角度とする。このようにすれば、図10(c)に示す従来のパターのように、シャフトを鉛直に垂らして、推奨打点(18)でボールを打とうとした場合に、トーの部分が地面(8)に先に当たって打ちにくいといった問題や、ボールに対する推奨打点(18)の位置が相対的に高くなって打ちにくいといった問題がおこらない。したがって、鉛直打ちの時に推奨打点で打ちやすくなる。
【0023】
なお推奨打点は、パターの構造やプレーヤーの利用上、推奨される打点であり、例えば、フェース側からみて、左右方向の中央部とするとよい(図10(a)の18)。このようにすれば、ボールに対して容易にセットでき、位置合わせが容易となる。
【0024】
また、請求項2に示すように、第一ソール及び第二ソールにおける前記所定の角度は、第一ソール(24)と第二ソール(25)で等しくしてもよい。このようにすれば、右打ちのときと左打ちのときに構えるべき角度が等しくなる。
【0025】
また、このようにすると、鉛直打ちの場合には、水平な地面に対して両ソールの角度が等しくなるようにすれば、鉛直であることが判断できる。よって、正しい角度にセットすることができ、スイング時の尻すりを少なくすることができる。また、鉛直ではなく地面に対して垂直に打つ場合にも、両ソールの角度が等しくなるようにセットすれば、地面に対して垂直となる。よって、例えば地面が傾いていたとしても地面と垂直に打つことが容易にできる(図5(c)参照)。
【0026】
また、請求項3に示すように、第一又は第二ソールを載置面に対し平行に載置した状態で、その載置面と平行となる面を上部(26、27)に備えるようにするとよい。このようにすれば、セットの際には、この面を載置面と平行になるようにセットするだけで、セットが完了する。よって、位置合わせがしやすい。
【0027】
鉛直打ちの場合は、請求項4に示すように、シャフトの軸を法線とする面(38)をヘッド上面に備えるとよい。このようにすれば、この面を基準にすることでフラットに構えているか否かを判断することができる。よって、鉛直打ちの場合に、位置合わせがしやすい。
【0028】
さらに、請求項5に示すように、基準面で面対称の形状にするとよい。このようにすれば、左利きの人でも右利きの人でも使いやすいパターヘッドとすることができる。つまり右打ちと左打ちの両方がしやすいので、例えば、右打ち・左打ちの両方ができる人や、右打ち・左打ちの両方がいる家族等で一つのパターを利用できる。よって、パターを別々に買う必要がなくなる。
【0029】
また、面対称であるので、中央が把握しやすく、中央で打てば、スイートスポットと一致することになる。しかもシャフト(6)がパターヘッドの左右方向の中央線上に配置されることになり、シャフトを基準にしてこの中央線に合わせることもできるため、さらに効率よく正確にヒットすることができ、意図する方向、距離が得られる。
【0030】
また、鉛直打ちの際にも、シャフトを垂らせば自然にヘッドは水平位置を確保することができる。この時、鉛直に垂らしたシャフトを鉛直上方から見て軸心を確認し、身体からの位置関係をセットすればよい。そして、単にフェイスを打球方向線と垂直に合わせるだけで、簡単に正確にセットができる。そして、セットした後、フェイスの向きをそのままにして、フェイス面と垂直の面でスイングすることで正しくヒットすることができる。
【0031】
そして、シャフト軸の中心線(20)は、アドレス時に見えるパターヘッドの端部(28の外面上の角部と29の外面上の角部(図2(a)〜(c)参照))間を結んだ線と垂直になるようにするとよい。このようにすれば、端部間を結んだ線が地面と平行になるようにアドレスすることで垂直打ちの際にシャフトが垂直になっているかを容易に確認することができる。また鉛直打ちの際に端部間を結んだ線が水平になっているかを確認することで、シャフトが鉛直になっているかを容易に確認することができる。したがって、垂直打ちや鉛直打ちをさらに容易に正しく行うことができる。なお、この端部間を結んだ線はパターヘッドの外形上に視認できる線はもちろんのこと、パターヘッドの外形からは直接的に視認できない線であっても利用者がその外形から想像できる線であればよい。例えば、外形上に存在する面と面の交わる線上の点や、3つの面が交わる点を端部として、これら端部間を結んだ線が想像可能な場合を含む。
【0032】
以上述べたパターヘッドによれば、位置合わせが容易となり、方向性・直進性に優れた使い勝手のよいパターヘッドを実現できる。またこれらのパターヘッドは、シャフトに取り付けることにより、請求項6に示すようにパターとすることができる。このようなパターは、上述の請求項1〜5の効果を奏する使い勝手のよいパターとなる。
【0033】
そして、このようなパターでは、グリップ(4)の断面形状を打球方向に対し左右対称、または、それと直角方向に対し左右対称に構成するとよい。特に、請求項7に示すように、グリップは、その側面に少なくとも2組の平行面を備えるようにするとよい。こうすることで、グリップを握ったときに手のひらや指先の感覚で方向を認識しやすい。例えば、この時、グリップの一方の平行面をヘッドのフェイス(打面)と平行に、または、他方のそれを直角に配置するとよい。また、例えば、断面形状を、略四角形に構成するとよい。このようにすれば、握り具合ですぐに方向を認識することができる。よって、位置合わせがさらに容易になる。
【0034】
また、特に鉛直打ちの場合には、まず手のひらを水平上向きにして、手の中指と人差し指の間にシャフトを挟み込み、グリップ下方を手のひらと指全体で包み込むように握るスタイルがある。この握りスタイルでは、手の中指と人差し指の位置に上下差ができる。つまり、人差し指の方が上位置になる。この上下差により、真っ直ぐにスイングできないことが生ずる。そこで、請求項8に示すように、グリップには、長手方向の前記パターヘッド側の端部である底面に、中指を掛ける部位と人差し指を掛ける部位を備え、両部位の間にグリップの長手方向に段差を備えるようにするとよい。このようにグリップ部の中指を掛ける部位と人差し指を掛ける部位とに、この上下差分の段差を付けた形状とすることで、目標に向かって真っ直ぐスイングできるようになる。よって、さらに方向性を良くすることができる。なお、この段差の大きさは自由に調節可能にするとよい。
【0035】
そして、シャフトの下端にパターヘッドを備え、そのシャフトの上部に複数のグリップを備える請求項6〜8のいずれかに記載のパターにおいては、請求項9に示すように、最下部のグリップの外径を、最上部のグリップに対して太くするとよい。このようにすれば、一方の手で最下部のグリップの下端を、前述の「手のひらを水平上向きにして、手の中指と人差し指の間にシャフトを挟み込み、グリップ下方を手のひらと指全体で包み込むように握るスタイル」で握り、他方の手で最上部のグリップを支えることで、鉛直打ちがさらに容易にできるようになる。また、右打ちや左打ちのような通常の打法の場合には、最上部のグリップが相対的に細いので一般的な握り方で打ちやすい。
【0036】
なおこの場合、最上部のグリップは一般的なグリップとし、最下部のグリップは請求項8に記載のグリップとするとよい。このようにすれば、鉛直打ちも左右打ちもさらにしやすくなる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0038】
図1は本実施例のパター1の斜視図である。パター1は、ヘッド2、グリップ4、及びシャフト6から構成されており、ヘッド2にシャフト6が取り付けられ、シャフト6にグリップ4が取り付けられている。なお、図1において、シャフト6の途中部分は省略して図示している。
【0039】
以下に、パター1を構成するヘッド2、グリップ4、シャフト6についてそれぞれ説明する。
まず、ヘッド2の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、ヘッド2を後方から見た斜視図、図2(a)はヘッド2の正面図、(b)はヘッド2の上面図、(c)はヘッド2の背面図、(d)はヘッド2の左側面図、(e)は(c)のA−A断面図である。
【0040】
ヘッド2は、シャフトを取り付けるためのシャフト取り付け部21を上側に有する。そして、ヘッド2は、シャフト取り付け部21の中心線20を通り、ボールの打面であるフェース22に垂直な断面である基準面のA−A断面(図2(c)参照)で、左右面対称の形状に形成されている。また、ヘッド2は、このA−A断面の左右の重量が等しい。
【0041】
ヘッド2は、フェース22及び、フェース22側から見て右側底面である第一ソール24及び左側底面である第二ソール25、左側上面である第一トップ26及び右側上面である第二トップ27、左右両端部分を構成するそれぞれの側面(第二端部29・第一端部28のそれぞれA−A断面に平行な面)の計7つの平面に囲まれた外面を有する。
【0042】
第一トップ26とフェース22との交線は、第一ソール24とフェース22との交線に平行である。また、第二トップ27とフェース22との交線は、第二ソール25とフェース22との交線に平行である。
ヘッド2は、これらの7つの平面からそれぞれ各平面の内側法線方向に所定の厚さを有する。なお、各平面からの所定の厚さは異なり、第一トップ26側より第二ソール25側の方が厚く、第二端部29は第二ソール25側よりも厚い。そして、A−A断面で面対象であるので、第一ソール24と第二ソール25の厚さは等しく、第一トップ26と第二トップ27の厚さは等しい。
【0043】
シャフト取り付け部21は、第一トップ26と第二トップ27の境界線上、且つ、フェース22寄りの部分に位置し、シャフト6の外径より若干小さな直径の円筒状の穴を形成する。このように、シャフトより若干小さな直径とすることでシャフト6を差し込み可能であり、かつ、通常の使用時には、シャフト6がヘッド2から抜けないように形成されている。そして、シャフト6をシャフト取り付け部21に差し込んだ際には、シャフト取り付け部21の中心線20とシャフト6の中心線は同一となる。
【0044】
そして、シャフト取り付け部21付近には、肉厚リブ23が形成される。肉厚リブ23は、シャフト取り付け部21の直径より大きい幅Wで(図2(b)参照)、第一ソール部31及び第二ソール部32とは接しない高さH(図2(c)参照)で形成されている。また、肉厚リブ23は、図2(b)に示すように、フェース22の裏面からバックフェース34に至る長さLで形成されている。このように肉厚リブ23を設けることで、ヒット時にボールに対して、進行方向へのスピンがかけやすくなる。
【0045】
図2(d)に示すように、第一トップ26及び第二トップ27はフェース22に対して垂直な面をなしている。一方、第一ソール24及び第二ソール25は、フェース22に対して鋭角をなしており、フェース22側からバックフェース34側に向かってヒールアップする形状となっている。このようにヒールアップする形状のため、スイング時の尻すりを抑えることができる。
【0046】
続いて、グリップ4について図1及び図3を参照して説明する。図3の(a)はグリップ4を側面下方から見た斜視図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は底面図、(d)は上面図である。
グリップ4は、図3(a),(b)に示すように、長尺の筒状であり、側面に2組の平行面を有する。そしてその短手方向に切った断面の外形は、正方形のかどを丸めた略正方形であり、その内部にはシャフト固定部44までシャフト6が貫通可能な空洞部42を有する。
【0047】
グリップ4の長尺方向の一端である底面47には、底面47の幅より狭く、シャフト6の外径より大きい幅で所定の高さを有する第一環状突部46が設けられている。この所定の高さは5mm程度とする。
また、第一環状突部46の内側にはシャフト6を差し込むためのシャフト差し込み部41を有する。シャフト差し込み部41は、シャフト6の外径より若干小さな直径の穴であり、空洞部42まで貫通する穴である。
【0048】
また、シャフト6の内面上端付近にはシャフト固定部44を備えている。シャフト固定部44は、シャフト6の外径より若干小さな直径の穴であり、グリップの外面までは突き抜けない深さの穴である。そして、グリップ4の長尺方向のシャフト固定部44側の端には第二環状突部48が設けられている。
【0049】
シャフト差し込み部41から挿入されたシャフト6は空洞部42を通ってシャフト固定部44の上端に当接する。グリップ4のシャフト固定部44とシャフト差し込み部41の直径はシャフト6が差し込み可能で、かつ、グリップ4とシャフト6の間に、ある程度の力がかかるまでは抜けないような直径に構成されている。すなわち、シャフト6とグリップ4は通常の使用時には固定されている。シャフト6またはグリップ4を交換したい場合には、通常の使用時以上の力を加えることで、シャフト6をグリップ4から抜くこともできる。そして、グリップ4とシャフト6の抜き差し時にシャフト固定部44の内側の空気を抜くために、シャフト固定部44の上端から第二環状突部48の表面に貫通する空気抜孔49を設けている。
【0050】
なお、グリップ4の形成時には、中心面40aから上部の上部部材40bと、中心面から下部の下部部材40cの2つの部材を別々に形成する。そして、上部部材40bと下部部材40cの内径を外径とする接続部材43を別に形成し、上部部材40b及び下部部材40cの両部材の各面が一体となるように接続部材43に差し込んで、それぞれの部材を接着する。
【0051】
最後にシャフト6について説明する。シャフト6は、一般的な円筒棒状のものであり、一端をヘッド2のシャフト取り付け部21に差し込みヘッド2とシャフト6とを一体化する。そして、他端をグリップ4のシャフト差し込み部41から差し込み、シャフト固定部44に差し込んでその上端に当接することによって、グリップ4とシャフト6とを一体化する。このときヘッド2のフェース22とグリップ4の長方形の側面の一つとが平行になるように差し込む。このようにすれば、フェース22が正しい方向を向いているかを、グリップ4を握っただけで判断できるようになる。
【0052】
以上がパター1の構成である。このような、パター1によれば図4(a)に示す右打ち、(b)に示す左打ち、図5(a)に示す鉛直打ちや垂直打ちなど、さまざまな打ち方が可能である。以下にそれぞれの打法について説明する。
図4(a)は、右打ちの場合のヘッド背面側(バックフェース34側)から見たパター1とプレーヤー10及びカップ11の関係を示す斜視図である。カップ11から見てプレーヤー10がボールの右側に、ボールからカップ10への目標線12と平行にアドレスして打つ打法であり、右利きのプレーヤーの通常の打法である。
【0053】
図4(b)は、左打ちの場合のヘッド背面側から見たパター1とプレーヤー10及びカップ11の関係を示す斜視図である。カップ11から見てプレーヤー10がボールの左側に、ボールからカップ11への目標線12と平行にアドレスして打つ打法であり、左利きのプレーヤーの通常の打法である。
【0054】
図5(a)は、鉛直打ちと、地面が水平な場合の垂直打ちの場合のヘッド背面側から見たパター1とプレーヤー10及びカップ11の関係を示す斜視図である。鉛直打ちも垂直打ちもプレーヤー10がカップ11の方向を向きヒットする方法である。つまり、プレーヤー10は、ボールからカップ11への目標線12に垂直にアドレスして打つ。なお、図5(a)は、左利きのプレーヤーの場合を示しているが、右利きの場合は、プレーヤー10の位置が逆側になるだけであり、同様の打法で打つことが可能である。なお、鉛直打ちは、パター1を重力にまかせて垂らして構える打法をいう。よって、地面が水平でない場合には、図5(b)に示すように、シャフト6は地面8とは垂直とならない。一方、垂直打ちは、パター1を重力にまかせて垂らして構えるのではなく、地面に対して垂直に構えてヒットする打法をいう。よって、地面が水平でない場合にも、図5(c)に示すように、シャフト6が地面8と垂直になる。
【0055】
以上の打法を本パター1を利用して行う方法を以下に示す。
まず、右打ちの場合は、図4(a)に示すように、第三端部30または第二端部29をトーとし、第一端部28をヒールとし、第一ソール24をソールとして打つことができる。このとき第一ソール24と第一トップ26は略平行であるため、プレーヤー10は、この第一トップ26を基準にパターをセットすれば、底面であるために直接見ることができない第一ソール24も正しくセットされることになる。さらに、第一ソール24とフェース22の交線を直角定規の一辺とイメージし、目標線12を他の一辺とイメージして、両辺を直角に合わせるように位置させれば、フェース22が目標に向けて正しくセットされるので、位置合わせが容易である。またグリップは平行面をもっているため、位置合わせの際にはグリップを握ったときの手のひらや指先の感覚も併せて考慮することができ、さらに位置合わせが容易になる。
【0056】
左打ちの場合も同様に、図4(b)に示すように、第三端部30または第一端部28をトーとし、第二端部29をヒールとし、第二ソール25をソールとして利用して打つことができる。このとき第一ソールと略平行な面である第二トップ27をプレーヤー10が見ることで、ソールが正しい角度にセットされたかを確認することができる。また、同様に、第二ソール25とフェース22の交線を、直角定規の一辺とイメージし、目標線12を他の一辺とイメージして、両辺を直角に合わせるように位置させればよいので、位置合わせが容易である。またグリップは平行面をもっているため、位置合わせの際にはグリップを握ったときの手のひらや指先の感覚も併せて考慮することができ、さらに位置合わせが容易になる。
【0057】
鉛直打ちの場合は、ヘッド2が図5(b)の状態で地面8が水平であれば、第三端部30が底部となるため、接地面積が小さく、ダフになる可能性を小さくすることができる。また、シャフトを垂らせば自然にヘッドを水平位置に確保することができる。この時、鉛直に垂らしたシャフトを鉛直上方から見て、軸心を確認し、単にフェイスの向きを目標線12と直角に合わせるだけで簡単に正確に方向をセットできる。そして、セットした後、フェイスの向きをそのままにしてスイングすることで正しくヒットすることができる。
【0058】
また、鉛直打ちの場合には、手の中指と人差し指の間にシャフトを挟み込み、グリップ4の下方を手のひらと指全体で包み込むように握るスタイルがある。この握りスタイルで、手のひらを水平上向きにし、包むようにしてみると、手の中指と人差し指は、上下差ができる。つまり、人差し指の方が上位置になる。この上下差により、真っ直ぐにスイングできないことが生ずるが、図3に示した第一環状突部46の底面とシャフト6の角に中指を掛け、第一環状突部46の側面と底面47に人差し指を掛けることで、この上下差がなくなり、目標に向かって真っ直ぐスイングできるようになる。よって、さらに方向性を良くすることができる。
【0059】
また、グリップ4の上部を他の一方の手で握るが、この時、手の甲を目標方向に向け、手のひらと指でつかむ。この際には、親指の腹をグリップ部上端上面に添えるとシャフトを保持しやすい。そして、スイングは、グリップ4の上部と下部を握り、下部を握った手を、ソフトボール投手がボールを放るようなイメージで身体の前方方向の目標に向かって鉛直面でスイングすることで行うとよい。前方を見据えて行うので正確に方向と距離感を得ることができる。
【0060】
また、目標(カップ11またはスパット)への構えは、例えば、目標に向かってボールを身体の右に置いた場合で説明すれば、右足に対し左足を前に出し、かつ共に目標方向につま先を斜めに向け、右足の横にクラブヘッドを置く。このとき、ヘッドを目標方向に向かって構えると、左足とヘッドと目標とで細長い三角形が形成される。この三角形によって三点測量的に位置関係が認識できるので、距離と方向が把握しやすく、正確にヒットできる。もちろん左足に対して右足を前に出した場合も同様の三角形ができ、同様の効果が得られる。
【0061】
垂直打ちの場合には、図5(c)に示すように、第一ソール24または第二トップ27と第二ソール25または第一トップ26の地面8とのなす角が等しいか否かを確認することで、地面8とシャフト6が垂直であるかどうかを確認することができる。よって、地面が傾いていても地面と垂直に打つことが容易になる。
【0062】
以上のように、パター1は、様々な打法に対して対応できる。よって、打法を替えるたびにパターを替える必要もない。
そして、パター1は全体の左右の重量が等しいため、いずれの打法でもバランスが良い。特に、鉛直打ちの場合には、シャフトを鉛直に垂らした際にシャフト6が鉛直線上に位置する。また、基準面の両側の重量が等しいため、シャフト軸を中心としたバランスが得やすい。よって、効率よく正確にヒットさせることができ、意図する方向や距離が得られる。
【0063】
そして、セットの際には、ボールの中心に対して、ヘッドのシャフト軸の中心線を一致させるようにすればよく、いずれの打法においてもセットが容易である。特に、面対称の形状であるので、中央が把握しやすく、中央で打てば、スイートスポットと一致することになる。よって、さらに効率よく正確にヒットすることができ、意図する方向、距離が得られる。
【0064】
さらに、いずれの打法においても、肉厚リブ23によって、ボールをヒットさせた時に、進行方向前方へのスピンをかけやすくなる。よって、まっすぐな転がりが得られ、進行方向への前転性がよくなる。
また、ヘッド上面は幅広になっていて、かつ、上からの投影面が単純な矩形に見えるのでアドレスやヒット時に精神を集中しやすい。
【0065】
以上のように、本実施例のパター1によれば、位置合わせが容易となり、方向性・直進性に優れる使い勝手のよいパターを実現できる。
最後に本実施例の用語と特許請求の範囲に記載した用語の対応関係を説明する。基本的には両者で同じ用語を用いているので、異なる点について述べると、本実施例におけるA−A断面は特許請求の範囲の基準面に相当し、ヘッド2はパターヘッドに相当する。また、第一ソール部31及び第二ソール部32はソール部に相当し、地面8は載置面に相当する。そして、第一トップ26及び第二トップ27は、載置面に平行な面に相当する。
[別実施例]
(1)上記実施例においては、シャフト6を円筒棒状のものとしたがこれに限らず、例えば、太さが均一でなくてもよい。
(2)グリップ部は、握りやすい太さであればよい。例えば、太さを45mmとするとよい。
(3)図6(a)の正面図に示すように、フェース22の下部にバックフェース34まで貫通するスリット35を備えるようにするとよい。このスリット35は、いずれの打法でもボールが当たらない場所に設ける。このようにすれば、下部の重量により慣性モーメントが大きくなり安定した振り子運動が可能となる一方、上部の重量により進行方向前方へのスピンをかけることができるようになる。
【0066】
また図6(a)のB−B断面図である図6(b)に示すように、空洞部33をフェース22の方向に広げ、肉厚リブ23より下側のフェース22の厚みを相対的に薄くし、スリット35によってヘッド下部と分離した板バネ部36を設けるとよい。このようにすれば、フェース22にボールがヒットした際に、この板バネ部36が片持ち板バネとしてボールに作用する。したがって、適切なバネ定数を選定することにより所望のソフトタッチを得ることができる。なお、このバネ定数は、スリット35によって下部と分離した三角形部分の高さLxで変化し、Lxが短い程その部位はリジッドに近い(両端)。一方、Lxが最大値Lmaxとなる中央部分はバネの効きが最大となる。さらにこのLxを大きくするため図6(c)に示すように、切込部37を設けてもよい。
(4)上記実施例においては、第一トップ26と第二トップ27はヘッド2の上部で交わるが、図7に示すように、ヘッド上面にシャフトの軸を法線とする第三トップ38を備えるとよい。このようにすれば、鉛直打ち及び垂直打ちの場合に、この面を基準にして、フラットに構えているか否かを判断することができる。よって、鉛直打ち及び垂直打ちの場合に、さらに位置合わせがしやすい。なお、第三トップ38は、特許請求の範囲に記載の「シャフト軸の中心線を法線とする面」に相当する。
(5)上記実施例においては、フェース22のロフトは、図8(b)のA−A断面図に示すように、フェース22がトップ面に垂直になるように構成したが、図8(a)に示すように、フェース22の上部が打球方向前方に出て傾いているようにしてもよい。また、図8(c)に示すように、フェース22の下部が打球方向前方に出て傾いているようにしてもよい。
(6)上記実施例においては、ヘッドは左右対称としたが、図9(a)に示すように、パターヘッドを左右対称にせず(略菱形でなく)、片方を相対的に短くしてもよい。ただしこの場合、左右の重量バランスをとる。このようにすれば、図9(b)に示すように、鉛直打ちの場合にパターをセットしたときに、足13が邪魔になりにくい。
(7)上記実施例においては、図2に示したようにヘッド2のシャフト取り付け部21の中心線20がフェース22側から見て外形上の左右方向の中央線と同一になるようにしたが、図10(a)に示すように推奨打点18を通る外形上の左右方向の中央線19より偏差eを設けた位置に中心線20がくるようにシャフト取り付け部21を設けても良い。このとき、図10(a)に示すように、中心線20を通りフェース22と垂直な面であるC−C断面を挟んだ左右の重量が等しくなるようシャフト取り付け部21の方向に肉厚リブ23を厚くしている。
【0067】
換言すれば、図10(a)に示すように、シャフト6の中心線20は、基準面であるC−C断面上にあるが、このC−C断面と平行で、ボールの推奨打点18を通るD−D断面より、フェース22側から見て右側に第一ソール24を設け、左側に第二ソール25を設ける。第一ソール24は、第一ソール24と第二ソール25が交わる頂部である第三端部30側より、第一端部28側の方が上になる角度(D−D断面に対して90度未満)とする。また第二ソール25は、第三端部30側より、第二端部29側の方が上になる角度(D−D断面に対して90度未満)とする。
【0068】
このようにすれば、シャフト6を鉛直にした場合に、図10(a)に示すように、推奨打点18の真下に第一ソール24と第二ソール25が交わる頂部である第三端部30がくることになる。したがって、図10(c)に示す従来のパターのように、推奨打点18で鉛直打ちをしようとした際に、トーの部分が先に地面に当たってしまい打ちにくいといった問題や、ボールに対する推奨打点18の位置が相対的に高くなって打ちにくいといった問題が起こらず、鉛直打ちを容易に行うことができる。
【0069】
またこのパターで右打ちをする場合には、図10(b)に示すようになり、第一トップ26を地面8と平行にセットするだけで適切なセットができるので、右打ちも容易に可能である。
また、図11(a)または図11(b)に示すように、中心線20が基準面と90度以下の任意の角度θをなすようにシャフト取り付け部21を設けてもよい。図11(a)のようにすればこの角度θによって右打ちが容易にでき、図11(b)のようにすれば同様に左打ちが容易にできる。なお、この場合、図2(b)に示した肉厚リブの幅Wを広くして、シャフト取り付け部21を形成すればよい。
【0070】
また、図10(a)に示すような偏差eと図11に示すような角度θの双方を設けてもよい。図12にこのようなパターの例を示す。このようなパターで右打ちをする場合には、図12(a)のようにセットすることができる。また、垂直打ちまたは鉛直打ちの場合には図12(b)のようにセットすることができる。
【0071】
このようにする場合も、シャフト6を自然に垂らした際に、シャフト6が鉛直になるようヘッド2の重量バランスをとるとよい。このようにすれば、鉛直打ちが容易にできる。重量バランスをとるためには、例えば、図12(c)に示すように重量の重い側を軽い側より短くしたり、図11(d)に示すように軽い側の肉厚リブ23の厚さを厚くするなどすればよい。またその他の部分の重量を調整してバランスをとってもよい。このようにすれば容易に鉛直打ちを行うことができる。
【0072】
またヘッド2には、前述の角度θが0度のシャフト取り付け部と、左右それぞれθ度のシャフト取り付け部の計3カ所設けてもよい。また、角度θを調整可能としてもよい。このように複数の角度のシャフト取り付け部を設けた場合や角度θを調整可能とした場合には、右打ち、左打ち、鉛直打ち、垂直打ちなどの打ち方や、グリーン等の状態に応じて、プレーヤーの打ちやすいシャフト取り付け部にシャフト6を取り付けて利用することができる。
(8)上記実施例においては、グリップ4の平行面は同一形状としたが、同一でなくてもよい。同一でない場合には、グリップ部の向きを差し替えればいずれの打法にも対応が可能である。
(9)上記実施例においては、グリップ4の第一環状突部46の高さは固定としたが、調整できるようにしてもよい。例えば、図13(a)の断面図に示すように、グリップ4のグリップ本体51に止め具52を差し込む量を変えることで高さを調整できるようにするとよい。止め具52は、図13(b)の上面図に示すように、開口部を持つC字状の部材であり、この部材は例えばゴムのような弾力のある部材であって外部より開口部を閉じる方向に力を加えることで開口部の幅を変え、外径を小さくすることができる。一方、グリップ本体51はその底面に円筒状の凹部を設け、止め具52の差し込み口を形成している。そして、止め具52は力を加えない状態ではその外径がグリップ51の凹部の円筒の円の内径より大きく、力を加え、止め具52の開口部を閉じた状態(略環状状態)では、その外径はグリップ51の凹部の円筒の円の内径よりやや小さい。したがって、この凹部に止め具52の開口部を狭めて差し込み、離すことでグリップ本体51と止め具52を固定することができる。そしてこのとき、差し込み口に止め具52を差し込む量を変えることで、図13(a)に示すように第一環状突部46の高さhを変えることができる。また、このとき止め具52の内径を、シャフト6への取り付け位置の太さとすれば、シャフト6にも固定することができる。
(10)上記実施例においては、パター1はグリップ4を1つだけ設けているが、複数設けても良い。例えば図14に示すように上側の第一グリップ4aと下側の第二グリップ4bの2つのグリップを設けてもよい。この場合、第二グリップ4bは上面もシャフト6が貫通するように形成する。図14(a)は、第一グリップ4aを一般的なグリップとし、第二グリップ4bを、上述の図3または図13のグリップと同様に下端に第一環状突部を設けたグリップとした例である。また、図14(b)は、第二グリップ4bの長さを短くした例である。そして、図14(c)は、第一グリップ4aも第一環状突部を設けたグリップとし、第二グリップ4bを先細りの形状としたものである。
【0073】
このようにグリップを複数設けることで、例えば、右打ちの場合には第一グリップ4aを両手で握って打ち、鉛直打ちの場合には前述のように第二グリップ4bの下端に右手の人差し指と中指を掛けて、左手は第一グリップ4aの上端付近を支えるように添えて打つなど、状況に応じてプレーヤーは利用するグリップを変えることができる。よって状況に応じて多彩にグリップを使うことができるため、所望の距離や方向を得やすくなる。
【0074】
また図14(a)(b)に示すように、第二グリップ4bを第一グリップ4aより太くするとよい。特に、第二グリップは、上述のように鉛直打ちを行う際に、右手の人差し指と中指がスイング時に外れないような十分な幅を確保できる太さとするとよい。一方、第一グリップ4aは、第一グリップ4aのみを利用した通常の左右打ちを行いやすい太さとするとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のパターの斜視図である。
【図2】実施例のヘッドの構成を示す図である。
【図3】実施例のグリップの構成を示す図である。
【図4】実施例のパターの使用例を示す説明図である。
【図5】実施例のパターの使用例を示す説明図である。
【図6】別実施例のヘッドのスリット示す説明図である。
【図7】別実施例のヘッドの第三トップを示す説明図である。
【図8】別実施例のヘッドのロフトを示す説明図である。
【図9】別実施例の非対称のヘッドの構成を示す説明図である。
【図10】シャフトの取り付け位置を変えた例を示す説明図である。
【図11】シャフトのヘッドに対する角度を変えた例を示す説明図である。
【図12】シャフトのヘッドに対する取り付け位置及び角度を変えた例を示す説明図である。
【図13】別実施例のグリップの構成を示す説明図である。
【図14】別実施例のグリップを複数設けたパター及びグリップの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1…パター 2…ヘッド
4…グリップ 4a…第一グリップ
4b…第二グリップ 6…シャフト
8…地面 10…プレーヤー
11…カップ 12…目標線
13…足 18…推奨打点
19…左右方向の中央線 20…中心線
21…シャフト取り付け部 22…フェース
23…肉厚リブ 24…第一ソール
25…第二ソール 26…第一トップ
27…第二トップ 28…第一端部
29…第二端部 30…第三端部
31…第一ソール部 32…第二ソール部
33…空洞部 34…バックフェース
35…スリット 36…板バネ部
37…切込部 38…第三トップ
40a…中心面 40b…上部部材
40c…下部部材 41…シャフト差し込み部
42…空洞部 43…接続部材
44…シャフト固定部 46…第一環状突部
47…底面 48…第二環状突部
49…空気抜孔 51…グリップ本体
52…止め具

Claims (9)

  1. 前面にフェースを設けると共に、上側にシャフト取り付け部を備えたパターヘッドにおいて、
    フェースに垂直且つシャフト軸の中心線を含む面である基準面の両側の重量が等しく、
    前記シャフト取り付け部近辺が、ソール部と分離した肉厚リブで構成されており、
    前記ソール部は、前記フェース側からみて、前記基準面より右側に前記基準面と所定の角度を有する第一ソールと、前記基準面より左側に前記基準面と所定の角度を有する第二ソールと、を備え、
    前記所定の角度は、90度未満であり、
    フェース下部に、前記第一及び第二ソールに沿って、バックフェースまで貫通するV字状のスリットを備えること
    を特徴とするパターヘッド。
  2. 請求項1に記載のパターヘッドにおいて、
    第一及び第二ソールそれぞれの前記所定角度が等しいこと
    を特徴とするパターヘッド。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のパターヘッドにおいて、
    前記第一又は第二ソールを載置面に対し平行に載置した状態で、該載置面と平行となる面を上部に備えること
    を特徴とするパターヘッド。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のパターヘッドにおいて、
    前記シャフト軸の中心線を法線とする面を上部に備えること
    を特徴とするパターヘッド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のパターヘッドにおいて、
    前記基準面について面対称の形状であること
    を特徴とするパターヘッド。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のパターヘッドを有するパター。
  7. 請求項に記載のパターにおいて、
    該パターのグリップは、その側面に少なくとも2組の平行面を備えること
    を特徴とするパター。
  8. 請求項又は請求項に記載のパターにおいて、
    該パターのグリップは、長手方向の前記パターヘッド側の端部である底面に、中指を掛ける部位と人差し指を掛ける部位を備え、両部位の間にグリップの長手方向に段差を備えること
    を特徴とするパター。
  9. シャフトの下端に前記パターヘッドを備え、そのシャフトの上部に複数のグリップを備える請求項6〜8のいずれかに記載のパターであって、
    最下部のグリップは、最上部のグリップに対して外径が太いこと
    を特徴とするパター。
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