JP3591802B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンター、ファクシミリ装置、複写機あるいはこれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置の改良に関し、特に、電子写真方式における転写工程後に画像担持体上に残留するトナーを回収することにより得た回収トナーを気体流との混合気として現像部に戻して再使用して画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、転写工程後の画像担持体上の残留トナーを回収した回収トナーを気体流との混合気として現像部に戻して再使用して画像を形成するトナーリサイクル機構が採用されている。このトナーリサイクル機構に於ては、一旦は感光体或は転写ベルト上に転移しながら、被転写体(転写紙)上に転写されなかったトナーを、クリーニング手段で回収した後で、再び現像器に戻して再利用するリサイクル現像により画像形成が行われる。
このような従来のトナーリサイクル機構では、リサイクルトナーの帯電性や流動性などの特性が新規トナーよりも劣化している場合が多いため、現像器内にリサイクルトナーをわずかずつ搬送して戻し、多量の新規トナーと攪拌して用いることにより新規トナーの使用量を30%も減少でき、転写紙1枚当たりのコストを低くできる利点がある。
しかしながらリサイクルトナーには、経時による凝集トナー、感光体に付着した紙粉等、又クリーニング工程や搬送する回収工程中でトナー同士が凝集や固形しながら粗大化してリサイクルトナーに混入した異物は、転写画像上に黒ポチ等を発生させて形成画像の品質を低下させていた。
そこで、複数の回収トナー収容部と回収したトナーをリサイクルトナーとして現像装置に移送するトナー移送手段等によって、経時のトナー凝集による異常画像の発生を防止し、高温、高湿環境下でも安定した画像を得るようにした技術が公知である(特開平7−104631号、特開平5−27649号、特開平7ー104631号等の公報を参照)。
【0003】
更に、リサイクルトナーをサイクロン分離器にかけて、紙粉や粒径の粗大化した異物を排除したり、又は、メッシュの目の大きさの異なる複数のフィルタを用いてトナーとその他の異物と分離する技術も公知である(特開昭58ー163978号、特開昭61ー67074号、特開平7ー77906号等の公報を参照)。
リサイクルトナーを搬送パイプ内のスクリューコンベアにより搬送して現像器へ戻して再利用する技術も公知である(特開平6ー175488号の公報を参照)。
回収トナーを吸引して輸送する経路の途中に断面積を大きくしたり、流路方向を90度偏向してトナーとその他の異物と分離する技術も公知である(特開平7ー219359号等の公報を参照)。
又、リサイクルトナーを現像器の底部でコイルバネ状の搬送部材により、搬送攪拌することも公知である(特開平6ー342240号の公報を参照)。
画像担持体上に形成した静電潜像像を現像する現像手段から離れた任意の位置トナー貯留手段、トナー供給手段、トナー移送手段等をそれぞれ配置し、回転することにより現像剤のトナーを軸方向に移動させるローターと、このローターを包み込むように配置された通路を有しローターと接触係合する固定されたステイターとを有するスクリューポンプと、このスクリューポンプにより移動する現像剤を流動化させるための空気を供給するための空気供給手段を使用して、トナー貯留手段から現像手段にトナーと空気からなる混合気を搬送手段の弾性管内を搬送して画像を形成するようにした技術も公知である(特開平7ー219329号の公報を参照)。
【0004】
このようなスクリューポンプは、トナー搬送装置の小型化と省スペース化、上下斜め方向を含む種々の返送経路中をトナーを搬送出来るという多くの利点を有する為、マシン、ユニットレイアウトの自由度の向上、組立性、メンテ性の向上、低コスト化を図る上で有用であり、そのため、新規トナーの搬送に使用されるだけでなく、同様にクリーニング装置で回収された回収トナーを現像器に戻して再使用するリサイクルのトナーの搬送にも使用することが同一出願人の発明者から提案されている。
クリーニング装置で回収される回収トナーは、クリーニングブレードの先端にて堰き止められ、ある程度の量が溜まってから落下して装置外に排出されるが、クリーニングブレードで堰き止められた時に凝集して固まりとなり易い。その原因としては、ストレスを受けたトナーにおいては、表面の流動性を高める為に添加されているシリカで代表される無機又は有機の微粉末がトナーの表面から離脱又は埋没してトナー同士が付着し易くなるからである。
クリーニング装置により回収されるトナーは、新規トナーと比較すると、大粒の凝集トナーを含む割合が多く、この大粒の凝集トナーが感光体から転写紙に転写されるとき、感光体と転写紙との密着性を低下させ、大粒の凝集トナー近傍の転写率が低下してべた画像となったり、中間画像では点状の汚れになったり、黒ベタ部の蛍と言われる部分白抜け画像等が発生して形成画像の品質を低下させていた。
転写率の低下に起因して黒ベタ部の蛍と言われる部分白抜け画像が発生して形成画像の品質を低下させる、大粒の凝集トナーが発生する原因として、トナーに加えられる熱があり、その熱を発生させる原因の一つは、スクリューポンプのローターと接触係合する固定されたステイターとの摩擦熱である。熱発生の他の原因は、両面コピーにおいて転写紙が熱定着ユニットを通過中に過熱されて転写位置に再度給紙されたときに、過熱された転写紙が感光体と接触して感光体を昇温させ、高温になった感光体により残留トナーが過熱されるからである。
【0005】
図4は従来のトナーリサイクル機構の一例の要部説明図であり、図示しないクリーニング手段により回収されてスクリューポンプ1004に送られて移送されてくる回収トナー(リサイクルトナー(T))は、エアーポンプ1005から供給されるエアー流と一緒になった混合気として、弾性チューブ又は硬質部材から成るパイプの混合気搬送路1006内を、気圧の低い現像器1012に搬送される。
上記に於て、スクリューポンプ1004とエアーポンプ1005の動作を停止して混合気の搬送を停止したとしても、混合気搬送路1006内にはパウダークラウド状の混合気が残留し、混合気として搬送されていたリサイクルトナー(T)は、下位置から上位置に汲み上げる混合気搬送路1006内の曲位部1006aに溜り、混合気搬送路1006を塞ぎ込むような溜りトナーが形成されていた。
然し、スクリューポンプ1004とエアーポンプ1005の動作を再開した時に、混合気搬送路1006内の曲位部1006aに沈み込んで混合気搬送路1006を塞ぎ込んでいた溜りトナーが、リサイクルトナー(T)の温度上昇などに伴って固まると、その溜りトナーがスクリューポンプ1004内に逆流して機内に飛散して汚し、画像品質を低下させる原因となっていた。
従って、従来の画像形成装置においては、クリーニング装置で回収されてスクリューポンプで搬送される回収トナーは、新規トナーと比較して、クリーニングブレードの先端に堰き止められることによるストレスや過熱されることにより大粒化する凝集トナーが多く発生するだけでなく、近年の再生紙やパルプ資源の不足から紙粉や紙添加剤等の粗大化した異物によって、トナーの帯電特性の変化も大きくなり、転写率が低下し、べた画像や中間画像では点状汚れになったり、黒ベタ部の蛍と言われる部分白抜け画像が発生したり、スクリューポンプで混合気が搬送される搬送路内の曲位部に形成される溜りトナーによっても形成画像の品質が低下すると言う不具合が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の画像を形成する装置は、クリーニング装置で回収されてスクリューポンプで搬送される回収トナーは、新規トナーと比較して、クリーニングブレードの先端に堰き止められことによるストレスや過熱されて大粒化する凝集トナーが多く発生するだけでなく、近年の再生紙やパルプ資源の不足から紙粉や紙添加剤等の粗大化した異物によって、トナーの帯電特性の変化も大きくなり、転写率が低下し、べた画像や中間画像では点状汚れになったり、黒ベタ部の蛍と言われる部分白抜け画像が発生したり、スクリューポンプで混合気が搬送される搬送路内の曲位部に形成される溜りトナーによっても形成画像の品質が低下すると言う問題が生じていた。
そこで本発明の課題は、このような問題点を解決するものである。即ち、クリーニング手段で回収されて気体流移送手段で気体との混合気として混合気搬送路内の下位置から上位置の現像手段に搬送される回収トナー中の大粒化した凝集トナー、紙粉等の粗大化した異物、又は混合気が搬送される混合気搬送路内の曲位部に形成される溜りトナーを夫々有効に除去して、これらを現像手段に供給しないようにすることにより、小型の装置で低コストで高品質の画像を形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、 電子写真方式における転写工程後に画像担持体上に残留するトナーを回収することにより得た回収トナーを気体流との混合気として現像手段に戻して再使用して画像を形成する画像形成装置であって、上記画像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、上記転写手段にてトナー像を転写した後に上記画像担持体上に残留する残留トナーを回収トナーとして回収するクリーニング手段と、ロータとこのロータとの間に通路を有してロータを包み込むように配置され且つロータと接触係合するステータとからなる構成で上記ロータに回転にて上記クリーニング手段で回収された回収トナーを移動させつつ供給された気体にて流動化させて混合気として流れを発生させるスクリューポンプと、上記スクリューポンプにより移動する回収トナーを流動化させるための気体を供給する気体供給手段と、上記回収トナーと気体とからなる混合気を現像手段へ搬送する弾性体の管からなる混合気搬送路と、上記混合気搬送路中の下位置から上位置に向かう経路の途中に設けた分岐路と、からなり、上記分岐路を、混合気搬送路の下位置の曲位部に設けると共に、該分岐路を気体入れ込み手段に連結したものにおいて、上記分岐路を、開閉弁を介して、気体入れ込み手段に連結したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、上記分岐路を、フィルターを介して、上記気体入れ込み手段に連結したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、上記気体入れ込み手段は、上記混合気搬送路内の混合気の搬送動作に先だって気体入れ込み動作を開始することを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記のように構成された画像形成装置は、請求項1においては、転写手段にて被転写体上にトナー像を転写した後に画像担持体上に残留するトナーをクリーニング手段で回収し、この回収トナーに対して、気体流移送手段により気体供給手段から供給される気体を混ぜて混合気として移送した。また、弾性体の管である混合気搬送路のうちの上下段差のある搬送経路の下位置から上位置までの途中に分岐路を設け、この分岐路を介して混合気搬送路内の大粒化する凝集トナー、紙粉等の粗大化した異物又は溜りトナーを除去したので、小型の装置で低コストで高品質の画像を形成する画像形成装置を提供することが出来る。また、上記混合気搬送路の下位置の曲位部に、混合気搬送路を開閉する開閉弁を設け、この開閉弁を介して気体入れ込み手段に連結した分岐路を設けたので、混合気搬送路内の曲位部の溜りトナーを解消すると共に分岐路への混合気の進入を防止することができる。
請求項2においては、上記分岐路を、フィルターを介して気体入れ込み手段に連結したので、混合気搬送路内の曲位部の溜りトナーを解消すると共に気体入れ込み手段への混合気の進入を防止することができる
請求項3においては、上記混合気搬送路内の混合気の搬送動作に先だって、溜りトナー内に気体を入れ込むようにしたので、混合気搬送路内の混合気の搬送を長時間停止した後にも、混合気搬送路内の曲位部の溜りトナーを確実に解消することができる。また、小型の装置で低コストで高品質の画像を形成する画像形成装置を提供することが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1において、ドラム形状感光体としての画像担持体1は、図示しない側板に回動自在に支持されており、図示しない駆動手段により図示の矢印A方向の時計方向に回転駆動される。
画像担持体1は、その表面を電子写真作像工程により、帯電器10により均一に帯電された後に、露光手段11による露光によって形成される静電潜像を現像手段12によって現像することによって得たトナー像を担持する。
尚、画像担持体1のドラム形状感光体は、無端ベルト形状感光体であってもよい。更に、露光手段11として、レーザ光源と偏向器を備えたレーザ走査光学系を用いて、画像信号に応じて画像担持体1上に光書込みを行なう方式にすればレーザプリンターの構成となり、原稿読取装置を設置すればデジタル複写機やファクシミリ装置の構成となる。また、本発明はアナログ複写機に適用してもよい。転写手段2においては、画像担持体1上のトナー像を、給紙部13からレジストローラー14を介して画像担持体1とのニップ部の転写位置に給紙された転写紙(P)に転写した後に、この転写紙を転写ベルト2aによって図示しない定着器に搬送する。
図示しない定着器でトナー像が定着された後の転写紙(P)は、図示しない排紙ローラにより排紙されて排紙トレイ等に収納される。
【0010】
画像担持体1上に付着したトナーは被転写体に静電転写されるが、約10%のトナーが未転写となって画像担持体1上に付着残留する。この残留トナーを、クリーニング手段3を構成するクリーニングブレード3aやブラシローラ3bにより掻き落とし、この掻き落とされた回収トナーはリサイクルトナー(T)として再使用するために排出口3cから自重落下して、トナーガイド部材15により気体流移送手段4のスクリューポンプに回収トナーとして搬送される。
他方、符号30は他のクリーニング手段であり、このクリーニング手段30は、転写手段2の転写ベルト2a上に、画像担持体1から転移した残留トナーを、クリーニングブレード30aにより掻き落とすようになっていて、この掻き落とされた回収トナーはリサイクルトナー(T)として再使用するために排出口30bから自重落下して、トナーガイド部材15により気体流移送手段4のスクリューポンプに回収トナーとして搬送される。
気体流移送手段4のスクリューポンプは、回収トナーと気体供給手段5のエアーポンプにより供給される空気との混合気を、混合気搬送路6を構成する弾性チューブ又は硬質部材のパイプ状の弾性体の管内を移送して、再使用されるリサイクルトナーとして現像手段12のトナーホッパー12aのトナー注入口12bに搬送する。
混合気搬送路6としての弾性チューブ又は硬質部材のパイプ状の弾性管の長さは、画像形成装置の大きさによっても大きく異なるが、本形態例の画像形成装置では回収して廃棄するトナーは図面の紙面の裏側方向に排出され、現像手段12のトナーホッパー12aのトナー注入口12bは図示紙面の手前側にあるため、1mから1.2m程度の長さで、内径が4mmから6mmのものを、操作性を考慮して図示紙面の裏側から図示紙面の手前側に配回している。
【0011】
この形態例では、混合気搬送路6が、上下段差を有した経路(上向き傾斜した経路、或は垂直な経路)を有する場合を想定している。
分岐路7は、混合気搬送路6が傾斜して下位置から上位置まで上向きに配管される経路の途中の下側適所(最もトナーが溜り易い位置)に設置され、混合気搬送路6は、この分岐路7にて収納手段8の除去部の連結口8aに連結される。収納手段8は、混合気中に含まれる凝集トナー又は紙粉等の粗大化した異物を回収し、収納する。
収納手段8は、その底部等の開口部にこの開口部を開閉する為の開閉蓋8b(取り外しキャップ)を有し、この開閉蓋8bを取り外して開口部を開放することにより、収納した凝集トナー又は紙粉等の粗大化した異物を抜き取ることを可能とし、通常の混合気の搬送時にはこの開閉蓋を閉止して混合気が漏れて飛散しないように密封している。
従って、凝集トナー又は紙粉等の粗大化した異物は、通常のトナーよりも大きく重いために、混合気の移動速度が一定値以下の場合には、この異物は混合気搬送路6の上向き傾斜した経路6A内を上昇することができずに図示の矢印B方向に落下して、回収分岐路7を介して収納手段8内に収納され、落下できなかった凝集化していない小粒の正常なトナーだけが現像手段12内に搬送され、異常画像の発生が激減することが確認された。
【0012】
この時、気体供給手段5のエアーポンプから供給される空気の供給量は、0.5Lから1.5L/min以内であり、それ以上を供給すると、凝集トナー又は紙粉等の粗大化した異物が、現像手段12に戻されて異常画像が発生することになる。
尚、収納手段8に収納された、凝集トナー又は紙粉等の粗大化した異物は、必要に応じて開閉蓋8bを開閉することにより回収出来るようになっている。又、この異物をより大きな廃棄ボトルへ移動することも可能である。
傾斜した経路6Aの終端部は、縦管6Bの途中部分(分岐部70)と連結しており、分岐部よりも下側の縦管6B部分の終端部は他の収納手段80と連結している。この収納手段80は収納手段8と同様に連結部80aと、開閉蓋80bとを有している。
分岐路70は、混合気搬送路6の下側の曲位部6aに設置されているから、気体流移送手段4のスクリューポンプと気体供給手段5のエアーポンプの動作を停止した場合、混合気搬送路6内に残っているパウダークラウド状の混合気内の回収トナーは、上記曲位部6aに沈み込んで溜りトナーになろうとするが、本形態例では曲位部6aの更に下方に位置する縦管部分を介して、この溜りトナーを収納手段80に落下させるようにしているので、溜りトナーによる不具合の発生を有効に防止できる。
【0013】
収納手段80は、収納した溜りトナーを、抜き取れる開閉蓋80bの取り外しキャップを有しているが、通常の搬送時は混合気が漏れて飛散しないように密封されている。
従って、混合気搬送路6の曲位部6aに溜りトナーが発生することがなく、スムースな混合気の搬送が行われ、留まりトナーが気体流移送手段4のスクリューポンプに逆流して機内に飛散して汚し形成される画像の品質を低下させるような事態の発生を防止できる。
尚、収納手段80内に収納されたトナーは、定期的に清掃するか、自動的に廃棄する図示しない装置を設けることにより、収納手段80から除去できる。
【0014】
図2は、気体流移送手段の一例の構成を示す断面図であり、この気体流移送手段4のスクリューポンプは、モーノポンプとも言われるものであって、回転するローター4aと、上記ローター4aを包み込むように配置された通路4bを内部に有すると共にローター4aと接触係合するゴム材料などの弾性体からなる固定されたステイター4cとからなり、このポンプは支持部材16に取り付られている。
ローター4aは、スクリュー4dに係合し、スクリュー4dの他端部は、シール部材4e、軸受4f、従動歯車4gと係合している。スクリュー4dを包摂するホッパー4hはトナーガイド部材15と連通係合している。
上記ステイター4cの外周面とホルダ4iの内部側面との間には、1mm程度の隙間があり、この間隙を介して通路4b内に気体が吹き込むように、気体供給口4jがホルダ4iに設けられている。
気体供給口4jは、通路4bに連通しており、外側は気体供給手段5に設けられた吐出口5aと気体供給管5bを介して連通して、気体供給手段5のエアーポンプから0.5Lから1.0L/min程度の送風量で空気が吹き込まれるようになっている。
ローター4aと一体のスクリュー4dには、上記従動歯車4gと駆動歯車4kを介して、上記支持部材16に取り付けられたモーター4lの回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0015】
図3は本発明の他の形態例の要部構成説明図であり、この形態例では、気体流移送手段4のスクリューポンプから水平に延びる混合気搬送路6の経路6Cと、水平経路6Cの終端部から上向き傾斜して延びる経路6Dとの連結部(曲位部6b)に、下側へ延びる分岐路700(内径が4mmから6mm)を設けている。分岐路700の先端部に設けた開閉弁700aと中間部に設けた回収トナー等の進入を防止するフィルター700bを介して、気体入れ込み手段9のエアーポンプに連結されて、曲位部6aに形成された溜りトナー内に1.0Lから2.5L/minの気体を入れ込むことにより、留まりトナーを有効に解消する。
従って、気体流移送手段4のスクリューポンプと気体供給手段5のエアーポンプの動作を長時間停止していた場合は、混合気搬送路6内に残っているパウダークラウド状の混合気内の回収トナーは、上記曲位部6bに沈んで溜りトナーを形成する。
【0016】
然し、この状態で、気体流移送手段4のスクリューポンプと気体供給手段5のエアーポンプの動作をONして再開すると、所定時間、例えば、図示しない熱定着器がOFFになっていて温度上昇のために作像系が作動を開始するまでの間に、気体入れ込み手段9のエアーポンプが作動し、通常は混合気が分岐路700内に進入することを防止するために閉じている開閉弁700aを図示の矢印C方向に押し開けて、曲位部6bに沈んでいた溜りトナー内に向けて気体を供給する。このように分岐路700内に気体を入れ込むことにより溜りトナーをほぐすと、曲位部6bに沈んでいた溜りトナーは再びパウダークラウド状の混合気となり、スムースな混合気の搬送が行われる。その後、気体入れ込み手段9のエアーポンプが作動を停止してから、気体流移送手段4のスクリューポンプと気体供給手段5のエアーポンプの動作が再開され、混合気が現像手段12に搬送されるようになっているから、留まりトナーが気体流移送手段4に逆流して機内に飛散して汚し、画像品質を低下させるという事態の発生を防止できる。
【0017】
以上は、図示しない熱定着器がOFFになっていた時の説明をしたが、図示しない熱定着器がONしたまま気体流移送手段4のスクリューポンプと気体供給手段5のエアーポンプの動作が長時間停止していた場合には、開閉弁700aと気体入れ込み手段9のエアーポンプの作動を先にONしてから、上記曲位部6bに沈んでいる溜りトナー内に気体を入れ込むことにより、曲位部6bに沈んでいる溜りトナーをほぐし、再びパウダークラウド状の混合気としてから、気体流移送手段4のスクリューポンプと気体供給手段5のエアーポンプの動作を再開させて、混合気を現像手段12に搬送させる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1においては、転写手段にて被転写体上にトナー像を転写した後に画像担持体上に残留するトナーをクリーニング手段で回収し、この回収トナーに対して、気体流移送手段により気体供給手段から供給される気体を混ぜて混合気として移送した。また、弾性体の管である混合気搬送路のうちの上下段差(上向き傾斜路、或は垂直な経路)のある搬送経路の下位置から上位置までの途中に分岐路を設け、この分岐路を介して混合気搬送路内の大粒化する凝集トナー、紙粉等の粗大化した異物又は溜りトナーを除去したので、小型の装置で低コストで高品質の画像を形成する画像形成装置を提供することが出来る。
また、上記混合気搬送路中の上下段差のある経路の下部適所の曲位部に、混合気搬送路を開閉する開閉弁を設け、この開閉弁を介して気体入れ込み手段に連結した分岐路を設けたので、混合気搬送路内の曲位部の溜りトナーを解消すると共に分岐路への混合気の進入を防止することができる。
請求項2においては、上記分岐路を、フィルターを介して気体入れ込み手段に連結したので、混合気搬送路内の曲位部の溜りトナーを解消すると共に気体入れ込み手段への混合気の浸入を防止することができる。
請求項3においては、上記混合気搬送路内の混合気の搬送動作に先だって、溜りトナー内に気体を入れ込むようにしたので、混合気搬送路内の混合気の搬送を長時間停止した後にも、混合気搬送路内の曲位部の溜りトナーを確実に解消することができる。つまり、長時間溜ったトナーは固化し易いが、このようなトナーさえ有効に粉体化して再利用することができる。この気体入れ込み手段によっても、粉体化できない凝集トナー、異物は、上記収納手段により除去される。また、小型の装置で低コストで高品質の画像を形成する画像形成装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例のトナーリサイクル機構を備えた画像形成装置の説明図。
【図2】本発明で使用するスクリューポンプの一例の構成図。
【図3】本発明の他の実施の形態例の分岐路の構成説明図。
【図4】従来の画像形成装置の要部を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 画像担持体、2 転写手段、2a 転写ベルト、3 クリーニング手段、3a クリーニングブレード、3b ブラシローラ、3c 排出口、4 気体流移送手段、4a ロータ、4b 通路、4c ステイター、4d スクリュー、4e シール部材、4f 軸受、4g 従動歯車、4h ホッパー、4i ホルダ、4j 気体供給口、4k 駆動歯車、4l モータ、5 気体供給手段、5a吐出口、5b 気体供給管、6 混合気搬送路、6a 曲位部、7 分岐路、8収納手段、8a 連結部、8b 開閉部、9 気体入れ込み手段、10 帯電器、11 露光手段、12 現像手段、12a トナーホッパー、12b トナー注入口、13 給紙部、14 レジストローラ、15 トナーガイド部材、16 支持部材、30 クリーニング手段、30a クリーニングブレード、30b 排出口、70 分岐路、80 収納手段、80a 連結口、80b 開閉部、700 分岐路、700a 開閉弁、700b フィルター、1004 スクリューポンプ、1005 エアーポンプ、1006 混合気搬送路、1006a曲位部、1012 現像器

Claims (3)

  1. 電子写真方式における転写工程後に画像担持体上に残留するトナーを回収することにより得た回収トナーを気体流との混合気として現像手段に戻して再使用して画像を形成する画像形成装置であって、上記画像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、上記転写手段にてトナー像を転写した後に上記画像担持体上に残留する残留トナーを回収トナーとして回収するクリーニング手段と、ロータとこのロータとの間に通路を有してロータを包み込むように配置され且つロータと接触係合するステータとからなる構成で上記ロータに回転にて上記クリーニング手段で回収された回収トナーを移動させつつ供給された気体にて流動化させて混合気として流れを発生させるスクリューポンプと、上記スクリューポンプにより移動する回収トナーを流動化させるための気体を供給する気体供給手段と、上記回収トナーと気体とからなる混合気を現像手段へ搬送する弾性体の管からなる混合気搬送路と、上記混合気搬送路中の下位置から上位置に向かう経路の途中に設けた分岐路と、からなり、
    上記分岐路を、混合気搬送路の下位置の曲位部に設けると共に、該分岐路を気体入れ込み手段に連結したものにおいて、
    上記分岐路を、開閉弁を介して、気体入れ込み手段に連結したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、上記分岐路を、フィルターを介して、上記気体入れ込み手段に連結したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、上記気体入れ込み手段は、上記混合気搬送路内の混合気の搬送動作に先だって気体入れ込み動作を開始することを特徴とする画像形成装置。
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