JP3591440B2 - トラクターのマフラカバー - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、トラクタのマフラカバーに関する。乗用形態の管理作業用トラクタとして利用できる。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
トラクタのエンジンにおけるマフラーは、車体上のエンジンを覆うボンネットから上方へマフラー部を突出させて排気させる形態や、下方や側方へマフラーを設けて排気させる形態等があるが、マフラー位置により運転者に近い場合や外部に突出している場合騒音が大きく、又マフラーの高熱によって作物に接触して傷めることがある。この発明は、このような欠陥を解消することを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、エンジンEを搭載支持する左右一対のエンジンフレーム16を前後方向に沿わせて設けると共に、このエンジンフレーム16の前部を横フレーム17で連結し、更にこの横フレーム17に対して所定空間をあけてバンパー5を設け、前記エンジンフレーム16によってラジエータ18、ラジエータファン19を支持して、これらエンジンE、ラジエータ18、ラジエータファン19の上方をボンネット20で覆い、車体前方から冷却空気を吸い込んでエンジンEを冷却すべく構成したトラクターにおいて、ラジエータ18の下方にマフラー2を設け、このマフラー2にはテールパイプ23を接続し、このテールパイプ23を機体の左右一側で上方に起立させるように設け、また、マフラー2の下方には所定の空間を介在させてマフラーカバー3を設け、マフラー2とマフラーカバー3との間を通った冷却空気が前記横フレーム17とバンパー5との間を通過する間にマフラー2及びテールパイプ23を冷却するように構成したことを特徴とするトラクターのマフラーカバーの構成とする。
【0004】
【作用、及び発明の効果】
エンジンEを駆動すると、冷却風がボンネット20の前方から取り込まれ、エンジンEを冷却する。同時にこの冷却風はマフラー2とマフラーカバー3とが形成する排風路4を通り、更に横フレーム17とバンパー5との空間を通って上方に放出される。この間にマフラー2だけでなく、テールパイプ23をも冷却することができ、熱エネルギー吸収による騒音の低下を図ることができる。更に、排気ガスを放出するテールパイプ23は機体の左右一側で上方に起立した状態で設けられ、マフラー2はマフラーカバー3でカバーされているのでマフラー2及びテールパイプ23の作物への接触を阻止することができ、作物 を熱によって傷つけることがなくなる。そして、マフラー2のテールパイプ23は操縦者から遠く離れた位置にあるので、操縦者に対する騒音等の影響も少なくできる。
【0005】
【実施例】
トラクタ車体1は、ステアリングハンドル7によって操向しうる前車輪8、及び後車輪9を有し、前部に搭載のエンジンEによって駆動走行する四輪駆動走行形態とする。10は操縦席、11は後部に作業機を連結する連結装置である。12はオイルパン、13はクラッチハウジング、14はステアリングポストである。
【0006】
車体1の前部には、エンジンEを搭載するエンジンフレーム16が、左右両側に前後方向に沿って平行状に設けられ、前部は横フレーム部17で連結されて、この横フレーム部17の前側に適宜の間隔をおいてバンパー5を設けている。エンジンEは、該エンジンフレーム16上に搭載されて、前部にラジエータ18、ラジエータファン19を有し、上側をボンネット20で被覆構成している。このエンジンEのエキゾーストパイプ15に連結するマフラー2を底部に設けて、エンジン前部のラジエータ18との間を上部マフラカバー21で覆って遮断し、このマフラー2の下部を下部マフラカバー3で被覆する。又、これら、上、下部マフラカバー21,3のエンジンフレーム16や横フレーム部17等で囲う形態である。
【0007】
前記ボンネット20や上部マフラカバー21等で形成されるエンジンルームは、後部下端部が該下部マフラカバー3の後部上側部に送風口部22で連通されていて、エンジンEを冷却した冷却風の一部をこの送風口部22からこのマフラカバー3内へ送風案内させる。マフラー2と下部マフラカバー3との間には適宜間隔の排風路4が形成され、冷却風をこの排風路4前端部でマフラカバー3の立壁3aに衝突させて上下方向に進路変更し、前記横フレーム部17とバンパー5との間の排風路6に連通させて、前記送風口部22から排風路4に送込んだ冷却風の一部をこの排風口6から前部上方へ放出しうる構成である。このように、排風路4の下流部にマフラカバー3の立壁3aを設けると、立壁3aの無い吹き抜けのものに対し排風路4を流れる冷却風の流れに抵抗が生じ、冷却風がマフラー2の表面に接する時間が少し長くなって冷却効果が増えたり、立壁3aに沿って略直立方向に方向変換する冷却風により、マフラー2の冷却風下流側でマフラー立壁面2aが冷却される等の冷却性能が向上する。
【0008】
又、23はマフラー2からの排気を排出案内するテールパイプで、バンパー5の一側部上方において排気口24を有する。このテールパイプ23は、排風口6上方に延びており、排風路4を経て排風口6を通過して外部に流れる冷却風通過域内の風路内に略位置している。該マフラカバー3の底部には断熱材25を介在させて断熱板26で被覆している。このような断熱材及び断熱板等はマフラカバー3の左右両側部にも被覆するもよい。27はマフラカバー3を取付けるブラケットで、前記横フレーム部17に対して着脱できる構成としている。28はマフラカバー3と断熱板26との間を連結するカラーで、ブラケット27に対する取付ボルトを挿通させる。
【0009】
上記のように断熱板26で被覆するときは、高床用のトラクタで丈の低い作物A上をまたぐようにして走行する場合でも、作物がこの断熱板26の下面に直接接触しても熱損傷を受けることがない。また、丈の高い作物がマフラー2の上部からマフラー2に接触しようとする場合、上部マフラカバー21でマフラー2の上部を覆っているので、作物がマフラー2の表面に直接接触することは無い。図5、図6において上例と異なる点は、前記マフラカバー3の左右両側部に作物Aの摺接を防止するナローガイド29を取付けたものである。
【0010】
図7において、上例と異なる点は、エンジンEのクランク軸66を上下方向に向けた縦型空冷エンジンを用いた場合を示す。エンジンカバー67の上部に吸気口68が設けられ、ファン69の回転によってこの吸気口68から吸入される風が、エンジンフレーム16上の床板77と上部マフラカバー21との間の送風口部22を通して排風路4へ吹き込まれる。又、断熱材25は通気性を有し、マフラカバー3及び断熱板26にはスリット78,79が形成され、排風路4の風圧がこれらのスリット78,79からも直接外方へ逃げうる構成としている。80はエンジンの出力プーリである。
【0011】
図8〜図13においては、トラクタ車体1の連結装置11に連結する作業機(例えば苗植機30)の操作ワイヤー31(インナワイヤー)において、この操作ワイヤーを途中位置から車体1側と苗植機30側とに分割したり、連結できる構成としたものである。苗植機30は、苗載台32に供給された苗を繰出しながら苗植付装置33によって土壌面に分離植付装置等を有する苗植機体34が、リンク機構35及びリフトシリンダ36によって車体1の後部に昇降制御自在に設けられ、この苗植機体34の下部に後部のフロート軸37の回りに前端部が上下揺動自在のフロート38を設け、このフロート38の上下動によって、苗植機体34に設けられるリフトシリンダ36油圧回路の昇降制御弁39のスプール40をこのフロート38と一体のブラケット45とこのスプール40との間に枢支52,53したリンク54を介して、フロート38の上動により昇降制御弁39を切替えてリフトシリンダ36により苗植機体34を上昇させ、又、フロート38の下動により苗植機体34を下降させて、苗植機体34の土壌面に対する高さを一定に維持して、苗植付深さを一定に保つように昇降制御する。又、このフロート38はばね51で常時下方へ張圧されている。
【0012】
車体1側には操作レバー41が設けられ、ワイヤー31を介して、該フロート38を上動させて、スプール40により昇降制御弁39を作動し、適当な苗植機体34の上昇位置に維持させるものである。又、この操作レバー41の操作によってカムレバー42を作動させてインナワイヤー49を介して感度を調節するばね44の圧力を変更するように連動させている。このばね44はフロート38に固定のブラケット45と、フロート38と苗植機体34との間を拡縮自在に連結する拡縮リンク46のヒンジ47との間に亘って、このヒンジ47に受けさせるアウタワイヤー48内を通すインナワイヤー49の先端部を該ばね44の一端に連結し、このインナワイヤー49を該カムレバー42の作動によって引くことによって、ばね44の引張力を大きくし、これによってフロート38の上下動の行われ難い、即ちフロート38の感度を鈍感にする。又、逆にインナワイヤー49を緩めると、ばね44の引張力も小さくなりフロート38の感度も敏感になる。
【0013】
操作レバー41のガイドパネル50には操作位置を係止できる係止部が配設され、この操作位置によって、フロート38の上下位置を操作して、昇降制御弁39及び感度を選択できるが、この操作レバー41とフロート38のブラケット45との間に連結されるインナワイヤー31は、アウタワイヤー43の先端部を前記リンク54の先端部に係止させて、このインナワイヤー31を引くことにより、フロート38とリンク54との間をばね51に抗して引きつけて上昇させることとなる。
【0014】
このインナワイヤー31及びアウタワイヤー43の途中には連結器55を設けて、トラクタ車体1に対する苗植機の着脱時に、この連結器55によってインナワイヤー31とアウタワイヤー43を連結分離できる。車体1側をAとし、苗植機側をBとすると、インナワイヤー31A,31Bの先端の連結子56A,56Bとの間を嵌合させ連結する連結子56は、この連結子56Bのソケット部側面には連結子56Aの出入自在の開溝部57を形成し、又先端部にはインナワイヤー31A部を出入自在で連結子56Aを係止するスリット58を形成している。これによって連結子56A,56Bは相互に横側へ移動すると外れるがワイヤー方向へ押し引きしても外れない構成としている。
【0015】
このような連結子56を収容する筒状の連結ケース59は、一側に沿って該連結子56Aの出入自在な長孔70が形成され、又、他側にはロックプレート71を挿入する長孔72が形成されている。このロックプレート71は、連結ケース59と一体のブラケット73に螺挿するボルト74によって押込まれ、この連結ケース69内に位置されて移動自在の連結子56Bを押えて固定することができる。75はアウタワイヤー43Aを受けると共に連結ケース59の先端部に螺合させて、インナワイヤー31の張りを調節できるアウター受である。76はアウタワイヤー43Bを受けると共に、これと対向して連結ケース59の先端部を受けるアウター受である。
【0016】
前記操作レバー41を調節操作位置でのフロート38位置を保持させた状態で、インナワイヤー31及びアウタワイヤー43を分離するときは、アウター受75を連結ケース69へ螺じ込んでインナワイヤー31を緩め、連結子56Bの開溝部57を長孔70に合わせるように連結ケース59を回して、ボルト74を締付けて、ロックプレート71によりこの連結子56Bを押えて固定する。アウタワイヤー43Aをアウター受75から外してインナワイヤー31Aを横方向へ移動させて、この先端の連結子56Aを連結子56Bの開溝部57及び長孔70から外す。このときインナワイヤー31Aの連結子56Aは長孔70からこの連結ケース69内を経てアウター受75側へ移動することができる。このアウター受75を連結ケース69から外すことによって、インナワイヤー31A及びアウター受75等をインナワイヤー31Bをロックプレート71で固定保持する連結ケース69から分離することができる。従って、このインナワイヤー31Bとフロート38乃至昇降制御弁39との関係は分離前と変らない。又、これらインナワイヤー31A,31B、及びアウタワイヤー43A,43Bの相互間を連結するには、上記と逆の手順で行えばよい。
【0017】
このような操作ワイヤーの連結、分離自在の構成は、他のワイヤー48,49にも必要に応じて利用できることは云うまでもない。更には、苗植機の場合は、車体1側との間を連結するワイヤーとして、条合せ用のマーカーの出入操作を行うワイヤー、クラッチワイヤー等各種の操作、連動ワイヤーに利用できる。図14〜図18においては、前記苗植機30を車体1後部のリンク機構35の後端部に連結し易い前下傾斜の姿勢にするため、苗植機体34の後端部に、起伏自在の補助輪60を設けたものである。又、前部にも補助輪61を設け、これらの補助輪60,61を接地させて重量物である多条植形態の苗植機30を移動させながら、苗植機体34の前端部に設けたヒッチフック62をリンク機構35後端部のヒッチに係合させて連結できる。
【0018】
このヒッチフック62を係合してリンク機構35をリフトシリンダ36の伸長で上昇させると、苗植機30が浮上し、後部の補助輪60を上方へ回動させて収納させることができる。この後部の補助輪60は、苗植機体34の後端中央部に、クランクアーム63によって前後一定角度回動自在で、後側へ移動すると補助輪60が下方に位置してフロート38の後部下方において接地して、このフロート38を浮上させた状態に機体を支持し、又、前側へ回動するとフロート38よりも上位置に収納され、苗植付装置33による苗植付の邪魔にならない状態とする。このクランクアーム63にはペタル64を有し、苗植機体34の後端にはハンドル65を有し、苗植機30のフロート38が接地している状態乃至接地しうる状態では、このハンドル65を手で持ち上げながら足でペタル64を操作して補助輪60を容易に出し入れすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの一部側面図。
【図2】その一部の斜視図。
【図3】その一部の斜視図。
【図4】全体の側面図。
【図5】一部別実施例を示す斜視図。
【図6】その正断面図。
【図7】一部別実施例を示す側面図。
【図8】フロート部の側面図。
【図9】車体側操作レバー部の側面図。
【図10】ワイヤー連結部の側面図。
【図11】その背断面図。
【図12】その背断面図。
【図13】苗植機の側面図。
【図14】苗植機の側面図。
【図15】その一部の作用を示す斜視図。
【図16】その一部の作用を示す斜視図。
【図17】苗植機の平面図。
【図18】その背面図。
【符号の説明】
1 車体
2 マフラー
3 マフラカバー
4 排風路
5 バンパー
6 排風口
23 テールパイプ
E エンジン
【産業上の利用分野】
この発明は、トラクタのマフラカバーに関する。乗用形態の管理作業用トラクタとして利用できる。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
トラクタのエンジンにおけるマフラーは、車体上のエンジンを覆うボンネットから上方へマフラー部を突出させて排気させる形態や、下方や側方へマフラーを設けて排気させる形態等があるが、マフラー位置により運転者に近い場合や外部に突出している場合騒音が大きく、又マフラーの高熱によって作物に接触して傷めることがある。この発明は、このような欠陥を解消することを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、エンジンEを搭載支持する左右一対のエンジンフレーム16を前後方向に沿わせて設けると共に、このエンジンフレーム16の前部を横フレーム17で連結し、更にこの横フレーム17に対して所定空間をあけてバンパー5を設け、前記エンジンフレーム16によってラジエータ18、ラジエータファン19を支持して、これらエンジンE、ラジエータ18、ラジエータファン19の上方をボンネット20で覆い、車体前方から冷却空気を吸い込んでエンジンEを冷却すべく構成したトラクターにおいて、ラジエータ18の下方にマフラー2を設け、このマフラー2にはテールパイプ23を接続し、このテールパイプ23を機体の左右一側で上方に起立させるように設け、また、マフラー2の下方には所定の空間を介在させてマフラーカバー3を設け、マフラー2とマフラーカバー3との間を通った冷却空気が前記横フレーム17とバンパー5との間を通過する間にマフラー2及びテールパイプ23を冷却するように構成したことを特徴とするトラクターのマフラーカバーの構成とする。
【0004】
【作用、及び発明の効果】
エンジンEを駆動すると、冷却風がボンネット20の前方から取り込まれ、エンジンEを冷却する。同時にこの冷却風はマフラー2とマフラーカバー3とが形成する排風路4を通り、更に横フレーム17とバンパー5との空間を通って上方に放出される。この間にマフラー2だけでなく、テールパイプ23をも冷却することができ、熱エネルギー吸収による騒音の低下を図ることができる。更に、排気ガスを放出するテールパイプ23は機体の左右一側で上方に起立した状態で設けられ、マフラー2はマフラーカバー3でカバーされているのでマフラー2及びテールパイプ23の作物への接触を阻止することができ、作物 を熱によって傷つけることがなくなる。そして、マフラー2のテールパイプ23は操縦者から遠く離れた位置にあるので、操縦者に対する騒音等の影響も少なくできる。
【0005】
【実施例】
トラクタ車体1は、ステアリングハンドル7によって操向しうる前車輪8、及び後車輪9を有し、前部に搭載のエンジンEによって駆動走行する四輪駆動走行形態とする。10は操縦席、11は後部に作業機を連結する連結装置である。12はオイルパン、13はクラッチハウジング、14はステアリングポストである。
【0006】
車体1の前部には、エンジンEを搭載するエンジンフレーム16が、左右両側に前後方向に沿って平行状に設けられ、前部は横フレーム部17で連結されて、この横フレーム部17の前側に適宜の間隔をおいてバンパー5を設けている。エンジンEは、該エンジンフレーム16上に搭載されて、前部にラジエータ18、ラジエータファン19を有し、上側をボンネット20で被覆構成している。このエンジンEのエキゾーストパイプ15に連結するマフラー2を底部に設けて、エンジン前部のラジエータ18との間を上部マフラカバー21で覆って遮断し、このマフラー2の下部を下部マフラカバー3で被覆する。又、これら、上、下部マフラカバー21,3のエンジンフレーム16や横フレーム部17等で囲う形態である。
【0007】
前記ボンネット20や上部マフラカバー21等で形成されるエンジンルームは、後部下端部が該下部マフラカバー3の後部上側部に送風口部22で連通されていて、エンジンEを冷却した冷却風の一部をこの送風口部22からこのマフラカバー3内へ送風案内させる。マフラー2と下部マフラカバー3との間には適宜間隔の排風路4が形成され、冷却風をこの排風路4前端部でマフラカバー3の立壁3aに衝突させて上下方向に進路変更し、前記横フレーム部17とバンパー5との間の排風路6に連通させて、前記送風口部22から排風路4に送込んだ冷却風の一部をこの排風口6から前部上方へ放出しうる構成である。このように、排風路4の下流部にマフラカバー3の立壁3aを設けると、立壁3aの無い吹き抜けのものに対し排風路4を流れる冷却風の流れに抵抗が生じ、冷却風がマフラー2の表面に接する時間が少し長くなって冷却効果が増えたり、立壁3aに沿って略直立方向に方向変換する冷却風により、マフラー2の冷却風下流側でマフラー立壁面2aが冷却される等の冷却性能が向上する。
【0008】
又、23はマフラー2からの排気を排出案内するテールパイプで、バンパー5の一側部上方において排気口24を有する。このテールパイプ23は、排風口6上方に延びており、排風路4を経て排風口6を通過して外部に流れる冷却風通過域内の風路内に略位置している。該マフラカバー3の底部には断熱材25を介在させて断熱板26で被覆している。このような断熱材及び断熱板等はマフラカバー3の左右両側部にも被覆するもよい。27はマフラカバー3を取付けるブラケットで、前記横フレーム部17に対して着脱できる構成としている。28はマフラカバー3と断熱板26との間を連結するカラーで、ブラケット27に対する取付ボルトを挿通させる。
【0009】
上記のように断熱板26で被覆するときは、高床用のトラクタで丈の低い作物A上をまたぐようにして走行する場合でも、作物がこの断熱板26の下面に直接接触しても熱損傷を受けることがない。また、丈の高い作物がマフラー2の上部からマフラー2に接触しようとする場合、上部マフラカバー21でマフラー2の上部を覆っているので、作物がマフラー2の表面に直接接触することは無い。図5、図6において上例と異なる点は、前記マフラカバー3の左右両側部に作物Aの摺接を防止するナローガイド29を取付けたものである。
【0010】
図7において、上例と異なる点は、エンジンEのクランク軸66を上下方向に向けた縦型空冷エンジンを用いた場合を示す。エンジンカバー67の上部に吸気口68が設けられ、ファン69の回転によってこの吸気口68から吸入される風が、エンジンフレーム16上の床板77と上部マフラカバー21との間の送風口部22を通して排風路4へ吹き込まれる。又、断熱材25は通気性を有し、マフラカバー3及び断熱板26にはスリット78,79が形成され、排風路4の風圧がこれらのスリット78,79からも直接外方へ逃げうる構成としている。80はエンジンの出力プーリである。
【0011】
図8〜図13においては、トラクタ車体1の連結装置11に連結する作業機(例えば苗植機30)の操作ワイヤー31(インナワイヤー)において、この操作ワイヤーを途中位置から車体1側と苗植機30側とに分割したり、連結できる構成としたものである。苗植機30は、苗載台32に供給された苗を繰出しながら苗植付装置33によって土壌面に分離植付装置等を有する苗植機体34が、リンク機構35及びリフトシリンダ36によって車体1の後部に昇降制御自在に設けられ、この苗植機体34の下部に後部のフロート軸37の回りに前端部が上下揺動自在のフロート38を設け、このフロート38の上下動によって、苗植機体34に設けられるリフトシリンダ36油圧回路の昇降制御弁39のスプール40をこのフロート38と一体のブラケット45とこのスプール40との間に枢支52,53したリンク54を介して、フロート38の上動により昇降制御弁39を切替えてリフトシリンダ36により苗植機体34を上昇させ、又、フロート38の下動により苗植機体34を下降させて、苗植機体34の土壌面に対する高さを一定に維持して、苗植付深さを一定に保つように昇降制御する。又、このフロート38はばね51で常時下方へ張圧されている。
【0012】
車体1側には操作レバー41が設けられ、ワイヤー31を介して、該フロート38を上動させて、スプール40により昇降制御弁39を作動し、適当な苗植機体34の上昇位置に維持させるものである。又、この操作レバー41の操作によってカムレバー42を作動させてインナワイヤー49を介して感度を調節するばね44の圧力を変更するように連動させている。このばね44はフロート38に固定のブラケット45と、フロート38と苗植機体34との間を拡縮自在に連結する拡縮リンク46のヒンジ47との間に亘って、このヒンジ47に受けさせるアウタワイヤー48内を通すインナワイヤー49の先端部を該ばね44の一端に連結し、このインナワイヤー49を該カムレバー42の作動によって引くことによって、ばね44の引張力を大きくし、これによってフロート38の上下動の行われ難い、即ちフロート38の感度を鈍感にする。又、逆にインナワイヤー49を緩めると、ばね44の引張力も小さくなりフロート38の感度も敏感になる。
【0013】
操作レバー41のガイドパネル50には操作位置を係止できる係止部が配設され、この操作位置によって、フロート38の上下位置を操作して、昇降制御弁39及び感度を選択できるが、この操作レバー41とフロート38のブラケット45との間に連結されるインナワイヤー31は、アウタワイヤー43の先端部を前記リンク54の先端部に係止させて、このインナワイヤー31を引くことにより、フロート38とリンク54との間をばね51に抗して引きつけて上昇させることとなる。
【0014】
このインナワイヤー31及びアウタワイヤー43の途中には連結器55を設けて、トラクタ車体1に対する苗植機の着脱時に、この連結器55によってインナワイヤー31とアウタワイヤー43を連結分離できる。車体1側をAとし、苗植機側をBとすると、インナワイヤー31A,31Bの先端の連結子56A,56Bとの間を嵌合させ連結する連結子56は、この連結子56Bのソケット部側面には連結子56Aの出入自在の開溝部57を形成し、又先端部にはインナワイヤー31A部を出入自在で連結子56Aを係止するスリット58を形成している。これによって連結子56A,56Bは相互に横側へ移動すると外れるがワイヤー方向へ押し引きしても外れない構成としている。
【0015】
このような連結子56を収容する筒状の連結ケース59は、一側に沿って該連結子56Aの出入自在な長孔70が形成され、又、他側にはロックプレート71を挿入する長孔72が形成されている。このロックプレート71は、連結ケース59と一体のブラケット73に螺挿するボルト74によって押込まれ、この連結ケース69内に位置されて移動自在の連結子56Bを押えて固定することができる。75はアウタワイヤー43Aを受けると共に連結ケース59の先端部に螺合させて、インナワイヤー31の張りを調節できるアウター受である。76はアウタワイヤー43Bを受けると共に、これと対向して連結ケース59の先端部を受けるアウター受である。
【0016】
前記操作レバー41を調節操作位置でのフロート38位置を保持させた状態で、インナワイヤー31及びアウタワイヤー43を分離するときは、アウター受75を連結ケース69へ螺じ込んでインナワイヤー31を緩め、連結子56Bの開溝部57を長孔70に合わせるように連結ケース59を回して、ボルト74を締付けて、ロックプレート71によりこの連結子56Bを押えて固定する。アウタワイヤー43Aをアウター受75から外してインナワイヤー31Aを横方向へ移動させて、この先端の連結子56Aを連結子56Bの開溝部57及び長孔70から外す。このときインナワイヤー31Aの連結子56Aは長孔70からこの連結ケース69内を経てアウター受75側へ移動することができる。このアウター受75を連結ケース69から外すことによって、インナワイヤー31A及びアウター受75等をインナワイヤー31Bをロックプレート71で固定保持する連結ケース69から分離することができる。従って、このインナワイヤー31Bとフロート38乃至昇降制御弁39との関係は分離前と変らない。又、これらインナワイヤー31A,31B、及びアウタワイヤー43A,43Bの相互間を連結するには、上記と逆の手順で行えばよい。
【0017】
このような操作ワイヤーの連結、分離自在の構成は、他のワイヤー48,49にも必要に応じて利用できることは云うまでもない。更には、苗植機の場合は、車体1側との間を連結するワイヤーとして、条合せ用のマーカーの出入操作を行うワイヤー、クラッチワイヤー等各種の操作、連動ワイヤーに利用できる。図14〜図18においては、前記苗植機30を車体1後部のリンク機構35の後端部に連結し易い前下傾斜の姿勢にするため、苗植機体34の後端部に、起伏自在の補助輪60を設けたものである。又、前部にも補助輪61を設け、これらの補助輪60,61を接地させて重量物である多条植形態の苗植機30を移動させながら、苗植機体34の前端部に設けたヒッチフック62をリンク機構35後端部のヒッチに係合させて連結できる。
【0018】
このヒッチフック62を係合してリンク機構35をリフトシリンダ36の伸長で上昇させると、苗植機30が浮上し、後部の補助輪60を上方へ回動させて収納させることができる。この後部の補助輪60は、苗植機体34の後端中央部に、クランクアーム63によって前後一定角度回動自在で、後側へ移動すると補助輪60が下方に位置してフロート38の後部下方において接地して、このフロート38を浮上させた状態に機体を支持し、又、前側へ回動するとフロート38よりも上位置に収納され、苗植付装置33による苗植付の邪魔にならない状態とする。このクランクアーム63にはペタル64を有し、苗植機体34の後端にはハンドル65を有し、苗植機30のフロート38が接地している状態乃至接地しうる状態では、このハンドル65を手で持ち上げながら足でペタル64を操作して補助輪60を容易に出し入れすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの一部側面図。
【図2】その一部の斜視図。
【図3】その一部の斜視図。
【図4】全体の側面図。
【図5】一部別実施例を示す斜視図。
【図6】その正断面図。
【図7】一部別実施例を示す側面図。
【図8】フロート部の側面図。
【図9】車体側操作レバー部の側面図。
【図10】ワイヤー連結部の側面図。
【図11】その背断面図。
【図12】その背断面図。
【図13】苗植機の側面図。
【図14】苗植機の側面図。
【図15】その一部の作用を示す斜視図。
【図16】その一部の作用を示す斜視図。
【図17】苗植機の平面図。
【図18】その背面図。
【符号の説明】
1 車体
2 マフラー
3 マフラカバー
4 排風路
5 バンパー
6 排風口
23 テールパイプ
E エンジン
Claims (1)
- エンジンEを搭載支持する左右一対のエンジンフレーム16を前後方向に沿わせて設けると共に、このエンジンフレーム16の前部を横フレーム17で連結し、更にこの横フレーム17に対して所定空間をあけてバンパー5を設け、前記エンジンフレーム16によってラジエータ18、ラジエータファン19を支持して、これらエンジンE、ラジエータ18、ラジエータファン19の上方をボンネット20で覆い、車体前方から冷却空気を吸い込んでエンジンEを冷却すべく構成したトラクターにおいて、ラジエータ18の下方にマフラー2を設け、このマフラー2にはテールパイプ23を接続し、このテールパイプ23を機体の左右一側で上方に起立させるように設け、また、マフラー2の下方には所定の空間を介在させてマフラーカバー3を設け、マフラー2とマフラーカバー3との間を通った冷却空気が前記横フレーム17とバンパー5との間を通過する間にマフラー2及びテールパイプ23を冷却するように構成したことを特徴とするトラクターのマフラーカバー。
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