JP3591199B2 - ゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、耐衝撃性能及び難燃性に優れた難燃化用途に好適なゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スチレンモノマーにポリブタジエンを添加してラジカル重合して得られる共重合体は、ポリスチレンの持つ優れた特性に加えて耐衝撃も改良されたゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物として広く知られている。
このゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物を製造するために用いられるゴム変成剤としては、一般にはアルキルリチウムを触媒として1,3−ブタジエンを重合して得られるシス−1,4構造が30〜35%、ビニル構造が10〜20%であり、トランス−1,4構造が50〜60%である低シスポリブタジエン(以下、低シスBR)とコバルト、チタン或いはニッケル系触媒により1,3−ブタジエンを重合して得られるシス−1,4構造が90〜98%、ビニル構造が1〜5%であり、トランス−1,4構造が1〜5%である高シスポリブタジエン(以下、高シスBR)がある。
一方、メチルアルミノキサン(以下、MAO)とチタン系メタロセン錯体、ブトキシチタネート化合物又は遷移金属のアセチルアセトン錯体を組合せた触媒、即ちMAO−CpTiCl3 〔CpTi(OBu)3 ,Ti(OBu)4 〕触媒系〔Makromol.Symp.89,383(1995)〕や、MAO−CpVCl2 (Cp2 VCl)触媒系〔Polymer,37,363(1996)〕又はMAO−Cr(acac)3 〔V(acac)3 ,Fe(acac)3 )触媒系〔IRC−95Kobe,Preprint,25C−4(1995)〕を使用して高シス−高ビニルBR(以下、HC− HVBR)が得られたと報告されているが、いずれも触媒活性が低く、ポリマー濃度も低い。
又、特公昭62−16201号公報にはコバルト系触媒に二価アルコールを添加して得られたHC− HVBRを利用したゴム変成耐衝撃性ポリスチレン樹脂組成物が報告されているが、HC− HVBRの触媒活性が低くポリマー濃度も低いので工業的ではない。更に特公昭56−50894号公報及び特開昭55−129403号公報には有機リン化合物を添加してもHC− HVBRが得られたと報告されているが、いずれも触媒活性が低く、ポリマー濃度も低く、易燃性で燃えやすいと言う欠点を有している。
【0003】
高シスBRの特徴はガラス転移温度(通常−95〜−110℃)が低いため低温特性に優れるものの、低ビニル構造含有量に起因するためにスチレンモノマーとの反応性(グラフト率)が低く、高シスBRを用いて得られるゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物は、アイゾット衝撃性に優れるがゴム粒子の小粒径化(光沢性)・デュポン衝撃性の点で十分満足できるものではない。又、易燃性で燃えやすいと言う欠点を有している。
他方、低シスBRはガラス転移温度(通常−75〜−95℃)が高く、高ビニル構造含有量に起因するためスチレンモノマーとの反応性(グラフト率)が高く、低シスBRを用いて得られるゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物はゴム粒子の小粒径化で優れるものの、アイゾット衝撃性・低温特性の点で十分満足できるものではない。又、易燃性で燃えやすいと言う欠点を有している。
従って、BRを耐衝撃性ポリスチレン用ゴムに使用する場合には、高シスBRの特性を保持し、且つ低シスBRの特性を保持したBRの開発が強く望まれていると共に易燃性で燃えやすいと言う欠点の改良も強く望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のスチレンモノマーとの反応性、耐衝撃性(アイゾット・デュポン)、低温特性、光沢性及び耐燃性能を同時に改良したゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決のための手段】
この発明によれば、ゴム状ポリマーを分散粒子として含有するゴム変成した耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物において、
(1)ゴム状ポリマーが1〜25重量%であり、
(2)ゴム状ポリマーのシス−1,4構造が65〜95%であり、1,2構造が30〜4%で構成された高シス−高ビニルポリブタジエンであり、
(3)難燃剤が耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物100重量%に対して2〜60重量%であり、
(4)ゴム状ポリマーが、(a)周期表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体,及び(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサンからなる触媒系で製造された高シス−高ビニルポリブタジエンであり、
(5)ゴム状ポリマーのβ値が1.0<β≦1.43を満足する範囲にある(但し、β値は、β=P1,2 -1,4/(2×P1,2×P1,4)であり、式中のP1,2は1,2構造含有率を示し、P1,4は1,4構造含有率を示し、P1,2 -1,4は全ダイアッド連鎖中の(1,2構造)(1,4構造)ダイアッド連鎖の含有率を示す。)
ことを特徴とするゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物が提供される。
【0006】
次にこの発明の構成成分について具体的にに説明する。
(1)成分について説明する。
(1)成分はゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物におけるゴム状ポリマーでその含有率が1〜25重量%である。ゴム状ポリマーの含有率が1重量%未満では、この発明の効果は得られないし、ゴム状ポリマーの含有率が増大すると共に樹脂の耐衝撃性は向上するが、25重量%を越えると、スチレン溶液の高粘度化によりゴム粒子径の制御が困難となり、この発明の効果は発現できず工業的な利用価値を失う。ゴム状ポリマーの含有率は、耐衝撃性、光沢性、耐熱性、低温特性、硬度、流動性、引張特性などに影響するので、必要最小限であることが好ましい。好ましくは5〜15%重量が好適である。
通常のゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物の製造法としては、ゴム状ポリマーの存在下にスチレンモノマーの重合を行う方法が採用され、塊状重合法や塊状懸濁重合法が経済的に有利な方法である。製造時に必要に応じて上記ゴム状ポリマーの他に、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン、エチレン−酢酸ビニル、アクリル系ゴムなどを上記ゴム状ポリマーに対して50重量%以内併用することができる。又、これらの方法によって製造された樹脂をブレンドしてよい。更に、これらの方法によって製造されたゴム変成ポリスチレン系樹脂組成物を含まないポリスチレン系樹脂を混合して製造してもよい。上記の塊状重合法として1例を挙げて説明すると、スチレンモノマー(99〜75重量%)にゴム状ポリマー(1〜25重量%)を溶解させ、場合によっては溶剤、分子量調節剤、重合開始剤などを添加して、10〜40%のスチレンモノマー転化率までゴム状ポリマーを分散した粒子に転化させる。このゴム粒子が生成するまではゴム相が連続相を形成している。更に重合を継続してゴム粒子として分散相になる相の転換(粒子化工程)を経て50〜99%の転化率まで重合してゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物が製造される。
【0007】
この発明で言うゴム状ポリマーの分散粒子(ゴム粒子)は、樹脂中に分散された粒子で、ゴム状ポリマーとポリスチレン系樹脂よりなり、ポリスチレン系樹脂はゴム状ポリマーにグラフト結合したり、或いはグラフト結合せずに吸蔵されている。
この発明で言うゴム状ポリマーの分散粒子の径は0.5〜7.0μmの範囲であり、好ましくは1.0〜3.0μmの範囲である。この範囲以外では、この発明の目的を達成できないので好ましくない。
【0008】
(2)成分について説明する。
(2)成分は、ゴム状ポリマーのシス−1,4構造が65〜95%であり、ビニル構造が4〜30%で構成された高シス−高ビニルポリブタジエン(HC− HVBR)である。このような構成において、この発明の目的を達成することが出来るので、このように構成されることが好ましい。
このようなゴム状ポリマーのHC− HVBRの分子量や分岐度及びムーニー粘度(ML1+4 )は特に限定するものではないが、5%のスチレン溶液とした時の25℃での粘度が20〜400センチポイズ(cp)、好ましくは30〜200cpの範囲のものが好ましい。
【0009】
(3)成分について説明する。
(3)成分は、ゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物に添加される難燃剤である。例えば、デカブロムジフェニルエーテル、ヘキサブロムベンゼン、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAのオリゴマ−、トリブロムフェニル−2,3−ジブロムプロピルエーテル、ヘキサブロムシクロドデカン、テトラブロムエタン、トリス(2,3−ジブロムプロピル)フォスフェート、塩素化パラフィン、パークロルペンタシクロデカンなどのハロゲン系難燃剤、リン酸アンモニウム、トリクレジールフォスフェート、トチエチルフォスフェート、トリス(β−クロロエチル)フォスフェート、トリスクロロエチルフォスフェートなどのリン系難燃剤、赤リン、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、三酸化アンチモン、硼砂などの無機系難燃剤が挙げられ、これらを2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物100重量%に対して難燃剤2〜60重量%、好ましくは難燃剤2〜50重量%が耐衝撃性能を維持するのに好ましい。
更にこの発明のゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物には、通常の樹脂組成物と同様に、必要に応じて種々の添加剤、例えば安定剤、着色剤、可塑剤、紫外線吸収剤などを適宜添加できる。
【0010】
この発明のHC− HVBR鎖中の1,2構造と1,4構造の分布状態を表すパラメーターのβ値である。即ち、1.0<β≦1.43。
この発明のHC− HVBRのβ値は、次記式(A)で定義され、ポリブタジエン中の1,2構造と1,4構造の分布を状態を示すパラメーターである。即ち、β=1の場合は1,2構造と1,4構造が完全にランダム状態で分布していることを表している。β>1では1,2構造と1,4構造が交互に連なってダイヤッド連鎖が、完全ランダム分布の場合より多く存在していることを表している。逆にβ<1では1,2構造と1,4構造がそれぞれブロック的に連なっているダイヤッド連鎖が、完全ランダム分布の場合より多く存在していることを表している。この発明のHC− HVBRのβ値が1.0<β≦1.43、好ましくは1.0<β≦1.25を満足する範囲にあり、1,2構造と1,4構造が交互に連なっているダイアッド連鎖の割合が、完全ランダム分布の場合より多いことを特徴とするものである。それ故に、この発明のHC− HVBRは、従来知られていたゴム耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物の製造に適したポリブタジエンに対して更なる優れた効果を発現することができる。
【0011】
この発明で規定するHC− HVBRのβ値は、Macromolecules,20,2418(1987)記載の解析方法を参考にして、13C−NMRスペクトルから1,2構造含有率、シス−1,4構造含有率、トランス−1,4構造含有率、(1,2構造)(1,4構造)ダイアッド連鎖の含有率を求めて、下記で定義されるP1,2 、P1,4 及びP1,2−1,4 より算出されたものである。
β = P1,2−1,4 /(2×P1,2 ×P1,4 ) (A)
式中のP1,2 は1,2構造含有率を示し、P1,4 は1,4構造含有率を示し、P1,2−1,4 は全ダイアッド連鎖中の(1,2構造)(1,4構造)ダイアッド連鎖の含有率を示す。
13C−NMRスペクトルの測定条件は以下の通りである。
装置;日本電子製 EX−400型 FT−NMR
サンプル濃度;10%,o−ジクロルベンゼン/C6 D6 (4/1)溶媒
5mmφチューブ使用
観測幅;2kHz 内部基準;TMS 測定温度;130℃
測定法;プロトンノイズデスカップリング
データポイント;32k 積算回数;5,000回
パルス繰り返し;3秒(45°)
【0012】
この発明のHC− HVBRの製造触媒、即ち、(a)周期表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体,及び(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサンからなる触媒系である。
【0013】
この発明の触媒成分を更に具体的に説明する。
(a)周期表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体としては、
(1) RMX3 , (2) Rn MX3−n ・La ,
(3) RM(O)X2 , (4) Rn MX3−n (NR’) ,
などの一般式で示される化合物が挙げられる。
上記式でRはシクロペンタジエニル基及びその置換シクロペンタジエニル基、インデニル基及びその置換インデニル基、シリルシクロペンタジエニル基又はフルオレニル基である。aは0、1又は2である。nは1又は2である。
Mは周期表第5族遷移金属化合物を示す。具体的にはバナジウム(V),ニオブ(Nb),タンタル(Ta)であり、好ましくはバナジウムである。
Xは水素、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、沃素が挙げられる)、炭素数1〜20の炭化水素基(メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert− ブチル、n−ヘキシルなどの直鎖状炭化水素基又は分岐状炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジルなどの芳香族炭化水素基、更にトリメチルシリルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基なども含む) 、アルコキシル基( メトキシル基、エトキシル基、フェノキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、アミルオキシル基、ヘキシルオキシル基、オクチルオキシル基、2−エチルヘキシルオキシル基、チオメトキシル基など) 又はアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基など)を示す。上記の中でもXとしては、フッ素・塩素・臭素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、メトキシル基、エトキシル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが好ましい。
Lは、対電子を有し、金属に配位できるルイス塩基性の一般的な無機・有機化合物であるルイス塩基である。その中でも活性水素を有しない化合物が特に好ましく、具体的にはピリジン、トリエチルアミン、トリブツルアミン、又はジメチルアニリンなどの第3アミン、メタノール、エタノールなどのアルコール、トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリブチルフォスフィン、又はトリフェニルフォスフィンなどの第3フォスフィン、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルフォルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのN,N−ジアルキルアミド、エチルエーテル、ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ベンジルエーテル、テトラヒドロフラン、ポリエチレングリコールジメチルエーテル類、アニゾール、フェネトールなどのエーテルなどが挙げられる。エステル化合物、シリルオキシル化合物も含まれる。
【0014】
一般式(1) RMX3 で示される具体的化合物としては、以下の通りである。
(イ) シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドが挙げられる。そのモノ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドとしては、例えばメチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、エチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、プロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、イソプロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、tert− ブチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(1,1− ジメチルプロピル) シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(1,1− ジメチルベンジル) シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(1− エチルプロピル) シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(1− エチル,1− メチルプロピル) シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、( ジエチルベンジル) シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、〔ビス( トリメチルシリル) シクロペンタジエニル〕バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
【0015】
ジ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドとしては、例えば(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1− メチル−3− エチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1− メチル−3− プロピルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、〔 1− メチル−3− ビス( トリメチルシリル)シクロペンタジエニル〕バナジウムトリクロライド、 1− メチル−3− ビス( トリメチルシリルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1− メチル−3− フェニルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1− メチル−3− トリルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、〔 1− メチル−3−(2,6−ジメチルフェニル) シクロペンタジエニル〕バナジウムトリクロライド、(1− メチル−3− ブチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
【0016】
トリ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドとしては例えば(1,2,3− トリメチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1,2,4− トリメチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。テトラ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドとしては、例えば(1,2,3,4− テトラメチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1,2,3、4−テトラフェニルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
ペンタ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドとしては、例えば( ペンタメチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1,2,3,4− テトラメチル−5− フェニルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライド、(1,2,3,4− テトラフェニル−5− メチルシクロペンタジエニル) バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
【0017】
(ロ)インデニルバナジウムトリクロライドが挙げられる。その置換インデニルバナジウムトリクロライドとしては、例えば(2−メチルインデニル) バナジウムトリクロライド、(2−トリメチルインデニル) バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
【0018】
(ハ)上記の(イ)〜(ロ)の化合物の塩素原子をアルコキシ基、メチル基で置換したモノアルコキシド、ジアルコキシド、トリアルコキシドなどが挙げられる。例えばトリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムトリ tert−ブトキサイド、トリメチルシクロペンタジエニルバナジウムトリ iso− プロポキサイド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジメトキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジtert− ブトキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジフェノキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジ iso− プロキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウム tert−ブトキシジクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムフェノキシジクロライドなどである。そして、これらの塩素原子をメチル基で置換したジメチル体である。そして、更にこのジメチル体の塩素原子をアルコキシ基で置換したモノアルコキシ体、ジアルコキシ体である。モノクロル体をメチル基で置換した化合物が挙げられる。
【0019】
(ニ)上記の(イ)〜(ロ)の化合物の塩素原子をアミド基で置換したアミド体が挙げられる。例えば( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(トリスジエチルアミド) バナジウム、( トリメチルシクロペンタジエニル) ( トリスiso−プロピルアミド) バナジウム、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(トリス n− オクチルアミド) バナジウム、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ビスジエチルアミド) バナジウムクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル) ( ビス iso− プロピルアミド) バナジウムクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ビスn−オクチルアミド) バナジウムクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ジエチルアミド) バナジウムジクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(iso−プロピルアミド) バナジウムジクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(n−オクチルアミド) バナジウムジクロライドなどである。そして、これらの塩素原子をメチル基で置換したメチル体である。
【0020】
Rが炭化水素基、シリル基によって結合されたものが挙げられる。例えば(tert− ブチル) ジメチルシリル( η5−シクロペンタジエニル) バナジウムジクロライド、(tert− ブチルアミド) ジメチルシリル( トリメチル− η5−シクロペンタジエニル) バナジウムジクロライド、(tert− ブチルアミド) ジメチルシリル( テトラメチル− η5−シクロペンタジエニル) バナジウムジクロライドなどである。そして、これらの塩素原子をメチル基で置換したジメチル体である。そして、更にこのジメチル体の塩素原子をアルコキシ基で置換したモノアルコキシ体、ジアルコキシ体である。モノクロル体をメチル基で置換した化合物が挙げられる。
【0021】
(イ)〜(ニ)の塩素原子をアミド基で置換したアミド体が挙げられる。例えば、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(トリスジエチルアミド) バナジウム、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(トリスiso−プロピルアミド) バナジウム、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(トリスn−プロピルアミド) バナジウム、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(トリスn−オクチルアミド) バナジウム、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ビスジエチルアミド) バナジウムクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ビスiso−プロピルアミド) バナジウムクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ビスn−オクチルアミド) バナジウムクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ジチルアミド) バナジウムジクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(iso−プロピルアミド) バナジウムジクロライド、( トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(n−オクチルアミド) バナジウムジクロライドなどが挙げられる。これらの塩素原子をメチル基で置換したメチル体が挙げられる。
【0022】
一般式(2) Rn MX3−n ・La の中で、RMX2 で表せる具体的な化合物としては、、シクロペンタジエニルバナジウムジクロライド、メチルシクロペンタジエニルバナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、〔1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル〕バナジウムジクロライド、インデニルバナジウムジクロライド、(2−メチルインデニル)バナジウムジクロライド、(2−メチルシリルインデニル)バナジウムジクロライド、フルオレニルバナジウムジクロライドなどのジクロライド体が挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメチル基で置換したジメチル体も挙げられる。
【0023】
RとXが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチルシリル(η5 −シクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチルシリル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)バナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、或いはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したアミド体などが挙げられる。
シクロペンタジエニルバナジウムジメトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジiso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジtert−ブトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジフェノキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムメトキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムiso−プロポキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムtert−ブトキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムフェノキシクロライドなどのアルコキシド体が挙げられる。これらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したジメチル体も挙げられる。
(シクロペンタジエニル)(ビスジエチルアミド)バナジウム、(シクロペンタジエニル)(ビスジiso−プロピルアミド)バナジウム、(シクロペンタジエニル)(ビスジn−オクチルアミド)バナジウムなどのビスアミド体が挙げられる。
【0024】
一般式(2) Rn MX3−n ・La の中でRMX2 ・L2 で表せる具体的な化合物としては、シクロペンタジエニルバナジウムジクロライド・ビストリメチルフォスフィン錯体、シクロペンタジエニルバナジウムジクロライド・ビストリエチルフォスフィン錯体、(クロペンタジエニル)(ビスジiso−プロピルアミド)トリメチルフォスフィン錯体、モノメチルシクロペンタジエニルバナジウムジクロライド・ビストリエチルフォスフィン錯体などのフォスフィン錯体があげられる。
【0025】
一般式(2) Rn MX3−n ・La の中でR2 MX1 ・L2 で表せる具体的な化合物としては、ジシクロペンタジエニルバナジウムクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス〔1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル〕バナジウムクロライド、ジインデニルバナウムジクロライド、ビス(2−メチルインデニル)バナジウムクロライド、ビス(2−メチルシリルインデニル)バナジウムクロライド、ジフルオレニルバナジウムクロライドなどのクロライド体が挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体も挙げられる。
シクロペンタジエニルバナジウムメトキサイド、ジシクロペンタジエニルバナジウムiso−プロポキサイド、ジシクロペンタジエニルバナジウムtert−ブトキサイド、ジシクロペンタジエニルバナジウムフェノキサイド、ジシクロペンタジエニルジエチルアミドバナジウム、ジシクロペンタジエニルジiso−プロピルアミドバナジウム、ジシクロペンタジエニルジn−オクチルアミドバナジウムなどが挙げられる。
【0026】
Rが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、ジメチルビス(η5 −シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロライド、ジメチルビス(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロライドなどのクロライド体、或いはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
【0027】
一般式(3) RM(O)X2 で表せる具体的な化合物としては、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド、メチルシクロペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、〔1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル〕オキソバナジウムジクロライド、インデニルオキソバナジウムジクロライド、(2−メチルインデニル)オキソバナジウムジクロライド、(2−メチルシリルインデニル)オキソバナジウムジクロライド、フルオレニルオキソバナジウムジクロライドなどが挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメチル基で置換したジメチル体も挙げられる。
【0028】
RとXが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチルシリル(η5 −シクロペンタジエニル)オキソバナジウムクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチルシリル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)オキソバナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、或いはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したアミド体などが挙げられる。
シクロペンタジエニルオキソバナジウムジメトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジiso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジtert−ブトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジフェノキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムメトキシクロライド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムiso−プロポキシクロライド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムtert−ブトキシクロライド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムフェノキシクロライドなどが挙げられる。これらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したジメチル体も挙げられる。
(シクロペンタジエニル)(ビスジエチルアミド)オキソバナジウム、(シクロペンタジエニル)(ビスジiso−プロピルアミド)オキソバナジウム、(シクロペンタジエニル)(ビスジn−オクチルアミド)オキソバナジウムなども挙げられる。
【0029】
(4) Rn MX3−n (NR’)で表せる具体的な化合物としては、シクロペンタジエニル(メチルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジiso−プロピルフェニルイミド)バナジウムジクロライド、(メチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、(メチルペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、〔1,3−ジメチルシクロペンタジエニル(フェニルイミド)〕バナジウムジクロライド、(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、インデニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、2−メチルインデニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、フルオレニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライドなどのジクロライドが挙げられる。
【0030】
RとXが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチルシリル(η5 −シクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチルシリル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、或いはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したアミド体などが挙げられる。
Rが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、ジメチルビス(η5 −シクロペンタジエニル)シラン(フェニルイミド)バナジウムクロライド、ジメチルビス(η5 −シクロペンタジエニル)シラン(トリルイミド)バナジウムクロライド、ジメチル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン(フェニルイミド)バナジウムクロライド、ジメチル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン(トリルイミド)バナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、或いはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したアミド体などが挙げられる。
シクロペンタジエニルバナジウム(フェニルイミド)ジメトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウム(フェニルイミド)ジiso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウム(フェニルイミド)(iso−プロポキシ)クロライド、(シクロペンタジエニル)(ビスジエチルアミド)バナジウム(フェニルイミド)、(シクロペンタジエニル)(ビスiso−プロピルアミド)バナジウム(フェニルイミド)などが挙げられる。
【0031】
この発明の(b)成分のうち、非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオンとしては、例えば、テトラ(フェニル)ボレート、テトラ(フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラメチルフルオロフェニル)ボレート、テトラ(トリイル)ボレート、テトラ(キシリル)ボレート、テトラ(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフルオロフェニル)ボレート、〔トリス(ペンタフルオロフェニル)フェニル〕ボレート、トリデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレート、テトラフルオロボレートなどが挙げられる。
【0032】
一方、カチオンとしては、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスフォニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどを挙げることができる。
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニルカルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンなどを挙げることができる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアンモニウムカチオン、ジ(iso−プロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどを挙げることができる。
ホスフォニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルフォスフォニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)フォスフォニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)フォスフォニウムカチオンなどのトリアリールフォスフォニウムカチオンなどを挙げることができる。
【0033】
そして、イオン性化合物としては、前記の非配位性アニオン及びカチオンの中から任意に選択して組み合わせたものを、好ましく用いることができる。なかでもイオン性化合物としては、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラ(フルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1’−ジメチルフェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが好ましい。イオン性化合物を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。
【0034】
この発明の(b)成分としてアルミノキサンを使用してもよい。アルミノキサンとしては、一般式(化1、化2)が直鎖状のものや環状のものが挙げられる(R” は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部をハロゲン原子及び又はアリコキシル基で置換されたもの、nは重合度であり2以上の整数を示す)。特にR” はメチルであるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ましくは10以上のものが利用される。上記のアルミノキサン類には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入していても差し支えない。
【0035】
【化1】
【0036】
【化2】
【0037】
この発明において(a)成分及び(b)成分に、更に(c)成分として周期表第1〜3族元素の有機金属化合物を組合せた触媒系を使用してもよい。(c)成分の添加により重合活性が向上する。周期表第1〜3族元素の有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素合物などが挙げられる。又、これらの有機金属ハロゲン化合物、水素化有機金属化合物も含まれる。また有機金属化合物を2種以上併用することができる。
(c)成分の具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、トリエチルアルミニウム、セスキエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチルリチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロライド、ジヘキシルマグネシウム、エチルマグネシウムクロライド、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、トリフッ化ホウ素、トリフェニルホウ素などを挙げることができる。
更に、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドなどのような水素化有機金属化合物素などを挙げることができる。有機金属化合物は2種類以上併用することができる。
また、(b)成分としてイオン性化合物を用いる場合には、(c)成分として前記のアルミノキサンを組合せて使用してもよい。
【0038】
各触媒成分の配合割合は、各種条件により異なるが、(a)成分のメタロセン錯体と(b)成分のアルミノキサンとのモル比は、好ましくは1:1〜1:10,000、より好ましくは1:1〜1:5,000である。
(a)成分のメタロセン型錯体と(b)成分のイオン性化合物とのモル比は、好ましくは1:0.1〜1:10、より好ましくは1:0.2〜1:5である。(a)成分のメタロセン型錯体と(c)成分の有機金属化合物とのモル比は、好ましくは1:0.1〜1:1,000、より好ましくは1:0.2〜1:500である。
【0039】
触媒成分の添加順序は、特に制限はないが、例えば次の順序で行うことができる;
▲1▼重合モノマ−と(b)成分との接触混合物にメタロセン型錯体を添加する。▲2▼重合モノマ−と(b)成分及び(c)成分を任意の順序で添加した接触混合物にメタロセン型錯体を添加する。
▲3▼重合モノマ−と(c)成分の接触混合物に(b)成分、次いでメタロセン型錯体を添加する。
▲4▼重合モノマ−にメタロセン型錯体と(b)成分を任意の順序で接触させた混合物を添加する。
尚、HC−HVBRの分子量調節剤としては、水素を使用するのが経済的であり、重合方法としては、特に制限はなく、塊状重合や溶液重合などを適宜目的に合わせて行えばよい。溶媒として脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素やこれらのハロゲン化炭化水素を適宜目的に合わせて行えばよく、2種以上組合せて用いてもよい。
【0040】
上記の方法によって得られたHC−HVBRとスチレン系モノマーによるゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物の製造方法について説明する。この発明の目的にかなうものであればバッチ式でも連続的製造方法でもよく特に限定されない。
スチレン系モノマーとしては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレン、クロルスチレンのようなハロゲン置換スチレンなど、従来ゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物製造用として知られているスチレン系モノマーの1種又は2種以上の混合物が用いられる。これらのなかで好ましいのはスチレンである。
ゴム状ポリマーとしては、前記の(a)周期表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体、及び(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサンからなる触媒系で得られるHC−HVBR構造を有するブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴムなどを挙げることができる。好ましくはブタジエンゴムである。
【0041】
この発明において上記のスチレン系モノマーとゴム状ポリマーとを主体とする原料溶液は完全混合型反応器において重合されるが、完全混合型反応器としては、原料溶液が反応器において均一な混合状態を維持するものであればよく、好ましいものとしてはヘリカルリボン、ダブルヘリカルリボン、アンカーなどの型の攪拌翼が挙げられる。ヘリカルリボンタイプの攪拌翼にはドラフトチューブを取り付けて、反応器内の上下循環を一層強化することが好ましい。
【0042】
この発明のゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物には、製造時や製造後に適宜必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤、離型剤、滑剤、着色剤、各種充填剤及び各種の可塑剤、高級脂肪酸、有機ポリシロキサン、シリコーンオイル、難燃剤、帯電防止剤や発泡剤などの公知添加剤を添加してもよい。
この発明のゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物は、公知の各種成形品に用いることはできるが、難燃性、耐衝撃強度、引張強度に優れるために電気・工業用途分野で使用される射出成形に好適である。例えばカラーテレビ、ラジカセ、ワープロ、タイプライター、ファクシミリ、VTRカセット、電話器などのハウジングの家電・工業用などの広範な用途に用いることができる。又、高シス−高ビニルポリブタジエンは自動車タイヤ用途やゴルフボール・靴底などの非タイヤ用途にも使用できる。
【0043】
【実施例】
以下、参考例、実施例及び比較例を示して、本発明について具体的に説明するが、この発明はこれらによって制約されるものではない。
参考例、実施例及び比較例において、得られたゴム状ポリマーのミクロ構造及びゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物のゴム粒子径、アイゾット及びデュポン衝撃強度、引張特性(降伏点強度、破断点強度及び伸び)、光沢、メルトフローインデックス及び難燃性能は以下のようにして測定した。
ミクロ構造:赤外吸収スペクトル分析法によって、Hampton法より求めたシス−1,4構造;740cm−1,ビニル構造;911cm−1,トランス−1,4構造;967cm−1の分子吸光係数からミクロ構造を算出した。
ゴム粒子径:ゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物をジメチルフォルムアミドに溶解させ、樹脂中のマトリックスを形成するポリスチレン部分のみを溶解させ、その溶液の一部を日科機製のコールターカウンター装置、TA−2型を使って溶媒ジメチルフォルムアミドと分散剤チオシアン酸アンモニウムからなる電解液に分散させて、得られた体積平均粒子径をゴム粒子径とした。
引張特性:JIS K7113に従って降伏点強度、破断点強度、伸びを測定した。
アイゾット衝撃強度:JIS K7110(ノッチ付)に従って測定した。
ヂュポン衝撃強度:デュポン式落錘試験機による50%破壊エネルギーで示した。
光沢:JIS Z8742(入射角60°)に準拠して光沢を測定した。
メルトフローインデックス(MI):ASTM D 1238Gに従って(200℃,5Kg)MIを測定した。
難燃性能:UL−94に従って難燃性を測定して、難燃剤規格(V−2,V−1,V−0,5V;この順に難燃性になる)で示した。
【0044】
〔参考例1〕
窒素置換した攪拌機付5リットルのオートクレーブに30wt%の1,3−ブタジエンを含有するトルエン溶液(1,3−ブタジエン:814g)3.5リットルを導入した。次いで水素ガスを導入して、表1の圧力だけ高くした。30℃で3分かけてトリエチルアルミニウム2.25m−molを、次いでトリチルテトラ(パーフルオロフェニル)ボレート0.066m−mol,シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド0.044m−mol連続して添加して40℃で30分間重合した。重合条件を表1に、得られたポリブタジエンの13C−NMRスペクトルからの測定結果から算出されるダイアッド連鎖の含有率、1,2構造と1,4構造の分布状態を表すパラメーターのβ値を表2に、重合結果を表3に示した。
【0045】
〔参考例2〕
触媒量及び水素ガスを表1の通りに変更した以外は参考例1と同様にして重合した。得られた結果を表2及び表3にに示した。
【0046】
〔参考例3〜4〕
8リットルのオートクレーブを使用して1,3−ブタジエンを20wt%含有するトルエン溶液(1,3−ブタジエン:814g)5リットル、触媒量及び水素ガスを表1の通りに変更した以外は参考例1と同様にして重合した。得られた結果を表2及び表3に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
〔実施例1〕
攪拌機付1.5リットルのオートクレーブを窒素ガスで置換し、スチレン465gと表1に示す参考例1〜4で製造したHC−HVBRの各35g(ゴム7重量部)を加えて溶解した。次いでn−ドデシルメルカプタン0.15gを加えて、135℃で表4に示した条件で攪拌しながらスチレンの転化率が30%になるまで1時間半予備重合した。次に、この予備重合液に0.5wt%ポリビニルアルコール水溶液500ミリリットルを注入し、ベンゾイルパーオキサイド1.0g(0.2重量部)及びジクミルパーオキサイド1.0g(0.2重量部)を加えて100℃で2時間、125℃で3時間、140℃で2時間攪拌下に連続的に重合した。室温に冷却して重合反応混合物からビーズ状のポリマーをろ過し、水洗・乾燥した。これを押出機でペレット化して耐衝撃性スチレン系樹脂450gを得た。得られたゴム変成耐衝撃性スチレン系樹脂組成物をそれぞれ射出成形して物性測定用試験片を作成して表4に示す物性を測定した。それらの結果を表4に示した。
難燃剤15重量部(難燃剤;デカブロモジフェニルエーテル21.2g,三酸化アンチモン7.1g)をドライブレンドした後、押出・射出成形して試験片を作り、表4の物性を測定し表4に示した。 同様にして難燃剤25重量部(難燃剤;デカブロモジフェニルエーテル40.0g,三酸化アンチモン13.3g)ブレンドした後、押出・射出成形して表4の物性を測定し表4に示した。
【0051】
〔実施例2〜4〕
表3に示す参考例2〜4で製造したHC−HVBRを使用した以外実施例1と同様に重合してたゴム変成耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を製造し、これらを射出成形して標準試験片と難燃剤を実施例1と同様にして添加して得られた試験片を作成し、目的の物性試験を行って、それらの結果を表4に示した。
〔比較例1〜4〕
表2に示した参考例5〜8を使用して、予備重合時の攪拌速度を変更した以外は、実施例1〜4と同様に重合してゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂樹脂を製造した。これらを実施例1と同様にして標準試験片及び難燃剤添加試験片を射出成形して、目的の物性を測定して、それらの結果を表4に示した。
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】
この発明におけるHC−HVBRは、シス−1,4構造が65〜95%、ビニル構造30〜4%で構成された高シス−高ビニルポリブタジエンであるため、高ビニル構造に起因するスチレンモノマーとの反応性は低シスBRと同等であり、このHC−HVBRを用いて得られるゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物は、従来のゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物に比べて耐衝撃性及び難燃剤添加時の衝撃強度の低下が少なく、難燃化用途に好適なゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物である。
Claims (1)
- ゴム状ポリマーを分散粒子として含有するゴム変成した耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物において、
(1)ゴム状ポリマーが1〜25重量%であり、
(2)ゴム状ポリマーのシス−1,4構造が65〜95%であり、1,2構造が30〜4%で構成された高シス−高ビニルポリブタジエンであり、
(3)難燃剤が耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物100重量%に対して2〜60重量%であり、
(4)(a)周期表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体,及び(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサンからなる触媒系で製造された高シス−高ビニルポリブタジエンであり、
(5)β値が1.0<β≦1.43を満足する範囲にある(但し、β値は、β=P1,2 -1,4/(2×P1,2×P1,4)であり)、式中のP1,2は1,2構造含有率を示し、P1,4は1,4構造含有率を示し、P1,2 -1,4は全ダイアッド連鎖中の(1,2構造)(1,4構造)ダイアッド連鎖の含有率を示す。)
ことを特徴とするゴム変成耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成物。
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